豪州やＮＺ以外にも討論中心の教育は行われていましゅ。教育の方法は難しい座あます。プラトンとアリストテレスの昔から教育方法を一つにするのは難しいのでシュ。
　ワタチが受けなかった教育として、午前中みっちり詰め込み教育、午後討論主体の授業。２時ぐらいまでがええと思ふ。ニューヨークがどこにあるかも知らない高校生同士がいくら討論しても話にならない。半減期の公式を知らない高校生がセシウム１３７についてどれくらいの議論ができるのであろうか。　
　金槐和歌集や古今和歌集をしらない高校生や大学生が単位不足で卒業し学歴詐称の総理大臣になって何か和歌に関する何かを政策に取り入れたことがありやんすか。ないざあああます。

　前川喜平前事務次官のお話が全国的に人気がありワタチも大変勉強になりました。しかし前川氏が言わなかったこともたくさんあり、その中に問題がたくさんあります。例えば，学校に子どもを長時間張り付けて野原や河原で遊ぶ余裕を与えない。土日は部活動の試合や練習ばかり。いつ勉強するのですか。
頭のいい子は家で勉強すればできますが，できない子は家でゆっくり考えられないから学力は伸びない。せいぜい現状維持。
　例外はありましゅが、子どもに自由に遊ばせ、自由に勉強させる勉強法もあると思います。要するに教科数が多すぎるのでシュ。ちなみに貴殿は小学校でいくつの科目があるかご存知ですか。中学校では？？高校では？？？
　次から次へ変わる授業。もうちょっとこれについて考えたいので急き立てられ次の科目へ。これがたまり溜まってくれば登校拒否になるのは当然です。総ての科目に良い子になろうとすればなるほど，学校へ行きたいが行きたくないとなるでしょう。その辺の事情が前川氏には分からないのです。前川氏ご自身が登校拒否児になったことを客観視はできないようです。これは仕方ありましぇんが。

キャバクラに行って菅官房長官から批判されましたが，教育現場を視察する文部官僚がいないのは残念でシュ。ボク、麻雀大好きといえば地方の課長が夜な夜な付き合い麻雀をやり勝たせてご機嫌を取る地方の恐育委員会。ボク、地方のお酒が好きなのと言えば，地酒を買いに走る農業局の課長。ボク、超ミニが好きなのと言えば財務課の地方役人がキャバクラのバーでどんちゃん騒ぎ。おっぱい触っていいかい？？？

　それよりもどうしてキャバクラで生活費を稼がなくてはいけないのかを実地に調査した前川氏は偉い。しかし貧困でなければ、少女もそういう場所で働く必要がなかったはず。児童手当なり学費無用なりの社会保障がきちんとなされていない現状を嘆くべきであったろう。
　離婚、家庭内暴力、捨て子などいろいろな劣化環境で生まれ、育った子供たち全員を救うことはむんずかし。難しい。しかるに文部省のやることは何か。朝から晩まで、月曜日から日曜日まで学校に縛り付けることではあるまい。そんなことはアルマジロ。

　討論を重くみる教育はアクティヴ・ラーニングＡＬと称して高校以上で取り入れられようとしているが、アルファベットの国と漢字の国の教育が同じであっていいわけがない。５番様はここをどうお考えであらっしょるか。
　アルファベットは音声文字であるが、漢字は見るだけでその意味が分かる。分からない感じでも連想できる。例外はいつでもあるが、アルファベットやローマ字の国の教育と漢字かな交じりの教育は一緒にできない。ＡＬ学習が日本でも有効だという研究結果はないずら。
　ＡＬ学習は大学で行われている。学生はもちろん教員も国際会議で討論していたが，議論が交わらないというよりそれを指導している大学教授は、それらを聴いているようで聞いた居ない。
　何ら生産的な討論になっていないのである。公式Ａや概念Ｂを良く知らない者同士がいくら討論してもＮＹが何処にあるのかも鎌倉幕府がいつ頃あったのかを知らない者同士が討論してもそれほど効果は上がらないのである。それよりも論文や書面で読んでそれを基に討論すればいいが、少しの論文しか読まない学生同士でどう討論するのか。
　れいの東洋大学の竹中平蔵教授が昔言ったように、日本人は英文を読む量が少ないのである。英文でも仏文でも日本語でも日本人はたくさん読む必要がある。ある程度読む必要があるから詰込みにならざるを得ない。つまりデューイが言ったように，よく訓練された学生にのみＡＬ学習は有効なのである。それがプラトンとアリストテレスを思い出す理由である。
　しかしプラトンとアリストテレスの時代になかったものがある。哲学はあったが科学がなかった。それでも地球は動く。つまり，プラトンとソクラテスの学問は科学教育ではどれほど効果があるのであろうか。これはまだわかっていない。
　しかし旧ソ連が系統学習に１９３０年代にもどり，米国が戦後までデューイのＡＬ学習を取り入れたことによって明らかなように，人工衛星を最初に宇宙に上げたのは旧ソ連である。系統学習の力を見損なっては困る。大困る。
　しかし系統学習は全国民向きではない。なぜなら落ちこぼれが大量に発生しがちである。一部のエリートだけが科学を引っ張る。残りは彼らに従えばいい。落ち零れても仕方ない。
　普通教育が普及している国・地方と普及していない地方では異なる。フクシマ原発暴発後、メルトダウンという言葉を知っていたのは少数であった。ワタチの周りの人は何のことか分からなかった。しかし２０１９年なら，誰でも知っている。やはりこれは普通教育の水準が高かったから簡単ではなかったが理解が進んだのである。討論の問題ではない。

　あることのある程度の知識は必要である。しかし、ゆとり教育は削減しすぎであった。３割削減。詰め込み教育は逆に詰め込みすぎ。ゆとり教育になってから登校拒否が増えた。また一方で教科数が増え，次から次へと興味の関心を移さなくなって一つのことに集中できない教育が今日まで続いている。そういうことについて前川氏は言及しない。
　クウォーツ理論でノーベル物理学賞をとった益川英敏京大教授は英語ができないと豪語していらっしゃる。彼は例外であろうか。
　教育の方法にはいくつかがあるが，系統学習vs生活単元学習（AL学習）という対決が戦前からある。前川氏にはこの２つの教育方法について講演してもらいたいものだ。
　ちなみに、円周率３．１４ではなくて「３」でいいとしたのが生活単元学習でありＡＬ学習の流れである。分数ができない大学生がたくさん現れたのもゆとり教育の後である。ゆとり教育は１９９１年の生活科から始まった。（１９８１年の臨時教育審議会から始まったと唱える方もいるが実質的には１９９１年からである）
　その年はまた旧ソ連が崩壊した年でもある。しかし系統学習は滅びなかった。ピョ−トル・アルカ−ジェヴィッチ・ストルイピン大帝の時は農奴で字も読めなかったロシア人。しかし全国民の教育程度は高まった。そうして２０１８年３月１日、プーチン大統領は原子力推進の超音速ミサイルを開発したと公表した。

　ＡＬ学習を取り入れ総合学習をやってきた米国の遅れは明らかである。５Ｇでファウェイにも負けた。今さらＣＦＯ孟晩舟をカナダで逮捕させても遅い。文部審議官寺脇研は、ゆとり教育（ＡＬ学習）の本場米国に学んだ。一方、前川喜平はイギリスに学んだ。この違いは大きい。イギリスはすでにＡＬ学習中心から抜け出ていた。ＳＭＰの系統学習がある。Ａ水準の科目が４つあれば大学に進学できた。

　他方，寺脇の米国は英国と同様に教育にも新自由主義を取り入れチャータースクール建設を推進し，学力を上げようとしたが、米国は系統学習を軽んじ英国は重んじたことが大きな違いである。問題はその程度である。すなわちプラトンかアリストテレスか。
　習近平主席は『製造・２０２５』を発表した。中国のＧＤＰが米国を追い抜くのが２０２５年である。国際学力テスト数学で上海は第一位になった。その後海外旅行組は急速に増え、爆買いが始まった。フランスの有名な避暑地ニースは中国人だらけになり市長も本腰を取り入れ始めた。
　これにやっかみ，中国包囲網を築こうとしたのがオバマであり米国国務省である。ピボット外交。しかし，中国はすでに系統学習を取り入れ英語学習を重視している。海外留学生も５０万人を数える。
　他方日本の教育と中国の教育の違いは，主に❶教科数の違い、➋系統学習の程度さ❸英語学習推進である。❶は日本が勝るから生徒は何を勉強してきたのか分からない。憲法改正に必要な国会議員数が３分の２だということを知らない。中国は憲法改正の必要は共産党員以外関係ない。➋は前川氏の先輩文部官僚が詰込みに戻らないと強調しているようにゆとりと系統が半々混在。中国は系統学習が重んじられている。❸は文法が英語と中国語は同じ。似ている面が多い。対して日本語はほとんど似ていない。表意文字が８４％も占めるので英語教育に馴染まないのに英語学習（表音文字）を推進しようとしている日本。

　前川喜平氏が論じていることは正しい。しかし以上のように論じられていない教育については問題がある。その改革こそ次期政権の任務であろう。御名御璽。
　
　

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