10. 中川隆[-10414] koaQ7Jey 2020年10月30日 14:52:07 : IPwRWvJhmw : eTV2MEZEZVBWaVk=[1]
経済システムの崩壊が富豪にとってビジネスチャンスだということは歴史が証明している。その一例がソ連消滅後のロシア。イギリスやアメリカの金融資本と結んだロシアの腐敗勢力は手先の若者を利用して国の資産を略奪、巨万の富を築いた。その腐敗勢力の中にKGBの中枢が含まれていたことは本ブログでも書いてきた。KGBの中枢はCIA人脈と手を組んでいたのだが、CIAは前身のOSSと同じように、イギリスやアメリカの金融資本によって作られた組織にほかならない。
ソ連を消滅させる詰めの工作を行ったボリス・エリツィンは1990年代に大統領としてロシアに君臨していたが、本人はアルコールに溺れた生活を送り、心臓病を抱えていた。彼に代わり、クレムリンで最も大きな権力を握っていたのはボリスの娘、タチアナ。1996年にボリスはタチアナを個人的な顧問に据えたが、2000年にウラジミル・プーチンから解雇された。彼女は2001年、エリツィンの側近で広報担当だったバレンチン・ユマシェフと再婚している。
ユマシェフの娘であるポリナ・ユマシェバと結婚したオレグ・デリパスカはロシアのアルミニウム産業に君臨するイスラエル系オリガルヒで、ナット・ロスチャイルドから「アドバス」を受ける一方、ロスチャイルド系の情報会社ディリジェンスの助けで世界銀行から融資を受け、政治面でも西側との関係を強めている。
タチアナの利権仲間であるアナトリー・チュバイスは1992年11月にエリツィンが経済政策の中心に据えた人物で、HIID(国際開発ハーバード研究所)なる研究所と連携していた。ここはCIAの工作資金を流していたUSAIDからカネを得ていた。(Natylie Baldwin & Kermit Heartsong, “Ukraine,” Next Revelation Press, 2015)
こうした政策に議会は反発、1993年3月に立ち上がるのだが、国民の意思ではなく西側巨大資本の命令に従っていたエリツィンは国家緊急事態を宣言、9月に議会を解散し、憲法を廃止しようとする。
議員側はエリツィンの行為はクーデターだと非難、自分たちの政府を樹立すると宣言して少なからぬ議員が議会ビル(ホワイトハウス)に立てこもるのだが、エリツィン大統領は戦車に議会ビルを砲撃させた。議会ビルに立てこもって殺された人の数は100名以上、議員側の主張によると約1500名に達するという。
アメリカのフォーブス誌で編集者を務めていたポール・クレブニコフによると、ソ連消滅後に出現したロシアの富豪たちは犯罪組織と結びついていた。その組織には情報機関や特殊部隊の隊員や元隊員が雇われていて、抗争はすさまじいものがあったようだ。例えば、ボリス・ベレゾフスキーはチェチェン・マフィアと結びついていた。(Paul Klebnikov, "Godfather of the Kremlin", Harcourt, 2000)
エリツィン時代の暗部を調査、報道していたクレイブニコフは2004年7月にモスクワで射殺されている。この事件では11月にベラルーシのミンスクでふたりのチェチェン系ロシア人が逮捕され、このふたりを含む3名の裁判が2006年1月に始まるのだが、その直後に裁判官のマリヤ・コマロワが「病気」になり、ウラヂミール・ウソフに替わって5月には無罪評決が出た。この評決はクレイブニコフの遺族を含め、少なからぬ人々が批判している。
クレイブニコフが殺される前の月にチェチェンの親ロシア派、ヤン・セルグーニン副首相がモスクワで殺害されていた。そこでクレイブニコフの殺害にもチェチェンが何らかの形で絡んでいると推測されていた。クレイブニコフの裁判で無罪評決を出した8名の陪審員はセルグーニン殺害事件の被告にも無罪評決を出している。
エリツィン時代のロシアは新自由主義に支配され、社会保障や医療システムは崩壊、街には失業者があふれた。生きるために男は犯罪に手を染め、女は体を売るという状態になる。アメリカの富豪に売られた若い女性も少なくないようだ。そうした女性を買ったひとりがジェフリー・エプスタイン。妻のギスレイン、そしてギスレインの父親でミラー・グループを率いていたロバート・マクスウェルと同様、イスラエル軍の情報機関(アマン)に所属していた人物だ。(Zev Shalev, “Blackmailing America,” Narativ, Septemner 26, 2019)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202010050001/
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/228.html#c10