65. 2019年8月30日 13:13:16 : V3eJfSR2Ls : RzRsMGYzYy40TG8=[1]
失業しても病気になっても、配偶者に死なれても、困窮せずに安心して生きていける社会かというと、日本はそうだったことはないからね。
特に母子家庭の貧困を見れば、昔も今も変わらないのがわかる。
友人Aの夫は幼い頃に父を亡くした。母親は幼子二人を抱え、昼も夜も働き、子供たちも新聞配達などをしながら高校までは出て、なんとか中堅企業に就職し、管理職にもなっているが、その母親には年金はまったくなく、老後は兄弟二人の仕送りに頼る生活だったという。義母が車椅子生活になり、認知症の症状が出てからはAと兄嫁が交代で介護に通い、最後の数年間入っていた月額十数万掛かる介護施設と老人保健施設の費用も両家の折半だったという。
友人Bは幼い子供二人を抱えて夫と離婚した。原因は今でいうDVだったようで、相手からは養育費も慰謝料も、もらうどころではなかったらしい。
子供たちを育てるため、昼も夜も働き続けてやっと成人させたが、年金は結婚前のOL時代にしか入っておらず、おそらく蓄えなどもあまりないだろう。
老後は友人Aの義母のように子供たちに頼らざるを得ないだろうが、子供の一人は派遣社員、もう一人はホームセンターのアルバイト店員だ。友人Aの夫とその兄のようなことが出来るかどうかは心もとない。
友人Cは独身で事務職で働いてきたが二十年ほど前に職場でパワハラ&セクハラに遭って鬱になり、退職。その後、回復して再び働き出したが正社員とは行かず、ずっと非正規のパート社員だった。
やがて町工場の工員だった父親が寝込むようになり、母親は認知症に。二人姉妹の長女で妹は結婚して遠方にいる。だから、彼女が再び仕事を辞めて介護生活に入り、二年後に父親は他界したが、以来、八年、認知症が進行していく母親の世話をしながら、母親が受け取る父親の遺族年金でつつましく暮らしている。
いずれその母親も亡くなるだろうが、その後の生活はどうするのか、今の時点では全く見込みは立たないようだ。
現在、男性も貧困化しているのは言うまでもないが、母子家庭や独身女性の貧困は昔からだ。
そんな女性たちから見たら、かつての“先進国”も表向きの看板でしかなったのかもしれない。
http://www.asyura2.com/19/hasan133/msg/116.html#c65