38. 2020年10月11日 16:22:10 : 9zF4O0FXoE : dlNsUS9tYjltbWs=[1]
くどいですがご参考
感覚的な表現ですがどうも関係各位はアクセルペダル関連で予めご存じであったような感じですね。
Tokyo Automobile Study Group
http://golf4.blog65.fc2.com/blog-entry-147.html
東京でクルマに関するテクノロジー、メカニズム、ブランドに関する調査や研究、評価、資料・原稿制作などを行うグループ。過去から現在までのクルマに関わるハードウエアやソフトウエアを幅広く研究、調査している。
アクセルペダル事件
トヨタ昨年11月にフロアマットの不具合によりアクセルペダルが戻らなくなる事例があるとして、アメリカの約426万台のリコールをすることになったが、最近新たにペダルそのものの不具合があるとしてアメリカ、ヨーロッパ、中国でリコールに踏み切ることになった。昨秋来のリコールと合計すると回収台数は昨年のトヨタの世界販売698万台を上回る700万台以上、一説には900万台近くの巨大リコールとなる。
おそらくこの一連のリコールにより、5000億円くらいが吹っ飛んでしまうだろう。
そもそもリコールのきっかけは、アメリカでレクサスESのユーザーが高速道路を走行中にアクセルペダルが戻らず、死亡事故が発生したのがきっかけだ。原因ははアクセルペダルがフロアマットに引っかかり、もどらなくなるとされた。
事故を解析したアメリカのNHTSA(運輸省・交通安全)とトヨタの間ではやり取りがあったようだ。トヨタは当初はリコールに否定的だったがNHTSAに押し切られたようだ。
しかし、NHTSAの調査は綿密であったようで、これだけではすまなかったのだ。実は2007年頃からトヨタ車ユーザーからアクセルペダルそのものが戻りにくいと指摘があったのだ。ニュースによれば、ピックアップトラック「タンドラ」のアクセルペダルの戻りが悪いという内容であり、調査の結果、ペダルの戻りを調整する部品が湿気を吸って膨らむことが分かったが、安全面で支障はないと判断しリコールを見送ったという。
また、欧州でも08年末にユーザーから「アクセルペダルが戻りにくい」とクレームがあったが、欧州当局とも協議した結果、安全面に問題はないと判断したというニュースもある。トヨタはこれらの経緯をNHTSAにも報告していたが、NHTSAはこの件もウオッチしてはずだ。このため、トヨタは最終的に該当アクセルペダルを備えたクルマすべてをリコールすることを決断せざるを得なかったと思われる。
で、問題のアクセルペダルは、アメリカのCTS社のアクセルペダル・モジュールなのだ。
もちろんトヨタはデンソー製のモジュールも採用しているがこちらは問題なしで、主として現地生産されたクルマにこのCTS社製を採用していた。したがって日本で組み立てられたクルマの多くはデンソー製と思われる。このため、日本国内仕様はリコールにはなっていないのだ。
また、CTS社製のアクセルペダルは、日本車では日産、ホンダ、三菱、海外メーカーではフォード、VW、ルノーも採用しているが形状、材料などが異なる別ユニットで問題は発生していないとされている。また日産はブレーキ・オーバーライド制御も組み込んでいるという。(ブレーキ・オーバーライドに関しては文末を参照)
2月1日、トヨタはCTS社製のアクセルペダルを装備したアメリカ生産8車種のリコールとその対策法を発表した。
「トヨタ自動車(以下、トヨタ)は、アクセルペダルの不具合に関するリコール対象車に関し、米国の対象車両となる8モデルに対し改善措置の内容を決定し、現地1日、米国トヨタ自動車販売を通じて発表した。
本件は、アクセルペダル内部のフリクションレバー部が磨耗した状態で、低温時にヒーターをかけるなどにより当該部分が結露すると、最悪の場合、アクセルペダルがゆっくり戻る、または戻らないという現象が発生する可能性があるもので、お客様に安心してご使用いただくために、現地1月21日、リコールを行うことを決定した。
今回の改善措置の内容は、アクセルペダル内部にスチール製の強化板を挟むもので、これによりアクセルペダルの不具合の原因となるフリクションレバー部とペダルアーム部の接点に隙間を設けるとともに、ペダルの戻る力となるバネの反力を強化する」(プレスリリース)としている。
当然ながらCTS社と協議して、このスペーサーを挿入する方法を決定したのだろう。
アクセルペダルが戻らない場合は、まずブレーキペダルを思い切り踏み込み、同時にハンドブレーキもかける。しかしエンジンが駆動力を発生させているためブレーキの効きはとても弱い。ブレーキ操作と連動してギヤをニュートラルに。以上の操作の後にエンジンをオフにする。なお、通常のキー式の場合はオフを通り越してロックの位置まで回さないこと。ロック位置まで回してしまうとステアリングが切れなくなるからである。
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また筆者は未確認だが、電子スロットルを装備するVW車は、アクセルペダルを踏んでいても、一定以上の強いブレーキペダル踏力が加わる、つまりアクセルとブレーキペダルの同時踏みの状態になると、フェールセーフとしてブレーキオーバーライド制御になるそうだ。
これはふたつのペダルの同時踏みの条件では、アクセルペダルをいくら踏んでいても、自動的に電子スロットルを閉じるというもの。
たぶんこのフェールセーフは、アクセルペダルの失陥を想定した制御だろう。
トヨタもリコールとは別に改善策として、このフェールセーフを採用すると予想される。
電子スロットルの登場、ドライブバイワイヤー(DBW)の実現は革新的であり、電子スロットルにより現在の総合トルク制御ロジックも成立している。
しかし、同時に従来の常識が通用しない新しい次元に入ったともいえる。
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最新のニュースでは、アメリカ運輸省長官がトヨタのリコールについて異例にも会見している。運輸省はリコールに漕ぎつけるまでに努力を要したこと、トヨタのリコールの件はこれで終わったわけではない、とわざわざコメントしているのは、当初はトヨタがリコール扱いに抵抗したこと、NHTSAに押し切られる形でのリコールであったことを示唆しているのだ。したがって、議会での公聴会では、トヨタはかなり厳しく追及され、伝えられるように制裁金が課せられることもじゅうぶん考えられる。
トヨタの問題は今後は政治的な要素を含みつつ、より大きな問題になるかもしれない。
なお、日本では主要新聞で2009年から発売された30型プリウスのブレーキの危機に問題があるとのクレームが国交省のホームページに寄せられていることを取り上げており、国交省はトヨタに調査を指示した。むろん、プリウスのブレーキ問題は、アメリカのリコールの件とはまったく関係はないが、いよいよかつての三菱自動車化現象になりつつあるようだ。
2010-01-31 : 未分類 : コメント : 8 :
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