24. 2021年2月09日 16:13:47 : 07efpVZJ8w : ekNyY3NldHFVTlk=[1]
大西つねきの言っていることは矛盾している。
大西は、国債はいくら発行しても国家破綻しないという持論を唱えている。
日本が国債をいくら発行しても良いのに、アメリカが国債を発行できないとは明らかにおかしな理論である。
日本が紙幣を刷って国債返還に当てて問題が無いとすれば、日本がアメリカ国債を売ったとて、アメリカは通貨発行すれば返せるだけなのに、アメリカがそれをやって悪いわけがない。
しかしアメリカはそれをやらない。
何故かは民主党政権時代の前原誠司の、江田憲司に対する答弁を引用してみよう。
「民主党の前原誠司政調会長は「米国債を売ってしまうとドルの信頼に響き、さらなる円高が加速する可能性もある」と述べ、売却に否定的な見解を示した」
日本が米国債を売れば、アメリカはQeを行わずに清算できないため紙幣が発行されるが、その弊害は円高として跳ね返るとされている。
これは大西の言う国債はいくらでも発行できるに照らした場合、大西の言う通り、発行国債を紙幣を刷って返したならば、円の信用が損なわれ、日本がハイパーインフレに陥ることを反証していると言える。
日本の無限な国債の発行とは、日本政府ー日本国内における決済で終わらないと言うことなのだ。
何が変わるのかと言えば、発行される円の総量が大幅に増加すると言うことである。
物価とは、10,000円あるーチューリップが100個ある、この関係でチューリップの値段は100円で安定している。
では通貨価値とは、チューリップ1個の価値が、100円という通貨の価値を保証しているとも言える。
ここで10,000円が20,000に増えるには、日本が通貨を発行して国債を償還すれば、発行通貨の量が増えるので単純に物価は上昇する。
しかし政府答弁が物語るように、物価上昇とは貨幣価値の低下なので、日本の円は、保有資産としての価値を失う=前原誠司答弁によるドルの価値が下がるの逆が起こる。
これが恐慌のメカニズムである。
通貨発行して返せる物理的な清算は、貨幣価値の信用維持を担保しない。
そして、怖いのは金が返せない事実ではない。
その金を返すために貨幣価値が下落することで、失う信用価値の方が影響が大きいということである。
現代貨幣理論とは、借りた金は返さねばならない(新自由主義に基づく考え方)、借りた金は通貨を発行すれば返せる=MMTというものである。
しかしMMTを危険という者(ステイグリッツやクルーグマンなどマクロ経済学者=ミクロ経済学である新自由主義を認めない学者たち)は指摘する。
実践して失敗している=通貨発行は信用低下をコントロールできない状態で生み出した経験則があるので、国債を国債発行で返すとか、ナチスのメフォ手形的な一定以上の通貨の発行なども行ってはならないというのである。
一方、理論上の安全性を唱えたのはフリードマンである。
フリードマンの場合は、緊急事態に際しての通貨の発行ではなく、通貨発行とは、GDPの3%を上弦、2%を下弦として発行されるべきで、それを恒常的に行うことの方がむしろ望ましいという非経験則に基づく理論を唱えている=試算理論であって経験則に基づかないのでミクロ経済であって、マクロ経済学からミクロ経済学への回帰を定義とする新自由主義の真骨頂とも言える経済評論である。
ちなみに山本太郎の2%通貨発行理論とは、100%フリードマン新自由主義ミクロ経済学のコピーと言える。
http://www.asyura2.com/17/ban7/msg/315.html#c24