118. 2019年4月30日 22:17:37 : b4HNMz0wmo : L0I5T2dvc3YwNXc=[1]
(Chapter3)(動物実験)
STRUCTURAL AND METABOLIC CHANGES IN THE BODIES OF LABORATORY ANIMALS INTERNALLY EXPOSED TO 137Cs
Radioactive cesium and the Heart: Pathophysiological Aspects. "The Belrad Institute" 2001.
https://pdfs.semanticscholar.org/b44b/7c443aebf49e0ca052356c5210d294aee5ca.pdf
137Csに内部被曝した実験動物の体内の構造的及び代謝性変化
Bandazhevsky Y.(バンダジェフスキー)著
使用動物
ラット(Wistar) ♂、体重180〜200グラム、総数121匹(131匹?)
実験1
対照群 Cs137・40Bq/kg混餌(オーツ)45日間(11日、45日目に剖検)n=29
実験群1 Cs137・400Bq/kg混餌(オーツ)45日間(11日、45日目に剖検)n=39
実験2
対照群 生理食塩水/5ml経口投与6日間(4日、6日、8日目に剖検)n=19
実験群2 Cs137・45Bq/5ml(生理食塩水)経口投与6日間(4日、6日、8日目に剖検)n=20
実験3
対照群 生理食塩水/5ml経口投与6日間(8日目剖検)n=12
実験群3 Cs137・180Bq/5ml(生理食塩水)経口投与6日間(8日目剖検)n=12
共通検査項目
・剖検前に全ての動物をホールボディ137Cs濃度計測
・血液検査
・病理検査
結果(抜粋)
ホールボディ137Cs濃度計測
実験群1:11日目 63.35 ± 3.58 Bq/kg、
実験群1:45日目? 101.05 ± 1.69 Bq/kg
実験群2:4日目 40.91 ± 10.62 Bq/kg
実験群2:6日目 104.55 ± 24.73 Bq/kg
実験群2:8日目 150.58 ± 52.06 Bq/kg
実験群3:8日目 991.00 ± 76.00 Bq/kg
対照群:8日目 6.70 ± 2.36 Bq/kg
実験群3:5日目と6日目 1000Bq/kg超 5匹死亡(41.7%)
血液検査(抜粋)
実験群1:11日目
AST (アスパラギン酸トランスフェラーゼ)レベル上昇(対照群100:実験群140,p<0.05)
クレアチニンレベル上昇、(対照群100:実験群120,p<0.05)
総タンパク質g/ℓ、α1グロブリン(%)、α2グロブリン(%)
実験群2:4日目 65.56±3.74 、13.84±1.01 、15.63±0.91
実験群2:6日目 62.98±3.26 、12.93±1.93 、11.65±1.23
実験群2:8日目 49,08±2.01 、10.16±0.54 、12.12±0.45
Cs137の量が増大するのに伴い、α1およびα2グロブリン画分の減少によるタンパク質総量の累進的減少およびクレアチニンの増加
→ ネフローゼ症候群(腎機能障害)、アルブミン合成能低下(肝機能障害)
病理検査(抜粋)
実験群1:11日目
心臓 A帯のサイズ増大の形で病変(介在板の高さ:対照群0.9:実験群1.2,p<0.05)
肝臓 タンパク質変性・萎縮および循環不調の徴候
腎臓 糸球体ループへのリンパ組織球細胞の浸潤、糸球体の断片化と崩壊
実験群1:45日目
心臓 びまん性心筋壊死、限局性リンパ組織球浸潤、血管充血
肝臓 ディッセ腔の拡張、肝細胞の粒状および液胞変性、中心静脈の拡張と充血
腎臓 糸球体の断片化と喪失、メサンギウム細胞の増殖、尿細管上皮の硝子滴変性
実験群3:8日目
心臓 線維間および細胞内の浮腫の発現が顕著、
心筋細胞の大半がその核もろともに消散、心外膜と心膜の炎症性浸潤
肝臓 肝細胞の壊死を伴う小葉中心部でより顕著な静脈鬱血
腎臓 糸球体構造要素の損傷、上皮組織と血管系の壊死
→完全な消失とその後の空洞の形成、尿細管において上皮細胞の壊死と併せ て、液胞性および粒状性の変性
肺 肺胞内腔の赤血球の存在、血管の膨張と充血が顕著、胸膜の炎症性病変