53. 2019年11月01日 12:50:40 : Gb5HBpQqqA : SDdlL0RrekJOY1U=[1]
民間の英語試験業者が何であれ、その利益たる額はすごいものでしょうねえ。
これを利用したら、どれだけ見返りを受けるのか、考えただけでもぞくぞくしますねえ。
日本の場合、学校で何も教えないで、試験制度を先に設定します。
そうしたら、親はあせり、子どもを塾や予備校等へ入れます。
まあ、経済的に余裕がある家庭の子弟だけですが。
今回の民間試験の導入もうまくいくと、彼等は思っていたのでしょう。
なにしろ、お上には絶対服従するように、入試制度をもって記憶だけで思考しないように国民は教育されてきていますから。
さて、Toeic の試験内容ですが、800点以上とるには、英語力以外に、アメリカ等、英語圏の文化やしきたり、当地で生活するための知識が必要です。
試験問題はおそらく向こうの新聞、コマーシャル文等、実際のものが使われているのではないでしょうか。
ですから、帰国子女等にとっては、そんなに難しいテストではありません。しかし、最近のテストの傾向は問題数が多く、最後の10問題(だったかな)ぐらいは、問題文を読む以外に考える時間が必要になっています。よく考えたら、正解がまちがっているなんていう問題もあります。
英検は問題文と回答を返しますが、Toeic は返しません。ですから、どこがどう間違っていたのか受験者は知ることができません。
英検の問題内容は学術的ですが、Toeic はまさしく生活英語であり、学術内容はいっさいありません。つまり使用されている単語がまったく違うということです。
さて、本質です。帰国子女がToeic で高得点をとったとしても、自分の言葉で英語を使いきったり、論文を書けるかどうかは分かりません。逆にToeic で高得点をとれない外にでたことがない生徒でも英語を自分の言葉として、片言ながら、不器用ながら、話したり書いたりすることはできます。もちろん、英語を使う環境があればです。つまり、教え方次第ということです。
しかし、日本語を母国語とする日本人にとって重要なことは、記憶も思考もそしてアイデンティティも日本語を使うのであり、英語ではないということです。英語教育よりも日本語教育のほうが重要だということです。
自分の考えを文字におこせる日本語堪能な脳ならば、学べば英語でも文字におこせるようになります。しかし、どうでしょうか、昨今の絵文字ばかりのメール文を読むと、自分だけ分かればいいという伝達の役目をはたしていない日本語ばかりです。
英語教育よりも日本語教育が先決です。読むとは文字を目で追うことではなく、その文字が即座に言語脳に入り、その意味を理解するということです。
ちなみに、英語力は「英語が話せる」ことにつきると思っているふしがありますが、ダイアログを記憶して話すことは「話せる」ことにはなりません。「話す」はアウトプット、つまり一番最後の作業です。インプットがまず先です。