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俳優ルトガー・ハウアーさん死去 「ブレードランナー」のレプリカント役など - BBCニュース
https://www.bbc.com/japanese/49108977
俳優ルトガー・ハウアーさん死去 「ブレードランナー」のレプリカント役など
2019年07月25日
オランダ出身の俳優ルトガー・ハウアーさんが19日に死去していたことが明らかになった。75歳だった。1982年公開の近未来SF映画「ブレードランナー」に出演し、簡単に人間を殺す一方で哲学的な人造人間「レプリカント」の演技で強烈な印象を残した。
代理人によると、少し前から病気を患い、19日にオランダで亡くなった。24日に葬儀が行われたという。
リドリー・スコット監督による「ブレードランナー」では、人間に奴隷として使われ寿命が4年しかない自分たちレプリカントの解放を求め戦い、自分がなぜ生きて死んでいくのかを問いただしながら、主人公デッカード(ハリソン・フォード)と対立する。
最後のクライマックスで語る印象的な独白は、ハウアーさん自身が書いた。
「お前たち人間が信じないようなものを見てきた。オリオンの肩で燃え上がる戦艦。タンホイザー・ゲートの闇に輝くCビーム。こうした瞬間はすべて、時の中で失われてしまう。雨の中の涙のように……。死ぬ時だ」というこの最後の台詞とハウアーさんの演技、ならびに映像表現は、観る者に強烈な印象を残した。
この台詞についてハウアーさんはかつてインタビューで、「最後の場面でレプリカントは、死ぬことによって、本物の男とはどういうものかをデッカードに見せ付けた」のだと話していた。
「ブレードランナー」のほかにはホラー映画の出演が有名で、「ダリオ・アルジェントのドラキュラ」(2012年)ではドラキュラを追跡するヴァン・ヘルシング博士を、スティーヴン・キング原作のミニシリーズ「のろわれた町」では吸血鬼を演じた。
中世ヨーロッパを舞台にしたファンタジー映画「レディホーク」や、死ぬまでに海を見たいと病院を脱走する若者たちを描いたドイツ映画「ノッキン・オン・ヘブンズ・ドア」などでも、存在感を示した。
ハウアーさんは1944年1月23日、オランダ・アムステルダムに近いブリューケレンで生まれた。
若い頃には商船の船員となったが、1962年にアムステルダムに戻ると演技の勉強を始めた。陸軍を経て演技の世界に戻り、1969年にテレビシリーズの主役に抜擢された。
「ブレードランナー」での演技が最も有名だが、今年になるまでずっと現役で、「シン・シティ」、「バットマン・ビギンズ」、HBOシリーズ「トゥルー・ブラッド」などにも出演した。
その訃報を受けて、ソーシャルメディアには弔意の書き込みが続いている。
アカデミー賞作品賞映画「シェイプ・オブ・ウォーター」のギレルモ・デル・トロ監督は、「偉大なルトガー・ハウアー、安らかに。激しく、深く、本物で、観る者の目をひきつけて離さない俳優で、出演映画に真実と力強さと美しさをもたらした。僕が特に好きなのは、『グレート・ウォリアーズ』、『錆びた黄金』、『ヒッチャー』、『ブレードランナー』、『レディーホーク』と『ブラインド・フューリー』だ」とツイートした。
映画監督でプロデューサーのチャールズ・ド・ラウジリカさんは、「偉大なルトガー・ハウアーが亡くなり、とても悲しい。スクリーン上の彼と実際の彼、共に良い思い出がたくさんある」とツイートした。
イギリスのプロデューサーで作家のジョナサン・ソスコットさんは、「どんな駄作でも彼が出ていれば見ごたえがあった」、「映画史上最高の悪役の1人」と書いた。
映画「ターミネーター2」で悪役ターミネーター「T-1000」を演じた米俳優ロバート・パトリックさんは、「あまりに悲しい知らせだ。ルトガーは本当に素敵な人間で、素晴らしい俳優だった!」と書いた。
(英語記事 Rutger Hauer: Blade Runner actor dies aged 75)
http://www.asyura2.com/16/bd62/msg/619.html#c1