330. 2021年2月14日 13:44:44 : Tj4EtFr6II : OTdJMVV6aGRuYjI=[1]
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20201210-00211818/
(3)台湾海峡
台湾は中国のすぐそばにあるものの、われわれ全員が台湾の持っている自由を守ろうと努力している。中国による南シナ海での人工島建造とその航行への影響を注視している。すべてのアジア太平洋諸国は中国が建造した南シナ海の島々の周囲での活動を見ている。
中国はわれわれに人工島は建造しないと言ったが、実際にはそうしている。香港で何が起こっているのかを見ると、中国はイギリスと合意したことを破って、市民の弾圧が行われている。中国は自分たちが同意した規則に従っていない。次に台湾で何が起きるのかを見ることになる。
われわれは南シナ海での人工島建造、アジア太平洋地域とその周辺の航行の脅威に注目している。より多くの同盟国がパトロールに参加するようになった。アメリカだけではなく、日本や韓国など航行の自由を守ることに貿易上の利益がある同盟国、アジア太平洋のパートナー、NATO加盟国として行うことが重要だ。
国際海洋法の違反は影響を及ぼす。中国が航行の自由に抵抗し始めた場合、経済、輸送、貿易だけでなく軍事的優位性にも影響を及ぼす。
(4)ハイブリッド戦争
中国とインドの国境で起こったことを例に挙げよう。中国とインドは国境の両側に軍隊を置いても絶対に互いに攻撃したり銃を持ったりしないことで合意していた。しかし中国兵は国境を越えてインド兵を攻撃した。彼らは銃を持っていなかったものの、有刺鉄線を巻いた棍棒が使用された。
多くのインド兵が殺され、一種の中世の紛争のように説明された。非常に残忍な対立だった。国境侵入について意見の違いがあった場合のメカニズムについて合意した後にもかかわらず、中国兵は逆にインド兵を攻撃した。
(5)貿易を使った嫌がらせ
オーストラリアは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の起源について、それがどこから始まったのか独立した調査を求めた。その後、中国は非常に否定的な反応を示し、貿易相手国の1つであるオーストラリアに対する貿易報復を開始した。
オーストラリアが南シナ海での行動に参加した時も中国はオーストラリアに対して報復した。オーストラリアが中国通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の次世代通信規格5G参入を認めなかった時にも別の報復があった。実際、ここ数カ月の間に、中国はオーストラリア産の商品を大量に埠頭に残し、腐らせた。
中国の大臣の1人は「中国を敵にしたければ、オーストラリアの敵としての中国を見ることになる」と言っている。中国が主要な貿易相手をどのように扱っているか、貿易や経済的な影響をどのように利用しているのかはオーストラリアの例を見れば明らかだ。
他の多くの国々、日本にもインドにも似たような話がある。欧州も世界貿易機関(WTO)の規則に違反し続けることの危険性を認識していると思う。そして中国との関係を規制する方法を検討し始めていると思う。私はNATOのすべての加盟国が「私たちはそんなことが起こらないように準備する」と宣言する用意はできていると考えている。
(6)一帯一路
欧州の主要な港が中国に所有されている。世界的に見ると、世界最大のコンテナ港の3分の2が中国によって管理されている。中国が一帯一路を宣言した北極圏でも大西洋に接続する港湾施設を探している。
経済的利益を守るためには航行の自由が必要だ。そのためには軍事的な能力も求められる。すべての西側、アジア太平洋の同盟国は航行の自由を管理し、保証することに利益がある。それは対立を引き起こすかもしれないし、発火点になるかもしれない。
(7)同盟国やパートナーとの共通目標
中国が規則を破っている時により強力な抑止力を発揮できるように同盟国とパートナーの結束を保つことが重要だ。われわれの共通目標は中国を敵対者にするのではなく、ルールベースの領域に持ち込むことだ。欧州連合(EU)やNATOだけでなく、特にアジア太平洋地域のパートナーと協力することになる。