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[近代史5] アメリカ人による極悪非道の世界侵略の歴史 中川隆
43. 2022年3月18日 07:27:30 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[1]
2022.03.18XML
ウクライナの戦争でも行われている歴史のぶつ切りは一種の歴史改竄
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/


 ウクライナで戦争が続いている。西側の政府や有力メディアは今年2月21日にロシアのウラジミル・プーチン大統領はドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認し、2月24日にロシア軍が巡航ミサイル「カリブル」などで攻撃したところから戦争は始まったとしているが、これはアメリカやEUの見方にすぎない。

 歴史は因果の連鎖であり、ひとつの出来事には原因がある。歴史を語る場合、始まりを設定しなければならないが、どこから始めるかで見える風景は大きく変わってくる。そうした連鎖を体制の要請に合わせて断ち切り、その断片を雇い主の都合に合わせて解釈して見せる人もいる。

 プーチンが独立を承認する前からウクライナでは軍事的な緊張が高まっていた。2月17日頃からウクライナ側からドンバスへの攻撃が激しくなっているが、その前からアメリカ/NATOはロシアに対する軍事的な恫喝を強めていたことは本ブログでも繰り返し書いてきた。

 ウクライナの政治家、オレグ・ツァロフは2月19日に​緊急アピール「大虐殺が準備されている」​を出し、ボロディミル・ゼレンスキー大統領がごく近い将来、ドンバスで軍事作戦を開始するという情報をキエフから得たとしていた。

 そのアピールによると、この地域を制圧してからキエフ体制に従わない住民を「浄化」するという作戦で、西側から承認を得ているともしていた。この作戦と並行してSBU(ウクライナ保安庁)はネオ・ナチと共同で「親ロシア派」の粛清を実行することにもなっていたという。

 ウクライナへの攻撃を始めた後、ロシア軍はウクライナの生物兵器の研究開発に関する、そして​3月に予定していたドンバスへの攻撃計画に関する文書​を発見したとロシア国防省は発表している。

 西側ではロシア軍がウクライナへ軍事侵攻したと単純に表現しているが、ウクライナの現体制は2014年2月のネオ・ナチによるクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除したところから始まっている。その時のアメリカ大統領がバラク・オバマだ。

 この事実を隠蔽したい人びとは2014年にロシアがウクライナを侵略したことにしている。事実を調べれば嘘だということが容易にわかるだろうが、事実を調べない人には効果があるだろう。

 その時にホワイトハウスでクーデターを統括していたのがジョー・バイデン、現場で指揮していたのが国務次官補だったビクトリア・ヌランド。クーデターの1ヶ月ほど前、ヌランドは電話でジェオフリー・パイアット米国大使に対し、ヤヌコビッチを排除した後の閣僚人事について指示している。その際、話し合いで混乱を解決しようとしていたEUに対し、彼女は「クソくらえ」と口にしたのだ。

 そのクーデターで主力になったネオ・ナチの中核は「右派セクター」だが、そのグループを率いていた人物がドミトロ・ヤロシュ。2007年からNATOの秘密部隊ネットワークに参加している。その時にアメリカのNATO大使を務めていたのがヌランド。その当時、ヤロシュなどネオ・ナチはチェチェンでアメリカが行っていた対ロシア戦争に参加、中東のジハード傭兵たちと結びついている。

 1991年12月にソ連は消滅、翌年2月にアメリカ国防総省はDPG(国防計画指針)草案として世界制覇プランを作成した。その最高責任者は国防長官だったリチャード・チェイニーだが、作成の中心になったのは国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツ。そのため「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 このドクトリンは旧ソ連圏の復活を阻止するだけでなく、潜在的ライバルの中国やEUを潰し、覇権の基盤になるエネルギー資源を支配しようとしていた。つまり中東もターゲットだ。欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めていたウェズリー・クラークによると、1991年の段階でウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。(​ココ​や​ココ​)

 ウォルフォウィッツ・ドクトリンのベースを考えたアンドリュー・マーシャルは国防総省のシンクタンクONAで室長を務めていた人物。バーナード・ルイスなる学者から世界観を学んだという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)

 ドクトリンが作成された当時、アメリカが「唯一の超大国」になったと信じた人は少なくなかった。そこで、アメリカは国連を無視して単独で行動できると考える人が出てくる。

 ところが、1993年8月に日本の総理大臣となった細川護煕は国連中心主義を維持。そこで1994年4月に倒れた。細川政権が設置した諮問機関の防衛問題懇談会はその考えに基づいて「日本の安全保障と防衛力のあり方(樋口レポート)」を作成するが、これをマイケル・グリーンとパトリック・クローニンは問題視、1995年2月に発表されたジョセイフ・ナイ国防次官補の「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」につながる。これはウォルフォウィッツ・ドクトリンに基づいている。

 この当時、ネオコンやアメリカの有力メディアは旧ソ連圏への軍事介入を煽っていたが、ビル・クリントン政権は軍事力の行使に消極的。その象徴が国務長官だったウォーレン・クリストファーだ。

 この人物がマデリーン・オルブライトへ交代になった1997年から流れは変わる。その背後にいたのがヒラリー・クリントンやヌランドだ。この年、ズビグネフ・ブレジンスキーは『グランド・チェスボード』(日本語版は『ブレジンスキーの世界はこう動く』、後に『地政学で世界を読む』へ改題)というタイトルの本を出している。

 この本(原書)が出版された2年後、NATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。この攻撃ではスロボダン・ミロシェヴィッチ大統領の自宅が破壊されただけでなく、中国大使館も爆撃されている。こうした攻撃を容認した西側はロシアのウクライナ攻撃を許さない。

 ユーゴスラビア攻撃の目的はコソボのアルバニア系住民をユーゴスラビアから分離してアルバニアと合体させことにあったが、少なくとも結果としてこの国を解体し、NATOを拡大させる第一歩になった。ここからアメリカは侵略戦争を本格化させていく。

 コソボでアメリカが手先に浸かっていた勢力の実態は麻薬業者。アメリカ/NATOの保護下のアフガニスタンではケシが栽培され、ヘロインが生産されてきたが、その麻薬販売ルートはコソボを通過している。彼らは後に臓器を売買していたことも判明する。

 ただ、1990年代には支配層の内部にもNATOの拡大は危険だと考える人がいた。例えば「封じ込め政策」で有名なジョージ・ケナンはNATOの拡大がロシアを新たな冷戦に向かわせると警告していた。こうした意見を封印することになるのが2001年9月11日に行われたニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎への攻撃、いわゆる「9/11」だと言えるだろう。

 ウェズリー・クラークによると、その直後、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺は新たな攻撃予定国リストを作成していた。そこにはイラク、シリア、イランのほか、レバノン、リビア、ソマリア、スーダンが載っていたという。レバノンをリストに載せた理由のひとつはイランとの関係が強いヒズボラの存在にある。ハリリはそのヒズボラを連合政府へ参加させようとしていた。

 9/11の後、アメリカはアフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ソマリアなどを攻撃している。2020年1月3日にはバグダッド国際空港でイランのコッズ軍(特殊部隊)を指揮していたガーセム・ソレイマーニーを暗殺した。その時、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。

 2014年2月のクーデターで危機感を強めた人の代理人として動いたのであろう人物はヘンリー・キッシンジャー。2016年2月10日に彼はロシアを訪問してプーチン大統領と会談、22日にはシリアにおける停戦で合意した。そして大統領候補として浮上してきたのがドナルド・トランプだ。ヒラリーはオバマやバイデンと同じ流れに乗っていた。

 日本の近代史でも呼称は問題になる。典型例は日本軍の中国における戦争。「満州事変」、「上海事変」、「日支事変」、「大東亜戦争」というように歴史をぶつ切りにして別個の出来事だとする人がいる。「太平洋戦争」という呼称もある。そうした見方への疑問から「日中戦争」や「十五年戦争」という呼称が出てきたのだろうが、今でも歴史をぶつ切りにしたがる人が少なくない。ウクライナにおける戦争でもそうした手口が使われている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/539.html#c43

[近代史02] プーチン大統領は神の申し子_____小沢一郎先生はこういう人になって欲しかった 中川隆
196. 中川隆[-13498] koaQ7Jey 2022年3月18日 07:29:43 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[4]
2022.03.18XML
ウクライナの戦争でも行われている歴史のぶつ切りは一種の歴史改竄
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/


 ウクライナで戦争が続いている。西側の政府や有力メディアは今年2月21日にロシアのウラジミル・プーチン大統領はドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認し、2月24日にロシア軍が巡航ミサイル「カリブル」などで攻撃したところから戦争は始まったとしているが、これはアメリカやEUの見方にすぎない。

 歴史は因果の連鎖であり、ひとつの出来事には原因がある。歴史を語る場合、始まりを設定しなければならないが、どこから始めるかで見える風景は大きく変わってくる。そうした連鎖を体制の要請に合わせて断ち切り、その断片を雇い主の都合に合わせて解釈して見せる人もいる。

 プーチンが独立を承認する前からウクライナでは軍事的な緊張が高まっていた。2月17日頃からウクライナ側からドンバスへの攻撃が激しくなっているが、その前からアメリカ/NATOはロシアに対する軍事的な恫喝を強めていたことは本ブログでも繰り返し書いてきた。

 ウクライナの政治家、オレグ・ツァロフは2月19日に​緊急アピール「大虐殺が準備されている」​を出し、ボロディミル・ゼレンスキー大統領がごく近い将来、ドンバスで軍事作戦を開始するという情報をキエフから得たとしていた。

 そのアピールによると、この地域を制圧してからキエフ体制に従わない住民を「浄化」するという作戦で、西側から承認を得ているともしていた。この作戦と並行してSBU(ウクライナ保安庁)はネオ・ナチと共同で「親ロシア派」の粛清を実行することにもなっていたという。

 ウクライナへの攻撃を始めた後、ロシア軍はウクライナの生物兵器の研究開発に関する、そして​3月に予定していたドンバスへの攻撃計画に関する文書​を発見したとロシア国防省は発表している。

 西側ではロシア軍がウクライナへ軍事侵攻したと単純に表現しているが、ウクライナの現体制は2014年2月のネオ・ナチによるクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除したところから始まっている。その時のアメリカ大統領がバラク・オバマだ。

 この事実を隠蔽したい人びとは2014年にロシアがウクライナを侵略したことにしている。事実を調べれば嘘だということが容易にわかるだろうが、事実を調べない人には効果があるだろう。

 その時にホワイトハウスでクーデターを統括していたのがジョー・バイデン、現場で指揮していたのが国務次官補だったビクトリア・ヌランド。クーデターの1ヶ月ほど前、ヌランドは電話でジェオフリー・パイアット米国大使に対し、ヤヌコビッチを排除した後の閣僚人事について指示している。その際、話し合いで混乱を解決しようとしていたEUに対し、彼女は「クソくらえ」と口にしたのだ。

 そのクーデターで主力になったネオ・ナチの中核は「右派セクター」だが、そのグループを率いていた人物がドミトロ・ヤロシュ。2007年からNATOの秘密部隊ネットワークに参加している。その時にアメリカのNATO大使を務めていたのがヌランド。その当時、ヤロシュなどネオ・ナチはチェチェンでアメリカが行っていた対ロシア戦争に参加、中東のジハード傭兵たちと結びついている。

 1991年12月にソ連は消滅、翌年2月にアメリカ国防総省はDPG(国防計画指針)草案として世界制覇プランを作成した。その最高責任者は国防長官だったリチャード・チェイニーだが、作成の中心になったのは国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツ。そのため「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 このドクトリンは旧ソ連圏の復活を阻止するだけでなく、潜在的ライバルの中国やEUを潰し、覇権の基盤になるエネルギー資源を支配しようとしていた。つまり中東もターゲットだ。欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めていたウェズリー・クラークによると、1991年の段階でウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。(​ココ​や​ココ​)

 ウォルフォウィッツ・ドクトリンのベースを考えたアンドリュー・マーシャルは国防総省のシンクタンクONAで室長を務めていた人物。バーナード・ルイスなる学者から世界観を学んだという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)

 ドクトリンが作成された当時、アメリカが「唯一の超大国」になったと信じた人は少なくなかった。そこで、アメリカは国連を無視して単独で行動できると考える人が出てくる。

 ところが、1993年8月に日本の総理大臣となった細川護煕は国連中心主義を維持。そこで1994年4月に倒れた。細川政権が設置した諮問機関の防衛問題懇談会はその考えに基づいて「日本の安全保障と防衛力のあり方(樋口レポート)」を作成するが、これをマイケル・グリーンとパトリック・クローニンは問題視、1995年2月に発表されたジョセイフ・ナイ国防次官補の「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」につながる。これはウォルフォウィッツ・ドクトリンに基づいている。

 この当時、ネオコンやアメリカの有力メディアは旧ソ連圏への軍事介入を煽っていたが、ビル・クリントン政権は軍事力の行使に消極的。その象徴が国務長官だったウォーレン・クリストファーだ。

 この人物がマデリーン・オルブライトへ交代になった1997年から流れは変わる。その背後にいたのがヒラリー・クリントンやヌランドだ。この年、ズビグネフ・ブレジンスキーは『グランド・チェスボード』(日本語版は『ブレジンスキーの世界はこう動く』、後に『地政学で世界を読む』へ改題)というタイトルの本を出している。

 この本(原書)が出版された2年後、NATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。この攻撃ではスロボダン・ミロシェヴィッチ大統領の自宅が破壊されただけでなく、中国大使館も爆撃されている。こうした攻撃を容認した西側はロシアのウクライナ攻撃を許さない。

 ユーゴスラビア攻撃の目的はコソボのアルバニア系住民をユーゴスラビアから分離してアルバニアと合体させことにあったが、少なくとも結果としてこの国を解体し、NATOを拡大させる第一歩になった。ここからアメリカは侵略戦争を本格化させていく。

 コソボでアメリカが手先に浸かっていた勢力の実態は麻薬業者。アメリカ/NATOの保護下のアフガニスタンではケシが栽培され、ヘロインが生産されてきたが、その麻薬販売ルートはコソボを通過している。彼らは後に臓器を売買していたことも判明する。

 ただ、1990年代には支配層の内部にもNATOの拡大は危険だと考える人がいた。例えば「封じ込め政策」で有名なジョージ・ケナンはNATOの拡大がロシアを新たな冷戦に向かわせると警告していた。こうした意見を封印することになるのが2001年9月11日に行われたニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎への攻撃、いわゆる「9/11」だと言えるだろう。

 ウェズリー・クラークによると、その直後、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺は新たな攻撃予定国リストを作成していた。そこにはイラク、シリア、イランのほか、レバノン、リビア、ソマリア、スーダンが載っていたという。レバノンをリストに載せた理由のひとつはイランとの関係が強いヒズボラの存在にある。ハリリはそのヒズボラを連合政府へ参加させようとしていた。

 9/11の後、アメリカはアフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ソマリアなどを攻撃している。2020年1月3日にはバグダッド国際空港でイランのコッズ軍(特殊部隊)を指揮していたガーセム・ソレイマーニーを暗殺した。その時、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。

 2014年2月のクーデターで危機感を強めた人の代理人として動いたのであろう人物はヘンリー・キッシンジャー。2016年2月10日に彼はロシアを訪問してプーチン大統領と会談、22日にはシリアにおける停戦で合意した。そして大統領候補として浮上してきたのがドナルド・トランプだ。ヒラリーはオバマやバイデンと同じ流れに乗っていた。

 日本の近代史でも呼称は問題になる。典型例は日本軍の中国における戦争。「満州事変」、「上海事変」、「日支事変」、「大東亜戦争」というように歴史をぶつ切りにして別個の出来事だとする人がいる。「太平洋戦争」という呼称もある。そうした見方への疑問から「日中戦争」や「十五年戦争」という呼称が出てきたのだろうが、今でも歴史をぶつ切りにしたがる人が少なくない。ウクライナにおける戦争でもそうした手口が使われている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/297.html#c196

[近代史3] 馬渕睦夫 deep state の世界を語る _ 朝鮮戦争も東西冷戦もアラブの春も対テロ戦争もすべてヤラセだった 中川隆
65. 中川隆[-13497] koaQ7Jey 2022年3月18日 07:30:16 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[5]
2022.03.18XML
ウクライナの戦争でも行われている歴史のぶつ切りは一種の歴史改竄
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/


 ウクライナで戦争が続いている。西側の政府や有力メディアは今年2月21日にロシアのウラジミル・プーチン大統領はドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認し、2月24日にロシア軍が巡航ミサイル「カリブル」などで攻撃したところから戦争は始まったとしているが、これはアメリカやEUの見方にすぎない。

 歴史は因果の連鎖であり、ひとつの出来事には原因がある。歴史を語る場合、始まりを設定しなければならないが、どこから始めるかで見える風景は大きく変わってくる。そうした連鎖を体制の要請に合わせて断ち切り、その断片を雇い主の都合に合わせて解釈して見せる人もいる。

 プーチンが独立を承認する前からウクライナでは軍事的な緊張が高まっていた。2月17日頃からウクライナ側からドンバスへの攻撃が激しくなっているが、その前からアメリカ/NATOはロシアに対する軍事的な恫喝を強めていたことは本ブログでも繰り返し書いてきた。

 ウクライナの政治家、オレグ・ツァロフは2月19日に​緊急アピール「大虐殺が準備されている」​を出し、ボロディミル・ゼレンスキー大統領がごく近い将来、ドンバスで軍事作戦を開始するという情報をキエフから得たとしていた。

 そのアピールによると、この地域を制圧してからキエフ体制に従わない住民を「浄化」するという作戦で、西側から承認を得ているともしていた。この作戦と並行してSBU(ウクライナ保安庁)はネオ・ナチと共同で「親ロシア派」の粛清を実行することにもなっていたという。

 ウクライナへの攻撃を始めた後、ロシア軍はウクライナの生物兵器の研究開発に関する、そして​3月に予定していたドンバスへの攻撃計画に関する文書​を発見したとロシア国防省は発表している。

 西側ではロシア軍がウクライナへ軍事侵攻したと単純に表現しているが、ウクライナの現体制は2014年2月のネオ・ナチによるクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除したところから始まっている。その時のアメリカ大統領がバラク・オバマだ。

 この事実を隠蔽したい人びとは2014年にロシアがウクライナを侵略したことにしている。事実を調べれば嘘だということが容易にわかるだろうが、事実を調べない人には効果があるだろう。

 その時にホワイトハウスでクーデターを統括していたのがジョー・バイデン、現場で指揮していたのが国務次官補だったビクトリア・ヌランド。クーデターの1ヶ月ほど前、ヌランドは電話でジェオフリー・パイアット米国大使に対し、ヤヌコビッチを排除した後の閣僚人事について指示している。その際、話し合いで混乱を解決しようとしていたEUに対し、彼女は「クソくらえ」と口にしたのだ。

 そのクーデターで主力になったネオ・ナチの中核は「右派セクター」だが、そのグループを率いていた人物がドミトロ・ヤロシュ。2007年からNATOの秘密部隊ネットワークに参加している。その時にアメリカのNATO大使を務めていたのがヌランド。その当時、ヤロシュなどネオ・ナチはチェチェンでアメリカが行っていた対ロシア戦争に参加、中東のジハード傭兵たちと結びついている。

 1991年12月にソ連は消滅、翌年2月にアメリカ国防総省はDPG(国防計画指針)草案として世界制覇プランを作成した。その最高責任者は国防長官だったリチャード・チェイニーだが、作成の中心になったのは国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツ。そのため「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 このドクトリンは旧ソ連圏の復活を阻止するだけでなく、潜在的ライバルの中国やEUを潰し、覇権の基盤になるエネルギー資源を支配しようとしていた。つまり中東もターゲットだ。欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めていたウェズリー・クラークによると、1991年の段階でウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。(​ココ​や​ココ​)

 ウォルフォウィッツ・ドクトリンのベースを考えたアンドリュー・マーシャルは国防総省のシンクタンクONAで室長を務めていた人物。バーナード・ルイスなる学者から世界観を学んだという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)

 ドクトリンが作成された当時、アメリカが「唯一の超大国」になったと信じた人は少なくなかった。そこで、アメリカは国連を無視して単独で行動できると考える人が出てくる。

 ところが、1993年8月に日本の総理大臣となった細川護煕は国連中心主義を維持。そこで1994年4月に倒れた。細川政権が設置した諮問機関の防衛問題懇談会はその考えに基づいて「日本の安全保障と防衛力のあり方(樋口レポート)」を作成するが、これをマイケル・グリーンとパトリック・クローニンは問題視、1995年2月に発表されたジョセイフ・ナイ国防次官補の「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」につながる。これはウォルフォウィッツ・ドクトリンに基づいている。

 この当時、ネオコンやアメリカの有力メディアは旧ソ連圏への軍事介入を煽っていたが、ビル・クリントン政権は軍事力の行使に消極的。その象徴が国務長官だったウォーレン・クリストファーだ。

 この人物がマデリーン・オルブライトへ交代になった1997年から流れは変わる。その背後にいたのがヒラリー・クリントンやヌランドだ。この年、ズビグネフ・ブレジンスキーは『グランド・チェスボード』(日本語版は『ブレジンスキーの世界はこう動く』、後に『地政学で世界を読む』へ改題)というタイトルの本を出している。

 この本(原書)が出版された2年後、NATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。この攻撃ではスロボダン・ミロシェヴィッチ大統領の自宅が破壊されただけでなく、中国大使館も爆撃されている。こうした攻撃を容認した西側はロシアのウクライナ攻撃を許さない。

 ユーゴスラビア攻撃の目的はコソボのアルバニア系住民をユーゴスラビアから分離してアルバニアと合体させことにあったが、少なくとも結果としてこの国を解体し、NATOを拡大させる第一歩になった。ここからアメリカは侵略戦争を本格化させていく。

 コソボでアメリカが手先に浸かっていた勢力の実態は麻薬業者。アメリカ/NATOの保護下のアフガニスタンではケシが栽培され、ヘロインが生産されてきたが、その麻薬販売ルートはコソボを通過している。彼らは後に臓器を売買していたことも判明する。

 ただ、1990年代には支配層の内部にもNATOの拡大は危険だと考える人がいた。例えば「封じ込め政策」で有名なジョージ・ケナンはNATOの拡大がロシアを新たな冷戦に向かわせると警告していた。こうした意見を封印することになるのが2001年9月11日に行われたニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎への攻撃、いわゆる「9/11」だと言えるだろう。

 ウェズリー・クラークによると、その直後、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺は新たな攻撃予定国リストを作成していた。そこにはイラク、シリア、イランのほか、レバノン、リビア、ソマリア、スーダンが載っていたという。レバノンをリストに載せた理由のひとつはイランとの関係が強いヒズボラの存在にある。ハリリはそのヒズボラを連合政府へ参加させようとしていた。

 9/11の後、アメリカはアフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ソマリアなどを攻撃している。2020年1月3日にはバグダッド国際空港でイランのコッズ軍(特殊部隊)を指揮していたガーセム・ソレイマーニーを暗殺した。その時、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。

 2014年2月のクーデターで危機感を強めた人の代理人として動いたのであろう人物はヘンリー・キッシンジャー。2016年2月10日に彼はロシアを訪問してプーチン大統領と会談、22日にはシリアにおける停戦で合意した。そして大統領候補として浮上してきたのがドナルド・トランプだ。ヒラリーはオバマやバイデンと同じ流れに乗っていた。

 日本の近代史でも呼称は問題になる。典型例は日本軍の中国における戦争。「満州事変」、「上海事変」、「日支事変」、「大東亜戦争」というように歴史をぶつ切りにして別個の出来事だとする人がいる。「太平洋戦争」という呼称もある。そうした見方への疑問から「日中戦争」や「十五年戦争」という呼称が出てきたのだろうが、今でも歴史をぶつ切りにしたがる人が少なくない。ウクライナにおける戦争でもそうした手口が使われている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/105.html#c65

[近代史4] バイデン政権は、基本的に「第三次オバマ政権」でもある (続き) 中川隆
29. 中川隆[-13496] koaQ7Jey 2022年3月18日 07:31:07 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[6]
2022.03.18XML
ウクライナの戦争でも行われている歴史のぶつ切りは一種の歴史改竄
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/


 ウクライナで戦争が続いている。西側の政府や有力メディアは今年2月21日にロシアのウラジミル・プーチン大統領はドンバス(ドネツクやルガンスク)の独立を承認し、2月24日にロシア軍が巡航ミサイル「カリブル」などで攻撃したところから戦争は始まったとしているが、これはアメリカやEUの見方にすぎない。

 歴史は因果の連鎖であり、ひとつの出来事には原因がある。歴史を語る場合、始まりを設定しなければならないが、どこから始めるかで見える風景は大きく変わってくる。そうした連鎖を体制の要請に合わせて断ち切り、その断片を雇い主の都合に合わせて解釈して見せる人もいる。

 プーチンが独立を承認する前からウクライナでは軍事的な緊張が高まっていた。2月17日頃からウクライナ側からドンバスへの攻撃が激しくなっているが、その前からアメリカ/NATOはロシアに対する軍事的な恫喝を強めていたことは本ブログでも繰り返し書いてきた。

 ウクライナの政治家、オレグ・ツァロフは2月19日に​緊急アピール「大虐殺が準備されている」​を出し、ボロディミル・ゼレンスキー大統領がごく近い将来、ドンバスで軍事作戦を開始するという情報をキエフから得たとしていた。

 そのアピールによると、この地域を制圧してからキエフ体制に従わない住民を「浄化」するという作戦で、西側から承認を得ているともしていた。この作戦と並行してSBU(ウクライナ保安庁)はネオ・ナチと共同で「親ロシア派」の粛清を実行することにもなっていたという。

 ウクライナへの攻撃を始めた後、ロシア軍はウクライナの生物兵器の研究開発に関する、そして​3月に予定していたドンバスへの攻撃計画に関する文書​を発見したとロシア国防省は発表している。

 西側ではロシア軍がウクライナへ軍事侵攻したと単純に表現しているが、ウクライナの現体制は2014年2月のネオ・ナチによるクーデターでビクトル・ヤヌコビッチ大統領を排除したところから始まっている。その時のアメリカ大統領がバラク・オバマだ。

 この事実を隠蔽したい人びとは2014年にロシアがウクライナを侵略したことにしている。事実を調べれば嘘だということが容易にわかるだろうが、事実を調べない人には効果があるだろう。

 その時にホワイトハウスでクーデターを統括していたのがジョー・バイデン、現場で指揮していたのが国務次官補だったビクトリア・ヌランド。クーデターの1ヶ月ほど前、ヌランドは電話でジェオフリー・パイアット米国大使に対し、ヤヌコビッチを排除した後の閣僚人事について指示している。その際、話し合いで混乱を解決しようとしていたEUに対し、彼女は「クソくらえ」と口にしたのだ。

 そのクーデターで主力になったネオ・ナチの中核は「右派セクター」だが、そのグループを率いていた人物がドミトロ・ヤロシュ。2007年からNATOの秘密部隊ネットワークに参加している。その時にアメリカのNATO大使を務めていたのがヌランド。その当時、ヤロシュなどネオ・ナチはチェチェンでアメリカが行っていた対ロシア戦争に参加、中東のジハード傭兵たちと結びついている。

 1991年12月にソ連は消滅、翌年2月にアメリカ国防総省はDPG(国防計画指針)草案として世界制覇プランを作成した。その最高責任者は国防長官だったリチャード・チェイニーだが、作成の中心になったのは国防次官を務めていたポール・ウォルフォウィッツ。そのため「ウォルフォウィッツ・ドクトリン」とも呼ばれている。

 このドクトリンは旧ソ連圏の復活を阻止するだけでなく、潜在的ライバルの中国やEUを潰し、覇権の基盤になるエネルギー資源を支配しようとしていた。つまり中東もターゲットだ。欧州連合軍(現在のNATO作戦連合軍)の最高司令官を務めていたウェズリー・クラークによると、1991年の段階でウォルフォウィッツはイラク、シリア、イランを殲滅すると語っていた。(​ココ​や​ココ​)

 ウォルフォウィッツ・ドクトリンのベースを考えたアンドリュー・マーシャルは国防総省のシンクタンクONAで室長を務めていた人物。バーナード・ルイスなる学者から世界観を学んだという。(Robert Dreyfuss, “Devil’s Game”, Henry Holt, 2005)

 ドクトリンが作成された当時、アメリカが「唯一の超大国」になったと信じた人は少なくなかった。そこで、アメリカは国連を無視して単独で行動できると考える人が出てくる。

 ところが、1993年8月に日本の総理大臣となった細川護煕は国連中心主義を維持。そこで1994年4月に倒れた。細川政権が設置した諮問機関の防衛問題懇談会はその考えに基づいて「日本の安全保障と防衛力のあり方(樋口レポート)」を作成するが、これをマイケル・グリーンとパトリック・クローニンは問題視、1995年2月に発表されたジョセイフ・ナイ国防次官補の「東アジア戦略報告(ナイ・レポート)」につながる。これはウォルフォウィッツ・ドクトリンに基づいている。

 この当時、ネオコンやアメリカの有力メディアは旧ソ連圏への軍事介入を煽っていたが、ビル・クリントン政権は軍事力の行使に消極的。その象徴が国務長官だったウォーレン・クリストファーだ。

 この人物がマデリーン・オルブライトへ交代になった1997年から流れは変わる。その背後にいたのがヒラリー・クリントンやヌランドだ。この年、ズビグネフ・ブレジンスキーは『グランド・チェスボード』(日本語版は『ブレジンスキーの世界はこう動く』、後に『地政学で世界を読む』へ改題)というタイトルの本を出している。

 この本(原書)が出版された2年後、NATOはユーゴスラビアを先制攻撃した。この攻撃ではスロボダン・ミロシェヴィッチ大統領の自宅が破壊されただけでなく、中国大使館も爆撃されている。こうした攻撃を容認した西側はロシアのウクライナ攻撃を許さない。

 ユーゴスラビア攻撃の目的はコソボのアルバニア系住民をユーゴスラビアから分離してアルバニアと合体させことにあったが、少なくとも結果としてこの国を解体し、NATOを拡大させる第一歩になった。ここからアメリカは侵略戦争を本格化させていく。

 コソボでアメリカが手先に浸かっていた勢力の実態は麻薬業者。アメリカ/NATOの保護下のアフガニスタンではケシが栽培され、ヘロインが生産されてきたが、その麻薬販売ルートはコソボを通過している。彼らは後に臓器を売買していたことも判明する。

 ただ、1990年代には支配層の内部にもNATOの拡大は危険だと考える人がいた。例えば「封じ込め政策」で有名なジョージ・ケナンはNATOの拡大がロシアを新たな冷戦に向かわせると警告していた。こうした意見を封印することになるのが2001年9月11日に行われたニューヨークの世界貿易センターやバージニア州アーリントンの国防総省本部庁舎への攻撃、いわゆる「9/11」だと言えるだろう。

 ウェズリー・クラークによると、その直後、ドナルド・ラムズフェルド国防長官の周辺は新たな攻撃予定国リストを作成していた。そこにはイラク、シリア、イランのほか、レバノン、リビア、ソマリア、スーダンが載っていたという。レバノンをリストに載せた理由のひとつはイランとの関係が強いヒズボラの存在にある。ハリリはそのヒズボラを連合政府へ参加させようとしていた。

 9/11の後、アメリカはアフガニスタン、イラク、リビア、シリア、ソマリアなどを攻撃している。2020年1月3日にはバグダッド国際空港でイランのコッズ軍(特殊部隊)を指揮していたガーセム・ソレイマーニーを暗殺した。その時、緊張緩和に関するサウジアラビアからのメッセージに対するイランの返書を携えていた。

 2014年2月のクーデターで危機感を強めた人の代理人として動いたのであろう人物はヘンリー・キッシンジャー。2016年2月10日に彼はロシアを訪問してプーチン大統領と会談、22日にはシリアにおける停戦で合意した。そして大統領候補として浮上してきたのがドナルド・トランプだ。ヒラリーはオバマやバイデンと同じ流れに乗っていた。

 日本の近代史でも呼称は問題になる。典型例は日本軍の中国における戦争。「満州事変」、「上海事変」、「日支事変」、「大東亜戦争」というように歴史をぶつ切りにして別個の出来事だとする人がいる。「太平洋戦争」という呼称もある。そうした見方への疑問から「日中戦争」や「十五年戦争」という呼称が出てきたのだろうが、今でも歴史をぶつ切りにしたがる人が少なくない。ウクライナにおける戦争でもそうした手口が使われている。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202203180000/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1456.html#c29

[近代史5] 世界的インフレは株価暴落を引き起こす 2022年株式市場見通し 中川隆
27. 2022年3月18日 08:09:08 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[7]
世界最大のヘッジファンド: 株価暴落か物価高騰かどちらかしかない
2022年3月16日 GLOBALMACRORESEARCH
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21458


あるいはその両方だろう。世界最大のヘッジファンドBridgewaterを運用するレイ・ダリオ氏がPOLITICOの主催するラリー・サマーズ氏との対談でアメリカのインフレと株式市場の見通しについて語っている。

アメリカの物価高騰

アメリカの消費者にとって物価高騰は既に生活の問題である。アメリカではガソリンだけではなくあらゆるものの価格が既に上がっている。

2月の米国インフレ率は7.9%、今後更なる物価高騰へ
物価が上がる、上がるから先に買う、そして価格がもっと上がるというインフレサイクルが始まっているのである。

それに対して「物価安定」を目標とするFed(連邦準備制度)は何をやっていたか? 去年の末にようやく間違いを認めるまでインフレの状況下で金融緩和を続けていたが、その時にはインフレ率は既に6%まで上がっていた。

パウエル議長、ついに「一時的」を撤回しテーパリング加速を示唆 (2021/12/1)
これはどういう原因によるものだろうか。2020年、新型コロナ対策でアメリカなど多くの国は強力なロックダウンを行い、景気は瞬間風速的に急激に落ちたが、それは長期的な景気後退には繋がらなかった。

現金給付で無理矢理に消費者の消費を喚起したからである。だが紙幣印刷は当然のようにインフレを引き起こし、それは住宅バブルなどに火をつけて持続的なものとなった。もはや現金給付は行われていないが、インフレは続いている。

12月のアメリカの住宅価格は18.8%上昇、サブプライムバブルを大きく上回る
アメリカ人は住宅をこぞって買っているし、米国企業は原油や小麦など金融市場で値段が高騰しているものを更に高騰するまえに買ってしまおうとしている。

ウクライナ危機でコモディティ価格高騰、小麦を一部利確してシルバー買い
そうした資金の少なくない部分は住宅ローンなど借りられたお金である。だからこのインフレを止めるためには中央銀行は金利を上げ、人々がお金を借りにくくする必要がある。

それでFedは利上げなどの金融引き締めを行おうとしているのである。

アメリカ、2018年の株価暴落を引き起こした量的引き締めを発表
利上げのもたらす結果

利上げをして、それでインフレが収まり、それだけだろうか。しかしこれまで低金利で支えられてきた株式市場のことを思い出したい。ダリオ氏は次のように語っている。

インフレを十分に抑えられる高金利は金融市場と実体経済にとって高過ぎる。

株式市場も実体経済もこれまで低金利に頼りすぎてきたのである。「インフレにならない限りいくらでも紙幣印刷できる」を合言葉にしていた人々は、今頃デフレの有難さを噛み締めているだろう。デフレだったからいくらでも紙幣印刷出来たのである。

ハイエク: インフレ主義は非科学的迷信
しかし実際、利上げはどこまで行われるのだろうか? 今後の利上げ予想を織り込んで推移する2年物国債の金利を見てみよう。


ウクライナ危機で少し足踏みしたが、ウクライナ問題はむしろインフレを悪化させるとの見方から金利は更に上昇し、2%まで上がっている。この水準は2018年の世界同時株安を引き起こした利上げの水準に近い。

2018年の世界同時株安では何から順番に暴落したかを振り返る
それで株式市場が大慌てしているのである。米国株は次のように推移している。


インフレ抑制のためにどれだけ利上げが必要か

しかしよく考えてほしいのだが、市場が大騒ぎしている2%の金利はインフレに効くのだろうか。

ダリオ氏は次のように述べる。

相場が織り込んでいる利上げは政策金利が2%程度まで上がるというものだ。だがインフレがこれから5%になるとしても、それに対して金利が2%だというのは深刻な問題だ。

筆者も前から何度も言っているが、現在7.9%(筆者がインフレについて書く度にどんどん上がっていっている)のアメリカのインフレ率に対して金利を高々2%まで上げたところで、インフレに対して何の意味があると言うのだろう。

金利が2%だとしてもものの値段が7%で上がるのならば、消費者や企業はやはり借金をして金利を払ってでも値段が上がる前にものを買いたいのではないか。それがインフレと金利の実際の関係である。

今後も悪化するインフレ

つまり、インフレはどんどん悪化する。現在の7.9%という数字は通過点に過ぎない。

しかしその通過点に過ぎないインフレ率でも抑制するために必要な利上げ幅は相当なものになるだろう。過去にアメリカで6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったかについては以下の記事に書いてある。

1969年の米国で6%のインフレを抑えるためにどれだけの利上げが必要だったか
つまり、中央銀行が現在の「緩和的な」利上げ姿勢を続ける限り、アメリカのインフレは最終的にジンバブエのようになってゆく。

それは政治的に許容できないので、Fedは何処かの時点で更に強力な利上げ姿勢を表明せざるを得ないだろう。しかし2%の利上げでも悲鳴を上げている株式市場は、それ以上の金融引き締めが発表されたときどうなってしまうのだろう? 何度も言うが、2022年の株式市場は詰んでいるのである。

結論

もうこの話は著名投資家の中では去年から分かっていた話であり、ここの読者にとっては当たり前の結果でしかないので、あまり新鮮には響かないだろう。これから起こる株価暴落も、大してニュースではない。一部の人々はこれまでの株価下落で驚いているかもしれないが、まだ何も始まってすらいない。

現金給付や脱炭素政策によって作り出されたインフレは避けられた人災である。特に以下のガンドラック氏の中央銀行批判など日付を見てほしい。現在の状況はいつから明らかだっただろうか。

ガンドラック氏、新型コロナでの企業救済とヘリコプターマネーを痛烈批判 (2020/3/29)
サマーズ氏: エネルギー価格を高騰させる脱炭素政策は健全ではない (2021/10/18)
避けることは出来たはずの悲劇に人間はいつも自分から突っ込んでゆく。人生楽しそうである。

ダリオ氏の対話相手で経済学者のサマーズ氏もダリオ氏の見解に同意し、次のように上手く纏めている。

インフレを抑えることは出来るが、そうすれば実体経済と金融市場は駄目になる。あるいは実体経済を守ることは出来るが、インフレ率はもう2%には戻らないだろう。

また、この株価暴落とインフレの2択という現実は、要するに株価暴落とドル暴落の2択ということである。インフレとは貨幣価値下落であり、それはドルの下落を意味するからである。

2022年ドル円の推移予想: インフレによるドル高は持続せずドル円暴落へ
これは米国株に投資する外国の(アメリカ以外の)投資家にとって死の宣告に等しい。ドルが死んでも株価が死んでもその人の投資は死ぬからである。

そう言えばこの状況は1987年のブラックマンデーに似ているのではないか。

プラザ合意からブラックマンデーまでを振り返る


https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/21458
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1325.html#c27

[近代史5] アンドリー・ナザレンコの正体 中川隆
1. 2022年3月18日 08:52:54 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[8]
ナザレンコ・アンドリー(nippon_ukraina)〜アゾフ連隊と全ウクライナ連合「自由」スヴォボーダ〜
2022.03.01
https://oreranitsuite.com/2022/02/28/andrii-igorovich-nazarenko/


 ナザレンコ・アンドリーは謎のウクライナ人である。彼は自由主義と民主制を賛美している。けれども、俺は彼は全ウクライナ連合「自由」に関係しているのでないかと勘ぐる。ただし、この集団の地盤はナザレンコ・アンドリーの出身?には深く関係していないように見える。

または、ナザレンコ・アンドリーはアゾフ体隊に関係している。アゾフ体隊はドネツク州であり、彼や彼の両親の基盤的な地域である。従って、俺はナザレンコ・アンドリーは全ウクライナ連合「自由」、またはアゾフ体隊のどちらかに関係していると憶測する。


ナザレンコ・アンドリー

・生物的事実
 ナザレンコ・アンドリーの人種はコーカサス人種である。ナザレンコ・アンドリーの小人種は欧州小人種である。ナザレンコ・アンドリーの民族はスラブ民族(東スラブ民族)である。ナザレンコ・アンドリーの部族は東スラブ部族、またはウクライナ部族である。ナザレンコ・アンドリーのY染色体ハプログループはR1a系統である可能性がある。

・人工的事実
 ナザレンコ・アンドリーの語族は印欧語族である。特に、ナザレンコ・アンドリーの言語はサテム語族である。ナザレンコ・アンドリーの言語はウクライナ語である。

ナザレンコ・アンドリーの宗教は(おそらく)東方正教会である。ナザレンコ・アンドリーの国籍はウクライナ国籍である。文明的な所属に関するナザレンコ・アンドリーの自己認識はおそらく西欧文明である。

心理
・恐れ
 ナザレンコ・アンドリーはロシアからの独立を強く求めている。しかし、ウクライナ人とロシア人の違いなどは実際にはほとんどない。プーチンが主張するように、ウクライナ人とロシア人は同じ東スラブ民族である。

しかし、もしナザレンコ・アンドリーがこの事実を認めるならば、ウクライナ人はロシア人に同化されて、ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人として溶解し、ロシア人に溶け込む。ナザレンコ・アンドリーはこの民族的溶解を何よりも嫌う。ナザレンコ・アンドリーはこの民族的溶解を何よりも恐れる。なぜなら、ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人とロシア人との違いなど存在しないと心のどこかで感じてる。

だから、ナザレンコ・アンドリーは自己の民族的な自己認識(identity)を自由主義や民主制度に求める。なぜなら、このとき、ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人としての自己認識を獲得することができる。このとき、ナザレンコ・アンドリーは彼はロシア人と異なると主張することができる。

・悲哀
 ナザレンコ・アンドリーを含むウクライナ人はロシア人と異なる自己認識それ自体を形成することができない。だから、彼らは西欧発祥の自由主義と民主制度に藁をも掴む思いでしがみついている。しがみついている。なぜなら、西欧人が授けたそれなしに、ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人とロシア人を区別する何かを作ることができない。

つまり、ナザレンコ・アンドリーの悲哀とは、次である。ナザレンコ・アンドリーは彼自身はウクライナ人であると主張するが、ナザレンコ・アンドリー自身がロシア人とウクライナ人を隔てる人工的な何かすら作ることができない。そのため、他人が授けた何かに必死にしがみ付くことしかできない。もしナザレンコ・アンドリーが自由と民主を捨てるならば、ウクライナ人としてのナザレンコ・アンドリーは溶解してしまう。

しかし、自由主義も民主主義もY染色体ハプログループR1bに対応する主義及び統治制度である。自由主義も民主主義もR1a系統であるかもしれないナザレンコ・アンドリーの主義や制度でない。ナザレンコ・アンドリーが必死にしがみついているのは、Y染色体ハプログループR1bが授けた非自己である。ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人をロシア人から区別するために、自分でない何かにしがみついている。

・絶望
 現在、ナザレンコ・アンドリーは27歳である。彼は青年の面影を残し、まだ純粋である。今、ロシアはウクライナを併合しようとしている。ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人と一緒に自由と民主という崇高な考えのために戦っている。また、ウクライナはロシアに善戦している可能性があり、その可能性は世界からの応援による高揚感とウクライナの独立の維持という淡い期待をナザレンコ・アンドリーに与えている。

しかし、ナザレンコ・アンドリーは現実に直面して、彼はひどく絶望するだろう。なぜなら、ウクライナはロシアに敗北して、併合される可能性がある。そして、ナザレンコ・アンドリーが最も恐れるロシア人への溶解が実現する可能性がある。

さらに、ナザレンコ・アンドリーがしがみついている自由と民主という考えはY染色体ハプログループR1b系統の考えである。ナザレンコ・アンドリーは自己でないものにしがみつき、自己でないものを自己と錯覚している。しかし、自己でないものはウクライナ人をロシア人から区別することができない。

つまり、ナザレンコ・アンドリーは自由と民主のために文字通り命をかけて戦っているが、その戦いは初めから無意味である。ウクライナがロシアに敗北して、ウクライナ人がロシア人に溶解するとき、さらに、ナザレンコ・アンドリーが自由と民主をウクライナ人の自己認識とすることがはなから無謀であったと知るとき、ナザレンコ・アンドリーは彼自身がやってきた人生に絶望するだろう。俺の人生は何であったのかと…。

苦しませる方法
 俺系統の認識 もし君がウクライナ人とロシア人には民族的な違いは存在しないと教えるならば、君の言葉はナザレンコ・アンドリーを心理的に苦しめる。

 なぜなら、そのとき、ウクライナ人としてのナザレンコ・アンドリーは文字通りにロシア人に溶解して、ウクライナ人という存在はスキタイ人のようにこの世界から永遠に消え失せる。ナザレンコ・アンドリーはその消滅が何よりも恐ろしい。

さらに、ナザレンコ・アンドリーはロシア人とウクライナ人の違いなど本当は存在しないとどこかで感じてしまっている。ナザレンコ・アンドリーはこの現実をひどく恐れている。なぜなら、その現実は真実である。ナザレンコ・アンドリーはその真実を恐れ、その真実に強烈な不安を覚える。

 俺系統の認識 もし君が自由や民主はナザレンコ・アンドリーを含む東欧白人系統の自己でないと教えるならば、君の言葉はナザレンコ・アンドリーを心理的に苦しめる。

 なぜなら、そのとき、ナザレンコ・アンドリーは彼自身や彼の同胞が命をかけて守ってきたものがゴミ屑になると感じる。ナザレンコ・アンドリーがウクライナ人としての自己認識を獲得するためには、自由と民主が必要である。しかし、その自由と民主それ自体はY染色体ハプログループR1b系統の自己であり、Y染色体ハプログループR1a系統の自己でない。

すなわち、ナザレンコ・アンドリーは初めから実現しない自己に彼の命と人生をかけてきたことになる。ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人という自己をロシア人から区別するために、なぜかR1b系統の自己を使用してしまった。本来であれば、ナザレンコ・アンドリーはR1a系統の自己、かつウクライナ人をロシア人から区別する何かを彼の自己認識としておく必要があった。

もしナザレンコ・アンドリーがR1b系統の自由と民主を自己として置くならば、彼は自由と民主をR1a系統を含むR1系統の自己を一般化する必要があった。そして、ナザレンコ・アンドリーはロシアを含む東欧の全てを自由化かつ民主化する必要がった。このとき、ナザレンコ・アンドリーは自由と民主はR1系統の主義と統治制度であると主張することができた。しかし、もしロシアが自由と民主を採用するならば、ナザレンコ・アンドリーはウクライナ人をロシア人から区別することができなくなる。このとき、ウクライナ人はロシア人に民族的に溶解することになる。つまり、ウクライナ人は消失してしまう。

また、もしナザレンコ・アンドリーがR1a系統の自己、かつウクライナ人をロシア人から区別する何かを追求するならば、そのとき、彼は西側の援助を獲得することができない。なぜなら、R1a系統の自己は自由と民主でない。だから、その場合、ナザレンコ・アンドリーはロシアとR1a系統の自己を共有して、かつロシアと単独で対峙することができる自己を創造する必要がある。しかし、ナザレンコ・アンドリーには、その自己を創造する能力がない。

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[近代史5] フェイク・ニューズが氾濫する情報戦 中川隆
1. 2022年3月18日 09:22:48 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[9]
バイデン スキャンダルを必死で隠すマスコミ
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ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった
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YouTube の言論弾圧について
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日本を支配した電通の影響力と凋落
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[近代史5] バイデン スキャンダルを必死で隠すマスコミ 中川隆
16. 中川隆[-13495] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:25:21 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[10]
フェイク・ニューズが氾濫する情報戦
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日本を支配した電通の影響力と凋落
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[近代史4] 広告会社 ヒル&ノールトンはイラクへの軍事侵攻を正当化するための偽情報を広めた 中川隆
4. 中川隆[-13494] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:25:40 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[11]
フェイク・ニューズが氾濫する情報戦
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[近代史5] フェイク・ニューズが氾濫する情報戦 中川隆
2. 中川隆[-13493] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:26:09 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[12]
広告会社 ヒル&ノールトンはイラクへの軍事侵攻を正当化するための偽情報を広めた
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43. 中川隆[-13492] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:26:38 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[13]
フェイク・ニューズが氾濫する情報戦
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18. 中川隆[-13491] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:26:56 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[14]
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[近代史5] CIAとメディア 中川隆
21. 中川隆[-13490] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:27:16 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[15]
フェイク・ニューズが氾濫する情報戦
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バイデン スキャンダルを必死で隠すマスコミ
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日本を支配した電通の影響力と凋落
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http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/347.html#c21

[近代史5] 日本を支配した電通の影響力と凋落 中川隆
3. 中川隆[-13489] koaQ7Jey 2022年3月18日 09:27:33 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[16]
フェイク・ニューズが氾濫する情報戦
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1533.html

広告会社 ヒル&ノールトンはイラクへの軍事侵攻を正当化するための偽情報を広めた
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1132.html

バイデン スキャンダルを必死で隠すマスコミ
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/335.html

ニュースは最初からすべてマスコミを経営する資本家が流すフェイクだった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/308.html

YouTube の言論弾圧について
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/386.html

CIAとメディア
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/347.html

日本を支配した電通の影響力と凋落
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/526.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/526.html#c3

[近代史5] フェイク・ニューズが氾濫する情報戦 中川隆
3. 中川隆[-13488] koaQ7Jey 2022年3月18日 10:13:50 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[17]
 『ウクライナ・ゲート』(著・塩原俊彦)にみる米国仕込みの偏向報道に躍るメディア 
書評・テレビ評2022年3月17日
https://www.chosyu-journal.jp/review/22989


https://www.amazon.co.jp/%E3%82%A6%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%8A%E3%83%BB%E3%82%B2%E3%83%BC%E3%83%88-%E3%80%8C%E3%83%8D%E3%82%AA%E3%82%B3%E3%83%B3%E3%80%8D%E3%81%AE%E6%83%85%E5%A0%B1%E6%93%8D%E4%BD%9C%E3%81%A8%E9%87%8E%E6%9C%9B-%E5%A1%A9%E5%8E%9F%E4%BF%8A%E5%BD%A6/dp/4784515305


 ウクライナ問題をめぐる新聞やテレビの一連の扇情的な報道はおよそ客観的とはいいがたい。それは、ウクライナ現地で記者がみずから調べ歩いて確かめた記事がなく、情報のほとんどがAPやAFPなどの欧米通信社の配信記事の転載、CNNやBBCの画像の横流しで、その発信源はアメリカであることに示されている。

 このように、現実にはアメリカによる世界を股にかけた情報統制がやられているのだが、テレビのニュース解説に見るようにロシアの通信社やメディアからの情報は「プーチンの統制を受けた偏向報道」として、端から信用できないと突き放す滑稽な光景がくり広げられている。

 ウクライナをめぐる西側のこうした偏向報道は今に始まったものではない。それは東欧政変・ソ連邦解体当時はもとより、以後東欧から始まったカラー革命(ウクライナでは2004年の「オレンジ革命」)や2014年のウクライナ危機の報道でも猖獗(しょうけつ)を極めた。

 経済学者の塩原俊彦・高知大学准教授(ロシア経済論)は、『ウクライナ・ゲート――「ネオコン」の情報操作と野望』(社会評論社・2014年)で、当時のウクライナ危機からロシアのクリミア併合にいたる過程で、混乱をもたらしている元凶がウクライナのナショナリズムとその「過激派」を背後で操るアメリカのネオコン(新保守主義者)にあることを具体的な証拠をもとに浮き彫りにしている。そして、ウクライナ危機はオバマ大統領が仕掛けた「ウクライナ・ゲート事件」ともいえるとのべている。

 ウクライナの「過激派ナショナリスト」はジョージ・ソロス基金やNGOから資金を受けとる数十のグループを創設し、数百万jの資金を流して、インターネットやテレビや無人機といったハイテクを武器に反政府活動をおこなうことができた。その運動にヌーランド米国務次官補や駐ウクライナ米国大使が直接指図していたことも暴露されている。その過程で、アメリカに抱えられた彼ら「過激派」がウクライナ政府に副首相をはじめ複数の閣僚として入りこむことができた。

 こうしてもっとも得をしてきたのがアメリカの軍産複合体である。本書から、当時から欧州市場を狙うアメリカのガス会社が「ロシアを悪者に仕立て上げ、ロシアへの過度なガス依存の危険性を欧州諸国に周知させる」という計画を持っていたことを知ることができる。

 塩原氏はそのうえで、ウクライナ危機をめぐって「米国を批判する論調はまったく見られない」こと、アメリカのこうした介入に目をつむって平然とウソを書いてごまかし、「ウクライナ危機の元凶はロシアにあるという結論ありきの論調」で染め上げる世論操作を踏み込んで批判している。「エコノミストやニューヨークタイムズといった世界の言論リード機関が米国政府あるいは軍産複合体の意向を強く受け容れているのでないか」と。

 塩原氏はまた、「ロシアの言論の自由の欠如を言い立てることで、いかにも自分たちは正しいという姿勢」で身の証をするような風潮の危険性を指摘している。そして塩原氏自身、元『日経』と『朝日』の記者であり、『朝日』のモスクワ特派員でもあった経験をもとに、次のようにのべている。

 「社説には政治力学そのものが大きく反映されている。ゆえに本当は各社の外報部とか外信部と呼ばれる直接の担当者が間違えたからというようには思わない。……どこの会社も外報部や外信部の力は弱い。つまり、彼らがウクライナ危機の一端を知りえていたのに、社内力学で政治部の意向が強く働き日本政府よりの社説が書かれることになったのでないか」と。

 塩原氏のような客観的報道を求める発言に対して、「親ロシア派」「プーチンに利用されている」などと攻撃する風潮が盛んなこの頃である。だが、同氏の他の著書、たとえば『プーチン20』(東洋書店)などでプーチンとロシアのオリガルヒ(新興財閥)の癒着と腐敗のなまなましい実態を明らかにしていることからも、それはまったくのお門違いである。

https://www.chosyu-journal.jp/review/22989
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1533.html#c3

[近代史5] 中国で横行する女性の人身売買 _ 鎖で繋がれながら暮らす女性の動画 中川隆
10. 2022年3月18日 12:26:52 : SruyHYNJ8U : TVdiVVlTQXpnZzI=[18]
 迫り来る飢餓 戦争に乗じて暗躍する中国人身売買業者
2022年03月18日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1798.html


ウクライナの大混乱に乗じて、中国人の人身売買組織が暗躍しているという情報が入ってきた。

 ウクライナ当局、国境で中国人らを拘束 身元不詳の赤ちゃん連れ出す疑いで 2022年3月16日
https://www.epochtimes.jp/p/2022/03/88774.html

大量のウクライナの避難民が近隣諸国との国境へ押し寄せる中、混乱に乗じて赤ちゃんをウクライナから連れ出そうとした中国人2人は、ルーマニアとの国境で阻止され、逮捕された。

ウクライナの出入国管理当局は14日、同国チェルニウツィ(Chernivtsi)の国境検問所で、国境警察はウクライナから赤ちゃんを連れ去ろうとした中国人2人を逮捕したと発表した。

2人が外国人の赤ちゃん2人を、ルーマニアに連れて行こうとした。だが、尋問で「外国の赤ちゃんをどこから連れて来たのか?」と聞かれて説明できない様子だったという。赤ちゃんの身分を証明する書類もなかった。

国境警察は、中国人らがウクライナでの滞在期間が短いことや、入国時に子連れではなかったことを突き止めた。ウクライナ警察は現在、捜査を進めている。
****************************************************************
 引用以上

 いかにも、中国人マフィアのやりそうなことだ。戦争による悲惨な脱出に乗じて、赤ちゃんや子供を誘拐して、中国に連れ出し売りさばこうとした事態が発覚した。
中国では、ウクライナ人女性が、美貌ゆえに高い人気があり、誘拐されて高額で取引されている可能性がある。

 外道中国人「家を失ったウクライナ人女性が欲しいです」 おーい岡村 2022/03/14
 https://news-us.org/article-20220316-00113840729-china

 “ウクライナ人の花嫁”を欲しがる中国人男性が武力侵攻後に急増した理由
 https://courrier.jp/news/archives/282010/

  ウクライナの貧困。年収と中国人と結婚するウクライナ美女の悲劇 2022年3月4日
 https://kinyu1.com/post-4006/

 ウクライナ人の避難者を日本国内で援助しようとする動きも拡大している。
 
 ウクライナ避難者支援 東京都 神奈川県 住宅確保など受け入れ策は 2022年3月15日 
 https://www.nhk.or.jp/shutoken/newsup/20220315b.html

  ドンキ親会社、避難民受け入れ ウクライナの100世帯 2022年03月03日
 https://www.jiji.com/jc/article?k=2022030300682&g=eco

 中国人には、ウクライナ避難者の女性や子供を性奴隷として利用しようとする動きはあるが、具体的な生活支援の情報は存在しない。日本や欧州では、避難民の受け入れが始まっている。
 ウクライナの美しい女性たちに鼻の下を伸ばす輩のいない国への退避を願う。とりわけ、ウクライナの子供たちの誘拐売買だけは断じて許してはならない。

 これから、ロシア・中国(ベラルーシ・北朝鮮……)と対決する旧西側諸国の第三次世界大戦は避けられないように思える。
 もちろん全人類滅亡を誘う核戦争になる。ごくわずかな人々が生き残ることになると思うが、もう愚かな人類の「競争主義」に惑わされた国家を作ってほしくない。
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/1475.html#c10

   

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