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型肺炎、中国ピリピリ 春節で30億人移動、日本へも
土肥修一 北京=冨名腰隆 三上元、小川裕介
2020年1月16日 21時05分
コロナウイルスの一種、SARSウイルスの電子顕微鏡写真=国立感染症研究所提供
中国・武漢市で集団発生している、新型コロナウイルスによる肺炎が日本でも初めて確認された。厚生労働省が16日、発表した。中国では24日から大型連休に入り、人の大移動が始まる。武漢市は日本企業も多く、行き来も激しくなる。感染は広がりを見せるのか。厚労省は現時点でヒトからヒトへと感染が拡大するリスクは低く、過度な心配は必要ないとしている。
国内で新型肺炎、濃厚接触とは 口や鼻から吸い感染か
厚労省や政府関係者によると、新型コロナウイルスの感染がわかったのは、神奈川県在住の30代の中国人男性。男性は武漢市に滞在していた3日に発熱し、6日に武漢市から帰国。同日、神奈川県内の医療機関を受診した。当初は軽症だったが熱が下がらず、10日に県内の別の医療機関を受診。X線検査で肺炎の症状がわかり入院した。
その後、重症化のおそれが出てきたため、14日に医療機関が最寄りの保健所に相談。保健所から厚労省に報告があり、国立感染症研究所が男性の検体を調べたところ、15日夜に新型コロナウイルスに感染していたことを確認した。男性は症状が軽快し、同日に退院し、自宅で療養している。
コロナウイルスは動物や人に感染し、風邪や肺炎を引き起こす。武漢市での患者の多くが海鮮市場に出入りしていたが、男性はこの市場には立ち寄っていないという。ただ、今回の新型コロナウイルスとの関連はわかっていないが、肺炎の患者と現地で生活していた可能性があるという。
国内の空港では今回の問題が起こる前からサーモグラフィーによる入国者の発熱の確認をしている。男性は帰国する際は解熱剤をのんでいて熱が下がっていた。厚労省は、男性の家族など帰国後の接触者の経過観察をしているが、今のところ発熱などの症状は出ていないという。(土肥修一)
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