54. 中川隆[-8682] koaQ7Jey 2024年11月03日 15:20:21 : tgg906Av16 : MFZoZEN0cGxkYVE=[1]
このスピーカーを譲っていただくわけにはいきませんか
2024年10月23日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/9fa311b4a8177c5ba6a3add0b8f1d830
このブログを通じて我が家の(オーディオの)最近の「動き」を察知された「YO」さん(岡山)。
「ぜひ聴かせてください」とのことで、日程調整したのがこの21日(月)。この1年半で3回目のご訪問だから、遠路はるばる「ご苦労様です」と同時に、その熱心さにも頭が下がります。
その熱意に応える必要があるので、受け入れ態勢にも余念がなく聴いていただくスピーカーの順番まで決めていたのだが、いざ当日となってみると、予想外の展開になってしまった。
やはり「筋書き通り」には事が運ばない・・、「人生と同じだ」と改めて痛感しましたぞ〜(笑)。
さて、当日の模様を振り返ってみよう。
お電話があったのは午前9時過ぎだった。
「現在、別府湾サービスエリアにいます。これからお伺いしてよろしいでしょうか?」「ハイ、どうぞ、お待ちしてます。何時に岡山を出発されましたか?」「午前3時に出発して8時頃に着きました。5時間です、スイスイでした」「昨晩何時に寝られたのですか?」「11時ごろです」「たった4時間しか寝られてないのですか?」「4時間寝れば十分ですよ」
随分、タフな方である(笑)。
10分程度で我が家に到着された。さっそく試聴開始〜。
全体で4台のSPを聴いていただく予定で、最初はいちばん右端の「075」ツィーターがポイントのシステム。
もちろん、今回のハイライト「6A3シングルアンプ」(モノ×2台)は4台すべてのシステムで暗躍させるつもりで、今回はウーファー部分(口径25cm)に活用した。
肝心の075はこの「LS7シングルアンプ」で駆動した。
すべて希少な「なす管」で、球の種類の詳述は専門的になるので避けるが、おそらくこの組み合わせは世界中でもこれ1台だけだろう〜。つい自慢したくなるのがブログ主の浅はかなところだ(笑)。
で、肝心のお客様の反応はといえば、終盤になって「ちょっと高音域のレベルが高いように感じました」とのことで、以前福岡からお見えになったお客さんからも同じご指摘があった。
我が家では悲しいかな加齢のせいだろうか、どうも高音域のレベルをつい上げてしまうみたい・・、ま、全体的には可もなし不可もなしといったところかな〜。
次は、いよいよ本命の「AXIOM80」へと展開する予定だったが、「YO」さんと話をするうちに、本日、ローサー(英国)の「PM6A」をクルマに積んできているとお伺いして、飛び上がらんばかりに驚いた。
「エ〜ッ、それは願ってもない機会です!ぜひ、聴かせてください・・」。英国の名門「ローサー」のユニットは強力なマグネットが付いており、再生能力が抜きん出ているのは百も承知。
ずっと以前に所持していたことがあるが「エッジがボロボロ」になり、泣く泣く別の愛好家へと手放したことがある。「タンノイVLZ」と「ローサー」は我が長いオーディオの歴史において涙と悔恨の傷跡として深く刻まれている(笑)。
何という典雅な音なんだろう・・、一聴しただけですっかり魅了されてしまった。低音とか高音とか透明感とかが、どうのこうのという音ではない。
とてもバランスが取れていて、家庭で「音」を気にせずに、ひたすら「音楽」に聴き耽るのには絶好のスピーカーであることを改めて思い知らされた。
ユニットもいいけれど、箱のツクリも抜群なのだろう。もちろん「6A3シングル」アンプとの相性は言わずもがなである。
ご覧の通り、ギター用の薄い銘板に取り付られている「PM6A」だが、低音域がふっくらと充実していて、これだとサブウーファーなんか邪魔になるだけである。改めて箱の重要性を思い知らされた・・、今さら〜(笑)。
2時間ほど自分の世界に閉じこもって音楽に聴き惚れた。
モーツァルトのヴァイオリン・ソナタ全集(2枚:バロックヴァイオリン)・・、もうお客様なんか そっちのけ なんだからひどい話である(笑)。
とうとう「このスピーカーを譲っていただくわけにはいきませんか、即答されなくて結構です・・、お帰りになるときまでにご返事をいただければ結構ですから」、こんな音を聴かされると黙って引き下がるわけにはいきませぬ・・(笑)。
とはいえ、こういう厚かましいお願いをしたというのも、YOさんはいくつもSPを持っていらして、「PM6A」をメインで聴いておられないとのことだったので申し上げてみたというわけ。
そして、いよいよ興奮冷めやらぬ中を「AXIOM80」の登場・・、これはこれで良かったのだが、「ふっくら感」は「PM6A」の方が一枚上だね〜。
「YO」さんは「この音で贅沢を言ったら罰が当たりますよ、むしろ自分からスピーカーの方に寄り添う姿勢が大切ではないでしょうか」
「う〜ん、それもそうですけどね・・、PM6Aを聴いた後だとどうしても不満が残りますね〜」
すぐに、「AXIOM80」を容れている箱の改造計画が脳裡を駆け巡った。
「PM6A」を容れた箱のように、バッフル、それと対面する後ろ側の板を「4mm」厚ほどにする、当然、補強は必要だろう、そして側面の板厚は従来通り「1.5cm」くらいにする・・。
その後は、うわの空状態のまま「ウェストミンスター+TRIAXIOM」を聴いていただいたが、予想外にも好評だった。
そして、2時半ごろになって「遠方だしぼちぼち・・」、と腰を上げられながら「PM6Aは今日の所は勘弁してください。それにとても故障の多いユニットですし、修繕代も目の玉が飛び出るほど高いです。そうなると申し訳ないですから」
「ハイ、わかりました。」「熱願冷諦」とはこのことだね・・(笑)。
翌日になって「無事帰り着かれましたか?」と、連絡してみたところ「はい、行きと違って帰りは工事中が多くて夜の9時ごろ帰り着きました。結局6時半かかりましたよ。聴かせてもらった音を忘れないうちにと、11時ごろまで我が家の音を確認しました」
「また懲りずにお越しください・・、その気になったらPM6Aをよろしくお願いします。」
というわけで、秋の好日、熱い、熱い試聴会が終わりました(笑)。
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善は急げ
2024年10月26日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c6e1072fbb40d1ea116c39320b58beda
「善は急げ」 → 「良いことをするのにためらうな」(広辞苑)。
つい先日、我が家にお見えになった「YO」さん(岡山)の「ローサー」にすっかり魅了されたことはすでに書き記した通り〜。
ユニットもさることながら、感心したのは箱のツクリで「4mm」厚の薄板(ギター用)を使って上手く箱の共振を利用し、見事にふっくらとした音を出していた。
口径20cmとは信じられないような音なので、箱の重要性について再認識させられたが、これは古典系の英国ユニットに限っての話だろうけどね〜。
で、それに引き換え我が家の「AXIOM80」(以下「80」)は・・、箱の面で「未(いま)だし」の感を深くしたことだった。
何といっても「ふっくら感」がまだ足りない。
ことオーディオに関しては指をくわえて傍観するほど「怠け者」ではない積りなので、さっそく行動に移った。
せめて「80」のバッフルだけでも薄板にしてみよう・・。
クルマで40分ほどの大型「DIY」店へ乗りつけて薄板を吟味したところ、「4mm」厚と「5.5mm」厚の板があったので、どちらにしようかと迷った。
重量級の赤帯マグネットを持つ「80」となると、前者は強度がちょっと不安なので後者に決めることにして、所定の寸法「横49.5mm × 縦950mm」にカットしてもらった(2枚)。
そして補強材を追加して、全体の会計は見事に「3000円」以内に収まったのだから、ビンボー人にとってはメデタシ、メデタシ〜(笑)。
さあ、後は家に帰って作業あるのみ〜。
で、帰宅後に気が付いたのだが2枚の内1枚が歪気味に たわんでいる のを発見・・、これが薄板の 哀しさ なんだよなあ〜。
両端に錘を載せて矯正することにした。2時間ほどでようやく正常になった。
その片手間に、もう一枚の方のバッフルに口径25cmの穴をジグソーで開けて、補強材を張り付けた。
そして、完成形がこれ。ちなみに、肝心の「ARU」(背圧調整器)は底板に取り付けている。これで少しは「見栄え」も良くなったかな〜(笑)。
まだ海のものとも山のものともつかないので塗装の方は後回し〜、とはいえ、もうこのままでいいかもねえが気持ち半分かな〜(笑)。
さあ、後は肝心の音出しである。「80」が完璧な音を出しさえしてくれたら我が家のオーディオは完結するといっても過言ではない。
もうワクワクしながらオーディオ人生を左右するような運命の一瞬に身を任せた!
そして・・、あれ〜、なんだ期待したほどじゃないぞ・・というのが第一印象である。これまでが80点だとすると85点くらいにはなったけど、まだ「ふっくら感」は「ローサー」には及びもつかない〜。
ここから、例によって少しでも向上させようと「もがき」が始まった。
こういう時にパワーアンプ「6A3シングル」が「座標軸」の役割を果たしてくれるのはありがたい、何せ他のアンプはこのアンプ以上の音は出せないんだから・・。
で、パワーアンプの責任じゃないとすると当然「プリアンプ」との相性に目が向く。
「12AU7」アンプから「E80CC」アンプへ代えてみると、明らかに神経質な響きが減って少し「まったり感」が出てきたのはうれしい限り。
次に「DAC」へと目を向けた。これまで「D2R」を使っていたのだが、ようやく夏が終わったので「エルガー プラス」(英国:dCS)の出番がやってきた。
実は、我が家では7月〜9月にかけて「天板」が猛烈に熱くなるので使用しないと決めているのだ。
このDACは20年前くらいの産物なので、日進月歩のデジタルの世界では「旧石器時代の遺物」みたいなものだが、「豊かな音」という点では特筆すべきものがある。何しろ、アンプのボリュームを絞っても「音が痩せない」んだから〜。
さすがに、発売時の定価が「250万円」だった、だけのことはありますぞ〜。
というわけで、以上2点の対策によりどうにか「85点 → 90点」に持ち直した感じで、老骨に鞭打っての半日間の作業もどうにか面目を施したかなあ〜(笑)。
今日(26日)はこの新装なった「80」で「ワールド・シリ〜ズ」(MLB)でも観よう、大谷選手頑張れ!
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「見てくれ」が良くなると音も良くなる?
2024年10月30日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/ec0321bcf789c08a37fcdfd18911c884
10日前(21日)にお見えになった「YO」さん(岡山)さんが持参された「ローサー」のSPには大いにショックを受けた。
改めて「箱」の重要性について大いに啓発されたので、その興奮が冷めやらぬうちにと、すぐに行動に移したのは既報通り〜。
まずは「AXIOM80」のバッフルを「5、5mm」厚の薄板に代えて大成功・・、な〜に自分が勝手に思うだけだけどね〜(笑)。
見てくれの方も、かなり変身〜。
これが、「YO」さんがお見えになる前の画像だが、こうやって眺めてみるとあまり冴えないなあ〜(笑)。
もう少し「見てくれ」にも気を使ってみようかな〜、で「AXIOM80」が次のように既存のサランネットを被せてイメ〜ジを一新〜。
そして、この土曜日(26日)に、「AXIOM80」ファンの仲間に聴いてもらったところ「余分なロスが少なくなって音の粒立ちがメチャ良くなりました!」と絶賛、また絶賛〜(笑)。
これに大いに自信を得て、さっそく「柳の下の二匹目のどじょう」を狙うことにした。「AXIOM80」のバッフルづくりのときに余った「5.5mm」厚の薄い板材がまだ大量に残っているのだ!
狙う対象は「スーパー10」(ワーフェデール:フルレンジ:口径25cm)である。
昨日(29日)は家人が仕事に出かけるの待ってから取り掛かった。玄関先で木の屑が散らばるのを嫌うので仕方がない(笑)。
半日がかりの作業の結果、この通り〜。
何しろ「ワールドシリ〜ズ」(MLB)の中継をときどき観ながらの作業なのでなかなか はかどらない(笑)。ようやく完成したところで、昼飯時になった。
午後はいよいよボックスへの取り付け作業にかかった。
これも既存のサランネットを被せて「見てくれ」のレベルアップを図った〜。
で、肝心の音である。ワクワク、ドキドキしながら耳を傾けた。まさにオーディオの醍醐味ですね〜。
お〜っ、これは素晴らしい!! ローエンドへの伸びが際立っており、全体的に豊かな音へと大変身。たかがバッフルでこんなに変わるのかと耳を疑うほどだった。
流石に重量級の赤帯マグネットを付けた「スーパー10」の本領発揮〜。
思うに、この箱の板の厚さは「4cm」もあるほど頑丈だが、ユニットの後ろ側に出る「逆相の音」が逃げ場を失って薄いバッフルに押し寄せて盛大に振動させているのだろう。
ただし、SPの箱の振動の良し悪しは論議があるところだろうが、古典系の英国ユニットを使う限りにおいては必須だと思っている〜。
そして、この音ならもう「サブ・ウーファー」も「ツィーター」も要らないな・・。
8000ヘルツ以上を受け持っていたツィーターの「075」(JBL)を外すことにした。
そもそも同じ「英国勢」なのに「ワーフェデール」は「グッドマン」に比べて高音域の繊細さにやや欠けると思ってきたのだが、こうやって聴いてみると高音域もなかなかいいじゃない・・。
悪いのはどうやら「鳴らし方」だったらしい(笑)、ここでも「6A3シングル」アンプ(モノ×2台)が利いているのは想像に難くない。
これで、メデタシ、メデタシ・・、「見てくれが良くなると、音も良くなるのかなあ」(笑)。
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柳の下に3匹目のどじょうを狙う
2024年11月03日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/232a6cb5bf54f5256b221521ef971261
このところ、スピーカー・ユニットを取り付けるバッフルの交換に余念がない。
何しろ板の厚さが「1・5cm」から、およそ1/3の「5.5mm」の薄板に代えるだけで、いとも簡単に「低音域の量感」が増すようになるからたまらない〜。
オーディオは「気に入った高音」を出すよりも「気に入った低音」を出す方がはるかに難しいと思っているが、はたしてバッフルを響かせることで低音を出すのがいいことなのか悪いことなのか・・、こればかりはいろいろ論議があるところだろうが我が家で使っている古典系の英国ユニットを使う限りでは大いに気に入っている。
な〜に、自分さえ良ければそれでいい趣味なんだから〜(笑)。
当初、及び腰で実験したのはグッドマンの「AXIOM80」(初期版)だった。
そして、予想外ともいえるほど上手くいったので、「柳の下の二匹目のどじょう」を狙って次はワーフェデールの「スーパー10」のバッフルづくり〜。板厚が4cmの箱に取り付けようという試み〜。
これも気が遠くなるほど上手くいった!(笑)。
そして、まだあと1ペア分のバッフルが残っている・・、さあどうする?
同じ箱を使ってグッドマンの「TRIAXIOM」(口径30cm:同軸3ウェイ)に向かうのは必然的な成り行きだった。
「スーパー10」があまりにも気に入った音を出すもんだから「後ろ髪」を引かれる思いだったが、「TRIAXIOM」からどういう音が出てくれるのか、その誘惑が優って交換へ。
つまり同じ箱用のバッフルを2種類作ることになるわけで、片や口径25cm、片や口径30cmだから同様に使うわけにはいかないのがつらいところ。
昨日(2日)は家人が旅行(宝塚観劇)で不在なのをいいことに、張り切って朝から大っぴらにとりかかった。
バッフルの穴開けには「ジグソー」が大活躍〜、重宝してます。
作業も手馴れてきて「裏蓋」の補強など、すいすい運ぶ〜。
これが完成形〜、さあ、いよいよ音出しである。オーディオの醍醐味ですねえ!
絶対にいい音が出ると踏んでいたが、あれ〜、意外にも何だか「冴えない音」・・、ぼんやりして鈍い音というのが第一印象だった。
そういえば、先日岡山からお見えになった「YO」さんが「あなたのブログを読んでいると、スピーカーを交換してすぐにコメントを出されていますが、スピーカーにもある程度エージングが必要ですよ、いつも不自然に感じています」というコメントが耳に残っている。
アンプなどに使う新しいコンデンサーのエージングは当たり前だが、古典系のスピーカーだと、製作からもはや50年以上も経っているので、微妙で繊細なツクリのユニットの「慣らし運転」が必要なのは頷けるところ。
で、30分ほど経つと音が随分こなれてくるのがわかった。しかし、まだ何となく違和感が残る・・。
低音の制動力が少し利いておらず、少しボン付き気味かな〜、中高音域も少し歪みっぽい感じがする。
経験上、アンプのパワーがオーヴァー気味だとこういう音が出ることが多いので、絶対的な存在の「6A3シングル」から、思い切って「6AR6シングル」に交換してみることにした。
ほかにも待機中のアンプがいろいろあるが、まあ組み合わせ上での一種の「勘」ですな〜(笑)。
「6AR6(5極管)を3極管接続にすると、銘管「PX4」とそっくり同じ特性になります」とのことだったので、作ってもらったアンプだが期待に違わぬ仕上がりだった。
この真空管の出自を辿るとウェスタン製の「350B」に行き着くが、さすがに素性がいいだけあって魅力的な音を出す〜、ただし画像でご覧のように初期の「湾曲型プレート仕様」に定評があるところ。
そして・・、このアンプで諸々の課題はすべて解決した。「もう、つべこべ言うな」と、有無を言わせぬほどの説得力がある音。
試聴用のソースは例によって「You Tube」で、先日の「シンフォニー全集」に続いて「ディヴェルトメント全集」をいきなりテレビが提示してきた。
トップバッターが大好きな「K136」だから痺れ上がりました!
音もいい、音楽もいい・・、これは極上のパラダイスだね!(笑)
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/232a6cb5bf54f5256b221521ef971261