11. 2020年8月19日 06:46:58 : weQPwHWYfs : M1k3bE5sNXExL00=[1]
2020年08月19日
夏休みの個人的ドラマ三昧
https://open.mixi.jp/user/5343821/diary/1976656596
で、ダラダラと昔のドラマをみていた。
ひとつは、「やまとなでしこ」の総集編が最近やってた録画。これは押尾学が事件を起こして逮捕されてから再放送がピタッと止まった。
貧乏出身のスッチーが合コンで金持ちと結婚するのを目指すが、誤解から研究者崩れの魚屋と出会う話。
押尾登場部をカットする目的もあって総集編で復活。
昔ほどの感動がないのは、ぶつ切りのせいもあるだろう。
「ビーチボーイズ」、海の民宿に、エリート会社員と元オリンピック代表になりかけた男が迷い込んで働く。大人の夏休み、という話。
で、いまiPadで寝ころびながらみてるのが(画質音質クオリティのこだわりはどうした、流される俺)、「高校教師」、これは自分の青春ど真ん中のヒット作だが、みてなかった。
リメイク版の10年ちかく後のは好きでみてたけれど、オリジナルが好きな大学生が、いかによくなくなったか熱く語っていた。生物学の研究者崩れと、女子高生の恋愛話。
脚本の野島伸司は、自分の文学青年的な資質にはストライクすぎて、悪口しか言いたくない。
作中の同性愛の女子高生が、主人公の少女に不吉な予言をする。
「いつかあなたも、男に幻滅するよ」みたいな。
これはある意味で、野島伸司的な主人公の男性がたどった道のようにも思える。
自己愛的で内向的で、幼児的な母親的理想像を女性に求め、狂気にまで至る。心象は都市に魅せられながらも根本は農村や村落共同体へ帰る願望がある。
こうした男性は、都市化の完成や女性の台頭によって、ただのコミュ障なオタクやひきこもりに転落した。
野島作品も、スランプに次ぐスランプで、やたら刺したり放火したり殴ったりの不自然さしか残らない。
この作品では、家庭環境の複雑さゆえだが、冒頭から一目惚れの女子高生が、一貫して主人公の男の絶対的な味方であり続ける。なんとも都合よく心地よい設定。
しかし旬のよさというべきか、素直な人物たちの心の動きに感情移入できて、とても応援してしまう。
森田童子の、どこまでも暗闇を、ただ暗闇のままに歩いていくような不思議な音楽が、よく似合っている。
変な教訓や、ポジティブへの変容などは要らないのだ。
一般社会的な価値観からは、ただ破滅に向かうだけの姿が潔く、どこか癒される。
考えてみたら、自分の20代は、鬱屈やら不遇感があって、こうしたドラマと自身を重ねてみていたのだ。だからとても個人的な感想だけども、これだけ長く生き残ってまたみることができているのは、普遍的でもあるのだなと。
たいへんな名作たちだと思う。
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