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[リバイバル3] JBL 375 ドライバーユニット 中川隆
10. 中川隆[-7686] koaQ7Jey 2021年2月06日 09:49:22 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[1]
Mr.トレイルのオーディオ回り道
コンプレッションドライバー内部配線-その3 2021年02月06日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/38d174e1cc058deed2b91d7c2746630e


JBL #375用の「内部配線」を作成しています。問い合わせが多く、またご注文をされる方もいらっしゃいますので作成しています。今回余分に4セット準備しています。

本来は「隠しアイテム」で門外不出にしていましたが、自分が「音質追及」して来て掴んだノウハウを、墓場まで持って行くくらいなら、欲しい方にお分けした方が良いと判断しています。但し、「取り付け」にはネジの締め具合などノウハウを要します。安直に使えるものではないので今まで商品化をしてきませんでした。

個人的には、今まで記事を読んで来られた方はご理解出来ると思いますが、「予備機」・「予備品」を必ずストックしてから、いろいろな実験や比較試聴をして来ています。壊れても直ぐにリカバリーできる様にしています。一時期でも「音楽が聴けない」状態を無くす様に常に考えています。

https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/38d174e1cc058deed2b91d7c2746630e
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1106.html#c10

[近代史4] バイデン政権は、基本的に「第三次オバマ政権」でもある (続き) 中川隆
5. 2021年2月06日 09:53:42 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[3]

2021年02月05日
「多様性」が有り過ぎるバイデン政権
泥棒とユダヤ人が織りなす政権か?
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68845907.html


Joe Biden & Kamala Harris 11Doug Emhoff & Kamala Harris 113

(左 : ジョー・バイデンとカマラ・ハリス / 右 : ハリスとユダヤ人亭主のダク・エモフ)

  2021年は米国史における大変革期である。何しろ、超人気のトランプ大統領が“失職”し、“不人気”を絵に描いたようなジョー・バイデンが“当選”してしまったのだ。100歳のアメリカ人でも、あんな不正選挙は見たことがないだろう。昔、日本では高千穂遙の小説を基にしたSFアニメ、『クラッシャー・ジョウ(Crusher Joe)』が話題となったけど、米国では今、「スティーラー・ジョー(Stealer Joe / 盗っ人ジョー)」が人々の注目を集めている。というのも、大統領に就任して以来、まだ1ヶ月も経っていないのに、大統領令を40本以上も出してしていたからだ。(Paul LeBlanc, "Biden has signed 42 executive actions since taking office", CNN, January 29, 2012.) しかも、図々しいことに、大統領選挙前、この盗っ人は議会を飛び越えた法令の“多発”を理由に、政敵のトランプ大統領を「独裁者」呼ばわりしていたくせに、いざ自分が大統領に就くと「独裁者」顔負けの専制君主になるんだから、どれだけ顔(ツラ)の皮が厚いんだ? (もしかしたら、痴呆症がかなり進行し、数ヶ月前に自分が何を言ったのか、全然覚えていないのかも・・・・。)

  こうした性急な方向転換は社会に混乱をもたらすが、もっと厄介なのは、民衆党の闇組織と主流メディアの支援を受けたバイデンが、「多様性(diversity)」を掲げて様々な人物を閣僚に指名したことだ。アメリカの「人種的多様性」を反映させるためと称し、バイデンは黒人のロイド・オースティン(Lloyd Austin)を国防長官に指名し、住宅・都市開発長官にはマルシア・ファッジ(Marcia Fudge)を据えることにした。そして、教育長官にはプエルトリコ系のミゲル・カルドナ(Miguel Cardona)を据え付け、通商代表には支那系のキャサリン・タイ(Katherine Chi Tai)を配置することにした。ちなみに、タイの両親は支那人だけど台湾出身で、彼女の支那名は漢字で「戴h」と書く。

Lloyd Austin 01Marcia Fudge 01Miguel Cardona 002Katherine Tai 01

(左 : ロイド・オースティン / マルシア・ファッジ / ミゲル・カルドナ / 右 : キャサリン・タイ )

  バイデン政権で眉を顰めたくなるのは、「性的マイノリティー」の登庸だ。運輸長官になったピート・ブティジェッジ(Pete Buttigieg)は、インディアナ州のサウスベント市長を務めただけの経歴しか持たないが、2020年の大統領選挙で民衆党の候補者選びに参加したことがある。しかし、全米的な知名度と人気がイマイチ無かったので泡沫候補でしかなかった。しかし、同性愛者ということで多少の脚光を浴びることができたから嬉しい。現在のアメリカでは、「LGBTQ」の汚染が広がっているから無理もないけど、昔気質の敬虔なアメリカ人からすれば、アメリカは半ば「ソドムとゴモラ」の様相を呈している。ブティジェッジには「妻」というか、「夫」のような配偶者がいて、彼の「パートナー」になったチャスティン・J・グレツマン(Chasten James Glezman)は、公立学校の元教師ときている。日本人的感覚だと「ゲイの先生」なんてゾッとしてしまうが、あらゆる差別を禁止するアメリカだとOKらしい。それに、ピートの父親であるジョセフは、マルタから移住してきたマルキスト学者であったから、多少の非常識なら問題ない。親が真っ赤なら、息子がゲイでもいいじゃないか。

Pete Buttigieg 01Chasten Buttigieg 01Rachel Lavine 994Rachel Lavine (Richard)


(左 : ピート・ブティジェッジ / チャスティン・J・グレツマン / レイチェル・レヴィン / 右 : 「リチャード・レヴィン」だった頃のレイチェル )

  これだけでも“かなり”醜悪なのに、左巻きのバイデン政権は、あの“有名”なレイチェル・レヴィン(Rachel Levine)に厚生省次官補(Assistant Secretary of Health)の席を与えてしまったのだ。以前、当ブログでも紹介したが、このレヴィンは元男性で、本名は「リチャード・レヴィン(Richar Levine)」という。気を抜いていると「オバちゃん」に見えるけど、目を凝らしてジッと監察してみると何となく「オッさん」と判る。このレヴィンは「性転換」したから「女性」だと言い張るが、普通の日本人はそう思わない。最近、露天風呂を備える渋谷の銭湯で、ゲイのカップルが浴場で“淫らな行為”をした、という罪状で警察に捕まった。想像するのも厭だけど、報道によれば、この二人は中央区と目黒区に住む30代の男性で、彼らは互いにペニスを見せ合い、徐々に昂奮してきたのか、片方の奴が口にくわえてしまったらしい。確かに、こんな「濡れ場」を見れば、銭湯のお客はドン引きだ。男同士の愛撫なんて、脳裏に焼き付いて離れない。もし、子供連れの父親がいたら喧嘩になるぞ。まだ、日本人には常識が残っているので、男色に対しては相当な嫌悪感や抵抗感がある。

  こんな「多様性」だけでも目を背けたくなるが、バイデン政権にはこれまたユダヤ人の閣僚が矢鱈と多い。アメリカ人でも「なんで?」と訊きたくなるくらいだ。先ず、財務長官には元FRB議長のジャネット・イェレン(Janet Yellen)が就いた。彼女はポーランドからやって来たユダヤ移民の娘で、NYのブルックリン生まれ。ブルックリンというばユダヤ人の密集地で、ここからは小児性愛者のウッディー・アレン(Woody Allen)や左翼歌手のバーバラ・ストライサンド(Barbra Streisand)の他、ラスヴェガスの悪名高いギャング「バグジー・シーゲル(Benjamin Siegel)」や、暗殺された過激派ラビの「マイヤー・カハネ(Martin David Kahane)」が排出されている。ユダヤ人は暗黒街や左翼業界でも頭角を表す。ユダヤ人は正体を隠すため西洋風の名前に変えることが多い。

Janet Yellen 02Ben Bernanke 01Alan Greenspan 02Eugene Meyer


(左 : ジャネット・イェレン / ベン・バーナンキ / アラン・グリーン・スパン / 右 : ユージン・マイヤー )

  金融業界にはユダヤ人が群がるもので、FRBの議長にはベン・バーナンキ(Ben Bernanke)やアラン・グリーン・スパン(Alan Greenspan)がいたし、1930年代にはユージン・マイヤー(Eugene Isaac Meyer)がいた。このマイヤーは「ワシントン・ポスト」紙を買収したユダヤ人として有名だ。彼は最初、1929年に5万ドルを提示して購入を拒絶されたが、同紙が財政難に陥った時に売りに出されたので、匿名を用いたマイヤーが落札したという。ユダヤ人は民衆の精神を支配して不動の地位を築こうとするのか、裕福になるとメディア業界に食指を伸ばそうとする。

  ちなみに、「ウォーター事件」のスクープが出た時、「ワシントン・ポスト」を運営していたのは、娘のキャサリン・マイヤー(Katharine Meyer Graham)と婿のフィリップ・グラハム(Philip Graham)だ。日本人は「グラハム夫人」と聞いて、キャサリンを「西歐系アメリカ人」と思ってしまうが、実はキリスト教徒に改宗したユダヤ人。上流社会を目指すユダヤ人は、自分が世俗派のユダヤ人あるいは民族派に属するユダヤ人であっても、子供にはキリスト教の洗礼を授け、ルター派教会とかアングリカン教会に通わせたりする。裕福な家庭に生まれ、“お嬢様教育”を受けたキャサリンは、東部エスタブリッシュメントの上級国民が好むエピスコパル教会に通い、晴れてアメリカ貴族となった。しかも、「オールド・マネー(裕福な名門家族)」のロックフェラー家とも親しくなったから万々歳。タカリ先の支配階級に浸透するのは、社会的安定性を確保しようとするユダヤ人の常套手段である。

Katharine Meyer GrahamPhilip Graham 001Rockefellers 4


(左 : キャサリン・マイヤー / 中央 : フィリップ・グラハム / 右 : ロックフェラー家の人々 )

  脱線したので話を戻す。ブッシュ大統領時代にマイケル・チャートフ(Michael Chertoff)が長官になった国土安全省には、キューバ系ユダヤ人のアレサンドロ・マヨルカス(Alejandro Mayorkas)が就任した。(チャートフの父親はユダヤ教のラビで、母親はイスラエル国籍を持つユダヤ人であった。) マヨルカスの父親は前々からキューバに住んでいたセファラディー系のユダヤ人で、母親はナチスの迫害を逃れるべくキューバにやって来たルーマニア系ユダヤ人。しかし、1960年代にフィデル・カストロの社会主義革命が起こったので、マヨルカス家は米国に移住したそうだ。西歐社会にタカるユダヤ人ってのは、イェルサレムにちゃんと「祖国」があるのに、なぜか異教徒が建設した差別国家に移住したがる。

Alejandro Mayorkas 002Michael Chertoff 02Merrick Garland 02Frank Collin 002

(左 : アレサンドロ・マヨルカス / マイケル・チャートフ / メリック・ガーランド / 右 : ヒトラーの肖像画を背にしたフランク・コリン)

  司法長官にはメリック・ガーランド(Merrick Garland)が就任したが、彼の両親もある種の難民で、反ユダヤ主義か強いロシアから移住してきたそうだ。そして、息子のメリックが生まれたのは、ユダヤ人がゴロゴロいるシカゴ郊外のスコーキー(Skokie)という街である。日本ではあまり知られていないけど、1970年代のスコーキーは物騒だった。この街にはユダヤ人が大勢雪崩れ込んだので、異人種の流入に憤慨した白人の中には、ネオナチ集団に入る者まで出現したそうだ。特に、フランク・コリン(Frank Collin)に率いられた白人達は、不愉快な外人に腹を立てたから、現地のユダヤ人左翼と激突して大騒ぎ。俗に言う「鉤十字戦争(Swastika War)」だ。

Frank Collin 005Frank Collin Swastika war 003


(左 : 鉤十字を背にしたフランク・コリン / 右 : スコーキーのネオナチ集団)

  しかし、特筆すべきは、このフランク・コリンがユダヤ系右翼であったことだ。何と、彼の父親マックス・シモン・コーエン(Max Simon Cohen)は強制収容所を生き抜いたユダヤ難民。(フランクの母親は非ユダヤ系のカトリック信徒。) やっとのことで米国に移住し、「コーエン」から英国風に「コリン」と改名した父親は、「ナチの息子」を持った事で大いに恥じていた。いくらなんでも、アドルフ・ヒトラーを崇拝し、同胞のユダヤ系アメリカ人と敵対するなんてあんまりだ。でも、ユダヤ人には奇人変人が多いから、こうした不良も何らかの塩梅で生まれてしまうのだろう。

  それはともかく、気分が悪くなるけど、シカゴやその周辺にはユダヤ人が群れている。日本にやって来たデーブ・スペクターもシカゴ出身だし、オバマの首席補佐官を務めたラーム・イスラエル・エマニュエル(Rahm Israel Emanuel)もシカゴ出身で、ホワイトハウスを去った後、市長になったユダヤ人ときている。ちなみに、イスラエルを心の祖国とするラームの父親、ベンジャミン・エマニュエルはイェルサレム生まれの医者であった。

Rahm Emanuel & NetanyahuRahm Emanuel parents


(左 : ラーム・イスラエル・エマニュエルとベンジャミン・ネタニアフ首相 / 右 : ラームの両親)

  数々の諜報機関を束ねる国家情報長官職からジョン・ラトクリフ(John Ratcliffe)が退任すると、後釜には元CIA副長官のアヴリル・ヘインズ(Avril Haines)が就いた。彼女の経歴を見ていると、如何にもユダヤ人らしく、様々な学問や職種を渡り歩き、最終的に異例の出世を果たした事が判る。彼女の父親トマス・ヘインズは非ユダヤ人なんだけど、母親のエイドリアン・ラピン(本名: Adrienne Rappaport)がユダヤ人で、正統派ユダヤ教徒の家庭に生まれた芸術家。「アドジー(Adzie)」と呼ばれたエイドリアンは、厳格な両親の希望に沿わず、非ユダヤ人のトマスと恋仲となる。敬虔な両親だったので、婚前交渉なんて御法度。しかし、エイドリアンは精神的には“ボヘミアン”なのか、そんなのお構いなしで、ローマに留学した時には、ルイジという友達ともベッドを共にする始末。そして、この情事を知っていたトマスも気にしなかったという。

  もう、目眩がしてくるけど、この三人は仲良しだった。また、彼女の家族も典型的なユダヤ人で、家に招かれる客人にも左翼が多い。ヘンリー・ミンズ(Henry Mins)という知人は、コミュニストの哲学者だった。エイドリアンがユーゴスラヴィアを旅した時に知り合ったジョシップ・センティア(Josip Sentija)という人物も共産主義者で、1960年代に訪米した時、彼はトマスとエイドリアンの部屋に泊まるが、FBIから目を附けられていた。相当怪しい人物だったのか、ジョシップはFBIの監視対象となり、彼の電話は盗聴されていたそうだ。いくら藝術家とはいえ、日常生活で左翼分子が往来するなんて、普通のアメリカ人では考えられない。詳しく紹介すると長くなるので省略するが、アヴリルの家庭環境は一般的なアメリカ人のものとはかなり違っている。

  ちょっと奇抜なエイドリアンであったが、娘のアヴリルが15歳の時に病気で亡くなったそうだ。興味深いことに、アヴリルは高校生の時、東京にある講道館に留学し、1年くらい柔道を学んでいたという。ユダヤ人って、気軽に国境を越えて、風変わりな活動をするから本当に凄い。(田舎のアメリカ人だと、一生涯パスポートを持たない人も珍しくないんだから。) 高校を卒業するとアヴリルはシカゴ大学に入り、そこで理論物理を専攻して学士号を取る。さらに、ジョンズ・ホプキンス大学で博士号を目指すが、後に夫となるデイヴィッド(David Davighi)と共に空き家になっていた酒場を購入する。

Avril Haines & David Davighi(左 / アヴリル・ヘインズと亭主のデイヴィッド )
  ところが、客が何らかの違法行為をしたのか、アヴリルのバーは警察の“ガサ入れ”を喰らい閉店に追い込まれる。それでも二人はボルティモアに留まって、今度はカフェを兼ねた本屋を開いた。アヴィルは亡き母に因んで「エイドリアンズ・ブック・カフェ(Adrian's Book Cafe)」と名付けたそうだ。ユダヤ人というのは勉強熱心なのか、彼女は本屋が繁盛しても学問への情熱を棄てず、1998年にジョージタウン大学のロー・センターに通い、2001年に法学博士号を取得した。その後、ダニー・ジュリアン・ボッグズ(Danny Julian Boggs)判事のもとで助手(clerk)を務め、2003年に国務省へ入ったという。彼女は上院の外交委員会で働いたが、その委員会の議長になっていたのは、上院議員のバイデンであった。オバマ政権になると、アヴリルはホワイトハウス勤務の補佐官となり、安全保障担当のアドヴァイザーになった。こうして順調にキャリアを積むと、彼女はCIA長官の補佐官となり、更に進んで国家安全保障担当の補佐官になったそうだ。いゃ〜、酒場の女主人から国家情報長官へと出世するなんて、ホント、ユダヤ人って優秀だ。日系アメリカ人だって、こんな出世物語は無いぞ。

  諜報・安全保障部門から出世したユダヤ人として挙げられるのは、国務長官になったアントニー・ブリンケン(Antony Blinken)だ。クリントン政権時代、彼は国家安全保障会議(National Security Council)のスタッフとして働き、オバマ政権が誕生すると、バイデン副大統領の国家安全保障担当アドヴァイザーとなった。さらに、彼は国家安全保障局(NSA)の補佐官を経て、2015年には国務省次官補となった。しかし、トランプ大統領が誕生したので、ブリンケンは下野する。そこで、彼は「WestExec Advisors」というコンサルティング会社を設立し、この会社には民間部門へ下った元官僚が集まってくる。トランプのせいでホワイトハウスを去ったアヴリル・ヘインズも就職したそうだ。ちなみに、ブリンケンはNJ選出の下院議員トム・マリノウスキー(Tomasz P. Malinowski)と親しく、ワシントンにあるユダヤ人サッカー・チーム(Edlavich Jewish Community Center of Washington D.C.indoor soccer team)の仲間である。このマリノウスキー議員は6歳の時に米国にやって来たポーランド移民で、その母親の再婚相手は政治活動家になったジャーナリスト、レディヤード・ブレア・クラーク(Ledyard Blair Clark)だ。彼は後にCBSの副社長となった人物。出世を果たす政治家には、有力な家族を持つ者が多い。

Antony Blinken 002Tom Malinowski 01Ladyard Blair Clark 01Ron Klain 02

(左 : アントニー・ブリンケン / トム・マリノウスキー / レディヤード・ブレア・クラーク / 右 : ロナルド・クレイン)

  これだけでもユダヤ人の比率が多いのに、バイデン政権には他にもユダヤ人の閣僚や側近がウジャウジャいて、ホワイトハウスの首席補佐官になったロナルド・クレイン(Ronald Klain)はその代表格だ。彼は元々アルバート・ゴア副大統領の首席補佐官で、後にバイデン副大統領の首席補佐官となった人物である。謂わば、現代版の「宮廷ユダヤ人」といったところか。余計なお世話だけど、彼は非ユダヤ人のモニカ・メディナ(Monica Medina)と結婚したそうで、二人の間にはダニエル、ハナ、マイケルという子供が生まれている。そして彼は三人の子供をユダヤ人として育てるが、なぜか家ではクリスマスを祝っていたそうだ。(Jacob Kornblunh, "Enough for a minyan : A Jewish Who's Who of Biden's Cabinet-to-Be", The Jewish Daily Forward, January 18, 2021.) まぁ、アメリカに住むユダヤ教徒の中には、誡律を破ってベイコン・マックバーガーを喰う奴もいるから、アメリカでは何でも有りなんだろう。

  大統領選挙中、何かと話題となったCIA長官職には、これまた法律家上がりのユダヤ人が指名され、財務省でテロ資金の流れを探っていたデイヴィッド・コーエン(David Cohen)が就任した。ちなみに、彼は大ヒットTVドラマ『Games of Thornes』にエキストラとして出演し、汚い格好をした百姓に扮していた。役どころは、スープを貰う無名の貧民なんだけど、その容貌からして、何となく似合っている。中世のドイツやイタリアなら、こんなユダヤ人がいてもおかしくはない。どうしてカメオ出演になったのは明確ではないが、どうやらコーエンがユダヤ人の脚本家デイヴィッド・フリードマン(David Friedman)と知り合いのようで、たまたま感謝祭のプレゼントとして出演したようだ。(脚本家としてのデイヴィドはペンネームの「David Benioff」を名乗っている。) ちなみに、『Game of Thrones』を手掛けたフリードマンの元女房は、女優のアマンダ・ピート(Amanda Peet)である。彼女は『隣のヒットマンズ(Teh Whole Ten Yards)』でブルース・ウイルと共演したから、日本でもちょっとは知られると思うのだが・・・。

David Cohen 001David Cohen in Game-of-ThronesDavid Benioff (Friedman)


(左デイヴィッド・コーエン / 中央 :『Game of Thrones』に出演したコーエン / 右 : デイヴィッド・フリードマン )

  もうお腹いっぱいになってしまうが、他にもユダヤ人の閣僚がいて、国務省の次官補にはウェンディー・シャーマン(Wendy Sherman)が就任し、国務省の海外政務担当者にはヴィクトリア・ヌーランド(Victoria Nuland)が納まった。このシャーマンは以前、「ファニー・メイ(Fannie Mae / Federal National Mortgage Association)」の総裁を務めていた。令和の高校生だと馴染みがないけど、この特殊法人は「サブプライム問題」が起きた時に話題となった連邦住宅抵当公庫である。「ファニー・メイ」は危険なサブプライム・ローンを纏めて証券化し、「安全そうな証券」として市場に流した前科がある。一方、ヌーランドは東歐政治の専門家であるストローブ・タルボトット(Strobe Talbott)のもとでアシスタントを務めた経験がある。彼女は当初、国務省で東歐諸国やアジア地域を担当していたそうだ。政治学では閨閥の研究も重要で、彼女はネオコンの代表格として知られるロバート・ケーガン(Robert Kagan)の女房である。このユダヤ人亭主は民衆党に属するヴィクトリアと違い、共和党に属する外政専門家で、CFR(外交問題評議会)のメンバーでもある。その他、科学技術局の長官には、MITとハーヴァード大学がスポンサーとなった「Broad Institue」の所長を務めるエリック・ランダー(Eric Lander)が就任した。

Wendy Sherman 4Victoria Nuland 03Robert Kagan 01Eric Lander 02


(左 : ウェンディー・シャーマン / ヴィクトリア・ヌーランド / ロバート・ケーガン / 右 : エリック・ランダー )

  世俗派や混血児を含むと何人になるのか判らないが、一般的にユダヤ系アメリカ人が総人口に占める割合は2%から3%くらいだと言われている。(米国ユダヤ年鑑によれば、約715万人ほど居るらしい。) ところが、政府機関のみならず、学術界、メディア界、財界、藝能界などに占める割合は人口比率を遙かに超えているから驚く。ユダヤ人という種族は、魅力的な他国にタカることで超人的な能力を発揮するようだ。とりわけ、西歐世界に蝟集するユダヤ人は、水を得た魚のように多彩な才能を発揮する。しかし、ユダヤ人だらけの国家となるや、急速に魅力を失い、ユダヤ的要素が濃縮されて気持ちの悪い社会となる。

  普通の日本人でも、イスラエルの文化事情を調べてみれば判るけど、中東アジア地域(パレスチナ周辺)のユダヤ人には魅力が乏しい。例えば、米国のハリウッドは映画の都となったのに、イェルサレムは「映画のメッカ」となっていないのだ。日本人は米英仏独から“洋画”を輸入して劇場公開しているが、イスラエル映画なんて観たことがない。だいたい、日本人の映画ファンで、イスラエルのドラマ制作会社や映像スタジオを知っている奴は何人くらいいるのか? 例えば、「Highlight Films」とか「Jerusalem Media Group」、あるいは「MonteVideo Production」や「Cadabra Studio」を知っている者は数パーセントくらいだろう。

  ユダヤ人は西歐人を利用することで利益を得ようとする。もし、本当にユダヤ人が「人種の坩堝(るつぼ)」に賛成するなら、支那人男優とユダヤ人女優のアクション映画とか、ユダヤ人男優と黒人女優のラヴコメ映画を制作するはずた。人種平等の理想に燃えるユダヤ人観客だって、こぞって劇場に殺到するだろう。それなのに、どうしてユダヤ人のプロデューサーや監督は、異人種のメグ・ライアンとかアンジェリーナ・ジョリー、ジェニファー・アニストン、キャメロン・ディアスなんかとユダヤ人俳優を混ぜて映画を制作するのか? ゲルマン系白人を批判しながら、西歐人女優を利用するから、ユダヤ人は「タカリ屋」とか「鼻つまみ者」と蔑まれ、排斥運動の対象物になってしまうのだ。しかし、ユダヤ人は同族で結束すれば強くなると分かっているから、異国に住み着いても出世を果たすことができる。政治や経済のみならず、メディア界までも牛耳っている異民族は、「俺達は無敵なんだ」と自慢するが、この賤民は決して尊敬されることはない。泥棒政権にぶら下がっているユダヤ人を見ていると、「やはり類は群れるのかなぁ〜」と思ってしまう。

http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68845907.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1456.html#c5

[近代史5] グレートリセットは米国覇権の崩壊と多極化、中国の台頭を示すもの 中川隆
2. 中川隆[-7684] koaQ7Jey 2021年2月06日 10:00:46 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[4]
トランプ大統領が排斥された理由


中国の上場企業の大株主はすべて欧米のファンドだった
こういう話すると白い目で見られますが本当だからUPします
2021/02/04




【特別番組】トランプ退陣、世界は何を失ったか? − 伊藤貫氏に聞く[R3/1/25]




トランプの反中は本物だった
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/379.html

どうしても戦争だけはやりたくなかったドナルド・トランプ大統領
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1152.html



http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/504.html#c2
[番外地8] 明治維新は c house n系の人たちの日本乗っ取り 中川隆
1. 中川隆[-7683] koaQ7Jey 2021年2月06日 10:21:25 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[5]
そもそも明治以降の日本政府を支配していたのは田布施の chousen人で、戦前からずっと英米の傀儡政権だよ
自民党幹部も天皇も田布施の chousen人:
明治維新は c house n系の人たちの日本乗っ取り
──安倍政権は極右だと言われていたんですが、中身は全然違ったんですね。
ジェームズ 媚中政権です。それを今井さん、二階さんが率先してやってきたんです。もともと二階さんは c house n 系で国内政治では c house n 利権と被差別利権をうまくマネージして第三者的存在として中国の利権を引っ張ってきたんです。
ですから、中国といえば二階さんと決まっていて、安倍政権では絶大な影響力を持っていたんです。今年4月予定されていた習近平の国賓級来日は、二階さんに対する恩返し的な意味合いが強かったのです。その一方で、都知事の小池(百合子)さんと裏でつながって彼女の国政復帰を画策したり、フィクサー的なことをずっとやってこれたのも中国のバックがあったためです。それは今井さんも同じで、やはり彼も c house n 系なんですよ。実は安倍政権というのは c house n 政権のA級戦犯的な人たちの集まりなんです。

──ちょっと待ってください。「 c house n 系」ってどういうことですか? 安倍さん、今井さん、二階さんって在日 c house n 人ということなんですか?

ジェームズ そういう意味ではありません。永田町における「 c house n 系」というのは李氏 c house n 時代の両班階級出身という意味です。以前、田布施の話をした時にも言いましたが、田布施は李氏 c house n の王族や両班階級が逃げてきた場所で、岸信介は李氏 c house n の王の末裔です。岸という名字も「李」を分解して木(き)と子(し)にしたから岸(きし)なんだという話をしたと思います。安倍さんは岸家の人なので、当然「 c house n 系」ですし、今井さんも安倍さんと遠い親戚なのでやはり「 c house n 系」。二階さんも同じく遠い祖先が李氏 c house n 系だったという区分けです。また、そういう人たちが集まったのが自民党の清和会です。清和会というのは、多くが「 c house n 系」の人々の集まりで、永田町では常識です。実際に、清和会の事務所は旧李王家邸で当時の赤坂プリンスホテルの一階にありました。李氏 c house n 最後の皇族であった李玖も清和会の支援を受け、2005年まで赤坂プリンスホテルで暮らしていました。

──えっ、そんなこと初めて聞いたんですが…。本当のことなんですか!? 

ジェームズ これはインターネットで検索したって出てきません。しかし、日本の支配者層にとっては常識中の常識です。安倍政権というのは、完全にお友達政権ですから、これまで以上に c house n 系の人々が集まっていて、21世紀の「両班政権」だったのです。国益や公益など一切無視で、「政治でビジネスをする」という、完全な拝金第一主義が安倍政権の正体でした。したがって、経済政策は単に一番儲かるという理由だけで中国寄りだったんです。だから、尖閣問題なんて最初からやる気なんかなかったんです。そういったところがいま対中政策で強行になっているアメリカにとっては我慢ならなかったわけです。

安倍首相はこのCSISのレポートが出てから急激に体調が悪化し始めるんですけど、それでも退陣する気なんかありませんでした。彼の意向としては11月のアメリカの大統領選挙まで粘ろうと。それでトランプが勝てば、さらに続行し、バイデンが勝てば、辞任して麻生(太郎)副総理に暫定的に首相を譲って、いまアメリカ側で評価が高まっている河野(太郎)防衛大臣を一旦、財務大臣にし、その後に首相にする、という流れだったはずです。
https://tocana.jp/2020/08/post_168418_entry_2.html

▲△▽▼


田布施システム

そもそも、あのあたりの土地は昔から地元ではc house n部落として知られています。といっても田布施だけが特別なのではありません。奈良平安の頃から瀬戸内海沿岸はc house n半島から渡ってきた人たちが多数移り住んできた土地なので、彼らの集落があっても別段珍しいことではないのです。彼らは皆、陶工であったり、刀鍛冶であったり、特殊技能を持った職人の集団として活躍していました。

まず、近代の半島を語る上で李氏c house nを理解しないといけません。李氏c house nは1392年から高麗の武将、李成桂が興した王朝で、中国冊封体制の下、王朝内で多くの内紛が起こっていました。いまの韓国を見ていてもわかると思いますが、選挙で負けた大統領は罪に問われてほとんどが監獄に放り込まれています。李氏c house n王朝時代はさらにそれが徹底されており、内紛で負けた派閥は殺されたのです。

 とはいえ、負けたほうも黙って手をこまねいているわけではありません。当然、逃亡を図るわけで、そのほとんどが海を渡って日本へと逃げてきていたのです。
彼ら政争に負けたc house nの人々は日本の瀬戸内海沿岸まで逃げてひとつの集落を作っていったのです。田布施はそういった町の一つでした。

c house nと明治維新の濃密なつながり

 岸家も佐藤家も田布施という町も、李氏c house n王朝の血を引く、とても由緒正しい人たちでした。

田布施からは伊藤博文、木戸幸一が出ており、さらに山口県そのものがかつての長州藩(正確には萩藩)です。明治維新を薩摩藩とともに推進した土地です。
 さらに、鹿児島にも田布施という町名が最近まで残っており(そこの出身者として小泉純一郎元首相がいます)、かつての肥後藩である佐賀県にも、字こそ違いますが多布施という土地があります。維新を引っ張った薩長土肥のうちの3つにタブセという名が絡んでいるのです。

 もっと言えば、維新後に薩摩藩で最も出世した大久保利通は鹿児島市高麗町の出身です。高麗という名が示すように大久保はc house n系の人である可能性が高く、少なくとも彼が生まれた土地はc house n集落でした。さらに言えば、維新を引っ張った薩摩の志士たちもほとんどが同じ町内に住んでいました。それも高麗町の隣の町です。

 このように明治維新とc house nは極めて親しい関係なのです。

 このことを皆さんはどう感じますか?

明治維新はc house n系の人々によるクーデターに感じてしまうのです。口さがないエージェントなんかはもっとハッキリ「明治維新はc house n系の人たちの日本乗っ取りなのに、なぜか、日本人は明治維新が好きだよね」と言います。
https://tocana.jp/2019/12/post_130392_entry_3.html 

▲△▽▼

明治天皇も昭和天皇も天皇家ではなく李氏 c house n の王族や両班階級の血筋だった?

故鬼塚英昭 氏 戦争はすべて八百長 『日本の真相』 - YouTube動画
https://www.youtube.com/watch?v=eUIhcvcSmrA

熊毛郡田布施町 (00:00:21)
大室寅之佑 (00:03:48)
明治天皇の秘密 (00:03:55)
大正天皇には、子種がない(00:18:39)
西園寺八郎 (00:19:26)
昭和天皇の秘密 (00:21:34)
昭和天皇の父親は、西園寺八郎 (00:22:01)
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/810.html#c1

[番外地8] 米国が東アジア侵略の拠点と考える日本 日本は明治維新以来、アングロ・サクソンの影響下にある。 中川隆
3. 中川隆[-7682] koaQ7Jey 2021年2月06日 10:27:27 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[6]
そもそも明治以降の日本政府を支配していたのは田布施の chousen人で、戦前からずっと英米の傀儡政権だよ _ 2
米国が東アジア侵略の拠点と考える日本
日本は明治維新以来、アングロ・サクソンの影響下にある。地政学の父と呼ばれている地理学者のハルフォード・マッキンダーは1904年に発表した論文の中で、ユーラシア大陸の沿岸を支配し、内陸部を締め上げて最終的にはロシアを制圧するというプランを示していた。彼はイギリスの支配グループの所属、そのグループのプランをまとめと考えられる。

 イギリスが薩摩や長州を中心とする勢力に肩入れして「明治維新」と呼ばれるクーデターを成功させ、明治政府に対して技術や資金を提供したのは、侵略の手先を育てることが目的だったのだろう。薩長政権は1872年に琉球を併合、74年に台湾に派兵、75年には江華島事件で朝鮮王朝に揺さぶりをかけ、94年から95年にかけては清(中国)と戦争、マッキンダーが論文を発表した1904年にはロシアと戦争を始めた。

 明治維新以降、日本を支配してきた勢力の背後にはアングロ・サクソンが存在、日本人を大陸侵略の手先に提供することで彼らの地位と富は保障されてきた。侵略を受け入れさせるため、日本では東アジアを貶める「反アジア教育」が徹底され、その影響は現在も残っている。

 日露戦争後、1917年11月にロシアで十月革命を経て社会主義の看板を掲げるソ連が誕生すると、日本はイギリス、アメリカ、フランスと共同で軍事介入した。1922年に日本軍は略奪物資を携えて帰国するが、1941年7月の関東軍特種演習までソ連侵略の意思は持ち続けている。

 その後、日本軍は石油を求めて東南アジアへ向かい、ハワイの真珠湾を1941年12月7日午前8時(UTC7日18時)に、またマレーシア北端の港町コタバルを12月8日午前1時(UTC7日17時)にそれぞれ奇襲攻撃してイギリスやアメリカと戦争を始めた。それでも日本の一部支配層はアメリカの金融資本や石油資本と関係を維持している。

 日本とウォール街との関係を象徴する人物がジョセフ・グルーだということは繰り返し書いてきた。1932年から駐日アメリカ大使に就任、松岡洋右、松平恒雄、徳川家達、秩父宮雍仁、近衛文麿、樺山愛輔、吉田茂、牧野伸顕、幣原喜重郎、岸信介らと親しく、皇室にも太いパイプを持っていた。1945年に日本は降伏するが、戦後日本のあり方を決めたジャパン・ロビーの中枢にはグルーがいた。

 日本列島、南西諸島、台湾をつなぐ弧で大陸を封鎖、朝鮮半島に橋頭堡を築くという戦略をアングロ・サクソンは明治時代から現在に至るまで維持している。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/843.html#c3

[近代史5] ネオコンの世界 中川隆
8. 中川隆[-7679] koaQ7Jey 2021年2月06日 11:27:07 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[9]

2021.02.06
米国のドル体制を支えてきたサウジアラビアが不安定化
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102060000/


 ジョー・バイデン米大統領はサウジアラビアへの武器売却を一時停止すると伝えられている。サウジアラビアの皇太子は2017年6月にホハメド・ビン・ナイェフからモハメド・ビン・サルマンへ交代したが、これは2016年のアメリカ大統領選挙でドナルド・トランプが勝利した影響だと言われている。

 ビン・ナイェフの皇太子就任はヒラリー・クリントンの大統領就任を前提にしてのことだったが、その前提が崩れて皇太子の座から陥落したわけだ。そして今、ビン・サルマンの立場が微妙になっている。昨年のアメリカ大統領選挙でトランプが敗北し、ヒラリーの後継者とも言うべきバイデンが勝利したからである。

 ビン・ナイェフが皇太子になったのは2015年4月だが、この当時、バラク・オバマ政権は戦争の準備を始めていたように見える。2月に国防長官がチャック・ヘイゲルからアシュトン・カーターへ、9月には統合参謀本部議長がマーティン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代しているのだ。

 ヘイゲルは戦争に慎重でデンプシーはサラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたのに対し、カーターは2006年にハーバード大学で朝鮮空爆を主張、ダンフォードはロシアをアメリカにとって最大の脅威だと発言していた。

 ジョージ・W・ブッシュ政権は2003年3月にイラクを軍事侵略したものの、思惑通りには進まない。親イスラエル体制を樹立することに失敗し、イランと友好的な政権を作り出してしまった。

 ジャーナリストのシーモア・ハーシュは2007年付けニューヨーカー誌に書いた記事の中で、​アメリカ、サウジアラビア、そしてイスラエルがシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を始めた​としている。

 その記事の中で引用されたジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院のバリ・ナスルの説明によると、資金力のあるサウジアラビアは「ムスリム同胞団やサラフィ主義者と深い関係」があり、そうしたイスラム過激派を動員することができるとしている。

 2009年1月に大統領はバラク・オバマに交代、2010年8月にはムスリム同胞団を使った体制転覆プラン、PSD-11を承認している。中東から北アフリカにかけての地域からアメリカ支配層にとって目障りな政権、体制を排除しようということだ。そして「アラブの春」が始まり、リビアやシリアでは2011年春から戦争になる。これを西側では「内戦」と表現しているが、侵略戦争以外の何ものでもない。

 リビアでは2011年10月にムアンマル・アル・カダフィ体制が倒され、カダフィ自身は惨殺され、それを聞いてはしゃぐヒラリー・クリントンの様子が映像に残っている。その際、地上のアル・カイダ系武装勢力と上空のNATO軍が連携していることが明白になった。「アル・カイダ」の象徴だったオサマ・ビン・ラディンは2011年5月に殺されたことになっている。

 カダフィ体制が倒された後、戦闘員や兵器/武器はリビアからシリアへ運ばれた。2012年からアメリカをはじめとする侵略国はシリアへの攻勢を強めるが、その当時の状況をメルキト・ギリシャ典礼カトリック教会の聖職者の報告がローマ教皇庁系の通信社が伝えている。

 アメリカをはじめとする侵略勢力は兵力をシリアへ集中させる一方、シリア政府軍の残虐さを宣伝する。例えば2012年5月にシリア北部ホムスで住民が虐殺された際、西側の政府やメディアは政府軍が実行したと主張、イギリスのBBCはシリアで殺された子どもの遺体だとする写真を掲載しているが、この写真は2003年3月にイラクで撮影されたののだった。オーストリアのメディアは写真を改竄し、背景を普通の街中でなく廃墟に変えて掲載していた。こうした西側有力メディアの偽報道をローマ教皇庁の通信社が伝えたのだ。

 ホムスの虐殺を現地調査、報告したフランス人司教は、「​もし、全ての人が真実を語るならば、シリアに平和をもたらすことができる。1年にわたる戦闘の後、西側メディアの押しつける偽情報が描く情景は地上の真実と全く違っている​」としている。その後、そうした状況はさらにひどくなっている。

 しかし、オバマ政権はシリアでの戦争を「政府軍と民主派の戦い」だと言い張り、内戦だと主張して「民主派」に物資を供給するなど支援するのだが、リビアのようには進まない。シリア政府軍が強かったことに加え、ロシアの大統領が2012年5月にドミトリー・メドベージェフからウラジミル・プーチンに交代してことも無視できない。

 ​2012年8月にはアメリカ軍の情報機関DIAが政府に対してシリア情勢に関する報告書を提出​しているが、それはオバマ政権にとって好ましい内容ではなかった。

 その報告によると、シリアで政府軍と戦っている武装勢力はサラフィ主義者(ワッハーブ派、タクフィール主義者)やムスリム同胞団で、戦闘集団の名称としてアル・ヌスラを挙げている。そのアル・ヌスラはAQI、つまりイラクのアル・カイダと実態は同じだともDIAは指摘しているが、その主力はサラフィ主義者やムスリム同胞団。シリアにオバマ大統領が言うような穏健派は事実上、存在しないとしているのだ。

 また、そうしたオバマ政権の政策はシリアの東部(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配地域を作ることになるともDIAは警告していた。その警告は2014年に入ってダーイッシュ(IS、ISIS、ISIL、イスラム国などとも表記)という形で現実になる。そうした中、2014年8月にフリンは解任された。そして国防長官や統合参謀本部議長の交代につながる。

 ダーイッシュは2014年1月にイラクのファルージャで「イスラム首長国」の建国を宣言、6月にモスルを制圧するが、その際にトヨタ製小型トラック「ハイラックス」の新車を連ねた「パレード」を行い、その様子を撮影した写真が世界に伝えられた。

 本ブログでも繰り返し書いてきたが、偵察衛星、無人機、通信傍受、人間による情報活動などでアメリカの軍や情報機関は武装集団の動きを知っていたはずだが、そのパレードをアメリカ軍は黙認している。

 2014年はオバマ政権がロシアや中国に対して攻勢に出た年でもあった。ウクライナでクーデターを成功させ、香港で反中国運動を仕掛けたのである。

 シリア東部からイラク西部にかけての油田地帯を制圧して勢力範囲を広げていくが、2015年9月30日にロシア軍がシリア政府の要請で軍事介入、ダーイッシュを敗走させた。そこでアメリカ政府はクルドと手を組むことになる。さらにアメリカ軍がシリアへ侵攻、いくつも基地を建設し、今でも占領を続けている。

 ロシアを締め上げるため、オバマ政権は石油相場を暴落させたと見られている。110ドルを超す水準まで上昇したWTI原油の相場は下がっていくのだが、2014年9月11日にアメリカのジョン・ケリー国務長官とサウジアラビアのアブドラ国王は紅海の近くで会談、それから加速度的に下げ足を速めたことから原油相場を引き下げる謀議があったと推測する人も少なくないのである。年明け直後には50ドルを切り、2016年1月には40ドルを割り込んだ。

 エネルギー資源を収入源とするロシアを揺さぶる目的でアメリカとサウジアラビアは原油相場を下落させたと見られているが、ロシア以上にアメリカやサウジアラビアがダメージを受けた。2014年にサウジアラビアは約390億ドルの財政赤字になり、15年には約980億ドルに膨らんだと伝えられている。COVID-19(2019年-コロナウイルス感染症)対策による経済の麻痺でサウジアラビアの財政状況はさらに悪化しているだろう。

 モハメド・ビン・サルマンが始めたイエメンでの戦争もサウジアラビアを苦しめている。2003年にアメリカ主導軍がイラクを先制攻撃、その攻撃に抗議するためにフーシ派はモスクで反アメリカ、反イスラエルを唱和するのだが、そうした行為を当時のイエメン政府が弾圧して首都のサヌアで800名程度を逮捕した。この弾圧が切っ掛けで2004年に戦闘が始まったのだ。

 戦闘はフーシ派が優勢で、アリ・アブドゥラ・サレーハ政権を助けるため、2009年にサウジアラビアはイエメンに空軍と特殊部隊を派遣、「アラビア半島のアル・カイダ(AQAP)」が創設されている。サレーハ政権はアメリカやイスラエルからも支援を受けていた。

 しかし、2011年にサレーハ大統領は辞任、副大統領だったアブド・ラッボ・マンスール・アル・ハディが翌年2月から新大統領を務めることになる。任期は2年なので2104年2月までだが、ハディはイエメンに権力の基盤がなく、辞任後のサレーハを脅かすことはないだろうという読みがあったと言われている。ハディはさっさとサウジアラビアへ逃走した。

 モハマド・ビン・サルマンが2015年にサウジアラビアの国防大臣に就任すると、同国は100機におよぶ戦闘機、15万名の兵士、さらに海軍の部隊を派遣(国境を越えているかどうか不明)。攻撃にはアラブ首長国連邦、バーレーン、カタール、クウェートなどの国も参加し、アメリカも物資や情報の面で支援していると言われている。この軍事介入がサウジアラビアを疲弊させる一因になっている。

 サウジアラビアでは支配層の内部で対立が深刻化しているようで、2017年10月にジッダの宮殿近くで、また18年4月にリヤドの王宮近くで銃撃戦があったと言われている。その間、2017年11月には大規模な粛清があり、48時間で約1300名が逮捕され、その中には少なからぬ王子や閣僚が含まれていた。

 2019年9月14日にはサウジアラビアのアブカイクとハリスにあるアラムコの石油処理施設が攻撃され、同国の石油生産は大きなダメージを受けた。この攻撃ではUAVと巡航ミサイルが使われたようだが、アメリカの防空システムは機能していない。

 泥沼化したイエメンでの戦争についてサウジアラビア国王へ報告する人はほとんどいなかったとも言われているが、例外的な人物が国王の個人的な警護の責任者だったアブドル・アジズ・アル・ファガム少将。この人物は2019年9月28日に暗殺される。アメリカはサウジアラビアの警護チームを解体し、自分たちが取って代わろうと目論んでいるとも言われた。

 苦境に陥ったサウジアラビアはイラクを仲介役としてイランへ接近、和平交渉を始める。サウジアラビアからのメッセージに対する返書を携えてイスラム革命防衛隊の特殊部隊と言われているコッズ軍を指揮してきたガーセム・ソレイマーニーがイラクのバグダッド国際空港へ到着したのは2020年1月3日。そのソレイマーニーをアメリカはイスラエルの協力を得て暗殺した。

 今年1月26日にはサウジアラビアの首都リヤドの上空で大きな爆発があったと報道されている。その3日前には発射物をサウジアラビアが迎撃したというのだが、詳細は不明だ。

 アメリカやイスラエルはイランに対抗するため、ペルシャ湾岸の産油国など配下の国々をまとめているようだ。サウジアラビアもイスラエルと秘密裏に会談を重ねていたようだが、現在、会談は中断しているという。中東情勢は不安定化しているようだ。

https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202102060000/


http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/494.html#c8

[近代史4] 古事記の世界 中川隆
1. 2021年2月06日 11:30:20 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[10]
2021年02月06日
関根淳『六国史以前 日本書紀への道のり』
https://sicambre.at.webry.info/202102/article_6.html

https://www.amazon.co.jp/%E5%85%AD%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E4%BB%A5%E5%89%8D-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%8A-%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%96%87%E5%8C%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC-%E9%96%A2%E6%A0%B9-%E6%B7%B3/dp/4642059024/ref=sr_1_1?dchild=1&hvadid=437691675325&hvdev=c&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%85%AD%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E4%BB%A5%E5%89%8D+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%8A&qid=1612578572&sr=8-1&tag=asyuracom-22


 歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2020年6月に刊行されました。本書はまず、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも少なからぬ史書があるのに、膨大な研究蓄積のある『日本書紀』と『古事記』の影響が現代ではあまりにも大きくなっているので相対化する必要がある、と指摘します。『日本書紀』は古代から、『古事記』は江戸時代以来の膨大な研究があります。現代ではあまりにも両書その上で本書は、六国史以前の史書として、帝紀・旧辞と天皇記・国記と『上宮記』と『古事記』を取り上げます。

 帝紀は大王(天皇)家の血縁関係を記した系譜を中心に関連する出来事を記したもの、旧辞はそれ以外の昔の物語、との理解が一般的です。後の大王家を中心とする各地の豪族は祖先伝承を受け継ぐことで支配の歴史を継承し、古墳の造営と祭祀の継続が地域単位でまとまっていた政治社会を維持する舞台装置でした。被葬者(王)の地位(王位)の継承順や妻子などに関する情報が伝承され、これが帝紀の原資料になっていった、と本書は指摘します。当初は口承だった系譜が文字に変化したことは大きな変化なので、その背景に社会発展があったはずだ、と本書は指摘し、帝紀・旧辞の成立は欽明朝とする津田左右吉説を、古代の系譜が血統継承を意味するとは限らない、などといった近年の研究成果に基づいて検証します。

 本書は、諸史料に断片的に見える記事から、帝紀は1〜2巻程度で、大王に限らず王族や豪族も作成・所有していた、と推測します。本書は、帝紀成立を欽明朝とする津田説には明確な根拠がなく、稲荷山古墳出土鉄剣銘から、雄略朝期の中央王権に文字化された帝紀が存在した、と推測します。本書はその背景として、対宋外交による漢文運用浸透を挙げます。ただ、当時の帝紀には年月日を伴うものではなかった、とも本書は指摘します。

 旧辞に関しては、帝紀との区別の難しさが以前より指摘されています。帝紀は旧辞の一部と考えるべきかもしれない、というわけです。本書は、旧辞の「旧(むかし)」とは帝紀に対応しており、旧辞とは大王以前の神話を伝えるものだったのではないか、と指摘します。旧辞の古い在り様を伝えているのは大嘗祭で、出雲以東と美濃以西の語部が参加する服属儀礼になっており、その地方と中央の交流が、旧辞の類似性と多様性をもたらした、と本書は指摘します。本書は旧辞が文字化され帝紀に接続された時期を推古朝と推測します。

 推古朝に編纂されたと伝わる天皇記と国記に関して、天皇記は当時「帝紀」だった、と本書は推測します。ただ、それ以前に成立した帝紀と区別して、本書では天皇記と呼ばれています。天皇記の内容について本書は、『日本書紀』につながる系譜と神話は一応完成していた、と推測しています。天皇記は乙巳変で焼失したのに対して、国記は取り出されます。本書は、天皇記が蘇我氏の帝紀だったので乙巳の変後の新政権により抹殺された、と指摘します。国記は編年体の史書ではなく、氏族系譜と推測され、戸籍的な要素も指摘されています。天皇記と国記の編纂の背景としては、隋の出現や新羅との戦いなど対外情勢の緊張と、新興勢力の蘇我氏の自己正当化・権威確立があった、と指摘されています。

 『上宮記』は、聖徳太子没後に蘇我氏に政治権力を奪われた上宮王家が勢力挽回のために編纂された、と指摘されています。『上宮記』はその表記法の古さから、7世紀前半の成立と推測されています。『上宮記』編纂の背景として、聖徳太子と推古帝没後に上宮王家と蘇我本宗家との関係が悪化したことを本書は重視します。上宮王家の賞揚には、蘇我氏を正当化する天皇記に対抗する史書が必要だった、というわけです。『上宮記』の著者は、斑鳩寺(法隆寺)の僧侶と推測されています。

 『古事記』は、10世紀前半には史書とは認識されていませんでした。本書は『古事記』の相対化を主張し、さまざまな帝紀の一つにすぎなかった、との見解を取り上げています。『古事記』と同じような内容と完成度の帝紀は他にも複数あった、というわけです。さらに本書は、『古事記』の序文は偽作だと主張します。一方本文は、蘇我氏が特別な意味を持っていると考えられることや、音韻学の成果などから、7世紀後半にはほぼ完成していた、と推測されています。本書は、古代にはさまざまな書物が朝廷や貴族の邸宅にあり、そのうち一書に後代の人間が偽作(擬作)としての序文を付し、『古事記』が成立した、と推測しています。『先代旧事本紀』もそうした経緯で成立し、古代には『古事記』以上の権威を有しました。

 本書は、『日本書紀』の講書で講師を務め、『先代旧事本紀』の権威を確立した矢田部公望こそ、『先代旧事本紀』に序文を付して権威化した人物と推測しています。本書は、『古事記』本文が蘇我氏系の帝記だった天皇記で7世紀後半に成立し、蘇我氏でも本宗家と敵対的関係にあった倉山田氏が編纂に深く関わっている、と推測します。また本書は、「古事記」とはそもそも普通名詞で、現在伝わる『古事記』いがいに複数の「古事記」があった、と推測します。本書は、9世紀前半に『日本書紀』講書の講師を務めた多人長が、参考書として『古事記』採用し、序文を付けたのだろう、と推測しています。『古事記』はあくまでも『日本書紀』解読のために取り上げられただけで、特別な意味を有するようになったのは江戸時代の本居宣長以降というわけです。したただ本書は、序文偽作としても『古事記』の価値は変わらない、と指摘します。

 本書も認めるように、以上の見解は憶測に憶測を重ねたところが多分にあります。しかし、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも多くの史書があったことと、『古事記』の価値・権威が現在(というか本居宣長以降)よりもずっと低かったことは間違いないでしょうし、本書の見解は全体的に魅力的だと思います。本書が指摘するように、『古事記』序文が後世の偽作である可能性は高いと思いますが、この問題も含めて、本書の見解は今後も議論されていくでしょう。そうした動向も、できるだけ追いかけていきたいものです。
https://sicambre.at.webry.info/202102/article_6.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/337.html#c1

[近代史3] 日本書紀(原文・現代語訳・口語訳) 中川隆
1. 中川隆[-7678] koaQ7Jey 2021年2月06日 11:30:40 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[11]
2021年02月06日
関根淳『六国史以前 日本書紀への道のり』
https://sicambre.at.webry.info/202102/article_6.html

https://www.amazon.co.jp/%E5%85%AD%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E4%BB%A5%E5%89%8D-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%8A-%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%96%87%E5%8C%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC-%E9%96%A2%E6%A0%B9-%E6%B7%B3/dp/4642059024/ref=sr_1_1?dchild=1&hvadid=437691675325&hvdev=c&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%85%AD%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E4%BB%A5%E5%89%8D+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%8A&qid=1612578572&sr=8-1&tag=asyuracom-22


 歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2020年6月に刊行されました。本書はまず、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも少なからぬ史書があるのに、膨大な研究蓄積のある『日本書紀』と『古事記』の影響が現代ではあまりにも大きくなっているので相対化する必要がある、と指摘します。『日本書紀』は古代から、『古事記』は江戸時代以来の膨大な研究があります。現代ではあまりにも両書その上で本書は、六国史以前の史書として、帝紀・旧辞と天皇記・国記と『上宮記』と『古事記』を取り上げます。

 帝紀は大王(天皇)家の血縁関係を記した系譜を中心に関連する出来事を記したもの、旧辞はそれ以外の昔の物語、との理解が一般的です。後の大王家を中心とする各地の豪族は祖先伝承を受け継ぐことで支配の歴史を継承し、古墳の造営と祭祀の継続が地域単位でまとまっていた政治社会を維持する舞台装置でした。被葬者(王)の地位(王位)の継承順や妻子などに関する情報が伝承され、これが帝紀の原資料になっていった、と本書は指摘します。当初は口承だった系譜が文字に変化したことは大きな変化なので、その背景に社会発展があったはずだ、と本書は指摘し、帝紀・旧辞の成立は欽明朝とする津田左右吉説を、古代の系譜が血統継承を意味するとは限らない、などといった近年の研究成果に基づいて検証します。

 本書は、諸史料に断片的に見える記事から、帝紀は1〜2巻程度で、大王に限らず王族や豪族も作成・所有していた、と推測します。本書は、帝紀成立を欽明朝とする津田説には明確な根拠がなく、稲荷山古墳出土鉄剣銘から、雄略朝期の中央王権に文字化された帝紀が存在した、と推測します。本書はその背景として、対宋外交による漢文運用浸透を挙げます。ただ、当時の帝紀には年月日を伴うものではなかった、とも本書は指摘します。

 旧辞に関しては、帝紀との区別の難しさが以前より指摘されています。帝紀は旧辞の一部と考えるべきかもしれない、というわけです。本書は、旧辞の「旧(むかし)」とは帝紀に対応しており、旧辞とは大王以前の神話を伝えるものだったのではないか、と指摘します。旧辞の古い在り様を伝えているのは大嘗祭で、出雲以東と美濃以西の語部が参加する服属儀礼になっており、その地方と中央の交流が、旧辞の類似性と多様性をもたらした、と本書は指摘します。本書は旧辞が文字化され帝紀に接続された時期を推古朝と推測します。

 推古朝に編纂されたと伝わる天皇記と国記に関して、天皇記は当時「帝紀」だった、と本書は推測します。ただ、それ以前に成立した帝紀と区別して、本書では天皇記と呼ばれています。天皇記の内容について本書は、『日本書紀』につながる系譜と神話は一応完成していた、と推測しています。天皇記は乙巳変で焼失したのに対して、国記は取り出されます。本書は、天皇記が蘇我氏の帝紀だったので乙巳の変後の新政権により抹殺された、と指摘します。国記は編年体の史書ではなく、氏族系譜と推測され、戸籍的な要素も指摘されています。天皇記と国記の編纂の背景としては、隋の出現や新羅との戦いなど対外情勢の緊張と、新興勢力の蘇我氏の自己正当化・権威確立があった、と指摘されています。

 『上宮記』は、聖徳太子没後に蘇我氏に政治権力を奪われた上宮王家が勢力挽回のために編纂された、と指摘されています。『上宮記』はその表記法の古さから、7世紀前半の成立と推測されています。『上宮記』編纂の背景として、聖徳太子と推古帝没後に上宮王家と蘇我本宗家との関係が悪化したことを本書は重視します。上宮王家の賞揚には、蘇我氏を正当化する天皇記に対抗する史書が必要だった、というわけです。『上宮記』の著者は、斑鳩寺(法隆寺)の僧侶と推測されています。

 『古事記』は、10世紀前半には史書とは認識されていませんでした。本書は『古事記』の相対化を主張し、さまざまな帝紀の一つにすぎなかった、との見解を取り上げています。『古事記』と同じような内容と完成度の帝紀は他にも複数あった、というわけです。さらに本書は、『古事記』の序文は偽作だと主張します。一方本文は、蘇我氏が特別な意味を持っていると考えられることや、音韻学の成果などから、7世紀後半にはほぼ完成していた、と推測されています。本書は、古代にはさまざまな書物が朝廷や貴族の邸宅にあり、そのうち一書に後代の人間が偽作(擬作)としての序文を付し、『古事記』が成立した、と推測しています。『先代旧事本紀』もそうした経緯で成立し、古代には『古事記』以上の権威を有しました。

 本書は、『日本書紀』の講書で講師を務め、『先代旧事本紀』の権威を確立した矢田部公望こそ、『先代旧事本紀』に序文を付して権威化した人物と推測しています。本書は、『古事記』本文が蘇我氏系の帝記だった天皇記で7世紀後半に成立し、蘇我氏でも本宗家と敵対的関係にあった倉山田氏が編纂に深く関わっている、と推測します。また本書は、「古事記」とはそもそも普通名詞で、現在伝わる『古事記』いがいに複数の「古事記」があった、と推測します。本書は、9世紀前半に『日本書紀』講書の講師を務めた多人長が、参考書として『古事記』採用し、序文を付けたのだろう、と推測しています。『古事記』はあくまでも『日本書紀』解読のために取り上げられただけで、特別な意味を有するようになったのは江戸時代の本居宣長以降というわけです。したただ本書は、序文偽作としても『古事記』の価値は変わらない、と指摘します。

 本書も認めるように、以上の見解は憶測に憶測を重ねたところが多分にあります。しかし、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも多くの史書があったことと、『古事記』の価値・権威が現在(というか本居宣長以降)よりもずっと低かったことは間違いないでしょうし、本書の見解は全体的に魅力的だと思います。本書が指摘するように、『古事記』序文が後世の偽作である可能性は高いと思いますが、この問題も含めて、本書の見解は今後も議論されていくでしょう。そうした動向も、できるだけ追いかけていきたいものです。
https://sicambre.at.webry.info/202102/article_6.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/513.html#c1

[近代史3] 古事記(原文・現代語訳・口語訳) 中川隆
1. 中川隆[-7677] koaQ7Jey 2021年2月06日 11:31:06 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[12]
2021年02月06日
関根淳『六国史以前 日本書紀への道のり』
https://sicambre.at.webry.info/202102/article_6.html

https://www.amazon.co.jp/%E5%85%AD%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E4%BB%A5%E5%89%8D-%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%8A-%E6%AD%B4%E5%8F%B2%E6%96%87%E5%8C%96%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%96%E3%83%A9%E3%83%AA%E3%83%BC-%E9%96%A2%E6%A0%B9-%E6%B7%B3/dp/4642059024/ref=sr_1_1?dchild=1&hvadid=437691675325&hvdev=c&jp-ad-ap=0&keywords=%E5%85%AD%E5%9B%BD%E5%8F%B2%E4%BB%A5%E5%89%8D+%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9B%B8%E7%B4%80%E3%81%B8%E3%81%AE%E9%81%93%E3%81%AE%E3%82%8A&qid=1612578572&sr=8-1&tag=asyuracom-22


 歴史文化ライブラリーの一冊として、吉川弘文館より2020年6月に刊行されました。本書はまず、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも少なからぬ史書があるのに、膨大な研究蓄積のある『日本書紀』と『古事記』の影響が現代ではあまりにも大きくなっているので相対化する必要がある、と指摘します。『日本書紀』は古代から、『古事記』は江戸時代以来の膨大な研究があります。現代ではあまりにも両書その上で本書は、六国史以前の史書として、帝紀・旧辞と天皇記・国記と『上宮記』と『古事記』を取り上げます。

 帝紀は大王(天皇)家の血縁関係を記した系譜を中心に関連する出来事を記したもの、旧辞はそれ以外の昔の物語、との理解が一般的です。後の大王家を中心とする各地の豪族は祖先伝承を受け継ぐことで支配の歴史を継承し、古墳の造営と祭祀の継続が地域単位でまとまっていた政治社会を維持する舞台装置でした。被葬者(王)の地位(王位)の継承順や妻子などに関する情報が伝承され、これが帝紀の原資料になっていった、と本書は指摘します。当初は口承だった系譜が文字に変化したことは大きな変化なので、その背景に社会発展があったはずだ、と本書は指摘し、帝紀・旧辞の成立は欽明朝とする津田左右吉説を、古代の系譜が血統継承を意味するとは限らない、などといった近年の研究成果に基づいて検証します。

 本書は、諸史料に断片的に見える記事から、帝紀は1〜2巻程度で、大王に限らず王族や豪族も作成・所有していた、と推測します。本書は、帝紀成立を欽明朝とする津田説には明確な根拠がなく、稲荷山古墳出土鉄剣銘から、雄略朝期の中央王権に文字化された帝紀が存在した、と推測します。本書はその背景として、対宋外交による漢文運用浸透を挙げます。ただ、当時の帝紀には年月日を伴うものではなかった、とも本書は指摘します。

 旧辞に関しては、帝紀との区別の難しさが以前より指摘されています。帝紀は旧辞の一部と考えるべきかもしれない、というわけです。本書は、旧辞の「旧(むかし)」とは帝紀に対応しており、旧辞とは大王以前の神話を伝えるものだったのではないか、と指摘します。旧辞の古い在り様を伝えているのは大嘗祭で、出雲以東と美濃以西の語部が参加する服属儀礼になっており、その地方と中央の交流が、旧辞の類似性と多様性をもたらした、と本書は指摘します。本書は旧辞が文字化され帝紀に接続された時期を推古朝と推測します。

 推古朝に編纂されたと伝わる天皇記と国記に関して、天皇記は当時「帝紀」だった、と本書は推測します。ただ、それ以前に成立した帝紀と区別して、本書では天皇記と呼ばれています。天皇記の内容について本書は、『日本書紀』につながる系譜と神話は一応完成していた、と推測しています。天皇記は乙巳変で焼失したのに対して、国記は取り出されます。本書は、天皇記が蘇我氏の帝紀だったので乙巳の変後の新政権により抹殺された、と指摘します。国記は編年体の史書ではなく、氏族系譜と推測され、戸籍的な要素も指摘されています。天皇記と国記の編纂の背景としては、隋の出現や新羅との戦いなど対外情勢の緊張と、新興勢力の蘇我氏の自己正当化・権威確立があった、と指摘されています。

 『上宮記』は、聖徳太子没後に蘇我氏に政治権力を奪われた上宮王家が勢力挽回のために編纂された、と指摘されています。『上宮記』はその表記法の古さから、7世紀前半の成立と推測されています。『上宮記』編纂の背景として、聖徳太子と推古帝没後に上宮王家と蘇我本宗家との関係が悪化したことを本書は重視します。上宮王家の賞揚には、蘇我氏を正当化する天皇記に対抗する史書が必要だった、というわけです。『上宮記』の著者は、斑鳩寺(法隆寺)の僧侶と推測されています。

 『古事記』は、10世紀前半には史書とは認識されていませんでした。本書は『古事記』の相対化を主張し、さまざまな帝紀の一つにすぎなかった、との見解を取り上げています。『古事記』と同じような内容と完成度の帝紀は他にも複数あった、というわけです。さらに本書は、『古事記』の序文は偽作だと主張します。一方本文は、蘇我氏が特別な意味を持っていると考えられることや、音韻学の成果などから、7世紀後半にはほぼ完成していた、と推測されています。本書は、古代にはさまざまな書物が朝廷や貴族の邸宅にあり、そのうち一書に後代の人間が偽作(擬作)としての序文を付し、『古事記』が成立した、と推測しています。『先代旧事本紀』もそうした経緯で成立し、古代には『古事記』以上の権威を有しました。

 本書は、『日本書紀』の講書で講師を務め、『先代旧事本紀』の権威を確立した矢田部公望こそ、『先代旧事本紀』に序文を付して権威化した人物と推測しています。本書は、『古事記』本文が蘇我氏系の帝記だった天皇記で7世紀後半に成立し、蘇我氏でも本宗家と敵対的関係にあった倉山田氏が編纂に深く関わっている、と推測します。また本書は、「古事記」とはそもそも普通名詞で、現在伝わる『古事記』いがいに複数の「古事記」があった、と推測します。本書は、9世紀前半に『日本書紀』講書の講師を務めた多人長が、参考書として『古事記』採用し、序文を付けたのだろう、と推測しています。『古事記』はあくまでも『日本書紀』解読のために取り上げられただけで、特別な意味を有するようになったのは江戸時代の本居宣長以降というわけです。したただ本書は、序文偽作としても『古事記』の価値は変わらない、と指摘します。

 本書も認めるように、以上の見解は憶測に憶測を重ねたところが多分にあります。しかし、古代には『日本書紀』と『古事記』以外にも多くの史書があったことと、『古事記』の価値・権威が現在(というか本居宣長以降)よりもずっと低かったことは間違いないでしょうし、本書の見解は全体的に魅力的だと思います。本書が指摘するように、『古事記』序文が後世の偽作である可能性は高いと思いますが、この問題も含めて、本書の見解は今後も議論されていくでしょう。そうした動向も、できるだけ追いかけていきたいものです。
https://sicambre.at.webry.info/202102/article_6.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/514.html#c1

[近代史4] バイデン政権は、基本的に「第三次オバマ政権」でもある (続き) 中川隆
6. 中川隆[-7676] koaQ7Jey 2021年2月06日 11:49:50 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[13]
バイデン政権が「新自由主義」を捨て、
「経済ナショナリズム」へと大転換する理由
中野剛志 2021.2.4
https://diamond.jp/articles/-/261460

アメリカは、かつてのグローバル覇権を失い、中国の脅威に晒されている。そんななか成立したバイデン政権は、アメリカをどこに導こうとしているのか? それを探るうえで、注目されるのが、大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に登用されたジェイク・サリバンである。彼は、「経済学」と「地政学」は本来密接な関係にあることを示したうえで、ここ何十年も支配的なイデオロギーであったいわゆる「新自由主義」を克服すべきであると主張している。そこから、何が見えてくるのか?(評論家 中野剛志)

「米国が地政学的に成功するか、失敗するかを決めるのは、経済学である」
 ジョー・バイデン政権は、米国をどこへ導こうとしているのか。それを知る上では、政権に起用された人物の思想を探るのが、一つの有効な手段となる。

 そうした人物の中で注目すべき一人は、44歳という異例の若さで大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に登用されたジェイク・サリバンである。

 そのサリバンであるが、一年前の2020年2月、外交誌『フォーリン・ポリシー』において、ジェニファー・ハリスとともに、「米国は、新しい経済哲学が必要だ」という論考を発表している。ちなみに、ハリスは『他の手段による戦争:ジオ・エコノミクスとステイトクラフト』の共著者であり、国務省に勤務していた人物である。

 サリバン大統領補佐官の担当は、国家安全保障問題である。それにもかかわらず、なぜ彼が「新しい経済哲学」を論じたことが重要なのか。

 それは、サリバンが、経済政策と安全保障戦略、言わば「富国」と「強兵」とは密接不可分であり、「米国が地政学的に成功するか、失敗するかを決めるのは、経済学である」と主張しているからに他ならない。

 そういう思想を持つサリバンをバイデン大統領が抜擢したということは、バイデン政権の経済政策は、安全保障戦略と大いに関係する可能性が高いということを意味する。逆に言えば、バイデン政権の安全保障戦略は、経済的な観点なしには理解できなくなるだろうということだ。

「経済学」と「安全保障」は不可分の関係にある
 サリバンによれば、米国における経済哲学は、建国以来、重商主義、自由放任主義、ケインズ主義、そして新自由主義といったように変遷してきたが、これには安全保障問題が深く関わってきたのだという。

 そして、今日もまた、地政学的な変化が生じており、これに伴って、経済哲学を変化させることが必要になっている。特に、これまで数十年もの間、支配的なイデオロギーであった「新自由主義」を克服すべきである。サリバンは、そう主張するのである。

 ただし、問題は、米国の外交の専門家たちの経済に対する無関心と無知である。かつては、そうではなかったとサリバンは言う。例えば、第二次世界大戦の前後、コーデル・ハルやジョージ・ケナンといった安全保障の実務家たちは、ソ連に対抗するためには、より積極的な国内経済政策が必要であると考えた。そして、従来の自由放任主義の経済哲学を放棄し、ケインズ主義を採用したのである。

 ところが、その後、経済と安全保障の関係が見失われるようになってしまった。

 経済学は、地政学的な現実を無視して、純粋な抽象理論の構築へと走った。他方で、外交の実務家たちは、経済に疎くなり、経済学の非現実的な教義を真に受けるようになった。ちなみに、そういう経済に疎い外交エリートたちが推し進めた政策の例としてサリバンが挙げたのは、TPP(環太平洋経済連携協定)である。

 なぜ、経済と安全保障の関係が見失われてしまったのか。サリバンは説明していないが、これについては、次のような説がある。

 冷戦期、米国の安全保障上のライバルは、ソ連であった。しかし、ソ連は経済的な脅威では必ずしもなかったため、安全保障の担当者たちは、経済学に関心を持つ必要がなかった。

 他方で、米国の経済的なライバルは、西ドイツや日本であった。しかし、西ドイツも日本も、安全保障上は敵ではなく、同盟国であった。このため、経済政策の担当者たちは、経済のことだけ考えていればよく、安全保障を考慮する必要がなかった。そういう時代が長く続いたために、安全保障の専門家と経済の専門家は、それぞれの専門に特化し、互いの専門に関心をもたなくなったというのである。

 さらに冷戦が終結すると、米国は、安全保障においても経済においても無敵となり(少なくとも米国はそう認識し)、米国一極支配が成立した。その結果、経済は、安全保障と無関係であるどころか、国家からも自由になるという錯覚すら生まれた。いわゆる「グローバリゼーション」である。国家の経済介入を極力否定する新自由主義が支配的なイデオロギーとなったのも、この冷戦後の米国一極支配という世界の構造と深く関係しているのである。

 だが、新自由主義に基づく経済政策やグローバリゼーションは、米国の長期停滞と格差の拡大を招いた。米国の国力は落ち、社会は分断されてしまった。

 さらに、ここに来て、中国というライバルが出現した。しかも現在の中国は、冷戦期のソ連あるいは西独・日本と違い、安全保障上も経済上も、米国の脅威なのである。

アメリカは「新自由主義」を捨て、
「経済ナショナリズム」へと向かう
 こうなった以上、米国は、新自由主義のイデオロギーを放棄し、安全保障と経済政策を再び一体として考えた新しい経済哲学を樹立しなければならない。そう考えるサリバンの提言は、具体的には、次の通りである。

 第一に、安全保障にとっては、国家債務より過少投資の方がより大きな脅威だと認識すべきである。すでに、安全保障の担当者たちは、インフラ、技術開発、教育など、長期的な競争力を決定する分野への積極的な政府投資の必要性を主張し始めている。

 第二に、強力な産業政策が必要である。

 第三に、貿易協定は何でも良いものだとか、答えを何でも貿易の拡大に求めるような安易な発想を改めるべきだ。例えば、安全保障の担当者たちは、TPPを、その中身を精査することもなく支持するという過ちを犯していた。そもそも、自由貿易が互恵的であるという貿易理論の前提から疑うべきなのだ。

 第四に、「米国の多国籍企業の利益は、米国の利益である」という思い込みも捨てるべきだ。

 第五に、外交の専門家が中心となって経済政策に関与すべき分野もある。例えば、戦略的技術を生み出すテック企業に対する規制がそれに該当する。

 このように論じるサリバンが求めている「新しい経済哲学」とは、「経済ナショナリズム」と呼ばれるものだと言ってよい。

 少し前まで(日本では今でも)、経済ナショナリズムはタブー視された異端思想であった。こんな主張をしたら、エリートたちのコミュニティから爪弾きにされたであろう。ところが、このような経済ナショナリズムを堂々と展開した人物が、大統領補佐官に抜擢されたのである。

 それが何を意味するのか、もはや言うまでもないだろう。

 時代は激しく動き、思想も大きく転換し始めた。米国は、新自由主義を捨て、経済ナショナリズムへと向かおうとしている。

 果たして、日本の政策担当者たちは、この歴史的な変化を感じとれているだろうか。
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1456.html#c6

[近代史3] 中野剛志 _ アメリカで大論争の「現代貨幣理論」とは何か 中川隆
35. 中川隆[-7675] koaQ7Jey 2021年2月06日 11:55:22 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[14]
バイデン政権が「新自由主義」を捨て、
「経済ナショナリズム」へと大転換する理由
中野剛志 2021.2.4
https://diamond.jp/articles/-/261460
アメリカは、かつてのグローバル覇権を失い、中国の脅威に晒されている。そんななか成立したバイデン政権は、アメリカをどこに導こうとしているのか? それを探るうえで、注目されるのが、大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に登用されたジェイク・サリバンである。彼は、「経済学」と「地政学」は本来密接な関係にあることを示したうえで、ここ何十年も支配的なイデオロギーであったいわゆる「新自由主義」を克服すべきであると主張している。そこから、何が見えてくるのか?(評論家 中野剛志)

「米国が地政学的に成功するか、失敗するかを決めるのは、経済学である」
 ジョー・バイデン政権は、米国をどこへ導こうとしているのか。それを知る上では、政権に起用された人物の思想を探るのが、一つの有効な手段となる。

 そうした人物の中で注目すべき一人は、44歳という異例の若さで大統領補佐官(国家安全保障問題担当)に登用されたジェイク・サリバンである。

 そのサリバンであるが、一年前の2020年2月、外交誌『フォーリン・ポリシー』において、ジェニファー・ハリスとともに、「米国は、新しい経済哲学が必要だ」という論考を発表している。ちなみに、ハリスは『他の手段による戦争:ジオ・エコノミクスとステイトクラフト』の共著者であり、国務省に勤務していた人物である。

 サリバン大統領補佐官の担当は、国家安全保障問題である。それにもかかわらず、なぜ彼が「新しい経済哲学」を論じたことが重要なのか。

 それは、サリバンが、経済政策と安全保障戦略、言わば「富国」と「強兵」とは密接不可分であり、「米国が地政学的に成功するか、失敗するかを決めるのは、経済学である」と主張しているからに他ならない。

 そういう思想を持つサリバンをバイデン大統領が抜擢したということは、バイデン政権の経済政策は、安全保障戦略と大いに関係する可能性が高いということを意味する。逆に言えば、バイデン政権の安全保障戦略は、経済的な観点なしには理解できなくなるだろうということだ。

「経済学」と「安全保障」は不可分の関係にある
 サリバンによれば、米国における経済哲学は、建国以来、重商主義、自由放任主義、ケインズ主義、そして新自由主義といったように変遷してきたが、これには安全保障問題が深く関わってきたのだという。

 そして、今日もまた、地政学的な変化が生じており、これに伴って、経済哲学を変化させることが必要になっている。特に、これまで数十年もの間、支配的なイデオロギーであった「新自由主義」を克服すべきである。サリバンは、そう主張するのである。

 ただし、問題は、米国の外交の専門家たちの経済に対する無関心と無知である。かつては、そうではなかったとサリバンは言う。例えば、第二次世界大戦の前後、コーデル・ハルやジョージ・ケナンといった安全保障の実務家たちは、ソ連に対抗するためには、より積極的な国内経済政策が必要であると考えた。そして、従来の自由放任主義の経済哲学を放棄し、ケインズ主義を採用したのである。

 ところが、その後、経済と安全保障の関係が見失われるようになってしまった。

 経済学は、地政学的な現実を無視して、純粋な抽象理論の構築へと走った。他方で、外交の実務家たちは、経済に疎くなり、経済学の非現実的な教義を真に受けるようになった。ちなみに、そういう経済に疎い外交エリートたちが推し進めた政策の例としてサリバンが挙げたのは、TPP(環太平洋経済連携協定)である。

 なぜ、経済と安全保障の関係が見失われてしまったのか。サリバンは説明していないが、これについては、次のような説がある。

 冷戦期、米国の安全保障上のライバルは、ソ連であった。しかし、ソ連は経済的な脅威では必ずしもなかったため、安全保障の担当者たちは、経済学に関心を持つ必要がなかった。

 他方で、米国の経済的なライバルは、西ドイツや日本であった。しかし、西ドイツも日本も、安全保障上は敵ではなく、同盟国であった。このため、経済政策の担当者たちは、経済のことだけ考えていればよく、安全保障を考慮する必要がなかった。そういう時代が長く続いたために、安全保障の専門家と経済の専門家は、それぞれの専門に特化し、互いの専門に関心をもたなくなったというのである。

 さらに冷戦が終結すると、米国は、安全保障においても経済においても無敵となり(少なくとも米国はそう認識し)、米国一極支配が成立した。その結果、経済は、安全保障と無関係であるどころか、国家からも自由になるという錯覚すら生まれた。いわゆる「グローバリゼーション」である。国家の経済介入を極力否定する新自由主義が支配的なイデオロギーとなったのも、この冷戦後の米国一極支配という世界の構造と深く関係しているのである。

 だが、新自由主義に基づく経済政策やグローバリゼーションは、米国の長期停滞と格差の拡大を招いた。米国の国力は落ち、社会は分断されてしまった。

 さらに、ここに来て、中国というライバルが出現した。しかも現在の中国は、冷戦期のソ連あるいは西独・日本と違い、安全保障上も経済上も、米国の脅威なのである。

アメリカは「新自由主義」を捨て、
「経済ナショナリズム」へと向かう
 こうなった以上、米国は、新自由主義のイデオロギーを放棄し、安全保障と経済政策を再び一体として考えた新しい経済哲学を樹立しなければならない。そう考えるサリバンの提言は、具体的には、次の通りである。

 第一に、安全保障にとっては、国家債務より過少投資の方がより大きな脅威だと認識すべきである。すでに、安全保障の担当者たちは、インフラ、技術開発、教育など、長期的な競争力を決定する分野への積極的な政府投資の必要性を主張し始めている。

 第二に、強力な産業政策が必要である。

 第三に、貿易協定は何でも良いものだとか、答えを何でも貿易の拡大に求めるような安易な発想を改めるべきだ。例えば、安全保障の担当者たちは、TPPを、その中身を精査することもなく支持するという過ちを犯していた。そもそも、自由貿易が互恵的であるという貿易理論の前提から疑うべきなのだ。

 第四に、「米国の多国籍企業の利益は、米国の利益である」という思い込みも捨てるべきだ。

 第五に、外交の専門家が中心となって経済政策に関与すべき分野もある。例えば、戦略的技術を生み出すテック企業に対する規制がそれに該当する。

 このように論じるサリバンが求めている「新しい経済哲学」とは、「経済ナショナリズム」と呼ばれるものだと言ってよい。

 少し前まで(日本では今でも)、経済ナショナリズムはタブー視された異端思想であった。こんな主張をしたら、エリートたちのコミュニティから爪弾きにされたであろう。ところが、このような経済ナショナリズムを堂々と展開した人物が、大統領補佐官に抜擢されたのである。

 それが何を意味するのか、もはや言うまでもないだろう。

 時代は激しく動き、思想も大きく転換し始めた。米国は、新自由主義を捨て、経済ナショナリズムへと向かおうとしている。

 果たして、日本の政策担当者たちは、この歴史的な変化を感じとれているだろうか。
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/314.html#c35

[近代史5] 中野剛志 経済論集 中川隆
1. 中川隆[-7674] koaQ7Jey 2021年2月06日 12:44:44 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[15]

経済・政治 中野剛志さんに「MMTっておかしくないですか?」と聞いてみた
2020.3.31
https://diamond.jp/articles/-/230685

「財政健全化しなければ財政破綻する」という常識に真っ向から反論するMMT(現代貨幣理論)が話題だ。「日本政府はもっと財政赤字を拡大すべき」という過激とも見える主張だけに賛否両論が渦巻いている。常識とMMTのどちらが正しいのか? 「経済学オンチ」の書籍編集者が、日本におけるMMTの第一人者である中野剛志氏に、素朴な疑問をぶつけまくってみた。(構成:ダイヤモンド社 田中泰)

経済学200年の歴史で、最もスキャンダラスな理論

――中野さんは、賛否両論を呼んでいるMMT(Modern Monetary Theory)の中心的論者であるL・ランダル・レイが書いた『MMT 現代貨幣理論入門』(2019年8月刊)の日本版の序文を書いていらっしゃいますが、どういう経緯で執筆されたのですか?


『MMT 現代貨幣理論入門』L・ランダル・レイ 東洋経済新報社
中野剛志(以下、中野) 私がはじめてMMTについて触れた『富国と強兵 地政経済学序説』という本を2016年に出版したんですが、その担当編集者にこの本の翻訳書を出したらどうかとすすめたんです。それが2018年のことですから、アメリカ民主党のオカシオ・コルテス議員がMMT支持を表明する前のことです。まさかMMTが米国内で大論争になり、それが日本に飛び火してくるとは思っていませんでした。

――なるほど、それで序文を依頼されたわけですね。いままさに、アメリカ民主党の大統領候補者争いで健闘しているサンダース議員の政策顧問に、MMTの主唱者のひとりであるステファニー・ケルトン・ニューヨーク州立大学教授がついているそうですから、アメリカでは、これからさらにMMT論争が広がりそうですね。それにしても、500ページを超える大著で、3400円(税別)という高価格本としては、よく読まれていますね?


『富国と強兵 地政経済学序説』中野剛志 東洋経済新報社
中野 そのようですね。アメリカから日本にMMT論争が飛び火して、財務省や主流派の経済学者を中心に、MMTはそんなことは言っていないのに、「野放図に財政出動するなんてバカげている」といった批判が噴出して、多くの国民も「MMTって何なんだ?」と関心をもったのでしょう。MMTを体系的に説明する入門書が出版されたら、これを読まずに議論するのはフェアじゃないですからね。

――この本が出てから、日本におけるMMTに対する批判はどうなりましたか?

中野 当初よくあった「トンデモ理論」「単なる暴論」といった批判はやんでしまった感じもしますが、単に世の中の話題としてMMTの旬が過ぎただけなのかもしれません。それは、わからないですね。

――私は、もっと批判が出て、議論が深まってほしいと思っています。中野さんのMMTの解説を読んでいると、「なるほど」と思うんですが、一方で、私には経済学の素養がないので、何かを見落としていて、騙されてるんじゃないかと不安になるからです。

中野 なるほど。

――もちろん、当初、MMTは“ポッと出の新奇な理論”なのかと思いましたが、かなり歴史的な蓄積のある理論であることもわかっているつもりです。しかし、MMTの議論を見聞きしていると、これまで、なんとなく“当たり前”と思ってきたことが、次々に覆されるので、戸惑いも感じてしまうんです。

中野 そうですね。MMTは、20世紀初頭のクナップ、ケインズ、シュンペーターらの理論を原型として、アバ・ラーナー、ハイマン・ミンスキーなどの卓越した経済学者の業績も取り込んで、1990年代に成立した経済理論ですから、その原型も含めて考えれば約100年におよぶ歴史をもっています。

 そして、MMTは、世界中の経済学者や政策担当者が受け入れている主流派経済学が大きな間違いを犯していることを暴きました。しかも、経済学とは、貨幣を使った活動についての理論のはずですが、その貨幣について、主流派経済学は正しく理解していなかったというんです。もし、MMTが正しいとすれば、主流派経済学はその基盤から崩れ去って、その権威は地に落ちることになるでしょう。

 こんなスキャンダラスなことは、アダム・スミス以来、約200年の歴史をもつ経済学でもそうそうなかったことです。あなたが戸惑うのも無理ないと思います。

「日本に財政破綻があり得ない」ことは財務省も認めている
――もしも、現実の経済政策に影響を与えている主流派経済学が大きな間違いを犯しているとしたら、一大事です。しかし、「主流派経済学の理論が基盤から崩れ去る」と聞くと、やはり「まさか」という気がします。そこで、改めてMMTについてご説明いただけませんか? そして、私の素朴な疑問にお応えいただきたいのです。

中野 わかりました。誤解を恐れずに、MMTを最も手短に説明するとこうなります。日英米のように自国通貨を発行できる政府(中央政府+中央銀行)の自国通貨建ての国債はデフォルトしないので、変動相場制のもとでは、政府はいくらでも好きなだけ財政支出をすることができる。財源の心配をする必要はない、と。

 経済学の世界では、よく「フリーランチはない」と言われますが、国家財政に関しては「フリーランチはある」んです。自国通貨発行権をもつ政府は、レストランに入っていくらでもランチを注文することができる。カネの心配は無用。ただし、レストランの供給能力を超えて注文することはできませんけどね。

――いきなり、強烈な違和感が……。「政府はデフォルトしないから、いくらでも好きなだけ財政支出できる」と聞くと、やはり抵抗を感じます。政府やマスコミはずっと「これ以上財政赤字を増やしたら、財政破綻する」と言い続けていますし、多くの国民もそう思っているはずです。

中野 まぁ、そうですね。それが社会通念でしょう。でも、「日本政府はデフォルトしないから、いくらでも財政支出できる」というのは、MMTを批判する人々も同意している、あるいは同意できる、単なる「事実」を述べているにすぎないんです。

――単なる事実? しかし、「GDPに占める政府債務残高」は240%に近づいており、主要先進国と比較しても最悪の財政状況です(図1)。これも厳然たる事実ですよね?


https://diamond.jp/articles/-/230685?page=2


中野 ああ、これはよく見るグラフですね。たしかに、「GDPに占める債務残高」は深刻な財政危機に陥っているギリシャやイタリアよりずっと悪くて、日本はダントツの最下位です。

 だけど、それっておかしな話だと思いませんか? むしろ、このグラフを見たら、こう考えるべきなんです。なぜ、ダントツで最下位の日本ではなく、ギリシャやイタリアが財政危機に陥ってるのか、と。日本とギリシャが同じならば、日本の財政は2006年くらいの時点でとっくに破綻してなければおかしいじゃないですか?

――たしかに、そうですね。なぜ、そうなっていないんですか?

中野 簡単な話で、ギリシャとイタリアはユーロ加盟国で、自国通貨が発行できないからです。かつて、ギリシャは「ドラクマ」、イタリアは「リラ」という自国通貨をもっていましたが、両国は自国通貨を放棄して共通通貨ユーロを採用しました。そして、ユーロを発行する能力をもつのは欧州中央銀行だけであって、各国政府はユーロを発行することはできません。

 だから、ユーロ建ての債務を返済するためには、財政黒字によってユーロを確保するほかなく、それができなければ財政危機に陥ります。自国通貨発行権をもつ日本とは、まったく状況が異なるのです。

――では、2001年に財政破綻したアルゼンチンは? アルゼンチンには「アルゼンチン・ペソ」という自国通貨がありますよね?

中野 アルゼンチンの場合は、外貨建ての国債がデフォルトしたのです。外貨建て国債の場合には、その外貨の保有額が足りなければデフォルトします。

 しかし、日本は、ほぼすべての国債が自国通貨建てですから、自国通貨を発行して返済にあてればいい。なんらかの理由で、「返済しない!」と政治的な意思決定をしない限り、デフォルトすることはあり得ない。実際、歴史上、返済の意志のある国の自国通貨建ての国債がデフォルトした事例は皆無です。

――そうなんですか?

中野 ええ。これは財務省も認めていることで、2002年に外国の格付け会社が日本国債の格付けを下げたときに、財務省は「日・米など先進国の自国建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。」という反論の意見書を出しました。いまも、財務省のホームページに載っています。つまり、MMT批判者も、「自国通貨を発行できる政府の自国通貨建ての国債はデフォルトしない」という「事実」は受け入れているはずなんです。

「国家経営」と「企業経営」を同一視するのは初歩的間違い
――なるほど……。しかしですね、いまの日本の一般歳出のうち、税収等で賄えているのは約3分の2。残り3分の1は新規国債で賄っている状態です。そして、図2のように、累積赤字はどんどん積み上がっています。これが民間企業や家計なら確実に破綻しますよね? だからこそ、政府はプライマリーバランスの黒字化を訴えているのでは?


https://diamond.jp/articles/-/230685?page=3


中野 たしかに、政府債務は積み上がっています。しかし、国家の経済運営を企業経営や家計と同じ発想で考えるのは、絶対にやってはならない初歩的な間違いです。なぜなら、政府は通貨を発行する能力があるという点において、民間企業や家計とは決定的に異なる存在だからです。

 個人や民間企業は通貨を発行できないので、いずれ収入と支出の差額を黒字にして、そこから借金を返済しなければならないのは当然のことです。ところが、通貨を発行できる政府には、その必要はありません。国家は自国通貨を発行できるという「特権」をもった存在ですから、自国通貨建ての債務がどんなに積み上がっても、返済できないということはあり得ない。

 その意味で、共通通貨ユーロを採用したヨーロッパの国々は、自国通貨の発行権という特権を放棄したために、国家であるにもかかわらず、民間主体と同じように、破綻する可能性のある存在へと成り下がってしまったとも言えるのです。

――たしかに、通貨発行権をもつ政府と民間企業・家計を同列に語れないことはわかります。しかし、国家が「特権」をもつからと言って、いくらでも借金ができるなんて、そんなに“うまい話”があるとはにわかに信じられません。
 そもそも政府がこれ以上借金できなくなるときが来るのではないですか? いまの日本には、民間の金融資産(預金)が豊富にあるから、銀行は国債を引き受けることができますが、いずれ民間の金融資産が逼迫してくれば、国債を引き受けることができなくなるはずです。

中野 それも世間でよく言われることで、主流派の経済学者もそう主張しています。だけど、それは完全な誤りです。その証拠に、図3を見てください。国債引受のために民間の金融資産が減っているならば、国債金利を上げなければ新たな国債を引き受けてもらえないはずですよね?

 しかし、1990年代から国債を発行しまくって政府債務残高がどんどん増えて、「国債金利が高騰する、高騰する」と言われ続けてきましたが、ご覧のとおり長期国債金利は下がり続けています。世界最低水準で、ついにはほとんどゼロにまで下がっています。あなたが言うのが本当ならば、こんなことは起きるはずがないですよね?


https://diamond.jp/articles/-/230685?page=3


――そうですよね……。

中野 しかも、国債金利が世界最低水準にあるということは、世界中のどの国よりも国家財政が信認されている証拠でもあります。なぜ、そんな国が財政危機なんですか?

――うーん……。


「財政破綻論者」は根本的な「事実誤認」をしている
中野 実は、なぜこんなことになるのか、「国債金利が高騰する」「財政破綻する」と言い続けてきた経済学者もまともに説明できていません。いや、説明できるはずがないんです。というのは、彼らが根本的な「事実誤認」をしているからです。

――事実誤認ですか?

中野 ええ。あなたは先ほど「民間の金融資産(預金)が豊富にあるから、銀行は国債を引き受けることができる」とおっしゃいましたね? つまり、銀行が国債を買う原資は民間が銀行に預けている金融資産だというわけです。そして、政府は、国債を発行することで民間の金融資産を吸い上げて、それを元手に財政支出を行っているのだから、国債を発行すればするほど民間の金融資産は減ると考えているわけですよね?

――そうですね。

中野 しかし、そこが決定的な間違いなんです。事実は逆で、「国債を発行して、財政支出を拡大すると、民間金融資産(預金)が増える」んです。

――ちょっと理解できません……。「国債を発行して、財政支出を拡大すると、民間金融資産(預金)が増える」なんてことがあるわけないじゃないですか?

中野 しかし、それが事実です。理解できないのは、あなたが「貨幣とは何か?」を正しく理解していないからです。もっとも、主流派経済学も貨幣について正しく理解していません。さきほど、「世界中の経済学者や政策担当者が受け入れている主流派経済学が大きな間違いを犯していることを、MMTが暴いてしまった」と言いましたが、このポイントがまさにそれなんです。

 MMT(Modern Monetary Theory)は、その名にmonetaryとあるように、「貨幣」から出発する理論です。現代の世界では、私たちは、単なる紙切れにすぎない「お札」を「お金」として使ったり、貯め込んだりしています。単なる紙切れの「お札」が、どうして「貨幣」として使われているのか? 資本主義経済で「貨幣」がどのように機能しているのか? それを解き明かしたのがMMTです。

 そして、「貨幣とは何か?」を理解すれば、国家財政について正しい認識をもつことができます。さきほどの「国債を発行して、財政支出を拡大すると、民間金融資産(預金)が増える」ということも、それが当たり前のことだと理解できるはずです。

――では、MMTは「貨幣」をどう理解しているのですか?

中野 かなり遠回りの説明になりますが、付き合ってくれますか?

――もちろんです。
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/506.html#c1

[近代史5] 中野剛志 経済論集 中川隆
2. 中川隆[-7673] koaQ7Jey 2021年2月06日 12:47:56 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[16]
「財政破綻論者」は根本的な「事実誤認」をしている
中野 実は、なぜこんなことになるのか、「国債金利が高騰する」「財政破綻する」と言い続けてきた経済学者もまともに説明できていません。いや、説明できるはずがないんです。というのは、彼らが根本的な「事実誤認」をしているからです。

――事実誤認ですか?

中野 ええ。あなたは先ほど「民間の金融資産(預金)が豊富にあるから、銀行は国債を引き受けることができる」とおっしゃいましたね? つまり、銀行が国債を買う原資は民間が銀行に預けている金融資産だというわけです。そして、政府は、国債を発行することで民間の金融資産を吸い上げて、それを元手に財政支出を行っているのだから、国債を発行すればするほど民間の金融資産は減ると考えているわけですよね?

――そうですね。

中野 しかし、そこが決定的な間違いなんです。事実は逆で、「国債を発行して、財政支出を拡大すると、民間金融資産(預金)が増える」んです。

――ちょっと理解できません……。「国債を発行して、財政支出を拡大すると、民間金融資産(預金)が増える」なんてことがあるわけないじゃないですか?

中野 しかし、それが事実です。理解できないのは、あなたが「貨幣とは何か?」を正しく理解していないからです。もっとも、主流派経済学も貨幣について正しく理解していません。さきほど、「世界中の経済学者や政策担当者が受け入れている主流派経済学が大きな間違いを犯していることを、MMTが暴いてしまった」と言いましたが、このポイントがまさにそれなんです。

 MMT(Modern Monetary Theory)は、その名にmonetaryとあるように、「貨幣」から出発する理論です。現代の世界では、私たちは、単なる紙切れにすぎない「お札」を「お金」として使ったり、貯め込んだりしています。単なる紙切れの「お札」が、どうして「貨幣」として使われているのか? 資本主義経済で「貨幣」がどのように機能しているのか? それを解き明かしたのがMMTです。

 そして、「貨幣とは何か?」を理解すれば、国家財政について正しい認識をもつことができます。さきほどの「国債を発行して、財政支出を拡大すると、民間金融資産(預金)が増える」ということも、それが当たり前のことだと理解できるはずです。

――では、MMTは「貨幣」をどう理解しているのですか?

中野 かなり遠回りの説明になりますが、付き合ってくれますか?

――もちろんです。

(次回に続く)


http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/506.html#c2

[近代史5] 中野剛志 経済論集 中川隆
3. 中川隆[-7672] koaQ7Jey 2021年2月06日 12:49:56 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[17]

【マネーの本質】なぜ、単なる「紙切れ」の紙幣で買い物ができるのか?
中野剛志
https://diamond.jp/articles/-/230690


1990年代から、日本は、国債を発行しまくって政府債務残高がどんどん増えて、多くの経済学者やエコノミストが「国債金利が高騰する、高騰する」と言い続けてきた。しかし、長期国債金利は世界最低水準にあるのが現状だ。なぜ、予測は外れてきたのか? 中野剛志氏は、「そもそも、貨幣を正しく理解していないこと」に問題があると言う。では、貨幣とは何か? なぜ、単なる「紙切れ」の紙幣で買い物ができるのか? 説明してもらった。(構成:ダイヤモンド社 田中泰)

単なる紙切れの「お札」で、なぜ買い物ができるのか?

――前回、中野さんは、主流派経済学が「貨幣」を正しく理解していないとおっしゃいました。では、MMTは「貨幣」をどう理解しているのですか?

中野剛志(以下、中野) かなり遠回りの説明になりますが、付き合ってくれますか?

――もちろんです。

中野 わかりました。では、それをご説明する前に、私から質問してもいいですか? あなたは、単なる紙切れの「お札」が、どうして「貨幣」として流通していると思いますか?

――そうですね……。みんながその「お札」を受け取ると信じているからでしょうか。

中野 そう答える人が多いですね。では、なぜ、みんなはその「お札」を受け取ると信じているのですか?

――うーん……。

中野 答えられないですよね? みんなが「お札」を受け取るのは、みんなが「お札」を受け取ると信じているから。では、なぜみんなが「お札」を受け取ると信じているかというと、みんなが信じているから……。これを「無限退行」と言いますが、説明になっていないわけです。

 しかし、実は、主流派経済学の標準的な教科書とされる『マンキューマクロ経済学T 入門編』(グレゴリー・マンキュー著、東洋経済新報社、2010年)でも、同じような説明がされています。読んでみましょう。

「原始的な社会では、物々交換が行われていたが、そのうちに、何らかの価値をもった『商品』が、便利な交換手段(つまり貨幣)として使われるようになった。その代表的な『商品』が貴金属、とくに金である。これが、貨幣の起源である。
 しかし、金そのものを貨幣とすると、純度や重量など貨幣の価値の確認に手間がかかるので、政府が一定の純度と重量をもった金貨を鋳造するようになる。
 次の段階では、金との交換を義務づけた兌換紙幣を発行するようになる。こうして、政府発行の紙幣が標準的な貨幣となる。
 最終的には、金との交換による価値の保証も不要になり、紙幣は、不換紙幣となる。それでも、交換の際に皆が受け取り続ける限り、紙幣には価値があり、貨幣としての役割を果たす。」
 最後の一文をご覧ください。「交換の際に皆が受け取り続ける限り、紙幣には価値があり、貨幣としての役割を果たす」というのは、さきほどのあなたの意見と同じことです。要するに、「みんながおカネがおカネだと思っているから、みんながおカネをおカネだと思って使っている」というわけです。これが主流派経済学の標準的な貨幣論なんです。

 しかし、この主流派経済学の説が正しいとすると、貨幣の価値は「みんなが貨幣としての価値があると信じ込んでいる」という極めて頼りない大衆心理によって担保されているということになります。そして、もし人々がいっせいに貨幣の価値を疑い始めてしまったら、貨幣はその価値を一瞬にして失ってしまうわけです。

――そう言われると、ずいぶん頼りない議論ですよね……。

中野 はっきり言って、苦し紛れの説明です。なぜ、そのような説明をせざるをえないかというと、主流派経済学が「商品貨幣論」を採っているからです。

――商品貨幣論とは?

「物々交換から貨幣が生まれた」という学説は否定されている
中野 さきほどのマンキューの説明が典型ですが、「貨幣の価値は、貴金属のような有価物に裏付けられている」という学説です。物々交換は面倒くさいので、金や銀などのそれ自体で価値のあるモノを選んで、それを「交換の手段」としたというわけです。だけど、この商品貨幣論は間違いです。

――間違いですか? 日本でもかつてはコメが貨幣として流通していたそうですから、納得できるような気がするんですが……。

中野 いや、この考え方は間違いだと、本当は私たちはすでに知っています。なぜなら、1971年にドルと金の兌換が廃止されて以降、世界のほとんどの国が、貴金属による裏付けのない「不換貨幣」を発行しています。ところが、誰も貨幣の価値を疑いはしませんでした。そして、マンキューがそうであるように、商品貨幣論では、なぜ不換貨幣が流通しているのかについて納得できる説明ができないのです。

 そもそも、イギリスでは、17世紀後半、すり減って重量が減った銀貨が流通していましたが、物価や為替相場にまったく影響を与えませんでした。銀貨にはそれ自体に価値があるから流通しているのだとすれば、すり減った銀貨が同じ価値で流通しているのは“おかしな現象”ということになりますよね?

 それに、イギリスは19世紀に一時期、ポンドと金の交換を停止している時期がありましたが、そのころポンドは使われなくなったかというと、逆で、ポンドが国際通貨としての地位を確立したのは、まさにその時期だったんです。

――そうなんですか?

中野 ええ。

――ということは、かつて人々は金貨・銀貨それ自体に価値があるから貨幣として使っているつもりだったけれど、実は、別の原理によって貨幣の価値は裏付けられていたかもしれない、ということですか?

中野 そういうことになりますね。

 それに、貨幣の起源を研究した歴史学者や人類学者、社会学者たちも、今日に至るまで誰も、「物々交換から貨幣が生まれた」という証拠資料を発見することができませんでした。

 それどころか、硬貨が発明されるより数千年も前のエジプト文明やメソポタミア文明には、ある種の信用システムがすでに存在していたのです。

 例えば、紀元前3500年頃のメソポタミアにおいては、神殿や宮殿の官僚たちが、臣下や従属民から必需品や労働力を徴収するとともに、彼らに財を再分配していました。そして、神殿や宮殿の官僚たちが、臣下や従属民との間の債権債務を計算したり、簿記として記録するための計算単位として貨幣という尺度を使っていました。メソポタミアで出土した粘土板にその記録が遺されているのです。

 また、古代エジプトは私有財産や市場における交換は存在しない世界でしたが、そこに貨幣は存在していました。その貨幣もまた、国家が税の徴収や支払いなどを計算するための単位として使われていたのです。

――つまり、金貨や銀貨といった鋳貨よりも先に、帳簿で記録したり計算するための単位として貨幣が存在していたということですか?

中野 そういうことです。実際、世界史上、金属貨幣がはじめて鋳造されたのは小アジアのリディアで、メソポタミアや古代エジプトから遥か後の紀元前6世紀ごろのことだとされています。

――非常に興味深いですね。帳簿上の貨幣単位が先にあって、あとで現物貨幣が生まれたのが歴史的事実だとしたら、貨幣が物々交換や市場にける取引から生まれたとする商品貨幣論は、間違いということになりますね。

中野 ええ。歴史学・人類学・社会学における貨幣研究によって、商品貨幣論はすでに否定されています。もちろん、「貨幣とは何か?」については、現在もさまざまな説がありますが、少なくとも、商品貨幣論のような素朴な貨幣論をいまだに信じている社会科学は、もはや主流派経済学くらいのものです。

――では、商品貨幣論が間違いだとしたら、貨幣とはいったい何なのですか?

「貨幣」とは「借用証書」である
中野 MMTが立脚しているのは「信用貨幣論」という学説です。

――信用貨幣論とは?

中野 イングランド銀行の季刊誌(2014年春号)の解説がわかりやすいので、それに基づいてご紹介しましょう。その解説は、「商品貨幣論が根強いけれども、それは間違ってます。信用貨幣論が正しいんですよ」という趣旨で書かれているのですが、そこに「今日、貨幣とは負債の一形式であり、経済において交換手段として受け入れられた特殊な負債である」という文章があります。要するに、貨幣は「特殊な借用証書」だというのが「信用貨幣論」なんです。

――ちょっと、何を言っているのかわかりません……。

中野 ですよね……。その季刊誌では、「信用貨幣論」の意味をわかりやすく説明するために「ロビンソン・クルーソーとフライデーしかいない孤島」という架空の事例を挙げています。

 その孤島で「ロビンソン・クルーソーが春に野苺を収穫してフライデーに渡す。その代わりに、フライデーは秋に獲った魚をクルーソーに渡すことを約束する」とします。この場合、春の時点で、クルーソーがフライデーに対して「信用」を与えるとともに、フライデーにはクルーソーに対する「負債」が生じています。そして、秋になって、フライデーがクルーソーに魚を渡した時点で、フライデーの「負債」は消滅するわけです。

 しかし、口約束では証拠が残りませんよね? そこで、約束をしたときに、フライデーがクルーソーに対して、「秋に魚を渡す」という「借用証書」を渡します。この「借用証書」が貨幣だというわけです。


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https://diamond.jp/articles/-/230690?page=3


――たしかに、クルーソーは、秋になってその「借用証書」をフライデーに渡せば、魚と交換できますから“貨幣っぽい”ような気はしますが、あくまでもクルーソーとフライデーの間での取り決めというだけではないですか?

中野 では、話を少しアレンジしましょう。

 この島には、クルーソーとフライデー以外に、火打ち石をもっているサンデーという第三者がいるとします。そして、サンデーが「フライデーは約束を守るヤツだ」と思っているとともに、「魚が欲しい」と思っていれば、クルーソーはフライデーからもらった「秋に魚を渡す」という「借用証書」をサンデーに渡して、火打ち石を手に入れることができるでしょう。

 さらに、この三人に加えて、干し肉を持っているマンデーという人もいたとします。そして、マンデーも「フライデーは約束を守るヤツだ」「魚が欲しい」と思っているとすれば、今度は、サンデーが例の「借用証書」をマンデーに渡して干し肉を手に入れることができるでしょう。

 その結果、フライデーは「秋に魚を渡す」という債務を、マンデーに対して負ったということになります。そして、秋になってマンデーがフライデーから魚を手に入れれば、フライデーの「借用証書(負債)」は破棄されるわけです。


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https://diamond.jp/articles/-/230690?page=3


――なるほど。たしかに、そのように「借用証書」が流通すれば、貨幣と言えそうですね。イングランド銀行の季刊誌が「貨幣とは負債の一形式である」と書いている意味が少しわかってきました。

誰かが誰かに「負債」を負ったときに、「貨幣」は生まれる
中野 ここで重要なポイントが2つあります。

 第一に重要なのは、クルーソーとフライデーの野苺と魚の取引が、同時に行われるのではなく、春と秋という異なる時点で行われるということです。だからこそ、そこに「信用」と「負債」が生まれ、フライデーが負った「負債=借用証書」が貨幣として機能しているのです。

 もしも、野苺と魚を同時に交換する「物々交換」であったならば、取引が一瞬で成立するので、「信用」や「負債」は発生しません。そして、そこには「借用証書」=「貨幣」も必要とされないということになります。

――なるほど。そう考えると、先ほどのメソポタミアの粘土板に刻まれた記録の意味もわかる気がします。神殿や宮殿の官僚たちが、臣下や従属民から必需品や労働力を徴収するとともに、彼らに財を再分配していたとのことですが、徴収と再配分は異なる時点で行われるはずですから、誰からどれだけ徴収して、その人にどれだけ再配分しなければいけないかを記録する必要がありますものね。そして、その「信用」と「負債」の記録が貨幣の起源となった、と。

中野 そうです。だから、先ほど私は、「エジプト文明やメソポタミア文明には、ある種の信用システムがすでに存在していた」と言ったのです。貨幣は「物々交換」から生まれたのではなく、「信用システム」から生まれたのです。

――つまり、こう考えてもいいわけですか? フライデーがクルーソーに「秋に魚を渡す」という負債を負ったために「借用証書」が生まれたように、誰かが誰かに負債を負った瞬間に「貨幣」は生まれる、と。

中野 そういうことですね。貨幣を創造するとは、負債を発生させることだということなんです。これは「信用貨幣論」の非常に重要なポイントなので、よく覚えておいてください。

 ただし、ここで2つめの重要なポイントがあります。

 というのは、債務を負った人は「借用証書」を発行しますが、誰が発行した「借用証書」でも貨幣として流通するわけではないからです。負債には常に、「デフォルト(債務不履行)」、つまり借り手が貸し手に返済できなくなるという可能性があります。そこには、必ず「不確実性」が存在しているのです。

 だから、誰の負債でも、貨幣として受け取られるということにはなりません。先ほどのクルーソーたちの島でも、フライデーのことを「あいつは約束を守るヤツだ」と信頼していなければ、誰もフライデーの「借用証書」を受け取らないでしょうから、貨幣として流通することはないわけです。

 つまり、デフォルトの可能性がほとんどないとすべての人々から信頼される「特殊な負債」のみが貨幣として受け入れられ、流通するようになるのです。これを、イングランド銀行の季刊誌では、貨幣は「信頼の欠如という問題を解決する社会制度である」と表現しています。

――なるほど。つまり、信用貨幣論によれば、円・ポンド・ドルなどの貨幣は、デフォルトの可能性がほとんどない政府(中央政府+中央銀行)が発行する「借用証書」だから、貨幣として受け入れられ、流通しているということですね?

中野 まぁ、一応はそう言うことができますね。

――だけど、すごくモヤモヤします。1万円札が政府の「借用証書」だとしたら、それを政府に持っていったら何かをもらえるはずですよね? クルーソーがフライデーに「借用証書」をもっていったら、魚をもらえるように……。かつての金本位制のように「金」と交換してもらえるなら、「借用証書」だと思えますが、いまはそうではないですよね?


それでしか税金を支払えないから、「紙切れ」に価値が生まれる
中野 そうなんですよ。実際、イギリスの5ポンド紙幣には「要求あり次第、合計5ポンドを所持人に支払うことを約束する」と述べる女王の姿が描かれているだけです。

――本当ですか? いくら女王様が保証してくださっても、5ポンド紙幣と引換えに、別の5ポンドを渡されるのでは意味がないですよ。そんな約束をしているだけの貨幣は、やっぱり“ただの紙切れ”としか言えないのではないですか? 信用貨幣論についていろいろお話を伺ってきましたが、「単なる紙切れの『お札』が、どうして『貨幣』として流通しているのか?」という最初の質問に、結局のところ応えられないじゃないですか?

中野 そんなに怒らないでください(笑)。

 MMTは、その問いにこう応えます。

 まず、政府は円やポンドやドルを自国通貨として法律で定めますが、次に何をするかというと、国民に対して税を課して、法律で定めた通貨を「納税手段」として定めるわけです。

 これで何が起こるかというと、国民にとって法定通貨が「納税義務の解消手段」としての価値をもつことになります。納税義務を果たすためには、その法定通貨を手に入れなければなりませんからね。ここに、その貨幣に対する需要が生まれるわけです。

 こうして人々は、通貨に額面通りの価値を認めるようになり、その通貨を、民間取引の支払いや貯蓄などの手段として――つまり「貨幣」として――利用するようになるのです。

 要するに、人々がお札という単なる紙切れに通貨としての価値を見出すのは、その紙切れで税金が払えるから、というのがMMTの洞察です。貨幣の価値を基礎づけているのは何かというのを掘って掘って掘り進むと、「国家権力」が究極的に貨幣の価値を保証しているという認識に至ったのです。

――なるほど……。つまり、フライデーが発行した「借用証書」をクルーソーがフライデーに持っていったら魚がもらえるように、政府が発行した「借用証書」を政府に持っていったら、「租税債務」を解消してもらえるということですね?

中野 そういうことです。

――たしかに、その説明には説得力を感じます。納税義務に違反すれば罰則を科せられるという「強制力」が、貨幣の価値の根本にあるというのはリアリティがありますよね。しかも、納税義務は国民に一斉に課すことができるものですから、一斉に貨幣需要が生まれることにもなります。

中野 ええ。国家の徴税権力というのは強烈な権力ですからね。それに、これは歴史的にも実証されていることです。

歴史が証明する「貨幣の真実」
――そうなんですか?

中野 ええ。かつてヨーロッパでは、民間銀行が独自の銀行券を発行して流通させていました。たとえば、17世紀のイギリスにおける金匠銀行がそうです。金匠銀行は顧客から預かった貴金属などに対して金匠ノート(受領証)を発行し、それが「貨幣」として流通していました。

 ところが、金匠銀行が金庫に保管している貴金属を、顧客が一斉に引き出しにくることはないことに気づいて、預かった貴金属に基づかない金匠ノート(受領証)を発行して融資するようになりました。こうすることで貨幣流通量が増えて、イギリスの経済活動が活発になる一方で、金匠銀行の経営基盤が脆弱なために貨幣価値はなかなか安定しないという問題がありました。

 ところが、政府は、1694年に設立されたイングランド銀行に銀行券の発行業務の独占を認めるとともに(金匠銀行は発券業務を放棄)、イングランド銀行の銀行券を国家への納税などの支払い手段として認めるようになってから、貨幣価値が安定し始めたのです。

――へぇ、そうなんですね。

中野 これと同じような現象は、イギリスのみならず、近代ヨーロッパで数多く観察されることです。民間銀行が発行する銀行券にはデフォルトの可能性という不確実性が伴うため、貨幣価値が安定しなかった。その不確実性を最大限にまで低減し、貨幣に価値を与えたのが国家の関与であり、究極的には「徴税権力」だったというのがMMTの洞察であり、理解なんです。

 別の言い方をすれば、貨幣経済を扱うのは経済学の領域だと思われていますが、その貨幣の価値は「権力」という政治学の領域で基礎づけられているということになります。

――たしかに、そうなりますね。

中野 ただ、MMTは、貨幣が、納税とは無関係に、社会慣習によって交換手段として受け入れられる場合も確かにあると認めています。だから、MMTは、租税の支払い手段となることは、貨幣が人々に受け入れられる「必要条件」ではなく、「十分条件」だとみなしています。つまり、租税の支払い手段として法定通貨を定めれば、それを担保しうる徴税権力が確立した国家においては、必ず貨幣として流通するのだ、と。

――なるほど。

中野 さて、ここまで、ずいぶん遠回りをしたようですが、MMTの「貨幣論」の骨子をご理解いただけましたか?

――はい、一応……。

中野 では、話を先に進めましょう。

(次回に続く)
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/506.html#c3

[近代史5] 中野剛志 経済論集 中川隆
4. 中川隆[-7671] koaQ7Jey 2021年2月06日 12:52:51 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[18]
「コロナ恐慌」で国民が“どん底”に突き落とされないために、絶対に知っておくべきこと
中野剛志
https://diamond.jp/articles/-/230693


「国債を発行して財政支出を拡大することで、財政支出額と同額だけ民間の預金通貨は増える」。MMTは、こう主張しているが、これは「オピニオン」ではなく、「事実」であると中野剛志氏は言う。そして、この「事実」を知らずに、消費税増税にコロナウイルスが重なって、「恐慌」すらも起こりうる状況下で、国債発行による財政出動を躊躇するようなことがあれば、国民は”どん底”に叩き落とされるかもしれないと警鐘を鳴らす。どういうことか? 銀行の「信用創造」の実務、国債発行による財政支出の実務をもとに、中野氏に国家財政の「事実」について説明してもらった。(構成:ダイヤモンド社 田中泰)

「銀行預金」は誰が創造しているのか?

――前回、負債を負ったときに「貨幣」が生まれるとする「信用貨幣論」について、教えていただきました。そのことと、「日本に財政破綻があり得ない」ことにどういう関係があるのでしょうか?

中野 まず、基本的なことから始めましょう。

 現代経済において貨幣として流通しているのは、「現金通貨(紙幣と鋳貨)」と「銀行預金」とされています。ここで重要なのは、「銀行預金」も貨幣に含まれていることです。銀行預金というものが、給料の受け取りや貯蓄、公共料金の支払いなどに使われており、事実上、貨幣として機能しているからです。

 しかも、貨幣の大半を占めるのは、現金よりもむしろ銀行預金のほうです。日本では、貨幣のうち現金が占める割合は2割未満なんです。

――そんなに少ないんですね……。意外です。

中野 そうなんです。貨幣の大半は銀行預金として存在しているんです。ここで質問です。どのお札にも「日本銀行券」と印刷されているように、紙幣は中央銀行(日本銀行)がつくっていますが、では、銀行預金(預金通貨)を創造しているのは誰だと思いますか?

――私たちが稼いだ現金を銀行に預けているのが「銀行預金」ですから、私たちが創造しているのでは?

中野 多くの人が直感的にそう思いますが、よく考えるとおかしいんです。たとえば、あなたが手元にある現金1万円を銀行に預けたら、預金は1万円増えるけれど、手元の現金は1万円減りますよね? つまり、あなたの総資金に増減はないわけですから、それを「創造」と言うことはできません。

――そう言われればそうですね……。では、誰が銀行預金を創造しているんですか?

中野 銀行です。実は、預金通貨は、銀行が「無」から創造しているんです。

――そんなバカな……。

中野 いえ、それが「事実」です。銀行が個人や企業に融資をしたときに、新たな銀行預金が生み出されるのです。

――いやいや。銀行は、私たちが預けた銀行預金を元手に融資しているんですよね? だから、銀行が創造しているわけではないでしょう。

中野 そう思っている人が多いですが、それも間違いです。実際には、銀行は預金を元手に貸出しを行うのではなく、貸出しによって預金という貨幣を創造しているのです。そして、借り手が債務を銀行に返済すると、預金通貨は消滅します。

 たとえば、ある銀行が、借り手のA社の預金口座に1000万円を振り込む場合、それは銀行が保有する1000万円の現金をA社に渡すのではありません。単に、A社の預金口座に1000万円と記帳するだけなのです。そして、この融資されて通帳に記入された1000万円という預金通貨は、A社が返済すると消滅するわけです。

 このようにして、銀行は、何もないところから、新たに1000万円の預金通貨を生み出すことができてしまうのです。これを「万年筆マネー」と言います。銀行員は融資をするときに、借り手の通帳に「1000万円」と万年筆で記入するだけだからです。いまであれば、キーボードで入力するので、「キーボード・マネー」とでも言うべきかもしれませんね。ともあれ、これは銀行で普通に行われている実務であり、これを「信用創造」と言うんです。

――そうなんですか……。銀行は、私たちが預けた預金を元手に融資していると思っていたので、とても驚きました。

借り手がいなければ「信用創造」はできない
中野 私も、これを初めて知ったときには驚きましたが、これこそが銀行の融資業務の偽らざる実態です。イングランド銀行の季刊誌も「商業銀行は、新規の融資を行うことで、銀行預金の形式の貨幣を創造する」と書いていますし、我が国の全国銀行協会が編集している『図説 わが国の銀行』にもこう書いてあります。

「銀行が貸出を行う際は、貸出先企業Xに現金を交付するのではなく、Xの預金口座に貸出金相当額を入金記帳する。つまり、銀行の貸出の段階で預金は創造される仕組みである。」
 日銀の見解も同様です。平成31年4月4日の参議院決算委員会において、「銀行は信用創造で十億でも百億でもお金を創り出せる。借入が増えれば預金も増える。これが現実。どうですか、日銀総裁」という質問に対して、黒田日銀総裁は「銀行が与信行動をすることで預金が生まれることはご指摘の通りです」と応えています。

 つまり、このことは金融関係者にとっては議論の余地のない「当たり前の実務」にすぎないんです。実際、以前、日銀マンとお話したときに、「中野くんさぁ、君の本には得意気に信用創造について書かれているけど、あれは我々にとっては当たり前のことだよ」と苦笑いされたことがありますよ(笑)。

――そうなんですね。前回の信用貨幣論の説明のところで、中野さんは「貨幣を創造するとは、負債を発生させることだ」とおっしゃいましたが、まさにそれですね。フライデーがクルーソーに対して「秋に魚を渡す」という負債を負ったときに「借用証書(貨幣)」が生まれたように、A社が銀行に「1000万円を返す」という負債を負ったときに、1000万円の預金通貨が生み出されるわけですね?

中野 そういうことです。それは重要なポイントで、銀行からおカネを借りたい個人や企業がいるから、信用創造は行われるのです。銀行がいくら信用創造をしたくても、借り手がいなければ信用創造はできないということです。

――なるほど、そういうことになりますね。でも、ちょっと待ってください。信用貨幣論では、銀行が創造した1000万円という預金は銀行の借用証書(負債)ということになりますよね? でも、この場合には負債を負っているのはA社じゃないですか? 銀行は債権をもつのであって、負債を負うのではないですよね? なんか、頭の中がこんがらかってきます……。

中野 その疑問は、バランスシートを見れば解消できます。銀行が信用創造をした結果、銀行とA社のバランスシートは次のようになります。表1のとおり、銀行が創造した1000万円の預金は「負債の部」に計上されるんです。


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https://diamond.jp/articles/-/230693?page=2


――本当だ……。でも、なぜ預金が銀行の負債になるんですか?

中野 だって、A社が預金を引き出したいと銀行に言えば、銀行は現金通貨(紙幣と鋳貨)で支払う義務があるじゃないですか? つまり、銀行はA社に対して1000万円の現金通貨を支払う「負債」を負っていることになります。

――あ、そうか。つまり、銀行とA社はお互いに借用証書を交換しているようなものなんですね?

中野 そういうことですね。そして、貨幣として市中で流通するのは、A社の借用証書ではなく、銀行の負債(借用証書)である銀行預金だということです。銀行は、預金を政府発行の現金通貨と交換することを約束していますからね。ちなみに、A社が1000万円を銀行に完済したときのバランスシートはこうなります(表2)。


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――なるほど。信用創造で生まれた1000万円の貨幣が消えるわけですね。

中野 はい。銀行の貸し出しによって1000万円の預金が創造され、借り手が債務1000万円を銀行に返済すると預金は消滅するというのが、信用創造の仕組みなんです。

――それにしても、信用創造とは、まるで魔法のようですね。


「信用創造」がなければ、「資本主義」は生まれなかった
中野 同感です。元手となる資金の量的な制約を受けることなく、貸出しをすることができる「信用創造」という銀行制度は、実に恐るべき機能だと思いますよ。

 だけど、この「信用創造」がなければ、資本主義経済は現在のように発展することはなかったはずです。現代の資本主義経済は、大規模な設備投資を必要としますから、巨額の資金を調達しなければなりません。もし、銀行が元手となる資金を集めなければ貸出しができないのだとしたら、巨額の設備投資を行うことはできなかったでしょう。

 実際、18世紀後半から19世紀前半にかけて、イギリスで産業革命が起きたのも、それに先行して、銀行制度ができていたからだと言われているんです。

――ところで、信用創造に元手となる資金が不要なのだとしたら、銀行はいくらでも好きなだけ貸し出すことができるわけですか?

中野 いやいや、さすがにそんな“ドラえもん”のような話にはなりません(笑)。さすがに借り手側に返済能力がなければ、銀行は貸出しを行うことはできません。だからこそ、銀行は、融資の際に借り手を審査するわけです。

 つまり、銀行の貸出しの制約となるのは貸し手(銀行)の資金保有量ではなく、「借り手の返済能力」ということになります。大雑把にいえば、「借り手側に返済能力がある限り、銀行はいくらでも貸出しを行うことができてしまう」ということ。もっと言えば、「借り手側に返済能力がある限り、銀行はいくらでも預金貨幣を生み出すことができる」ということです。

 念のために付け加えておくと、民間銀行の信用創造には法令による制約はありますが、本質的には、信用創造の制約となるのは借り手の返済能力だと考えてよいでしょう。

――なるほど。

 さて、これで、ようやく本題に戻ることができます。ここまでの説明で、「貸出しが預金を生む」という信用創造の原理を理解してもらえたと思いますが、この原理は、銀行の政府に対する貸出しにもそのまま当てはまります。

 つまり、政府が国債を発行して銀行が引き受けるときの原資は、民間の金融資産(預金)ではないということです。銀行が国債を引き受けるというのは、銀行が政府に対して信用創造をするということですから、民間の金融資産(預金)の制約は一切受けません。

 したがって、国債をいくら発行して赤字財政支出を膨らませても、民間の金融資産が減ることなどありえませんから、国債金利の高騰という現象も起こりえないんです。真実は逆で、国債を発行して財政支出を拡大することで、財政支出額と同額だけ預金通貨は増えるのです。

――信じられないような話ですが、理屈上は、たしかにそうなりますよね。

「国債は次世代へのツケ」が嘘である理由
中野 これは理屈ではなく、実際のオペレーションでもそうなっています。ただし、日本政府は、日本銀行にしか口座をもっていませんから、民間銀行から直接借り入れることはできませんので、少々複雑なオペレーションになります。

 ここでは、政府が1億円の国債を発行して、公共事業を行うとしましょう(図1)。まず、市中銀行に国債を購入してもらう必要がありますが、そのとき、市中銀行が開設している日銀当座預金が1億円減り、政府が開設する日銀当座預金にその1億円が振り替えられます。なお、国債を購入する市中銀行の日銀当座預金は日銀から供給されたものですから、民間預金とはまったく無関係のオペレーションです。

 次に、政府は公共事業の発注先企業に1億円の政府小切手を交付し、政府小切手を受け取った企業は、自分の取引銀行に政府小切手を持ち込んで、代金の取り立てを依頼します。そして、取り立てを依頼された銀行は、1億円を企業の口座に記帳するとともに、1億円を政府から取り立てるように日銀に依頼します。重要なのは、銀行が企業の口座に記帳した瞬間に、1億円の新たな民間預金が生まれていることです。

――なるほど、たしかに財政赤字支出で新たな民間預金が生まれていますね。

中野 ええ。それで、銀行から1億円の取立てを依頼された日銀は、政府の日銀当座預金から銀行の日銀当座預金に1億円を振り換えます。この1億円は、さきほど銀行が国債を購入したときに、振り替えられたものです。

 つまり、銀行の日銀当座預金から政府の日銀当座預金に振り替えられた1億円が、再び銀行の日銀当座預金に戻ってくるわけです。赤字財政支出をしても日銀当座預金に変化は生じないわけですから、国債金利も一切変化しないということになります。


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――あれ? ということは、銀行の日銀当座預金に戻ってきた1億円で、再び1億円の新規国債を購入できるということですか?

中野 そのとおりです。このオペレーションは無限に繰り返すことができるのです。しかも、このオペレーションを回す度に、国債発行額と同額の民間預金が増えていくわけです。つまり、国債の発行によって民間の金融資産を吸い上げているのではなく、財政赤字の拡大によって、民間で流通する貨幣量を増やしているということです。

――これもまた、魔法のような話ですね……。

中野 そうですね。ただし、これはMMTのオピニオンではなく、国債発行の実務を説明しているだけのことです。単なる「事実」なんです。だから、財務省や主流派の経済学が主張している「財政赤字の増大によって民間資金が不足し、金利が上昇する」などという現象など起きるわけがない。ましてや、「国債を消化できなくなる」などということなどありえないんです。そのような誤った主張をするのは、単に「事実誤認」をしているからというだけのことです。

――なるほど。しかし、超エリートの方々が、この「事実」を知らないはずがないと思うんですが……どうも、そこが腑に落ちません。

中野 たしかに、不思議なことですよね。

――ところで、国債はいずれ償還しなければなりませんよね? つまり、将来世代にツケを回しているのではないですか?

中野 よく聞く話ですが、それも誤りです。「国債の償還財源は、将来世代の税金でまかなわれなければならない」という間違った発想をしているから、そういう話になるんです。だって、自国通貨を発行できる政府は永遠にデフォルトしないのだから、債務を完全に返済し切る必要などありませんからね。

 つまり、国債の償還の財源は税である必要はなく、国債の償還期限がきたら、新規に国債を発行して、それで同額の国債の償還を行う「借り換え」を永久に続ければいいのです。実際、それは先進国が普通にやっていることです。だから、英米仏などほとんどの先進国において、国家予算に計上する国債費は利払い費のみで、償還費を含めていません。ところが、なぜか日本は償還費も計上しているんですけどね……。

――日本だけが、なぜそんなことをしているんですか?

中野 さぁ、よくわかりません。政府債務は完済しなくてもいいのだから、英米仏のやり方が理にかなっていると思いますけどね。ともあれ、国債の償還は必ずしも税金でまかなう必要はなく、新規国債で「借り換え」を続ければいいのですから、国債を発行しても将来世代にツケを残すことにはなりません。

 この「事実」を知らずに、消費税増税にコロナウイルスが重なって、「恐慌」すらも 起こりうる状況下で、国債発行による財政出動を躊躇するようなことがあれば、国民は”どん底”に叩き落とされるかもしれないと心配しています。

――なるほど。しかしですね、MMTが言うように、自国通貨を発行できる政府の国債はデフォルトしないので、いくらでも好きなだけ財政支出をすることができるのであれば、税金などいらないではないですか? 無税国家でいいじゃないですか?

(次回に続く)
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/506.html#c4

[近代史5] 世界一の金持ち国家・日本が貧しくなった訳 中川隆
1. 中川隆[-7670] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:04:18 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[19]
利子付き国債の発行はこれだけ貧富の差を拡大する


2020年04月19日
バブル崩壊で勝ったのは国債だけだったという事実
http://www.thutmosev.com/archives/68138564.html

投資
危険を煽ってもっと危険な投資や移住を勧めると、どこかから報酬が貰えるのだろうか

引用:http://utel.jp/792-8939/blog/%E9%80%9A%E8%B2%A8%E3%81%A8%E5%9B%BD%E5%82%B5.jpg


最も「勝ち組」の投資は日本国債だった

投資をしている人は「日本国債が危ない」「国債が破綻する」「国債を買うな」という情報を、今までに数多く聞いてきたと思います。

ニュースを見れば国債破綻、投資コラムでは国債を買うなという具合で、悪い投資の筆頭に上げられることが多い。

だが現実に1990年台バブル崩壊で「1円も損をせず」「元金が7倍以上になった」のは日本国債を買った人だけだった。

バブルの頃は色々な投資がブームで、金銀、土地、ゴルフ会員権、株やピカソの絵、ハワイや湯沢の別荘が人気でした。

これらの投資はその後のバブル崩壊で全て損をした筈で、保険や年金商品ですら政府の方針でカットされていました。

そんな中で唯一バブル崩壊の影響をまったく受けなかった投資商品が「日本国債」で、日本国債が危ないという定説とは真逆の結果です。


バナナ売りみたいな投資アナリスト達は毎日毎日「あぶないよあぶないよ、さあ国債が破綻するよ」と道端で「国債が危ない」と言い続けています。

彼らがそう言っている理由は国債以外の投資商品を売って稼いでいるからで、国債が売れたら困るのです。

日経先物とかFXとか株とか土地とかピカソの絵を売って初めて「カモ」から金を取れるので、日本国債が売れたら儲からなくなるのです。


1980年に日本国債を購入した人は、30年後の2010年に7倍に増えていて、もし最初に1000万円なら7000万円、100万円でも700万円に増えていたのです。

バブル崩壊も阪神大震災も福島原発もリーマンショックもすべて無関係で、1980年台に買っていさえすれば誰でも7倍になったのです。

では日本国債を買う以外でこの30年間に投資で資産を7倍にした人がどれだけ居たか、聞くまでもなくほとんど居ないはずです。

日本国債より危険な投資に手を出す人々

「そんなのウソだ。日本国債はゼロ金利じゃないか」というもっともな意見がありますが、それでも30年間毎年金利が付くことで、5倍とか7倍に増えるのです。

考え方を変えれば本当に「金利ゼロ」だったとしても、デフレで物価が下がると実質的にお金が増えるのです。

「経済専門家は皆日本が破産すると言っている」というもっともな意見もあるが、逆に日本政府が破産した後に残る安全な物って何なんでしょう?


例えば土地は消えませんが、戦前日本最大の資産家だった本間家(ローソク足を発明した本間宗久の子孫)は敗戦でアメリカ軍に土地を没収され、ただの釣具屋になり今は中国に買収されて消滅しました。

有名企業の株を保有しても日本政府が倒産するほどの事態なら、三菱や三井やトヨタだって倒産するでしょう。

金などの貴金属は物質として目減りしませんが、あの手のものは長期的には必ず物価上昇率より価値が目減りしていきます。


日本国債がデフォルトするほどの危機なら、どんな資産も無価値になる可能性が高く、それらより危険ではありません。

例えば沖縄県知事のアホは「中国に統一してもらって日本から独立しよう」と言っていますが、中国は共産国家で個人の土地所有が認められていません。

米軍基地が中国軍基地にかわり、土地は政府の所有になり、住民は政府から借りた借地に住む事になります。(中国人民はそうしている)

日本国債より安全な投資って何?

日本国債が無効になるほどの衝撃というのはこれほどの事が起きると推測でき、こんな事を考えるよりは自衛隊に税金を払ったほうが幾らかマシです。

「日本国債がアブナイから他に投資しよう」という考えは一見合理的にみえて、相当におかしいのが分かると思います。

例えていえば「巨大隕石が地球に落下するから地球の裏側に逃げよう」みたいな話で、恐竜より頭の働きが鈍いです。


日本国債ではなく米国債など外国政府に投資しようという人も居て、こちらの方は理にかなっています。

円高が進んでも日本よりアメリカの金利が高いので、最終的に日本国債を買うよりも、数十年後に元本が増える可能性は高いです。

だがしかし日本の証券会社から米国債を買って、日本政府が倒産したときにその証券会社は存在し、銀行は投資した元本を保証してくれるのか甚だ疑問です。


日本が破産したとき自分が買った証券会社が倒産していて、資産保全しているメガバンクも倒産したら、買っておいた米国債も消滅するでしょう。

アメリカの証券会社から米国債を買うという方法もあるが、おそらく日本からだと余計なコストを取られたり不利になるかも知れません。

このように考えると「日本国債があぶない」から色々な投資を試みるのは、結局どれも日本国債そのものより危険な投資に手を出すハメになります。
http://www.thutmosev.com/archives/68138564.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/507.html#c1

[近代史5] 世界一の金持ち国家・日本が貧しくなった訳 中川隆
2. 中川隆[-7669] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:10:28 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[20]

大西つねき

民間銀行はもうこの世に必要ない(Live配信2021/1/12)





米国のMMT政策は日本を破壊(Live配信2020/11/17)





世界の草刈り場にされる日本(Live配信2020/11/24)





いま220兆円を配らなければいけない理由:大西つねきからの緊急告知と拡散のお願い




れいわ新選組 大西つねき
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/793.html

http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/507.html#c2
[番外地8] 日本政府が民間銀行に国債の金利分だけ毎年毎年資金援助しているんだよ 中川隆
3. 中川隆[-7668] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:24:27 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[21]
日本政府が民間銀行や保険会社に国債の金利分だけ毎年毎年資金援助しているんだよ。
民間銀行や保険会社の利益は資本家に分配されるから、日本政府が資本家に金をタダでやっている事になる。
民間銀行は既に企業への融資額が頭打ちになっていて、国債の利子だけで食っている。
民間銀行はすべて倒産させて、国営銀行が企業に無利子で融資するのが正しい。

大西つねき
民間銀行はもうこの世に必要ない(Live配信2021/1/12) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=a3y34SLGKlo

国債の利子でマネーストックが毎年毎年増え続けて、貨幣価値が下がってデフレになる:

利子付き国債の発行はこれだけ貧富の差を拡大する

2020年04月19日
バブル崩壊で勝ったのは国債だけだったという事実
最も「勝ち組」の投資は日本国債だった

投資をしている人は「日本国債が危ない」「国債が破綻する」「国債を買うな」という情報を、今までに数多く聞いてきたと思います。

ニュースを見れば国債破綻、投資コラムでは国債を買うなという具合で、悪い投資の筆頭に上げられることが多い。

だが現実に1990年台バブル崩壊で「1円も損をせず」「元金が7倍以上になった」のは日本国債を買った人だけだった。

バブルの頃は色々な投資がブームで、金銀、土地、ゴルフ会員権、株やピカソの絵、ハワイや湯沢の別荘が人気でした。

これらの投資はその後のバブル崩壊で全て損をした筈で、保険や年金商品ですら政府の方針でカットされていました。

そんな中で唯一バブル崩壊の影響をまったく受けなかった投資商品が「日本国債」で、日本国債が危ないという定説とは真逆の結果です。


バナナ売りみたいな投資アナリスト達は毎日毎日「あぶないよあぶないよ、さあ国債が破綻するよ」と道端で「国債が危ない」と言い続けています。

彼らがそう言っている理由は国債以外の投資商品を売って稼いでいるからで、国債が売れたら困るのです。

日経先物とかFXとか株とか土地とかピカソの絵を売って初めて「カモ」から金を取れるので、日本国債が売れたら儲からなくなるのです。


1980年に日本国債を購入した人は、30年後の2010年に7倍に増えていて、もし最初に1000万円なら7000万円、100万円でも700万円に増えていたのです。

バブル崩壊も阪神大震災も福島原発もリーマンショックもすべて無関係で、1980年台に買っていさえすれば誰でも7倍になったのです。

では日本国債を買う以外でこの30年間に投資で資産を7倍にした人がどれだけ居たか、聞くまでもなくほとんど居ないはずです。

日本国債より危険な投資に手を出す人々

「そんなのウソだ。日本国債はゼロ金利じゃないか」というもっともな意見がありますが、それでも30年間毎年金利が付くことで、5倍とか7倍に増えるのです。

考え方を変えれば本当に「金利ゼロ」だったとしても、デフレで物価が下がると実質的にお金が増えるのです。

「経済専門家は皆日本が破産すると言っている」というもっともな意見もあるが、逆に日本政府が破産した後に残る安全な物って何なんでしょう?


例えば土地は消えませんが、戦前日本最大の資産家だった本間家(ローソク足を発明した本間宗久の子孫)は敗戦でアメリカ軍に土地を没収され、ただの釣具屋になり今は中国に買収されて消滅しました。

有名企業の株を保有しても日本政府が倒産するほどの事態なら、三菱や三井やトヨタだって倒産するでしょう。

金などの貴金属は物質として目減りしませんが、あの手のものは長期的には必ず物価上昇率より価値が目減りしていきます。


日本国債がデフォルトするほどの危機なら、どんな資産も無価値になる可能性が高く、それらより危険ではありません。

例えば沖縄県知事のアホは「中国に統一してもらって日本から独立しよう」と言っていますが、中国は共産国家で個人の土地所有が認められていません。

米軍基地が中国軍基地にかわり、土地は政府の所有になり、住民は政府から借りた借地に住む事になります。(中国人民はそうしている)

日本国債より安全な投資って何?

日本国債が無効になるほどの衝撃というのはこれほどの事が起きると推測でき、こんな事を考えるよりは自衛隊に税金を払ったほうが幾らかマシです。

「日本国債がアブナイから他に投資しよう」という考えは一見合理的にみえて、相当におかしいのが分かると思います。

例えていえば「巨大隕石が地球に落下するから地球の裏側に逃げよう」みたいな話で、恐竜より頭の働きが鈍いです。


日本国債ではなく米国債など外国政府に投資しようという人も居て、こちらの方は理にかなっています。

円高が進んでも日本よりアメリカの金利が高いので、最終的に日本国債を買うよりも、数十年後に元本が増える可能性は高いです。

だがしかし日本の証券会社から米国債を買って、日本政府が倒産したときにその証券会社は存在し、銀行は投資した元本を保証してくれるのか甚だ疑問です。


日本が破産したとき自分が買った証券会社が倒産していて、資産保全しているメガバンクも倒産したら、買っておいた米国債も消滅するでしょう。

アメリカの証券会社から米国債を買うという方法もあるが、おそらく日本からだと余計なコストを取られたり不利になるかも知れません。

このように考えると「日本国債があぶない」から色々な投資を試みるのは、結局どれも日本国債そのものより危険な投資に手を出すハメになります。
http://www.thutmosev.com/archives/68138564.html

今の日本に必要なのは「経済成長」ではなく「循環」
今の日本で問題なのは金がないことではなく、金があるのにそれがきちんと循環していない、ということなのです。
週に40時間まともに働いて、家族を養うどころか自分がまともに食う事さえできない国というのは、世界中そうそうあるものではありません。
これだけ金を持っているくせに、国民をまともに食わせることさえできないのか、ということです。

景気対策などは必要ないのです。
必要なのは、大企業や富裕層がため込んでいる金を引き出して、金が足りない人のところに分配することだけなのです。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/847.html#c3

[近代史4] 独裁者列伝 _ アドルフ・ヒトラー 中川隆
9. 2021年2月06日 13:34:28 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[22]
【ゆっくり解説】ナチスドイツの経済政策【ヒトラーはドイツ経済を救った?】〜しくじり財政破綻〜
2021/02/06




ヒトラーの戦争はドイツを滅ぼしたが、経済政策はドイツを復興させた。
そう説明されることも最近、増えましたが本当でしょうか??
解説します。

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/798.html#c9
[近代史4] アドルフ・ヒトラーの世界 中川隆
14. 中川隆[-7667] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:35:10 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[23]
【ゆっくり解説】ナチスドイツの経済政策【ヒトラーはドイツ経済を救った?】〜しくじり財政破綻〜
2021/02/06




ヒトラーの戦争はドイツを滅ぼしたが、経済政策はドイツを復興させた。
そう説明されることも最近、増えましたが本当でしょうか??
解説します。

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/374.html#c14
[近代史3] ドイツ人を変えたヒトラー奇跡の演説 _ ヨーロッパの戦い こうして始まった!  中川隆
21. 中川隆[-7666] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:35:33 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[24]
【ゆっくり解説】ナチスドイツの経済政策【ヒトラーはドイツ経済を救った?】〜しくじり財政破綻〜
2021/02/06




ヒトラーの戦争はドイツを滅ぼしたが、経済政策はドイツを復興させた。
そう説明されることも最近、増えましたが本当でしょうか??
解説します。

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/352.html#c21
[近代史3] 独裁者の登場と行く末 中川隆
8. 中川隆[-7665] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:35:57 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[25]
【ゆっくり解説】ナチスドイツの経済政策【ヒトラーはドイツ経済を救った?】〜しくじり財政破綻〜
2021/02/06




ヒトラーの戦争はドイツを滅ぼしたが、経済政策はドイツを復興させた。
そう説明されることも最近、増えましたが本当でしょうか??
解説します。

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/409.html#c8
[近代史3] 『ヒトラー思想』とは何か 中川隆
14. 中川隆[-7664] koaQ7Jey 2021年2月06日 13:36:26 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[26]
【ゆっくり解説】ナチスドイツの経済政策【ヒトラーはドイツ経済を救った?】〜しくじり財政破綻〜
2021/02/06




ヒトラーの戦争はドイツを滅ぼしたが、経済政策はドイツを復興させた。
そう説明されることも最近、増えましたが本当でしょうか??
解説します。

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/347.html#c14
[リバイバル4] Western electric 124 amplifier _ すべてのアンプの中で最も艶やかな音の WE350B プッシュプルアンプ 中川隆
11. 2021年2月06日 14:45:56 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[27]

270: 前期 :2021/02/01(月) 12:11:58 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp

件の西部124ですが落札されないですね。
もう3ラウンド目に入りました。
良い個体なのかもしれませんがいくらなんでも高価。
それに当方のようなヘンタイは完動品よりジャンクのほうにミリキを
感じます。修理の楽しみがありますから。

271: 薬漬け :2021/02/03(水) 19:45:13 HOST:sp49-106-211-82.msf.spmode.ne.jp
多分買うとしたら大陸系のお方が買っていくんでしょうかね。
今や西部も日本国内のストックは大陸系や台湾香港に相当買われたと聞き及びますから。

272: RW-2 :2021/02/03(水) 22:05:21 HOST:164.5.52.36.ap.yournet.ne.jp
WE350Bは今じゃ5万円。ペアチューブは12万円とか・・・。。。

WE300Bもペアで15万円で売り払った拙者にはもう未練も無し・・・。。。
昔3000円でぎょうさん買ってたVT62も1万円で飛ぶように売れた・・・。。。
2A3のシングルプレートも10万円で売っちゃいました・・・。。。
シーメンスと松下さんのEL34/6CA7は20本以上、6G-B8と6G-A4も全部・・・。。。

投資信託よっか球のほうが資産運用でご活躍。堕耳じゃ宝の持ち腐れですもん。

その後。
6R-A8→6V6→6F6→6BQ5→6AQ5→6BM8と格落ち?アンプ作りに専念。今じゃ
ペアで2000円の50EH5というみみっちい球も堪能。ペン音無帰還だし。面白いね。

273: 前期 :2021/02/03(水) 23:03:31 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp

西部124は6L6も使用できたと思います。汎用性の高い実用的な設計ですね。

274: 薬漬け :2021/02/03(水) 23:26:49 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp

西部124は、350B→6L6、348A→6J7、274B→5U4Gというふうに転用がききますね。
球を買う懐が寒くなってきても何とかなる設計ではあります。

275: 前期 :2021/02/04(木) 00:47:31 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp
>>274
薬漬けさん、今晩は。

小生は不勉強で知らなかったのですが124は西部アンプの中でも一番長く
生産された機種らしいですね。
ということは年代によって使用部品にも多少違いがあるのでしょう。
当方が何度か聞かせてもらったモデルは最後期の製品のようで6L6がさして
ありました。
今でも立派な音だったという記憶があります。

276: RW-2 :2021/02/04(木) 10:28:41 HOST:164.5.52.36.ap.yournet.ne.jp

>350B→6L6、348A→6J7、274B→5U4Gというふうに転用

現場で汎用球使わせないために専用球を開発したという御話もあるくらいで。

一時流行ったのが6L6WGBをカッコ良くしたような軍用の6AR6。レーダー球です。
残念ながら足ピン配置が違うのでそのままじゃ互換不可なんです。

RCAのメタル管6L6や今じゃ貴重なTENやNECの6L6GTなんかも多数本集めましたが
全然使ってない。20〜30W球は中途半端というか。50WのEL34か10Wの6V6で宜しと。

277: 前期 :2021/02/04(木) 13:05:32 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp

〇〇××でなければならない、というのはマニアが喜びそうな厳密な設計です
が当方のような能天気には嬉しくありません。
俗に言う素子感度の高い回路ということでしょうしそれがお好きな方を非難
するつもりは毛頭ありませんが。

278: RW-2 :2021/02/04(木) 14:11:50 HOST:164.5.52.36.ap.yournet.ne.jp

本物のWEアンプは友人にも所有者はいなくて、オーディオ店で数回と某所でのデモを
一度聴いただけです。マランツほどの透明感・解像度は無くて、マッキントッシュの
ような豊潤で骨太い音でも無く、音が束になって目前に現れるあの臨場感はやっぱし
映画館で真価を発揮したのは間違いないでしょうね。

そのような音になるのは入力トランスや出力トランスの素材・使用コアと特性を欲張
らない設計でしょうし、計算済みの上でのわざとレギュレーションを悪くした電源部。
再現しようとしてもタムラやタンゴのトランスの特性が良すぎるってな話しもあります。

279: 前期 :2021/02/04(木) 15:34:38 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp
>特性を欲張らない設計
実態を知り尽くした賢明な対応ですね。

>計算済みの上でのわざとレギュレーションを悪くした電源部
オルソンアンプがそうみたいですね。

124は西部の中でも特別な存在かもしれません。本来がモニター用だった
らしく活動写真小屋で使うものではなかったのでせう。

特別な高性能でもないのにレーベルの違いを見事に鳴らしわけるのには感心
しました。穿った見方をすれば特定の音域を強調するような動特性に設計さ
れていたとも邪推できます。

280: 薬漬け :2021/02/04(木) 21:12:29 HOST:sp49-106-211-66.msf.spmode.ne.jp
>>275 前期さん、こんばんは。

124は確かにかなり長きにわたって製造されたようですね。
電話システムの中で活躍した期間が長く、戦前から戦後、142や143に取って代わられるまでは
君臨し続けたようです。
ですからトランスも初期は西部純正だったのが、後期にはKSに代わっていたりしました。

マッキントッシュとはまた違う音ですが、マランツとは親和性はあるように思っています。ただ、
マランツ7+9の方が凄味があるというか、鋭い感じがしますね。124の方はもう少し一般的な
音がします。音に黄金のシロップがかかっていることを除けば。

281: 前期 :2021/02/04(木) 22:59:10 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp
大訂正: 124⇒142
何とも恥ずかしい。呆けもここに極まれり(滝汗)。

282: 薬漬け :2021/02/05(金) 17:26:14 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
まあまあ。142も立派なアンプだと思いますよ。(近所の店主と持っている人からの伝聞ですが。)

283: 前期 :2021/02/05(金) 23:34:50 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp
>>282
薬漬けさん、今晩は。

実はこれまですべて142アンプを念頭に書いてきました。
例のマニア氏が所有していたのがこれで地味な音ですが実によくできている
という印象です。
オーナーの解説では西部アンプにしては珍しく深い負帰還がかかっている
ということで近代的な設計でしょう。

284: すってんてん(借金漬け) :2021/02/06(土) 01:05:51 HOST:zaq7d04674a.rev.zaq.ne.jp
>マランツ7+9の方が凄味があるというか、鋭い感じがしますね。

久しくWAROTA(〃艸〃)ムフッ ((´∀`))ケラケラ ((´∀`))

普通の音でつ。
オイラがマッキンC22、MC240 MC275を処分しても
マランツ#7、#9を2SET残した所以! クェ クェ クエ♪

285: 薬漬け :2021/02/06(土) 10:25:07 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
>>283 前期さん、おはようございます。

124も負帰還は掛かっていますが、142と比べてどちらがどうかというのは技術に疎い私には
分からないところです。(汗)
しかし124のあのややシャープにして飴色の音を聴くと、それなりに負帰還は掛かっているの
ではないかと推察します。
もちろん戦前生まれの124に対して、1947年生まれの142の方が設計が新しいでしょうから、
負帰還の掛け方も違ってきているとは拝察しますが。

音の地味さは似たような時期に開発された143から推察されますが、地味というか「手堅い」音と
いう印象でしょうか。私も初めに出会った143が良個体であったなら、そちらにころんでいた
かも知れませんね。

286: 前期 :2021/02/06(土) 11:46:54 HOST:h175-177-057-206.hikari.itscom.jp
>>285
薬漬けさん、今日は。

>地味というか「手堅い」音

業務用アンプに共通の音でしょうね。
美音を追及している訳ではないでしょう。
当方がリファレンスにしているアムクロンもどちらかと言えば「素っ気ない」
音です。
別に美音派を非難するつもりはありません。
どういう音が好きかは個々人の問題でありキラビヤカな音がイイという方も
おられるでしょうし一般的に民生機にはそういう傾向を感じます。

287: 薬漬け :2021/02/06(土) 14:40:21 HOST:p4109014-ipoe.ipoe.ocn.ne.jp
>>286 前期さん、こんにちは。

1点忘れていました。
西部には618(A、B、C)という入力トランスがあり、これを通すと「黄金のシロップ」のかかった
ような音になるようです。
124もそうですし、142も製造年次の古いものだと618Cが着いておりますが、142は無い個体の
方が多いかも知れませんね。
場合によっては285入力トランスが着いている場合もありますが、こちらは音が地味なようです。
https://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/music/11602/1596031365/l50
http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/133.html#c11

[近代史3] 昔のテレビ・ドラマは面白かった _ 三上博史・ 広末涼子 リップスティック (フジテレビ 1999年) 中川隆
3. 中川隆[-7663] koaQ7Jey 2021年2月06日 15:14:44 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[28]
リップスティック 第1話 [1999]



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/1044.html#c3
[リバイバル3] 投資損失でも自己破産はできる 常識は嘘だらけ 中川隆
4. 中川隆[-7662] koaQ7Jey 2021年2月06日 15:32:20 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[29]
少額でも払えば 時効「無効も」弁護士ら注意呼び掛け
熊本日日新聞社 2021/02/06


女性の元に昨年届いた給与の差押命令。「これからの生活はどうなるのかと目の前が真っ暗になった」と振り返る© 熊本日日新聞社 女性の元に昨年届いた給与の差押命令。「これからの生活はどうなるのかと目の前が真っ暗になった」と振り返る
 「いくらでもいいから今日中に(金を)入れてほしい−」。熊本県北の女性の職場に突然、債権取り立ての電話がかかって、返済を求めてきたケースがあった。債権の時効は成立していたが、女性が少しでも払えば時効が無効となっていた可能性もあった。弁護士らは被害がないよう注意を呼びかけている。

 電話があったのは昨年9月。金融業者は、疎遠になっている兄弟の保証人として利息を含め約700万円の支払いを求めてきた。執拗[しつよう]に「少額でも」と求めてきたが、女性は拒否。すると翌月、女性宅と職場に裁判所から債権差し押さえ命令が届いた。「今後の生活がどうなるのか頭が真っ白になった」と女性。

 金融業者の主張では、女性は1997年に兄弟の保証人となり、99年には支払督促も送達。しかし、債権の時効はこの時から10年間であるため、既に時効は成立していた。女性の代理人の奥博司弁護士によると、少しでも支払ったり、「少し待ってほしい」などと債務を認める言動をしたりすると、時効が無効となる場合が多いという。

 女性は債権が消滅する「時効の援用」を主張し、請求異議の訴えを裁判所に起こした。業者は債権差し押さえを取り下げ、時効の成立も「争わない」としているという。

 女性は「保証人になった覚えはない。少額の支払いで面倒から解放されるならと思ったこともあるが払わなくて良かった」。

 奥弁護士は「債権者が、消滅時効が成立しているのに請求するケースが散見される。言質をとられると時効が無効となりかねず、何も言わずに弁護士や消費生活センターに相談してほしい」と話している。(福井一基)

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%B0%91%E9%A1%8D%E3%81%A7%E3%82%82%E6%89%95%E3%81%88%E3%81%B0-%E6%99%82%E5%8A%B9-%E7%84%A1%E5%8A%B9%E3%82%82-%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E3%82%89%E6%B3%A8%E6%84%8F%E5%91%BC%E3%81%B3%E6%8E%9B%E3%81%91/ar-BB1dr77U?ocid=msedgntp
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1017.html#c4

[リバイバル3] 無痛で安らかに1分で確実に死ねる『サルコー(Sarco)』と名付けられたマシンが完成した 中川隆
61. 中川隆[-7661] koaQ7Jey 2021年2月06日 15:34:52 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[30]
少額でも払えば 時効「無効も」弁護士ら注意呼び掛け
熊本日日新聞社 2021/02/06


女性の元に昨年届いた給与の差押命令。「これからの生活はどうなるのかと目の前が真っ暗になった」と振り返る© 熊本日日新聞社 女性の元に昨年届いた給与の差押命令。「これからの生活はどうなるのかと目の前が真っ暗になった」と振り返る
 「いくらでもいいから今日中に(金を)入れてほしい−」。熊本県北の女性の職場に突然、債権取り立ての電話がかかって、返済を求めてきたケースがあった。債権の時効は成立していたが、女性が少しでも払えば時効が無効となっていた可能性もあった。弁護士らは被害がないよう注意を呼びかけている。

 電話があったのは昨年9月。金融業者は、疎遠になっている兄弟の保証人として利息を含め約700万円の支払いを求めてきた。執拗[しつよう]に「少額でも」と求めてきたが、女性は拒否。すると翌月、女性宅と職場に裁判所から債権差し押さえ命令が届いた。「今後の生活がどうなるのか頭が真っ白になった」と女性。

 金融業者の主張では、女性は1997年に兄弟の保証人となり、99年には支払督促も送達。しかし、債権の時効はこの時から10年間であるため、既に時効は成立していた。女性の代理人の奥博司弁護士によると、少しでも支払ったり、「少し待ってほしい」などと債務を認める言動をしたりすると、時効が無効となる場合が多いという。

 女性は債権が消滅する「時効の援用」を主張し、請求異議の訴えを裁判所に起こした。業者は債権差し押さえを取り下げ、時効の成立も「争わない」としているという。

 女性は「保証人になった覚えはない。少額の支払いで面倒から解放されるならと思ったこともあるが払わなくて良かった」。

 奥弁護士は「債権者が、消滅時効が成立しているのに請求するケースが散見される。言質をとられると時効が無効となりかねず、何も言わずに弁護士や消費生活センターに相談してほしい」と話している。(福井一基)

https://www.msn.com/ja-jp/news/national/%E5%B0%91%E9%A1%8D%E3%81%A7%E3%82%82%E6%89%95%E3%81%88%E3%81%B0-%E6%99%82%E5%8A%B9-%E7%84%A1%E5%8A%B9%E3%82%82-%E5%BC%81%E8%AD%B7%E5%A3%AB%E3%82%89%E6%B3%A8%E6%84%8F%E5%91%BC%E3%81%B3%E6%8E%9B%E3%81%91/ar-BB1dr77U?ocid=msedgntp
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/794.html#c61

[近代史4] 御用学者列伝 _ 竹中平蔵 中川隆
27. 2021年2月06日 17:09:34 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[31]

竹中平蔵を宇宙の彼方に追放しろ! 二度と還ってこられないように……
2021年02月06日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1396.html

 私は、このブログで、ずいぶん、たくさんの竹中平蔵批判を繰り返してきた。
 一番最近では、
「究極の悪税」と竹中平蔵 2021年01月27日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1386.html

 とうとう出た! 竹中平蔵の亡霊=菅義偉 2021年01月14日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1372.html

 竹中平蔵という希有の犯罪者 2020年12月18日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1345.html

 全部で、おそらく30本くらいは書いているはずだが、この男の人間性腐敗と悪質さは、脱税王、竹中平蔵が「人頭税」の導入を主張していることで鮮明だ。
 極悪人の揃った中国共産党に、竹中を送り込んだとしても、共産党内部で連帯感に満ち足りて、対等にふるまうのではないだろうか?

 恐怖の人頭税
 https://ameblo.jp/reisaiouen/entry-11904697052.html

 2015年、脱税王国、ケイマン諸島やパナマなど「タックスヘイブン」の闇が暴かれた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%8A%E3%83%9E%E6%96%87%E6%9B%B8
 
https://wired.jp/2016/07/04/panama-papers-story/

 我々は、この事件で、日本の脱税の闇が暴かれるものと期待した。とりわけ、竹中平蔵の脱税口座が、300%以上の確率で存在すると確信し、この稀代の脱税王、労働者の権利を地に貶めた日本史上最大の極悪人を、やっと恒久追放できると色めき立った。
 だが、パナマ文書は、竹中が君臨する日本政界、また世界の闇の核心部にいるユダヤ系巨大組織の人物たちの脱税だけは闇に隠されたまま隠蔽されてしまった。

 我々は、パナマ文書を隠蔽できるほどの巨大な力が、日本政界だけで完結するなどと信じてはいない。この隠蔽には、何をどう考えてもCIAが関与しているのだ。
 それは、竹中平蔵が、世界を支配するイルミナティ=ユダヤ金融資本人脈の中核に位置することを意味していた。
 それは、まもなくイルミナティの司令塔、核心部のビルゲイツ・アルゴアとならんで、竹中平蔵がダボス会議の主催者に名を連ねたことで証明された。
 https://ameblo.jp/mimi2582/entry-12612066700.html

 イルミナティ=ダボス会議が、2021年1月に、「グレートリセット」を掲げて、世界をコンピュータと原発電気の支配する世界に刷新すると宣言したのは昨年だが、なぜか、1月の会議は延期された。表向きはコロナ禍のせいだが、たぶん、もっと他の理由がある。

 それは、原発再興スケジュールが、予想外に重く遅延している事情が関係しているはずだ。世界の風向きは明らかに変わっている。もうビルゲイツや竹中が思い通りにふるまう時代ではなくなっているのだ。

 まだ、日本の若者たちの多くが竹中平蔵の狡猾で残忍な正体に気づいていない。
 最近、竹中は中国共産党との結びつきを強めているので、おそらく世界史的な巨悪、吐き気の止まらない恐怖の「臓器生体殺人移植」にも、二階俊博とともに関与しているのではないかと私は疑っている。

 今回は、阿修羅掲示板の赤カブ氏の記事に、良い引用があったので、そっくり転載させておただく。
元国税が暴く“売国”の犯人。世界一の金持ち国家・日本が貧しくなった訳
https://www.mag2.com/p/news/485342

 竹中平蔵よ大罪を償え。元国税が暴く賃下げと非正規、一億総貧困化のカラクリ
  https://www.mag2.com/p/news/476856/3

 これまでもたびたび竹中平蔵氏について、具体的な数字や証拠を挙げながら批判してきた元国税調査官で作家の大村大次郎さん。大村さんは今回も自身のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、竹中氏の経済政策が日本を貧困化させた理由を詳細に解説するとともに、「氏は血税を無駄にするどころか国民の血を吸っているに等しい」と強く批判しています。

【関連】元国税が暴く竹中平蔵氏の住民税脱税疑惑「ほぼクロ」の決定的証拠
 https://www.mag2.com/p/news/472756
【関連】竹中平蔵氏に逃げ道なし。元国税が暴くパソナと政府間「黒いカネ」の流れ
 https://www.mag2.com/p/news/475003
【関連】「#竹中平蔵つまみだせ」の声に本人も戦々恐々?非正規激増の戦犯に高まる批判
 https://www.mag2.com/p/news/476450

 なぜ竹中平蔵氏の経済政策は日本を貧困化させたのか?

前号まで竹中平蔵氏の脱税疑惑や、竹中氏が会長をしているパソナと政府の癒着についてご紹介してきました。しかし竹中氏にはまだまだ様々な疑惑、不祥事があります。
 これほど疑惑まみれ、不祥事まみれの人物であっても、政治家として優れた手腕があったならば、国民としては救われます。

 しかし、竹中氏の場合は、それもなかったのです。それどころか、日本に貧困をもたらした、日本に格差社会をもたらした張本人です。
 経済の専門家の間でも、時が経れば経るほど、竹中氏の経済政策は評価が下がっており、日本経済を衰退させてしまったのは、竹中平蔵氏の経済政策によるものが大きいことがわかってきたのです。

 竹中平蔵氏の政策の最大の罪は、日本の雇用環境を滅茶苦茶にしてしまったことです。具体的に言えば、賃金を下げ非正規雇用を増やしたことです。
 彼は、小泉内閣成立直後に書いた『みんなの経済学』(幻冬舎)という本の中で、こういうことを述べています。

 日本は労働分配率が高い。だから経済成長が止まっているのだ。

 労働分配率とは、簡単に言えば、サラリーマンの給料のことです。会社が社員に高い給料を払っているので、日本の経済が駄目になったというのです。そして、彼はこうも述べています。

 労働分配率を下げれば、家計は苦しくなる。でもその分を投資で儲ければ補える。

 つまり会社は給料を下げなさい、そして家庭は、給料が下がった分は株で儲けて補いなさい、ということを述べているのです。

 そして竹中平蔵氏は日本の経済をその持論どおりに誘導していきました。法人税率は20%以上引き下げられ、高額所得者の税率は30%近く引き下げられました。

 しかも投資家の税金は本来の半分の10%に免除されました。また特定の期間に株の売買をした場合、税金をかけない、という時限立法も作りました。つまり、投資家は一定期間、所得税が免税されたのです。これによって、ライブドアや村上ファンドなどが台頭したのです。

 その一方で、企業は国の支持を背景にして、賃金を抑え込みました。裁量労働制の拡充でサービス残業が蔓延し、労働者派遣法の緩和で派遣労働者が爆発的に増えたのです。特に製造業の派遣労働の解禁は、日本の労働市場に大きな影響を与えました。

 なぜこれまで製造業の派遣労働が禁止されていたかというと、製造業というのは危険も大きいため、会社が従業員の安全に全責任を持つためにという意味がありました。また製造業に派遣労働を許してしまうと、ちょっと景気が悪くなったら、すぐに大量に解雇されてしまい、労働者の生活が不安定になるという危険もあったからです。

 実際にリーマンショック直後には、製造業の派遣労働者が大量に雇い止めされ、路頭に迷った人たちが「派遣村」で年を越すというような事態が生じました。ワーキングプアという言葉が使われだしたのも、小泉内閣以降なのです。

 しかも、竹中平蔵氏は、製造業の派遣労働を解禁した2年後、大臣をやめ派遣会社大手のパソナに重役として迎えられているのです。あまりに露骨すぎて笑い話にもならない、ただただ唖然とするだけです。

 日本はこの20年の間、先進国でほぼ唯一、賃金が下がった国になっています。ほかの先進国はほとんどが50%以上、中には100%近く賃金が上がった国もありますが、日本だけは賃金が下がっているのです。その最大の要因は、この竹中平蔵氏の経済政策にあるといえるのです。

 経済学者としてのポンコツさ

 この竹中平蔵氏の労働分配率だけを抽出して日本経済を分析するやり方は、明らかに雑なものの見方だったのです。そもそも日本人の賃金はまだ欧米に比べて安く、バブル期であっても欧米には届いていませんでした。

 日本企業の利益率自体が欧米企業よりも低かったので、労働分配率が高くなるのは当たり前だったのです。だから、賃金を減らすのではなく、日本企業の利益率を上げる方法を考えなくてはならなかったはずです。

 日本企業は、それまで欧米よりも安い商品を大量につくることで貿易黒字を稼いでいました。つまり国家的な「薄利多売」であり、今の中国のようなビジネスモデルだったのです。

 しかし貿易黒字が溜まり物価が上がり賃金が上昇すれば、このビジネスモデルは成り立ちません。だから、日本はこのビジネスモデルを変え、欧米のような利益率の高いビジネスへとシフトすることが先決だったのです。

 そして、日本では労働者の権利が欧米ほどきちんと守られておらず、サービス残業や長時間労働は当たり前でした。現在でも、日本はサービス残業や長時間労働などでは、世界最悪のレベルなのです。

 そういう日本の労使関係において、国が企業に対して「賃金を下げてもいい」という方針を打ち出せば、賃金の低下に歯止めがかからなくなることは目に見えていました。

 欧米ならば、労働者の権利が厳重に守られているので、企業の論理だけで賃金を下げることはできません。欧米は厳しい競争社会のように見えますが、国民や労働者の権利は、何よりも大事にされてきたのです。

 あの自由の国のアメリカでさえ、日本の中央銀行にあたるFRBに「雇用を守る義務」を課しているほどなのです。つまり失業が増えないように、FRBが努力する義務を負っているのです。

 またアメリカの株式市場では、労働環境が悪化したり、労働者の賃金が下がったりすれば、株価が下がる傾向にあります。つまり、「労働者の生活が守られないと景気はよくならない」という意識が、国全体に浸透しているのです。

 竹中氏はそういう欧米の「雇用を大事にする文化」「労働者の生活を大事にする文化」には、目を向けることなく、ただただ「株主を優先する文化」だけを強引に日本に導入しようとしたのです。

 綿密な分析をせずに、ただただ日本は労働分配率が高いから下げろという、あまりに雑で乱暴な経済政策を行なったのです。
 またサラリーマンに対して「賃金が下がってもその分株で稼げばいい」という主張も明らかに現実から逸脱したものでした。もともとそれほど高くなかった賃金がさらに下げられれば、株式投資に回す余裕などはありません。

 だからほとんどの国民は、この20年間「賃金が下がっただけ」「生活が苦しくなっただけ」ということになってしまったのです。
 よく税金を無駄にする政治家のことを「血税を無駄にする」というような言い方をされることがありますが、竹中氏の場合は、そんな生ぬるい言葉では表現しきれません。血税を無駄にしているのではなく、国民の血を吸っているに等しいのではないでしょうか?

 国民は賃下げに苦しめられてきた

 このメルマガでも何度か取り上げましたが、日本経済新聞2019年3月19日の「ニッポンの賃金(上)」によると、1997年を100とした場合、2017年の先進諸国の賃金は以下のようになっています。
アメリカ 176
イギリス 187
フランス 166
ドイツ  155
日本   91

このように日本の賃金状況は、先進国の中では異常ともいえるような状態なのです。この間、日本企業の業績は決して悪かったわけではありません。

 そもそも日本経済というのは、バブル崩壊後もそれほど大きなダメージを受けてはいなかったのです。バブル崩壊で株価が急落したので日本経済は多大なダメージを受けた印象がありますが、相変わらず、貿易黒字は累積しており多くの企業では黒字が積みあがっていました。不動産絡みの負債を抱えていた企業が苦しかっただけです。

 また、もうすっかり忘れ去られていますが、2002年2月から2008年2月までの73カ月間、日本は史上最長の景気拡大期間(好景気)を記録しています。

 この間に、史上最高収益も記録した企業もたくさんあります。トヨタなども、この時期に史上最高収益を出しているのです。平成時代というのは、「史上まれに見る好景気の時代」だったのです。そして次の数値のように、2002年から2018年の間に、日本企業全体の経常利益は、2.5倍以上になっています。

 日本企業全体(金融、保険以外)の経常利益の推移

 年度  経常利益額

2002年度  31.0兆円

2004年度  44.7兆円

2006年度  54.4兆円

2008年度  35.5兆円

2010年度  43.7兆円

2012年度  48.5兆円

2014年度  64.6兆円

2016年度  75.0兆円

2018年度  83.9兆円

財務省・法人企業統計調査より

 企業の利益がたった十数年で31兆円から84兆円になるのはすごいことです。大成長といっていいほどです。にもかかわらず賃金は下がり続けてきたのです。
 それは、もちろん竹中平蔵氏の「賃下げ推奨政策」が大きく関係しているのです。近代国家の先進国の政府というのは、普通、賃下げを推奨したりなどは絶対にしないものなのです。企業というのはなるべく賃上げをしたくない、賃下げをしたいものです。そうした方が、経営者や株主の利益が増えるからです。

 しかし、そうなると国民生活が悪化します。そして国民生活が悪化すれば、長い目で見れば、国の経済自体も悪化していくのです。
 また日本も、高度成長期からバブル期にかけて「賃金の上昇」が常に経済政策の最重要ポイントとしてきました。特に高度成長期では、「国民の所得を上げること」を最大の目標とし、「所得倍増計画」を立案し成功させ日本全体を豊かにしたのです。

 このように先進国の政府というのは「賃上げを後押しする」ことを基本姿勢にしているのです。どう転んでも賃下げを勧めるようなことはしないのです。
 おそらく、近代の先進国の中で、賃下げを大々的に推奨した政府というのは、日本の小泉政権だけだと思われます。

 政府が賃下げを推奨しているのであれば、企業としては万々歳です。大手を振って賃下げができるからです。平成時代、好景気が続いていたにも関わらず、ほとんどの国民はそれを実感していません。むしろ、生活は苦しくなるばかりでした。それは、当然です。近代国家としては、当然行われるべき「賃上げ」がされていないのです。
***********************************************************

 引用以上

 竹中平蔵の犯罪性については、まだ言いたいことの1%も書いていない。
 とりわけ、淡路島に竹中帝国を築こうとしている野望については、「グレートリセット」とともに、激しく糾弾を重ねるつもりだ。

 竹中平蔵は、人類のなかに置いておく人物ではない。宇宙ロケットに乗せて、さいはてのブラックホールにでも送り込むべき人物だ。
 こんな糞野郎をのさばらせるな!

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1396.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/727.html#c27

[近代史3] 日本人を憎む被差別同和部落出身者 2 _ 竹中平蔵 中川隆
42. 中川隆[-7660] koaQ7Jey 2021年2月06日 17:09:56 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[32]

竹中平蔵を宇宙の彼方に追放しろ! 二度と還ってこられないように……
2021年02月06日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1396.html

 私は、このブログで、ずいぶん、たくさんの竹中平蔵批判を繰り返してきた。
 一番最近では、
「究極の悪税」と竹中平蔵 2021年01月27日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1386.html

 とうとう出た! 竹中平蔵の亡霊=菅義偉 2021年01月14日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1372.html

 竹中平蔵という希有の犯罪者 2020年12月18日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1345.html

 全部で、おそらく30本くらいは書いているはずだが、この男の人間性腐敗と悪質さは、脱税王、竹中平蔵が「人頭税」の導入を主張していることで鮮明だ。
 極悪人の揃った中国共産党に、竹中を送り込んだとしても、共産党内部で連帯感に満ち足りて、対等にふるまうのではないだろうか?

 恐怖の人頭税
 https://ameblo.jp/reisaiouen/entry-11904697052.html

 2015年、脱税王国、ケイマン諸島やパナマなど「タックスヘイブン」の闇が暴かれた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%8A%E3%83%9E%E6%96%87%E6%9B%B8
 
https://wired.jp/2016/07/04/panama-papers-story/

 我々は、この事件で、日本の脱税の闇が暴かれるものと期待した。とりわけ、竹中平蔵の脱税口座が、300%以上の確率で存在すると確信し、この稀代の脱税王、労働者の権利を地に貶めた日本史上最大の極悪人を、やっと恒久追放できると色めき立った。
 だが、パナマ文書は、竹中が君臨する日本政界、また世界の闇の核心部にいるユダヤ系巨大組織の人物たちの脱税だけは闇に隠されたまま隠蔽されてしまった。

 我々は、パナマ文書を隠蔽できるほどの巨大な力が、日本政界だけで完結するなどと信じてはいない。この隠蔽には、何をどう考えてもCIAが関与しているのだ。
 それは、竹中平蔵が、世界を支配するイルミナティ=ユダヤ金融資本人脈の中核に位置することを意味していた。
 それは、まもなくイルミナティの司令塔、核心部のビルゲイツ・アルゴアとならんで、竹中平蔵がダボス会議の主催者に名を連ねたことで証明された。
 https://ameblo.jp/mimi2582/entry-12612066700.html

 イルミナティ=ダボス会議が、2021年1月に、「グレートリセット」を掲げて、世界をコンピュータと原発電気の支配する世界に刷新すると宣言したのは昨年だが、なぜか、1月の会議は延期された。表向きはコロナ禍のせいだが、たぶん、もっと他の理由がある。

 それは、原発再興スケジュールが、予想外に重く遅延している事情が関係しているはずだ。世界の風向きは明らかに変わっている。もうビルゲイツや竹中が思い通りにふるまう時代ではなくなっているのだ。

 まだ、日本の若者たちの多くが竹中平蔵の狡猾で残忍な正体に気づいていない。
 最近、竹中は中国共産党との結びつきを強めているので、おそらく世界史的な巨悪、吐き気の止まらない恐怖の「臓器生体殺人移植」にも、二階俊博とともに関与しているのではないかと私は疑っている。

 今回は、阿修羅掲示板の赤カブ氏の記事に、良い引用があったので、そっくり転載させておただく。
元国税が暴く“売国”の犯人。世界一の金持ち国家・日本が貧しくなった訳
https://www.mag2.com/p/news/485342

 竹中平蔵よ大罪を償え。元国税が暴く賃下げと非正規、一億総貧困化のカラクリ
  https://www.mag2.com/p/news/476856/3

 これまでもたびたび竹中平蔵氏について、具体的な数字や証拠を挙げながら批判してきた元国税調査官で作家の大村大次郎さん。大村さんは今回も自身のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、竹中氏の経済政策が日本を貧困化させた理由を詳細に解説するとともに、「氏は血税を無駄にするどころか国民の血を吸っているに等しい」と強く批判しています。

【関連】元国税が暴く竹中平蔵氏の住民税脱税疑惑「ほぼクロ」の決定的証拠
 https://www.mag2.com/p/news/472756
【関連】竹中平蔵氏に逃げ道なし。元国税が暴くパソナと政府間「黒いカネ」の流れ
 https://www.mag2.com/p/news/475003
【関連】「#竹中平蔵つまみだせ」の声に本人も戦々恐々?非正規激増の戦犯に高まる批判
 https://www.mag2.com/p/news/476450

 なぜ竹中平蔵氏の経済政策は日本を貧困化させたのか?

前号まで竹中平蔵氏の脱税疑惑や、竹中氏が会長をしているパソナと政府の癒着についてご紹介してきました。しかし竹中氏にはまだまだ様々な疑惑、不祥事があります。
 これほど疑惑まみれ、不祥事まみれの人物であっても、政治家として優れた手腕があったならば、国民としては救われます。

 しかし、竹中氏の場合は、それもなかったのです。それどころか、日本に貧困をもたらした、日本に格差社会をもたらした張本人です。
 経済の専門家の間でも、時が経れば経るほど、竹中氏の経済政策は評価が下がっており、日本経済を衰退させてしまったのは、竹中平蔵氏の経済政策によるものが大きいことがわかってきたのです。

 竹中平蔵氏の政策の最大の罪は、日本の雇用環境を滅茶苦茶にしてしまったことです。具体的に言えば、賃金を下げ非正規雇用を増やしたことです。
 彼は、小泉内閣成立直後に書いた『みんなの経済学』(幻冬舎)という本の中で、こういうことを述べています。

 日本は労働分配率が高い。だから経済成長が止まっているのだ。

 労働分配率とは、簡単に言えば、サラリーマンの給料のことです。会社が社員に高い給料を払っているので、日本の経済が駄目になったというのです。そして、彼はこうも述べています。

 労働分配率を下げれば、家計は苦しくなる。でもその分を投資で儲ければ補える。

 つまり会社は給料を下げなさい、そして家庭は、給料が下がった分は株で儲けて補いなさい、ということを述べているのです。

 そして竹中平蔵氏は日本の経済をその持論どおりに誘導していきました。法人税率は20%以上引き下げられ、高額所得者の税率は30%近く引き下げられました。

 しかも投資家の税金は本来の半分の10%に免除されました。また特定の期間に株の売買をした場合、税金をかけない、という時限立法も作りました。つまり、投資家は一定期間、所得税が免税されたのです。これによって、ライブドアや村上ファンドなどが台頭したのです。

 その一方で、企業は国の支持を背景にして、賃金を抑え込みました。裁量労働制の拡充でサービス残業が蔓延し、労働者派遣法の緩和で派遣労働者が爆発的に増えたのです。特に製造業の派遣労働の解禁は、日本の労働市場に大きな影響を与えました。

 なぜこれまで製造業の派遣労働が禁止されていたかというと、製造業というのは危険も大きいため、会社が従業員の安全に全責任を持つためにという意味がありました。また製造業に派遣労働を許してしまうと、ちょっと景気が悪くなったら、すぐに大量に解雇されてしまい、労働者の生活が不安定になるという危険もあったからです。

 実際にリーマンショック直後には、製造業の派遣労働者が大量に雇い止めされ、路頭に迷った人たちが「派遣村」で年を越すというような事態が生じました。ワーキングプアという言葉が使われだしたのも、小泉内閣以降なのです。

 しかも、竹中平蔵氏は、製造業の派遣労働を解禁した2年後、大臣をやめ派遣会社大手のパソナに重役として迎えられているのです。あまりに露骨すぎて笑い話にもならない、ただただ唖然とするだけです。

 日本はこの20年の間、先進国でほぼ唯一、賃金が下がった国になっています。ほかの先進国はほとんどが50%以上、中には100%近く賃金が上がった国もありますが、日本だけは賃金が下がっているのです。その最大の要因は、この竹中平蔵氏の経済政策にあるといえるのです。

 経済学者としてのポンコツさ

 この竹中平蔵氏の労働分配率だけを抽出して日本経済を分析するやり方は、明らかに雑なものの見方だったのです。そもそも日本人の賃金はまだ欧米に比べて安く、バブル期であっても欧米には届いていませんでした。

 日本企業の利益率自体が欧米企業よりも低かったので、労働分配率が高くなるのは当たり前だったのです。だから、賃金を減らすのではなく、日本企業の利益率を上げる方法を考えなくてはならなかったはずです。

 日本企業は、それまで欧米よりも安い商品を大量につくることで貿易黒字を稼いでいました。つまり国家的な「薄利多売」であり、今の中国のようなビジネスモデルだったのです。

 しかし貿易黒字が溜まり物価が上がり賃金が上昇すれば、このビジネスモデルは成り立ちません。だから、日本はこのビジネスモデルを変え、欧米のような利益率の高いビジネスへとシフトすることが先決だったのです。

 そして、日本では労働者の権利が欧米ほどきちんと守られておらず、サービス残業や長時間労働は当たり前でした。現在でも、日本はサービス残業や長時間労働などでは、世界最悪のレベルなのです。

 そういう日本の労使関係において、国が企業に対して「賃金を下げてもいい」という方針を打ち出せば、賃金の低下に歯止めがかからなくなることは目に見えていました。

 欧米ならば、労働者の権利が厳重に守られているので、企業の論理だけで賃金を下げることはできません。欧米は厳しい競争社会のように見えますが、国民や労働者の権利は、何よりも大事にされてきたのです。

 あの自由の国のアメリカでさえ、日本の中央銀行にあたるFRBに「雇用を守る義務」を課しているほどなのです。つまり失業が増えないように、FRBが努力する義務を負っているのです。

 またアメリカの株式市場では、労働環境が悪化したり、労働者の賃金が下がったりすれば、株価が下がる傾向にあります。つまり、「労働者の生活が守られないと景気はよくならない」という意識が、国全体に浸透しているのです。

 竹中氏はそういう欧米の「雇用を大事にする文化」「労働者の生活を大事にする文化」には、目を向けることなく、ただただ「株主を優先する文化」だけを強引に日本に導入しようとしたのです。

 綿密な分析をせずに、ただただ日本は労働分配率が高いから下げろという、あまりに雑で乱暴な経済政策を行なったのです。
 またサラリーマンに対して「賃金が下がってもその分株で稼げばいい」という主張も明らかに現実から逸脱したものでした。もともとそれほど高くなかった賃金がさらに下げられれば、株式投資に回す余裕などはありません。

 だからほとんどの国民は、この20年間「賃金が下がっただけ」「生活が苦しくなっただけ」ということになってしまったのです。
 よく税金を無駄にする政治家のことを「血税を無駄にする」というような言い方をされることがありますが、竹中氏の場合は、そんな生ぬるい言葉では表現しきれません。血税を無駄にしているのではなく、国民の血を吸っているに等しいのではないでしょうか?

 国民は賃下げに苦しめられてきた

 このメルマガでも何度か取り上げましたが、日本経済新聞2019年3月19日の「ニッポンの賃金(上)」によると、1997年を100とした場合、2017年の先進諸国の賃金は以下のようになっています。
アメリカ 176
イギリス 187
フランス 166
ドイツ  155
日本   91

このように日本の賃金状況は、先進国の中では異常ともいえるような状態なのです。この間、日本企業の業績は決して悪かったわけではありません。

 そもそも日本経済というのは、バブル崩壊後もそれほど大きなダメージを受けてはいなかったのです。バブル崩壊で株価が急落したので日本経済は多大なダメージを受けた印象がありますが、相変わらず、貿易黒字は累積しており多くの企業では黒字が積みあがっていました。不動産絡みの負債を抱えていた企業が苦しかっただけです。

 また、もうすっかり忘れ去られていますが、2002年2月から2008年2月までの73カ月間、日本は史上最長の景気拡大期間(好景気)を記録しています。

 この間に、史上最高収益も記録した企業もたくさんあります。トヨタなども、この時期に史上最高収益を出しているのです。平成時代というのは、「史上まれに見る好景気の時代」だったのです。そして次の数値のように、2002年から2018年の間に、日本企業全体の経常利益は、2.5倍以上になっています。

 日本企業全体(金融、保険以外)の経常利益の推移

 年度  経常利益額

2002年度  31.0兆円

2004年度  44.7兆円

2006年度  54.4兆円

2008年度  35.5兆円

2010年度  43.7兆円

2012年度  48.5兆円

2014年度  64.6兆円

2016年度  75.0兆円

2018年度  83.9兆円

財務省・法人企業統計調査より

 企業の利益がたった十数年で31兆円から84兆円になるのはすごいことです。大成長といっていいほどです。にもかかわらず賃金は下がり続けてきたのです。
 それは、もちろん竹中平蔵氏の「賃下げ推奨政策」が大きく関係しているのです。近代国家の先進国の政府というのは、普通、賃下げを推奨したりなどは絶対にしないものなのです。企業というのはなるべく賃上げをしたくない、賃下げをしたいものです。そうした方が、経営者や株主の利益が増えるからです。

 しかし、そうなると国民生活が悪化します。そして国民生活が悪化すれば、長い目で見れば、国の経済自体も悪化していくのです。
 また日本も、高度成長期からバブル期にかけて「賃金の上昇」が常に経済政策の最重要ポイントとしてきました。特に高度成長期では、「国民の所得を上げること」を最大の目標とし、「所得倍増計画」を立案し成功させ日本全体を豊かにしたのです。

 このように先進国の政府というのは「賃上げを後押しする」ことを基本姿勢にしているのです。どう転んでも賃下げを勧めるようなことはしないのです。
 おそらく、近代の先進国の中で、賃下げを大々的に推奨した政府というのは、日本の小泉政権だけだと思われます。

 政府が賃下げを推奨しているのであれば、企業としては万々歳です。大手を振って賃下げができるからです。平成時代、好景気が続いていたにも関わらず、ほとんどの国民はそれを実感していません。むしろ、生活は苦しくなるばかりでした。それは、当然です。近代国家としては、当然行われるべき「賃上げ」がされていないのです。
***********************************************************

 引用以上

 竹中平蔵の犯罪性については、まだ言いたいことの1%も書いていない。
 とりわけ、淡路島に竹中帝国を築こうとしている野望については、「グレートリセット」とともに、激しく糾弾を重ねるつもりだ。

 竹中平蔵は、人類のなかに置いておく人物ではない。宇宙ロケットに乗せて、さいはてのブラックホールにでも送り込むべき人物だ。
 こんな糞野郎をのさばらせるな!

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1396.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/115.html#c42

[近代史02] 竹中平蔵物語 中川隆
128. 中川隆[-7659] koaQ7Jey 2021年2月06日 17:10:22 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[33]

竹中平蔵を宇宙の彼方に追放しろ! 二度と還ってこられないように……
2021年02月06日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1396.html

 私は、このブログで、ずいぶん、たくさんの竹中平蔵批判を繰り返してきた。
 一番最近では、
「究極の悪税」と竹中平蔵 2021年01月27日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1386.html

 とうとう出た! 竹中平蔵の亡霊=菅義偉 2021年01月14日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1372.html

 竹中平蔵という希有の犯罪者 2020年12月18日
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1345.html

 全部で、おそらく30本くらいは書いているはずだが、この男の人間性腐敗と悪質さは、脱税王、竹中平蔵が「人頭税」の導入を主張していることで鮮明だ。
 極悪人の揃った中国共産党に、竹中を送り込んだとしても、共産党内部で連帯感に満ち足りて、対等にふるまうのではないだろうか?

 恐怖の人頭税
 https://ameblo.jp/reisaiouen/entry-11904697052.html

 2015年、脱税王国、ケイマン諸島やパナマなど「タックスヘイブン」の闇が暴かれた。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%8A%E3%83%9E%E6%96%87%E6%9B%B8
 
https://wired.jp/2016/07/04/panama-papers-story/

 我々は、この事件で、日本の脱税の闇が暴かれるものと期待した。とりわけ、竹中平蔵の脱税口座が、300%以上の確率で存在すると確信し、この稀代の脱税王、労働者の権利を地に貶めた日本史上最大の極悪人を、やっと恒久追放できると色めき立った。
 だが、パナマ文書は、竹中が君臨する日本政界、また世界の闇の核心部にいるユダヤ系巨大組織の人物たちの脱税だけは闇に隠されたまま隠蔽されてしまった。

 我々は、パナマ文書を隠蔽できるほどの巨大な力が、日本政界だけで完結するなどと信じてはいない。この隠蔽には、何をどう考えてもCIAが関与しているのだ。
 それは、竹中平蔵が、世界を支配するイルミナティ=ユダヤ金融資本人脈の中核に位置することを意味していた。
 それは、まもなくイルミナティの司令塔、核心部のビルゲイツ・アルゴアとならんで、竹中平蔵がダボス会議の主催者に名を連ねたことで証明された。
 https://ameblo.jp/mimi2582/entry-12612066700.html

 イルミナティ=ダボス会議が、2021年1月に、「グレートリセット」を掲げて、世界をコンピュータと原発電気の支配する世界に刷新すると宣言したのは昨年だが、なぜか、1月の会議は延期された。表向きはコロナ禍のせいだが、たぶん、もっと他の理由がある。

 それは、原発再興スケジュールが、予想外に重く遅延している事情が関係しているはずだ。世界の風向きは明らかに変わっている。もうビルゲイツや竹中が思い通りにふるまう時代ではなくなっているのだ。

 まだ、日本の若者たちの多くが竹中平蔵の狡猾で残忍な正体に気づいていない。
 最近、竹中は中国共産党との結びつきを強めているので、おそらく世界史的な巨悪、吐き気の止まらない恐怖の「臓器生体殺人移植」にも、二階俊博とともに関与しているのではないかと私は疑っている。

 今回は、阿修羅掲示板の赤カブ氏の記事に、良い引用があったので、そっくり転載させておただく。
元国税が暴く“売国”の犯人。世界一の金持ち国家・日本が貧しくなった訳
https://www.mag2.com/p/news/485342

 竹中平蔵よ大罪を償え。元国税が暴く賃下げと非正規、一億総貧困化のカラクリ
  https://www.mag2.com/p/news/476856/3

 これまでもたびたび竹中平蔵氏について、具体的な数字や証拠を挙げながら批判してきた元国税調査官で作家の大村大次郎さん。大村さんは今回も自身のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、竹中氏の経済政策が日本を貧困化させた理由を詳細に解説するとともに、「氏は血税を無駄にするどころか国民の血を吸っているに等しい」と強く批判しています。

【関連】元国税が暴く竹中平蔵氏の住民税脱税疑惑「ほぼクロ」の決定的証拠
 https://www.mag2.com/p/news/472756
【関連】竹中平蔵氏に逃げ道なし。元国税が暴くパソナと政府間「黒いカネ」の流れ
 https://www.mag2.com/p/news/475003
【関連】「#竹中平蔵つまみだせ」の声に本人も戦々恐々?非正規激増の戦犯に高まる批判
 https://www.mag2.com/p/news/476450

 なぜ竹中平蔵氏の経済政策は日本を貧困化させたのか?

前号まで竹中平蔵氏の脱税疑惑や、竹中氏が会長をしているパソナと政府の癒着についてご紹介してきました。しかし竹中氏にはまだまだ様々な疑惑、不祥事があります。
 これほど疑惑まみれ、不祥事まみれの人物であっても、政治家として優れた手腕があったならば、国民としては救われます。

 しかし、竹中氏の場合は、それもなかったのです。それどころか、日本に貧困をもたらした、日本に格差社会をもたらした張本人です。
 経済の専門家の間でも、時が経れば経るほど、竹中氏の経済政策は評価が下がっており、日本経済を衰退させてしまったのは、竹中平蔵氏の経済政策によるものが大きいことがわかってきたのです。

 竹中平蔵氏の政策の最大の罪は、日本の雇用環境を滅茶苦茶にしてしまったことです。具体的に言えば、賃金を下げ非正規雇用を増やしたことです。
 彼は、小泉内閣成立直後に書いた『みんなの経済学』(幻冬舎)という本の中で、こういうことを述べています。

 日本は労働分配率が高い。だから経済成長が止まっているのだ。

 労働分配率とは、簡単に言えば、サラリーマンの給料のことです。会社が社員に高い給料を払っているので、日本の経済が駄目になったというのです。そして、彼はこうも述べています。

 労働分配率を下げれば、家計は苦しくなる。でもその分を投資で儲ければ補える。

 つまり会社は給料を下げなさい、そして家庭は、給料が下がった分は株で儲けて補いなさい、ということを述べているのです。

 そして竹中平蔵氏は日本の経済をその持論どおりに誘導していきました。法人税率は20%以上引き下げられ、高額所得者の税率は30%近く引き下げられました。

 しかも投資家の税金は本来の半分の10%に免除されました。また特定の期間に株の売買をした場合、税金をかけない、という時限立法も作りました。つまり、投資家は一定期間、所得税が免税されたのです。これによって、ライブドアや村上ファンドなどが台頭したのです。

 その一方で、企業は国の支持を背景にして、賃金を抑え込みました。裁量労働制の拡充でサービス残業が蔓延し、労働者派遣法の緩和で派遣労働者が爆発的に増えたのです。特に製造業の派遣労働の解禁は、日本の労働市場に大きな影響を与えました。

 なぜこれまで製造業の派遣労働が禁止されていたかというと、製造業というのは危険も大きいため、会社が従業員の安全に全責任を持つためにという意味がありました。また製造業に派遣労働を許してしまうと、ちょっと景気が悪くなったら、すぐに大量に解雇されてしまい、労働者の生活が不安定になるという危険もあったからです。

 実際にリーマンショック直後には、製造業の派遣労働者が大量に雇い止めされ、路頭に迷った人たちが「派遣村」で年を越すというような事態が生じました。ワーキングプアという言葉が使われだしたのも、小泉内閣以降なのです。

 しかも、竹中平蔵氏は、製造業の派遣労働を解禁した2年後、大臣をやめ派遣会社大手のパソナに重役として迎えられているのです。あまりに露骨すぎて笑い話にもならない、ただただ唖然とするだけです。

 日本はこの20年の間、先進国でほぼ唯一、賃金が下がった国になっています。ほかの先進国はほとんどが50%以上、中には100%近く賃金が上がった国もありますが、日本だけは賃金が下がっているのです。その最大の要因は、この竹中平蔵氏の経済政策にあるといえるのです。

 経済学者としてのポンコツさ

 この竹中平蔵氏の労働分配率だけを抽出して日本経済を分析するやり方は、明らかに雑なものの見方だったのです。そもそも日本人の賃金はまだ欧米に比べて安く、バブル期であっても欧米には届いていませんでした。

 日本企業の利益率自体が欧米企業よりも低かったので、労働分配率が高くなるのは当たり前だったのです。だから、賃金を減らすのではなく、日本企業の利益率を上げる方法を考えなくてはならなかったはずです。

 日本企業は、それまで欧米よりも安い商品を大量につくることで貿易黒字を稼いでいました。つまり国家的な「薄利多売」であり、今の中国のようなビジネスモデルだったのです。

 しかし貿易黒字が溜まり物価が上がり賃金が上昇すれば、このビジネスモデルは成り立ちません。だから、日本はこのビジネスモデルを変え、欧米のような利益率の高いビジネスへとシフトすることが先決だったのです。

 そして、日本では労働者の権利が欧米ほどきちんと守られておらず、サービス残業や長時間労働は当たり前でした。現在でも、日本はサービス残業や長時間労働などでは、世界最悪のレベルなのです。

 そういう日本の労使関係において、国が企業に対して「賃金を下げてもいい」という方針を打ち出せば、賃金の低下に歯止めがかからなくなることは目に見えていました。

 欧米ならば、労働者の権利が厳重に守られているので、企業の論理だけで賃金を下げることはできません。欧米は厳しい競争社会のように見えますが、国民や労働者の権利は、何よりも大事にされてきたのです。

 あの自由の国のアメリカでさえ、日本の中央銀行にあたるFRBに「雇用を守る義務」を課しているほどなのです。つまり失業が増えないように、FRBが努力する義務を負っているのです。

 またアメリカの株式市場では、労働環境が悪化したり、労働者の賃金が下がったりすれば、株価が下がる傾向にあります。つまり、「労働者の生活が守られないと景気はよくならない」という意識が、国全体に浸透しているのです。

 竹中氏はそういう欧米の「雇用を大事にする文化」「労働者の生活を大事にする文化」には、目を向けることなく、ただただ「株主を優先する文化」だけを強引に日本に導入しようとしたのです。

 綿密な分析をせずに、ただただ日本は労働分配率が高いから下げろという、あまりに雑で乱暴な経済政策を行なったのです。
 またサラリーマンに対して「賃金が下がってもその分株で稼げばいい」という主張も明らかに現実から逸脱したものでした。もともとそれほど高くなかった賃金がさらに下げられれば、株式投資に回す余裕などはありません。

 だからほとんどの国民は、この20年間「賃金が下がっただけ」「生活が苦しくなっただけ」ということになってしまったのです。
 よく税金を無駄にする政治家のことを「血税を無駄にする」というような言い方をされることがありますが、竹中氏の場合は、そんな生ぬるい言葉では表現しきれません。血税を無駄にしているのではなく、国民の血を吸っているに等しいのではないでしょうか?

 国民は賃下げに苦しめられてきた

 このメルマガでも何度か取り上げましたが、日本経済新聞2019年3月19日の「ニッポンの賃金(上)」によると、1997年を100とした場合、2017年の先進諸国の賃金は以下のようになっています。
アメリカ 176
イギリス 187
フランス 166
ドイツ  155
日本   91

このように日本の賃金状況は、先進国の中では異常ともいえるような状態なのです。この間、日本企業の業績は決して悪かったわけではありません。

 そもそも日本経済というのは、バブル崩壊後もそれほど大きなダメージを受けてはいなかったのです。バブル崩壊で株価が急落したので日本経済は多大なダメージを受けた印象がありますが、相変わらず、貿易黒字は累積しており多くの企業では黒字が積みあがっていました。不動産絡みの負債を抱えていた企業が苦しかっただけです。

 また、もうすっかり忘れ去られていますが、2002年2月から2008年2月までの73カ月間、日本は史上最長の景気拡大期間(好景気)を記録しています。

 この間に、史上最高収益も記録した企業もたくさんあります。トヨタなども、この時期に史上最高収益を出しているのです。平成時代というのは、「史上まれに見る好景気の時代」だったのです。そして次の数値のように、2002年から2018年の間に、日本企業全体の経常利益は、2.5倍以上になっています。

 日本企業全体(金融、保険以外)の経常利益の推移

 年度  経常利益額

2002年度  31.0兆円

2004年度  44.7兆円

2006年度  54.4兆円

2008年度  35.5兆円

2010年度  43.7兆円

2012年度  48.5兆円

2014年度  64.6兆円

2016年度  75.0兆円

2018年度  83.9兆円

財務省・法人企業統計調査より

 企業の利益がたった十数年で31兆円から84兆円になるのはすごいことです。大成長といっていいほどです。にもかかわらず賃金は下がり続けてきたのです。
 それは、もちろん竹中平蔵氏の「賃下げ推奨政策」が大きく関係しているのです。近代国家の先進国の政府というのは、普通、賃下げを推奨したりなどは絶対にしないものなのです。企業というのはなるべく賃上げをしたくない、賃下げをしたいものです。そうした方が、経営者や株主の利益が増えるからです。

 しかし、そうなると国民生活が悪化します。そして国民生活が悪化すれば、長い目で見れば、国の経済自体も悪化していくのです。
 また日本も、高度成長期からバブル期にかけて「賃金の上昇」が常に経済政策の最重要ポイントとしてきました。特に高度成長期では、「国民の所得を上げること」を最大の目標とし、「所得倍増計画」を立案し成功させ日本全体を豊かにしたのです。

 このように先進国の政府というのは「賃上げを後押しする」ことを基本姿勢にしているのです。どう転んでも賃下げを勧めるようなことはしないのです。
 おそらく、近代の先進国の中で、賃下げを大々的に推奨した政府というのは、日本の小泉政権だけだと思われます。

 政府が賃下げを推奨しているのであれば、企業としては万々歳です。大手を振って賃下げができるからです。平成時代、好景気が続いていたにも関わらず、ほとんどの国民はそれを実感していません。むしろ、生活は苦しくなるばかりでした。それは、当然です。近代国家としては、当然行われるべき「賃上げ」がされていないのです。
***********************************************************

 引用以上

 竹中平蔵の犯罪性については、まだ言いたいことの1%も書いていない。
 とりわけ、淡路島に竹中帝国を築こうとしている野望については、「グレートリセット」とともに、激しく糾弾を重ねるつもりだ。

 竹中平蔵は、人類のなかに置いておく人物ではない。宇宙ロケットに乗せて、さいはてのブラックホールにでも送り込むべき人物だ。
 こんな糞野郎をのさばらせるな!

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1396.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/301.html#c128

[近代史4] じゃがいものガレットの作り方 中川隆
1. 中川隆[-7658] koaQ7Jey 2021年2月06日 18:04:46 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[34]
#124【シェフ三國の簡単レシピ】つなぎは使わない!じゃがいものガレットの作り方 | オテル・ドゥ・ミクニ





東京・四ツ谷にあるフランス料理レストラン「オテル・ドゥ・ミクニ」オーナーシェフの三國清三によるレシピをご紹介しています。

「じゃがいものガレット」

【材料】4〜6人前
じゃがいも(メークイン) 3個
塩 適量
こしょう 適量
無塩バター 20g

[ソース]
ブルーチーズ 20g
生クリーム 大さじ2


1.じゃがいもはツマ用のスライサーで千切りにする。塩、こしょうで味をする。ソースはボウルに合わせておく。

2.フライパンにバター(半量)を熱し、じゃがいもを入れる。何度かひっくり返しながら、焼き色をつけ、中まで火を通す。

3.仕上げに残りのバター加える。

◎ソースをかけて、ボナペティ!

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1486.html#c1
[近代史4] じゃがいものガレットの作り方 中川隆
2. 中川隆[-7657] koaQ7Jey 2021年2月06日 18:06:19 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[35]
【ジャガイモのガレット】簡単料理!カリカリッ自宅飲みにも最適





自宅飲みにも最適!フライパン一つでできる
簡単じゃがいものガレットです。
フライドポテトより簡単で美味しいです


■材料
・じゃがいも中 2つ
・塩 小さじ1/2
・チキンパウダー 小さじ1
・水 大さじ1
・片栗粉小さじ1

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1486.html#c2
[近代史4] じゃがいものガレットの作り方 中川隆
3. 中川隆[-7656] koaQ7Jey 2021年2月06日 18:08:31 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[36]
【ほぼ10分】料理研究家コウケンテツの日常 家族の朝食じゃがいものガレット風を黙々と作ってみた(Vlog)





■じゃがいものガレット風

【材料】
・じゃがいも(メークイン):2〜3個
・オリーブオイル、塩、ケチャップ:各適宜
・パルメザンチーズ(粉チーズでも):適宜


【作り方】

@じゃがいもは皮をむいておく。フライパンにオリーブオイルをたっぷり熱し、便利な細切りスライサーでじゃがいもをスライスする。(スライス仕切れなかったじゃがいもは包丁で切る)
丸く形をととのえ、塩、粉チーズをちらしてこんがりと3分ほど焼く。

Aくるりと裏返して同様にこんがりと焼く。

B器に持ってケチャップをかける。お好みでハーブ、チーズ、粗挽き黒胡椒かけてもうまい。



■ミックスリーフとカッテージチーズのサラダ

【材料】
・ミックスリーフ:1袋
・紫玉ねぎ:1/4個
・オリーブオイル、塩、バルサミコ酢:各適宜
・カッテージチーズ:適宜


【作り方】
@ミックスリーフは水にさらしてパリッとさせておく。ざるにあげて水気をしっかり切って器に盛る。

A紫玉ねぎを薄切りにしてちらす。塩、オリーブオイル、バルサミコ酢をかけ、カッテージチーズをちらす。

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1486.html#c3
[近代史4] じゃがいものガレットの作り方 中川隆
4. 中川隆[-7655] koaQ7Jey 2021年2月06日 18:10:44 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[37]
【シェフの簡単おつまみ】つなぎは使わない!ジャガイモのガレットの作り方




家に重鎮のごとく居座っているジャガイモ。
今回は千切りにしてガレットを作りました。

つなぎは使用せず、芋のデンプン質のみで結着させるので、素材本来の美味しさを存分に楽しめます。
味付けはシンプルに塩と、中にはチーズを忍ばせて。
外はカリッと
中はホクッと
食感のアクセントも最高です。

丁寧に美しく焼き上げました。
ビールやワインのおともに、簡単・絶品フレンチ風おつまみ、是非作ってみてください☆


材料 (28cmフライパン約4人分)

じゃがいも(大) 5個
スライスチーズ4枚
塩 適量
※分量は目安で、少量で作りたいときは小さめのフライパンでじゃがいも3個位で作ると良いです!

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1486.html#c4
[番外地8] 石器時代から現在までずっと尖閣は台湾先住民の生活圏だった 中川隆
1. 中川隆[-7654] koaQ7Jey 2021年2月06日 21:27:12 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[38]
そもそも台湾先住民は尖閣が古来の漁場だったので、日本の領土になると食べていけなくなるんだ。
そんな勝手に領土にされたら困るんだ。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/850.html#c1
[近代史4] マッシュポテトの作り方 中川隆
8. 中川隆[-7653] koaQ7Jey 2021年2月06日 21:48:45 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[39]
【じゃがいものピューレ】100人いたら98人が美味しいっていう料理 マッシュポテト





#動画内で生クリーム牛乳が間違えてmlの表記になっています​。
gで計って頂けるとありがたいです。

正直じゃがいもの分量の半量の液体(バター、牛乳、生クリーム)で
あれば失敗はしないのでmlでもこの程度の分量であれば問題なしです。
塩だけ厳密に計って下さい。

クリスマスなど特別な時に使える料理。
フランス料理の定番の付け合わせのジャガイモのピューレの紹介です。
前日に作っておけば、レンジで温めるだけで使えるので重宝すると思います。


材料

じゃがいも(メークインなど) 500g
無塩バター 50g
生クリーム 100g
牛乳 100g
塩 3gくらい(じゃがいもは塩辛くなりやすいので注意してね)

茹でる水は1ℓに対して15gの少し塩辛いくらいの塩分量


ポイント
じゃがいもを茹でる際の塩加減は少し辛いお吸い物くらいの塩分で湯がいて下さい。グラグラ沸かさないでください。
グラグラ沸かすとじゃがいも同士が擦れて皮が破れます。
皮が破れるとそこから水が入って水っぽい仕上がりになります。
なので弱火と中火の間でポコポコ表面が揺れる程度。

大体40〜50分くらい火を入れます。
火が入ると、串がすっと通ります。
この料理はきちんとじゃがいもは茹でたほうがいいと思います。

バター、牛乳、生クリームはじゃがいもの総量の半分以下にして下さい。
それ以上入れると柔らかくなりすぎます。
バターの量を増やすとよりリッチに減らすとあっさりになります。
有塩バターを使う場合塩の量を0.5gほど減らしてください。

クリームの塩加減は美味しいなって思う程度です。
ここでしっかり塩加減を決めておくと、味が決まりやすいです。
じゃがいもは塩分がつきやすいので塩辛くはないけど
しっかり味がついているくらいがいいと思います。

じゃがいもは熱いうちにむきます。
冷めると作業がやりにくくなります。
熱いので、皮を剥く際ゴム手袋をしてやっています。

今回は入れなかったですが、
ナツメグ、白胡椒など入れると美味しいです。

前もって作っておくとお肉の付け合せに便利です。
温める時はラップをして、レンジでチンするのが、一番効率がいいです。

シンプルですが、感動する美味しさです。

【クキパパコラボの包丁のサイトのリンクです】
https://seisukehamono.com/collections/%E3%82%AF%E3%82%AD%E3%83%91%E3%83%91%E6%96%99%E7%90%86%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%8D%E3%83%AB

【楽天ルーム動画で使う調味料や調理器具】
https://room.rakuten.co.jp/room_kukipapa06/items

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1301.html#c8
[近代史4] ポテトサラダの作り方 中川隆
6. 2021年2月06日 21:52:13 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[40]
邪道にして至高、ポテサラの常識が変わります【至高のポテトサラダ】





【至高のポテトサラダ】
是非お試しください!

★今回のレシピはこちら↓
ーーーーーーーーーーーーーー
【至高のポテトサラダ】
じゃがいも 2個(280gほど)
玉葱     1/4個(50g)
にんにく   2片
水      大さじ3
ベーコン   60g
マヨネーズ  大さじ3半
黒胡椒    小さじ1弱
塩      小さじ1/3
砂糖     小さじ1
味の素    6振り

☆仕上げに
追い黒胡椒
★お好みで
タバスコ

http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/1275.html#c6
[近代史3] 昔のテレビ・ドラマは面白かった _ 三上博史・ 広末涼子 リップスティック (フジテレビ 1999年) 中川隆
4. 中川隆[-7652] koaQ7Jey 2021年2月06日 22:39:42 : G6I5aLKuSU : OUx2U2EwZGdJajI=[41]
リップスティック 第4話 [1999]



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