66. 2020年3月28日 05:16:47 : qj9AVm5NT2 : OVpCeTNOR2RTbk0=[1]
「http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/702.html#c57」の続き;
憲法94条「regulations」を「条例」と訳すことで;
「地方自治体は法律作成権力を持つ議会ではなく、条例しか作成でき
ない議会しか保有できない」ことを装って70年以上が経過している訳
ですが、
そうしてしまうと;
憲法第八章のタイトルに加えて、五条項(憲法92条〜憲法95条)と
整合性が取れなく成ります。
先ず、第八章のタイトルが地方自治体の存在を公認していません。
公認しているのは「地方自治政府」だけで、この「地方自治政府」
だと、
連邦主義条項(憲法98条「the supreme law of the nation」)と
整合性が取れます。
Federalism is a system of government in which the same territory
is controlled by two levels of government.
Both the national government and the smaller political sub-
divisions have the power to make laws and both have a certain
level of autonomy from each other.
要するに、米国の連邦主義だと;
同じ領土の中に、連邦政府と50州政府(There Are 89,004 Local
Governments in the United States.)が共存しており、
国家政府である連邦政府も政治的に細分化された政府(州政府と
地方政府)も法律作成権力を持ち、
連邦政府と50州政府の両政府が法律作成権力を保持しているので、
両政府とも互いにある程度の自治を持つことができる様に成ります。
連邦主義を現在の東京都に適用すると;
東京都が東京州政府と成り、東京23区が東京市政府と成り、両政府
とも法律作成権力を持つことができる様になりますので、
自主財源を確保する為の税制、最低賃金、独自の環境基準、独自の
裁判制度、独自の検察制度、独自の警察制度、独自の弁護士制度、
独自の教育制度、独自の交通行政、独自の産業政策行政など
を東京州政府市民と東京市政府市民が自分達の代表者を議会に送り
込むことで、自分達の代表者がそれらを決定する事ができる様に成り
ますので、
市民が、民主主義下の市民、地方自治下の市民になる事が出来ます。
で、話を五条項(憲法92条〜憲法95条)と整合性が取れない事実に
戻って話を進めると;
憲法92条「法律でこれを定める」、憲法93条1項「法律の定める
ところにより」、憲法94条「法律の範囲内で」、「法律の定める
ところにより」と整合性が取れないことは;明々白々です。
なぜなら、現在の日本では、唯一の政府である中央政府が唯一の
法律作成政府機関(国会)を独占してしまっているからです。
要するに、五条項(憲法92条〜憲法95条)に在る「法律」を国会が
作成してしまうと、
両政府とも互いにある程度の自治を持つことができる様に成る(both
have a certain level of autonomy from each other.)ことが;
不可能と成り、両政府の関係が支配被支配の関係に成ってしまいますが、
この支配被支配の関係又は非民主的関係(憲法1条に違反する関係)は、
大日本帝国憲法と整合性が取れます。
天皇主権の大日本帝国憲法と整合性が取れる訳ですから、当然ながら、
地方には自治は必要で無くなりますので;
地方議会に法律作成権力に代わる条例作成権力を与えざるを得なくなり
ます。
なぜなら、優先順序が法律>条例だからです。
言い換えると、中央政府が法律作成権力を保持できない地方を支配する
には、
憲法95条違反丸出しの行為である、国会が一つの自治体に適用する、
できる法律(典型例:特区法及びその関連法)を成立させれば;
簡単に、各地方自治体を支配する事が出来ます。
これも、各地方自治体が各地方政府と成ることが出来なく成るだけで
無く、法律作成権力を保持する事が出来ないお陰です。
上記を適切に理解する事が出来る様に成れば;
法律作成自治を持たない、条例作成自治を持つ東京都知事の発言:
「何もしなければ、ロックダウン」には、笑わざるを得なくなります。
なぜなら、条例作成自治では、「lockdown order」又は「stay-at-home
order」を発行することが不可能だからです。
加えて、東京都条例行政には、法的効力を持つ1,900あまりの法令が
立ちはだかりますので(法令>条例)、
優先順序(法令>条例)を知っていれば、不可能である事実は、簡単に
理解する事が出来ますし、
幾ら司法関係者が憲法知的障害者に仕立て上げられたとしても、この
優先順序(法令>条例)は、知っているはずですし、
知らないとすれば、自称司法関係者と断定する事が可能と成ります。
http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/871.html#c66