33. 2021年12月17日 12:47:47 : hmsy76Vu1k : TjY5UkRQSk1kV3c=[1]
織田作之助の「夫婦善哉」は道楽者の柳吉としっかり女の蝶子の物語
大阪の笑いではこの組み合わせが定番です
ミナミの法善寺横丁には赤い大提灯に めおとぜんざいと書いた店があります
ぜんざいを注文すると夫婦の意味で一人に二杯づつぜんざいを持ってきます
柳吉は蝶子に「ここの善哉なんで二杯づつ持ってくるか知ってるか知らんやろう
一杯山盛りにするよりちょっとずつ二杯になる方が沢山はいっているように
見えるやろう そこをうまいこと考えよったのや」と講釈を垂れます
食べ物は北はあかん おいしいものはミナミやどこそこの湯豆腐屋 どじょう汁
まむし(うなぎ)関東煮(おでん)かやく飯(五目飯)その他実際の店名を挙げます
以下原作から離れます
蝶子はこのしょうもない男ホンマどうでもいいことよう知ってるわと思う
おかあはんにも男の甘い言葉に乗ったらあかんてあれほど言われてたのに
わてはこの人のチョットしたやさしさに気を許したこれは一生の不覚や
今までどれだけの女が男の上っ面のやさしさに泣かされたかと蝶子は怒るが
しかしこの人わてが面倒みなけば生きてはいけん これも運命とあきらめる
悲運な女蝶子を演じる自分に少しうっとりする間もなく
このどアホと柳吉にかんしゃく玉が破裂する蝶子でした