64. 2022年1月10日 07:16:34 : h5ZXY5dJdg : R1FFeVY4SG5KT00=[1]
1万年も続いた縄文の持続可能社会から比べて、
現代日本人の精神ベースである明治クーデター以降の資本主義と「国家像」のままで、この先100年後の人類の存亡までを考えるのは難しいのかも。各国もそのような状況だろう。
全員が城塞に籠ると、あるいは、
全員がタイタニック号に入っていればその中では正常性バイアスが働き、迫りくる危機に対して鈍感になる。
人類の存亡に際して、まさに国家=共同幻想体はある種の「お花畑」なのである。
一方で地球科学的な現実は厳しい。
グリーンランドの氷床が全て溶けると海面は6メートル上昇する
南極の氷床が全て溶けると60メートルだ。
我々が生きてる間に、そこまでにならないまでも
2030年までに気温上昇を1.5℃に抑えないと大変だ〜というSDGsやCOPの
見解ですら楽観的で、つまり、1.5℃の上昇は確定的だということ。
その後は連鎖的に状況が悪くなる。
氷床面積が減少すれば反射率は悪くなり、熱がより吸収され、
気温の上昇は泥炭や凍結メタンなど世界中の固定炭素を大気中に放出し、さらに気温上昇が加速度的になる。
ここで資本主義者は「環境ケインズ主義」なる変化球を出してきた。
イノベーションが起これば気候危機が回避できるというわけだ。
日本では自民党や藤井氏のように「環境ケインズ主義」の土俵にも上がらず、新自由主義(新古典派)かケインズ型ポリシーミクスか、という島国論争をやっていて話にならないが、
「環境ケインズ主義」ですら間に合わないかもしれないというのが科学者の視点だ。
旧来型の経済論争でしかやってない日本に対し、
欧州では、すでに「環境ケインズ主義 VS 脱成長」が政治的戦いの土俵に変わりつつある。
そもそも、環境ケインズをやってるうちに、やがてイノベーションが起こるという根拠無き安心感も、マルクス経済学者の斉藤幸平氏からすると現代版宗教=アヘンというわけである。
欧州左派に習い日本の社会党はマルクス経済を捨てて消滅してしまったが、
唯一、日本の共産党だけは近経に加えてマル経を捨てずに生き残っている。
今回、小川氏は奇しくも共産主義者の領域に入り込んだというわけ。
唯物論上、人間の考え方なんて所詮は今置かれた環境に規定されるわけで、日本政治の硬直度合いからすれば、既存の保守やリベラルから、どんどんマルクス経済の沼に入る人が出てきた方がいいくらだろう。
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