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[近代史3] 北関東蓄音機倶楽部 Sogaphon _ SP録音の CD復刻盤 は Sogaphon を取り付けた蓄音機で聴こう 中川隆
11. 中川隆[-9480] koaQ7Jey 2019年6月19日 13:14:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2998]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


ハイレゾで100 kHz
(さんひまじんオーディオもんどう) 2015年8月
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10145&i=10412

 ある日、スペック紳士のところへ定期購読しているオーディオ雑誌が届いた。昔はオーディオ雑誌を片っぱしから大量に定期購読していた彼だが、ずいぶん前からつまらなくなったと感じ、いまでは「ステテコサウンド」などの数誌を読むだけになっていた。猛実験君が定期立ち読みしている「無銭で実験」など、自作派向けの雑誌には興味がなかった。届いた雑誌の今月号にも面白そうな特集はなかったので、さして読むわけでもなく、パラパラとページをめくっていた。すると、100 kHzもの超高音が再生できるというヘッドホンの広告が目に入った。流行りモノをいち早く使って自慢するのが大好きな彼は、テーブルに置きっぱなしのタブレット端末でメーカーの製品紹介ページを開いた。すでに買う気になっていたので、説明を半分も読まないうちに大手通販サイトて購入してしまった。彼にとっては安い買い物であった。

 翌日にはスペック紳士の家に注文したZONBY製のヘッドホンが届いた。さっそく箱を開いて取り出してみると、手にした印象が普通のヘッドホンと代わり映えせず、ちょっとがっかりした。スペックにつられて買ってしまったが、彼が好むような高級品ではなかった。じっさい、彼がモバイル用に伊達で使う海外製ヘッドホンの、わずか5分の1の価格で購入できた。「まあ、100 kHzの超高音を聴くためだから」と気を取り直したところで、自分がまともなヘッドホンアンプを1台も持っていないことに気づいた。オマケに付いている程度のヘッドホン端子で聴いたのでは、本格的にヘッドホンの音質を評価したと自慢できそうにないと思いつつ、しかたないのでヘッドホン端子のあるDAコンバーターに接続した。何曲かSACD(スーパーオーディオCD)を聴いてみたが、モバイル用のAKB(アーカーベー)製ヘッドホンよりも痩せた、つまらない音にしか感じられなかった。

 ふと、「そもそもヘッドホンに出力されている電気信号に100 kHzの超高音が含まれているのか?」という根本的な疑問が彼に生じた。そのDAコンバーターは192 kHzがデジタルデータの最高速なので、サンプリング定理により約90 kHzよりも高い周波数は原理的に再生できない。その程度の理論は、彼でも知っていた。どうせ聴こえない超高音なら、90 kHzも100 kHzも同じだとは思ったが、猛実験君に不備を指摘され、面目丸つぶれになってしまうことは避けたかった。

 そこで、インターネットで検索してみると、最高速が384 kHzのDAコンバーターはいくつかあったが、どうも安物がほとんどで、高級品は開発サイクルが長くて時代遅れになっているせいか、よさそうなものがなかった。「まあ、ちょっと使うだけだから」と、loFi製のモバイル用DAコンバーターをワンクリックで注文した。それには高性能そうなヘッドフォンアンプも内蔵されていたので、ちょうど良かったからである。loFiでは一番高いモデルを購入したが、それでもスペック紳士が使うケーブル1本の平均価格よりも安かった。確信はないが、これで100 kHzの信号が出そうなハードウェアは調達したことになった。(実際はアナログ信号の超高音をカットするフィルターがあると思われるが、目をつぶることにする)

 次なる問題は音源である。大手の音楽ファイルダウンロードサイトを見てみたが、その時点では192 kHzが最高で、384 kHzは無かった。しかたないので、11.2 MHzのDSDフォーマットの音楽ファイルを、いくつかダウンロード購入した。それが100 kHzを再生できるものなのかどうか、彼には自信がなかったが、価格が一番高いことが決め手になった。「あとはパソコンでダウンロードしたファイルを再生できるようにするだけだ」と思って設定を始めたのだが、その作業は予想外に難しかった。しょっぱなのDAコンバーターのデバイスドライバーのインストールでつまずいた彼は、ネットで調べながらパソコンと数時間格闘した後、あきらめて猛実験君に電話した。

 スペック紳士は100 kHzが再生できるヘッドホンのことは話さず、ただ「パソコンの設定を教えてほしい」と頼んだだけなのに、猛実験君は二つ返事で助っ人に来てくれることになった。10分もすると、猛実験君が軽ワゴン車でやって来た。猛実験君はちゃんとしたメーカーの技術者なので、けっして貧乏なわけではなかったが、車にも服装にも無頓着で、そういうものにお金をかけることはなかった。

猛実験君:「このloFiのDAコンバーターは、このOSだとひとつ古いバージョンをインストールしないと動作しないようであります。これは分かりにくいですね。あと、DSDを再生するにはbooboo2000という音楽再生ソフトをインストールしないといけないので、それもやっておきます。」

スペック紳士:「いや〜。さすが猛実験君はエンジニアなだけあって、パソコンの操作になれているね。もうおわっちゃった。どうもありがとう。」

 夜中の12時近くになっていたので、猛実験君は設定を終えるとすぐに帰った。さて、これでようやく「100 kHzの超高音を聴けるのではないか」と思われる装置の準備が整った。スペック紳士はbooboo2000のプレイリストに、ダウンロードした11.2 MHzのDSD音楽ファイルをドロップして再生を始めた。ヘッドホンからは今まで聴いたことのない、ツヤツヤした音が流れてきた。頭のてっぺんに細かなフィルム片が光を反射しながら降り注ぐような音に、「これが100 kHzだ!」と錯覚したスペック紳士は有頂天になった。以前、猛実験君の家でオシレーターを使って試したとき、自分の耳が15 kHzまでしか聞こえなかったことは脳裏になかった。

 翌日さっそく、スペック紳士は猛実験君に電話をかけて自慢話をした。「とにかく、今までとはまったく異なる音だ」というただ一点のみが大して表現も変えずに何度も繰り返されたので、猛実験君はほとんど反応を示さなかった。満足できなかったスペック紳士は、音海先生にも100 kHzの音について自慢したくなった。同行を求められた猛実験君は、用事が無くても行く気満々だったので、二人は週末に音海先生のリスニングルームを訪問することになった。

 前回の訪問で音海先生のところには広い駐車スペースがあることが分かっていたスペック紳士は、自分のスポーツカーに猛実験君を乗せてやって来た。スペック紳士はファッションではラテン系が好みだが、車はトラブルが心配で無難なドイツ車ばかりを乗り継いでいた。音海先生は再び笑顔で迎えてくれ、手みやげを受け取ると、二人をリスニングルームに案内した。前回同様に床に座ると、スペック紳士が猛実験君に設定してもらったノートパソコンとDAコンバーター、そして例のヘッドホンをカバンから取り出した。猛実験君がUSBケーブルなどを接続してソフトを起動するまでのひとしきり、スペック紳士は予定どおりに得意満面の自慢話をした。

スペック紳士:「先生、僕は100 kHzが再生できるという最新のヘッドホンを試してみました。これまでに体験したことのない音です。とにかく、これまでの30 kHzとか50 kHzといった音とは次元の異なる音です。なにしろ100 kHzと桁が違うのですから。最近ハイレゾ、ハイレゾと叫んでオーディオ界が盛り上がっていますが、このヘッドホンでようやく本当のハイレゾが体験できました。」

 そう言うとスペック紳士はbooboo2000で11.2 MHzのDSD音楽ファイルを再生し、ヘッドホンを音海先生に差し出して聴くように促した。音海先生は少し迷惑そうな顔をしたが、ヘッドホンを手に取り、じっくりと細部を確認するように見てから装着した。

スペック紳士:「どうです先生? すばらしい艶でしょう。」

音海先生:「う〜む。音をうんぬんする前に、わしには演奏が気になって落ち着いて聴けんのじゃ。下手といっては言いすぎじゃろうが、このビブラートではドイツ歌曲が演歌になってしまっておる。」

スペック紳士:「とても美人のソプラノなんですけどね。それじゃあ、弦楽四重奏にしましょう。クリックすればすぐに切り替わりますから。」

音海先生:「こっちの演奏は少しはまともなようじゃが、どうもヘッドホンなんて使わんせいか、頭のてっぺんに音が集まってしまうようじゃ。残響もすごいし、なんだか銭湯で聴いているような気分になってきたぞ。」

 スペック紳士は納得してもらおうとして、次々とファイル再生して聴かせたが、音海先生の顔色がだんだん悪くなってきた。頃合いを見計らうように、猛実験君はスペアナ(電気信号を周波数成分に分解して棒グラフなどで表示する装置)機能をもつ携帯用デジタルオシロスコープを取り出した。ヘッドホンジャックを抜いて、代わりにデジタルオシロスコープをアダプターを使って接続すると、30 kHzくらいよりも高い周波数は減衰し、100 kHzはほんのちょっぴりしかない周波数スペクトルが表示された。もちろん、音の強弱によって棒グラフは伸び縮みしたが、高音域の全体的な配分はあまり変化しなかった。

猛実験君:「やはり30 kHzくらいでローパスフィルターが入っていて、それよりも高い周波数はカットされているようであります。SACDが登場したころ、スピーカーで特別に高い周波数を再生するためのスーパーツィーターが破壊されるトラブルなどがあったりしたので、超高域をカットするようになったと聞いております。」

スペック紳士:「エ〜! 30 kHzでカットされていたの? でも、100 kHzにもちょっと信号があるじゃない。」

猛実験君:「これは測定系のノイズであります。試しにファイルの再生を止めてみます。ほら、さっきと同じくらいの微小レベルで、高い周波数に信号があるように表示されております。」

 その後も猛実験君による測定と三人の議論は続き、どうやら、スペック紳士に「これが100 kHzだ!」と思わせた、頭のてっぺんに降り注ぐようなキラキラ音の正体は、「デジタルエコーではないか」という結論に至った。またまた無駄な買い物をしたスペック紳士だが、今度はケーブルに比べれば微々たる出費なこともあってあまり落胆せず、むしろ、オーディオ業界が浮かれているハイレゾに落とし穴があることを発見した批評家のような気分でいた。

スペック紳士:「ハイレゾ、ハイレゾと騒ぐけど、冷静に考えないといけませんね。」

猛実験君:「あれっ、さっきまでハイレゾ、ハイレゾと騒いでいたのはだれでしたっけ。」

音海先生:「は、は、は。まあ、だれでも経験してみなければ分からんことじゃ。わしは静かな所に住み、携帯電話も控えて耳を大切にしておるが、この年になると10 kHzぐらいまでしか聴こえん。それでこの超高音の出ない昔のスピーカーを使っておるのじゃが、かといって音が悪いとか、音楽が楽しめないということはまったくない。むしろ、ハイレゾとやらで自分に聴こえん音が出ているとしたら、それによる害悪のほうが心配じゃ。」

猛実験君:「自分が三人のなかで一番若いですが、それでも17 kHzよりも高い音は聞こえないので、超高域に有害な音が入っていないかどうか聞き取れません。音楽ファイルの作成者を信用するしかないのですが、思わぬ大音量が入っていて、知らないうちに超音波ネズミ撃退装置になっているかもしれないのであります。」

スペック紳士:「う〜ん。そんな超音波が入っていたら健康被害も起こりそうですね。なんだか100 kHzが再生できるヘッドホンなんて危険なものに思えてきたな。」

音海先生:「サブリミナルで洗脳する手法として、無料の音楽ファイルに20 kHz以上の超高音でメッセージを入れてダウンロードさせる、なんてことが考えられるのう。故意でなくても、誤って除去しそこなったデジタルノイズが大量に入っておって、ピアニッシモなのにアンプは大出力でスピーカーが壊れそうなんてことがあるかもしれん。」

スペック紳士:「それは怖いな。なんだか放射能のように存在しても見えなかったり、聞こえなかったりするのは不安ですね。」

音海先生:「ちょっと大げさに言いすぎたようじゃな。まあ、そこまで心配せんでもよかろう。とはいえ、オーディオ界では周波数帯域でも分解能でも、なんでも余分にあるほうが良いとされてしまっておる。ケーブルのときに差がないものは無いと冷静に判断できることが重要じゃったように、いらないものは要らんと言えることも重要じゃ。」

 そういうと、音海先生は壁際にある蓄音機のほうへ行き、ゼンマイを巻き始めた。ジージーと音をたてて20回ほど巻いてから、脇にあるもう一台の蓄音機の上に置きっぱなしだった78回転のSPレコード盤をターンテーブルに乗せた。金色のサウンドボックスにサボテンの棘で出来たソーン針を固定し、回転ストッパーを外すと、レコード盤がゆっくりと回転し始めた。数秒でガバナーが効いて定速に達したので、音海先生は針をレコード盤の溝に載せた。上品な梨地に金メッキされたサウンドボックスやアームのような音で、ピアノ伴奏のアルペジオに導かれたヴァイオリンが鳴り出した。それはスピーカーやヘッドホンなどから出て来る、電気信号を増幅して再生される音とはまったく素性が異なる音色であった。

スペック紳士:「なんて素敵な音楽なんだろう。まるでビロードのような、でも、けっして老いた感じのしない不思議な演奏ですね。」

音海先生:「さすがはスペック紳士。この演奏は10歳代半ばのヴァイオリニストによるもので、早死にした天才の最後の録音じゃ。」

猛実験君:「自分はクラッシックをあまり聴きませんが、とても感動しました。それになんだか、演奏が間近で行われているように感じました。」

音海先生:「このSPレコードには5 kHzぐらいまでしか記録されていないが、とてもそんな風には聴こえんかったじゃろう。100 kHzのたった20分の1しかないが、音楽の濃さはこちらのほうがはるかに上じゃな。周波数帯域が狭くて性能の悪い録音装置しかなかった時代の演奏が、これほどの質で記録できたということは驚きじゃ。なによりも演奏がすばらしいこと、そして、それをレコード盤に閉じ込めるエンジニアや関係者の教養と音楽への理解が重要なのじゃ。まあ、レコード文化をダメにしたのは我々大衆かもしれんがのう。」

 もう一枚、音海先生は別のヴァイオリニストのレコード盤をかけた。今度はもう少し古い時代の録音なのでシャーシャーとノイズが聞こえたが、蓄音機の上ぶたを閉めると気にならなくなった。曲はヴィターリのシャコンヌで、先ほどと同じヴァイオリンという楽器とは思えないほどドラマティックな演奏が鳴り響いた。それまでは曲の途中で議論を始めていた三人が、心で直接聴いているかのように無言のまま聴き終えた。ひとしきりの沈黙の後、前回のケーブル騒動のときとは打って変わった神妙な調子で別れの挨拶を交わすと、二人の客は帰った。音楽の余韻に包まれた静かな山中に、帰り道でスペック紳士が控えめにふかすエンジン音が響いた。
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KLANG-KUNST オーディオの歴史 オルゴールとロールピアノ
https://www.klang.jp/index.php?ci=10143


ポリフォン社の大型オルゴール
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 ベルリナーが発明した「グラモフォン」やエジソンが発明した「フォノグラフ」が、まだ玩具レベルで音楽鑑賞用には不十分な性能しかなかった19世紀末から20世紀初頭にかけて、「オルゴールの時代」がレコードの本格化よりも一足早く訪れ、主に欧米で大流行した。写真はドイツで1889年に創業したポリフォン社(POLYPHON)の大型オルゴールである。写真の中央に見える大きな金属製のディスクを交換することで好みの曲を再生できるので、音楽の楽しみ方としてはCDやアナログディスクで曲を選ぶオーディオに近いスタイルといえる。

 ディスク式のオルゴールは、櫛歯と呼ばれる金属製の音源を、楽譜を移したディスクの孔で間接的に弾いて音を出す。櫛歯の振動は共鳴箱として巧みに作られた木製ケースで増幅され、黄金色の音の洪水ともいえるほど豊かさになる。機会があったら、ぜひ大型のオルゴールを聴いていただきたい。きっと、最新の高級オーディオ装置でさえ及ばないほどの美音に驚かされるだろう。

 それほどいい音のオルゴールだが、オルゴール以外の音色を出すことは原理的に無理がある。また、オルゴールはジングル・ベルが苦手といわれるように、同じ音の連打があまり早くできないので、編曲もアルペジオを多用した同じようなパターンになりがちだ。このため、たくさんオルゴールを聴く音楽好きは、しばらくすると飽きてしまうという致命的な問題が生じた。20世紀になって蓄音機が改良され、レコードビジネスが本格化してレコードの選択の幅が広がると、オルゴールは急速に衰退してしまった。どんな音色も、人の声さえも出せる蓄音機の魅力には勝てなかったのである。

 ポリフォン社のオルゴール事業も衰退したが、同社は第一次世界大戦中にグラモフォンのドイツ支社を傘下に収めた。グラモフォンの本社がイギリスにあったため、敵国資本としてポリフォン社に売却されたのだ。ドイツのグラモフォン社、すなわち「ドイツグラモフォン」は、その後クラッシック音楽の録音を中心に大いに活躍したのだが、その母体がオルゴール会社であったことはあまり知られていない。


ウェルテ・ミニヨンのロールピアノを録音したCD (TELDEC 8.43931)
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 オルゴールのほかにもうひとつ、素晴らしい音楽再生装置が同時代に開発された。それはロールピアノと呼ばれる自動演奏機能付きピアノである。なかでも、1904年ごろから活躍したドイツの「ウェルテ・ミニヨン社(WELTE-MIGNON)」の装置は、ペダル操作も含め、ピアニストの演奏を驚くほど忠実に再現できるという高度なものだ。その仕組みを簡単に解説しよう。

 まず、ピアニストの打鍵とペダル操作を、各キーやベダルに連結された黒鉛の棒で高速に巻き取られていく長いロール紙に記録する。ロール紙に記録された黒鉛の線は、キーを押す力が強ければ濃く、弱ければ薄い。また、キーやペダルを押している時間が長ければ線も長い。このように記録されたピアニストの微妙なタッチを、職人が再生用のロール紙に移すのだが、そのとき、穴の大きさでタッチの強さを、穴の長さで時間の長さを再現する。このロール紙をハーモニカのように空気吸引孔が並んだ読み取り装置を通過させることで、ピアニストの演奏どおりにキーを押したりペダルを踏んだりする動力を空気の流れとして得る。

 スタインウェイのグランドピアノとの組み合わせによるウェルテ・ミニヨンのロールピアノは、当たり前だが生のグランドピアノに等しい超高音質だ。どんなハイエンドのオーディオ装置よりも上に決まっている。写真のCD(独テルデック 8.43931)は、1969〜70年に旧東ドイツのスタジオで録音されたウェルテ・ミニヨンのロールピアノで、ブゾーニ(Feruttio Busoni)やシュターフェンハーゲン(Bernhard Stavenhagen)といった今世紀初頭に活躍した大ピアニストの歴史的演奏が聴ける。


大ピアニスト「フェルッチオ・ブゾーニ」(1866〜1924年)
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 ブゾーニはイタリアに生まれてベルリンを拠点に活躍した作曲家兼ピアニストで、カザルスがバッハの無伴奏チェロ組曲を再発見したように、バッハの鍵盤音楽に対して多大なる貢献をした。バッハのピアノ楽譜には「ブゾーニ編曲」とあるものが少なくない。ブゾーニは性能の悪い蓄音機のための録音を嫌がり、レコード録音の最中に妻へ送った手紙には、「このいまいましい録音機のご機嫌をとるため、強弱もペダルも制限しなければならず、思い切り弾けない」といった不満を書いている。ブゾーニは1922年ごろに英コロンビアで録音し、4枚のSPレコードが発売された。

 たった4枚を集めれば、この大ピアニストのコレクションは完結してしまう。すべて両面盤なので8面あるのだが、なぜか黒鍵のエチュードが2回録音されている。4枚のうち1枚は両面を使って「ハンガリー狂詩曲第13番」が録音されていて、B面には「狂詩曲」という曲名どおりの気違いじみた超絶技巧が吹き込まれているが、当時流行した「表現主義」の自由闊達さなのか、あるいは片面で4分程度しかない録音時間の不足に急き立てられてのヤケクソなのかは分からない。だが、最も少ないとされる両面ショパンの盤では間の取り方が舌を巻くほど絶妙だし、バッハの「平均律クラビーア」では荘厳さに圧倒される。ハ長調のプレリュードとフーガしかないのだが、ブゾーニが弾くとこの音数の少ない曲が不思議とシンフォニックに聴こえる。


ブゾーニが録音したハンガリー狂詩曲第13番(1922年録音)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_804.jpg

 では、そのブゾーニが渋々録音したオリジナルのコロンビア盤とロールピアノのCDを比較してみよう。古い80回転のコロンビア盤は、4枚とも濃い青のレーベルで、「ニュープロセス盤」とよばれる表面に良質なシェラックを用いたローノイズ盤だ。これをEMGの卓上型蓄音機で再生する。20世紀末にアナログレコードからCDになって音が悪くなったとオーディオ愛好家が嘆いたように、1930年ごろに機械式蓄音機から電気蓄音機に世代交代して音が悪くなったと嘆く熱心な愛好家に向けて、機械式蓄音機をハンドメイドで作り続けたのがイギリスのEMGだ。いっぽう、CDはプレーヤーこそSONY製の普及品だが、自作のAD1シングルアンプで増幅し、オイロダインというドイツの名スピーカーで再生する。

 録音が優れていることもあって、CDの再生音はすばらしい音質と迫力だ。「ラ・カンパネラ」と「リゴレットのパラフレーズ」というリストお得意の華麗な曲なのだが、早いパッセージで音が少し乱れ、全体に味気ない。このあたりはロールピアノの限界だろうか。対する古いコロンビア盤は、音が貧弱で常にスクラッチノイズを伴う。それでも、聴くにつれノイズは気にならなくなり、しだいに録音当時の薫香を豊かに感じるようになる。かなり独断的だが、古いコロンビア盤+蓄音機の勝利となった。


EMGの卓上型蓄音機(ゼンマイから回転計付きモーターに改造してある)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_805.jpg

https://www.klang.jp/index.php?ci=10143

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Busoni 録音集 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Busoni+plays


Liszt Hungarian Rhapsody No 13 Busoni Rec 1922 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lGEDeH-1UL8

Ferruccio Busoni - Liszt Hungarian Rhapsody No. 13 (1922, 80 rpm) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aK_RIiGaILE

BUSONI PLAYS Liszt - Hungarian Rhapsody - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=IYHt3k38hNQ


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/473.html#c11

[近代史02] 驚異の音質を誇ったエジソン式蓄音器が滅びた理由 中川隆
40. 中川隆[-9479] koaQ7Jey 2019年6月19日 13:15:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2999]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


ハイレゾで100 kHz
(さんひまじんオーディオもんどう) 2015年8月
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10145&i=10412

 ある日、スペック紳士のところへ定期購読しているオーディオ雑誌が届いた。昔はオーディオ雑誌を片っぱしから大量に定期購読していた彼だが、ずいぶん前からつまらなくなったと感じ、いまでは「ステテコサウンド」などの数誌を読むだけになっていた。猛実験君が定期立ち読みしている「無銭で実験」など、自作派向けの雑誌には興味がなかった。届いた雑誌の今月号にも面白そうな特集はなかったので、さして読むわけでもなく、パラパラとページをめくっていた。すると、100 kHzもの超高音が再生できるというヘッドホンの広告が目に入った。流行りモノをいち早く使って自慢するのが大好きな彼は、テーブルに置きっぱなしのタブレット端末でメーカーの製品紹介ページを開いた。すでに買う気になっていたので、説明を半分も読まないうちに大手通販サイトて購入してしまった。彼にとっては安い買い物であった。

 翌日にはスペック紳士の家に注文したZONBY製のヘッドホンが届いた。さっそく箱を開いて取り出してみると、手にした印象が普通のヘッドホンと代わり映えせず、ちょっとがっかりした。スペックにつられて買ってしまったが、彼が好むような高級品ではなかった。じっさい、彼がモバイル用に伊達で使う海外製ヘッドホンの、わずか5分の1の価格で購入できた。「まあ、100 kHzの超高音を聴くためだから」と気を取り直したところで、自分がまともなヘッドホンアンプを1台も持っていないことに気づいた。オマケに付いている程度のヘッドホン端子で聴いたのでは、本格的にヘッドホンの音質を評価したと自慢できそうにないと思いつつ、しかたないのでヘッドホン端子のあるDAコンバーターに接続した。何曲かSACD(スーパーオーディオCD)を聴いてみたが、モバイル用のAKB(アーカーベー)製ヘッドホンよりも痩せた、つまらない音にしか感じられなかった。

 ふと、「そもそもヘッドホンに出力されている電気信号に100 kHzの超高音が含まれているのか?」という根本的な疑問が彼に生じた。そのDAコンバーターは192 kHzがデジタルデータの最高速なので、サンプリング定理により約90 kHzよりも高い周波数は原理的に再生できない。その程度の理論は、彼でも知っていた。どうせ聴こえない超高音なら、90 kHzも100 kHzも同じだとは思ったが、猛実験君に不備を指摘され、面目丸つぶれになってしまうことは避けたかった。

 そこで、インターネットで検索してみると、最高速が384 kHzのDAコンバーターはいくつかあったが、どうも安物がほとんどで、高級品は開発サイクルが長くて時代遅れになっているせいか、よさそうなものがなかった。「まあ、ちょっと使うだけだから」と、loFi製のモバイル用DAコンバーターをワンクリックで注文した。それには高性能そうなヘッドフォンアンプも内蔵されていたので、ちょうど良かったからである。loFiでは一番高いモデルを購入したが、それでもスペック紳士が使うケーブル1本の平均価格よりも安かった。確信はないが、これで100 kHzの信号が出そうなハードウェアは調達したことになった。(実際はアナログ信号の超高音をカットするフィルターがあると思われるが、目をつぶることにする)

 次なる問題は音源である。大手の音楽ファイルダウンロードサイトを見てみたが、その時点では192 kHzが最高で、384 kHzは無かった。しかたないので、11.2 MHzのDSDフォーマットの音楽ファイルを、いくつかダウンロード購入した。それが100 kHzを再生できるものなのかどうか、彼には自信がなかったが、価格が一番高いことが決め手になった。「あとはパソコンでダウンロードしたファイルを再生できるようにするだけだ」と思って設定を始めたのだが、その作業は予想外に難しかった。しょっぱなのDAコンバーターのデバイスドライバーのインストールでつまずいた彼は、ネットで調べながらパソコンと数時間格闘した後、あきらめて猛実験君に電話した。

 スペック紳士は100 kHzが再生できるヘッドホンのことは話さず、ただ「パソコンの設定を教えてほしい」と頼んだだけなのに、猛実験君は二つ返事で助っ人に来てくれることになった。10分もすると、猛実験君が軽ワゴン車でやって来た。猛実験君はちゃんとしたメーカーの技術者なので、けっして貧乏なわけではなかったが、車にも服装にも無頓着で、そういうものにお金をかけることはなかった。

猛実験君:「このloFiのDAコンバーターは、このOSだとひとつ古いバージョンをインストールしないと動作しないようであります。これは分かりにくいですね。あと、DSDを再生するにはbooboo2000という音楽再生ソフトをインストールしないといけないので、それもやっておきます。」

スペック紳士:「いや〜。さすが猛実験君はエンジニアなだけあって、パソコンの操作になれているね。もうおわっちゃった。どうもありがとう。」

 夜中の12時近くになっていたので、猛実験君は設定を終えるとすぐに帰った。さて、これでようやく「100 kHzの超高音を聴けるのではないか」と思われる装置の準備が整った。スペック紳士はbooboo2000のプレイリストに、ダウンロードした11.2 MHzのDSD音楽ファイルをドロップして再生を始めた。ヘッドホンからは今まで聴いたことのない、ツヤツヤした音が流れてきた。頭のてっぺんに細かなフィルム片が光を反射しながら降り注ぐような音に、「これが100 kHzだ!」と錯覚したスペック紳士は有頂天になった。以前、猛実験君の家でオシレーターを使って試したとき、自分の耳が15 kHzまでしか聞こえなかったことは脳裏になかった。

 翌日さっそく、スペック紳士は猛実験君に電話をかけて自慢話をした。「とにかく、今までとはまったく異なる音だ」というただ一点のみが大して表現も変えずに何度も繰り返されたので、猛実験君はほとんど反応を示さなかった。満足できなかったスペック紳士は、音海先生にも100 kHzの音について自慢したくなった。同行を求められた猛実験君は、用事が無くても行く気満々だったので、二人は週末に音海先生のリスニングルームを訪問することになった。

 前回の訪問で音海先生のところには広い駐車スペースがあることが分かっていたスペック紳士は、自分のスポーツカーに猛実験君を乗せてやって来た。スペック紳士はファッションではラテン系が好みだが、車はトラブルが心配で無難なドイツ車ばかりを乗り継いでいた。音海先生は再び笑顔で迎えてくれ、手みやげを受け取ると、二人をリスニングルームに案内した。前回同様に床に座ると、スペック紳士が猛実験君に設定してもらったノートパソコンとDAコンバーター、そして例のヘッドホンをカバンから取り出した。猛実験君がUSBケーブルなどを接続してソフトを起動するまでのひとしきり、スペック紳士は予定どおりに得意満面の自慢話をした。

スペック紳士:「先生、僕は100 kHzが再生できるという最新のヘッドホンを試してみました。これまでに体験したことのない音です。とにかく、これまでの30 kHzとか50 kHzといった音とは次元の異なる音です。なにしろ100 kHzと桁が違うのですから。最近ハイレゾ、ハイレゾと叫んでオーディオ界が盛り上がっていますが、このヘッドホンでようやく本当のハイレゾが体験できました。」

 そう言うとスペック紳士はbooboo2000で11.2 MHzのDSD音楽ファイルを再生し、ヘッドホンを音海先生に差し出して聴くように促した。音海先生は少し迷惑そうな顔をしたが、ヘッドホンを手に取り、じっくりと細部を確認するように見てから装着した。

スペック紳士:「どうです先生? すばらしい艶でしょう。」

音海先生:「う〜む。音をうんぬんする前に、わしには演奏が気になって落ち着いて聴けんのじゃ。下手といっては言いすぎじゃろうが、このビブラートではドイツ歌曲が演歌になってしまっておる。」

スペック紳士:「とても美人のソプラノなんですけどね。それじゃあ、弦楽四重奏にしましょう。クリックすればすぐに切り替わりますから。」

音海先生:「こっちの演奏は少しはまともなようじゃが、どうもヘッドホンなんて使わんせいか、頭のてっぺんに音が集まってしまうようじゃ。残響もすごいし、なんだか銭湯で聴いているような気分になってきたぞ。」

 スペック紳士は納得してもらおうとして、次々とファイル再生して聴かせたが、音海先生の顔色がだんだん悪くなってきた。頃合いを見計らうように、猛実験君はスペアナ(電気信号を周波数成分に分解して棒グラフなどで表示する装置)機能をもつ携帯用デジタルオシロスコープを取り出した。ヘッドホンジャックを抜いて、代わりにデジタルオシロスコープをアダプターを使って接続すると、30 kHzくらいよりも高い周波数は減衰し、100 kHzはほんのちょっぴりしかない周波数スペクトルが表示された。もちろん、音の強弱によって棒グラフは伸び縮みしたが、高音域の全体的な配分はあまり変化しなかった。

猛実験君:「やはり30 kHzくらいでローパスフィルターが入っていて、それよりも高い周波数はカットされているようであります。SACDが登場したころ、スピーカーで特別に高い周波数を再生するためのスーパーツィーターが破壊されるトラブルなどがあったりしたので、超高域をカットするようになったと聞いております。」

スペック紳士:「エ〜! 30 kHzでカットされていたの? でも、100 kHzにもちょっと信号があるじゃない。」

猛実験君:「これは測定系のノイズであります。試しにファイルの再生を止めてみます。ほら、さっきと同じくらいの微小レベルで、高い周波数に信号があるように表示されております。」

 その後も猛実験君による測定と三人の議論は続き、どうやら、スペック紳士に「これが100 kHzだ!」と思わせた、頭のてっぺんに降り注ぐようなキラキラ音の正体は、「デジタルエコーではないか」という結論に至った。またまた無駄な買い物をしたスペック紳士だが、今度はケーブルに比べれば微々たる出費なこともあってあまり落胆せず、むしろ、オーディオ業界が浮かれているハイレゾに落とし穴があることを発見した批評家のような気分でいた。

スペック紳士:「ハイレゾ、ハイレゾと騒ぐけど、冷静に考えないといけませんね。」

猛実験君:「あれっ、さっきまでハイレゾ、ハイレゾと騒いでいたのはだれでしたっけ。」

音海先生:「は、は、は。まあ、だれでも経験してみなければ分からんことじゃ。わしは静かな所に住み、携帯電話も控えて耳を大切にしておるが、この年になると10 kHzぐらいまでしか聴こえん。それでこの超高音の出ない昔のスピーカーを使っておるのじゃが、かといって音が悪いとか、音楽が楽しめないということはまったくない。むしろ、ハイレゾとやらで自分に聴こえん音が出ているとしたら、それによる害悪のほうが心配じゃ。」

猛実験君:「自分が三人のなかで一番若いですが、それでも17 kHzよりも高い音は聞こえないので、超高域に有害な音が入っていないかどうか聞き取れません。音楽ファイルの作成者を信用するしかないのですが、思わぬ大音量が入っていて、知らないうちに超音波ネズミ撃退装置になっているかもしれないのであります。」

スペック紳士:「う〜ん。そんな超音波が入っていたら健康被害も起こりそうですね。なんだか100 kHzが再生できるヘッドホンなんて危険なものに思えてきたな。」

音海先生:「サブリミナルで洗脳する手法として、無料の音楽ファイルに20 kHz以上の超高音でメッセージを入れてダウンロードさせる、なんてことが考えられるのう。故意でなくても、誤って除去しそこなったデジタルノイズが大量に入っておって、ピアニッシモなのにアンプは大出力でスピーカーが壊れそうなんてことがあるかもしれん。」

スペック紳士:「それは怖いな。なんだか放射能のように存在しても見えなかったり、聞こえなかったりするのは不安ですね。」

音海先生:「ちょっと大げさに言いすぎたようじゃな。まあ、そこまで心配せんでもよかろう。とはいえ、オーディオ界では周波数帯域でも分解能でも、なんでも余分にあるほうが良いとされてしまっておる。ケーブルのときに差がないものは無いと冷静に判断できることが重要じゃったように、いらないものは要らんと言えることも重要じゃ。」

 そういうと、音海先生は壁際にある蓄音機のほうへ行き、ゼンマイを巻き始めた。ジージーと音をたてて20回ほど巻いてから、脇にあるもう一台の蓄音機の上に置きっぱなしだった78回転のSPレコード盤をターンテーブルに乗せた。金色のサウンドボックスにサボテンの棘で出来たソーン針を固定し、回転ストッパーを外すと、レコード盤がゆっくりと回転し始めた。数秒でガバナーが効いて定速に達したので、音海先生は針をレコード盤の溝に載せた。上品な梨地に金メッキされたサウンドボックスやアームのような音で、ピアノ伴奏のアルペジオに導かれたヴァイオリンが鳴り出した。それはスピーカーやヘッドホンなどから出て来る、電気信号を増幅して再生される音とはまったく素性が異なる音色であった。

スペック紳士:「なんて素敵な音楽なんだろう。まるでビロードのような、でも、けっして老いた感じのしない不思議な演奏ですね。」

音海先生:「さすがはスペック紳士。この演奏は10歳代半ばのヴァイオリニストによるもので、早死にした天才の最後の録音じゃ。」

猛実験君:「自分はクラッシックをあまり聴きませんが、とても感動しました。それになんだか、演奏が間近で行われているように感じました。」

音海先生:「このSPレコードには5 kHzぐらいまでしか記録されていないが、とてもそんな風には聴こえんかったじゃろう。100 kHzのたった20分の1しかないが、音楽の濃さはこちらのほうがはるかに上じゃな。周波数帯域が狭くて性能の悪い録音装置しかなかった時代の演奏が、これほどの質で記録できたということは驚きじゃ。なによりも演奏がすばらしいこと、そして、それをレコード盤に閉じ込めるエンジニアや関係者の教養と音楽への理解が重要なのじゃ。まあ、レコード文化をダメにしたのは我々大衆かもしれんがのう。」

 もう一枚、音海先生は別のヴァイオリニストのレコード盤をかけた。今度はもう少し古い時代の録音なのでシャーシャーとノイズが聞こえたが、蓄音機の上ぶたを閉めると気にならなくなった。曲はヴィターリのシャコンヌで、先ほどと同じヴァイオリンという楽器とは思えないほどドラマティックな演奏が鳴り響いた。それまでは曲の途中で議論を始めていた三人が、心で直接聴いているかのように無言のまま聴き終えた。ひとしきりの沈黙の後、前回のケーブル騒動のときとは打って変わった神妙な調子で別れの挨拶を交わすと、二人の客は帰った。音楽の余韻に包まれた静かな山中に、帰り道でスペック紳士が控えめにふかすエンジン音が響いた。
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KLANG-KUNST オーディオの歴史 オルゴールとロールピアノ
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ポリフォン社の大型オルゴール
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 ベルリナーが発明した「グラモフォン」やエジソンが発明した「フォノグラフ」が、まだ玩具レベルで音楽鑑賞用には不十分な性能しかなかった19世紀末から20世紀初頭にかけて、「オルゴールの時代」がレコードの本格化よりも一足早く訪れ、主に欧米で大流行した。写真はドイツで1889年に創業したポリフォン社(POLYPHON)の大型オルゴールである。写真の中央に見える大きな金属製のディスクを交換することで好みの曲を再生できるので、音楽の楽しみ方としてはCDやアナログディスクで曲を選ぶオーディオに近いスタイルといえる。

 ディスク式のオルゴールは、櫛歯と呼ばれる金属製の音源を、楽譜を移したディスクの孔で間接的に弾いて音を出す。櫛歯の振動は共鳴箱として巧みに作られた木製ケースで増幅され、黄金色の音の洪水ともいえるほど豊かさになる。機会があったら、ぜひ大型のオルゴールを聴いていただきたい。きっと、最新の高級オーディオ装置でさえ及ばないほどの美音に驚かされるだろう。

 それほどいい音のオルゴールだが、オルゴール以外の音色を出すことは原理的に無理がある。また、オルゴールはジングル・ベルが苦手といわれるように、同じ音の連打があまり早くできないので、編曲もアルペジオを多用した同じようなパターンになりがちだ。このため、たくさんオルゴールを聴く音楽好きは、しばらくすると飽きてしまうという致命的な問題が生じた。20世紀になって蓄音機が改良され、レコードビジネスが本格化してレコードの選択の幅が広がると、オルゴールは急速に衰退してしまった。どんな音色も、人の声さえも出せる蓄音機の魅力には勝てなかったのである。

 ポリフォン社のオルゴール事業も衰退したが、同社は第一次世界大戦中にグラモフォンのドイツ支社を傘下に収めた。グラモフォンの本社がイギリスにあったため、敵国資本としてポリフォン社に売却されたのだ。ドイツのグラモフォン社、すなわち「ドイツグラモフォン」は、その後クラッシック音楽の録音を中心に大いに活躍したのだが、その母体がオルゴール会社であったことはあまり知られていない。


ウェルテ・ミニヨンのロールピアノを録音したCD (TELDEC 8.43931)
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 オルゴールのほかにもうひとつ、素晴らしい音楽再生装置が同時代に開発された。それはロールピアノと呼ばれる自動演奏機能付きピアノである。なかでも、1904年ごろから活躍したドイツの「ウェルテ・ミニヨン社(WELTE-MIGNON)」の装置は、ペダル操作も含め、ピアニストの演奏を驚くほど忠実に再現できるという高度なものだ。その仕組みを簡単に解説しよう。

 まず、ピアニストの打鍵とペダル操作を、各キーやベダルに連結された黒鉛の棒で高速に巻き取られていく長いロール紙に記録する。ロール紙に記録された黒鉛の線は、キーを押す力が強ければ濃く、弱ければ薄い。また、キーやペダルを押している時間が長ければ線も長い。このように記録されたピアニストの微妙なタッチを、職人が再生用のロール紙に移すのだが、そのとき、穴の大きさでタッチの強さを、穴の長さで時間の長さを再現する。このロール紙をハーモニカのように空気吸引孔が並んだ読み取り装置を通過させることで、ピアニストの演奏どおりにキーを押したりペダルを踏んだりする動力を空気の流れとして得る。

 スタインウェイのグランドピアノとの組み合わせによるウェルテ・ミニヨンのロールピアノは、当たり前だが生のグランドピアノに等しい超高音質だ。どんなハイエンドのオーディオ装置よりも上に決まっている。写真のCD(独テルデック 8.43931)は、1969〜70年に旧東ドイツのスタジオで録音されたウェルテ・ミニヨンのロールピアノで、ブゾーニ(Feruttio Busoni)やシュターフェンハーゲン(Bernhard Stavenhagen)といった今世紀初頭に活躍した大ピアニストの歴史的演奏が聴ける。


大ピアニスト「フェルッチオ・ブゾーニ」(1866〜1924年)
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 ブゾーニはイタリアに生まれてベルリンを拠点に活躍した作曲家兼ピアニストで、カザルスがバッハの無伴奏チェロ組曲を再発見したように、バッハの鍵盤音楽に対して多大なる貢献をした。バッハのピアノ楽譜には「ブゾーニ編曲」とあるものが少なくない。ブゾーニは性能の悪い蓄音機のための録音を嫌がり、レコード録音の最中に妻へ送った手紙には、「このいまいましい録音機のご機嫌をとるため、強弱もペダルも制限しなければならず、思い切り弾けない」といった不満を書いている。ブゾーニは1922年ごろに英コロンビアで録音し、4枚のSPレコードが発売された。

 たった4枚を集めれば、この大ピアニストのコレクションは完結してしまう。すべて両面盤なので8面あるのだが、なぜか黒鍵のエチュードが2回録音されている。4枚のうち1枚は両面を使って「ハンガリー狂詩曲第13番」が録音されていて、B面には「狂詩曲」という曲名どおりの気違いじみた超絶技巧が吹き込まれているが、当時流行した「表現主義」の自由闊達さなのか、あるいは片面で4分程度しかない録音時間の不足に急き立てられてのヤケクソなのかは分からない。だが、最も少ないとされる両面ショパンの盤では間の取り方が舌を巻くほど絶妙だし、バッハの「平均律クラビーア」では荘厳さに圧倒される。ハ長調のプレリュードとフーガしかないのだが、ブゾーニが弾くとこの音数の少ない曲が不思議とシンフォニックに聴こえる。


ブゾーニが録音したハンガリー狂詩曲第13番(1922年録音)
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 では、そのブゾーニが渋々録音したオリジナルのコロンビア盤とロールピアノのCDを比較してみよう。古い80回転のコロンビア盤は、4枚とも濃い青のレーベルで、「ニュープロセス盤」とよばれる表面に良質なシェラックを用いたローノイズ盤だ。これをEMGの卓上型蓄音機で再生する。20世紀末にアナログレコードからCDになって音が悪くなったとオーディオ愛好家が嘆いたように、1930年ごろに機械式蓄音機から電気蓄音機に世代交代して音が悪くなったと嘆く熱心な愛好家に向けて、機械式蓄音機をハンドメイドで作り続けたのがイギリスのEMGだ。いっぽう、CDはプレーヤーこそSONY製の普及品だが、自作のAD1シングルアンプで増幅し、オイロダインというドイツの名スピーカーで再生する。

 録音が優れていることもあって、CDの再生音はすばらしい音質と迫力だ。「ラ・カンパネラ」と「リゴレットのパラフレーズ」というリストお得意の華麗な曲なのだが、早いパッセージで音が少し乱れ、全体に味気ない。このあたりはロールピアノの限界だろうか。対する古いコロンビア盤は、音が貧弱で常にスクラッチノイズを伴う。それでも、聴くにつれノイズは気にならなくなり、しだいに録音当時の薫香を豊かに感じるようになる。かなり独断的だが、古いコロンビア盤+蓄音機の勝利となった。


EMGの卓上型蓄音機(ゼンマイから回転計付きモーターに改造してある)
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Busoni 録音集 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Busoni+plays


Liszt Hungarian Rhapsody No 13 Busoni Rec 1922 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lGEDeH-1UL8

Ferruccio Busoni - Liszt Hungarian Rhapsody No. 13 (1922, 80 rpm) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aK_RIiGaILE

BUSONI PLAYS Liszt - Hungarian Rhapsody - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=IYHt3k38hNQ


http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/495.html#c40

[リバイバル3] クラング・クンスト _ DSDフォーマットの歴史的名盤の音楽ファイルをダウンロード販売 中川隆
3. 中川隆[-9478] koaQ7Jey 2019年6月19日 13:16:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3000]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


ハイレゾで100 kHz
(さんひまじんオーディオもんどう) 2015年8月
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 ある日、スペック紳士のところへ定期購読しているオーディオ雑誌が届いた。昔はオーディオ雑誌を片っぱしから大量に定期購読していた彼だが、ずいぶん前からつまらなくなったと感じ、いまでは「ステテコサウンド」などの数誌を読むだけになっていた。猛実験君が定期立ち読みしている「無銭で実験」など、自作派向けの雑誌には興味がなかった。届いた雑誌の今月号にも面白そうな特集はなかったので、さして読むわけでもなく、パラパラとページをめくっていた。すると、100 kHzもの超高音が再生できるというヘッドホンの広告が目に入った。流行りモノをいち早く使って自慢するのが大好きな彼は、テーブルに置きっぱなしのタブレット端末でメーカーの製品紹介ページを開いた。すでに買う気になっていたので、説明を半分も読まないうちに大手通販サイトて購入してしまった。彼にとっては安い買い物であった。

 翌日にはスペック紳士の家に注文したZONBY製のヘッドホンが届いた。さっそく箱を開いて取り出してみると、手にした印象が普通のヘッドホンと代わり映えせず、ちょっとがっかりした。スペックにつられて買ってしまったが、彼が好むような高級品ではなかった。じっさい、彼がモバイル用に伊達で使う海外製ヘッドホンの、わずか5分の1の価格で購入できた。「まあ、100 kHzの超高音を聴くためだから」と気を取り直したところで、自分がまともなヘッドホンアンプを1台も持っていないことに気づいた。オマケに付いている程度のヘッドホン端子で聴いたのでは、本格的にヘッドホンの音質を評価したと自慢できそうにないと思いつつ、しかたないのでヘッドホン端子のあるDAコンバーターに接続した。何曲かSACD(スーパーオーディオCD)を聴いてみたが、モバイル用のAKB(アーカーベー)製ヘッドホンよりも痩せた、つまらない音にしか感じられなかった。

 ふと、「そもそもヘッドホンに出力されている電気信号に100 kHzの超高音が含まれているのか?」という根本的な疑問が彼に生じた。そのDAコンバーターは192 kHzがデジタルデータの最高速なので、サンプリング定理により約90 kHzよりも高い周波数は原理的に再生できない。その程度の理論は、彼でも知っていた。どうせ聴こえない超高音なら、90 kHzも100 kHzも同じだとは思ったが、猛実験君に不備を指摘され、面目丸つぶれになってしまうことは避けたかった。

 そこで、インターネットで検索してみると、最高速が384 kHzのDAコンバーターはいくつかあったが、どうも安物がほとんどで、高級品は開発サイクルが長くて時代遅れになっているせいか、よさそうなものがなかった。「まあ、ちょっと使うだけだから」と、loFi製のモバイル用DAコンバーターをワンクリックで注文した。それには高性能そうなヘッドフォンアンプも内蔵されていたので、ちょうど良かったからである。loFiでは一番高いモデルを購入したが、それでもスペック紳士が使うケーブル1本の平均価格よりも安かった。確信はないが、これで100 kHzの信号が出そうなハードウェアは調達したことになった。(実際はアナログ信号の超高音をカットするフィルターがあると思われるが、目をつぶることにする)

 次なる問題は音源である。大手の音楽ファイルダウンロードサイトを見てみたが、その時点では192 kHzが最高で、384 kHzは無かった。しかたないので、11.2 MHzのDSDフォーマットの音楽ファイルを、いくつかダウンロード購入した。それが100 kHzを再生できるものなのかどうか、彼には自信がなかったが、価格が一番高いことが決め手になった。「あとはパソコンでダウンロードしたファイルを再生できるようにするだけだ」と思って設定を始めたのだが、その作業は予想外に難しかった。しょっぱなのDAコンバーターのデバイスドライバーのインストールでつまずいた彼は、ネットで調べながらパソコンと数時間格闘した後、あきらめて猛実験君に電話した。

 スペック紳士は100 kHzが再生できるヘッドホンのことは話さず、ただ「パソコンの設定を教えてほしい」と頼んだだけなのに、猛実験君は二つ返事で助っ人に来てくれることになった。10分もすると、猛実験君が軽ワゴン車でやって来た。猛実験君はちゃんとしたメーカーの技術者なので、けっして貧乏なわけではなかったが、車にも服装にも無頓着で、そういうものにお金をかけることはなかった。

猛実験君:「このloFiのDAコンバーターは、このOSだとひとつ古いバージョンをインストールしないと動作しないようであります。これは分かりにくいですね。あと、DSDを再生するにはbooboo2000という音楽再生ソフトをインストールしないといけないので、それもやっておきます。」

スペック紳士:「いや〜。さすが猛実験君はエンジニアなだけあって、パソコンの操作になれているね。もうおわっちゃった。どうもありがとう。」

 夜中の12時近くになっていたので、猛実験君は設定を終えるとすぐに帰った。さて、これでようやく「100 kHzの超高音を聴けるのではないか」と思われる装置の準備が整った。スペック紳士はbooboo2000のプレイリストに、ダウンロードした11.2 MHzのDSD音楽ファイルをドロップして再生を始めた。ヘッドホンからは今まで聴いたことのない、ツヤツヤした音が流れてきた。頭のてっぺんに細かなフィルム片が光を反射しながら降り注ぐような音に、「これが100 kHzだ!」と錯覚したスペック紳士は有頂天になった。以前、猛実験君の家でオシレーターを使って試したとき、自分の耳が15 kHzまでしか聞こえなかったことは脳裏になかった。

 翌日さっそく、スペック紳士は猛実験君に電話をかけて自慢話をした。「とにかく、今までとはまったく異なる音だ」というただ一点のみが大して表現も変えずに何度も繰り返されたので、猛実験君はほとんど反応を示さなかった。満足できなかったスペック紳士は、音海先生にも100 kHzの音について自慢したくなった。同行を求められた猛実験君は、用事が無くても行く気満々だったので、二人は週末に音海先生のリスニングルームを訪問することになった。

 前回の訪問で音海先生のところには広い駐車スペースがあることが分かっていたスペック紳士は、自分のスポーツカーに猛実験君を乗せてやって来た。スペック紳士はファッションではラテン系が好みだが、車はトラブルが心配で無難なドイツ車ばかりを乗り継いでいた。音海先生は再び笑顔で迎えてくれ、手みやげを受け取ると、二人をリスニングルームに案内した。前回同様に床に座ると、スペック紳士が猛実験君に設定してもらったノートパソコンとDAコンバーター、そして例のヘッドホンをカバンから取り出した。猛実験君がUSBケーブルなどを接続してソフトを起動するまでのひとしきり、スペック紳士は予定どおりに得意満面の自慢話をした。

スペック紳士:「先生、僕は100 kHzが再生できるという最新のヘッドホンを試してみました。これまでに体験したことのない音です。とにかく、これまでの30 kHzとか50 kHzといった音とは次元の異なる音です。なにしろ100 kHzと桁が違うのですから。最近ハイレゾ、ハイレゾと叫んでオーディオ界が盛り上がっていますが、このヘッドホンでようやく本当のハイレゾが体験できました。」

 そう言うとスペック紳士はbooboo2000で11.2 MHzのDSD音楽ファイルを再生し、ヘッドホンを音海先生に差し出して聴くように促した。音海先生は少し迷惑そうな顔をしたが、ヘッドホンを手に取り、じっくりと細部を確認するように見てから装着した。

スペック紳士:「どうです先生? すばらしい艶でしょう。」

音海先生:「う〜む。音をうんぬんする前に、わしには演奏が気になって落ち着いて聴けんのじゃ。下手といっては言いすぎじゃろうが、このビブラートではドイツ歌曲が演歌になってしまっておる。」

スペック紳士:「とても美人のソプラノなんですけどね。それじゃあ、弦楽四重奏にしましょう。クリックすればすぐに切り替わりますから。」

音海先生:「こっちの演奏は少しはまともなようじゃが、どうもヘッドホンなんて使わんせいか、頭のてっぺんに音が集まってしまうようじゃ。残響もすごいし、なんだか銭湯で聴いているような気分になってきたぞ。」

 スペック紳士は納得してもらおうとして、次々とファイル再生して聴かせたが、音海先生の顔色がだんだん悪くなってきた。頃合いを見計らうように、猛実験君はスペアナ(電気信号を周波数成分に分解して棒グラフなどで表示する装置)機能をもつ携帯用デジタルオシロスコープを取り出した。ヘッドホンジャックを抜いて、代わりにデジタルオシロスコープをアダプターを使って接続すると、30 kHzくらいよりも高い周波数は減衰し、100 kHzはほんのちょっぴりしかない周波数スペクトルが表示された。もちろん、音の強弱によって棒グラフは伸び縮みしたが、高音域の全体的な配分はあまり変化しなかった。

猛実験君:「やはり30 kHzくらいでローパスフィルターが入っていて、それよりも高い周波数はカットされているようであります。SACDが登場したころ、スピーカーで特別に高い周波数を再生するためのスーパーツィーターが破壊されるトラブルなどがあったりしたので、超高域をカットするようになったと聞いております。」

スペック紳士:「エ〜! 30 kHzでカットされていたの? でも、100 kHzにもちょっと信号があるじゃない。」

猛実験君:「これは測定系のノイズであります。試しにファイルの再生を止めてみます。ほら、さっきと同じくらいの微小レベルで、高い周波数に信号があるように表示されております。」

 その後も猛実験君による測定と三人の議論は続き、どうやら、スペック紳士に「これが100 kHzだ!」と思わせた、頭のてっぺんに降り注ぐようなキラキラ音の正体は、「デジタルエコーではないか」という結論に至った。またまた無駄な買い物をしたスペック紳士だが、今度はケーブルに比べれば微々たる出費なこともあってあまり落胆せず、むしろ、オーディオ業界が浮かれているハイレゾに落とし穴があることを発見した批評家のような気分でいた。

スペック紳士:「ハイレゾ、ハイレゾと騒ぐけど、冷静に考えないといけませんね。」

猛実験君:「あれっ、さっきまでハイレゾ、ハイレゾと騒いでいたのはだれでしたっけ。」

音海先生:「は、は、は。まあ、だれでも経験してみなければ分からんことじゃ。わしは静かな所に住み、携帯電話も控えて耳を大切にしておるが、この年になると10 kHzぐらいまでしか聴こえん。それでこの超高音の出ない昔のスピーカーを使っておるのじゃが、かといって音が悪いとか、音楽が楽しめないということはまったくない。むしろ、ハイレゾとやらで自分に聴こえん音が出ているとしたら、それによる害悪のほうが心配じゃ。」

猛実験君:「自分が三人のなかで一番若いですが、それでも17 kHzよりも高い音は聞こえないので、超高域に有害な音が入っていないかどうか聞き取れません。音楽ファイルの作成者を信用するしかないのですが、思わぬ大音量が入っていて、知らないうちに超音波ネズミ撃退装置になっているかもしれないのであります。」

スペック紳士:「う〜ん。そんな超音波が入っていたら健康被害も起こりそうですね。なんだか100 kHzが再生できるヘッドホンなんて危険なものに思えてきたな。」

音海先生:「サブリミナルで洗脳する手法として、無料の音楽ファイルに20 kHz以上の超高音でメッセージを入れてダウンロードさせる、なんてことが考えられるのう。故意でなくても、誤って除去しそこなったデジタルノイズが大量に入っておって、ピアニッシモなのにアンプは大出力でスピーカーが壊れそうなんてことがあるかもしれん。」

スペック紳士:「それは怖いな。なんだか放射能のように存在しても見えなかったり、聞こえなかったりするのは不安ですね。」

音海先生:「ちょっと大げさに言いすぎたようじゃな。まあ、そこまで心配せんでもよかろう。とはいえ、オーディオ界では周波数帯域でも分解能でも、なんでも余分にあるほうが良いとされてしまっておる。ケーブルのときに差がないものは無いと冷静に判断できることが重要じゃったように、いらないものは要らんと言えることも重要じゃ。」

 そういうと、音海先生は壁際にある蓄音機のほうへ行き、ゼンマイを巻き始めた。ジージーと音をたてて20回ほど巻いてから、脇にあるもう一台の蓄音機の上に置きっぱなしだった78回転のSPレコード盤をターンテーブルに乗せた。金色のサウンドボックスにサボテンの棘で出来たソーン針を固定し、回転ストッパーを外すと、レコード盤がゆっくりと回転し始めた。数秒でガバナーが効いて定速に達したので、音海先生は針をレコード盤の溝に載せた。上品な梨地に金メッキされたサウンドボックスやアームのような音で、ピアノ伴奏のアルペジオに導かれたヴァイオリンが鳴り出した。それはスピーカーやヘッドホンなどから出て来る、電気信号を増幅して再生される音とはまったく素性が異なる音色であった。

スペック紳士:「なんて素敵な音楽なんだろう。まるでビロードのような、でも、けっして老いた感じのしない不思議な演奏ですね。」

音海先生:「さすがはスペック紳士。この演奏は10歳代半ばのヴァイオリニストによるもので、早死にした天才の最後の録音じゃ。」

猛実験君:「自分はクラッシックをあまり聴きませんが、とても感動しました。それになんだか、演奏が間近で行われているように感じました。」

音海先生:「このSPレコードには5 kHzぐらいまでしか記録されていないが、とてもそんな風には聴こえんかったじゃろう。100 kHzのたった20分の1しかないが、音楽の濃さはこちらのほうがはるかに上じゃな。周波数帯域が狭くて性能の悪い録音装置しかなかった時代の演奏が、これほどの質で記録できたということは驚きじゃ。なによりも演奏がすばらしいこと、そして、それをレコード盤に閉じ込めるエンジニアや関係者の教養と音楽への理解が重要なのじゃ。まあ、レコード文化をダメにしたのは我々大衆かもしれんがのう。」

 もう一枚、音海先生は別のヴァイオリニストのレコード盤をかけた。今度はもう少し古い時代の録音なのでシャーシャーとノイズが聞こえたが、蓄音機の上ぶたを閉めると気にならなくなった。曲はヴィターリのシャコンヌで、先ほどと同じヴァイオリンという楽器とは思えないほどドラマティックな演奏が鳴り響いた。それまでは曲の途中で議論を始めていた三人が、心で直接聴いているかのように無言のまま聴き終えた。ひとしきりの沈黙の後、前回のケーブル騒動のときとは打って変わった神妙な調子で別れの挨拶を交わすと、二人の客は帰った。音楽の余韻に包まれた静かな山中に、帰り道でスペック紳士が控えめにふかすエンジン音が響いた。
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▲△▽▼


KLANG-KUNST オーディオの歴史 オルゴールとロールピアノ
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ポリフォン社の大型オルゴール
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 ベルリナーが発明した「グラモフォン」やエジソンが発明した「フォノグラフ」が、まだ玩具レベルで音楽鑑賞用には不十分な性能しかなかった19世紀末から20世紀初頭にかけて、「オルゴールの時代」がレコードの本格化よりも一足早く訪れ、主に欧米で大流行した。写真はドイツで1889年に創業したポリフォン社(POLYPHON)の大型オルゴールである。写真の中央に見える大きな金属製のディスクを交換することで好みの曲を再生できるので、音楽の楽しみ方としてはCDやアナログディスクで曲を選ぶオーディオに近いスタイルといえる。

 ディスク式のオルゴールは、櫛歯と呼ばれる金属製の音源を、楽譜を移したディスクの孔で間接的に弾いて音を出す。櫛歯の振動は共鳴箱として巧みに作られた木製ケースで増幅され、黄金色の音の洪水ともいえるほど豊かさになる。機会があったら、ぜひ大型のオルゴールを聴いていただきたい。きっと、最新の高級オーディオ装置でさえ及ばないほどの美音に驚かされるだろう。

 それほどいい音のオルゴールだが、オルゴール以外の音色を出すことは原理的に無理がある。また、オルゴールはジングル・ベルが苦手といわれるように、同じ音の連打があまり早くできないので、編曲もアルペジオを多用した同じようなパターンになりがちだ。このため、たくさんオルゴールを聴く音楽好きは、しばらくすると飽きてしまうという致命的な問題が生じた。20世紀になって蓄音機が改良され、レコードビジネスが本格化してレコードの選択の幅が広がると、オルゴールは急速に衰退してしまった。どんな音色も、人の声さえも出せる蓄音機の魅力には勝てなかったのである。

 ポリフォン社のオルゴール事業も衰退したが、同社は第一次世界大戦中にグラモフォンのドイツ支社を傘下に収めた。グラモフォンの本社がイギリスにあったため、敵国資本としてポリフォン社に売却されたのだ。ドイツのグラモフォン社、すなわち「ドイツグラモフォン」は、その後クラッシック音楽の録音を中心に大いに活躍したのだが、その母体がオルゴール会社であったことはあまり知られていない。


ウェルテ・ミニヨンのロールピアノを録音したCD (TELDEC 8.43931)
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 オルゴールのほかにもうひとつ、素晴らしい音楽再生装置が同時代に開発された。それはロールピアノと呼ばれる自動演奏機能付きピアノである。なかでも、1904年ごろから活躍したドイツの「ウェルテ・ミニヨン社(WELTE-MIGNON)」の装置は、ペダル操作も含め、ピアニストの演奏を驚くほど忠実に再現できるという高度なものだ。その仕組みを簡単に解説しよう。

 まず、ピアニストの打鍵とペダル操作を、各キーやベダルに連結された黒鉛の棒で高速に巻き取られていく長いロール紙に記録する。ロール紙に記録された黒鉛の線は、キーを押す力が強ければ濃く、弱ければ薄い。また、キーやペダルを押している時間が長ければ線も長い。このように記録されたピアニストの微妙なタッチを、職人が再生用のロール紙に移すのだが、そのとき、穴の大きさでタッチの強さを、穴の長さで時間の長さを再現する。このロール紙をハーモニカのように空気吸引孔が並んだ読み取り装置を通過させることで、ピアニストの演奏どおりにキーを押したりペダルを踏んだりする動力を空気の流れとして得る。

 スタインウェイのグランドピアノとの組み合わせによるウェルテ・ミニヨンのロールピアノは、当たり前だが生のグランドピアノに等しい超高音質だ。どんなハイエンドのオーディオ装置よりも上に決まっている。写真のCD(独テルデック 8.43931)は、1969〜70年に旧東ドイツのスタジオで録音されたウェルテ・ミニヨンのロールピアノで、ブゾーニ(Feruttio Busoni)やシュターフェンハーゲン(Bernhard Stavenhagen)といった今世紀初頭に活躍した大ピアニストの歴史的演奏が聴ける。


大ピアニスト「フェルッチオ・ブゾーニ」(1866〜1924年)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_803.jpg


 ブゾーニはイタリアに生まれてベルリンを拠点に活躍した作曲家兼ピアニストで、カザルスがバッハの無伴奏チェロ組曲を再発見したように、バッハの鍵盤音楽に対して多大なる貢献をした。バッハのピアノ楽譜には「ブゾーニ編曲」とあるものが少なくない。ブゾーニは性能の悪い蓄音機のための録音を嫌がり、レコード録音の最中に妻へ送った手紙には、「このいまいましい録音機のご機嫌をとるため、強弱もペダルも制限しなければならず、思い切り弾けない」といった不満を書いている。ブゾーニは1922年ごろに英コロンビアで録音し、4枚のSPレコードが発売された。

 たった4枚を集めれば、この大ピアニストのコレクションは完結してしまう。すべて両面盤なので8面あるのだが、なぜか黒鍵のエチュードが2回録音されている。4枚のうち1枚は両面を使って「ハンガリー狂詩曲第13番」が録音されていて、B面には「狂詩曲」という曲名どおりの気違いじみた超絶技巧が吹き込まれているが、当時流行した「表現主義」の自由闊達さなのか、あるいは片面で4分程度しかない録音時間の不足に急き立てられてのヤケクソなのかは分からない。だが、最も少ないとされる両面ショパンの盤では間の取り方が舌を巻くほど絶妙だし、バッハの「平均律クラビーア」では荘厳さに圧倒される。ハ長調のプレリュードとフーガしかないのだが、ブゾーニが弾くとこの音数の少ない曲が不思議とシンフォニックに聴こえる。


ブゾーニが録音したハンガリー狂詩曲第13番(1922年録音)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_804.jpg

 では、そのブゾーニが渋々録音したオリジナルのコロンビア盤とロールピアノのCDを比較してみよう。古い80回転のコロンビア盤は、4枚とも濃い青のレーベルで、「ニュープロセス盤」とよばれる表面に良質なシェラックを用いたローノイズ盤だ。これをEMGの卓上型蓄音機で再生する。20世紀末にアナログレコードからCDになって音が悪くなったとオーディオ愛好家が嘆いたように、1930年ごろに機械式蓄音機から電気蓄音機に世代交代して音が悪くなったと嘆く熱心な愛好家に向けて、機械式蓄音機をハンドメイドで作り続けたのがイギリスのEMGだ。いっぽう、CDはプレーヤーこそSONY製の普及品だが、自作のAD1シングルアンプで増幅し、オイロダインというドイツの名スピーカーで再生する。

 録音が優れていることもあって、CDの再生音はすばらしい音質と迫力だ。「ラ・カンパネラ」と「リゴレットのパラフレーズ」というリストお得意の華麗な曲なのだが、早いパッセージで音が少し乱れ、全体に味気ない。このあたりはロールピアノの限界だろうか。対する古いコロンビア盤は、音が貧弱で常にスクラッチノイズを伴う。それでも、聴くにつれノイズは気にならなくなり、しだいに録音当時の薫香を豊かに感じるようになる。かなり独断的だが、古いコロンビア盤+蓄音機の勝利となった。


EMGの卓上型蓄音機(ゼンマイから回転計付きモーターに改造してある)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_805.jpg

https://www.klang.jp/index.php?ci=10143

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Busoni 録音集 - YouTube 動画
https://www.youtube.com/results?search_query=Busoni+plays


Liszt Hungarian Rhapsody No 13 Busoni Rec 1922 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=lGEDeH-1UL8

Ferruccio Busoni - Liszt Hungarian Rhapsody No. 13 (1922, 80 rpm) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=aK_RIiGaILE

BUSONI PLAYS Liszt - Hungarian Rhapsody - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=IYHt3k38hNQ


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/962.html#c3

[リバイバル3] スピーカーの歴史 _ 何故、過去に遡る程 スピーカーもアンプも音が良くなるのか? 中川隆
9. 中川隆[-9477] koaQ7Jey 2019年6月19日 13:18:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3001]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


ハイレゾで100 kHz
(さんひまじんオーディオもんどう) 2015年8月
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10145&i=10412

 ある日、スペック紳士のところへ定期購読しているオーディオ雑誌が届いた。昔はオーディオ雑誌を片っぱしから大量に定期購読していた彼だが、ずいぶん前からつまらなくなったと感じ、いまでは「ステテコサウンド」などの数誌を読むだけになっていた。猛実験君が定期立ち読みしている「無銭で実験」など、自作派向けの雑誌には興味がなかった。届いた雑誌の今月号にも面白そうな特集はなかったので、さして読むわけでもなく、パラパラとページをめくっていた。すると、100 kHzもの超高音が再生できるというヘッドホンの広告が目に入った。流行りモノをいち早く使って自慢するのが大好きな彼は、テーブルに置きっぱなしのタブレット端末でメーカーの製品紹介ページを開いた。すでに買う気になっていたので、説明を半分も読まないうちに大手通販サイトて購入してしまった。彼にとっては安い買い物であった。

 翌日にはスペック紳士の家に注文したZONBY製のヘッドホンが届いた。さっそく箱を開いて取り出してみると、手にした印象が普通のヘッドホンと代わり映えせず、ちょっとがっかりした。スペックにつられて買ってしまったが、彼が好むような高級品ではなかった。じっさい、彼がモバイル用に伊達で使う海外製ヘッドホンの、わずか5分の1の価格で購入できた。「まあ、100 kHzの超高音を聴くためだから」と気を取り直したところで、自分がまともなヘッドホンアンプを1台も持っていないことに気づいた。オマケに付いている程度のヘッドホン端子で聴いたのでは、本格的にヘッドホンの音質を評価したと自慢できそうにないと思いつつ、しかたないのでヘッドホン端子のあるDAコンバーターに接続した。何曲かSACD(スーパーオーディオCD)を聴いてみたが、モバイル用のAKB(アーカーベー)製ヘッドホンよりも痩せた、つまらない音にしか感じられなかった。

 ふと、「そもそもヘッドホンに出力されている電気信号に100 kHzの超高音が含まれているのか?」という根本的な疑問が彼に生じた。そのDAコンバーターは192 kHzがデジタルデータの最高速なので、サンプリング定理により約90 kHzよりも高い周波数は原理的に再生できない。その程度の理論は、彼でも知っていた。どうせ聴こえない超高音なら、90 kHzも100 kHzも同じだとは思ったが、猛実験君に不備を指摘され、面目丸つぶれになってしまうことは避けたかった。

 そこで、インターネットで検索してみると、最高速が384 kHzのDAコンバーターはいくつかあったが、どうも安物がほとんどで、高級品は開発サイクルが長くて時代遅れになっているせいか、よさそうなものがなかった。「まあ、ちょっと使うだけだから」と、loFi製のモバイル用DAコンバーターをワンクリックで注文した。それには高性能そうなヘッドフォンアンプも内蔵されていたので、ちょうど良かったからである。loFiでは一番高いモデルを購入したが、それでもスペック紳士が使うケーブル1本の平均価格よりも安かった。確信はないが、これで100 kHzの信号が出そうなハードウェアは調達したことになった。(実際はアナログ信号の超高音をカットするフィルターがあると思われるが、目をつぶることにする)

 次なる問題は音源である。大手の音楽ファイルダウンロードサイトを見てみたが、その時点では192 kHzが最高で、384 kHzは無かった。しかたないので、11.2 MHzのDSDフォーマットの音楽ファイルを、いくつかダウンロード購入した。それが100 kHzを再生できるものなのかどうか、彼には自信がなかったが、価格が一番高いことが決め手になった。「あとはパソコンでダウンロードしたファイルを再生できるようにするだけだ」と思って設定を始めたのだが、その作業は予想外に難しかった。しょっぱなのDAコンバーターのデバイスドライバーのインストールでつまずいた彼は、ネットで調べながらパソコンと数時間格闘した後、あきらめて猛実験君に電話した。

 スペック紳士は100 kHzが再生できるヘッドホンのことは話さず、ただ「パソコンの設定を教えてほしい」と頼んだだけなのに、猛実験君は二つ返事で助っ人に来てくれることになった。10分もすると、猛実験君が軽ワゴン車でやって来た。猛実験君はちゃんとしたメーカーの技術者なので、けっして貧乏なわけではなかったが、車にも服装にも無頓着で、そういうものにお金をかけることはなかった。

猛実験君:「このloFiのDAコンバーターは、このOSだとひとつ古いバージョンをインストールしないと動作しないようであります。これは分かりにくいですね。あと、DSDを再生するにはbooboo2000という音楽再生ソフトをインストールしないといけないので、それもやっておきます。」

スペック紳士:「いや〜。さすが猛実験君はエンジニアなだけあって、パソコンの操作になれているね。もうおわっちゃった。どうもありがとう。」

 夜中の12時近くになっていたので、猛実験君は設定を終えるとすぐに帰った。さて、これでようやく「100 kHzの超高音を聴けるのではないか」と思われる装置の準備が整った。スペック紳士はbooboo2000のプレイリストに、ダウンロードした11.2 MHzのDSD音楽ファイルをドロップして再生を始めた。ヘッドホンからは今まで聴いたことのない、ツヤツヤした音が流れてきた。頭のてっぺんに細かなフィルム片が光を反射しながら降り注ぐような音に、「これが100 kHzだ!」と錯覚したスペック紳士は有頂天になった。以前、猛実験君の家でオシレーターを使って試したとき、自分の耳が15 kHzまでしか聞こえなかったことは脳裏になかった。

 翌日さっそく、スペック紳士は猛実験君に電話をかけて自慢話をした。「とにかく、今までとはまったく異なる音だ」というただ一点のみが大して表現も変えずに何度も繰り返されたので、猛実験君はほとんど反応を示さなかった。満足できなかったスペック紳士は、音海先生にも100 kHzの音について自慢したくなった。同行を求められた猛実験君は、用事が無くても行く気満々だったので、二人は週末に音海先生のリスニングルームを訪問することになった。

 前回の訪問で音海先生のところには広い駐車スペースがあることが分かっていたスペック紳士は、自分のスポーツカーに猛実験君を乗せてやって来た。スペック紳士はファッションではラテン系が好みだが、車はトラブルが心配で無難なドイツ車ばかりを乗り継いでいた。音海先生は再び笑顔で迎えてくれ、手みやげを受け取ると、二人をリスニングルームに案内した。前回同様に床に座ると、スペック紳士が猛実験君に設定してもらったノートパソコンとDAコンバーター、そして例のヘッドホンをカバンから取り出した。猛実験君がUSBケーブルなどを接続してソフトを起動するまでのひとしきり、スペック紳士は予定どおりに得意満面の自慢話をした。

スペック紳士:「先生、僕は100 kHzが再生できるという最新のヘッドホンを試してみました。これまでに体験したことのない音です。とにかく、これまでの30 kHzとか50 kHzといった音とは次元の異なる音です。なにしろ100 kHzと桁が違うのですから。最近ハイレゾ、ハイレゾと叫んでオーディオ界が盛り上がっていますが、このヘッドホンでようやく本当のハイレゾが体験できました。」

 そう言うとスペック紳士はbooboo2000で11.2 MHzのDSD音楽ファイルを再生し、ヘッドホンを音海先生に差し出して聴くように促した。音海先生は少し迷惑そうな顔をしたが、ヘッドホンを手に取り、じっくりと細部を確認するように見てから装着した。

スペック紳士:「どうです先生? すばらしい艶でしょう。」

音海先生:「う〜む。音をうんぬんする前に、わしには演奏が気になって落ち着いて聴けんのじゃ。下手といっては言いすぎじゃろうが、このビブラートではドイツ歌曲が演歌になってしまっておる。」

スペック紳士:「とても美人のソプラノなんですけどね。それじゃあ、弦楽四重奏にしましょう。クリックすればすぐに切り替わりますから。」

音海先生:「こっちの演奏は少しはまともなようじゃが、どうもヘッドホンなんて使わんせいか、頭のてっぺんに音が集まってしまうようじゃ。残響もすごいし、なんだか銭湯で聴いているような気分になってきたぞ。」

 スペック紳士は納得してもらおうとして、次々とファイル再生して聴かせたが、音海先生の顔色がだんだん悪くなってきた。頃合いを見計らうように、猛実験君はスペアナ(電気信号を周波数成分に分解して棒グラフなどで表示する装置)機能をもつ携帯用デジタルオシロスコープを取り出した。ヘッドホンジャックを抜いて、代わりにデジタルオシロスコープをアダプターを使って接続すると、30 kHzくらいよりも高い周波数は減衰し、100 kHzはほんのちょっぴりしかない周波数スペクトルが表示された。もちろん、音の強弱によって棒グラフは伸び縮みしたが、高音域の全体的な配分はあまり変化しなかった。

猛実験君:「やはり30 kHzくらいでローパスフィルターが入っていて、それよりも高い周波数はカットされているようであります。SACDが登場したころ、スピーカーで特別に高い周波数を再生するためのスーパーツィーターが破壊されるトラブルなどがあったりしたので、超高域をカットするようになったと聞いております。」

スペック紳士:「エ〜! 30 kHzでカットされていたの? でも、100 kHzにもちょっと信号があるじゃない。」

猛実験君:「これは測定系のノイズであります。試しにファイルの再生を止めてみます。ほら、さっきと同じくらいの微小レベルで、高い周波数に信号があるように表示されております。」

 その後も猛実験君による測定と三人の議論は続き、どうやら、スペック紳士に「これが100 kHzだ!」と思わせた、頭のてっぺんに降り注ぐようなキラキラ音の正体は、「デジタルエコーではないか」という結論に至った。またまた無駄な買い物をしたスペック紳士だが、今度はケーブルに比べれば微々たる出費なこともあってあまり落胆せず、むしろ、オーディオ業界が浮かれているハイレゾに落とし穴があることを発見した批評家のような気分でいた。

スペック紳士:「ハイレゾ、ハイレゾと騒ぐけど、冷静に考えないといけませんね。」

猛実験君:「あれっ、さっきまでハイレゾ、ハイレゾと騒いでいたのはだれでしたっけ。」

音海先生:「は、は、は。まあ、だれでも経験してみなければ分からんことじゃ。わしは静かな所に住み、携帯電話も控えて耳を大切にしておるが、この年になると10 kHzぐらいまでしか聴こえん。それでこの超高音の出ない昔のスピーカーを使っておるのじゃが、かといって音が悪いとか、音楽が楽しめないということはまったくない。むしろ、ハイレゾとやらで自分に聴こえん音が出ているとしたら、それによる害悪のほうが心配じゃ。」

猛実験君:「自分が三人のなかで一番若いですが、それでも17 kHzよりも高い音は聞こえないので、超高域に有害な音が入っていないかどうか聞き取れません。音楽ファイルの作成者を信用するしかないのですが、思わぬ大音量が入っていて、知らないうちに超音波ネズミ撃退装置になっているかもしれないのであります。」

スペック紳士:「う〜ん。そんな超音波が入っていたら健康被害も起こりそうですね。なんだか100 kHzが再生できるヘッドホンなんて危険なものに思えてきたな。」

音海先生:「サブリミナルで洗脳する手法として、無料の音楽ファイルに20 kHz以上の超高音でメッセージを入れてダウンロードさせる、なんてことが考えられるのう。故意でなくても、誤って除去しそこなったデジタルノイズが大量に入っておって、ピアニッシモなのにアンプは大出力でスピーカーが壊れそうなんてことがあるかもしれん。」

スペック紳士:「それは怖いな。なんだか放射能のように存在しても見えなかったり、聞こえなかったりするのは不安ですね。」

音海先生:「ちょっと大げさに言いすぎたようじゃな。まあ、そこまで心配せんでもよかろう。とはいえ、オーディオ界では周波数帯域でも分解能でも、なんでも余分にあるほうが良いとされてしまっておる。ケーブルのときに差がないものは無いと冷静に判断できることが重要じゃったように、いらないものは要らんと言えることも重要じゃ。」

 そういうと、音海先生は壁際にある蓄音機のほうへ行き、ゼンマイを巻き始めた。ジージーと音をたてて20回ほど巻いてから、脇にあるもう一台の蓄音機の上に置きっぱなしだった78回転のSPレコード盤をターンテーブルに乗せた。金色のサウンドボックスにサボテンの棘で出来たソーン針を固定し、回転ストッパーを外すと、レコード盤がゆっくりと回転し始めた。数秒でガバナーが効いて定速に達したので、音海先生は針をレコード盤の溝に載せた。上品な梨地に金メッキされたサウンドボックスやアームのような音で、ピアノ伴奏のアルペジオに導かれたヴァイオリンが鳴り出した。それはスピーカーやヘッドホンなどから出て来る、電気信号を増幅して再生される音とはまったく素性が異なる音色であった。

スペック紳士:「なんて素敵な音楽なんだろう。まるでビロードのような、でも、けっして老いた感じのしない不思議な演奏ですね。」

音海先生:「さすがはスペック紳士。この演奏は10歳代半ばのヴァイオリニストによるもので、早死にした天才の最後の録音じゃ。」

猛実験君:「自分はクラッシックをあまり聴きませんが、とても感動しました。それになんだか、演奏が間近で行われているように感じました。」

音海先生:「このSPレコードには5 kHzぐらいまでしか記録されていないが、とてもそんな風には聴こえんかったじゃろう。100 kHzのたった20分の1しかないが、音楽の濃さはこちらのほうがはるかに上じゃな。周波数帯域が狭くて性能の悪い録音装置しかなかった時代の演奏が、これほどの質で記録できたということは驚きじゃ。なによりも演奏がすばらしいこと、そして、それをレコード盤に閉じ込めるエンジニアや関係者の教養と音楽への理解が重要なのじゃ。まあ、レコード文化をダメにしたのは我々大衆かもしれんがのう。」

 もう一枚、音海先生は別のヴァイオリニストのレコード盤をかけた。今度はもう少し古い時代の録音なのでシャーシャーとノイズが聞こえたが、蓄音機の上ぶたを閉めると気にならなくなった。曲はヴィターリのシャコンヌで、先ほどと同じヴァイオリンという楽器とは思えないほどドラマティックな演奏が鳴り響いた。それまでは曲の途中で議論を始めていた三人が、心で直接聴いているかのように無言のまま聴き終えた。ひとしきりの沈黙の後、前回のケーブル騒動のときとは打って変わった神妙な調子で別れの挨拶を交わすと、二人の客は帰った。音楽の余韻に包まれた静かな山中に、帰り道でスペック紳士が控えめにふかすエンジン音が響いた。
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KLANG-KUNST オーディオの歴史 オルゴールとロールピアノ
https://www.klang.jp/index.php?ci=10143


ポリフォン社の大型オルゴール
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 ベルリナーが発明した「グラモフォン」やエジソンが発明した「フォノグラフ」が、まだ玩具レベルで音楽鑑賞用には不十分な性能しかなかった19世紀末から20世紀初頭にかけて、「オルゴールの時代」がレコードの本格化よりも一足早く訪れ、主に欧米で大流行した。写真はドイツで1889年に創業したポリフォン社(POLYPHON)の大型オルゴールである。写真の中央に見える大きな金属製のディスクを交換することで好みの曲を再生できるので、音楽の楽しみ方としてはCDやアナログディスクで曲を選ぶオーディオに近いスタイルといえる。

 ディスク式のオルゴールは、櫛歯と呼ばれる金属製の音源を、楽譜を移したディスクの孔で間接的に弾いて音を出す。櫛歯の振動は共鳴箱として巧みに作られた木製ケースで増幅され、黄金色の音の洪水ともいえるほど豊かさになる。機会があったら、ぜひ大型のオルゴールを聴いていただきたい。きっと、最新の高級オーディオ装置でさえ及ばないほどの美音に驚かされるだろう。

 それほどいい音のオルゴールだが、オルゴール以外の音色を出すことは原理的に無理がある。また、オルゴールはジングル・ベルが苦手といわれるように、同じ音の連打があまり早くできないので、編曲もアルペジオを多用した同じようなパターンになりがちだ。このため、たくさんオルゴールを聴く音楽好きは、しばらくすると飽きてしまうという致命的な問題が生じた。20世紀になって蓄音機が改良され、レコードビジネスが本格化してレコードの選択の幅が広がると、オルゴールは急速に衰退してしまった。どんな音色も、人の声さえも出せる蓄音機の魅力には勝てなかったのである。

 ポリフォン社のオルゴール事業も衰退したが、同社は第一次世界大戦中にグラモフォンのドイツ支社を傘下に収めた。グラモフォンの本社がイギリスにあったため、敵国資本としてポリフォン社に売却されたのだ。ドイツのグラモフォン社、すなわち「ドイツグラモフォン」は、その後クラッシック音楽の録音を中心に大いに活躍したのだが、その母体がオルゴール会社であったことはあまり知られていない。


ウェルテ・ミニヨンのロールピアノを録音したCD (TELDEC 8.43931)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_802.jpg


 オルゴールのほかにもうひとつ、素晴らしい音楽再生装置が同時代に開発された。それはロールピアノと呼ばれる自動演奏機能付きピアノである。なかでも、1904年ごろから活躍したドイツの「ウェルテ・ミニヨン社(WELTE-MIGNON)」の装置は、ペダル操作も含め、ピアニストの演奏を驚くほど忠実に再現できるという高度なものだ。その仕組みを簡単に解説しよう。

 まず、ピアニストの打鍵とペダル操作を、各キーやベダルに連結された黒鉛の棒で高速に巻き取られていく長いロール紙に記録する。ロール紙に記録された黒鉛の線は、キーを押す力が強ければ濃く、弱ければ薄い。また、キーやペダルを押している時間が長ければ線も長い。このように記録されたピアニストの微妙なタッチを、職人が再生用のロール紙に移すのだが、そのとき、穴の大きさでタッチの強さを、穴の長さで時間の長さを再現する。このロール紙をハーモニカのように空気吸引孔が並んだ読み取り装置を通過させることで、ピアニストの演奏どおりにキーを押したりペダルを踏んだりする動力を空気の流れとして得る。

 スタインウェイのグランドピアノとの組み合わせによるウェルテ・ミニヨンのロールピアノは、当たり前だが生のグランドピアノに等しい超高音質だ。どんなハイエンドのオーディオ装置よりも上に決まっている。写真のCD(独テルデック 8.43931)は、1969〜70年に旧東ドイツのスタジオで録音されたウェルテ・ミニヨンのロールピアノで、ブゾーニ(Feruttio Busoni)やシュターフェンハーゲン(Bernhard Stavenhagen)といった今世紀初頭に活躍した大ピアニストの歴史的演奏が聴ける。


大ピアニスト「フェルッチオ・ブゾーニ」(1866〜1924年)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_803.jpg


 ブゾーニはイタリアに生まれてベルリンを拠点に活躍した作曲家兼ピアニストで、カザルスがバッハの無伴奏チェロ組曲を再発見したように、バッハの鍵盤音楽に対して多大なる貢献をした。バッハのピアノ楽譜には「ブゾーニ編曲」とあるものが少なくない。ブゾーニは性能の悪い蓄音機のための録音を嫌がり、レコード録音の最中に妻へ送った手紙には、「このいまいましい録音機のご機嫌をとるため、強弱もペダルも制限しなければならず、思い切り弾けない」といった不満を書いている。ブゾーニは1922年ごろに英コロンビアで録音し、4枚のSPレコードが発売された。

 たった4枚を集めれば、この大ピアニストのコレクションは完結してしまう。すべて両面盤なので8面あるのだが、なぜか黒鍵のエチュードが2回録音されている。4枚のうち1枚は両面を使って「ハンガリー狂詩曲第13番」が録音されていて、B面には「狂詩曲」という曲名どおりの気違いじみた超絶技巧が吹き込まれているが、当時流行した「表現主義」の自由闊達さなのか、あるいは片面で4分程度しかない録音時間の不足に急き立てられてのヤケクソなのかは分からない。だが、最も少ないとされる両面ショパンの盤では間の取り方が舌を巻くほど絶妙だし、バッハの「平均律クラビーア」では荘厳さに圧倒される。ハ長調のプレリュードとフーガしかないのだが、ブゾーニが弾くとこの音数の少ない曲が不思議とシンフォニックに聴こえる。


ブゾーニが録音したハンガリー狂詩曲第13番(1922年録音)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_804.jpg

 では、そのブゾーニが渋々録音したオリジナルのコロンビア盤とロールピアノのCDを比較してみよう。古い80回転のコロンビア盤は、4枚とも濃い青のレーベルで、「ニュープロセス盤」とよばれる表面に良質なシェラックを用いたローノイズ盤だ。これをEMGの卓上型蓄音機で再生する。20世紀末にアナログレコードからCDになって音が悪くなったとオーディオ愛好家が嘆いたように、1930年ごろに機械式蓄音機から電気蓄音機に世代交代して音が悪くなったと嘆く熱心な愛好家に向けて、機械式蓄音機をハンドメイドで作り続けたのがイギリスのEMGだ。いっぽう、CDはプレーヤーこそSONY製の普及品だが、自作のAD1シングルアンプで増幅し、オイロダインというドイツの名スピーカーで再生する。

 録音が優れていることもあって、CDの再生音はすばらしい音質と迫力だ。「ラ・カンパネラ」と「リゴレットのパラフレーズ」というリストお得意の華麗な曲なのだが、早いパッセージで音が少し乱れ、全体に味気ない。このあたりはロールピアノの限界だろうか。対する古いコロンビア盤は、音が貧弱で常にスクラッチノイズを伴う。それでも、聴くにつれノイズは気にならなくなり、しだいに録音当時の薫香を豊かに感じるようになる。かなり独断的だが、古いコロンビア盤+蓄音機の勝利となった。


EMGの卓上型蓄音機(ゼンマイから回転計付きモーターに改造してある)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10218_805.jpg

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Busoni 録音集 - YouTube 動画
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Liszt Hungarian Rhapsody No 13 Busoni Rec 1922 - YouTube
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Ferruccio Busoni - Liszt Hungarian Rhapsody No. 13 (1922, 80 rpm) - YouTube
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BUSONI PLAYS Liszt - Hungarian Rhapsody - YouTube
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[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
9. 中川隆[-9476] koaQ7Jey 2019年6月19日 13:22:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3002]
クラング・クンスト 音響レンズでコアキシャルスピーカーを作る
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509

SIEMENS(シーメンス)の10インチコアキシャルスピーカー「鉄仮面」を分解した状態

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_801.jpg


 そもそもこの音響レンズを作ろうと考えたのは、「鉄仮面」と呼ばれる SIEMENS(シーメンス)のコアキシャルスピーカーユニットを入手したからです。入手したときはすでに、めぼしいドイツ製フルレンジスピーカーをほとんど蒐集済みでした。「鉄仮面」は日本で多く販売されたものの、ドイツではあまり使われなかったために品薄で、コレクションの最後のほうになっていました。見た目が貧弱な「鉄仮面」にはあまり興味がなかったのですが、いざ聴いてみると感心させられました。なにを聴いても上品でまとまりが良く、少し物足りなさはあるものの、コーン型スピーカーにありがちな「音の暴れ」をほとんど感じませんでした。

 「ブルーフレーム」とか「レッドニップル」という愛称で有名な TELEFUNKEN(テレフンケン)の L6 や、KLANGFILM(クラングフィルム)の KL-L307 といった名機とされるフルレンジユニットは、「鉄仮面」よりもスケール感と聴き応えのある音を出しますが、常にコーン型スピーカーであるということを意識させられる癖のようなものを感じてしまいます。私もかつて ALTEC(アルテック)や GOODMAN(グッドマン)、LOWTHER(ローサー)といった米英のフルレンジユニットを使いましたが、同様な傾向があります。単純にツィーターを追加すれば高音は延びるものの、やかましさがあって「鉄仮面」のような音のまとまりは得られません。なにが「鉄仮面」の音を作っているのでしょうか?


TELEFUNKEN(テレフンケン)の10インチフルレンジL6とSIEMENSのツィーターによるコアキシャル

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_802.jpg


 答えは音響レンズに決まっています。「鉄仮面」の由来である仮面のような鉄のカバーは、中央部分が2枚のプレスされた鉄板の重ね合わせになっていて、ツィーターの高音だけでなく、ウーファーとなるフルレンジユニット中央部分の音も拡散します。中心部分の音は障害物が無いのでそのまま出ますが、その周囲の音は曲げられて通り道が長くなるので遅れ、ちょうど凹レンズのようになります。実際に音響レンズを作って取り付けてみるとみると、コアキシャルにしなくても L6 や KL-L307 のようなフルレンジスピーカーからまとまりの良い音が出ました。そして、コアキシャルにしたばあいは、もっと大きな効果が期待できます。


L6でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_805.jpg


 上のグラフはL6の周波数特性で、測定に用いた箱が小さいために100 Hz以下の低音が減衰しています。高音はグラフの左端から2番目にある中心周波数が16 kHzの棒まで十分なレスポンスがあって立派な特性ですので、測定と同じ軸上の至近距離で聴けば、十分な高音どころか少し過剰に感じるほどです。しかし、軸上から外れると高音は減衰してしまうので、広い立体角の平均では高音は不足しています。ですから、広い部屋で徐々に離れていけば、ちょうどバランスが取れるリスニング位置があるはずですが、日本の住宅事情では無理なばあいが多いと思います。

 そのためか、「フルレンジにツィーターを追加して2ウェイにしても、うまくいかない」という話をよく耳にします。2〜3メートルくらいの近距離で聴くと、ただでさえ過剰な軸上の高音が、ツィーターでさらにやかましくなってしまうケースが多いようです。ヴィンテージのばあい、フルレンジの高音をカットせず、コンデンサーでツィーターの低音をカットするだけの2ウェイ化が多いので、両方の高音が重畳してしまってなおさらです。

 そういうときこそ音響レンズです。同軸にしないばあいでも効果があり、やかましいからと音響レンズをご購入された方から、「実験の結果ツィーターはそのままでフルレンジのほうに音響レンズを付けて成功した」といいうご報告をいただいたこともあります。普通はツィーターに音響レンズを取り付けようとしますが、フルレンジの高音に問題がある場合が多く、そんなときは逆のパターンが有効です。

 コアキシャルでは音響レンズ1個で両方のユニットの音が拡散できるだけでなく、音が融け合って一つのユニットのようになるという効果もあるのでとても有利です。フルレンジに音響レンズを取り付け、ツィーターを天井に向けるというのも良い方法で、デッカのデコラやテレフンケンの O 85 モニターに似た雰囲気のステレオ感が味わえます。ツィーターの数を増やすと、より近い雰囲気になります。


SIEMENS(シーメンス)のツィーターの裏面処理とスペーサー用コルク製ガスケット


https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_804.jpg


 音響レンズでコアキシャルを作るには、上の写真のようにツィーターを中央で支えるための板を用います。写真では黒い鉄板製ですが、5.5〜12ミリくらいの合板(ベニヤ板)でも良いと思います。注意点は、ウーファーとなるフルレンジユニットのコーン紙の正面に来る支持棒をあまり太くしないことです(3センチ以内にしましょう)。写真の板は外形も円ですが、四角でも問題ありません。板に2つのユニットと音響レンズを取り付ければ、コアキシャルの出来あがりです。

 シングルコーンフルレンジとちがって、コアキシャルには複雑な分だけ音をチューニングする要素がたくさんあることも楽しみです。上の写真はツィーターを板に取り付けた状態の裏側です。SIEMENSのアルニコ磁石のツィーターを使っていて、その裏側にフェルトを貼り付けてあります。SIEMENSのコアキシャルにも同様な吸音処理がしてあり、上質な音にするための秘訣といえます。

 周囲のコルク製ガスケットは、ツィーターのお尻がL6のコーン紙にぶつからないようにするためのスペーサーです。このようにツィーター支持板にはある程度の厚みが必要なので、写真のような鉄板ではなく、ベニヤ板で十分です。ユニットはいろいろとあるので共通化できず、鉄板で2枚だけ作るとCAD入力などで高額になってしまうので、ベニヤ板で作れば良かったと反省しています。多少雑に作っても、板が音響レンズに隠れてしまうので気になりません。


L6で作ったコアキシャルを音響レンズ正面の斜め下から見た様子

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_803.jpg


 音響レンズは高音を広い角度に拡散させるだけで、量を減らしてしまうわけではありません。ですから、反射音の比重が大きい離れたリスニング位置では、音響レンズなしに比べてそれほど高音は減少しません。つまり、スピーカーからの距離や角度による高音のバランスの変化が小さくなるので、より自由なリスニングポジションで良い音を楽しむことができます。

 音響レンズを使えば好きなユニットを組み合わせて自分だけの「鉄仮面」を作ることができます。フェライト磁石の10W(「鉄仮面のウーファー」)よりも強力なL6やKL-L307、あるいはフィールド型フルレンジなどとヴィンテージツィーターを組み合わせて、SIEMENSのオリジナル以上のコアキシャルが作れます。今回作った「L6版鉄仮面」は、貸し出し中でなければ試聴可能です。私の耳にはSIEMENSの「鉄仮面」よりも中低音が充実しているように聴こえて物足りなさを感じませんし、シングルコーンフルレンジが苦手とするクラッシックのソプラノも楽しめます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509


▲△▽▼


クラング・クンスト 【第2話】ドイツの同軸スピーカー「御三家」 2010年2月20日
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


 同軸スピーカーといえば、TANNOY の モニター・シリーズや ALTEC の 604 シリーズが有名ですが、「ドイツにも優れた同軸スピーカーがあります」といえば、「ああ、SIEMENS のコアキシャルことだろう」という程度の反応が多いようです。でも、凝ったメカの王国であるドイツに、優れた同軸スピーカーが無いはずがありません。なぜか、この年明けから不思議なくらい、ドイツから同軸スピーカーのオファーがあって、いろいろなユニットを吟味する機会がありました。そこで、それらも含めたドイツ製の同軸ユニットのうちで、わたしが代表的と思う3本をご紹介することにしました。


左からシュルツ、ジーメンス、イゾーフォンの同軸12インチ

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_801.jpg


 さて、そのドイツの同軸スピーカー「御三家」とは、SCHULZ(シュルツ)、SIEMENS(ジーメンス)、そして ISOPHON(イゾーフォン)のことです。クリーム色のフェルトと保護用の金網でコーンがカバーされて見えない SCHULZ と、皮エッジに3本のアームで支えられた大きなツィーターの SIEMENS が極めて個性的な外見なのに比べると、ISOPHON は少し地味に見えますね。残念ながら ISOPHON 以外は数が少ないユニットで、入手は容易ではありません。


シュルツの後側(カバーを外したところ)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_802.jpg


 御三家の筆頭といえば、やはり SCHULZ になるでしょう。SCHULZ は戦中に帝国放送協会などが開発した世界初のステレオ・テープレコーダーとともに用いられた、Eckmiller の12インチ同軸ユニット O15 にまで遡る、ドイツの同軸スピーカーとして、最も深い歴史のあるユニットです。戦後になって東ドイツの SCHULZ に受け継がれて、O16、O17、O18と作り続けられ、シャルプラッテンのレコーディング・スタジオや、放送局でモニターとして使われました。ツィーターはアルミドームで、柔かい普通のアルミ材をプレス成形ではなく、ヘラで加工したように見えます。ウーハーのエッジは発砲ネオプレンゴムで、密閉箱や大型のバスレフが適しています。現代の基準でも十分にワイドレンジで、とても古いユニットとは思えません。能率が低いのが欠点ですが、極めて分析的な音でありながら耳にやさしいのは不思議です。ステレオの臨場感が素晴らしいのは、いうまでもありません。


ジーメンスの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_803.jpg


 つぎは SIEMENS ですが、俗に鉄仮面などと呼ばれる有名な(10インチの)コアキシャルではなく、12インチの同軸で、鉄仮面とは比較にならないほど本格的な作りのユニットです。能率は見た目ほど高くなく、皮のフリーエッジで延長された低音に対し、高域はアルミコーンなのに SCHULZ のようには伸びていません。そのせいかコアキシャルとしては重心が低くくて暖かい音色で、SIEMENS のユニットによくある硬さは感じません。入手は3つのなかで最も困難です。


イゾーフォンの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_804.jpg


 最後は ISOPHON で、複数モデルの同軸ユニットを製造しましたが、なんといっても有名なのはオーケストラです。このオーケストラ同軸ユニットは、テレフンケンのスタジオ・モニターとして多用されました。ご紹介するのは初期のもので、よく見かける後期のものとは異なっています。磁気回路の塗装が後期の黒に対して鮮やかな青であること、大きなマッチングトランスがあること、そして、ツィーターの背面に吸音処理のための大きめなカバーがあることが主なちがいです。地味な外見に反して明るく爽やかな音色なうえ、能率も3つのなかで一番高いので、3極管シングル・アンプ愛好家に重宝されているのも納得できます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c9

[お知らせ・管理21] 2019年06月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
73. 中川隆[-9475] koaQ7Jey 2019年6月19日 13:49:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3003]
>>72
てんさい(い)が東海アマのブログを引用する時は、東海アマ氏からの引用だとは書いていない

てんさい(い)が魑魅魍魎男の記事を引用する時は、魑魅魍魎男氏の引用だと明記している

魑魅魍魎男が てんさい(い)の記事を引用する時は、 てんさい(い)氏の引用だと明記している


_____


山の歩き方 東海アマ
投稿者 てんさい(い) 日時 2014 年 5 月 07 日 08:59:17: KqrEdYmDwf7cM
https://twitter.com/tokaiama/status/463614460444176384
http://blogs.yahoo.co.jp/tokaiama/11245438.html

 十数年前から痛風発作を繰り返すようになり、足の関節が変形して古い登山靴が履けなくなったりして、昔のように自由な山歩きができなくなったが、25〜40歳くらいまでは年間50回以上のペースで山歩きを続けていた。
http://www.asyura2.com/10/yoi1/msg/231.html

「セシウムとストロンチウム」 (東海アマのブログ)
投稿者 魑魅魍魎男 日時 2016 年 1 月 05 日 03:46:52: FpBksTgsjX9Gw
放射性核種の測定に関する東海アマ氏のブログ記事です。
セシウムとストロンチウムについて、わかりやすく解説してあるので、ぜひご一読下さい。
http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/635.html


東海アマブログ 極めて重大な情報につき、阿修羅の魑魅魍魎氏の情報を転載する
2019年02月02日 (土) 18:06

[緊急・注意喚起] 関東以西の線量が急上昇 鼻血続出 大量の放射能漏れか 汚染源は東海村か 
http://www.asyura2.com/18/genpatu50/msg/846.html
投稿者 魑魅魍魎男 日時 2019 年 2 月 02 日

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-635.html

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従って、魑魅魍魎男 と東海アマ=岩瀬浩太=てんさい(い) は別人。


http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/558.html#c73

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
10. 中川隆[-9474] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:06:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3004]

クラング・クンスト 音響レンズ
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206


 パーツやアクセサリーとしては、いまのところ音響レンズを販売しています。
電源基板などのアンプ製作用パーツを開発中で、2017年春頃に発売予定です。

音響レンズは口径12インチ(30 cm)までのフルレンジスピーカーユニットや、ツィーターに適しています。

ブルーフレームやレッドニップルといった愛称で有名なテレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

軸上で聴くと音がきつく感じるばあいに有効です。また、フランジを組み合わせることで、コアキシャルスピーカーを自作することが出来ます。

 汎用音響レンズ LZ2010 (1枚) 25,000円(消費税別)

 直径 298 mm、厚さ 42 mm、重量約 2.4 kg、 材質は厚さ約 2 mm の鉄、黒つや消し電着塗装です。

音響レンズ正面を横から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_801.jpg


 バッフルに直径 300 mm の孔を開け、バッフルの裏側にユニットと音響レンズを固定するためのサブバッフルを用意します。サブバッフルは金属板か厚さ 5.5 mm 以上の合板(ベニヤ板)が適しています。音響レンズの固定で補強されるので、フルレンジ1発なら薄い板で十分です。あまり厚くすると、音響レンズとコーン紙との距離が開いてしまいます。コアキシャルにするばあいは、ツィーターのお尻がウーファーのコーン紙に接触しないだけの厚さが必要です。サブバッフルにスピーカーユニットを裏から固定するのに適した直径の孔を開けます。

 まず、サブバッフルの表面に音響レンズを固定します。固定にはサブバッフルの厚さよりも 3 〜 5 mm 長い 4 mm ネジ8本を使い、裏側からねじ込みます。スピーカーユニットが大きいばあいは、皿ネジを使って8本のネジの頭が沈むようにします。つぎに、スピーカーユニットをサブバッフルに裏側から木ネジで固定します。最後にサブバッフルをスピーカー本体に取り付ければ完成です。

音響レンズ正面を斜め下から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_802.jpg

 ツィーターを取り付けるばあいは、サブバッフルの表側にツィーターを先に固定してから、その上にかぶせるように音響レンズを取り付けます。サブバッフル開口の縁に厚さ 5 mm 程度のネオプレンゴム製戸当りテープを貼り、音響レンズとの間に挟んでデッドニングすることができますが、デッドニングしないで響かせて使用している方のほうが多いようです。

 この音響レンズを見ての印象は、クラングフィルムのオイロダインというスピーカーのことをよく知っているか否かで二つに分かれます。知らない人は換気口のフードみたいでダサいと感じ、知っている人は貴重なオイロダインの音響レンズをイメージして気に入ってくれます。マニア的でないリビングでは、音響レンズをサランネットでカバーするのも手です。この音響レンズは案外便利で、思わぬロングセラーになりました。

音響レンズ正面を斜め上から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_803.jpg

 音響レンズのフィンを1枚ずつ手作業で溶接した国内生産品(地元の工場)です。音響レンズは光学レンズの凹レンズに相当し、音を拡散させます。音の通過するフィンの隙間は約 12 mm ですので、20 kHz の波長約 17 mm よりも狭く、徐々に弱くなるものの高い周波数まで効果があります。一方、中央の音が通りやすい部分の幅が約 80 mm、音響レンズの厚みが約 40 mm と短いため、中音域では効果がかなり弱くなります。

カブトガニをひっくり返したような音響レンズ裏側
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_804.jpg

 JBL など一般的な音響レンズのように、薄い材料で作ってフィンの隙間を狭めればもっと高い周波数まで拡散できますし、音響レンズを厚くすればもっと低い周波数まで拡散できますが、フルレンジスピーカーやコーンツィーターを対象にしているため、あまり高い周波数を拡散させると 高音が不足し、鮮度のない眠い音になってしまいます。音楽の根幹となる中音域も、あまり拡散させるとスピーカーユニット本来の音の味わいを損ねてしまいます。

クラングフィルム 42006 でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_806.jpg

 コーンスピーカーは音創りのため 4 〜 8 kHz あたりにピークのある周波数特性にしてあるばあいが多く、とくにビンテージスピーカーはそうです。上のグラフは Klangfilm(クラングフィルム)の 42006 という戦前に作られたフルレンジスピーカーの周波数特性で、やはり高音を持ち上げてあって、広くないリルニングルームでは、そのピークが耳障りに聴こえてしまうことがあります。この音響レンズは、そういう問題を緩和する程度に、控えめに音を拡散することを狙って設計してあり、フルレンジの名ユニットの経験が豊富な方が使用されることを想定しています。

裏面の上下左右に4個あるネジ止め用ステー
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_805.jpg

 わたし個人(小林です)はフルレンジスピーカーが大好きで、安い「Sabaグリーンコーン」の弦の音色や、高価な「Klangfilm 42006」の不思議にリアルなピアノの音色などが気に入っています。しかし、ボーカルではどことなく乾いた声になってしまうので、オイロダインのようにホーン型ユニットを組み合わせたスピーカーのほうが好ましく感じてしまいます。それが、この音響レンズを組み合わせることで、少しだけホーンスピーカー的な響きが加わり、かなり満足できます。音響レンズの材質や形状、溶接方法を工夫するなどして、そのような響きに調整してありす。音響レンズを指で弾くと、一枚いちまいのフィンが異なる周波数で控えめに鳴ります。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c10

[リバイバル3] シーメンス・コアキシャルスピーカー _ 超高性能で激安なんだけど使いこなせるかな? 中川隆
13. 中川隆[-9473] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:07:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3005]

>>9 に追記


クラング・クンスト 音響レンズ
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206


 パーツやアクセサリーとしては、いまのところ音響レンズを販売しています。
電源基板などのアンプ製作用パーツを開発中で、2017年春頃に発売予定です。

音響レンズは口径12インチ(30 cm)までのフルレンジスピーカーユニットや、ツィーターに適しています。

ブルーフレームやレッドニップルといった愛称で有名なテレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

軸上で聴くと音がきつく感じるばあいに有効です。また、フランジを組み合わせることで、コアキシャルスピーカーを自作することが出来ます。

 汎用音響レンズ LZ2010 (1枚) 25,000円(消費税別)

 直径 298 mm、厚さ 42 mm、重量約 2.4 kg、 材質は厚さ約 2 mm の鉄、黒つや消し電着塗装です。

音響レンズ正面を横から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_801.jpg


 バッフルに直径 300 mm の孔を開け、バッフルの裏側にユニットと音響レンズを固定するためのサブバッフルを用意します。サブバッフルは金属板か厚さ 5.5 mm 以上の合板(ベニヤ板)が適しています。音響レンズの固定で補強されるので、フルレンジ1発なら薄い板で十分です。あまり厚くすると、音響レンズとコーン紙との距離が開いてしまいます。コアキシャルにするばあいは、ツィーターのお尻がウーファーのコーン紙に接触しないだけの厚さが必要です。サブバッフルにスピーカーユニットを裏から固定するのに適した直径の孔を開けます。

 まず、サブバッフルの表面に音響レンズを固定します。固定にはサブバッフルの厚さよりも 3 〜 5 mm 長い 4 mm ネジ8本を使い、裏側からねじ込みます。スピーカーユニットが大きいばあいは、皿ネジを使って8本のネジの頭が沈むようにします。つぎに、スピーカーユニットをサブバッフルに裏側から木ネジで固定します。最後にサブバッフルをスピーカー本体に取り付ければ完成です。

音響レンズ正面を斜め下から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_802.jpg

 ツィーターを取り付けるばあいは、サブバッフルの表側にツィーターを先に固定してから、その上にかぶせるように音響レンズを取り付けます。サブバッフル開口の縁に厚さ 5 mm 程度のネオプレンゴム製戸当りテープを貼り、音響レンズとの間に挟んでデッドニングすることができますが、デッドニングしないで響かせて使用している方のほうが多いようです。

 この音響レンズを見ての印象は、クラングフィルムのオイロダインというスピーカーのことをよく知っているか否かで二つに分かれます。知らない人は換気口のフードみたいでダサいと感じ、知っている人は貴重なオイロダインの音響レンズをイメージして気に入ってくれます。マニア的でないリビングでは、音響レンズをサランネットでカバーするのも手です。この音響レンズは案外便利で、思わぬロングセラーになりました。

音響レンズ正面を斜め上から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_803.jpg

 音響レンズのフィンを1枚ずつ手作業で溶接した国内生産品(地元の工場)です。音響レンズは光学レンズの凹レンズに相当し、音を拡散させます。音の通過するフィンの隙間は約 12 mm ですので、20 kHz の波長約 17 mm よりも狭く、徐々に弱くなるものの高い周波数まで効果があります。一方、中央の音が通りやすい部分の幅が約 80 mm、音響レンズの厚みが約 40 mm と短いため、中音域では効果がかなり弱くなります。

カブトガニをひっくり返したような音響レンズ裏側
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_804.jpg

 JBL など一般的な音響レンズのように、薄い材料で作ってフィンの隙間を狭めればもっと高い周波数まで拡散できますし、音響レンズを厚くすればもっと低い周波数まで拡散できますが、フルレンジスピーカーやコーンツィーターを対象にしているため、あまり高い周波数を拡散させると 高音が不足し、鮮度のない眠い音になってしまいます。音楽の根幹となる中音域も、あまり拡散させるとスピーカーユニット本来の音の味わいを損ねてしまいます。

クラングフィルム 42006 でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_806.jpg

 コーンスピーカーは音創りのため 4 〜 8 kHz あたりにピークのある周波数特性にしてあるばあいが多く、とくにビンテージスピーカーはそうです。上のグラフは Klangfilm(クラングフィルム)の 42006 という戦前に作られたフルレンジスピーカーの周波数特性で、やはり高音を持ち上げてあって、広くないリルニングルームでは、そのピークが耳障りに聴こえてしまうことがあります。この音響レンズは、そういう問題を緩和する程度に、控えめに音を拡散することを狙って設計してあり、フルレンジの名ユニットの経験が豊富な方が使用されることを想定しています。

裏面の上下左右に4個あるネジ止め用ステー
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_805.jpg

 わたし個人(小林です)はフルレンジスピーカーが大好きで、安い「Sabaグリーンコーン」の弦の音色や、高価な「Klangfilm 42006」の不思議にリアルなピアノの音色などが気に入っています。しかし、ボーカルではどことなく乾いた声になってしまうので、オイロダインのようにホーン型ユニットを組み合わせたスピーカーのほうが好ましく感じてしまいます。それが、この音響レンズを組み合わせることで、少しだけホーンスピーカー的な響きが加わり、かなり満足できます。音響レンズの材質や形状、溶接方法を工夫するなどして、そのような響きに調整してありす。音響レンズを指で弾くと、一枚いちまいのフィンが異なる周波数で控えめに鳴ります。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/943.html#c13

[リバイバル3] 酷い音のインチキ・レプリカを量産して伝説の評価を落とした Goodmans Axiom80 中川隆
50. 中川隆[-9472] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:09:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3006]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


クラング・クンスト 音響レンズ
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206

テレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

 パーツやアクセサリーとしては、いまのところ音響レンズを販売しています。
電源基板などのアンプ製作用パーツを開発中で、2017年春頃に発売予定です。

音響レンズは口径12インチ(30 cm)までのフルレンジスピーカーユニットや、ツィーターに適しています。

ブルーフレームやレッドニップルといった愛称で有名なテレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

軸上で聴くと音がきつく感じるばあいに有効です。また、フランジを組み合わせることで、コアキシャルスピーカーを自作することが出来ます。

 汎用音響レンズ LZ2010 (1枚) 25,000円(消費税別)

 直径 298 mm、厚さ 42 mm、重量約 2.4 kg、 材質は厚さ約 2 mm の鉄、黒つや消し電着塗装です。

音響レンズ正面を横から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_801.jpg


 バッフルに直径 300 mm の孔を開け、バッフルの裏側にユニットと音響レンズを固定するためのサブバッフルを用意します。サブバッフルは金属板か厚さ 5.5 mm 以上の合板(ベニヤ板)が適しています。音響レンズの固定で補強されるので、フルレンジ1発なら薄い板で十分です。あまり厚くすると、音響レンズとコーン紙との距離が開いてしまいます。コアキシャルにするばあいは、ツィーターのお尻がウーファーのコーン紙に接触しないだけの厚さが必要です。サブバッフルにスピーカーユニットを裏から固定するのに適した直径の孔を開けます。

 まず、サブバッフルの表面に音響レンズを固定します。固定にはサブバッフルの厚さよりも 3 〜 5 mm 長い 4 mm ネジ8本を使い、裏側からねじ込みます。スピーカーユニットが大きいばあいは、皿ネジを使って8本のネジの頭が沈むようにします。つぎに、スピーカーユニットをサブバッフルに裏側から木ネジで固定します。最後にサブバッフルをスピーカー本体に取り付ければ完成です。

音響レンズ正面を斜め下から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_802.jpg

 ツィーターを取り付けるばあいは、サブバッフルの表側にツィーターを先に固定してから、その上にかぶせるように音響レンズを取り付けます。サブバッフル開口の縁に厚さ 5 mm 程度のネオプレンゴム製戸当りテープを貼り、音響レンズとの間に挟んでデッドニングすることができますが、デッドニングしないで響かせて使用している方のほうが多いようです。

 この音響レンズを見ての印象は、クラングフィルムのオイロダインというスピーカーのことをよく知っているか否かで二つに分かれます。知らない人は換気口のフードみたいでダサいと感じ、知っている人は貴重なオイロダインの音響レンズをイメージして気に入ってくれます。マニア的でないリビングでは、音響レンズをサランネットでカバーするのも手です。この音響レンズは案外便利で、思わぬロングセラーになりました。

音響レンズ正面を斜め上から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_803.jpg

 音響レンズのフィンを1枚ずつ手作業で溶接した国内生産品(地元の工場)です。音響レンズは光学レンズの凹レンズに相当し、音を拡散させます。音の通過するフィンの隙間は約 12 mm ですので、20 kHz の波長約 17 mm よりも狭く、徐々に弱くなるものの高い周波数まで効果があります。一方、中央の音が通りやすい部分の幅が約 80 mm、音響レンズの厚みが約 40 mm と短いため、中音域では効果がかなり弱くなります。

カブトガニをひっくり返したような音響レンズ裏側
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_804.jpg

 JBL など一般的な音響レンズのように、薄い材料で作ってフィンの隙間を狭めればもっと高い周波数まで拡散できますし、音響レンズを厚くすればもっと低い周波数まで拡散できますが、フルレンジスピーカーやコーンツィーターを対象にしているため、あまり高い周波数を拡散させると 高音が不足し、鮮度のない眠い音になってしまいます。音楽の根幹となる中音域も、あまり拡散させるとスピーカーユニット本来の音の味わいを損ねてしまいます。

クラングフィルム 42006 でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_806.jpg

 コーンスピーカーは音創りのため 4 〜 8 kHz あたりにピークのある周波数特性にしてあるばあいが多く、とくにビンテージスピーカーはそうです。上のグラフは Klangfilm(クラングフィルム)の 42006 という戦前に作られたフルレンジスピーカーの周波数特性で、やはり高音を持ち上げてあって、広くないリルニングルームでは、そのピークが耳障りに聴こえてしまうことがあります。この音響レンズは、そういう問題を緩和する程度に、控えめに音を拡散することを狙って設計してあり、フルレンジの名ユニットの経験が豊富な方が使用されることを想定しています。

裏面の上下左右に4個あるネジ止め用ステー
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_805.jpg

 わたし個人(小林です)はフルレンジスピーカーが大好きで、安い「Sabaグリーンコーン」の弦の音色や、高価な「Klangfilm 42006」の不思議にリアルなピアノの音色などが気に入っています。しかし、ボーカルではどことなく乾いた声になってしまうので、オイロダインのようにホーン型ユニットを組み合わせたスピーカーのほうが好ましく感じてしまいます。それが、この音響レンズを組み合わせることで、少しだけホーンスピーカー的な響きが加わり、かなり満足できます。音響レンズの材質や形状、溶接方法を工夫するなどして、そのような響きに調整してありす。音響レンズを指で弾くと、一枚いちまいのフィンが異なる周波数で控えめに鳴ります。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/686.html#c50

[リバイバル3] 酷い音のインチキ・レプリカを量産して伝説の評価を落とした Goodmans Axiom80 中川隆
51. 中川隆[-9471] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:11:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3007]
クラング・クンスト 音響レンズでコアキシャルスピーカーを作る
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509


SIEMENS(シーメンス)の10インチコアキシャルスピーカー「鉄仮面」を分解した状態
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_801.jpg


 そもそもこの音響レンズを作ろうと考えたのは、「鉄仮面」と呼ばれる SIEMENS(シーメンス)のコアキシャルスピーカーユニットを入手したからです。入手したときはすでに、めぼしいドイツ製フルレンジスピーカーをほとんど蒐集済みでした。「鉄仮面」は日本で多く販売されたものの、ドイツではあまり使われなかったために品薄で、コレクションの最後のほうになっていました。見た目が貧弱な「鉄仮面」にはあまり興味がなかったのですが、いざ聴いてみると感心させられました。なにを聴いても上品でまとまりが良く、少し物足りなさはあるものの、コーン型スピーカーにありがちな「音の暴れ」をほとんど感じませんでした。

 「ブルーフレーム」とか「レッドニップル」という愛称で有名な TELEFUNKEN(テレフンケン)の L6 や、KLANGFILM(クラングフィルム)の KL-L307 といった名機とされるフルレンジユニットは、「鉄仮面」よりもスケール感と聴き応えのある音を出しますが、常にコーン型スピーカーであるということを意識させられる癖のようなものを感じてしまいます。私もかつて ALTEC(アルテック)や GOODMAN(グッドマン)、LOWTHER(ローサー)といった米英のフルレンジユニットを使いましたが、同様な傾向があります。単純にツィーターを追加すれば高音は延びるものの、やかましさがあって「鉄仮面」のような音のまとまりは得られません。なにが「鉄仮面」の音を作っているのでしょうか?


TELEFUNKEN(テレフンケン)の10インチフルレンジL6とSIEMENSのツィーターによるコアキシャル

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_802.jpg


 答えは音響レンズに決まっています。「鉄仮面」の由来である仮面のような鉄のカバーは、中央部分が2枚のプレスされた鉄板の重ね合わせになっていて、ツィーターの高音だけでなく、ウーファーとなるフルレンジユニット中央部分の音も拡散します。中心部分の音は障害物が無いのでそのまま出ますが、その周囲の音は曲げられて通り道が長くなるので遅れ、ちょうど凹レンズのようになります。実際に音響レンズを作って取り付けてみるとみると、コアキシャルにしなくても L6 や KL-L307 のようなフルレンジスピーカーからまとまりの良い音が出ました。そして、コアキシャルにしたばあいは、もっと大きな効果が期待できます。


L6でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_805.jpg


 上のグラフはL6の周波数特性で、測定に用いた箱が小さいために100 Hz以下の低音が減衰しています。高音はグラフの左端から2番目にある中心周波数が16 kHzの棒まで十分なレスポンスがあって立派な特性ですので、測定と同じ軸上の至近距離で聴けば、十分な高音どころか少し過剰に感じるほどです。しかし、軸上から外れると高音は減衰してしまうので、広い立体角の平均では高音は不足しています。ですから、広い部屋で徐々に離れていけば、ちょうどバランスが取れるリスニング位置があるはずですが、日本の住宅事情では無理なばあいが多いと思います。

 そのためか、「フルレンジにツィーターを追加して2ウェイにしても、うまくいかない」という話をよく耳にします。2〜3メートルくらいの近距離で聴くと、ただでさえ過剰な軸上の高音が、ツィーターでさらにやかましくなってしまうケースが多いようです。ヴィンテージのばあい、フルレンジの高音をカットせず、コンデンサーでツィーターの低音をカットするだけの2ウェイ化が多いので、両方の高音が重畳してしまってなおさらです。

 そういうときこそ音響レンズです。同軸にしないばあいでも効果があり、やかましいからと音響レンズをご購入された方から、「実験の結果ツィーターはそのままでフルレンジのほうに音響レンズを付けて成功した」といいうご報告をいただいたこともあります。普通はツィーターに音響レンズを取り付けようとしますが、フルレンジの高音に問題がある場合が多く、そんなときは逆のパターンが有効です。

 コアキシャルでは音響レンズ1個で両方のユニットの音が拡散できるだけでなく、音が融け合って一つのユニットのようになるという効果もあるのでとても有利です。フルレンジに音響レンズを取り付け、ツィーターを天井に向けるというのも良い方法で、デッカのデコラやテレフンケンの O 85 モニターに似た雰囲気のステレオ感が味わえます。ツィーターの数を増やすと、より近い雰囲気になります。


SIEMENS(シーメンス)のツィーターの裏面処理とスペーサー用コルク製ガスケット


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 音響レンズでコアキシャルを作るには、上の写真のようにツィーターを中央で支えるための板を用います。写真では黒い鉄板製ですが、5.5〜12ミリくらいの合板(ベニヤ板)でも良いと思います。注意点は、ウーファーとなるフルレンジユニットのコーン紙の正面に来る支持棒をあまり太くしないことです(3センチ以内にしましょう)。写真の板は外形も円ですが、四角でも問題ありません。板に2つのユニットと音響レンズを取り付ければ、コアキシャルの出来あがりです。

 シングルコーンフルレンジとちがって、コアキシャルには複雑な分だけ音をチューニングする要素がたくさんあることも楽しみです。上の写真はツィーターを板に取り付けた状態の裏側です。SIEMENSのアルニコ磁石のツィーターを使っていて、その裏側にフェルトを貼り付けてあります。SIEMENSのコアキシャルにも同様な吸音処理がしてあり、上質な音にするための秘訣といえます。

 周囲のコルク製ガスケットは、ツィーターのお尻がL6のコーン紙にぶつからないようにするためのスペーサーです。このようにツィーター支持板にはある程度の厚みが必要なので、写真のような鉄板ではなく、ベニヤ板で十分です。ユニットはいろいろとあるので共通化できず、鉄板で2枚だけ作るとCAD入力などで高額になってしまうので、ベニヤ板で作れば良かったと反省しています。多少雑に作っても、板が音響レンズに隠れてしまうので気になりません。


L6で作ったコアキシャルを音響レンズ正面の斜め下から見た様子

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_803.jpg


 音響レンズは高音を広い角度に拡散させるだけで、量を減らしてしまうわけではありません。ですから、反射音の比重が大きい離れたリスニング位置では、音響レンズなしに比べてそれほど高音は減少しません。つまり、スピーカーからの距離や角度による高音のバランスの変化が小さくなるので、より自由なリスニングポジションで良い音を楽しむことができます。

 音響レンズを使えば好きなユニットを組み合わせて自分だけの「鉄仮面」を作ることができます。フェライト磁石の10W(「鉄仮面のウーファー」)よりも強力なL6やKL-L307、あるいはフィールド型フルレンジなどとヴィンテージツィーターを組み合わせて、SIEMENSのオリジナル以上のコアキシャルが作れます。今回作った「L6版鉄仮面」は、貸し出し中でなければ試聴可能です。私の耳にはSIEMENSの「鉄仮面」よりも中低音が充実しているように聴こえて物足りなさを感じませんし、シングルコーンフルレンジが苦手とするクラッシックのソプラノも楽しめます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509


▲△▽▼


クラング・クンスト 【第2話】ドイツの同軸スピーカー「御三家」 2010年2月20日
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


 同軸スピーカーといえば、TANNOY の モニター・シリーズや ALTEC の 604 シリーズが有名ですが、「ドイツにも優れた同軸スピーカーがあります」といえば、「ああ、SIEMENS のコアキシャルことだろう」という程度の反応が多いようです。でも、凝ったメカの王国であるドイツに、優れた同軸スピーカーが無いはずがありません。なぜか、この年明けから不思議なくらい、ドイツから同軸スピーカーのオファーがあって、いろいろなユニットを吟味する機会がありました。そこで、それらも含めたドイツ製の同軸ユニットのうちで、わたしが代表的と思う3本をご紹介することにしました。


左からシュルツ、ジーメンス、イゾーフォンの同軸12インチ

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 さて、そのドイツの同軸スピーカー「御三家」とは、SCHULZ(シュルツ)、SIEMENS(ジーメンス)、そして ISOPHON(イゾーフォン)のことです。クリーム色のフェルトと保護用の金網でコーンがカバーされて見えない SCHULZ と、皮エッジに3本のアームで支えられた大きなツィーターの SIEMENS が極めて個性的な外見なのに比べると、ISOPHON は少し地味に見えますね。残念ながら ISOPHON 以外は数が少ないユニットで、入手は容易ではありません。


シュルツの後側(カバーを外したところ)

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 御三家の筆頭といえば、やはり SCHULZ になるでしょう。SCHULZ は戦中に帝国放送協会などが開発した世界初のステレオ・テープレコーダーとともに用いられた、Eckmiller の12インチ同軸ユニット O15 にまで遡る、ドイツの同軸スピーカーとして、最も深い歴史のあるユニットです。戦後になって東ドイツの SCHULZ に受け継がれて、O16、O17、O18と作り続けられ、シャルプラッテンのレコーディング・スタジオや、放送局でモニターとして使われました。ツィーターはアルミドームで、柔かい普通のアルミ材をプレス成形ではなく、ヘラで加工したように見えます。ウーハーのエッジは発砲ネオプレンゴムで、密閉箱や大型のバスレフが適しています。現代の基準でも十分にワイドレンジで、とても古いユニットとは思えません。能率が低いのが欠点ですが、極めて分析的な音でありながら耳にやさしいのは不思議です。ステレオの臨場感が素晴らしいのは、いうまでもありません。


ジーメンスの後側

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 つぎは SIEMENS ですが、俗に鉄仮面などと呼ばれる有名な(10インチの)コアキシャルではなく、12インチの同軸で、鉄仮面とは比較にならないほど本格的な作りのユニットです。能率は見た目ほど高くなく、皮のフリーエッジで延長された低音に対し、高域はアルミコーンなのに SCHULZ のようには伸びていません。そのせいかコアキシャルとしては重心が低くくて暖かい音色で、SIEMENS のユニットによくある硬さは感じません。入手は3つのなかで最も困難です。


イゾーフォンの後側

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 最後は ISOPHON で、複数モデルの同軸ユニットを製造しましたが、なんといっても有名なのはオーケストラです。このオーケストラ同軸ユニットは、テレフンケンのスタジオ・モニターとして多用されました。ご紹介するのは初期のもので、よく見かける後期のものとは異なっています。磁気回路の塗装が後期の黒に対して鮮やかな青であること、大きなマッチングトランスがあること、そして、ツィーターの背面に吸音処理のための大きめなカバーがあることが主なちがいです。地味な外見に反して明るく爽やかな音色なうえ、能率も3つのなかで一番高いので、3極管シングル・アンプ愛好家に重宝されているのも納得できます。
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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/686.html#c51

[近代史3] 粋音舎 _ ドイツ古典フルレンジシステム販売い 中川隆
13. 中川隆[-9470] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:26:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3008]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html

クラング・クンスト 音響レンズ
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206

テレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。


 パーツやアクセサリーとしては、いまのところ音響レンズを販売しています。
電源基板などのアンプ製作用パーツを開発中で、2017年春頃に発売予定です。

音響レンズは口径12インチ(30 cm)までのフルレンジスピーカーユニットや、ツィーターに適しています。

ブルーフレームやレッドニップルといった愛称で有名なテレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

軸上で聴くと音がきつく感じるばあいに有効です。また、フランジを組み合わせることで、コアキシャルスピーカーを自作することが出来ます。

 汎用音響レンズ LZ2010 (1枚) 25,000円(消費税別)

 直径 298 mm、厚さ 42 mm、重量約 2.4 kg、 材質は厚さ約 2 mm の鉄、黒つや消し電着塗装です。


音響レンズ正面を横から見た様子
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 バッフルに直径 300 mm の孔を開け、バッフルの裏側にユニットと音響レンズを固定するためのサブバッフルを用意します。サブバッフルは金属板か厚さ 5.5 mm 以上の合板(ベニヤ板)が適しています。音響レンズの固定で補強されるので、フルレンジ1発なら薄い板で十分です。あまり厚くすると、音響レンズとコーン紙との距離が開いてしまいます。コアキシャルにするばあいは、ツィーターのお尻がウーファーのコーン紙に接触しないだけの厚さが必要です。サブバッフルにスピーカーユニットを裏から固定するのに適した直径の孔を開けます。

 まず、サブバッフルの表面に音響レンズを固定します。固定にはサブバッフルの厚さよりも 3 〜 5 mm 長い 4 mm ネジ8本を使い、裏側からねじ込みます。スピーカーユニットが大きいばあいは、皿ネジを使って8本のネジの頭が沈むようにします。つぎに、スピーカーユニットをサブバッフルに裏側から木ネジで固定します。最後にサブバッフルをスピーカー本体に取り付ければ完成です。


音響レンズ正面を斜め下から見た様子
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 ツィーターを取り付けるばあいは、サブバッフルの表側にツィーターを先に固定してから、その上にかぶせるように音響レンズを取り付けます。サブバッフル開口の縁に厚さ 5 mm 程度のネオプレンゴム製戸当りテープを貼り、音響レンズとの間に挟んでデッドニングすることができますが、デッドニングしないで響かせて使用している方のほうが多いようです。

 この音響レンズを見ての印象は、クラングフィルムのオイロダインというスピーカーのことをよく知っているか否かで二つに分かれます。知らない人は換気口のフードみたいでダサいと感じ、知っている人は貴重なオイロダインの音響レンズをイメージして気に入ってくれます。マニア的でないリビングでは、音響レンズをサランネットでカバーするのも手です。この音響レンズは案外便利で、思わぬロングセラーになりました。


音響レンズ正面を斜め上から見た様子
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 音響レンズのフィンを1枚ずつ手作業で溶接した国内生産品(地元の工場)です。音響レンズは光学レンズの凹レンズに相当し、音を拡散させます。音の通過するフィンの隙間は約 12 mm ですので、20 kHz の波長約 17 mm よりも狭く、徐々に弱くなるものの高い周波数まで効果があります。一方、中央の音が通りやすい部分の幅が約 80 mm、音響レンズの厚みが約 40 mm と短いため、中音域では効果がかなり弱くなります。


カブトガニをひっくり返したような音響レンズ裏側
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 JBL など一般的な音響レンズのように、薄い材料で作ってフィンの隙間を狭めればもっと高い周波数まで拡散できますし、音響レンズを厚くすればもっと低い周波数まで拡散できますが、フルレンジスピーカーやコーンツィーターを対象にしているため、あまり高い周波数を拡散させると 高音が不足し、鮮度のない眠い音になってしまいます。音楽の根幹となる中音域も、あまり拡散させるとスピーカーユニット本来の音の味わいを損ねてしまいます。


クラングフィルム 42006 でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_806.jpg


 コーンスピーカーは音創りのため 4 〜 8 kHz あたりにピークのある周波数特性にしてあるばあいが多く、とくにビンテージスピーカーはそうです。上のグラフは Klangfilm(クラングフィルム)の 42006 という戦前に作られたフルレンジスピーカーの周波数特性で、やはり高音を持ち上げてあって、広くないリルニングルームでは、そのピークが耳障りに聴こえてしまうことがあります。この音響レンズは、そういう問題を緩和する程度に、控えめに音を拡散することを狙って設計してあり、フルレンジの名ユニットの経験が豊富な方が使用されることを想定しています。


裏面の上下左右に4個あるネジ止め用ステー
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 わたし個人(小林です)はフルレンジスピーカーが大好きで、安い「Sabaグリーンコーン」の弦の音色や、高価な「Klangfilm 42006」の不思議にリアルなピアノの音色などが気に入っています。しかし、ボーカルではどことなく乾いた声になってしまうので、オイロダインのようにホーン型ユニットを組み合わせたスピーカーのほうが好ましく感じてしまいます。それが、この音響レンズを組み合わせることで、少しだけホーンスピーカー的な響きが加わり、かなり満足できます。音響レンズの材質や形状、溶接方法を工夫するなどして、そのような響きに調整してありす。音響レンズを指で弾くと、一枚いちまいのフィンが異なる周波数で控えめに鳴ります。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206


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クラング・クンスト 音響レンズでコアキシャルスピーカーを作る
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SIEMENS(シーメンス)の10インチコアキシャルスピーカー「鉄仮面」を分解した状態
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_801.jpg


 そもそもこの音響レンズを作ろうと考えたのは、「鉄仮面」と呼ばれる SIEMENS(シーメンス)のコアキシャルスピーカーユニットを入手したからです。入手したときはすでに、めぼしいドイツ製フルレンジスピーカーをほとんど蒐集済みでした。「鉄仮面」は日本で多く販売されたものの、ドイツではあまり使われなかったために品薄で、コレクションの最後のほうになっていました。見た目が貧弱な「鉄仮面」にはあまり興味がなかったのですが、いざ聴いてみると感心させられました。なにを聴いても上品でまとまりが良く、少し物足りなさはあるものの、コーン型スピーカーにありがちな「音の暴れ」をほとんど感じませんでした。

 「ブルーフレーム」とか「レッドニップル」という愛称で有名な TELEFUNKEN(テレフンケン)の L6 や、KLANGFILM(クラングフィルム)の KL-L307 といった名機とされるフルレンジユニットは、「鉄仮面」よりもスケール感と聴き応えのある音を出しますが、常にコーン型スピーカーであるということを意識させられる癖のようなものを感じてしまいます。私もかつて ALTEC(アルテック)や GOODMAN(グッドマン)、LOWTHER(ローサー)といった米英のフルレンジユニットを使いましたが、同様な傾向があります。単純にツィーターを追加すれば高音は延びるものの、やかましさがあって「鉄仮面」のような音のまとまりは得られません。なにが「鉄仮面」の音を作っているのでしょうか?


TELEFUNKEN(テレフンケン)の10インチフルレンジL6とSIEMENSのツィーターによるコアキシャル

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_802.jpg


 答えは音響レンズに決まっています。「鉄仮面」の由来である仮面のような鉄のカバーは、中央部分が2枚のプレスされた鉄板の重ね合わせになっていて、ツィーターの高音だけでなく、ウーファーとなるフルレンジユニット中央部分の音も拡散します。中心部分の音は障害物が無いのでそのまま出ますが、その周囲の音は曲げられて通り道が長くなるので遅れ、ちょうど凹レンズのようになります。実際に音響レンズを作って取り付けてみるとみると、コアキシャルにしなくても L6 や KL-L307 のようなフルレンジスピーカーからまとまりの良い音が出ました。そして、コアキシャルにしたばあいは、もっと大きな効果が期待できます。


L6でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_805.jpg


 上のグラフはL6の周波数特性で、測定に用いた箱が小さいために100 Hz以下の低音が減衰しています。高音はグラフの左端から2番目にある中心周波数が16 kHzの棒まで十分なレスポンスがあって立派な特性ですので、測定と同じ軸上の至近距離で聴けば、十分な高音どころか少し過剰に感じるほどです。しかし、軸上から外れると高音は減衰してしまうので、広い立体角の平均では高音は不足しています。ですから、広い部屋で徐々に離れていけば、ちょうどバランスが取れるリスニング位置があるはずですが、日本の住宅事情では無理なばあいが多いと思います。

 そのためか、「フルレンジにツィーターを追加して2ウェイにしても、うまくいかない」という話をよく耳にします。2〜3メートルくらいの近距離で聴くと、ただでさえ過剰な軸上の高音が、ツィーターでさらにやかましくなってしまうケースが多いようです。ヴィンテージのばあい、フルレンジの高音をカットせず、コンデンサーでツィーターの低音をカットするだけの2ウェイ化が多いので、両方の高音が重畳してしまってなおさらです。

 そういうときこそ音響レンズです。同軸にしないばあいでも効果があり、やかましいからと音響レンズをご購入された方から、「実験の結果ツィーターはそのままでフルレンジのほうに音響レンズを付けて成功した」といいうご報告をいただいたこともあります。普通はツィーターに音響レンズを取り付けようとしますが、フルレンジの高音に問題がある場合が多く、そんなときは逆のパターンが有効です。

 コアキシャルでは音響レンズ1個で両方のユニットの音が拡散できるだけでなく、音が融け合って一つのユニットのようになるという効果もあるのでとても有利です。フルレンジに音響レンズを取り付け、ツィーターを天井に向けるというのも良い方法で、デッカのデコラやテレフンケンの O 85 モニターに似た雰囲気のステレオ感が味わえます。ツィーターの数を増やすと、より近い雰囲気になります。


SIEMENS(シーメンス)のツィーターの裏面処理とスペーサー用コルク製ガスケット


https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_804.jpg


 音響レンズでコアキシャルを作るには、上の写真のようにツィーターを中央で支えるための板を用います。写真では黒い鉄板製ですが、5.5〜12ミリくらいの合板(ベニヤ板)でも良いと思います。注意点は、ウーファーとなるフルレンジユニットのコーン紙の正面に来る支持棒をあまり太くしないことです(3センチ以内にしましょう)。写真の板は外形も円ですが、四角でも問題ありません。板に2つのユニットと音響レンズを取り付ければ、コアキシャルの出来あがりです。

 シングルコーンフルレンジとちがって、コアキシャルには複雑な分だけ音をチューニングする要素がたくさんあることも楽しみです。上の写真はツィーターを板に取り付けた状態の裏側です。SIEMENSのアルニコ磁石のツィーターを使っていて、その裏側にフェルトを貼り付けてあります。SIEMENSのコアキシャルにも同様な吸音処理がしてあり、上質な音にするための秘訣といえます。

 周囲のコルク製ガスケットは、ツィーターのお尻がL6のコーン紙にぶつからないようにするためのスペーサーです。このようにツィーター支持板にはある程度の厚みが必要なので、写真のような鉄板ではなく、ベニヤ板で十分です。ユニットはいろいろとあるので共通化できず、鉄板で2枚だけ作るとCAD入力などで高額になってしまうので、ベニヤ板で作れば良かったと反省しています。多少雑に作っても、板が音響レンズに隠れてしまうので気になりません。


L6で作ったコアキシャルを音響レンズ正面の斜め下から見た様子

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/105/10509_803.jpg


 音響レンズは高音を広い角度に拡散させるだけで、量を減らしてしまうわけではありません。ですから、反射音の比重が大きい離れたリスニング位置では、音響レンズなしに比べてそれほど高音は減少しません。つまり、スピーカーからの距離や角度による高音のバランスの変化が小さくなるので、より自由なリスニングポジションで良い音を楽しむことができます。

 音響レンズを使えば好きなユニットを組み合わせて自分だけの「鉄仮面」を作ることができます。フェライト磁石の10W(「鉄仮面のウーファー」)よりも強力なL6やKL-L307、あるいはフィールド型フルレンジなどとヴィンテージツィーターを組み合わせて、SIEMENSのオリジナル以上のコアキシャルが作れます。今回作った「L6版鉄仮面」は、貸し出し中でなければ試聴可能です。私の耳にはSIEMENSの「鉄仮面」よりも中低音が充実しているように聴こえて物足りなさを感じませんし、シングルコーンフルレンジが苦手とするクラッシックのソプラノも楽しめます。
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クラング・クンスト 【第2話】ドイツの同軸スピーカー「御三家」 2010年2月20日
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 同軸スピーカーといえば、TANNOY の モニター・シリーズや ALTEC の 604 シリーズが有名ですが、「ドイツにも優れた同軸スピーカーがあります」といえば、「ああ、SIEMENS のコアキシャルことだろう」という程度の反応が多いようです。でも、凝ったメカの王国であるドイツに、優れた同軸スピーカーが無いはずがありません。なぜか、この年明けから不思議なくらい、ドイツから同軸スピーカーのオファーがあって、いろいろなユニットを吟味する機会がありました。そこで、それらも含めたドイツ製の同軸ユニットのうちで、わたしが代表的と思う3本をご紹介することにしました。


左からシュルツ、ジーメンス、イゾーフォンの同軸12インチ

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 さて、そのドイツの同軸スピーカー「御三家」とは、SCHULZ(シュルツ)、SIEMENS(ジーメンス)、そして ISOPHON(イゾーフォン)のことです。クリーム色のフェルトと保護用の金網でコーンがカバーされて見えない SCHULZ と、皮エッジに3本のアームで支えられた大きなツィーターの SIEMENS が極めて個性的な外見なのに比べると、ISOPHON は少し地味に見えますね。残念ながら ISOPHON 以外は数が少ないユニットで、入手は容易ではありません。


シュルツの後側(カバーを外したところ)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_802.jpg


 御三家の筆頭といえば、やはり SCHULZ になるでしょう。SCHULZ は戦中に帝国放送協会などが開発した世界初のステレオ・テープレコーダーとともに用いられた、Eckmiller の12インチ同軸ユニット O15 にまで遡る、ドイツの同軸スピーカーとして、最も深い歴史のあるユニットです。戦後になって東ドイツの SCHULZ に受け継がれて、O16、O17、O18と作り続けられ、シャルプラッテンのレコーディング・スタジオや、放送局でモニターとして使われました。ツィーターはアルミドームで、柔かい普通のアルミ材をプレス成形ではなく、ヘラで加工したように見えます。ウーハーのエッジは発砲ネオプレンゴムで、密閉箱や大型のバスレフが適しています。現代の基準でも十分にワイドレンジで、とても古いユニットとは思えません。能率が低いのが欠点ですが、極めて分析的な音でありながら耳にやさしいのは不思議です。ステレオの臨場感が素晴らしいのは、いうまでもありません。


ジーメンスの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_803.jpg


 つぎは SIEMENS ですが、俗に鉄仮面などと呼ばれる有名な(10インチの)コアキシャルではなく、12インチの同軸で、鉄仮面とは比較にならないほど本格的な作りのユニットです。能率は見た目ほど高くなく、皮のフリーエッジで延長された低音に対し、高域はアルミコーンなのに SCHULZ のようには伸びていません。そのせいかコアキシャルとしては重心が低くくて暖かい音色で、SIEMENS のユニットによくある硬さは感じません。入手は3つのなかで最も困難です。


イゾーフォンの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_804.jpg


 最後は ISOPHON で、複数モデルの同軸ユニットを製造しましたが、なんといっても有名なのはオーケストラです。このオーケストラ同軸ユニットは、テレフンケンのスタジオ・モニターとして多用されました。ご紹介するのは初期のもので、よく見かける後期のものとは異なっています。磁気回路の塗装が後期の黒に対して鮮やかな青であること、大きなマッチングトランスがあること、そして、ツィーターの背面に吸音処理のための大きめなカバーがあることが主なちがいです。地味な外見に反して明るく爽やかな音色なうえ、能率も3つのなかで一番高いので、3極管シングル・アンプ愛好家に重宝されているのも納得できます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/456.html#c13

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
33. 中川隆[-9469] koaQ7Jey 2019年6月19日 14:27:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3009]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html

クラング・クンスト 音響レンズ
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206

テレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。


 パーツやアクセサリーとしては、いまのところ音響レンズを販売しています。
電源基板などのアンプ製作用パーツを開発中で、2017年春頃に発売予定です。

音響レンズは口径12インチ(30 cm)までのフルレンジスピーカーユニットや、ツィーターに適しています。

ブルーフレームやレッドニップルといった愛称で有名なテレフンケン L6 やクラングフィルム KL-L307 といった、口径からは想像できないような再生能力があるものの、やや硬質な音のフルレンジスピーカーを想定して開発しましたが、AXIOM80 などでも良い評価をいただいています。

軸上で聴くと音がきつく感じるばあいに有効です。また、フランジを組み合わせることで、コアキシャルスピーカーを自作することが出来ます。

 汎用音響レンズ LZ2010 (1枚) 25,000円(消費税別)

 直径 298 mm、厚さ 42 mm、重量約 2.4 kg、 材質は厚さ約 2 mm の鉄、黒つや消し電着塗装です。


音響レンズ正面を横から見た様子
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 バッフルに直径 300 mm の孔を開け、バッフルの裏側にユニットと音響レンズを固定するためのサブバッフルを用意します。サブバッフルは金属板か厚さ 5.5 mm 以上の合板(ベニヤ板)が適しています。音響レンズの固定で補強されるので、フルレンジ1発なら薄い板で十分です。あまり厚くすると、音響レンズとコーン紙との距離が開いてしまいます。コアキシャルにするばあいは、ツィーターのお尻がウーファーのコーン紙に接触しないだけの厚さが必要です。サブバッフルにスピーカーユニットを裏から固定するのに適した直径の孔を開けます。

 まず、サブバッフルの表面に音響レンズを固定します。固定にはサブバッフルの厚さよりも 3 〜 5 mm 長い 4 mm ネジ8本を使い、裏側からねじ込みます。スピーカーユニットが大きいばあいは、皿ネジを使って8本のネジの頭が沈むようにします。つぎに、スピーカーユニットをサブバッフルに裏側から木ネジで固定します。最後にサブバッフルをスピーカー本体に取り付ければ完成です。


音響レンズ正面を斜め下から見た様子
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_802.jpg


 ツィーターを取り付けるばあいは、サブバッフルの表側にツィーターを先に固定してから、その上にかぶせるように音響レンズを取り付けます。サブバッフル開口の縁に厚さ 5 mm 程度のネオプレンゴム製戸当りテープを貼り、音響レンズとの間に挟んでデッドニングすることができますが、デッドニングしないで響かせて使用している方のほうが多いようです。

 この音響レンズを見ての印象は、クラングフィルムのオイロダインというスピーカーのことをよく知っているか否かで二つに分かれます。知らない人は換気口のフードみたいでダサいと感じ、知っている人は貴重なオイロダインの音響レンズをイメージして気に入ってくれます。マニア的でないリビングでは、音響レンズをサランネットでカバーするのも手です。この音響レンズは案外便利で、思わぬロングセラーになりました。


音響レンズ正面を斜め上から見た様子
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 音響レンズのフィンを1枚ずつ手作業で溶接した国内生産品(地元の工場)です。音響レンズは光学レンズの凹レンズに相当し、音を拡散させます。音の通過するフィンの隙間は約 12 mm ですので、20 kHz の波長約 17 mm よりも狭く、徐々に弱くなるものの高い周波数まで効果があります。一方、中央の音が通りやすい部分の幅が約 80 mm、音響レンズの厚みが約 40 mm と短いため、中音域では効果がかなり弱くなります。


カブトガニをひっくり返したような音響レンズ裏側
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_804.jpg


 JBL など一般的な音響レンズのように、薄い材料で作ってフィンの隙間を狭めればもっと高い周波数まで拡散できますし、音響レンズを厚くすればもっと低い周波数まで拡散できますが、フルレンジスピーカーやコーンツィーターを対象にしているため、あまり高い周波数を拡散させると 高音が不足し、鮮度のない眠い音になってしまいます。音楽の根幹となる中音域も、あまり拡散させるとスピーカーユニット本来の音の味わいを損ねてしまいます。


クラングフィルム 42006 でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10206_806.jpg


 コーンスピーカーは音創りのため 4 〜 8 kHz あたりにピークのある周波数特性にしてあるばあいが多く、とくにビンテージスピーカーはそうです。上のグラフは Klangfilm(クラングフィルム)の 42006 という戦前に作られたフルレンジスピーカーの周波数特性で、やはり高音を持ち上げてあって、広くないリルニングルームでは、そのピークが耳障りに聴こえてしまうことがあります。この音響レンズは、そういう問題を緩和する程度に、控えめに音を拡散することを狙って設計してあり、フルレンジの名ユニットの経験が豊富な方が使用されることを想定しています。


裏面の上下左右に4個あるネジ止め用ステー
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 わたし個人(小林です)はフルレンジスピーカーが大好きで、安い「Sabaグリーンコーン」の弦の音色や、高価な「Klangfilm 42006」の不思議にリアルなピアノの音色などが気に入っています。しかし、ボーカルではどことなく乾いた声になってしまうので、オイロダインのようにホーン型ユニットを組み合わせたスピーカーのほうが好ましく感じてしまいます。それが、この音響レンズを組み合わせることで、少しだけホーンスピーカー的な響きが加わり、かなり満足できます。音響レンズの材質や形状、溶接方法を工夫するなどして、そのような響きに調整してありす。音響レンズを指で弾くと、一枚いちまいのフィンが異なる周波数で控えめに鳴ります。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10206


▲△▽▼



クラング・クンスト 音響レンズでコアキシャルスピーカーを作る
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509

SIEMENS(シーメンス)の10インチコアキシャルスピーカー「鉄仮面」を分解した状態
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 そもそもこの音響レンズを作ろうと考えたのは、「鉄仮面」と呼ばれる SIEMENS(シーメンス)のコアキシャルスピーカーユニットを入手したからです。入手したときはすでに、めぼしいドイツ製フルレンジスピーカーをほとんど蒐集済みでした。「鉄仮面」は日本で多く販売されたものの、ドイツではあまり使われなかったために品薄で、コレクションの最後のほうになっていました。見た目が貧弱な「鉄仮面」にはあまり興味がなかったのですが、いざ聴いてみると感心させられました。なにを聴いても上品でまとまりが良く、少し物足りなさはあるものの、コーン型スピーカーにありがちな「音の暴れ」をほとんど感じませんでした。

 「ブルーフレーム」とか「レッドニップル」という愛称で有名な TELEFUNKEN(テレフンケン)の L6 や、KLANGFILM(クラングフィルム)の KL-L307 といった名機とされるフルレンジユニットは、「鉄仮面」よりもスケール感と聴き応えのある音を出しますが、常にコーン型スピーカーであるということを意識させられる癖のようなものを感じてしまいます。私もかつて ALTEC(アルテック)や GOODMAN(グッドマン)、LOWTHER(ローサー)といった米英のフルレンジユニットを使いましたが、同様な傾向があります。単純にツィーターを追加すれば高音は延びるものの、やかましさがあって「鉄仮面」のような音のまとまりは得られません。なにが「鉄仮面」の音を作っているのでしょうか?


TELEFUNKEN(テレフンケン)の10インチフルレンジL6とSIEMENSのツィーターによるコアキシャル

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 答えは音響レンズに決まっています。「鉄仮面」の由来である仮面のような鉄のカバーは、中央部分が2枚のプレスされた鉄板の重ね合わせになっていて、ツィーターの高音だけでなく、ウーファーとなるフルレンジユニット中央部分の音も拡散します。中心部分の音は障害物が無いのでそのまま出ますが、その周囲の音は曲げられて通り道が長くなるので遅れ、ちょうど凹レンズのようになります。実際に音響レンズを作って取り付けてみるとみると、コアキシャルにしなくても L6 や KL-L307 のようなフルレンジスピーカーからまとまりの良い音が出ました。そして、コアキシャルにしたばあいは、もっと大きな効果が期待できます。


L6でホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布(後面開放箱に取り付けて軸上1メートルで測定)

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 上のグラフはL6の周波数特性で、測定に用いた箱が小さいために100 Hz以下の低音が減衰しています。高音はグラフの左端から2番目にある中心周波数が16 kHzの棒まで十分なレスポンスがあって立派な特性ですので、測定と同じ軸上の至近距離で聴けば、十分な高音どころか少し過剰に感じるほどです。しかし、軸上から外れると高音は減衰してしまうので、広い立体角の平均では高音は不足しています。ですから、広い部屋で徐々に離れていけば、ちょうどバランスが取れるリスニング位置があるはずですが、日本の住宅事情では無理なばあいが多いと思います。

 そのためか、「フルレンジにツィーターを追加して2ウェイにしても、うまくいかない」という話をよく耳にします。2〜3メートルくらいの近距離で聴くと、ただでさえ過剰な軸上の高音が、ツィーターでさらにやかましくなってしまうケースが多いようです。ヴィンテージのばあい、フルレンジの高音をカットせず、コンデンサーでツィーターの低音をカットするだけの2ウェイ化が多いので、両方の高音が重畳してしまってなおさらです。

 そういうときこそ音響レンズです。同軸にしないばあいでも効果があり、やかましいからと音響レンズをご購入された方から、「実験の結果ツィーターはそのままでフルレンジのほうに音響レンズを付けて成功した」といいうご報告をいただいたこともあります。普通はツィーターに音響レンズを取り付けようとしますが、フルレンジの高音に問題がある場合が多く、そんなときは逆のパターンが有効です。

 コアキシャルでは音響レンズ1個で両方のユニットの音が拡散できるだけでなく、音が融け合って一つのユニットのようになるという効果もあるのでとても有利です。フルレンジに音響レンズを取り付け、ツィーターを天井に向けるというのも良い方法で、デッカのデコラやテレフンケンの O 85 モニターに似た雰囲気のステレオ感が味わえます。ツィーターの数を増やすと、より近い雰囲気になります。


SIEMENS(シーメンス)のツィーターの裏面処理とスペーサー用コルク製ガスケット


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 音響レンズでコアキシャルを作るには、上の写真のようにツィーターを中央で支えるための板を用います。写真では黒い鉄板製ですが、5.5〜12ミリくらいの合板(ベニヤ板)でも良いと思います。注意点は、ウーファーとなるフルレンジユニットのコーン紙の正面に来る支持棒をあまり太くしないことです(3センチ以内にしましょう)。写真の板は外形も円ですが、四角でも問題ありません。板に2つのユニットと音響レンズを取り付ければ、コアキシャルの出来あがりです。

 シングルコーンフルレンジとちがって、コアキシャルには複雑な分だけ音をチューニングする要素がたくさんあることも楽しみです。上の写真はツィーターを板に取り付けた状態の裏側です。SIEMENSのアルニコ磁石のツィーターを使っていて、その裏側にフェルトを貼り付けてあります。SIEMENSのコアキシャルにも同様な吸音処理がしてあり、上質な音にするための秘訣といえます。

 周囲のコルク製ガスケットは、ツィーターのお尻がL6のコーン紙にぶつからないようにするためのスペーサーです。このようにツィーター支持板にはある程度の厚みが必要なので、写真のような鉄板ではなく、ベニヤ板で十分です。ユニットはいろいろとあるので共通化できず、鉄板で2枚だけ作るとCAD入力などで高額になってしまうので、ベニヤ板で作れば良かったと反省しています。多少雑に作っても、板が音響レンズに隠れてしまうので気になりません。


L6で作ったコアキシャルを音響レンズ正面の斜め下から見た様子

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 音響レンズは高音を広い角度に拡散させるだけで、量を減らしてしまうわけではありません。ですから、反射音の比重が大きい離れたリスニング位置では、音響レンズなしに比べてそれほど高音は減少しません。つまり、スピーカーからの距離や角度による高音のバランスの変化が小さくなるので、より自由なリスニングポジションで良い音を楽しむことができます。

 音響レンズを使えば好きなユニットを組み合わせて自分だけの「鉄仮面」を作ることができます。フェライト磁石の10W(「鉄仮面のウーファー」)よりも強力なL6やKL-L307、あるいはフィールド型フルレンジなどとヴィンテージツィーターを組み合わせて、SIEMENSのオリジナル以上のコアキシャルが作れます。今回作った「L6版鉄仮面」は、貸し出し中でなければ試聴可能です。私の耳にはSIEMENSの「鉄仮面」よりも中低音が充実しているように聴こえて物足りなさを感じませんし、シングルコーンフルレンジが苦手とするクラッシックのソプラノも楽しめます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10137&i=10509


▲△▽▼


クラング・クンスト 【第2話】ドイツの同軸スピーカー「御三家」 2010年2月20日
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


 同軸スピーカーといえば、TANNOY の モニター・シリーズや ALTEC の 604 シリーズが有名ですが、「ドイツにも優れた同軸スピーカーがあります」といえば、「ああ、SIEMENS のコアキシャルことだろう」という程度の反応が多いようです。でも、凝ったメカの王国であるドイツに、優れた同軸スピーカーが無いはずがありません。なぜか、この年明けから不思議なくらい、ドイツから同軸スピーカーのオファーがあって、いろいろなユニットを吟味する機会がありました。そこで、それらも含めたドイツ製の同軸ユニットのうちで、わたしが代表的と思う3本をご紹介することにしました。


左からシュルツ、ジーメンス、イゾーフォンの同軸12インチ

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 さて、そのドイツの同軸スピーカー「御三家」とは、SCHULZ(シュルツ)、SIEMENS(ジーメンス)、そして ISOPHON(イゾーフォン)のことです。クリーム色のフェルトと保護用の金網でコーンがカバーされて見えない SCHULZ と、皮エッジに3本のアームで支えられた大きなツィーターの SIEMENS が極めて個性的な外見なのに比べると、ISOPHON は少し地味に見えますね。残念ながら ISOPHON 以外は数が少ないユニットで、入手は容易ではありません。


シュルツの後側(カバーを外したところ)

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_802.jpg


 御三家の筆頭といえば、やはり SCHULZ になるでしょう。SCHULZ は戦中に帝国放送協会などが開発した世界初のステレオ・テープレコーダーとともに用いられた、Eckmiller の12インチ同軸ユニット O15 にまで遡る、ドイツの同軸スピーカーとして、最も深い歴史のあるユニットです。戦後になって東ドイツの SCHULZ に受け継がれて、O16、O17、O18と作り続けられ、シャルプラッテンのレコーディング・スタジオや、放送局でモニターとして使われました。ツィーターはアルミドームで、柔かい普通のアルミ材をプレス成形ではなく、ヘラで加工したように見えます。ウーハーのエッジは発砲ネオプレンゴムで、密閉箱や大型のバスレフが適しています。現代の基準でも十分にワイドレンジで、とても古いユニットとは思えません。能率が低いのが欠点ですが、極めて分析的な音でありながら耳にやさしいのは不思議です。ステレオの臨場感が素晴らしいのは、いうまでもありません。


ジーメンスの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_803.jpg


 つぎは SIEMENS ですが、俗に鉄仮面などと呼ばれる有名な(10インチの)コアキシャルではなく、12インチの同軸で、鉄仮面とは比較にならないほど本格的な作りのユニットです。能率は見た目ほど高くなく、皮のフリーエッジで延長された低音に対し、高域はアルミコーンなのに SCHULZ のようには伸びていません。そのせいかコアキシャルとしては重心が低くくて暖かい音色で、SIEMENS のユニットによくある硬さは感じません。入手は3つのなかで最も困難です。


イゾーフォンの後側

https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10211_804.jpg


 最後は ISOPHON で、複数モデルの同軸ユニットを製造しましたが、なんといっても有名なのはオーケストラです。このオーケストラ同軸ユニットは、テレフンケンのスタジオ・モニターとして多用されました。ご紹介するのは初期のもので、よく見かける後期のものとは異なっています。磁気回路の塗装が後期の黒に対して鮮やかな青であること、大きなマッチングトランスがあること、そして、ツィーターの背面に吸音処理のための大きめなカバーがあることが主なちがいです。地味な外見に反して明るく爽やかな音色なうえ、能率も3つのなかで一番高いので、3極管シングル・アンプ愛好家に重宝されているのも納得できます。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10139&i=10211


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c33

[昼休み54] ゴーン逮捕で仏マクロンの謀略を潰した日本政府 中川隆
186. 中川隆[-9468] koaQ7Jey 2019年6月19日 16:03:00 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3010]

2019年06月19日
ルノーとフランス政府の関係悪化 「国営自動車企業」の不安定さ

マクロンはルノーと日産を、支持率を上げる道具としか見ていないようだ

画像引用:https://s3.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20190223&t=2&i=1359559702&r=LYNXNPEF1M0AK&w=1280


フランス政府とルノーの関係

ルノーは何度も国営化されたり民営化されたりし、現在は日本の郵便局みたいな存在になっている。

郵政3事業は民営化されたが株式の過半数を政府が保有している国営企業で、経営に政府が介入している。

ルノー株の政府保有比率は15%だがフランスの法律で議決権は30%あり、もう3%増やすと経営権を握れる。



今は握っていないが「いつでも経営権を握り完全国営化できる」ことで、国営企業のように国が影響力をもっている。

マクロンが前政権の閣僚だった時からルノー国有化と日産との統合を言い出し、大統領選では公約にした。

日産とルノーを統合して国有化すれば日産工場はすべてフランス政府の所有物になり、フランスに移転できる。


フランスの雇用は増えて日産の優れた技術はフランスの物となり、ドイツに匹敵する自動車大国になる。

こういう青写真を示して大統領になったマクロンは、大統領就任後に日産統合を強力に推し進めた。

日産会長のゴーンは自分の身が危うくなるので統合に反対だったが、統合後の身分保障と引き換えにあっさり寝返った。


ゴーンが裏切って統合賛成に回ったのを見た日産の日本人幹部は、旧通産省・現経産省に泣きついて統合を止めるよう依頼した。

経産省は官僚コネクションで東京地検に働きかけ、特捜部はゴーン逮捕に踏み切った。

これがゴーン逮捕までの経過で、フランス政府のごり押しと日産の反発が原因でした。


ところが最近になってルノーとフランス政府の関係も険悪なものになっています。

政府介入でルノーは世界の孤児になる

ルノーと日産統合のごり押しに日産が反発しているのだが、これはルノーにとって経営を不安定にする事でしかなかった。

加えて19年5月末にFCA(フィアット・クライスラー)から合併の申し込みがあり、フランス政府が拒否して破談になった。

FCAの提案では互いに50%の相手株を保有し、本社はオランダに移転し(FCA本社はオランダ)フランス政府を排除するものだった。


オランダは欧州におけるパナマのような位置づけで、国家に縛られたくない欧州企業が良く本社を置いている。

フランス政府はFCAに本社をフランスに置き、フランス政府の議決権もそのまま、フランス工場での生産保証などを求めた。

フランス政府は新会社の雇用や賃金や有給休暇まで保証するよう要求したと言われている。


これだとFCAを統合した新会社丸ごと「フランス国有化」されてしまうので、当然FCAは拒否しました。

ルノー日産連合介入に続いてFCAとの連合も破談にしたフランス政府に、株主やルノー側から強い反発がでている。

このままでは日産は日本政府の支援を受けて連合から離脱しかねないし、ルノーは世界の孤児になりかねない。


6月にルノーは再び日産に経営統合を要求し人事案を拒否したが、フランス政府閣僚は逆に「日産の保有株を減らしても良い」と発言した。
http://www.thutmosev.com/archives/80162782.html
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/323.html#c186

[昼休み54] カルロス・ゴーンは所得税をゼロにする為に世界各地の日産所有豪邸を転々としていた 中川隆
33. 中川隆[-9467] koaQ7Jey 2019年6月19日 16:03:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3011]

2019年06月19日
ルノーとフランス政府の関係悪化 「国営自動車企業」の不安定さ

マクロンはルノーと日産を、支持率を上げる道具としか見ていないようだ

画像引用:https://s3.reutersmedia.net/resources/r/?m=02&d=20190223&t=2&i=1359559702&r=LYNXNPEF1M0AK&w=1280


フランス政府とルノーの関係

ルノーは何度も国営化されたり民営化されたりし、現在は日本の郵便局みたいな存在になっている。

郵政3事業は民営化されたが株式の過半数を政府が保有している国営企業で、経営に政府が介入している。

ルノー株の政府保有比率は15%だがフランスの法律で議決権は30%あり、もう3%増やすと経営権を握れる。



今は握っていないが「いつでも経営権を握り完全国営化できる」ことで、国営企業のように国が影響力をもっている。

マクロンが前政権の閣僚だった時からルノー国有化と日産との統合を言い出し、大統領選では公約にした。

日産とルノーを統合して国有化すれば日産工場はすべてフランス政府の所有物になり、フランスに移転できる。


フランスの雇用は増えて日産の優れた技術はフランスの物となり、ドイツに匹敵する自動車大国になる。

こういう青写真を示して大統領になったマクロンは、大統領就任後に日産統合を強力に推し進めた。

日産会長のゴーンは自分の身が危うくなるので統合に反対だったが、統合後の身分保障と引き換えにあっさり寝返った。


ゴーンが裏切って統合賛成に回ったのを見た日産の日本人幹部は、旧通産省・現経産省に泣きついて統合を止めるよう依頼した。

経産省は官僚コネクションで東京地検に働きかけ、特捜部はゴーン逮捕に踏み切った。

これがゴーン逮捕までの経過で、フランス政府のごり押しと日産の反発が原因でした。


ところが最近になってルノーとフランス政府の関係も険悪なものになっています。

政府介入でルノーは世界の孤児になる

ルノーと日産統合のごり押しに日産が反発しているのだが、これはルノーにとって経営を不安定にする事でしかなかった。

加えて19年5月末にFCA(フィアット・クライスラー)から合併の申し込みがあり、フランス政府が拒否して破談になった。

FCAの提案では互いに50%の相手株を保有し、本社はオランダに移転し(FCA本社はオランダ)フランス政府を排除するものだった。


オランダは欧州におけるパナマのような位置づけで、国家に縛られたくない欧州企業が良く本社を置いている。

フランス政府はFCAに本社をフランスに置き、フランス政府の議決権もそのまま、フランス工場での生産保証などを求めた。

フランス政府は新会社の雇用や賃金や有給休暇まで保証するよう要求したと言われている。


これだとFCAを統合した新会社丸ごと「フランス国有化」されてしまうので、当然FCAは拒否しました。

ルノー日産連合介入に続いてFCAとの連合も破談にしたフランス政府に、株主やルノー側から強い反発がでている。

このままでは日産は日本政府の支援を受けて連合から離脱しかねないし、ルノーは世界の孤児になりかねない。


6月にルノーは再び日産に経営統合を要求し人事案を拒否したが、フランス政府閣僚は逆に「日産の保有株を減らしても良い」と発言した。
http://www.thutmosev.com/archives/80162782.html
http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/333.html#c33

[リバイバル3] キタキツネ物語 中川隆
6. 中川隆[-9466] koaQ7Jey 2019年6月19日 16:29:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3012]

駆虫薬散布によるエキノコックス終宿主対策
(IASR Vol. 40 p45-46: 2019年3月号)


駆虫薬散布に関する研究の推移

現在, ヒトのエキノコックス症を根治できる薬剤はないが, 終宿主のキツネには条虫駆虫薬(プラジクアンテル)が有効である。これを利用して, プラジクアンテルを混ぜた餌(ベイト)を野外に散布してキツネに食べさせ, キツネのエキノコックス感染率を下げる手法が以下のように研究・開発されてきた。


ドイツ南部の566km2の調査地で, プラジクアンテル50mg含有のベイトを手撒きまたは航空機を用いて1km2あたり15〜20個の密度で14カ月間に6回(計6万個)散布したところ, 32%だったキツネの感染率が4%に減少した1)。また, ドイツ南西部の3,000km2の調査地で, 1km2あたり20個のベイトを6週間間隔で12カ月間散布したところ, キツネの感染率は散布前の約60%から20%未満に減少し, 散布間隔を3カ月にしても低いレベルで維持された。しかし, 散布間隔を6カ月にすると感染率は上昇し始め, 散布を停止すると18カ月で散布前のレベルに戻った2)。駆虫薬散布の研究は, その後もドイツ, スイス, フランス, スロバキアで行われたほか, 日本でも北海道立衛生研究所が北海道東部の根室半島で, 北海道大学獣医学部が同じく北海道東部の小清水町で, ベイトの散布方法とその有効性についての研究を行った。根室半島では, 自動車を使って道路沿いに7年間で合計27回の散布を行ったところ, キツネのエキノコックス感染率が49%から16%に減少したが, 対照地域の感染率は高い値を保っていた3)。また小清水町では, キツネの巣のまわりに13カ月間毎月ベイトを散布したところ, キツネの糞の虫卵陽性率が27%から6%に減少したが, 対照地域ではこのような変化は見られなかった4)。

国内外の研究結果から, 一定の頻度と密度でベイトを散布すればキツネの感染率が減少することが示され, 駆虫薬散布の有効性が確認された。一方で, 駆虫薬散布によってエキノコックスを地域的に根絶することは困難であった。この理由として, プラジクアンテルはワクチンではないため, キツネがこれを摂取して駆虫されても, その後にエキノコックスの幼虫を宿した野ネズミを捕食すれば再感染しうること, キツネの分散行動に伴い非散布地域から散布地域に感染個体の侵入が起こりうること, 自動車を用いた散布では道路周辺にしか散布できず, エキノコックスに感染したすべてのキツネに駆虫薬を与えるのが困難なこと, などが考えられた。また, 散布間隔が長すぎたり, 散布を停止すると感染率は元に戻ること, すなわち効果を維持するためには散布の継続が必要なことも示された。北海道はこれらの研究成果を元に「キツネの駆虫に関するガイドライン」を作成し, 駆虫薬散布を検討する道内市町村に対し情報提供を行っている。

大面積散布と小面積散布

市町村レベルの大面積地域を対象に, 自動車を使って主に道路沿いに, 15〜20個/km2の密度になるように, 年に数回の頻度でベイト散布を行い, その地域全体のキツネのエキノコックス感染率を低下させることを目標とするものを大面積散布と呼ぶ。現在, 日本ではプラジクアンテル含有のキツネ用ベイトは販売されていないため, 駆虫薬を散布するためには原材料を購入し, 自ら調合してベイトを作らなければならない。簡便な製法は確立しているが, 大面積に継続散布するためには膨大な数のベイトが継続的に必要であり, 散布の労力だけでなくベイト製造にかかる労力も大きなものとなる。このため, 現在北海道で駆虫薬の大面積散布を実施しているのは12の市町村にとどまっている。今後, 駆虫薬散布をさらに普及していくためには, ベイトの供給方法の検討が望まれる。

一方で, 近年北海道では, 野生のキツネが都市に侵入・定着し, 公園や大学, 観光施設等の敷地内で繁殖する例も珍しくなくなった。これらの施設は不特定多数の人が利用することから, エキノコックス感染のハイリスク・エリアとなる可能性があり, 施設管理者もキツネへの対応を迫られる状況となりつつある。そこで, 公園・大学等の小面積敷地の全域に, 100個/km2程度の高密度で, 毎月1回ベイト散布を行い, その敷地内のキツネの感染率をゼロに近づけることを目標とする駆虫薬散布を小面積散布とし, その効果を検証した。キツネの繁殖が認められた札幌市の大学構内で, 100個/km2の密度でベイト散布を行い, 散布前後にキツネの糞を採取してエキノコックス虫卵の有無を検査した。この結果, ベイト散布前の春に採取した58個の糞のうち31個から虫卵が発見され, 学生や大学職員にとって感染リスクの高い状態にあると判断されたため, 夏から冬にかけて駆虫薬散布を行った。するとベイト散布以降に採取した糞31個からは虫卵が見つからず, 駆虫の効果が認められた。この大学構内では, 積雪期に散布を中止するなどさまざまな実験的処置を行ったが, 最終的に, 虫卵ゼロの状態を維持するためには通年散布が必要と判断され, 現在は毎月1回駆虫薬を散布して, 糞からエキノコックス虫卵の見つからない状態を維持している。この結果をもとに, 北海道内の他大学や動物園, 大規模公園などにも小面積散布の普及を図り, 現在は9カ所の施設が散布を行っている。

今後の駆虫薬散布

薬剤によるエキノコックス症対策は, 最終的には終宿主のワクチンが開発されなければ終息に至らないと考えられる。しかしそれまでは, 駆虫薬散布がエキノコックスに対して我々が持っている唯一の積極的武器である。少しでもヒトの感染リスクを減らすために,北海道で駆虫薬散布のさらなる普及を図るとともに, 北海道以外に新たな流行地が生まれた場合にはただちに応用されるよう, 全国各地への知見のアピールが必要と思われる。

参考文献

1.Schelling U, et al., Ann Trop Med Parositol 91: 179-186, 1997
2.Romig T, et al., Helminthol 44: 137-144, 2007
3.Takahashi K, et al., Vet Parasitol 198: 122-126, 2013
4.Tsukada H, et al., Parasitol 125: 119-129, 2002

北海道立衛生研究所 浦口宏二
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-sp/2440-related-articles/related-articles-469/8692-469r08.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/608.html#c6

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
11. 中川隆[-9465] koaQ7Jey 2019年6月19日 16:55:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3013]

KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ一】まえおき
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219

「乱聴録」
この記事を2007年10月10日より書き始める。

著者 小林正信 略歴


1961年に長野県の伊那谷に生まれ、小学生のときにカセットデンスケでオーディオに入門し、中学では真空管アンプの設計と製作を学んだ。

高校生のときにオイロダインの入手を志し、米国方面の長い回り道を経て、四半世紀後にようやく購入した。大学時代はレコード初期の演奏と蓄音機に入れ込み、都内のレコード屋を自転車で巡回した。

最近はクラングフィルムを中心としたスピーカーに傾倒するかたわら、自分の知っている楽曲の範囲が狭いことを痛感して全曲集ものを多量に聴くなど、一貫して駄菓子のおもちゃのごとき人生の付録を楽しんでいる。

ニッパーのふりをする愛犬アイザックとEMGの蓄音機
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10219_801.jpg

乱聴録【序ノ一】まえおき(2007年10月11日)


わたしが記事を書くのならばと、貴重な資料を提供してくれたクラングフィルム・ホームのフランク氏、ジャーマン・ビンテージ・ラウドスピーカーのニコラウス氏、サウンドパーツの水谷氏、サウンドボックスの箕口氏をはじめとする諸兄に感謝する。

 6GA4 から始まって WE252A シングルまで、かつては真空管アンプの自作に熱中したが、やがて音を決めるのはラッパであって、アンプは調整役にすぎないという認識に至り、興味の中心がラッパ(スピーカー)に移った。

いっぽうで、パハマンやダルベーアのピアノなど、20世紀初頭の演奏に魅せられたことで古い録音の価値を知り、それらを再生するための古い装置が生活必需品となった。

ここ数年はドイツと縁が出来たこともあって、クラングフィルムを中心としたラッパが増えたが、米国系のシステムの情報が大量なの比べるとドイツ系の情報は極めて少なく、全体像の把握が困難で不便な思いをしている。

同様に情報を求めている人が少なくないことから、多少なりとも得た知識を提供することは意義があるとの考えに至り、このようものを書くことにした。

クラングフィルムの歴史は別の記事にまとめつつあるので、ここでは音を中心にして書くつもりである。(その後、クラングフィルムの情報も増えたようだ)

(2015年4月19日)
 やれやれ、ずいぶん長いこと無精をしていて、前回のコンスキ&クリューガーの記事を書いてから7年もたってしまった。オーディオどころではなかった時期も含め、その間にいろいろあって考えも変わったので、再開後はスタイルを改めようと思う。

以前は「名ラッパ乱聴録」として、スピーカーの名機を聴き比べて、客観的な要素も交えて書こうとしていたが、少々無理があった。そこで、タイトルを単に「乱調録」と改め、雑多なオーディオ機器を聴いた印象を書くことにしたい。

 「もとより個人的な試聴記であるので、無響室での測定のような厳密さはないにしても、ある程度は条件を整えたい」と考えてスタートしたが、大した仕組みでもない割に面倒だったうえ、道具の置き場所にも難儀した。

また、俗に「レッドニップル」、あるいは「ブルーフレーム」と呼ばれるテレフンケンの10インチ・フルレンジユニットをリファレンスにしてみたが、いろいろと条件をそろえて比較試聴してみると、そろえるほどにマンネリ化してしまうことが分かった。それで、これからは条件は整えずに気楽に聴いて気楽に書き、取り上げる機器を増やすことにしようと思う。もちろん、スピーカー以外も対象にする。

周波数特性測定時の様子(右下が測定対象のユニットで、ほかはバッフルの役目)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10219_802.jpg


 写真は試聴するユニットを入れていた小型の後面解放箱で、外寸は幅 43 cm × 高さ 50 cm × 奥行22 cmで、愛犬アイザックにコーン紙をなめられないように、前面を金網でカバーしてあった。

これを4個積んでバッフル効果が得られるようにして、周波数測定にも使用したものだ。今後もフルレンジユニットなどの試聴用仮設箱として使うかもしれない。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c11

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
12. 中川隆[-9464] koaQ7Jey 2019年6月19日 17:03:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3014]

KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ二】試聴用のレコード
(2007年10月14日、2015年4月21日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221

リスニング・ルームから数十メートルの池の冬景色
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10221_801.jpg

上の写真は細い道路を挟んで向かいにある池の冬景色で、ごらんのとおりの田舎だ。いまはちょうど桜が満開で綺麗に見える。リスニングルームの一部を2階に増築中で、来年の春には吹き抜けを通じた音を聴きながら、桜と池を眺められそうだ

 録音による影響はあまりにも大きいので、当初からの試聴用ソースをそのまま使い続けることにした。条件が許せばそれらを聴き、出先などで無理ならその場のソースを聴くといったところだ。


 「オーディオの真髄は時空を越えた演奏の再現である」とするなら、たとえ古い録音で音質が悪くても演奏が優れていれば、最新優秀録音でも凡庸な演奏より、真剣に再生する必要があるということになる。

サイトウキネン音楽祭が近くの松本で開催されることもあって、田舎者としてはコンサートに足を運んでいるつもりだが、現在の演奏家は生を聴いて感動しても、レコードではつまらなく感じることが多い。

それにひきかえ、個性ある往年の名手の録音には、聴けども尽きぬ魅力がある。

故・池田圭氏が特性の悪い古いレコードが「缶詰音楽」と揶揄されていたのを、噛めばかむほど味が出る「乾物音楽」と表現したのは至言だと思う。カール・フレッシュのヴァイオリンなんて、正しくそうだ。

 試聴用の7つのソースは、楽しんで聴けなければ繰り返し聴くことが苦痛になってしまうので好きな演奏を選んだが、古い録音からデジタル録音、そして、少し歪んでいる録音など、なるべく異なる音の側面を聴けるように配慮した。

LP で多くの試聴を繰り返すことは困難なので CD にしたのだが、いまではFLACやDSDなどのファイルを主に再生するようになってしまったので、リッピングしたファイルも使うことにする。

ヨゼフ・ハシッドのオリジナルSP盤
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10221_802.jpg

ディスク1 : 「マーラー/子供の不思議な角笛」 : Mahler / Des Knaben Wunderhorn
Elisabeth Schwarzkopf, Dietrich Fisher-Dieskau : London Symphony Orchestra / George Szell : 1969. EMI

ディスク2 : 「モーツァルト/女声歌曲集」 : Mozart Songs II
Claron McFadden(sop), Bart van Oort (Fortepiano 1795) : 2002. BRILLIANT

ディスク3 : 「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」 : Ginette Neveu & Josef Hassid
1938, 39, 40. EMI-TESTAMENT

ディスク4 : 「ショパン/ノクターン全集」 : Chopin Nocturnes
Vladimir Ashkenazy : 1975, 1985. LONDON

ディスク5 : 「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」 : Mussorgsky / Pictures at an Exhibition
Ravel / Bolero : Munchner Philharmoniker / Sergiu Celibidache : 1993, 1994. EMI

ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」 : Waltz for Debby
Bill Evance Trio : 1961. REVERSIDE

ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」 : Sarah Vaughan with Clifford Brown and others
1954. MARCURY

 まだ問題なく動作するので、独 NTI の AL1 と専用の校正済みマイクロフォンの組合せも可能なときは引き続き用いることにする。もっと詳細なグラフで周波数特性が測定できる装置もあるが、残響の多いリスニングルームでは、この程度の粗い周波数分解が適切だろうと思う。もっとも、AL1 が故障したら高分解能なものに変えるかもしれない。

参考のために中心周波数をリストしておく。有効数字を2桁にしてあるので、1.26kが1.3 kHzというように値が丸められている。

なお、中心周波数が 20 kHz の場合の周波数範囲は約 18〜22 kHz になるので、20 kHz までフラットなスピーカーでも 20〜22 kHz で応答が悪くなれば 20 kHz の測定レベルは低下してしまうことになる。

20、25、32、40、50、63、80、100、130、160、200、250、400、500、630、800、1.0 k、1.3k、1.6 k、2.0 k、2.5 k、3.2 k、4.0 k、5.0 k、6.3 k、8.0 k、10 k、13 k、16 k、20 k


https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10221_804.jpg


最後の画像はスピーカーから音を出さずに測定した、リスニング・ルームの環境騒音である。普段は鳥たちの声と水のせせらぎに、少しだけ車の騒音が聞こえるという静かな環境なので、ご覧のように都会では考えられないほど騒音レベルが低く、測定に与える影響はわずかである。

とはいえ、8インチ・フルレンジなど、低音の出ないユニットの測定結果に現れる重低音は、この環境騒音がかなりの部分を占めているばあいがある。

この画像程度のレベルなら、まったく再生されていないと理解していただきたい。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c12

[国際26] 嘘が露見してもイランとの戦争へ向かう米国の「関東軍」にマスコミは従うのか?(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
1. 中川隆[-9463] koaQ7Jey 2019年6月19日 17:24:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3015]
櫻井ジャーナルに騙されるな

櫻井ジャーナルの記事はすべて嘘八百のデマの可能性が高いです。
詐欺師 櫻井春彦に騙されない様に注意して下さい。

櫻井春彦は街で聞いた本当かどうか全くわからない噂話をそのまま垂れ流しているだけで、何一つ論証も調査もしていないので読む価値は無いのです。

そもそも櫻井春彦は論証した事が一度も無いのです。
文献学の基礎を知らないので文献批判の能力もゼロ
何がデマで、何が信頼度が高いかを全く判断できないのです。

従って、その噂話が本当かどうかに関わらず、櫻井春彦の書いたものは一切信用できません。
たまたまマグレで その噂話が本当だったとしても意味は無いのです。


櫻井春彦の無責任なデタラメぶりはこのデマ記事を見れば良くわかります:


櫻井春彦「天安門事件はデマだった」_ 櫻井ジャーナルは信用できるのか?
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/460.html


因みに、櫻井春彦が何時も言ってる様に

アメリカがソ連を核攻撃しようと計画していた

というのは絶対に有り得ないです。

そもそも、今の韓国程度の経済力だったソ連にアメリカと対峙する力は無かった


ソ連は西側が援助してユダヤ人が建国した国だし

アメリカのネオコンは元々トロツキスト ロシア系ユダヤ人

ソ連に核技術を指導したのはアメリカだし

ベトナム戦争の時もアメリカはソ連に資金援助していた

アメリカが本気になれば1年でソ連を潰せたけど、それでは軍需産業が儲からなくなるから、意図的にソ連を超大国に見せ掛けた。


ロシアと言えばアメリカと張り合う超大国の一つだと思われているが、実際には韓国以下の経済規模しかない。

強大と思われている軍事力だが年間軍事費は7兆2700億円(2017年ストックホルム国際平和研究所調査)に過ぎない。

日本の5.2兆円(NATO計算方式では7.1兆円)より多いものの、アメリカの80兆円や中国の20兆円より少ない。


ロシアのGDPは約1.6兆ドル(176兆円)で韓国と同程度だが、韓国の軍事費は43兆ウォン(約4.1兆円)となっている。

フランスの軍事費はロシアと同程度でGDPは2.6兆ドル(286兆円)とロシアの1.6倍ある。

ロシアの人口は1.4億人で日本より少し多い程度で、ちょうど中国の10分の1しかない。


ロシアは領土こそ世界最大ではあるものの、経済は韓国レベルで人口はアジアでは普通、軍事力は世界5位に入るかどうかという規模です。
http://www.thutmosev.com/archives/80097952.html

見せ掛けだけだった東西冷戦や八百長戦争だった太平洋戦争・朝鮮戦争・ベトナム戦争の背景は、以下の講演を聞けば誰でも納得できます:


伊藤貫 「アメリカのネオコンは元々トロツキスト ロシア系ユダヤ人」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=1a7z5Xvo1aQ

馬渕睦夫沖縄講演
「2019年の国難をどう乗り切るか」〜世界の情報操作と金融支配の本質を見抜く[H31-1-25] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=7cE_4kQATvc

林千勝〜日米戦争を策謀したのは誰だ!
歴史の真実を暴く[2019-5-24] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=26s4G56kn-E
https://www.youtube.com/watch?v=4pNK9Gh6SKU  
 


▲△▽▼


櫻井春彦の詐欺の手口教えてあげる


1.天安門事件で虐殺はなかった

櫻井春彦が聞いた元々の話
「長安街では軍による虐殺が行われたが、天安門広場での虐殺はなかった」

一方、櫻井春彦が櫻井ジャーナルに書いたのは
「天安門事件で虐殺はなかった」

__


2.アメリカの軍や情報機関の好戦派はソ連に対する先制核攻撃を目論んでいた


そんなのあって当たり前。むしろ存在しない方がおかしい。
平時にいろいろな場合を想定し、計画を練っているなんてむしろ当然の話。

アメリカが第二次大戦前に対日戦の計画としてオレンジ計画を作っていたが
それと同じ。

「ソ連に先制核攻撃された場合の計画」
「限定的な核戦争になった場合の計画」

とかいろいろな計画があって、その中に

「先制核攻撃をした場合の計画」

があるのは常識的な話だ。

そしてそのような計画がある事と、実行する事は全く別の話であってそこを混同
しているに過ぎない。

ソ連崩壊後に公表された資料でも、ソ連は「アメリカに対する先制核攻撃」を含めた無数の戦争計画を作って、いろいろな状況を想定している。

それで1980年代には開く一方の国力差から仮に全面戦争になってもソ連が不利になっていくばかりという結論が出ていたので、ゴルバチョフは新思考外交でアメリカとの関係改善に取り組んだんだ。

つまり「先制核攻撃の計画が存在した」のは米ソ双方にとっても当たり前の話でしかない。


先制核攻撃を行なったら100%報復核攻撃があるわけで、もちろん軍需産業は絶対に狙われる。

軍需産業の社長に

「おたくの本社や工場に報復の核ミサイルが降ってきますけど、先制核攻撃していいですか?」

と問うて了承する人間がいると思うか?

軍産複合体は言い換えれば既得権者なのだから、それを根こそぎ吹っ飛ばしかねない核戦争なんぞ望むはずがない。

そういう当たり前の考えが欠落しているから、軽々しく先制核攻撃を目論んでいたとか
いい加減なことを唱えているんだな。


▲△▽▼


櫻井春彦みたいなのを世間では詐欺師と言うんだろ

櫻井春彦は改竄・捏造の常習犯だから
誰々がこう言ったと書いていても、その内容自体が元の言葉と180度違う事が多いんだ



http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/651.html#c1

[近代史3] 櫻井春彦:「天安門事件はデマだった」_ 櫻井ジャーナルは信用できるのか? 中川隆
37. 中川隆[-9465] koaQ7Jey 2019年6月19日 21:23:44 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3013]

いわんかな#24-2
【中国共産党崩壊間近!天安門事件を振り返る★中国タブー!後半】
福島香織・堤堯・馬渕睦夫・高山正之・日下公人・志方俊之・塩見和子 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=t8Q75jEcySU

収録日:2019年6月6日

出演:(左から順に)

日下公人(評論家)
塩見和子(日本太鼓財団理事長・国際同時通訳の第一人者)
馬渕睦夫(元駐ウクライナ大使・元防衛大学校教授)
福島香織(ジャーナリスト・元産経新聞記者)
堤堯(ジャーナリスト・元文藝春秋編集長)
高山正之(ジャーナリスト・元産経新聞記者)
志方俊之(軍事アナリスト・元陸上自衛官陸将)



http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/460.html#c37

[昼休み54] 櫻井ジャーナルに騙されるな 中川隆
11. 中川隆[-9464] koaQ7Jey 2019年6月19日 21:24:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3014]

いわんかな#24-2
【中国共産党崩壊間近!天安門事件を振り返る★中国タブー!後半】
福島香織・堤堯・馬渕睦夫・高山正之・日下公人・志方俊之・塩見和子 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=t8Q75jEcySU

収録日:2019年6月6日

出演:(左から順に)

日下公人(評論家)
塩見和子(日本太鼓財団理事長・国際同時通訳の第一人者)
馬渕睦夫(元駐ウクライナ大使・元防衛大学校教授)
福島香織(ジャーナリスト・元産経新聞記者)
堤堯(ジャーナリスト・元文藝春秋編集長)
高山正之(ジャーナリスト・元産経新聞記者)
志方俊之(軍事アナリスト・元陸上自衛官陸将)



http://www.asyura2.com/17/lunchbreak54/msg/421.html#c11

[近代史3] 新自由主義を放置すると中間階層が転落してマルクスの預言した階級社会になる理由 中川隆
31. 中川隆[-9463] koaQ7Jey 2019年6月19日 21:32:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3015]

2019年06月19日
韓国で貧困層が世襲化 親子代々貧困の相続


生活保護だけで住めるのはこういう家なので、山谷やあいりん地区に来ると綺麗すぎてびっくりする。


画像引用:https://farm5.staticflickr.com/4676/40173893972_717864e6d5_h.jpg


金持ちの子は金持ち、貧困の子は貧困

親の収入が低いと子供も低収入の傾向が世界的にあるが、韓国では貧困の相続といえる状況になっています。

中央日報による生活保護に相当する基礎生活保障受給者への調査では、5割が親も貧しかったと回答した。

42%の人は祖父の代から貧しかったと回答していて、世代間の連続性が非常に高い。



韓国と言えばGDPの8割を財閥企業が占めるとされていて、財閥は親族企業でオーナーが世襲される。

国会質疑によると韓国では相続税を収めた人が2%しかおらず、相続には事実上税金がかからない。

2011年から15年に相続した145万6370人のうち、相続税を納めたのは3万2330人だけだった。


相続税の最高税率は50%なのだが非課税となる例外があまりにも多いため、適用される人がほとんど居ない。

親の資産を受け継ぐ人にはまことに好都合で、これは強力な財閥企業を育成する国の方針に基づいている。

富が親子間で相続されるのは貧困も相続されるのを意味し、富裕層の子は富裕、貧困者の子は貧困と生まれる前から決まっている。


相続税は身分や資産の格差を縮める意味合いがあり、日本ではどんな資産家でも孫の代にはゼロになるとされている。

韓国の場合やっかいなのは身分格差が李氏朝鮮の時代から続いていることで、国民は疑問に思わず当然だと思っている。

李氏朝鮮には「槍一本で城を取った」ような武勇伝はなく、どんなに活躍しても子の身分は親の身分で決まっていた。

韓国に立身出世は無い

韓国では建国時に起業や創業があいつぎ、アメリカの資本主義黎明期のような活況を呈した。

このまま発展するかに思えたが成功した財閥一族は貴族化し、今では李氏朝鮮のような社会になっている。

韓国の社会保障支出はGDP比10%で、OECDに報告した29カ国中最下位にとどまっている。


日本の社会保障支出は119兆6,384億円でGDP比20%だった。(国立社会保障・人口問題研究所、平成 28(2016)年度 社会保障費用統計)

貧困層から抜け出すための支援が日本では生活保護、韓国では基礎生活保障受給者となっている。

中央日報によると基礎受給者の平均収入は労働賃金を含めて51万から75万ウォン(6万円前後)となっている。


韓国の基礎生活保障は日本の生活保護とは大きく異なり、まず日本のように生活費全額補助し医療費と公費全額免除という国は世界に存在しない。

韓国の基礎生活保障は満額支給されても3万円程度で、この中から家賃や食費を支払わねばならない。

加えて働けば働くほど支給額を減らされるシステムなので、労働意欲は低くなり働いても貧困から抜け出せない


かといって働かないと3万円では食費がやっとなので、貧困地区にバラックを立てて生活している。

日本ではデフレ期に公園や河川敷にブルーシートの家が並んでいたが、あれと同じものと思えば良い。

日本では生活保護の母子家庭が「回転ずしに行けない」「割引品しか買えない」のが問題になったが、それどころではない。


韓国の貧困率は10.2%で世界ワースト2位、景気後退で貧困化が進むのではないかと懸念されています。

良く言われる在日の人はなぜ韓国に帰らないのかですが、韓国に帰国したら3万円でテント生活、日本なら10数万円支給されて公的支出と医療費全額免除だからです。


貴族や財閥オーナーなら韓国の方が良いが、そうでなければ日本の方が良いと思うでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/80162362.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/350.html#c31

[リバイバル3] マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る 中川隆
246. 中川隆[-9462] koaQ7Jey 2019年6月19日 21:33:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3016]

2019年06月19日
韓国で貧困層が世襲化 親子代々貧困の相続


生活保護だけで住めるのはこういう家なので、山谷やあいりん地区に来ると綺麗すぎてびっくりする。


画像引用:https://farm5.staticflickr.com/4676/40173893972_717864e6d5_h.jpg


金持ちの子は金持ち、貧困の子は貧困

親の収入が低いと子供も低収入の傾向が世界的にあるが、韓国では貧困の相続といえる状況になっています。

中央日報による生活保護に相当する基礎生活保障受給者への調査では、5割が親も貧しかったと回答した。

42%の人は祖父の代から貧しかったと回答していて、世代間の連続性が非常に高い。



韓国と言えばGDPの8割を財閥企業が占めるとされていて、財閥は親族企業でオーナーが世襲される。

国会質疑によると韓国では相続税を収めた人が2%しかおらず、相続には事実上税金がかからない。

2011年から15年に相続した145万6370人のうち、相続税を納めたのは3万2330人だけだった。


相続税の最高税率は50%なのだが非課税となる例外があまりにも多いため、適用される人がほとんど居ない。

親の資産を受け継ぐ人にはまことに好都合で、これは強力な財閥企業を育成する国の方針に基づいている。

富が親子間で相続されるのは貧困も相続されるのを意味し、富裕層の子は富裕、貧困者の子は貧困と生まれる前から決まっている。


相続税は身分や資産の格差を縮める意味合いがあり、日本ではどんな資産家でも孫の代にはゼロになるとされている。

韓国の場合やっかいなのは身分格差が李氏朝鮮の時代から続いていることで、国民は疑問に思わず当然だと思っている。

李氏朝鮮には「槍一本で城を取った」ような武勇伝はなく、どんなに活躍しても子の身分は親の身分で決まっていた。

韓国に立身出世は無い

韓国では建国時に起業や創業があいつぎ、アメリカの資本主義黎明期のような活況を呈した。

このまま発展するかに思えたが成功した財閥一族は貴族化し、今では李氏朝鮮のような社会になっている。

韓国の社会保障支出はGDP比10%で、OECDに報告した29カ国中最下位にとどまっている。


日本の社会保障支出は119兆6,384億円でGDP比20%だった。(国立社会保障・人口問題研究所、平成 28(2016)年度 社会保障費用統計)

貧困層から抜け出すための支援が日本では生活保護、韓国では基礎生活保障受給者となっている。

中央日報によると基礎受給者の平均収入は労働賃金を含めて51万から75万ウォン(6万円前後)となっている。


韓国の基礎生活保障は日本の生活保護とは大きく異なり、まず日本のように生活費全額補助し医療費と公費全額免除という国は世界に存在しない。

韓国の基礎生活保障は満額支給されても3万円程度で、この中から家賃や食費を支払わねばならない。

加えて働けば働くほど支給額を減らされるシステムなので、労働意欲は低くなり働いても貧困から抜け出せない


かといって働かないと3万円では食費がやっとなので、貧困地区にバラックを立てて生活している。

日本ではデフレ期に公園や河川敷にブルーシートの家が並んでいたが、あれと同じものと思えば良い。

日本では生活保護の母子家庭が「回転ずしに行けない」「割引品しか買えない」のが問題になったが、それどころではない。


韓国の貧困率は10.2%で世界ワースト2位、景気後退で貧困化が進むのではないかと懸念されています。

良く言われる在日の人はなぜ韓国に帰らないのかですが、韓国に帰国したら3万円でテント生活、日本なら10数万円支給されて公的支出と医療費全額免除だからです。


貴族や財閥オーナーなら韓国の方が良いが、そうでなければ日本の方が良いと思うでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/80162362.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html#c246

[昼休み52] 日本人女性2人、リゾート地・セブ島で知り合った韓国人の男2人と飲酒→集団強姦される…フィリピン 中川隆
308. 中川隆[-9461] koaQ7Jey 2019年6月19日 21:33:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3017]

2019年06月19日
韓国で貧困層が世襲化 親子代々貧困の相続


生活保護だけで住めるのはこういう家なので、山谷やあいりん地区に来ると綺麗すぎてびっくりする。


画像引用:https://farm5.staticflickr.com/4676/40173893972_717864e6d5_h.jpg


金持ちの子は金持ち、貧困の子は貧困

親の収入が低いと子供も低収入の傾向が世界的にあるが、韓国では貧困の相続といえる状況になっています。

中央日報による生活保護に相当する基礎生活保障受給者への調査では、5割が親も貧しかったと回答した。

42%の人は祖父の代から貧しかったと回答していて、世代間の連続性が非常に高い。



韓国と言えばGDPの8割を財閥企業が占めるとされていて、財閥は親族企業でオーナーが世襲される。

国会質疑によると韓国では相続税を収めた人が2%しかおらず、相続には事実上税金がかからない。

2011年から15年に相続した145万6370人のうち、相続税を納めたのは3万2330人だけだった。


相続税の最高税率は50%なのだが非課税となる例外があまりにも多いため、適用される人がほとんど居ない。

親の資産を受け継ぐ人にはまことに好都合で、これは強力な財閥企業を育成する国の方針に基づいている。

富が親子間で相続されるのは貧困も相続されるのを意味し、富裕層の子は富裕、貧困者の子は貧困と生まれる前から決まっている。


相続税は身分や資産の格差を縮める意味合いがあり、日本ではどんな資産家でも孫の代にはゼロになるとされている。

韓国の場合やっかいなのは身分格差が李氏朝鮮の時代から続いていることで、国民は疑問に思わず当然だと思っている。

李氏朝鮮には「槍一本で城を取った」ような武勇伝はなく、どんなに活躍しても子の身分は親の身分で決まっていた。

韓国に立身出世は無い

韓国では建国時に起業や創業があいつぎ、アメリカの資本主義黎明期のような活況を呈した。

このまま発展するかに思えたが成功した財閥一族は貴族化し、今では李氏朝鮮のような社会になっている。

韓国の社会保障支出はGDP比10%で、OECDに報告した29カ国中最下位にとどまっている。


日本の社会保障支出は119兆6,384億円でGDP比20%だった。(国立社会保障・人口問題研究所、平成 28(2016)年度 社会保障費用統計)

貧困層から抜け出すための支援が日本では生活保護、韓国では基礎生活保障受給者となっている。

中央日報によると基礎受給者の平均収入は労働賃金を含めて51万から75万ウォン(6万円前後)となっている。


韓国の基礎生活保障は日本の生活保護とは大きく異なり、まず日本のように生活費全額補助し医療費と公費全額免除という国は世界に存在しない。

韓国の基礎生活保障は満額支給されても3万円程度で、この中から家賃や食費を支払わねばならない。

加えて働けば働くほど支給額を減らされるシステムなので、労働意欲は低くなり働いても貧困から抜け出せない


かといって働かないと3万円では食費がやっとなので、貧困地区にバラックを立てて生活している。

日本ではデフレ期に公園や河川敷にブルーシートの家が並んでいたが、あれと同じものと思えば良い。

日本では生活保護の母子家庭が「回転ずしに行けない」「割引品しか買えない」のが問題になったが、それどころではない。


韓国の貧困率は10.2%で世界ワースト2位、景気後退で貧困化が進むのではないかと懸念されています。

良く言われる在日の人はなぜ韓国に帰らないのかですが、韓国に帰国したら3万円でテント生活、日本なら10数万円支給されて公的支出と医療費全額免除だからです。


貴族や財閥オーナーなら韓国の方が良いが、そうでなければ日本の方が良いと思うでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/80162362.html
http://www.asyura2.com/12/lunchbreak52/msg/334.html#c308

[不安と不健康16] “早死にする人”ランキング 短命にある共通点とは…(ZAK×SPA!)  赤かぶ
107. 中川隆[-9460] koaQ7Jey 2019年6月20日 05:56:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3018]

2015.08.16
白い小麦粉が健康によくない5つの理由
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


なぜ白い小麦粉はあまり食べないほうがいいのか、その理由をお伝えします。

白砂糖、白い小麦粉、白米、こうした白いものは健康によくないと言いますが、一体全体なぜでしょうか?


白い食べ物の問題点

栄養がないからでしょうか。

単に栄養がないだけなら、「カロリーだけを補給する食品」と考え、栄養はあとで摂ることにし、今はカロリーだけとっとこ、という場合に使えそうなものです。

しかし本当の問題は、こうした炭水化物を消化、代謝するにはもともと一緒についていたビタミンやミネラル、植物繊維が必要だということです。

そのため白いものがやってくると、からだは何とか代謝しようとして、別の用途のためにとってある大事なミネラル、ビタミンを使ってしまいます。たとえば骨にあるカルシウムなど。

だから、炭水化物とミネラル・食物繊維はセットで取るべきなんです。

また、白いものは精製度が高いです。つまり加工度の高い加工食品です。

白砂糖同様、もともとは自然にある食べ物でも、加工されればされるほど、人体にとってうまく栄養として取り入れにくい食品になってしまいます。

加工食品が入ってくると、正直、からだはどう反応していいのかわかりません。そこで時には攻撃してみたり、時には脂肪で隔離してみたり、手持ちのもので間に合わせて栄養分を吸収しようと努力してみたり、とにかく野菜など「ふつうの食品」が入ってきたときのようにスムーズに対応できないのです。

つまりからだに負担がかかるわけです。

加工食品は「血と肉になる食べもの」というよりかえって「からだに悪いもの」と言えるのではないでしょうか?

この点が白い食べ物が健康によくない根本的な理由です。

昔のパンはまだ栄養があったと思う

19世紀までは小麦粉は畑から収穫したら石臼の上でひいていました。

これはけっこう大変な作業で、水車の力を借りてひいてもちょっぴりしかできず、白い柔らかいパンは、昔はお金持ちの口にしか入らなかったそうです。

貧乏人もパンを食べていましたが、質の悪いパン。さらにパンが食べられない人は、アワとかえん麦(オートミール)のおかゆを食べていました。雑穀ですね。

まあ、こっちのほうが健康によさそうなもんです。しかし、人は白くて柔らかいパンを求めました。

現代は金持ちじゃないとこうした栄養のあるパンが食べられないのはなんという皮肉でしょうか。

白い小麦粉の作り方

小麦粉はこんな感じで作ります。


Baked Bread how flour is made - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=y8vLjPctrcU

やることはシンプルで、まず小麦からさまざまな不純物(ゴミとか)を取り除き、最終的にできるだけ小さく砕きます。

白い小麦粉になる前に、表皮や胚芽を順番にとります。

こうして取った栄養分は捨てられるわけではなく、飼料にしたり、べつの食品(の原料)になります。

最後は機械を使って振ります。そうすると、茶色いもの(表皮)は上のほうに行き、白い粉が下に落ちます。

こうしてできあがるのが白い小麦粉です。

白い小麦粉の何がいけないのか

1.栄養がほとんどない

精製過程で表皮と胚芽を取り除くので、小麦にあるビタミンやミネラルは失われています。

さらに現代は大きな工場で小麦から白い小麦粉まで数分でひいてしまいます。

動画を見てもわかるようにかなりのスピードで流しているので、高温になっていると思われます。そのためまた栄養が失われます。

最終的にはただの白いでんぷんになり、栄養分はかぎりなくゼロに近いです。

2.食べるといきなり血糖値があがる

できあがった小麦粉はほぼ100%に使いでんぷんです。

でんぷんはブドウ糖がたくさん集まったもの。

ブドウ糖はグルコースであり、単糖類の一種です。ほかには何も入っていないので消化がいいのですが、消化がよすぎて胃からダイレクトに血液にいき、いきなり血糖があがります。

小麦粉は甘くないけど(しっかりかめば甘いですが)。果物やはちみつなんかに入っているものとほぼ同じ成分なのです。

白砂糖とよく似ています。

白い小麦粉を食べ過ぎると、砂糖を食べ過ぎた時と同じように、脂肪になり、太りすぎたり、糖尿病になったり、うつ病になったりするリスクがあがります。

急激な血糖値の上昇により心臓病にかかりやすくなるでしょうし、免疫力も低下するでしょう。

白砂糖の害のところでは書きませんでしたが、砂糖や白い小麦粉はうつ病などの精神疾患の要因であると言われています。

グルコースは脳の栄養分なので、これがいきなりたくさん入ると何らかの原因で脳がうまく処理できないのかもしれないですね。

白い小麦粉製品(パン、うどん、パスタなど)を食べながら、砂糖を取ると、ダブルで血糖値をあげることになります。

体調がよくない人、疲れやすい人、冷え性の人、にきびに悩んでいる人はお昼ごはんにうどんを食べ、その後デザートにケーキを食べると、ますます体調が悪くなります。

せめてどちらか1つにしておいたほうがいいのです。

3.漂白されているものもある

以前、国内で生産されている小麦粉は漂白されていたこともあったそうですが、昭和52年以降は、漂白されていないそうです。

ですが海外産はどうでしょうか?100円ショップに海外産の小麦粉を使った小麦製品が売っているのかどうか知りませんが、安いものは気をつけたほうがいいです。

カナダの小麦粉の袋には「ブリーチしてありません」とよく書いてあります。ということはこう書いていないのは漂白している可能性があるのかなと思っています。

白い小麦粉はブリーチしてなければ真っ白ではなく、クリーム色だそうです。すでに小麦粉を買わなくなった私は今手元になくて見ることができませんが。

漂白に使う代表的な薬剤は次亜塩素酸ナトリウムで、塩素の仲間です。

これはガスで当てているので、小麦粉には残留しないことになっています。それでも、少しは残ってしまうらしいです。

日本国内で消費されている小麦粉で国産のものは少ないです。

手作りパンを作る人は、「はるゆたか」とか「ドルチェ」なんかをクオカで買って作っているかもしれません。ですが国産の小麦粉は高価です。

パン屋で売ってるパン(敷島やヤマザキぱんなど、手作りじゃなくて工場で大量生産してるパン)はほとんど輸入小麦を使っていると思います。

敷島の「超熟」というパンに「国産小麦」という種類がありますので、まあ普通のパンは輸入小麦を使っているのではないでしょうか。

去年、母の家で断捨離しているとき、母がしまいこんだままだった古いインスタントの春雨スープを発見しました。

その春雨が異様に白いので驚愕しましたよ。母は100円ショップで買ったと言っていました。

春雨はでんぷんですから白いでしょうけど、それにしてもすごく白かったのです。私が神経質すぎるのでしょうか?

4.漂白ついでに防腐剤が入ってるものもある

安いクッキーの原料になっている小麦粉には防腐剤が入っている可能性高し。まあ、そのクッキーを作る時にも防腐剤を入れますけど。ダブルで入ってることになります。

5.輸入小麦にはポストハーベストがかかっている

日本は小麦を輸入して国内で製粉していると思います。

輸入小麦は遠いところから船にのってやってきますから、ポストハーベストがかかっています。

ポストハーベスト( postharvest)はharvest(収穫)のpost(後)にかける農薬です。

輸送中に虫がつかないようにかける農薬で、「食の安全」のためにすべてにかけています。

ポストハーベストにもいろいろな種類があり、できるだけ安全なものを使っているでしょうが、残留すると思います。

安全性が高い農薬というのも変ですけど。

そうした農薬を小麦や小麦食品からたくさんとってしまうと、からだには異物ですから、めまい、頭痛、下痢、便秘などの慢性症状のもとになります。

*******

以上5つが白い小麦粉の健康によくないところです。

私は小麦粉すべてがよくないとは言っていません、昔ながらの品種の小麦粉はそこまで危険ではありません。大量生産されている小麦粉は、不自然な品種改良をされている可能性が高いです。

さらに問題なのは、小麦粉はあらゆる加工品に入っているということ。パンはもちろん、うどん、パスタ、ピザ、ラーメン、シリアル、餃子、焼き菓子系のお菓子(ケーキ、クッキー)、クラッカー、しょうゆ、市販の加工食品(カレー、シチュー、ハンバーグその他いっぱい)など。

加工食品について▶健康とダイエットの敵〜加工食品の3つの害を知っていますか?

加工食品を作るメーカーはできるだけ安価に作りたいと思っているので、安い輸入小麦を使っています。外食産業もそうでしょう。

それでなくても日本の小麦の食料自給率は14%です。

ふつうに暮していれば、白い小麦粉をたくさん食べることになります。

だからわざわざ自分で市販の白い食パンや菓子パン、惣菜パン、ケーキやクッキー、チョコレート(にも小麦は入っています)ホットケーキミックスを買ってきて食べる必要はないのではないでしょうか?

ダイエットをしている人はもちろん、からだが弱い人、持病がある人、健康に気をつけたい人は食べる量を減らしたほうがいいです。

特に加工食品は加工する段階で、小麦粉に入ってるものとは別の食品添加物を入れているわけですから。

パンを食べたいなら、予算が許すなら国産のオーガニックの全粒粉を買い、自分で作るといいと思います。作るのはそんなに難しくありません。

小麦粉は使わず、ライ麦とかオーツとか、そういうものをいっぱい入れたパンを作れば尚いいですね。

もちろんブドウ糖は、人間にとって必要なエネルギーです。脳の大切なエネルギー源ですね。しかし、ブドウ糖を取りたければ、玄米、雑穀、豆、芋、野菜、果物などを食べていれば事足ります。

人体が食品を消化し、1つ1つの成分からどうやって栄養を吸収、代謝しているのかまだまだその全容はわかっていません。

しかし、生体である人間にとって、自然界にある食べ物(ホールフード)をそのまま食べるのが、1番からだにやさしいのは確かなのです。
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


▲△▽▼

2015.04.14
白砂糖はこんなに体に悪い〜私が砂糖をやめた理由とは?
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/


私は去年(2014年)のクリスマスに白砂糖の摂取をほぼやめました。とはいえ、時々は、加工品を食べているので、全く食べないわけではありません。

ですが、昔のことを思うと、だいぶ甘い物の量が減りました。その結果、健康になったのかどうか、と聞かれると、「まだわからない」と答えるしかありません。もともと病気だったわけではないですから。

少なくとも現在、病気の症状はでていません。イライラすることも減りました。きょうは私が白砂糖をやめた経緯と、白砂糖が健康に及ぼす害についてお伝えします。

白砂糖をやめた経緯

一昨年の11月半ば、西式甲田療法をベースにした食事に変えたとき、基本的に甘いものを食べるのをやめました。砂糖抜きということです。

関連⇒朝食抜きダイエットをはじめたが失敗

最初は厳格にやっていて、母が送ってくれた加工品の昆布や佃煮も、原材料の表示を見て、砂糖が入っていたら、よそにまわしていました。驚くことに、実にいろいろな商品に砂糖が入っているのです。

砂糖は食品の味や風味をよくしてくれます。また防腐剤の役割も果たします。砂糖と塩をうまい具合に混ぜれば、素材そのものの量はたいしたことのない、どちらかというと食品というより、化学的合成物質と呼んだほうがいい代物も、「おいしい食べ物」に様変わりしてしまうのです。

そのようにして、甘い物をやめていたのですが、そのうちだんだんルーズになって行きました。夏に日本に里帰りしたときは、ほぼふつうの食事をし、娘につきあってスターバックスに行って抹茶カプチーノを飲み、友達からもらったわらび餅を食べる、といった具合。

カナダに戻ってきてからも、ケーキなどは口にしないものの、人からいただいたチョコレートを食べたり、家族用に作ったマフィンも自分が一番たくさん食べたりしてました。

食事が乱れてきたので、「これはまずい」と思っていたところに、西式甲田療法の提唱者の甲田光雄先生の「白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために」という本を読み、「ああ、やっぱり砂糖ってからだによくないな」と再認識し、白砂糖を台所から断捨離しました。中途半端に食べているとなかなかやめられない気がしたからです。

白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために (1972年)
著者甲田 光雄
https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E7%A0%82%E7%B3%96%E3%81%AE%E5%AE%B3%E3%81%AF%E6%81%90%E3%82%8D%E3%81%97%E3%81%84%E2%80%95%E3%81%93%E3%82%8C%E3%82%92%E9%98%B2%E3%81%90%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-1972%E5%B9%B4-%E7%94%B2%E7%94%B0-%E5%85%89%E9%9B%84/dp/B000JA010U?SubscriptionId=AKIAJ5NR73RJBTN5IR5Q&tag=fudeko-22&linkCode=xm2&camp=2025&creative=165953&creativeASIN=B000JA010U


甘いものは中毒になる

甘いものって、時々無償に食べたくなりますよね?砂糖をとると、脳の快感中枢が刺激され、エンドルフィンという物質が分泌されます。エンドルフィンは多幸感をもたらすと考えられている、別名、脳内麻薬です。

脳はこれを覚えていて、「甘いものを食べて、快感を味わいたい」と私たちに命令するので、人は別におなかがすいているわけでもないのに、甘いものを食べ過ぎてしまうのです。

最近の研究では砂糖には依存性があるという結果も出ています。

白砂糖がからだに及ぼす害

砂糖の中でも一番よくないのは、高度に精製されている白砂糖です。精製されすぎていて、食品というより薬に近いものです。

『マンガでわかる「西式甲田療法」』の101ページに、精製された白砂糖の弊害が12個書かれています。

そのうち7つを引用します。

"
・血糖値が上がる
・免疫力が落ちる
・体内のカルシウムを奪う
・体内のビタミン、ミネラルを奪う
・肝臓を悪くする
・動脈硬化になりやすい
・心筋梗塞になりやすい
"
この中から特に筆子が気になる害を説明します。

血糖値のアップダウン

どれも、あまりうれしくない結果ですが、血糖値があがってしまうのが一番よくないと思われます。

白砂糖の精製度が高いので、吸収が速く、インスリンの分泌が間に合わないので血糖値が急上昇します。

インスリンの量はいったん増えるとすぐには減らないので、こんどは低血糖になります。するとまた砂糖がほしくなります。

このように白砂糖は血糖を急激に上げたり下げたりして、体に負担を強いるのです。

ビタミンやカルシウムが不足すること

白砂糖が体内に入ると、体はビタミンやカルシウムなどを使ってブドウ糖に分解します。そのため砂糖を摂り過ぎると、ビタミンBが足りなくなり疲れやすくなります。

さらに砂糖は血液を酸性にするので、これを中和するためにカルシウムを使うので、ますますカルシウムが不足します。

低血糖やカルシウム不足はイライラを誘発します。最近、イライラする人が多いのは、通信機器の発達で、情報があふれ、生活のスピードが早くなり、ストレスの多い生活環境であるせいもあるでしょうが、白砂糖の摂り過ぎも関係あるのではないか、と筆子は感じています。

昔の人はこんなにたくさん白砂糖は食べていませんでしたから。私が子供のころのおやつは、ふかしイモや芋きり(乾燥させたさつまいも)が多かったです。現在市場に出ているようなお菓子は遠足に行ったときぐらいしか手にしませんでした。それも、おやつを買う金額の制限があったので、キャラメルなどをほんのちょっぴり食べていただけ。

実は、夫と娘は甘いものが好きで、夫は毎日のように、健康に気を使っている娘は週末に、甘いお菓子を食べています。

そして、2人とも筆子に比べて、すごく切れやすいのです。だから2人でよく喧嘩になります。もともとそういう性格なのかもしれないし、娘の場合はティーンエージャーで反抗期だから、ということもあるかもしれません。

ですが、私に言わせれば、2人とも何をそんなにイライラしているのか不思議なくらいです。

「お菓子の食べ過ぎでそうなるんだよ」、と言ってみましたが、2人とも「何、馬鹿なこと言ってるの」と相手にしてくれません。

免疫力の低下と虫歯

血糖値が不安定になることや、カルシウム不足も心配ですが、白砂糖の害のなかで、筆子が一番いやなのは、免疫力が落ちることです。免疫力が落ちるとあらゆる病気にかかりやすくなりますから。

また、リストには入れませんでしたが、虫歯になりやすいのも問題です。虫歯もひどくなると、あとあと大変なことになります。私、これは身を持って体験しています。

このように、白砂糖は、明らかに健康によくない食品なのです。しかし、砂糖を入れた食品のほうがよく売れるからメーカーは作り続けます。

筆子は、できるだけ健康でいたいので、自分で意識して、砂糖を控えようと思ったのです。

白砂糖の害を自覚していなかった私

こんなに白砂糖はからだに悪いのに、筆子は、数年前まであまり自覚しておらず、白砂糖を使って、たくさんお菓子を作っていました。

というのも、白砂糖の害があまり公には語られていなかったからです。この状況は今もさほど変わっていないかもしれません。甘いおやつは食文化に深く結びついているため、どちらかというとみんないいイメージを持っています。

人が楽しそうにおやつを食べているとき、「白砂糖ってからだに悪いよ」なんていうと、明らかに嫌われますよね?だから、筆子は家族にもあまり言いませんが、心の中では、「少し控えたほうが心穏やかに暮らせるんじゃないかな」と本気で思っています。

昔から、西洋のお誕生日やクリスマスにはケーキ、日本の法事には常用まんじゅう、お彼岸にはおはぎを食べることになっています。ですが、昔は、こういう特別な時だけ、甘いものを食していたのです。

ところが現在、多くの人は毎日のように甘いものを食べています。甘いほうが売れるから、メーカーが甘い食品をどんどん製造しているせいです。

☆こちらの記事では砂糖の製造工程と成分について書いています⇒健康への近道は砂糖をやめること、これ、本当です
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-2/


☆砂糖を減らす方法はこちら⇒砂糖を減らすために今日からできる10のこと
https://minimalist-fudeko.com/how-to-cut-back-sugar/

*******

筆子はもう甘いものをたくさん食べる生活には戻ろうとは思っていません。甘いものをやめてからは、イライラしなくなっただけでなく、食事がおいしくなりました。にんじんやキャベツなど、野菜がすごく甘く感じられるようになったのです。

なんだか味覚がさえて、粗食でも、豊かな気持ちでいただいています。これはミニマリスト的にはうれしい収穫です。
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/

http://www.asyura2.com/13/health16/msg/134.html#c107

[リバイバル3] パンやラーメンを食べるとハゲになる 中川隆
18. 中川隆[-9459] koaQ7Jey 2019年6月20日 05:56:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3019]

2015.08.16
白い小麦粉が健康によくない5つの理由
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


なぜ白い小麦粉はあまり食べないほうがいいのか、その理由をお伝えします。

白砂糖、白い小麦粉、白米、こうした白いものは健康によくないと言いますが、一体全体なぜでしょうか?


白い食べ物の問題点

栄養がないからでしょうか。

単に栄養がないだけなら、「カロリーだけを補給する食品」と考え、栄養はあとで摂ることにし、今はカロリーだけとっとこ、という場合に使えそうなものです。

しかし本当の問題は、こうした炭水化物を消化、代謝するにはもともと一緒についていたビタミンやミネラル、植物繊維が必要だということです。

そのため白いものがやってくると、からだは何とか代謝しようとして、別の用途のためにとってある大事なミネラル、ビタミンを使ってしまいます。たとえば骨にあるカルシウムなど。

だから、炭水化物とミネラル・食物繊維はセットで取るべきなんです。

また、白いものは精製度が高いです。つまり加工度の高い加工食品です。

白砂糖同様、もともとは自然にある食べ物でも、加工されればされるほど、人体にとってうまく栄養として取り入れにくい食品になってしまいます。

加工食品が入ってくると、正直、からだはどう反応していいのかわかりません。そこで時には攻撃してみたり、時には脂肪で隔離してみたり、手持ちのもので間に合わせて栄養分を吸収しようと努力してみたり、とにかく野菜など「ふつうの食品」が入ってきたときのようにスムーズに対応できないのです。

つまりからだに負担がかかるわけです。

加工食品は「血と肉になる食べもの」というよりかえって「からだに悪いもの」と言えるのではないでしょうか?

この点が白い食べ物が健康によくない根本的な理由です。

昔のパンはまだ栄養があったと思う

19世紀までは小麦粉は畑から収穫したら石臼の上でひいていました。

これはけっこう大変な作業で、水車の力を借りてひいてもちょっぴりしかできず、白い柔らかいパンは、昔はお金持ちの口にしか入らなかったそうです。

貧乏人もパンを食べていましたが、質の悪いパン。さらにパンが食べられない人は、アワとかえん麦(オートミール)のおかゆを食べていました。雑穀ですね。

まあ、こっちのほうが健康によさそうなもんです。しかし、人は白くて柔らかいパンを求めました。

現代は金持ちじゃないとこうした栄養のあるパンが食べられないのはなんという皮肉でしょうか。

白い小麦粉の作り方

小麦粉はこんな感じで作ります。


Baked Bread how flour is made - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=y8vLjPctrcU

やることはシンプルで、まず小麦からさまざまな不純物(ゴミとか)を取り除き、最終的にできるだけ小さく砕きます。

白い小麦粉になる前に、表皮や胚芽を順番にとります。

こうして取った栄養分は捨てられるわけではなく、飼料にしたり、べつの食品(の原料)になります。

最後は機械を使って振ります。そうすると、茶色いもの(表皮)は上のほうに行き、白い粉が下に落ちます。

こうしてできあがるのが白い小麦粉です。

白い小麦粉の何がいけないのか

1.栄養がほとんどない

精製過程で表皮と胚芽を取り除くので、小麦にあるビタミンやミネラルは失われています。

さらに現代は大きな工場で小麦から白い小麦粉まで数分でひいてしまいます。

動画を見てもわかるようにかなりのスピードで流しているので、高温になっていると思われます。そのためまた栄養が失われます。

最終的にはただの白いでんぷんになり、栄養分はかぎりなくゼロに近いです。

2.食べるといきなり血糖値があがる

できあがった小麦粉はほぼ100%に使いでんぷんです。

でんぷんはブドウ糖がたくさん集まったもの。

ブドウ糖はグルコースであり、単糖類の一種です。ほかには何も入っていないので消化がいいのですが、消化がよすぎて胃からダイレクトに血液にいき、いきなり血糖があがります。

小麦粉は甘くないけど(しっかりかめば甘いですが)。果物やはちみつなんかに入っているものとほぼ同じ成分なのです。

白砂糖とよく似ています。

白い小麦粉を食べ過ぎると、砂糖を食べ過ぎた時と同じように、脂肪になり、太りすぎたり、糖尿病になったり、うつ病になったりするリスクがあがります。

急激な血糖値の上昇により心臓病にかかりやすくなるでしょうし、免疫力も低下するでしょう。

白砂糖の害のところでは書きませんでしたが、砂糖や白い小麦粉はうつ病などの精神疾患の要因であると言われています。

グルコースは脳の栄養分なので、これがいきなりたくさん入ると何らかの原因で脳がうまく処理できないのかもしれないですね。

白い小麦粉製品(パン、うどん、パスタなど)を食べながら、砂糖を取ると、ダブルで血糖値をあげることになります。

体調がよくない人、疲れやすい人、冷え性の人、にきびに悩んでいる人はお昼ごはんにうどんを食べ、その後デザートにケーキを食べると、ますます体調が悪くなります。

せめてどちらか1つにしておいたほうがいいのです。

3.漂白されているものもある

以前、国内で生産されている小麦粉は漂白されていたこともあったそうですが、昭和52年以降は、漂白されていないそうです。

ですが海外産はどうでしょうか?100円ショップに海外産の小麦粉を使った小麦製品が売っているのかどうか知りませんが、安いものは気をつけたほうがいいです。

カナダの小麦粉の袋には「ブリーチしてありません」とよく書いてあります。ということはこう書いていないのは漂白している可能性があるのかなと思っています。

白い小麦粉はブリーチしてなければ真っ白ではなく、クリーム色だそうです。すでに小麦粉を買わなくなった私は今手元になくて見ることができませんが。

漂白に使う代表的な薬剤は次亜塩素酸ナトリウムで、塩素の仲間です。

これはガスで当てているので、小麦粉には残留しないことになっています。それでも、少しは残ってしまうらしいです。

日本国内で消費されている小麦粉で国産のものは少ないです。

手作りパンを作る人は、「はるゆたか」とか「ドルチェ」なんかをクオカで買って作っているかもしれません。ですが国産の小麦粉は高価です。

パン屋で売ってるパン(敷島やヤマザキぱんなど、手作りじゃなくて工場で大量生産してるパン)はほとんど輸入小麦を使っていると思います。

敷島の「超熟」というパンに「国産小麦」という種類がありますので、まあ普通のパンは輸入小麦を使っているのではないでしょうか。

去年、母の家で断捨離しているとき、母がしまいこんだままだった古いインスタントの春雨スープを発見しました。

その春雨が異様に白いので驚愕しましたよ。母は100円ショップで買ったと言っていました。

春雨はでんぷんですから白いでしょうけど、それにしてもすごく白かったのです。私が神経質すぎるのでしょうか?

4.漂白ついでに防腐剤が入ってるものもある

安いクッキーの原料になっている小麦粉には防腐剤が入っている可能性高し。まあ、そのクッキーを作る時にも防腐剤を入れますけど。ダブルで入ってることになります。

5.輸入小麦にはポストハーベストがかかっている

日本は小麦を輸入して国内で製粉していると思います。

輸入小麦は遠いところから船にのってやってきますから、ポストハーベストがかかっています。

ポストハーベスト( postharvest)はharvest(収穫)のpost(後)にかける農薬です。

輸送中に虫がつかないようにかける農薬で、「食の安全」のためにすべてにかけています。

ポストハーベストにもいろいろな種類があり、できるだけ安全なものを使っているでしょうが、残留すると思います。

安全性が高い農薬というのも変ですけど。

そうした農薬を小麦や小麦食品からたくさんとってしまうと、からだには異物ですから、めまい、頭痛、下痢、便秘などの慢性症状のもとになります。

*******

以上5つが白い小麦粉の健康によくないところです。

私は小麦粉すべてがよくないとは言っていません、昔ながらの品種の小麦粉はそこまで危険ではありません。大量生産されている小麦粉は、不自然な品種改良をされている可能性が高いです。

さらに問題なのは、小麦粉はあらゆる加工品に入っているということ。パンはもちろん、うどん、パスタ、ピザ、ラーメン、シリアル、餃子、焼き菓子系のお菓子(ケーキ、クッキー)、クラッカー、しょうゆ、市販の加工食品(カレー、シチュー、ハンバーグその他いっぱい)など。

加工食品について▶健康とダイエットの敵〜加工食品の3つの害を知っていますか?

加工食品を作るメーカーはできるだけ安価に作りたいと思っているので、安い輸入小麦を使っています。外食産業もそうでしょう。

それでなくても日本の小麦の食料自給率は14%です。

ふつうに暮していれば、白い小麦粉をたくさん食べることになります。

だからわざわざ自分で市販の白い食パンや菓子パン、惣菜パン、ケーキやクッキー、チョコレート(にも小麦は入っています)ホットケーキミックスを買ってきて食べる必要はないのではないでしょうか?

ダイエットをしている人はもちろん、からだが弱い人、持病がある人、健康に気をつけたい人は食べる量を減らしたほうがいいです。

特に加工食品は加工する段階で、小麦粉に入ってるものとは別の食品添加物を入れているわけですから。

パンを食べたいなら、予算が許すなら国産のオーガニックの全粒粉を買い、自分で作るといいと思います。作るのはそんなに難しくありません。

小麦粉は使わず、ライ麦とかオーツとか、そういうものをいっぱい入れたパンを作れば尚いいですね。

もちろんブドウ糖は、人間にとって必要なエネルギーです。脳の大切なエネルギー源ですね。しかし、ブドウ糖を取りたければ、玄米、雑穀、豆、芋、野菜、果物などを食べていれば事足ります。

人体が食品を消化し、1つ1つの成分からどうやって栄養を吸収、代謝しているのかまだまだその全容はわかっていません。

しかし、生体である人間にとって、自然界にある食べ物(ホールフード)をそのまま食べるのが、1番からだにやさしいのは確かなのです。
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


▲△▽▼

2015.04.14
白砂糖はこんなに体に悪い〜私が砂糖をやめた理由とは?
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/


私は去年(2014年)のクリスマスに白砂糖の摂取をほぼやめました。とはいえ、時々は、加工品を食べているので、全く食べないわけではありません。

ですが、昔のことを思うと、だいぶ甘い物の量が減りました。その結果、健康になったのかどうか、と聞かれると、「まだわからない」と答えるしかありません。もともと病気だったわけではないですから。

少なくとも現在、病気の症状はでていません。イライラすることも減りました。きょうは私が白砂糖をやめた経緯と、白砂糖が健康に及ぼす害についてお伝えします。

白砂糖をやめた経緯

一昨年の11月半ば、西式甲田療法をベースにした食事に変えたとき、基本的に甘いものを食べるのをやめました。砂糖抜きということです。

関連⇒朝食抜きダイエットをはじめたが失敗

最初は厳格にやっていて、母が送ってくれた加工品の昆布や佃煮も、原材料の表示を見て、砂糖が入っていたら、よそにまわしていました。驚くことに、実にいろいろな商品に砂糖が入っているのです。

砂糖は食品の味や風味をよくしてくれます。また防腐剤の役割も果たします。砂糖と塩をうまい具合に混ぜれば、素材そのものの量はたいしたことのない、どちらかというと食品というより、化学的合成物質と呼んだほうがいい代物も、「おいしい食べ物」に様変わりしてしまうのです。

そのようにして、甘い物をやめていたのですが、そのうちだんだんルーズになって行きました。夏に日本に里帰りしたときは、ほぼふつうの食事をし、娘につきあってスターバックスに行って抹茶カプチーノを飲み、友達からもらったわらび餅を食べる、といった具合。

カナダに戻ってきてからも、ケーキなどは口にしないものの、人からいただいたチョコレートを食べたり、家族用に作ったマフィンも自分が一番たくさん食べたりしてました。

食事が乱れてきたので、「これはまずい」と思っていたところに、西式甲田療法の提唱者の甲田光雄先生の「白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために」という本を読み、「ああ、やっぱり砂糖ってからだによくないな」と再認識し、白砂糖を台所から断捨離しました。中途半端に食べているとなかなかやめられない気がしたからです。

白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために (1972年)
著者甲田 光雄
https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E7%A0%82%E7%B3%96%E3%81%AE%E5%AE%B3%E3%81%AF%E6%81%90%E3%82%8D%E3%81%97%E3%81%84%E2%80%95%E3%81%93%E3%82%8C%E3%82%92%E9%98%B2%E3%81%90%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-1972%E5%B9%B4-%E7%94%B2%E7%94%B0-%E5%85%89%E9%9B%84/dp/B000JA010U?SubscriptionId=AKIAJ5NR73RJBTN5IR5Q&tag=fudeko-22&linkCode=xm2&camp=2025&creative=165953&creativeASIN=B000JA010U


甘いものは中毒になる

甘いものって、時々無償に食べたくなりますよね?砂糖をとると、脳の快感中枢が刺激され、エンドルフィンという物質が分泌されます。エンドルフィンは多幸感をもたらすと考えられている、別名、脳内麻薬です。

脳はこれを覚えていて、「甘いものを食べて、快感を味わいたい」と私たちに命令するので、人は別におなかがすいているわけでもないのに、甘いものを食べ過ぎてしまうのです。

最近の研究では砂糖には依存性があるという結果も出ています。

白砂糖がからだに及ぼす害

砂糖の中でも一番よくないのは、高度に精製されている白砂糖です。精製されすぎていて、食品というより薬に近いものです。

『マンガでわかる「西式甲田療法」』の101ページに、精製された白砂糖の弊害が12個書かれています。

そのうち7つを引用します。

"
・血糖値が上がる
・免疫力が落ちる
・体内のカルシウムを奪う
・体内のビタミン、ミネラルを奪う
・肝臓を悪くする
・動脈硬化になりやすい
・心筋梗塞になりやすい
"
この中から特に筆子が気になる害を説明します。

血糖値のアップダウン

どれも、あまりうれしくない結果ですが、血糖値があがってしまうのが一番よくないと思われます。

白砂糖の精製度が高いので、吸収が速く、インスリンの分泌が間に合わないので血糖値が急上昇します。

インスリンの量はいったん増えるとすぐには減らないので、こんどは低血糖になります。するとまた砂糖がほしくなります。

このように白砂糖は血糖を急激に上げたり下げたりして、体に負担を強いるのです。

ビタミンやカルシウムが不足すること

白砂糖が体内に入ると、体はビタミンやカルシウムなどを使ってブドウ糖に分解します。そのため砂糖を摂り過ぎると、ビタミンBが足りなくなり疲れやすくなります。

さらに砂糖は血液を酸性にするので、これを中和するためにカルシウムを使うので、ますますカルシウムが不足します。

低血糖やカルシウム不足はイライラを誘発します。最近、イライラする人が多いのは、通信機器の発達で、情報があふれ、生活のスピードが早くなり、ストレスの多い生活環境であるせいもあるでしょうが、白砂糖の摂り過ぎも関係あるのではないか、と筆子は感じています。

昔の人はこんなにたくさん白砂糖は食べていませんでしたから。私が子供のころのおやつは、ふかしイモや芋きり(乾燥させたさつまいも)が多かったです。現在市場に出ているようなお菓子は遠足に行ったときぐらいしか手にしませんでした。それも、おやつを買う金額の制限があったので、キャラメルなどをほんのちょっぴり食べていただけ。

実は、夫と娘は甘いものが好きで、夫は毎日のように、健康に気を使っている娘は週末に、甘いお菓子を食べています。

そして、2人とも筆子に比べて、すごく切れやすいのです。だから2人でよく喧嘩になります。もともとそういう性格なのかもしれないし、娘の場合はティーンエージャーで反抗期だから、ということもあるかもしれません。

ですが、私に言わせれば、2人とも何をそんなにイライラしているのか不思議なくらいです。

「お菓子の食べ過ぎでそうなるんだよ」、と言ってみましたが、2人とも「何、馬鹿なこと言ってるの」と相手にしてくれません。

免疫力の低下と虫歯

血糖値が不安定になることや、カルシウム不足も心配ですが、白砂糖の害のなかで、筆子が一番いやなのは、免疫力が落ちることです。免疫力が落ちるとあらゆる病気にかかりやすくなりますから。

また、リストには入れませんでしたが、虫歯になりやすいのも問題です。虫歯もひどくなると、あとあと大変なことになります。私、これは身を持って体験しています。

このように、白砂糖は、明らかに健康によくない食品なのです。しかし、砂糖を入れた食品のほうがよく売れるからメーカーは作り続けます。

筆子は、できるだけ健康でいたいので、自分で意識して、砂糖を控えようと思ったのです。

白砂糖の害を自覚していなかった私

こんなに白砂糖はからだに悪いのに、筆子は、数年前まであまり自覚しておらず、白砂糖を使って、たくさんお菓子を作っていました。

というのも、白砂糖の害があまり公には語られていなかったからです。この状況は今もさほど変わっていないかもしれません。甘いおやつは食文化に深く結びついているため、どちらかというとみんないいイメージを持っています。

人が楽しそうにおやつを食べているとき、「白砂糖ってからだに悪いよ」なんていうと、明らかに嫌われますよね?だから、筆子は家族にもあまり言いませんが、心の中では、「少し控えたほうが心穏やかに暮らせるんじゃないかな」と本気で思っています。

昔から、西洋のお誕生日やクリスマスにはケーキ、日本の法事には常用まんじゅう、お彼岸にはおはぎを食べることになっています。ですが、昔は、こういう特別な時だけ、甘いものを食していたのです。

ところが現在、多くの人は毎日のように甘いものを食べています。甘いほうが売れるから、メーカーが甘い食品をどんどん製造しているせいです。

☆こちらの記事では砂糖の製造工程と成分について書いています⇒健康への近道は砂糖をやめること、これ、本当です
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-2/


☆砂糖を減らす方法はこちら⇒砂糖を減らすために今日からできる10のこと
https://minimalist-fudeko.com/how-to-cut-back-sugar/

*******

筆子はもう甘いものをたくさん食べる生活には戻ろうとは思っていません。甘いものをやめてからは、イライラしなくなっただけでなく、食事がおいしくなりました。にんじんやキャベツなど、野菜がすごく甘く感じられるようになったのです。

なんだか味覚がさえて、粗食でも、豊かな気持ちでいただいています。これはミニマリスト的にはうれしい収穫です。
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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/724.html#c18

[近代史3] 長生きしたけりゃパンは食べるな 中川隆
20. 中川隆[-9458] koaQ7Jey 2019年6月20日 05:57:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3020]

2015.08.16
白い小麦粉が健康によくない5つの理由
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


なぜ白い小麦粉はあまり食べないほうがいいのか、その理由をお伝えします。

白砂糖、白い小麦粉、白米、こうした白いものは健康によくないと言いますが、一体全体なぜでしょうか?


白い食べ物の問題点

栄養がないからでしょうか。

単に栄養がないだけなら、「カロリーだけを補給する食品」と考え、栄養はあとで摂ることにし、今はカロリーだけとっとこ、という場合に使えそうなものです。

しかし本当の問題は、こうした炭水化物を消化、代謝するにはもともと一緒についていたビタミンやミネラル、植物繊維が必要だということです。

そのため白いものがやってくると、からだは何とか代謝しようとして、別の用途のためにとってある大事なミネラル、ビタミンを使ってしまいます。たとえば骨にあるカルシウムなど。

だから、炭水化物とミネラル・食物繊維はセットで取るべきなんです。

また、白いものは精製度が高いです。つまり加工度の高い加工食品です。

白砂糖同様、もともとは自然にある食べ物でも、加工されればされるほど、人体にとってうまく栄養として取り入れにくい食品になってしまいます。

加工食品が入ってくると、正直、からだはどう反応していいのかわかりません。そこで時には攻撃してみたり、時には脂肪で隔離してみたり、手持ちのもので間に合わせて栄養分を吸収しようと努力してみたり、とにかく野菜など「ふつうの食品」が入ってきたときのようにスムーズに対応できないのです。

つまりからだに負担がかかるわけです。

加工食品は「血と肉になる食べもの」というよりかえって「からだに悪いもの」と言えるのではないでしょうか?

この点が白い食べ物が健康によくない根本的な理由です。

昔のパンはまだ栄養があったと思う

19世紀までは小麦粉は畑から収穫したら石臼の上でひいていました。

これはけっこう大変な作業で、水車の力を借りてひいてもちょっぴりしかできず、白い柔らかいパンは、昔はお金持ちの口にしか入らなかったそうです。

貧乏人もパンを食べていましたが、質の悪いパン。さらにパンが食べられない人は、アワとかえん麦(オートミール)のおかゆを食べていました。雑穀ですね。

まあ、こっちのほうが健康によさそうなもんです。しかし、人は白くて柔らかいパンを求めました。

現代は金持ちじゃないとこうした栄養のあるパンが食べられないのはなんという皮肉でしょうか。

白い小麦粉の作り方

小麦粉はこんな感じで作ります。


Baked Bread how flour is made - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=y8vLjPctrcU

やることはシンプルで、まず小麦からさまざまな不純物(ゴミとか)を取り除き、最終的にできるだけ小さく砕きます。

白い小麦粉になる前に、表皮や胚芽を順番にとります。

こうして取った栄養分は捨てられるわけではなく、飼料にしたり、べつの食品(の原料)になります。

最後は機械を使って振ります。そうすると、茶色いもの(表皮)は上のほうに行き、白い粉が下に落ちます。

こうしてできあがるのが白い小麦粉です。

白い小麦粉の何がいけないのか

1.栄養がほとんどない

精製過程で表皮と胚芽を取り除くので、小麦にあるビタミンやミネラルは失われています。

さらに現代は大きな工場で小麦から白い小麦粉まで数分でひいてしまいます。

動画を見てもわかるようにかなりのスピードで流しているので、高温になっていると思われます。そのためまた栄養が失われます。

最終的にはただの白いでんぷんになり、栄養分はかぎりなくゼロに近いです。

2.食べるといきなり血糖値があがる

できあがった小麦粉はほぼ100%に使いでんぷんです。

でんぷんはブドウ糖がたくさん集まったもの。

ブドウ糖はグルコースであり、単糖類の一種です。ほかには何も入っていないので消化がいいのですが、消化がよすぎて胃からダイレクトに血液にいき、いきなり血糖があがります。

小麦粉は甘くないけど(しっかりかめば甘いですが)。果物やはちみつなんかに入っているものとほぼ同じ成分なのです。

白砂糖とよく似ています。

白い小麦粉を食べ過ぎると、砂糖を食べ過ぎた時と同じように、脂肪になり、太りすぎたり、糖尿病になったり、うつ病になったりするリスクがあがります。

急激な血糖値の上昇により心臓病にかかりやすくなるでしょうし、免疫力も低下するでしょう。

白砂糖の害のところでは書きませんでしたが、砂糖や白い小麦粉はうつ病などの精神疾患の要因であると言われています。

グルコースは脳の栄養分なので、これがいきなりたくさん入ると何らかの原因で脳がうまく処理できないのかもしれないですね。

白い小麦粉製品(パン、うどん、パスタなど)を食べながら、砂糖を取ると、ダブルで血糖値をあげることになります。

体調がよくない人、疲れやすい人、冷え性の人、にきびに悩んでいる人はお昼ごはんにうどんを食べ、その後デザートにケーキを食べると、ますます体調が悪くなります。

せめてどちらか1つにしておいたほうがいいのです。

3.漂白されているものもある

以前、国内で生産されている小麦粉は漂白されていたこともあったそうですが、昭和52年以降は、漂白されていないそうです。

ですが海外産はどうでしょうか?100円ショップに海外産の小麦粉を使った小麦製品が売っているのかどうか知りませんが、安いものは気をつけたほうがいいです。

カナダの小麦粉の袋には「ブリーチしてありません」とよく書いてあります。ということはこう書いていないのは漂白している可能性があるのかなと思っています。

白い小麦粉はブリーチしてなければ真っ白ではなく、クリーム色だそうです。すでに小麦粉を買わなくなった私は今手元になくて見ることができませんが。

漂白に使う代表的な薬剤は次亜塩素酸ナトリウムで、塩素の仲間です。

これはガスで当てているので、小麦粉には残留しないことになっています。それでも、少しは残ってしまうらしいです。

日本国内で消費されている小麦粉で国産のものは少ないです。

手作りパンを作る人は、「はるゆたか」とか「ドルチェ」なんかをクオカで買って作っているかもしれません。ですが国産の小麦粉は高価です。

パン屋で売ってるパン(敷島やヤマザキぱんなど、手作りじゃなくて工場で大量生産してるパン)はほとんど輸入小麦を使っていると思います。

敷島の「超熟」というパンに「国産小麦」という種類がありますので、まあ普通のパンは輸入小麦を使っているのではないでしょうか。

去年、母の家で断捨離しているとき、母がしまいこんだままだった古いインスタントの春雨スープを発見しました。

その春雨が異様に白いので驚愕しましたよ。母は100円ショップで買ったと言っていました。

春雨はでんぷんですから白いでしょうけど、それにしてもすごく白かったのです。私が神経質すぎるのでしょうか?

4.漂白ついでに防腐剤が入ってるものもある

安いクッキーの原料になっている小麦粉には防腐剤が入っている可能性高し。まあ、そのクッキーを作る時にも防腐剤を入れますけど。ダブルで入ってることになります。

5.輸入小麦にはポストハーベストがかかっている

日本は小麦を輸入して国内で製粉していると思います。

輸入小麦は遠いところから船にのってやってきますから、ポストハーベストがかかっています。

ポストハーベスト( postharvest)はharvest(収穫)のpost(後)にかける農薬です。

輸送中に虫がつかないようにかける農薬で、「食の安全」のためにすべてにかけています。

ポストハーベストにもいろいろな種類があり、できるだけ安全なものを使っているでしょうが、残留すると思います。

安全性が高い農薬というのも変ですけど。

そうした農薬を小麦や小麦食品からたくさんとってしまうと、からだには異物ですから、めまい、頭痛、下痢、便秘などの慢性症状のもとになります。

*******

以上5つが白い小麦粉の健康によくないところです。

私は小麦粉すべてがよくないとは言っていません、昔ながらの品種の小麦粉はそこまで危険ではありません。大量生産されている小麦粉は、不自然な品種改良をされている可能性が高いです。

さらに問題なのは、小麦粉はあらゆる加工品に入っているということ。パンはもちろん、うどん、パスタ、ピザ、ラーメン、シリアル、餃子、焼き菓子系のお菓子(ケーキ、クッキー)、クラッカー、しょうゆ、市販の加工食品(カレー、シチュー、ハンバーグその他いっぱい)など。

加工食品について▶健康とダイエットの敵〜加工食品の3つの害を知っていますか?

加工食品を作るメーカーはできるだけ安価に作りたいと思っているので、安い輸入小麦を使っています。外食産業もそうでしょう。

それでなくても日本の小麦の食料自給率は14%です。

ふつうに暮していれば、白い小麦粉をたくさん食べることになります。

だからわざわざ自分で市販の白い食パンや菓子パン、惣菜パン、ケーキやクッキー、チョコレート(にも小麦は入っています)ホットケーキミックスを買ってきて食べる必要はないのではないでしょうか?

ダイエットをしている人はもちろん、からだが弱い人、持病がある人、健康に気をつけたい人は食べる量を減らしたほうがいいです。

特に加工食品は加工する段階で、小麦粉に入ってるものとは別の食品添加物を入れているわけですから。

パンを食べたいなら、予算が許すなら国産のオーガニックの全粒粉を買い、自分で作るといいと思います。作るのはそんなに難しくありません。

小麦粉は使わず、ライ麦とかオーツとか、そういうものをいっぱい入れたパンを作れば尚いいですね。

もちろんブドウ糖は、人間にとって必要なエネルギーです。脳の大切なエネルギー源ですね。しかし、ブドウ糖を取りたければ、玄米、雑穀、豆、芋、野菜、果物などを食べていれば事足ります。

人体が食品を消化し、1つ1つの成分からどうやって栄養を吸収、代謝しているのかまだまだその全容はわかっていません。

しかし、生体である人間にとって、自然界にある食べ物(ホールフード)をそのまま食べるのが、1番からだにやさしいのは確かなのです。
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


▲△▽▼

2015.04.14
白砂糖はこんなに体に悪い〜私が砂糖をやめた理由とは?
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/


私は去年(2014年)のクリスマスに白砂糖の摂取をほぼやめました。とはいえ、時々は、加工品を食べているので、全く食べないわけではありません。

ですが、昔のことを思うと、だいぶ甘い物の量が減りました。その結果、健康になったのかどうか、と聞かれると、「まだわからない」と答えるしかありません。もともと病気だったわけではないですから。

少なくとも現在、病気の症状はでていません。イライラすることも減りました。きょうは私が白砂糖をやめた経緯と、白砂糖が健康に及ぼす害についてお伝えします。

白砂糖をやめた経緯

一昨年の11月半ば、西式甲田療法をベースにした食事に変えたとき、基本的に甘いものを食べるのをやめました。砂糖抜きということです。

関連⇒朝食抜きダイエットをはじめたが失敗

最初は厳格にやっていて、母が送ってくれた加工品の昆布や佃煮も、原材料の表示を見て、砂糖が入っていたら、よそにまわしていました。驚くことに、実にいろいろな商品に砂糖が入っているのです。

砂糖は食品の味や風味をよくしてくれます。また防腐剤の役割も果たします。砂糖と塩をうまい具合に混ぜれば、素材そのものの量はたいしたことのない、どちらかというと食品というより、化学的合成物質と呼んだほうがいい代物も、「おいしい食べ物」に様変わりしてしまうのです。

そのようにして、甘い物をやめていたのですが、そのうちだんだんルーズになって行きました。夏に日本に里帰りしたときは、ほぼふつうの食事をし、娘につきあってスターバックスに行って抹茶カプチーノを飲み、友達からもらったわらび餅を食べる、といった具合。

カナダに戻ってきてからも、ケーキなどは口にしないものの、人からいただいたチョコレートを食べたり、家族用に作ったマフィンも自分が一番たくさん食べたりしてました。

食事が乱れてきたので、「これはまずい」と思っていたところに、西式甲田療法の提唱者の甲田光雄先生の「白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために」という本を読み、「ああ、やっぱり砂糖ってからだによくないな」と再認識し、白砂糖を台所から断捨離しました。中途半端に食べているとなかなかやめられない気がしたからです。

白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために (1972年)
著者甲田 光雄
https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E7%A0%82%E7%B3%96%E3%81%AE%E5%AE%B3%E3%81%AF%E6%81%90%E3%82%8D%E3%81%97%E3%81%84%E2%80%95%E3%81%93%E3%82%8C%E3%82%92%E9%98%B2%E3%81%90%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-1972%E5%B9%B4-%E7%94%B2%E7%94%B0-%E5%85%89%E9%9B%84/dp/B000JA010U?SubscriptionId=AKIAJ5NR73RJBTN5IR5Q&tag=fudeko-22&linkCode=xm2&camp=2025&creative=165953&creativeASIN=B000JA010U


甘いものは中毒になる

甘いものって、時々無償に食べたくなりますよね?砂糖をとると、脳の快感中枢が刺激され、エンドルフィンという物質が分泌されます。エンドルフィンは多幸感をもたらすと考えられている、別名、脳内麻薬です。

脳はこれを覚えていて、「甘いものを食べて、快感を味わいたい」と私たちに命令するので、人は別におなかがすいているわけでもないのに、甘いものを食べ過ぎてしまうのです。

最近の研究では砂糖には依存性があるという結果も出ています。

白砂糖がからだに及ぼす害

砂糖の中でも一番よくないのは、高度に精製されている白砂糖です。精製されすぎていて、食品というより薬に近いものです。

『マンガでわかる「西式甲田療法」』の101ページに、精製された白砂糖の弊害が12個書かれています。

そのうち7つを引用します。

"
・血糖値が上がる
・免疫力が落ちる
・体内のカルシウムを奪う
・体内のビタミン、ミネラルを奪う
・肝臓を悪くする
・動脈硬化になりやすい
・心筋梗塞になりやすい
"
この中から特に筆子が気になる害を説明します。

血糖値のアップダウン

どれも、あまりうれしくない結果ですが、血糖値があがってしまうのが一番よくないと思われます。

白砂糖の精製度が高いので、吸収が速く、インスリンの分泌が間に合わないので血糖値が急上昇します。

インスリンの量はいったん増えるとすぐには減らないので、こんどは低血糖になります。するとまた砂糖がほしくなります。

このように白砂糖は血糖を急激に上げたり下げたりして、体に負担を強いるのです。

ビタミンやカルシウムが不足すること

白砂糖が体内に入ると、体はビタミンやカルシウムなどを使ってブドウ糖に分解します。そのため砂糖を摂り過ぎると、ビタミンBが足りなくなり疲れやすくなります。

さらに砂糖は血液を酸性にするので、これを中和するためにカルシウムを使うので、ますますカルシウムが不足します。

低血糖やカルシウム不足はイライラを誘発します。最近、イライラする人が多いのは、通信機器の発達で、情報があふれ、生活のスピードが早くなり、ストレスの多い生活環境であるせいもあるでしょうが、白砂糖の摂り過ぎも関係あるのではないか、と筆子は感じています。

昔の人はこんなにたくさん白砂糖は食べていませんでしたから。私が子供のころのおやつは、ふかしイモや芋きり(乾燥させたさつまいも)が多かったです。現在市場に出ているようなお菓子は遠足に行ったときぐらいしか手にしませんでした。それも、おやつを買う金額の制限があったので、キャラメルなどをほんのちょっぴり食べていただけ。

実は、夫と娘は甘いものが好きで、夫は毎日のように、健康に気を使っている娘は週末に、甘いお菓子を食べています。

そして、2人とも筆子に比べて、すごく切れやすいのです。だから2人でよく喧嘩になります。もともとそういう性格なのかもしれないし、娘の場合はティーンエージャーで反抗期だから、ということもあるかもしれません。

ですが、私に言わせれば、2人とも何をそんなにイライラしているのか不思議なくらいです。

「お菓子の食べ過ぎでそうなるんだよ」、と言ってみましたが、2人とも「何、馬鹿なこと言ってるの」と相手にしてくれません。

免疫力の低下と虫歯

血糖値が不安定になることや、カルシウム不足も心配ですが、白砂糖の害のなかで、筆子が一番いやなのは、免疫力が落ちることです。免疫力が落ちるとあらゆる病気にかかりやすくなりますから。

また、リストには入れませんでしたが、虫歯になりやすいのも問題です。虫歯もひどくなると、あとあと大変なことになります。私、これは身を持って体験しています。

このように、白砂糖は、明らかに健康によくない食品なのです。しかし、砂糖を入れた食品のほうがよく売れるからメーカーは作り続けます。

筆子は、できるだけ健康でいたいので、自分で意識して、砂糖を控えようと思ったのです。

白砂糖の害を自覚していなかった私

こんなに白砂糖はからだに悪いのに、筆子は、数年前まであまり自覚しておらず、白砂糖を使って、たくさんお菓子を作っていました。

というのも、白砂糖の害があまり公には語られていなかったからです。この状況は今もさほど変わっていないかもしれません。甘いおやつは食文化に深く結びついているため、どちらかというとみんないいイメージを持っています。

人が楽しそうにおやつを食べているとき、「白砂糖ってからだに悪いよ」なんていうと、明らかに嫌われますよね?だから、筆子は家族にもあまり言いませんが、心の中では、「少し控えたほうが心穏やかに暮らせるんじゃないかな」と本気で思っています。

昔から、西洋のお誕生日やクリスマスにはケーキ、日本の法事には常用まんじゅう、お彼岸にはおはぎを食べることになっています。ですが、昔は、こういう特別な時だけ、甘いものを食していたのです。

ところが現在、多くの人は毎日のように甘いものを食べています。甘いほうが売れるから、メーカーが甘い食品をどんどん製造しているせいです。

☆こちらの記事では砂糖の製造工程と成分について書いています⇒健康への近道は砂糖をやめること、これ、本当です
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-2/


☆砂糖を減らす方法はこちら⇒砂糖を減らすために今日からできる10のこと
https://minimalist-fudeko.com/how-to-cut-back-sugar/

*******

筆子はもう甘いものをたくさん食べる生活には戻ろうとは思っていません。甘いものをやめてからは、イライラしなくなっただけでなく、食事がおいしくなりました。にんじんやキャベツなど、野菜がすごく甘く感じられるようになったのです。

なんだか味覚がさえて、粗食でも、豊かな気持ちでいただいています。これはミニマリスト的にはうれしい収穫です。
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/327.html#c20

[リバイバル3] 苗場スキー場の元高級リゾートマンションが遂に10万円になった 中川隆
537. 中川隆[-9457] koaQ7Jey 2019年6月20日 06:01:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3021]

>>536 誤記訂正


誤:
また、こうした運命を辿って、苗場スキー場のリゾートマンションに落ち着いた人を私は知っている。


正:
また、こうした運命を辿って、白川公園のテントに落ち着いた人を私は知っている。
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/565.html#c537

[不安と不健康15] コンビニ弁当やお握りは辞めた方がいいです。『拡散』 (カズちゃんのブログ)  赤かぶ
295. 中川隆[-9456] koaQ7Jey 2019年6月20日 06:05:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3022]
2015.08.16
白い小麦粉が健康によくない5つの理由
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/

なぜ白い小麦粉はあまり食べないほうがいいのか、その理由をお伝えします。

白砂糖、白い小麦粉、白米、こうした白いものは健康によくないと言いますが、一体全体なぜでしょうか?


白い食べ物の問題点

栄養がないからでしょうか。

単に栄養がないだけなら、「カロリーだけを補給する食品」と考え、栄養はあとで摂ることにし、今はカロリーだけとっとこ、という場合に使えそうなものです。

しかし本当の問題は、こうした炭水化物を消化、代謝するにはもともと一緒についていたビタミンやミネラル、植物繊維が必要だということです。

そのため白いものがやってくると、からだは何とか代謝しようとして、別の用途のためにとってある大事なミネラル、ビタミンを使ってしまいます。たとえば骨にあるカルシウムなど。

だから、炭水化物とミネラル・食物繊維はセットで取るべきなんです。

また、白いものは精製度が高いです。つまり加工度の高い加工食品です。

白砂糖同様、もともとは自然にある食べ物でも、加工されればされるほど、人体にとってうまく栄養として取り入れにくい食品になってしまいます。

加工食品が入ってくると、正直、からだはどう反応していいのかわかりません。そこで時には攻撃してみたり、時には脂肪で隔離してみたり、手持ちのもので間に合わせて栄養分を吸収しようと努力してみたり、とにかく野菜など「ふつうの食品」が入ってきたときのようにスムーズに対応できないのです。

つまりからだに負担がかかるわけです。

加工食品は「血と肉になる食べもの」というよりかえって「からだに悪いもの」と言えるのではないでしょうか?

この点が白い食べ物が健康によくない根本的な理由です。


昔のパンはまだ栄養があったと思う

19世紀までは小麦粉は畑から収穫したら石臼の上でひいていました。

これはけっこう大変な作業で、水車の力を借りてひいてもちょっぴりしかできず、白い柔らかいパンは、昔はお金持ちの口にしか入らなかったそうです。

貧乏人もパンを食べていましたが、質の悪いパン。さらにパンが食べられない人は、アワとかえん麦(オートミール)のおかゆを食べていました。雑穀ですね。

まあ、こっちのほうが健康によさそうなもんです。しかし、人は白くて柔らかいパンを求めました。

現代は金持ちじゃないとこうした栄養のあるパンが食べられないのはなんという皮肉でしょうか。

白い小麦粉の作り方

小麦粉はこんな感じで作ります。


Baked Bread how flour is made - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=y8vLjPctrcU


やることはシンプルで、まず小麦からさまざまな不純物(ゴミとか)を取り除き、最終的にできるだけ小さく砕きます。

白い小麦粉になる前に、表皮や胚芽を順番にとります。

こうして取った栄養分は捨てられるわけではなく、飼料にしたり、べつの食品(の原料)になります。

最後は機械を使って振ります。そうすると、茶色いもの(表皮)は上のほうに行き、白い粉が下に落ちます。

こうしてできあがるのが白い小麦粉です。

白い小麦粉の何がいけないのか

1.栄養がほとんどない

精製過程で表皮と胚芽を取り除くので、小麦にあるビタミンやミネラルは失われています。

さらに現代は大きな工場で小麦から白い小麦粉まで数分でひいてしまいます。

動画を見てもわかるようにかなりのスピードで流しているので、高温になっていると思われます。そのためまた栄養が失われます。

最終的にはただの白いでんぷんになり、栄養分はかぎりなくゼロに近いです。

2.食べるといきなり血糖値があがる

できあがった小麦粉はほぼ100%に使いでんぷんです。

でんぷんはブドウ糖がたくさん集まったもの。

ブドウ糖はグルコースであり、単糖類の一種です。ほかには何も入っていないので消化がいいのですが、消化がよすぎて胃からダイレクトに血液にいき、いきなり血糖があがります。

小麦粉は甘くないけど(しっかりかめば甘いですが)。果物やはちみつなんかに入っているものとほぼ同じ成分なのです。

白砂糖とよく似ています。

白い小麦粉を食べ過ぎると、砂糖を食べ過ぎた時と同じように、脂肪になり、太りすぎたり、糖尿病になったり、うつ病になったりするリスクがあがります。

急激な血糖値の上昇により心臓病にかかりやすくなるでしょうし、免疫力も低下するでしょう。

白砂糖の害のところでは書きませんでしたが、砂糖や白い小麦粉はうつ病などの精神疾患の要因であると言われています。

グルコースは脳の栄養分なので、これがいきなりたくさん入ると何らかの原因で脳がうまく処理できないのかもしれないですね。

白い小麦粉製品(パン、うどん、パスタなど)を食べながら、砂糖を取ると、ダブルで血糖値をあげることになります。

体調がよくない人、疲れやすい人、冷え性の人、にきびに悩んでいる人はお昼ごはんにうどんを食べ、その後デザートにケーキを食べると、ますます体調が悪くなります。

せめてどちらか1つにしておいたほうがいいのです。


3.漂白されているものもある

以前、国内で生産されている小麦粉は漂白されていたこともあったそうですが、昭和52年以降は、漂白されていないそうです。

ですが海外産はどうでしょうか?100円ショップに海外産の小麦粉を使った小麦製品が売っているのかどうか知りませんが、安いものは気をつけたほうがいいです。

カナダの小麦粉の袋には「ブリーチしてありません」とよく書いてあります。ということはこう書いていないのは漂白している可能性があるのかなと思っています。

白い小麦粉はブリーチしてなければ真っ白ではなく、クリーム色だそうです。すでに小麦粉を買わなくなった私は今手元になくて見ることができませんが。

漂白に使う代表的な薬剤は次亜塩素酸ナトリウムで、塩素の仲間です。

これはガスで当てているので、小麦粉には残留しないことになっています。それでも、少しは残ってしまうらしいです。

日本国内で消費されている小麦粉で国産のものは少ないです。

手作りパンを作る人は、「はるゆたか」とか「ドルチェ」なんかをクオカで買って作っているかもしれません。ですが国産の小麦粉は高価です。

パン屋で売ってるパン(敷島やヤマザキぱんなど、手作りじゃなくて工場で大量生産してるパン)はほとんど輸入小麦を使っていると思います。

敷島の「超熟」というパンに「国産小麦」という種類がありますので、まあ普通のパンは輸入小麦を使っているのではないでしょうか。

去年、母の家で断捨離しているとき、母がしまいこんだままだった古いインスタントの春雨スープを発見しました。

その春雨が異様に白いので驚愕しましたよ。母は100円ショップで買ったと言っていました。

春雨はでんぷんですから白いでしょうけど、それにしてもすごく白かったのです。私が神経質すぎるのでしょうか?

4.漂白ついでに防腐剤が入ってるものもある

安いクッキーの原料になっている小麦粉には防腐剤が入っている可能性高し。まあ、そのクッキーを作る時にも防腐剤を入れますけど。ダブルで入ってることになります。

5.輸入小麦にはポストハーベストがかかっている

日本は小麦を輸入して国内で製粉していると思います。

輸入小麦は遠いところから船にのってやってきますから、ポストハーベストがかかっています。

ポストハーベスト( postharvest)はharvest(収穫)のpost(後)にかける農薬です。

輸送中に虫がつかないようにかける農薬で、「食の安全」のためにすべてにかけています。

ポストハーベストにもいろいろな種類があり、できるだけ安全なものを使っているでしょうが、残留すると思います。

安全性が高い農薬というのも変ですけど。

そうした農薬を小麦や小麦食品からたくさんとってしまうと、からだには異物ですから、めまい、頭痛、下痢、便秘などの慢性症状のもとになります。

*******

以上5つが白い小麦粉の健康によくないところです。

私は小麦粉すべてがよくないとは言っていません、昔ながらの品種の小麦粉はそこまで危険ではありません。大量生産されている小麦粉は、不自然な品種改良をされている可能性が高いです。

さらに問題なのは、小麦粉はあらゆる加工品に入っているということ。パンはもちろん、うどん、パスタ、ピザ、ラーメン、シリアル、餃子、焼き菓子系のお菓子(ケーキ、クッキー)、クラッカー、しょうゆ、市販の加工食品(カレー、シチュー、ハンバーグその他いっぱい)など。

加工食品について▶健康とダイエットの敵〜加工食品の3つの害を知っていますか?

加工食品を作るメーカーはできるだけ安価に作りたいと思っているので、安い輸入小麦を使っています。外食産業もそうでしょう。

それでなくても日本の小麦の食料自給率は14%です。

ふつうに暮していれば、白い小麦粉をたくさん食べることになります。

だからわざわざ自分で市販の白い食パンや菓子パン、惣菜パン、ケーキやクッキー、チョコレート(にも小麦は入っています)ホットケーキミックスを買ってきて食べる必要はないのではないでしょうか?

ダイエットをしている人はもちろん、からだが弱い人、持病がある人、健康に気をつけたい人は食べる量を減らしたほうがいいです。

特に加工食品は加工する段階で、小麦粉に入ってるものとは別の食品添加物を入れているわけですから。

パンを食べたいなら、予算が許すなら国産のオーガニックの全粒粉を買い、自分で作るといいと思います。作るのはそんなに難しくありません。

小麦粉は使わず、ライ麦とかオーツとか、そういうものをいっぱい入れたパンを作れば尚いいですね。

もちろんブドウ糖は、人間にとって必要なエネルギーです。脳の大切なエネルギー源ですね。しかし、ブドウ糖を取りたければ、玄米、雑穀、豆、芋、野菜、果物などを食べていれば事足ります。

人体が食品を消化し、1つ1つの成分からどうやって栄養を吸収、代謝しているのかまだまだその全容はわかっていません。

しかし、生体である人間にとって、自然界にある食べ物(ホールフード)をそのまま食べるのが、1番からだにやさしいのは確かなのです。
https://minimalist-fudeko.com/white-flour/


▲△▽▼


2015.04.14
白砂糖はこんなに体に悪い〜私が砂糖をやめた理由とは?
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/


私は去年(2014年)のクリスマスに白砂糖の摂取をほぼやめました。とはいえ、時々は、加工品を食べているので、全く食べないわけではありません。

ですが、昔のことを思うと、だいぶ甘い物の量が減りました。その結果、健康になったのかどうか、と聞かれると、「まだわからない」と答えるしかありません。もともと病気だったわけではないですから。

少なくとも現在、病気の症状はでていません。イライラすることも減りました。きょうは私が白砂糖をやめた経緯と、白砂糖が健康に及ぼす害についてお伝えします。


白砂糖をやめた経緯

一昨年の11月半ば、西式甲田療法をベースにした食事に変えたとき、基本的に甘いものを食べるのをやめました。砂糖抜きということです。

関連⇒朝食抜きダイエットをはじめたが失敗

最初は厳格にやっていて、母が送ってくれた加工品の昆布や佃煮も、原材料の表示を見て、砂糖が入っていたら、よそにまわしていました。驚くことに、実にいろいろな商品に砂糖が入っているのです。

砂糖は食品の味や風味をよくしてくれます。また防腐剤の役割も果たします。砂糖と塩をうまい具合に混ぜれば、素材そのものの量はたいしたことのない、どちらかというと食品というより、化学的合成物質と呼んだほうがいい代物も、「おいしい食べ物」に様変わりしてしまうのです。

そのようにして、甘い物をやめていたのですが、そのうちだんだんルーズになって行きました。夏に日本に里帰りしたときは、ほぼふつうの食事をし、娘につきあってスターバックスに行って抹茶カプチーノを飲み、友達からもらったわらび餅を食べる、といった具合。

カナダに戻ってきてからも、ケーキなどは口にしないものの、人からいただいたチョコレートを食べたり、家族用に作ったマフィンも自分が一番たくさん食べたりしてました。

食事が乱れてきたので、「これはまずい」と思っていたところに、西式甲田療法の提唱者の甲田光雄先生の「白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために」という本を読み、「ああ、やっぱり砂糖ってからだによくないな」と再認識し、白砂糖を台所から断捨離しました。中途半端に食べているとなかなかやめられない気がしたからです。

白砂糖の害は恐ろしい―これを防ぐために (1972年)
著者甲田 光雄
https://www.amazon.co.jp/%E7%99%BD%E7%A0%82%E7%B3%96%E3%81%AE%E5%AE%B3%E3%81%AF%E6%81%90%E3%82%8D%E3%81%97%E3%81%84%E2%80%95%E3%81%93%E3%82%8C%E3%82%92%E9%98%B2%E3%81%90%E3%81%9F%E3%82%81%E3%81%AB-1972%E5%B9%B4-%E7%94%B2%E7%94%B0-%E5%85%89%E9%9B%84/dp/B000JA010U?SubscriptionId=AKIAJ5NR73RJBTN5IR5Q&tag=fudeko-22&linkCode=xm2&camp=2025&creative=165953&creativeASIN=B000JA010U

甘いものは中毒になる

甘いものって、時々無償に食べたくなりますよね?砂糖をとると、脳の快感中枢が刺激され、エンドルフィンという物質が分泌されます。エンドルフィンは多幸感をもたらすと考えられている、別名、脳内麻薬です。

脳はこれを覚えていて、「甘いものを食べて、快感を味わいたい」と私たちに命令するので、人は別におなかがすいているわけでもないのに、甘いものを食べ過ぎてしまうのです。

最近の研究では砂糖には依存性があるという結果も出ています。

白砂糖がからだに及ぼす害

砂糖の中でも一番よくないのは、高度に精製されている白砂糖です。精製されすぎていて、食品というより薬に近いものです。

『マンガでわかる「西式甲田療法」』の101ページに、精製された白砂糖の弊害が12個書かれています。

そのうち7つを引用します。

"
・血糖値が上がる
・免疫力が落ちる
・体内のカルシウムを奪う
・体内のビタミン、ミネラルを奪う
・肝臓を悪くする
・動脈硬化になりやすい
・心筋梗塞になりやすい
"
この中から特に筆子が気になる害を説明します。

血糖値のアップダウン

どれも、あまりうれしくない結果ですが、血糖値があがってしまうのが一番よくないと思われます。

白砂糖の精製度が高いので、吸収が速く、インスリンの分泌が間に合わないので血糖値が急上昇します。

インスリンの量はいったん増えるとすぐには減らないので、こんどは低血糖になります。するとまた砂糖がほしくなります。

このように白砂糖は血糖を急激に上げたり下げたりして、体に負担を強いるのです。

ビタミンやカルシウムが不足すること

白砂糖が体内に入ると、体はビタミンやカルシウムなどを使ってブドウ糖に分解します。そのため砂糖を摂り過ぎると、ビタミンBが足りなくなり疲れやすくなります。

さらに砂糖は血液を酸性にするので、これを中和するためにカルシウムを使うので、ますますカルシウムが不足します。

低血糖やカルシウム不足はイライラを誘発します。最近、イライラする人が多いのは、通信機器の発達で、情報があふれ、生活のスピードが早くなり、ストレスの多い生活環境であるせいもあるでしょうが、白砂糖の摂り過ぎも関係あるのではないか、と筆子は感じています。

昔の人はこんなにたくさん白砂糖は食べていませんでしたから。私が子供のころのおやつは、ふかしイモや芋きり(乾燥させたさつまいも)が多かったです。現在市場に出ているようなお菓子は遠足に行ったときぐらいしか手にしませんでした。それも、おやつを買う金額の制限があったので、キャラメルなどをほんのちょっぴり食べていただけ。

実は、夫と娘は甘いものが好きで、夫は毎日のように、健康に気を使っている娘は週末に、甘いお菓子を食べています。

そして、2人とも筆子に比べて、すごく切れやすいのです。だから2人でよく喧嘩になります。もともとそういう性格なのかもしれないし、娘の場合はティーンエージャーで反抗期だから、ということもあるかもしれません。

ですが、私に言わせれば、2人とも何をそんなにイライラしているのか不思議なくらいです。

「お菓子の食べ過ぎでそうなるんだよ」、と言ってみましたが、2人とも「何、馬鹿なこと言ってるの」と相手にしてくれません。

免疫力の低下と虫歯

血糖値が不安定になることや、カルシウム不足も心配ですが、白砂糖の害のなかで、筆子が一番いやなのは、免疫力が落ちることです。免疫力が落ちるとあらゆる病気にかかりやすくなりますから。

また、リストには入れませんでしたが、虫歯になりやすいのも問題です。虫歯もひどくなると、あとあと大変なことになります。私、これは身を持って体験しています。


このように、白砂糖は、明らかに健康によくない食品なのです。しかし、砂糖を入れた食品のほうがよく売れるからメーカーは作り続けます。

筆子は、できるだけ健康でいたいので、自分で意識して、砂糖を控えようと思ったのです。

白砂糖の害を自覚していなかった私

こんなに白砂糖はからだに悪いのに、筆子は、数年前まであまり自覚しておらず、白砂糖を使って、たくさんお菓子を作っていました。

というのも、白砂糖の害があまり公には語られていなかったからです。この状況は今もさほど変わっていないかもしれません。甘いおやつは食文化に深く結びついているため、どちらかというとみんないいイメージを持っています。

人が楽しそうにおやつを食べているとき、「白砂糖ってからだに悪いよ」なんていうと、明らかに嫌われますよね?だから、筆子は家族にもあまり言いませんが、心の中では、「少し控えたほうが心穏やかに暮らせるんじゃないかな」と本気で思っています。

昔から、西洋のお誕生日やクリスマスにはケーキ、日本の法事には常用まんじゅう、お彼岸にはおはぎを食べることになっています。ですが、昔は、こういう特別な時だけ、甘いものを食していたのです。

ところが現在、多くの人は毎日のように甘いものを食べています。甘いほうが売れるから、メーカーが甘い食品をどんどん製造しているせいです。

☆こちらの記事では砂糖の製造工程と成分について書いています⇒健康への近道は砂糖をやめること、これ、本当です
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-2/


☆砂糖を減らす方法はこちら⇒砂糖を減らすために今日からできる10のこと
https://minimalist-fudeko.com/how-to-cut-back-sugar/

*******

筆子はもう甘いものをたくさん食べる生活には戻ろうとは思っていません。甘いものをやめてからは、イライラしなくなっただけでなく、食事がおいしくなりました。にんじんやキャベツなど、野菜がすごく甘く感じられるようになったのです。

なんだか味覚がさえて、粗食でも、豊かな気持ちでいただいています。これはミニマリスト的にはうれしい収穫です。
https://minimalist-fudeko.com/sugar-toxin-1/

http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c295

[リバイバル3] 苗場スキー場の元高級リゾートマンションが遂に10万円になった 中川隆
538. 中川隆[-9461] koaQ7Jey 2019年6月20日 07:12:43 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3017]

2019年06月20日
日本にも数十万人のホームレスが存在する 統計マジックで少なく見せかけ

欧米のホームレスのほとんどはシェルターや安宿などに住んでいる。

日本では「室内」に住んでいる人はホームレスではないと言っている。


Bridge-Shelter

画像引用:https://timesofsandiego.com/wp-content/uploads/2017/12/Bridge-Shelter.jpg

イギリスの子供ホームレスが13万人

イギリスの支援団体によると同国の子供のホームレスは約13万人で、5年前より50%以上増えていました。

インディペンデント紙はイギリスのホームレスが17万人で過去最大と推測し、別のメディアはブリストルだけで30万人のホームレスが居ると推測している。

一方でエコノミスト紙はイギリスのホームレス数は4700人で、やはり過去最大になったと報じていました。




これは「ホームレス」の定義がそれぞれ違うからで、エコノミスト紙は路上生活者が4700人だったと言っています。

支援団体が言っている子供のホームレスは、施設やシェルターや車上生活、親せきに預けられている子供も含めて13万人でした。

イギリス全体のホームレスが30万人、あるいは50万人以上というのは、「まともな家」に住めない人を差している。


まともじゃない家はどんな家かというと、まず路上や空き地や自分の所有地を含めて、テントや簡易住宅で暮らしている人が居ます。

キャンピングカーを含めた車上生活者も最近急増していて、イギリス全土で10万人以上いるとも言われている。

日本でいうドヤや簡易宿舎で生活する人もホームレスで、福祉施設に保護されている人もホームレスです。


この定義はアメリカなど欧米諸国はだいたい共通で、「ニューヨークの児童ホームレスが10万人」というのもそうです。

日本人が見ると10万人の子供がNYの路上で暮らしているように感じるが、ほとんどは保護施設で生活しています。

日本では路上に寝転んでいる人だけをホームレスと呼んでいて、約5300人が存在するとしている。

日本にも数十万人のホームレスが存在する

日本の厚生省調査では河川、公園、道路、駅舎、その他で生活する人がホームレスで、屋根と壁がある場所に居ればホームレスではない。

欧米では例えばネットカフェや簡易宿舎やゲストハウスに長期宿泊している人もホームレスに数えている。

すると日本も欧米並みの定義を当てはめると、おそらく数十万人のホームレスが存在する


また車上生活についても、とりあえず「室内」に住んでいるという理由でホームレスから外している。

例えば東京、大阪、神奈川、名古屋などにあるドヤ街は、登録上はホテルなのでホームではない。

カプセルホテルやネットカフェもホームではないし、保護施設やゲストハウスもすべてホームではないからホームレスの筈です。


これらの施設に住んでいる人も、アメリカやイギリスではホームレスなのに、日本では存在しない事になっている。

一種の統計のマジックでしかなく、日本は欧米よりホームレスが少ないというのは、実はウソに過ぎない。


実際のドヤ街は海外のスラム街よりかなり綺麗で治安が良く、住居として使われているがホームではない。
http://www.thutmosev.com/archives/80158387.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/565.html#c538

[近代史3] 内閣官房参与をクビにされた藤井聡先生、遂に本音を語る 中川隆
29. 中川隆[-9460] koaQ7Jey 2019年6月20日 07:49:42 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3018]
【Front Japan 桜】令和日本・再生計画 〜安倍内閣検証編〜 [桜R1-6-19] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=nuoXkXKcM-I


キャスター:上島嘉郎・藤井聡

■ ニュースPick Up

■ 令和日本・再生計画 〜安倍内閣検証編〜

■ 令和に顧みる南洲翁遺訓

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/140.html#c29

[近代史3] 財務省は何故日本を滅ぼそうとしているのか? 中川隆
24. 中川隆[-9459] koaQ7Jey 2019年6月20日 07:50:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3019]
【Front Japan 桜】令和日本・再生計画 〜安倍内閣検証編〜 [桜R1-6-19] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=nuoXkXKcM-I


キャスター:上島嘉郎・藤井聡

■ ニュースPick Up

■ 令和日本・再生計画 〜安倍内閣検証編〜

■ 令和に顧みる南洲翁遺訓

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/151.html#c24

[近代史3] 日本を滅ぼした日本人エリートの事なかれ主義、先延ばし主義 中川隆
21. 中川隆[-9458] koaQ7Jey 2019年6月20日 08:30:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3020]
日本の産業政策の失敗


この問題は1980年代の日米半導体摩擦にまでさかのぼって考える必要がある。ポイントは、日本が米国からの圧力を回避するために台湾や韓国の企業に技術を供与し、結果的に海外企業の急成長を許してしまったことだ。

 1980年代半ば、日本の半導体産業は世界の50%程度のシェアを誇っていた。1985年、米国では半導体メーカーがこの状況を問題視し批判し始めた。その主な主張は、「日本の市場は閉鎖的であり競争原理が働いていない」「日本のメーカーはその環境を生かして、設備投資を進め半導体のダンピング(不当廉売)を行っている」「米国の企業は競争上不利な状況に置かれている」、といったものだった。

 1986年、米国の圧力に屈し、日米半導体協定が締結された。締結によって、日本は国内市場における外国製の半導体シェアを高めることなどを受け入れた。この時、国内の電機メーカーは韓国の半導体産業に技術を供与することによって、間接的に自社のシェアを維持しようとした。この結果、韓国のサムスン電子などが日本の技術を吸収し、政府からの優遇も取り付けて急成長を遂げた。

 その後、日本企業は円高圧力などを回避するために台湾への技術供与も進めた。この結果、日本のエレクトロニクス産業の凋落とは対照的に、韓国、台湾の半導体・液晶パネルのシェアが急速に拡大した。

 こうしたなか、日本企業はかつての成功体験に浸り、ディスプレイなどの研究開発から生産までを自社内で行うことにこだわった。一方、台湾メーカーなどは低コストを武器にして、受託生産などのビジネスモデルを構築し成長した。さらには、中国のディスプレイメーカーの台頭も加わり、価格競争に拍車がかかっている。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/633.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/318.html#c21

[近代史02] 平成バブル崩壊と ソロモン・ブラザース証券 相場師列伝3 スットン教
35. 中川隆[-9456] koaQ7Jey 2019年6月20日 08:31:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3022]
53. 中川隆[-9457] koaQ7Jey 2019年6月20日 08:31:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3021]
日本の産業政策の失敗


この問題は1980年代の日米半導体摩擦にまでさかのぼって考える必要がある。ポイントは、日本が米国からの圧力を回避するために台湾や韓国の企業に技術を供与し、結果的に海外企業の急成長を許してしまったことだ。

 1980年代半ば、日本の半導体産業は世界の50%程度のシェアを誇っていた。1985年、米国では半導体メーカーがこの状況を問題視し批判し始めた。その主な主張は、「日本の市場は閉鎖的であり競争原理が働いていない」「日本のメーカーはその環境を生かして、設備投資を進め半導体のダンピング(不当廉売)を行っている」「米国の企業は競争上不利な状況に置かれている」、といったものだった。

 1986年、米国の圧力に屈し、日米半導体協定が締結された。締結によって、日本は国内市場における外国製の半導体シェアを高めることなどを受け入れた。この時、国内の電機メーカーは韓国の半導体産業に技術を供与することによって、間接的に自社のシェアを維持しようとした。この結果、韓国のサムスン電子などが日本の技術を吸収し、政府からの優遇も取り付けて急成長を遂げた。

 その後、日本企業は円高圧力などを回避するために台湾への技術供与も進めた。この結果、日本のエレクトロニクス産業の凋落とは対照的に、韓国、台湾の半導体・液晶パネルのシェアが急速に拡大した。

 こうしたなか、日本企業はかつての成功体験に浸り、ディスプレイなどの研究開発から生産までを自社内で行うことにこだわった。一方、台湾メーカーなどは低コストを武器にして、受託生産などのビジネスモデルを構築し成長した。さらには、中国のディスプレイメーカーの台頭も加わり、価格競争に拍車がかかっている。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/633.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/258.html#c35

[近代史3] 輸出企業が日本を滅ぼす _ 輸出超過額と対外資産が増える程 日本人はどんどん貧しくなっていく 中川隆
8. 中川隆[-9455] koaQ7Jey 2019年6月20日 08:33:05 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3023]
日本の産業政策の失敗


この問題は1980年代の日米半導体摩擦にまでさかのぼって考える必要がある。ポイントは、日本が米国からの圧力を回避するために台湾や韓国の企業に技術を供与し、結果的に海外企業の急成長を許してしまったことだ。

 1980年代半ば、日本の半導体産業は世界の50%程度のシェアを誇っていた。1985年、米国では半導体メーカーがこの状況を問題視し批判し始めた。その主な主張は、「日本の市場は閉鎖的であり競争原理が働いていない」「日本のメーカーはその環境を生かして、設備投資を進め半導体のダンピング(不当廉売)を行っている」「米国の企業は競争上不利な状況に置かれている」、といったものだった。

 1986年、米国の圧力に屈し、日米半導体協定が締結された。締結によって、日本は国内市場における外国製の半導体シェアを高めることなどを受け入れた。この時、国内の電機メーカーは韓国の半導体産業に技術を供与することによって、間接的に自社のシェアを維持しようとした。この結果、韓国のサムスン電子などが日本の技術を吸収し、政府からの優遇も取り付けて急成長を遂げた。

 その後、日本企業は円高圧力などを回避するために台湾への技術供与も進めた。この結果、日本のエレクトロニクス産業の凋落とは対照的に、韓国、台湾の半導体・液晶パネルのシェアが急速に拡大した。

 こうしたなか、日本企業はかつての成功体験に浸り、ディスプレイなどの研究開発から生産までを自社内で行うことにこだわった。一方、台湾メーカーなどは低コストを武器にして、受託生産などのビジネスモデルを構築し成長した。さらには、中国のディスプレイメーカーの台頭も加わり、価格競争に拍車がかかっている。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/633.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/187.html#c8

[近代史3] 日本や中国のバブルは簡単に崩壊するけれど、アメリカのバブルだけは絶対に崩壊しない理由 中川隆
15. 中川隆[-9454] koaQ7Jey 2019年6月20日 08:33:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3024]
日本の産業政策の失敗


この問題は1980年代の日米半導体摩擦にまでさかのぼって考える必要がある。ポイントは、日本が米国からの圧力を回避するために台湾や韓国の企業に技術を供与し、結果的に海外企業の急成長を許してしまったことだ。

 1980年代半ば、日本の半導体産業は世界の50%程度のシェアを誇っていた。1985年、米国では半導体メーカーがこの状況を問題視し批判し始めた。その主な主張は、「日本の市場は閉鎖的であり競争原理が働いていない」「日本のメーカーはその環境を生かして、設備投資を進め半導体のダンピング(不当廉売)を行っている」「米国の企業は競争上不利な状況に置かれている」、といったものだった。

 1986年、米国の圧力に屈し、日米半導体協定が締結された。締結によって、日本は国内市場における外国製の半導体シェアを高めることなどを受け入れた。この時、国内の電機メーカーは韓国の半導体産業に技術を供与することによって、間接的に自社のシェアを維持しようとした。この結果、韓国のサムスン電子などが日本の技術を吸収し、政府からの優遇も取り付けて急成長を遂げた。

 その後、日本企業は円高圧力などを回避するために台湾への技術供与も進めた。この結果、日本のエレクトロニクス産業の凋落とは対照的に、韓国、台湾の半導体・液晶パネルのシェアが急速に拡大した。

 こうしたなか、日本企業はかつての成功体験に浸り、ディスプレイなどの研究開発から生産までを自社内で行うことにこだわった。一方、台湾メーカーなどは低コストを武器にして、受託生産などのビジネスモデルを構築し成長した。さらには、中国のディスプレイメーカーの台頭も加わり、価格競争に拍車がかかっている。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/633.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/121.html#c15

[近代史02] 鈴木傾城 _ アメリカ株で儲けるほど簡単な事は無い 中川隆
49. 中川隆[-9453] koaQ7Jey 2019年6月20日 08:35:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3025]
日本の産業政策の失敗


この問題は1980年代の日米半導体摩擦にまでさかのぼって考える必要がある。ポイントは、日本が米国からの圧力を回避するために台湾や韓国の企業に技術を供与し、結果的に海外企業の急成長を許してしまったことだ。

 1980年代半ば、日本の半導体産業は世界の50%程度のシェアを誇っていた。1985年、米国では半導体メーカーがこの状況を問題視し批判し始めた。その主な主張は、「日本の市場は閉鎖的であり競争原理が働いていない」「日本のメーカーはその環境を生かして、設備投資を進め半導体のダンピング(不当廉売)を行っている」「米国の企業は競争上不利な状況に置かれている」、といったものだった。

 1986年、米国の圧力に屈し、日米半導体協定が締結された。締結によって、日本は国内市場における外国製の半導体シェアを高めることなどを受け入れた。この時、国内の電機メーカーは韓国の半導体産業に技術を供与することによって、間接的に自社のシェアを維持しようとした。この結果、韓国のサムスン電子などが日本の技術を吸収し、政府からの優遇も取り付けて急成長を遂げた。

 その後、日本企業は円高圧力などを回避するために台湾への技術供与も進めた。この結果、日本のエレクトロニクス産業の凋落とは対照的に、韓国、台湾の半導体・液晶パネルのシェアが急速に拡大した。

 こうしたなか、日本企業はかつての成功体験に浸り、ディスプレイなどの研究開発から生産までを自社内で行うことにこだわった。一方、台湾メーカーなどは低コストを武器にして、受託生産などのビジネスモデルを構築し成長した。さらには、中国のディスプレイメーカーの台頭も加わり、価格競争に拍車がかかっている。
http://www.asyura2.com/19/hasan132/msg/633.html
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/895.html#c49

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
13. 中川隆[-9452] koaQ7Jey 2019年6月20日 09:02:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3026]

乱聴録【其ノ一】アルニコのオイロダイン KL-L439 EURODYN
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222

試聴時のオイロダインの様子(中央にはKL-L501が2本)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_801.jpg

長いまえおきが終わって、ようやく最初のラッパの試聴である。その記念すべき第一号には、一番有名なオイロダインに登場してもらい、この乱聴録の評価がどの程度参考になり得るのか、あるいは乱調で無意味なものなのかを判断していただくことにする。オイロダインといってもいろいろとあるが、登場するのはクラングフィルム製のアルニコのオイロダイン KL-L439 である。試聴は上の写真のように、KL-L501と兼用の仮設の平面バッフルで行った。バッフルの実質的なサイズは幅が 2.5 m、高さが 1.5 m であった。このオイロダインには音響レンズが付いているが、少し前まで音響レンズの無いオイロダインを、もう少しまともなバッフルに取り付けてメイン・スピーカーとして愛聴していたので、音響レンズの有無によるちがいにも触れることにする。

クラングフィルム(Klangfilm)は英語風ならサウンドフィルムという名前の会社で、1928年にトーキー映画システムの開発と販売を目的として、SIEMENS & HALSKE と AEG(Allgemeine Elektrizitaets-Gesellschaft)によって共同設立された。ウェスタン・エレクトリックの事業が電話をはじめとして数多くあったのに対し、クラングフィルムはトーキー専業であった。その戦後初のトーキー・システムとして1945年に登場したのが「オイロダイン・システム」である。オイロダインというのは、そこで使われていたスピーカーであったことに由来する呼び名で、スピーカー本体に Eurodyn という文字は無い。なお、1945年当時のモデルは、フィールドの KL-L9431 であり、アルニコは1950年代の途中からである。

オイロダインの背面
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_802.jpg

オイロダインは劇場用の典型的な2ウェイ・ホーン・スピーカーで、クロスオーバー周波数は 600 Hz 付近である(ネットワーク回路の設計値は 500 Hz で、この値は実測によるもの)。日本に多いジーメンスのオイロダインと、クラングフィルムのオイロダインとの一番のちがいは、高音用のドライバーである。上の写真のように、クラングフィルムが2インチ半ほどの振動板とは思えないほど巨大なドライバー(KL-L302)なのに対し、ジーメンスのドライバーは二回りほど小さい。ウーハーはどちらも KL-L406 で同じである(ウーハー3発のモデルを除く)。この試聴はホーンのデッドニングなど、一切手を加えていない状態で行った。(正確さのために追記するが、オリジナルで行われた音響レンズの取り付けでは、レンズの後端とホーンの間にゴムシートが挟まれており、それがある程度デッドニングの役割を果している)

オイロダインのウーハー KL-L406
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_803.jpg

■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
昨年ついにシュヴァルツコップが物故してしまい、新盤の解説に没年が記載されているのを見るのが寂しい。このディスクは名曲の名演奏の名録音という、三拍子が最高次元でそろった究極の名盤なので、オリジナルのLPを愛蔵している人も多いことだろう。1曲目のフィッシャー・ディースカウが歌う「死んだ鼓手」は、マーラーらしい皮肉っぽい曲で、大太鼓の30 Hzにおよぶ低音が鮮明に録音されている。我が家のラッパでこれをみごとに再生するのは Europa Junior Klarton のみなので、重低音の判定にはもってこいである。耳に染み着いたシュヴァルツコップの声の聴こえ方も、ラッパの素性がよくわかるという点で最高である。

ところで、このCDも最近のデジタルリマスター盤は音の人工的な臭いが強くなってしまっている。この点をオーディオ評論家の新氏にたずねたところ、「特定のデジタル編集装置を使うのであるが、そのためにどのリマスターもその機械の音になってしまう」という恐ろしい回答であった。リマスター以前の旧盤CDを中古レコード屋で探すなどというバカバカしい事態が、現実になってしまうのかもしれない。

「方形の宇宙」の江夏氏がLPよりも好みだ、というジャケット

冒頭の大太鼓は15インチウーハーにしては「トンッ」と軽い音で、全体に量感が不足しており、やや中高音寄りのバランスであった。これは小さな仮設バッフルのせいで助長されているが、大きなバッフルに取り付けてもこの傾向があるラッパだ。それで、2メートル角のバッフルが必要という話が登場することになる。フィッシャー・ディースカウの声は硬質だが、説得力があってこの曲にはふさわしかった。4曲めの「ラインの伝説」では、シュヴァルツコップのソプラノが、鮮やかでありながら聴き馴染んだ声のイメージから外れることもなく、魅力的であった。また、ホーン・スピーカーならではの輝かしい金管で、オーケストラ全体も色彩豊かに聞こえた。


■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このソプラノはフォルテで声がハスキーっぽく感じられるような、少し変調がかった感じの音で録音されているのであるが、オイロダインによってそれが誇張されてしまった。やはり録音を選ぶ傾向のあるラッパである。この録音は後の編集までもがシンプルなのか、スタジオの残響による空気感のようなものが自然に記録されており、少し不鮮明だが古楽器のフォルテピアノの響きが美しい。そのあたりはオイロダインの克明さによってうまく表現された。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
全般にオイロダインのピアノは音が明るすぎるように感じる。もっとも、実際にコンサート・ホールに足を運べば、生のピアノの音はかなり明るくて輝かしいので、オイロダインはそれなりに正しい音を再生しているということになる。このディスクにはアナログ録音とデジタル録音が混じっている。その差は極めてはっきりと聞き取れて、特にデジタルのピアノが明るかったが、この印象にはショパンのノクターンという曲の趣が影響したと思う。よく「オイロダインのピアノは硬い」と聞く。たしかに硬めで少し金属質たが、硬さによってリアルさと輝きが生み出されるというメリットもある。もっとも、アンプによっては聴き疲れする音になってしまうから難しい。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手は自然、かつ、臨場感豊かに広がりをもって聞こえた。これには音響レンズも一役買っていて、本来は前に出る傾向のある音像が、後方にも広がるように作用していた。低音がやや軽いのは同じであるが、ラベルの鮮やかなオーケストレーションを存分に楽しめた。よく、オイロダインとドイツの重厚な音楽であるワーグナーやブルックナーを結びつけて語る人がいるが、自分には特別に相性がいいとは思えない。オイロダインには案外カラフルなフランス物がぴったりで、昨年末までのオイロダインをメインにしていたとき、いったい何回クリュイタンスのラベルを聴いたのか数え切れないほどである。ワーグナーなら、むしろテレフンケンの O85 が極め付けのように思う。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
とにかく、はじけるようなベースの音に圧倒された。もっとボリュームを上げれば、すさまじい迫力になるにちがいない。スネアやハイハットも鮮明で、まるで見えるかのようだった。ジャズのピアノは音像が巨大で、自分にはどう再生されれば正しいのかイメージが持てないのだが、ショパンとは異なり、音色が明るいことはデメリットにはならなかった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
たぶんサラ・ボーンの声はもっと太く再生されなければならないのであろうが、自分にはそれなりに心地よく聞こえた。トランペットも雰囲気たっぷりに鳴ったし、全体にとても満足できた。

■■ まとめ ■■
このオイロダインの音色がそうであるように、ドイツの音はけっして金属的なモノクロームの世界ではなく、寒色から暖色までの豊かな色彩をもつ音である。米国系の音は暖色に偏っているために明るく、より鮮やかに感じるのに対し、ドイツ系の音は冷たい色も含んでいるために一聴すると地味なのだが、じっくりと聴けば、より色合いが豊富で表現の幅が広いことに気づくはずだ。オイロダインはジャズとクラッシックのどちらにもマッチする、さまざまな音色の出せるラッパなので、手間がかかることを除けば万人向けともいえる。予算とやる気があるのなら、初心者が買うのも悪くないと思う。入力抵抗が200オームもあるフィールドよりも、15オームのアルニコが無難だ。

ここで手短に説明できるほど簡単ではないが、オイロダインを使いこなすには、とにかくホーンを手なずけなければならない。マーラーでは良かったシュヴァルツコップも、ゼーフリートとのモラヴィア二重唱では、ホーンが共鳴するように聞こえてしまう部分がある。相性の悪い女声といえばフェリアで、もともとメガホンを付けたような声の傾向が誇張されてしまうのであるが、調整しだいではフェリアのグルックを、えもいわれぬリアルな声で楽しめるようにできるのも事実である。音響レンズはゴム・シート(追補:フェルトもある)を挟んで取り付けてあるので、デッドニングの効果もある。

個人的には、トランス結合を多用してナロー・レンジなアンプを作るという方向よりも、ホーンをある程度デッドニングするほうが賢いと思っている。まことに得難い、ズミクロン・レンズのごとき解像度を台なしにしないためである。また、無帰還アンプは普通のスピーカーでは顕在化しない部品のアラが出て失敗することが多いので、完璧に材料を吟味し尽くすのでない限り、軽くNFBをかけたほうが無難である。もっとも、ジャズを聴くにはそんな小細工は無用で、あるがままが一番よいのかもしれない。

ある弦楽ファンのオイロダイン・オーナーが、「以前のアルティックでは聞こえなかった、カルテットの冒頭で音が出る直前の気配が、オイロダインでは克明に感じられる」と話すのを聞いた。オイロダインの表現能力をみごとに言葉にしたと思う。このようなシリアスなリスニングには、音響レンズが無いほうが適しているが、オーケストラなどの大編成では、音響レンズがあったほうが音像が左右や後方に広がって自然になる。音質も多少はマイルドになるが、下記の評価が変わるほどの大きな差は無い。

ホワイト・ノイズ再生時の音圧の周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_805.jpg


■■ スペック ■■
: Weight : 重量
: Diameter : 外径
490 mm : Width : 幅
815 mm : Hight : 高さ
415 mm : Depth : 奥行き
: Depth of basket : バスケットの奥行き
: Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : input impedance : 入力抵抗
50 - 18 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
70 Hz : Resonance frequency : f0
600 Hz : Crossover frequency : クロスオーバー周波数
(electrical crossover is 500 Hz)
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
7 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

7 : Quality of lower frequency : 低音の質
6 : Quality of middle frequency : 中音の質
7 : Quality of higher frequency : 高音の質
4 : Frequency balance : 各音域のバランス

3 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
8 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

5 : Soprano : ソプラノ
5 : Baritone : バリトン
7 : Violin : ヴァイオリン
6 : Piano : ピアノ

7 : Orchestra (strings) : オーケストラ
8 : Brass : 金管楽器
4 : Big drum : 大太鼓の重低音
9 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

8 : Snare drum : スネアドラム
8 : Jazz base : ジャズ・ベース
5 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c13

[お知らせ・管理21] 阿修羅サイトがGoogleからとても嫌われた話 管理人さん
20. 2019年6月20日 09:21:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3027]
阿修羅掲示板でデマを撒き散らしている頭がおかしい投稿者のリスト

・佐伯まお=おおたこうじ=お=シノブ
・お天道様はお見通し
・魑魅魍魎男
・日高見連邦共和国
・けろりん
・BRIAN ENO
・櫻井ジャーナル 櫻井春彦
・taked4700
・てんさい(い)= 東海アマ
・小野寺光一
・仁王像
・西岡昌紀
・木村愛二
・こーるてん


阿修羅掲示板の中国工作員
・赤かぶ


阿修羅がデマ拡散サイトだと Google に認定された原因は


原発板
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/index.html

ホロコースト
http://www.asyura2.com/09/holocaust6/index.html


の嘘八百の記事でしょう。

政治板、経済板、国際板の記事も 99.9%はデマなのですが、国際金融資本や中国が意図的に流しているデマの転記なので、こちらは問題にならないのです。
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/559.html#c20

[リバイバル3] 「住宅は資産」という幻想で誰があなたをカモにするのか? 中川隆
252. 中川隆[-9451] koaQ7Jey 2019年6月20日 09:33:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3028]
バブル状態のマンション等、値下がり始める時期の“見極め方”…すでに水面下で値下げ始まる
https://biz-journal.jp/2019/06/post_28402.html
2019.06.19 文=榊淳司/榊マンション市場研究所主宰、住宅ジャーナリスト Business Journal

 先日、かなり有名なドキュメンタリー番組の局員ディレクターが取材にやってきた。

「マンションが高くなって、私たちには買えません。どうしてこんなに高くなったのか、局内で打ち合わせをしていても誰もよくわかっていません。なぜ、こんなに高くなっているのですか?」

 以上のような内容の質問を受けた。かなり直球だけれども、業界内でもこれについてわかっていない人が多いので、改めておさらいをしてみたい。

 まず、起点を2008年9月の米リーマンブラザーズの倒産時に置く。あの時、日本国内のエコノミストの多くは「日本経済への影響は軽微だ」的な発言を行っていた。しかし、それは大きな間違いだった。2009年には世界中が不況に突入しているのが明らかになった。「百年に一度の大不況」などという言われ方をした。

 日本では2000年代の半ばごろから始まった不動産ミニバブル(ファンドバブル)で新築分譲マンションの販売価格が高騰していたが、売れ行きは急速に落ち込んでいた。それに世界同時不況が追い打ちをかけたのだ。2009年は春先から独立系の専業デベロッパーが、バタバタと倒産。上場企業だけでその数は2ケタに達した。

 その年の9月、自民党は総選挙で大敗。当時の野党だった民主党が政権についた。そこから後に「悪夢の3年」と呼ばれる民主党時代が始まる。

 一方、中国やアメリカでは不況脱出のために大規模な金融緩和を始めた。民主党政権は、そういう国外の動きを理解できずに円安と株安を放置。日本国内の不況色は強まり、マンションをはじめとした不動産価格はなだらかな下落基調を続けた。経済はずっとデフレ状態。2012年12月、民主党政権は総選挙に敗れた。今に至る安倍政権の始まりである。

 2013年の3月、日本銀行の総裁が交代。中途半端な金融緩和しかしなかった白川方明氏から今の黒田東彦氏に替わった。黒田氏は間髪を入れず「異次元金融緩和」を宣言。アメリカや中国には周回遅れであったが、それまでにない規模の金融緩和を始めたのだ。

 2013年9月、東京五輪開催が決定。明るいニュースに日本中が沸きたった。同時に、五輪開催地の中心である湾岸エリアでは、それまで販売が滞っていたタワーマンションが一気に売れだした。

「東京五輪までは不動産価格が上がる」

 そういった根拠のない都市伝説が囁かれ出したのもこの頃だった。ただ、景気というものは多分に人々の気分である。五輪開催の決定はアベノミクスの進展とも相まって、日本全体の空気を明るくした。そして、日本経済は回復しかけたかに見えた。

■積み上がる不動産担保融資残高

 ところが翌2014年4月、消費税が5%から8%に上がった。これによって、日本経済は再び失速した。すると黒田総裁は10月に「異次元金融緩和第2弾(黒田バズーカ2)」を宣言。さらなる金融緩和を行った。

 具体的には長期金利をゼロに据え置き、市中銀行から国債を大量に買い上げる。さらにETF(上場投資信託)を購入して株価を下支えする。これにより、発行された国債残高の半分は日銀が保有。主な上場企業の筆頭株主は日本銀行となった。さらに、優良企業やリート(不動産投資信託)は0.1%とか0.2%程度の金利で融資が受けられるようになった。普通の人が借りる住宅ローンでさえ、最安は0.4%程度になった。

 日銀はこのように市場に大量のお金を流し込むことで、経済的なデフレから脱却して「年2%程度のインフレに導く」という目標を掲げた。当初この目標は「2年程度」で達成できるとされていたが、6年たった現在も未達である。

 一方、銀行の金庫には利子を生み出さないお金が積み上げられた。一般企業が設備投資を行うため銀行融資を受けやすい状態である。しかし少子高齢化と人口減少でほんの少ししか経済成長が見込めないこの国では、企業の設備投資意欲が盛り上がらない。

 唯一、景気よくお金を借りてくれる相手は、不動産投資を行う人々。あるいはそういう投資家がつくった法人。そんな彼らにお金を貸すことで急速に業績を高めたのが、スルガ銀行だった。そのスルガ銀行のビジネスモデルをときの金融庁の長官が絶賛。不動産担保融資は急速に融資残高を伸ばした。

 一方、住宅ローンが0.5%程度で借りられることになったので、新築マンションの購入予算は2.5%の時代と比べれば2割程度かさ上げされた。

■タワマン爆買い、そして終焉

 折しも、日本はインバウンドが急増する時代を迎えていた。ホテルの稼働率は以前には考えられないくらいに高まった。また「五輪に向けて宿泊施設が足りない」という問題も浮上。首都圏ではホテル建設のブームが始まった。都心ではマンションデベとホテル業者が土地を奪い合う現象も見られ始めた。

 2015年1月、相続税の控除率が変更された。23区内で普通に持家があるレベルの人まで、相続税の心配をしなければいけなくなったのだ。また、多くの富裕層の高齢者が相続税対策を考えるようになった。彼らは基本的に不動産好きである。

「タワーマンションの上層階を購入すれば相続税対策に効果的」

 当時は、実際にその通りだった。タワマンの上層階を1億円で購入しても、相続税の評価額は2000万円程度だった。だから相続税を心配した富裕層が、売り出し中のタワマン上層階をせっせと買い始めたのだ。

 さらに「日本の不動産はまだまだ安い」ということを聞きつけた東アジア系の外国人が、都心エリアのマンションを買い漁り始めた。2016年頃の爆買いは、その対象が化粧品や医薬品だけではなく、マンション市場でも起こっていたのだ。

 こういった要因も加わって2015年と16年は都心エリアを中心とした局地バブルが燃え盛ったといっていい状況だった。

 その後、国税庁が相続税の評価方法を変更する通達を出したり、チャイナショックで危機感を強めた中国当局が外貨の持ち出しを厳しく制限したり、といったこともあって相続税対策と外国人の爆買いは市場から消えた。

 しかし、都心エリアの土地価格は上昇を続けて今に至っている。都心につられて土地の価格が上った城南エリアでも、新築マンションの価格が高騰。しかし消費者が付いてこれず、軒並み完成在庫化する現象が2017年頃から見られ始めた。

 2018年、それでも高くなった新築マンションはそれなりに売れていた。8000万円前後の新築マンションを購入しているのは、パワーカップルと呼ばれる人々。夫婦合わせての世帯所得が1400万円以上。彼らがペアローンを組んで8000万円前後のマンションを買うのだ。低金利の今だからこそ可能な購入方法だ。

 2019年、新築マンション市場の主役は実需層だ。つまり「住むため」にマンションを買う人々。しかし、山手線の内側なら最低でも1億円くらいの予算を用意しないと、家族4人でそれなりに住めるマンションは買えない。山手線の外側の23区内だと、予算は6000万円前後になる。

 6000万円のマンションを独力で購入するためには年収が900万円程度は必要だ。2017年 国税庁「民間給与実態統計調査」によると年収900万円以上は給与所得者の6.35%。ほとんどの人は新築マンションが買えない状態なのだ。だから、市場を見ていても「売れていない」と思える状態。

 つまり需給バランス的には完全な供給過剰。いつ市場価格が下落に転じてもおかしくない。しかし、実際には下がらない。理由はハッキリしている。

 供給側がおおっぴらには価格を下げないからだ。ただ、水面下では値引きをしている様子が窺える。市場を見ていると、値引きに躊躇しないデベロッパーの物件は比較的短期間で完売に至っている。値引きを頑なに拒むデベロッパーの物件は、いつまでも完売しない。

■山高ければ谷深し

 さて、この局地バブルはいつ終わるのだろうか。またマンションを始めとした不動産の価格はいつ下がり始めるのか。

 もっともわかりやすいのは、日銀の金融政策が緩和から引締めに転じた時だろう。かつての平成大バブルは、当時の三重野日銀総裁が「バブル退治」と称して急激な金融引締めを行った結果、見事に弾けてしまった。しかし、日銀が金融政策を引締めに転じる気配は今のところ皆無だ。黒田総裁の任期もあと4年ある。最長4年は今の異次元「緩和」が続くと考えるべきだ。

 前回の不動産ミニバブル(ファンドバブル)はリーマンショックによる世界同時不況の発生で急速に萎んだ。今、中国経済が喘いでいる。アメリカとの貿易摩擦や国内のバブル対策でかなり苦しそうだ。中国がわかりやすいかたちで経済不振になれば、その影響は世界的なものとなるだろう。もちろん、日本経済にも少なからぬ打撃となるはずだ。

 不動産担保融資の残高は、すでに平成大バブルの規模を大きく超えている。不動産価格がハッキリと下落に転じた場合、そのうちの何割かが不良債権化する。無理をして組んだ住宅ローンも、資産価値がローン残高を下回るケースが多発するはずだ。売るに売れない状態。

 山高ければ谷深し。本来の需給関係以外の要因で膨らんだ今回の局地バブル。のちのちの傷を深くしないために、そろそろ緩やかな下降線に入ってもらいたいのだが――。
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/615.html#c252

[リバイバル3] クラング・クンスト _ DSDフォーマットの歴史的名盤の音楽ファイルをダウンロード販売 中川隆
4. 中川隆[-9450] koaQ7Jey 2019年6月20日 10:23:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3029]
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。

それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。

そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。

ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。

したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/962.html#c4

[リバイバル3] スピーカーの歴史 _ 何故、過去に遡る程 スピーカーもアンプも音が良くなるのか? 中川隆
10. 中川隆[-9449] koaQ7Jey 2019年6月20日 10:25:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3030]
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。

それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。

そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。

ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。

したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/858.html#c10

[近代史3] 北関東蓄音機倶楽部 Sogaphon _ SP録音の CD復刻盤 は Sogaphon を取り付けた蓄音機で聴こう 中川隆
12. 中川隆[-9448] koaQ7Jey 2019年6月20日 10:25:51 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3031]
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。

それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。

そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。

ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。

したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/473.html#c12

[近代史02] 驚異の音質を誇ったエジソン式蓄音器が滅びた理由 中川隆
41. 中川隆[-9447] koaQ7Jey 2019年6月20日 10:26:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3032]
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。

それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。

そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。

ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。

したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/495.html#c41

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
14. 中川隆[-9446] koaQ7Jey 2019年6月20日 10:42:17 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3033]
乱聴録【其ノ二】テレフンケン(ブルー・フレーム) TELEFUNKEN Ela L6
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223


TELEFUNKEN Ela L6 10インチ・フルレンジ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_801.jpg

テレフンケンは1903年に皇帝ヴィルヘルム2世の命により、SIEMENS & HALSKE と AEG によって共同設立された無線分野を開拓するための会社で、社名は遠隔を表す「テレ」と火花や電波を表す「フンケン」に由来する。ちょうどクラングフィルムよりも四半世紀早く、同じ2社によって設立されたこの会社は、現在のオーディオ界ではスピーカーよりも真空管で有名であるが、なんといってもラジオでの成功が顕著であり、膨大な数の機器を製造した。また、テープ・レコーダーの開発でも、オーディオ界に多大な貢献をした。

このユニットは数発を並べたフルレンジ、あるいは10個以上を並べて小型のホーン・ツィータと組み合わせた2ウェイとして、主にPA用途で使われた。一部はモニター用として使われたものもあり、幅広く用いられた割には数が多くないように思う。濃いブルーに塗装されたバスケットは、ジーメンスの10インチユニットのような薄いアルミではなく、肉厚でガッチリとしている。この塗装色から「ブルー・フレーム」などと呼ばれるようになった。最も美しいラッパの一つである。

青いフレームと赤いダンパーのフランジ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_802.jpg

この記事では青いテレフンケン、あるいは単にテレフンケンと呼ぶことにする。コーン紙はエクスポーネンシャル形状で、中央の赤色いキャップが乳首のような形状であることから「レッド・ニップル」とも呼ばれる。このユニットのフルレンジ再生は、オイロダインと切り替え比較をしても十分に聴きごたえがあるほどで、音質もドイツ製スピーカーの典型である。このユニットの試聴はアルニコのオイロダイン(KL-L439)と比較しながら、平らなマグネットのもの2個で行なった。

赤く乳首のようなセンター・キャップ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_803.jpg

■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
最初の「死んだ鼓手」では、冒頭の大太鼓がオイロダインよりも量感があることに驚いた。逆にいえば、小さな仮設バッフルに取り付けられたオイロダインの量感が不足しているのだが、さらにちっぽけな箱に入れらたテレフンケンが勝るのだから、やはり低音は優れていると判断できる。皮肉っぽい歌詞を歌う表情豊かなフィッシャー・ディースカウの声は自然に再生され、やや誇張のあるオイロダインよりも好感がもてる音であった。オーケストラはホーン型のオイロダインほど鮮やかではないが、すべての楽器のパートが十分に楽しめた。4曲めの「ラインの伝説」ではシュヴァルツコップのソプラノが少し艶の無い声に感じられた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
オーディオ愛好家というものは、名曲の名演奏にこだわるあまり、一部の楽曲ばかりを聴くという傾向がある。自分も同じであったが、最近は無知を反省してブリリアントの全曲集を多量に聴いている。このディスクも同レーベルのモーツァルト全集170枚組のなかの1枚である。ブリリアントのプロデューサーは歴代の演奏に造詣が深いらしく、最近もショパンの全曲集に驚かされた。なんと、1903年に録音されたプーニョの演奏が含まれているのである。同レーベルは安価な全曲集専門で、全般にコストのかかるメジャーな演奏家の新しい録音は無いが、マイナーな録音や古い録音から意味のある選択をしている。この女声歌曲集はとてもシンプルな録音で、古楽器のフォルテピアノは良い音だが、ソプラノがフォルテで少し歪んでハスキーに聴こえる傾向がある。この歪むような声の変化が、ラッパによって様々に聞こえるのが興味深い。演奏にはシュヴァルツコップとギーゼキングのような豊かな表現を望むべくもないが、典雅な雰囲気があって悪くない。

モーツァルトのボックス・セットと試聴用のCD

「モーツァルト/女声歌曲集」からは10曲目の「Abendempfindung」(夕べの想い)」をいつも聴くことにしている。ソプラノはフルレンジでは物足りないことが多いが、このユニットはまずまずで、10インチのフルレンジとしては優れている。ソプラノの声の歪みはオイロダインほど強調されず、平均的であった。ただし、テレフンケンでは本来エレガントであるはずのソプラノが、少しだけたくましく感じられてしまった。空気感や古楽器のフォルテピアノの美しい響きは、明らかにオイロダインの方が優れていたが、テレフンケンでもそれなりに味わえた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヴァイオリンでは、ホーンによる音作りに秀でたオイロダインとかなり差がついたが、それでも10インチのフルレンジとしては上々の表現力であった。ヌブーよりもハシッドが良く、厚みのある音で充実していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
フルレンジ・ユニットにとってヴァイオリンの再生が難しいのに対し、ピアノは全般に得意なジャンルのようで、このテレフンケンもピアノは優れていた。右手の響きが華やかなオイロダインも良かったが、少しカンカンした金属的なところがあって、むしろテレフンケンのほうが好ましく感じられた。テレフンケンのピアノには 42006 のような愁いはなく、ショパンのノクターンにはやや健康的すぎる音ではあるが、バランスのとれた、それなりに華のある響きを聴かせてくれた。デジタル録音とアナログ録音の差もはっきりと聞き取れた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はフルレンジ・ユニットには厳しいものだが、会場にひろがって行く雰囲気がまずまず自然に聴けた。フィナーレのキエフの大門でも、分厚い低音に支えられたオーケストラのピラミッドが崩れることは無く、余裕さえ感じられたのはさすがであった。繊細感には乏しいが団子にはならず、ブラスの輝きはそれなりにあり、トライアングルもきちんと再生された。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
やはりフルレンジ・ユニットには厳しいスネアドラムだが、このテレフンケンはかろうじて合格点で、いちおうそれらしく聞こえた。ピアノはドイツのユニットとしては明るく健康的な音色がマッチして、ショパンよりも良かった。ウッドベースは量感と弾力感がすばらしく、10インチとしては最高の部類であった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
この録音では、テレフンケンはほとんどのパートでオイロダインよりも好ましい音を出した。とくに、サラ・ボーンのボーカルは出色で、全体的な音の雰囲気も演奏にマッチしていたので、これなら、755A をはじめとする米国系のラッパを気にして横目でにらむ必要は無いだろう。

■■ まとめ ■■
みるからによい音がしそうなユニットだが、やはり優れた再生能力をもっていた。テレフンケンはエクスポーネンシャル形状のコーンの発明など、黎明期のスピーカー開発をリードしたメーカーであり、当然ながらスピーカーの製造では最高の技術をもっていた。「そのテレフンケンでもっとも実用的なラッパではないか?」というのが、試聴を終えた自分の感想である。同様な10インチのSIEMENSに比べると力強く元気な音で、男性的に感じられるかもしれない。

下の周波数分布を見ればわかるように、高域はの伸びはドイツのフルレンジとしては標準的より上だが、さらに8kHz前後を持ち上げて聴感上の満足を得るという、典型的な音作りもしてある。また、周波数分布は少しデコボコしていて、それによる癖が力強さにつながっているようだ。能率は非常に高く、音に多少の荒さはあるものの、驚くべき実力を持つラッパだ。なお、2ウェイにすることで荒さは解消できるだろう。

小さなうねりはあるがワイドレンジな周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_805.jpg

■■ スペック ■■

2.2 kg : Weight : 重量
247 mm : Diameter : 外径
213 mm : Edge diameter : エッジの外径
188 mm : Cone diameter : コーンの外径
138 mm / 128 mm : Depth : 奥行き
78 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
30 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

2 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
60 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
59 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
4 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
4 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

4 : Softness : 音のやわらかさ
7 : Brightness : 音の明るさ
3 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
6 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
5 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
5 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

4 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c14

[国際26] 米露の軍事的な緊張を高める上でポーランドが重要な役割(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
1. 中川隆[-9445] koaQ7Jey 2019年6月20日 12:59:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3034]
櫻井ジャーナルに騙されるな


櫻井ジャーナルの記事はすべて嘘八百のデマの可能性が高いです。
詐欺師 櫻井春彦に騙されない様に注意して下さい。

櫻井春彦は街で聞いた本当かどうか全くわからない噂話をそのまま垂れ流しているだけで、何一つ論証も調査もしていないので読む価値は無いのです。

そもそも櫻井春彦は論証した事が一度も無いのです。
文献学の基礎を知らないので文献批判の能力もゼロ
何がデマで、何が信頼度が高いかを全く判断できないのです。

従って、その噂話が本当かどうかに関わらず、櫻井春彦の書いたものは一切信用できません。
たまたまマグレで その噂話が本当だったとしても意味は無いのです。


櫻井春彦の無責任なデタラメぶりはこのデマ記事を見れば良くわかります:


櫻井春彦「天安門事件はデマだった」_ 櫻井ジャーナルは信用できるのか?
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/460.html


因みに、櫻井春彦が何時も言ってる様に

アメリカがソ連を核攻撃しようと計画していた

というのは絶対に有り得ないです。

そもそも、今の韓国程度の経済力だったソ連にアメリカと対峙する力は無かった


ソ連は西側が援助してユダヤ人が建国した国だし

アメリカのネオコンは元々トロツキスト ロシア系ユダヤ人

ソ連に核技術を指導したのはアメリカだし

ベトナム戦争の時もアメリカはソ連に資金援助していた


アメリカが本気になれば1年でソ連を潰せたけど、それでは軍需産業が儲からなくなるから、意図的にソ連を超大国に見せ掛けた。


ロシアと言えばアメリカと張り合う超大国の一つだと思われているが、実際には韓国以下の経済規模しかない。

強大と思われている軍事力だが年間軍事費は7兆2700億円(2017年ストックホルム国際平和研究所調査)に過ぎない。

日本の5.2兆円(NATO計算方式では7.1兆円)より多いものの、アメリカの80兆円や中国の20兆円より少ない。


ロシアのGDPは約1.6兆ドル(176兆円)で韓国と同程度だが、韓国の軍事費は43兆ウォン(約4.1兆円)となっている。

フランスの軍事費はロシアと同程度でGDPは2.6兆ドル(286兆円)とロシアの1.6倍ある。

ロシアの人口は1.4億人で日本より少し多い程度で、ちょうど中国の10分の1しかない。


ロシアは領土こそ世界最大ではあるものの、経済は韓国レベルで人口はアジアでは普通、軍事力は世界5位に入るかどうかという規模です。
http://www.thutmosev.com/archives/80097952.html


見せ掛けだけだった東西冷戦や八百長戦争だった太平洋戦争・朝鮮戦争・ベトナム戦争の背景は、以下の講演を聞けば誰でも納得できます:


伊藤貫 「アメリカのネオコンは元々トロツキスト ロシア系ユダヤ人」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=1a7z5Xvo1aQ

馬渕睦夫沖縄講演
「2019年の国難をどう乗り切るか」〜世界の情報操作と金融支配の本質を見抜く[H31-1-25] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=7cE_4kQATvc

林千勝〜日米戦争を策謀したのは誰だ!
歴史の真実を暴く[2019-5-24] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=26s4G56kn-E
https://www.youtube.com/watch?v=4pNK9Gh6SKU  
 


▲△▽▼


櫻井春彦の詐欺の手口教えてあげる


1.天安門事件で虐殺はなかった

櫻井春彦が聞いた元々の話
「長安街では軍による虐殺が行われたが、天安門広場での虐殺はなかった」

一方、櫻井春彦が櫻井ジャーナルに書いたのは
「天安門事件で虐殺はなかった」

__


2.アメリカの軍や情報機関の好戦派はソ連に対する先制核攻撃を目論んでいた


そんなのあって当たり前。むしろ存在しない方がおかしい。
平時にいろいろな場合を想定し、計画を練っているなんてむしろ当然の話。

アメリカが第二次大戦前に対日戦の計画としてオレンジ計画を作っていたが
それと同じ。

「ソ連に先制核攻撃された場合の計画」
「限定的な核戦争になった場合の計画」

とかいろいろな計画があって、その中に

「先制核攻撃をした場合の計画」

があるのは常識的な話だ。

そしてそのような計画がある事と、実行する事は全く別の話であってそこを混同
しているに過ぎない。

ソ連崩壊後に公表された資料でも、ソ連は「アメリカに対する先制核攻撃」を含めた無数の戦争計画を作って、いろいろな状況を想定している。

それで1980年代には開く一方の国力差から仮に全面戦争になってもソ連が不利になっていくばかりという結論が出ていたので、ゴルバチョフは新思考外交でアメリカとの関係改善に取り組んだんだ。

つまり「先制核攻撃の計画が存在した」のは米ソ双方にとっても当たり前の話でしかない。


先制核攻撃を行なったら100%報復核攻撃があるわけで、もちろん軍需産業は絶対に狙われる。

軍需産業の社長に

「おたくの本社や工場に報復の核ミサイルが降ってきますけど、先制核攻撃していいですか?」

と問うて了承する人間がいると思うか?

軍産複合体は言い換えれば既得権者なのだから、それを根こそぎ吹っ飛ばしかねない核戦争なんぞ望むはずがない。

そういう当たり前の考えが欠落しているから、軽々しく先制核攻撃を目論んでいたとか
いい加減なことを唱えているんだな。


▲△▽▼


櫻井春彦みたいなのを世間では詐欺師と言うんだろ

櫻井春彦は改竄・捏造の常習犯だから
誰々がこう言ったと書いていても、その内容自体が元の言葉と180度違う事が多いんだ

http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/656.html#c1

[リバイバル3] 中川隆 _ 日本文化関係投稿リンク 中川隆
100. 2019年6月20日 13:17:55 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3032]
東海アマ 名古屋の記憶
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/484.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/466.html#c100
[近代史3] 東海アマ 名古屋の記憶 中川隆
1. 中川隆[-9447] koaQ7Jey 2019年6月20日 13:24:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3033]

本当に食えない時代がやってきた……


東海アマブログ 本当に食えない時代がやってきた…… 2019年05月03日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-731.html

【仙台発】ついに「大人食堂」 食べられなくなった非正規労働者(田中龍作ジャーナル)

  http://tanakaryusaku.jp/2019/05/00020062


 以下引用

  子供が満足に食べられなくなったのは、大人が食べて行けなくなったからだった―

 仙台市のユニオンとNPO法人が、今夕、生活に困窮する非正規労働者や失業者たちに無料で食事を提供した。「大人食堂」である。(主催:仙台けやきユニオン/ NPO法人POSSE)

 メニューは「チキンもも肉のトマト煮」「もやしのナムル」にご飯と味噌汁。カップラーメンなども提供された。
 
 非正規労働者は2,100万人(総務省2018年調べ)。彼らの平均年収は178万円(国税庁2016年調べ)だ。月収にして15万円未満である。家賃と光熱費を払えば、手元に残るのは良くて5万円位だろう。これでどうやって食べて行けというのか。

 主催者によると、これまでの労働相談はパワハラや賃金未払いが中心だった。だが最近は「家賃が払えない」「1日2食しか食べられない」といった生活相談が増えてきた。伝統的な労働相談ではなくなったのだ。

 ユニオンがフードバンクと交渉して食料を調達したこともある、という。

 主催者は「労働相談と生活相談をセットにしなければならなくなった」と厳しい表情で語った。仕事と住まいと食は三位一体なのである。

 3ヵ月ごとに契約更新される非正規労働者の女性(40代)は、「こんなにたくさん食べられるとは思っていなかった。満足」と頬をゆるめた。

 田中が知る派遣労働者は100円ショップのおにぎりが、50円になる夕方まで待ち、飢えを凌ぐ。

 全国各地に「子ども食堂」ができたように「大人食堂」が各地に登場するのは間違いない。

 引用以上
******************************************************************

安倍晋三・麻生太郎政権が登場する前、我々は、普通に働いている人が、まさか本当に食事もできないほどの貧困に襲われる時代が来るとは想像もしていなかった。
 しかし、その予感はあった。

 戦争を知らない世代である安倍晋三や麻生太郎が、大金持ちが不遇であるとの勝手な思い込みによって、経団連の大金持ちたちのためだけに減税奉仕する政治を始めることが明らかだったからだ。

 1987年に、松原照子という予言者が、『宇宙からの大予言−迫り来る今世紀最大の恐怖にそなえよ』という本を出版した。

宇宙からの大予言―迫り来る今世紀最大の恐怖にそなえよ – 1986/12
松原 照子 (著)
https://www.amazon.co.jp/%E5%AE%87%E5%AE%99%E3%81%8B%E3%82%89%E3%81%AE%E5%A4%A7%E4%BA%88%E8%A8%80%E2%80%95%E8%BF%AB%E3%82%8A%E6%9D%A5%E3%82%8B%E4%BB%8A%E4%B8%96%E7%B4%80%E6%9C%80%E5%A4%A7%E3%81%AE%E6%81%90%E6%80%96%E3%81%AB%E3%81%9D%E3%81%AA%E3%81%88%E3%82%88-%E6%9D%BE%E5%8E%9F-%E7%85%A7%E5%AD%90/dp/4876201374


 この本のなかで、彼女は、後の世に(25年後に)安倍という首相が登場し、日本は恐ろしい事態になると明確に予言している。

 http://happism.cyzowoman.com/2013/07/post_2814.html


 以下引用

「恐怖の男・安倍氏は、男に生まれながら男人形として、日本の名で世界を歩くでしょう。『はい、わかりました』、この言葉をためらわず言える政治家は生き、少しでも躊躇した政治家に、いい役が回ることはありません」

 「その人こそ、わが国が『戦争』の言葉を身近に感じる流れを作る人物であり、操り人形です。政治家たちのランクを、国民1人ひとりが見極め、日本の国のために命を捧げられるほどの人間選びをしなければ、草も口にできなくなります」

 引用以上

 まさに、安倍晋三の登場を預言しているのだ。そして、予言の通りに、日本の民衆は驚くほど貧しくなり、「草を口にする」ことさえ困難になりつつある。

 Coco壱番屋の創業者であった宗次徳二氏は、親に捨てられ孤児院で暮らし、引き取られた里親がギャンブル狂で、子供のうちは食べるものもなく、学校に弁当も持参できず、野山の雑草を食べて飢えをしのいでいたといわれる。

 https://oitachi-ima.com/jjitugyouka-oitachi/3638/

 しかし、宗次氏の子供時代、1950年代は、まだ日本中に人情が満ちていた時代で、貧しい飢えた子供を見かけたなら、みんな放っておくことができない人たちばかりであった。

 「助け合う」という価値観を大切にしていた日本の素晴らしい時代で、みんなが貧しかったが、特別に貧しくて飢えているような子供は寄ってたかって助けたものだ。

 だが、今は違う……。

 自民党機関誌の産経新聞さえ、日本の子供の貧困率は6名に1名と指摘している。
 https://www.sankei.com/column/news/150516/clm1505160001-n1.html

 今は、我々の子供時代と違って人情社会ではない。弱肉強食、何でも自己責任、弱者はイジメられ、死ねといわれる社会になってしまっている。

 安倍晋三や麻生太郎は、まさに、「弱者を殺す」ために登場してきた政治家である。

 竹中平蔵らの思想による自民党政治によって格差社会が成立し、年収150万円程度で生活させられる人も普通になってしまった。

 実は、小泉政権で竹中平蔵が登場するまで、日本社会では、最低免税ラインというのがあって、年収180万円以下は非課税だったのだ。

 小泉政権で何が起きたのかは、当時の赤旗に記録が残っている。

 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik4/2005-07-03/2005070302_01_4.html

 松原照子の預言に竹中平蔵はないが、本当は、小泉、安倍や麻生の背後霊は竹中平蔵なのだ。

 竹中平蔵は、堂々と「日本は格差社会になる(する)」と語っている。
 http://saigaijyouhou.com/blog-entry-2129.html

 そしてグローバリスト、竹中平蔵の意思によって、日本国民は桁違いに貧しくなった。

 若者たちは、今や車に興味はないというが、その実態は、購入する100万円級の金を工面できず、また年間最低30万円ともいわれる税金、燃料代、保険代などの維持費を支払う余力のある者がいなくなったのである。

 親たちも、年金を削られ、子供を支援するだけの余裕がないのだ。

 この十数年、大量に登場してきたシングルマザーたちは、子供を抱えて、年収150万円程度で生活を強いられ、家賃を年間50万円以上支払えば、残りは100万円に満たず、光熱費の残りは月額5万円程度しか残らない。

 これを食費にあてるしかないが、母子が食べてゆくに二人で日、千円の食費ならマシな方で、一食あたりの予算は100円台ということになる。

 これで、もし子供が病気になったりしたら、たちまち食費が消えることになり、飢えて路傍を彷徨う運命に至る。

 私も、長い間、日本社会の末端の変容を見続けてきたが、前世紀末、1990年代は、まだ日本人のライフスタイルは豪奢で、夜の繁華街は大賑わいだった。

 当時タクシー運転手で稼いでいた私の月収は、おおむね30〜40万円はあった。

 ところが、日本の景気の大転換点がやってきた。それは1997年、山一証券の倒産である。世の中の景気を肌で感じることのできるタクシー運転手は、景気の現実をもっとも敏感に察知することができる。

 このときから日本経済と繁華街の姿が激変した。

 私の月収は、いきなり10万円もダウンした。金づるといってもいい繁華街から人が消えたのである。

 タクシーで流していても、1時間に一人の客も見つからない時代がやってきた。

 それから、日本社会は、かつての賑わいを取り戻すことは二度となかった。日本社会は「失われた20年」という長期の経済停滞リセッションを起こすことになった。

 極端な不景気現象が起きた原因は、間違いなく3% →5%への消費増税である。

 1989年竹下登内閣によって導入され税率3%でスタート。1997年、橋本龍太郎政権時に3%から5%へ引き上げられ、2014年4月から安倍政権によって8%へと17年ぶりに引き上げられたわけだが、引き上げてから二年ほど経ると、日本社会は、激しい消費不況を引き起こしてきた。

 理由ははっきりしている。社会経済の原動力である大衆の購買力を削いだからである。

 経済というのは、大金持ちの消費が動かしているわけではない。生活費用は、大金持ちでも貧乏人でも、さほどの差はない。大金持ちの余剰金は、消費ではなく投機に向かうのであって、本当の商品循環を支えているのは、最底辺の大衆による生活費の支出なのである。

 また経済の波は、「人を見て動く」性質のある大衆の「雰囲気経済力」によって定まるといってもいい。

 その経済を本当に支えている土台を、自民党政権は破壊してしまったのだ。

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-509.html

http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-621.html

 最初のうちは、夜の繁華街を謳歌していたサラリーマンたちは、安酒場へとシフトしていった。それは2010年前後までだろう。それから、高級クラブやバー・キャバレー、パチンコ・競馬といった金のかかる娯楽施設に人々は行かなくなり、代わりに身近な喫茶店やコンビニが盛況になった。

 ところが2014年以降は、そんな喫茶店や安居酒屋からも人々が消え始めた。コーヒーを飲む金さえも惜しむようになったのである。

 自販機の飲料さえ売れなくなった。

 高級な酒は売れなくなり、焼酎など安酒の需要が増えた。パチンコ屋やスナックは次々に店を閉め始めた。

 2018年になれば、そうした傾向が完全に定着し、なるべく金のかからない観光施設に人々が集まり、巨大遊園地のような金のかかる施設には閑古鳥が鳴いている。
 ディズニーランドとか、ユニバーサルとかが繁盛しているような報道が多いが、実態はそうでもない。二線級のレゴランドとか、スペイン村とか、地方の遊戯施設は顕著で、連休でもない限り、本当に悲惨なほどガラガラである

 高級なレストランに人は集まらず、大衆食堂が盛況になった。

 私が行くようなスーパーマーケットでは、夕方7時頃から値引き安売りが始まるのだが、そんな時間に、値引き品を狙った客たちが争奪戦を演じるようになった。
 とりわけ、一食あたりの食費が数百円以下のシングルマザーたちは必死である。また年金暮らしの老人たちも、調理に金がかかるし、後始末も大変なので、値引き弁当に殺到するようになった。

 こうした生活状況は、前世紀の感覚からすれば、まったく考えられないほど深刻な貧困化を示しているとしか思えない。

 確かに、こんな状況では「子ども食堂」どころではない。「大人食堂」が必要なのだ。

 ホームレスではない普通の生活者が、まともに食えない時代になったのである。

 「食えない時代」何が起きるのか? というと、これは世界的に相場が定まっている。

 戦後、戦争未亡人が劇的に出てきて、食えない子連れの彼女らは、どうやって窮乏を凌いだのか?

 私のブログに、その一部が書いてある。
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-5.html

 若者たちの就職先が消えた。しかし食わねばならない。こんなときに登場してくるのが戦場である。

 多くの若者たちが「食うために」兵士になるしかなく、その兵士が行く先は、戦場であるとともに、戦場にも匹敵する恐怖の原発事故現場である。
 アメリカの若者たちは、徴兵制度ではなく、自らの意思で、他に仕事がないために軍隊に入り、地獄の中東に向かうのである。

 日本の若者たちも、他に仕事がなく、自衛隊に行くか、フクイチ事故現場に行くかということになるだろう。

 「食えない」という現実がもたらすものは、「命の値段」の大バーゲンセールなのである。

 やがて、私も「大人食堂」のお世話にならねばならなくなる、かもしれないが、こんな山奥には作ってもらえないだろう。

 山に入って、キノコや山芋を掘り出す毎日になるのかもしれない。
 
 私は、もう、まともな社会が回復するのは無理なような気がしている。
 もしも希望があるとすれば、何度も書いてきたように、自給自足の農業共同体生活が生み出されることくらいだ。

 もう一人では生きてゆけない。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-731.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/484.html#c1

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
15. 中川隆[-9446] koaQ7Jey 2019年6月20日 15:51:15 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3034]
乱聴録【其ノ三】クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L45
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224

初期の台座が付いた 42006
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_801.jpg

クラングフィルムでは、1920年代後半のライス&ケロッグ型に次いで古い、この1930年代前半の形状をとどめるセンター・スパイダー型のラッパが、戦後になってアルニコの時代に移り変わるまでの長い間、フルレンジ・スピーカーの王座を守りぬいた。42006 はそれだけ完成度が高く、決定版であったということである。さらに、磁気回路が巨大で外観が立派なこともあって、42006 は現在でも最高のフルレンジとされているのだから、ラッパは1930年代前半から進歩していないと、この一面ではいえることになってしまう。この古風な姿をしたラッパが現在でも入手可能で、そのうえ、すばらしい音を出してくれるということは、ヴィンテージ・オーディオにおける最高の喜びのひとつである。

俗に ZETTON と呼ばれているようだが、KLANGFILM ZETTON システムのメイン・スピーカーは、別の12インチモデルである。型番は42002〜42004あたりの可能性が高い。(その後の調査によって、ZETTONについの記述が誤りだったことが判明したので、訂正させていただいた) 42006 はトランク・ケースに組み込んで、ポータブル映写システムに多用されたため、製造数が多く、現在でもクラングフィルムのフィールド型としては、最も数が多いラッパである。したがって、入手は比較的容易だが、すでにかなり高額になってしまっているだけでなく、さらに高騰しそうな勢いである。

シリアルが4万台の初期ユニットは、ガスケットのフェルトが美しい紺色をしている。そのなかには、上の写真のような台座が付いているユニットがある。42006 は磁気回路が非常に大きくて重い割りにフレームが薄い鉄板なので、少しの衝撃で変形してしまう恐れがあるから、この台座が省略されてしまったのは残念である(その後、7万台で台座付きのものを目にした)。6万台になるとフェルトは灰色になるが、代わりにレモン・イエローの半透明塗料が磁気回路の防さび用として塗布されている。下の写真の左側のユニットがそれで、タグには1938年と記されている。旧ドイツによるチェコスロバキア併合が始まった年であり、大戦前夜の優れた品質の製品が生み出された時代でもある。

シリアルが6万台(左)と11万台(右)の 42006
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_802.jpg


右側はシリアルが11万台で、第二次大戦中の製造と思われるが、品質は意外に高く、物資不足による粗悪な製品のイメージとはほど遠いものである。1945年のオイロダインと同様に、クラングフィルムの七不思議だ。その後、クラングフィルムのモデル・ナンバーが大戦中までの5桁から、1945年ごろの4桁を経て3桁になるのにしたがい、KL-L305 と改められたが、ラッパにこれといった変化は無かった。

42006 の初期には TELEFUNKEN ブランドの Ela L45 という同型のラッパがあった。黒いチジミ塗装、緑色のフェルト、センター・スパイダーのすき間に輝く銅メッキのポールピース。そういったパーツでいっそう魅力的に見えるラッパだが、最大のちがいはコーン紙にある。これまでに入手した2本は、どちらもコーン紙が少し茶色がかっていて質感がちがい、音も少しだけ柔かい印象であった。また、ボイスコイルの直流抵抗も14オーム程度と多少高かった。とはいえ、42006と異なる評価を与えるほどの差は無いので、いっしょにまとめてしまった。試聴は11万台のラッパを中心に、他も少しだけ聴きながら行った。

テレフンケンの Ela L45
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_803.jpg

■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
死んだ鼓手の大太鼓は青いテレフンケンと同じくらいの量感であるが、口径が大きいためか余裕を感じる。フィッシャー・ディースカウのバリトンはオイロダイン以上にリアルで凝縮感があり、ゾクゾクするほどであった。トライアングルやピッコロなど、細かい音も一とおり聞き取れた。ソプラノは軟らかく聞きやすいが、ほんの少し物足りなかった。それでも、シュバルツコップらしい声には聞こえた。途中のバイオリンソロは艶が控え目だが良い感じであった。古色蒼然たる見かけよりもずっと Hi-Fi 的だったのは確かである。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
ホールトーンなど、古楽らしい空間の雰囲気は弱かったが、ニュアンスはそれなりに聞き取れた。ソプラノも地味で、ソプラノがフォルテで声が割れるような録音が歪むようなところは、濁ってしまってニュアンスがはっきりと聞き取れなかった。とはいえ、声がソフトで聞きやすかったこともあり、聴いていて悪い気分ではなかった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヌブーとハシッドはあふれる才能をもつバイオリニストであったこと、そして、若くして命を失ったことで共通している。大二次大戦の初期に行われたブルムラインの装置による録音は、SP時代の頂点ともいえる出来であり、赤レーベルに金泥が輝くヌブーのHMV盤は、ヴァイオリン・ディスク史上の宝石である。ハシッドのほうはエビ茶色のレーベルで、同じ HMV盤でも趣が異なるのだが、念のためにSP盤を取り出して確認したところ、やはりブルムラインの装置を示す□の刻印があった。ウエスタンエレクトリックの装置なら△の刻印である。17才でハシッドが録音したタイスの瞑想曲を HMV の 203型蓄音機で聴くと、「クライスラーが200年に一度の逸材と絶賛した彼のビロードのごとき手で奏でれば、このありきたりに聴こえがちな曲がなんという深い美しさをたたえるのであろうか」と、思わずにはいられない。それほどの美音は望まないにせよ、この録音のバイオリンをフルレンジ・ユニットで満足に再生するのは意外に難しく、試聴にはもってこいである。

ヴァイオリニストに多い早逝の天才である二人

一聴からしてヌブーはいまひとつであった。高域に蓄音機的な華やかさが無く、電蓄的(当り前だが)であった。ちなみに電蓄とは電気蓄音機のことで、シャキッとした機械式の蓄音機の音に対し、ブーミーな音とされている。ハシッドはまずまずであったが、どうも古いヴァイオリンとは相性が悪いのかもしれない。試しにローラン・コルシアを聴いてみたところ、なかなか良い雰囲気であった。どうもヴァイオリンに関しては新しい録音のほうがマッチするようである。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
録音年代の差はオイロダインほどではないが、はっきりと聞き取れた。音にはかげりがあって、ショパンのノクターンらしい雰囲気を味わうことができた。オイロダインは、20番で音が明るすぎて違和感があった。42006 も全体に少し誇張された感じはしたが、19番では音が少し不安定でいっそうアナログ的に聞こえる効果が生じて、この CD にはマッチしていた。高音は音程によって音色が異なるばあいがあり、調律師だったら気になるであろう。いかにも敏感なフルレンジらしい魅力的なピアノで、ソプラノが地味なのと対象的であった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
一応フル・オーケストラもちゃんと聞けたし、チューブベルや大太鼓も悪くなかった。トライアングルなど細かい音も聞き取れた。しかし、音場はダンゴ気味になってあまり広がらなかった。もっと大きなバッフルなら良かったのかもしれない。やはり、「フル・オーケストラではツィーターが欲しくなるな」という印象をもった。量感はけっこうあって、ズシンと来た。拍手はダクトを耳に当てて聴いたような、遠くのジェット機の騒音にも似た、変調された感じの音であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
田舎に行くとコイン精米機というのがあって、玄米から精米し立ての米を食べるために利用されている。コイン精米機の動作中は「ザーザー」とも「ジャージャー」ともつかない音が響くのだが、42006 のスネアドラムは、まるでこの音のようであった。ハイハットはまずまずで、ピアノはリアルだが誇張された感じであった。ベースはオイロダインのような弾ける感じではなく、普通という印象を受けた。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
クリフォード・ブラウンのミュートを付けたトランペットは、なんともいえない哀愁を帯びた響きであった。少しマイルドに過ぎるきらいはあるが、けっしてあいまいではなく、音のくま取りははっきりとしていた。ボーカルは声が浮き出て良かった。

■■ まとめ ■■
この量産ユニットとしては最も古い形状のフルレンジは、はたして Hi-Fi に使えるのであろうか? その答えは YES でもあり NO でもある。意外にレンジは広く、音の透明感もそれなりにある。往年の名録音ならオーケストラも含めておおむね良好だが、大編成の新しい録音はおもしろくない。フルレンジで高域を補うために良くある 8 kHz 付近のピークは比較的弱く、素直な特性である。したがって、自然で大人しい音である。

Hi-Fi 用ではなく、能率重視の古い設計だが、センタースパイダでショートボイスコイルという、軽い音原らしい敏感な音で、俗にいうハイスピードの典型だろう。いっぽうで巨大なフィールドらしい中音域の凝縮感もあった。低域はやや甘くて使いやすく、オイロダインよりも容易に低音の量感を出すことができる。男性ボーカル専用にモノで使えば最高か? ツィーター無しで満足できるかどうかは、聴く人の感性やポリシーによるが、平均的な米国系の12インチ・ユニットよりもはるかにワイドレンジなことは確かである。娘が借りてきたヒラリー・ダフの DVD を、なんの違和感も無く再生出来たことを付け加えておく。さすがに映画用のラッパだ。

初期の台座が付いたラッパは f0 が 70 Hz と少し高く、後期のものよりも低音が軽く感じられた。テレフンケンは少しだけ柔かい音で、42006 にもかすかにある、SIEMENS 系のフルレンジに特徴的な音の硬さが目立たなかった。さて、だいぶ長くなったが、42006 についてはあまりに書くべきことが多いので、続きは稿を改めて別の書き物にまとめることにする。

11万台のユニットの周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_805.jpg

■■ スペック(42006)■■

6.8 kg : Weight : 重量
296 mm : Diameter : 外径
263 mm : Edge diameter : エッジの外径
236 mm : Cone diameter : コーンの外径
193 mm : Depth : 奥行き
88 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

10 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
2.7 k ohm : Field coil DC resistance : フィールドコイルの直流抵抗
50 - 12 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
67 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
4 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
5 : Amount of high frequency : 高音の量
2 : Amount of top frequency : 最高音の量

6 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

6 : Softness : 音のやわらかさ
4 : Brightness : 音の明るさ
4 : Clearness : 音の透明さ
4 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
8 : Baritone : バリトン
4 : Violin : ヴァイオリン
8 : Piano : ピアノ

4 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
6 : Big drum : 大太鼓の重低音
3 : Triangle : トライアングル
2 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

2 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

5 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c15

[政治・選挙・NHK262] 日本をダメにする根拠なき日本礼賛論(植草一秀の『知られざる真実』) 赤かぶ
1. 2019年6月20日 16:01:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3035]
>鳩山元首相、山本太郎参議院議員に寄せる期待が大きいが、山本太郎参議院議員に寄せる期待が大きいが

中国のスパイの鳩山元首相がそんなに好きなのか

植草一秀も中国のエージェントという事だな

http://www.asyura2.com/19/senkyo262/msg/234.html#c1

[近代史3] 日本人を憎む被差別同和部落出身者 1 _ 橋下徹 中川隆
3. 中川隆[-9448] koaQ7Jey 2019年6月20日 16:50:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3033]

2019年06月20日
橋下徹の怨念 / 家系を隠したい人々
黒木 頼景
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68769938.html

戸籍を抹殺したい左翼勢力

  大抵の日本人は、日本人の親から生まれ、日本で育ち、日本人と結婚して日本人の子供を持つ。そして、命が尽きると日本の土に還り、家族が恋しくなるのか、盆暮れ正月にひっこり現れたりする。日本人は家族のような国家を築いてきたので、異邦人の集落というのは滅多に無く、多少なりとも皆が知り合いだ。ところが、日本を恨む連中は、公職に就いても自分の素性を隠すことが多い。自分が何処で生まれ、誰の子供なのか、つまり、どんな両親を持っているのか、どんな祖父母がいるのか、といった情報を「プライバシー」の楯で曖昧にし、決して明らかにしないのだ。もし、政治家や裁判官、警察官、公務員になろうとする者が、故郷や両親を公表できない人物だったら、我々は得体の知れない不安に包まれ、疑心暗鬼の生活を送ることになるだろう。だって、どんな思想を持つ人物なのか判らぬ奴が、公権力を握るなんて恐ろしいじゃないか。

Hashimoto 1  セーレン・キルケゴールやフリードリッヒ・ニーチェの哲学を学んだ人でなくても、「ルサンチマン(憎悪・憤慨 / ressentiment)」という言葉を聞いたことがあるはずだ。人間というのは自分が隠したい事をバラされると、その屈辱を一生忘れられず、「あの野郎 !」と何度も想い出すので、バラした人間を心の底から恨むようになる。(デイヴィッド・ヒュームが言ったように、人は理性よりも感情に支配されてしまうのだ。) 去年、元大阪府知事の橋下徹は、日本の戸籍制度に文句を付けたことがある。というのも、彼には苦い経験があるからだ。橋下氏が府知事から大阪市長になったとき、佐野眞一と週刊朝日が彼の出自を調べ、被差別部落出身であることや父親がヤクザであるとの恥部を暴露した。これに激怒した橋本市長は裁判を起こし、佐野氏と朝日側は和解金を払うことで訴訟を収めたが、恥ずかしい過去を暴かれた橋下氏が、その怒りを鎮めたとは思えない。彼が戸籍制度に反撥を覚えるのは、個人的な怨念を持っているからだろう。

  橋下氏は徹底的に戸籍制度を嫌っている。彼は雑誌に投稿した文章の中でこう述べていた。

  ・・・現戸籍における本籍地や出生地の記載は被差別地域を確認すること意外に使い道がありません。本人の本籍地は簡単に変えることができますが、本人の出生地や祖先の本籍地・出生地は延々と付いてきます(戸籍を遡って検索できます)。そして本人の出生地や祖先の本籍地・出生地は今の日本社会において提出を求められることがないのに、ずっと戸籍に記載が残ったまま。・・・・この不要な戸籍記載こそが、悲惨な差別問題を引き起こしているにもかかわらずです。(橋下徹 「日本の戸籍は差別助長のツールだ」、 PRESIDENT Online, 2018年2月28日)

  忌まわしい過去や恥ずかしい家系を背負いながら生きている橋下氏からすれば、日本の戸籍制度は憎しみの対象でしかない。橋下少年にしたら、まるで生まれたときから出生地と血筋が入れ墨のように刻印されているようなものだ。何度洗っても、どんな学校を卒業しても、弁護士や政治家になっても、決して消えることがない烙印となれば、自然と悔し涙が流れてくる。日テレの法律番組で一躍有名人になったのに、週刊朝日に家系をバラされたんだから、橋下氏が日本社会を恨むのも当然だ。しかし、一部の者が不満を抱いたからといって、日本社会に必要な制度を撤廃するのは間違いなんじゃないか。日本という文明国を構成する人間の素性が謎のままで、どんな人物が隣に住み、試験に合格しただけで役所に入って権力を行使するなんて、考えただけでも不気味である。人間というのは野生動物とは違い、誕生日を祝ったり、結婚式を挙げることもあれば、葬式を行って命日を暦に刻んだりする、極めて異質な生物だ。ましてや、日本国民ともなれば、単なる地上の人間ではなく、先祖代々「日本」を支えてきた特別なメンバーで、皇室と常に苦楽をともにしてきた高尚な民族である。ゆえに、我々と同じ先祖を共有しない朝鮮人といったアジア人は、いくら日本国籍を取っても「日本人」にはなれない。

  戸籍にイチャモンをつけるのは、昔から左翼が用いてきた手口である。「天皇制研究会」とツルんでいた福島瑞穂は、弁護士時代から結婚制度や戸籍制度を呪っていた。福島と同じく、皇室を心から憎む極左活動家の佐藤文明は、戸籍を天皇の「臣民簿」と罵る。

  ・・・戸籍簿は「日本臣民簿」、つまり天皇・皇族に支配されている家来達の登録簿なんですね。別な言い方をすれば「皇民簿」と呼んでもいいと思います。(佐藤文明 「象徴天皇制にとって戸籍とは何か」、戸籍と天皇制研究会 編 『戸籍 解体講座』 社会評論社1996年 p. 21.)

  日本の伝統や文化を憎む佐藤は、「家」を大切にする日本人に恨みを抱く。彼は天皇制イデオロギーと「家族国家観」を絡めて批判し、世帯主という発想や家父長制を皇室攻撃に用いていた。日本人が敬愛する陛下を憎む佐藤は、なぜ天皇に権威があるのか、その理由を説く。家では父親、すなわち戸主が偉い。女房子供は逆らえないほどだ。しかし、天皇はその戸主より偉い。戸主はその家の氏神とか祭祀を継いで家を守っている。そして、この氏神を遡ってゆくと、天皇の祖先である「皇祖」に辿り着く。氏神様よりもっと上の本家として天皇家があるから天皇は偉い人になる、というのだ。(上掲書 p.29.参照) 佐藤によれば、天皇制は人民を支配するためのイデオロギーで、戸籍は隷属化された民衆の登録簿になるらしい。皇室撲滅を目指す左翼は、日本人をロシアにいた農奴のように扱っているのだ。

  ちなみに、この佐藤文明は戸籍廃絶ばかりではなく、在日鮮人の指紋押捺にも反対する活動家だった。しかも、彼を囲む面子がこれまたすごい。まだ息のあった社民党のお陰で衆議院議員となれた保坂展人(ほさか・のぶと / 世田谷区長)、土井たか子の古株秘書として権力をふるっていた五島昌子、朝鮮人を熱心に支援する極左学者の田中宏(元一橋大学教授)など、ゾッとするような人物が亡くなった佐藤を偲んでいる。

  一介の左翼人弁護士から社民党の党首にまで出世した福島瑞穂は、前々から結婚制度や戸籍制度に恨みを抱いていた。「女性の権利」を守ると嘯く福島は、女性が結婚するとなぜ夫の戸籍に入らねばならぬのか、どうして夫の姓にしなければならないのか、と文句を垂れていた。彼女は婚外子の件にも触れて、戸籍が如何に差別的なのかを説く。(上掲書 pp.112-115.) 福島によると、日本国民を「個人単位」にすることで、婚外子による戸籍の汚点や、夫婦同姓による不便さ・煩雑さから「自由」になれるという。福島は「身分登録は個人カードにすべし」と述べた川島武宜、並びに、それを支持した我妻栄に言及し、砂粒のような日本人を理想とする。ここでは述べないが、我妻栄は本当に極悪人で、日本人を懲らしめるための占領憲法ができたことで大喜びだった。この極左学者は明らかな確信犯で、憲法に従う民法を利用して、日本人の精神をズタズタにし、国家を内部から崩壊させようと企んだのである。それなのに、東京大学や植民地大学の学生は、読解力がないのか、それとも暢気だから気づかないのか、その真相は分からない。一般的に、日本人はマスコミとか世間の“評判”に弱いから、「我妻先生は民法の泰斗なんですよぉ〜」と聞けば、「えぇっ〜、そうなんだ〜。じゃあ、一生懸命、勉強しなきゃ !」と思い込む。恐ろしい内容を含んだ講義なのに、その意図を疑わず、簡単に洗脳されてしまうんだから、日本の学生はどんな優等生でもボンクラだ。特に、法学部の卒業生は健康な狂人になっているから、「お気の毒」としか言い様がない。

立身出世を遂げた苦労人、アレグザンダー・ハミルトン

Alexander Hamilton 2(左 / アレグザンダー・ハミルトン)
  他人に自慢できない家族を持っていても、それを克服して偉大になった政治家は少なくない。例えば、アメリカ合衆国を建てた父祖の中でも、初代財務長官となったアレグザンダー・ハミルトンは驚くほどの苦労人で、その生い立ちは特筆に値する。( 興味がある人は「Willard Sterne Randall, Alexander Hamilton : A Life, Harper Collins Publishers, New York, 2003」を読んでみてね。) 彼の幼少時代を語るなら、先ずその母親レイチェル(Rachel)について述べねばならない。アレグザンダーによれば、母方の祖父はジョン・フォセット(John Fawcett)なる医者で、フランス出身のユグノーであったらしい。ジョンの妻、すなわちアレグザンダーの祖母はメアリー・アピングトン(Mary Uppington)なるイギリス人で、ジョンと結婚する前、既に二人の子供を産んでいたそうだ。結婚に伴い、フォセット夫人は合計七人の子供をもうけるが、生き残ったのは二人の娘だけで、アンとレイチェルの姉妹である。結婚前に生まれた姉のアンはのちに、ジェイムズ・リットン(James Lytton)という裕福な農園経営者と結婚する。

  フォセット夫妻は西インド諸島にあるネーヴィス島で小さな砂糖農園を営むが、ある時期、謎の病気が島全体に蔓延し、ほとんどの草木が枯れてしまい、住民は次々と島を離れてしまう。さらに不運は重なるようで、フォセット夫妻には口論が絶えなかった。意思が強く、そのうえ機転が利くメアリー夫人は、リーワード諸島の裁判所に離婚を求めた。二人の間に和解が成立すると、彼女は夫の財産に対する権利を放棄し、僅かな年金をもらうことだけで離別することにしたそうだ。彼女は娘のレイチェルを連れ、セントクロワ島で人生を再スタートさせようとした。

  そこに、ヨハン・ミカエル・ラヴィーン(Johann Michael Lavien)という「デンマーク人」が現れる。彼は衣服を扱う雑貨商で、野心を抱いてセント・クロワ島に着くと、小さな砂糖農園を購入したそうだ。レヴィーンは裕福ではなかったが、それを隠すように派手な衣装に身を包み、金持ちの結婚相手を探していたという。この煌(きら)びやかな服装に惑わされたのが、レイチェルの母メアリーである。彼女は16歳の娘を21歳も年上のレヴィーンに嫁がせることにした。未来の息子アレグザンダーによれば、若きレイチェルはレヴィーンとの婚姻に乗り気ではなかったが、母の希望なので渋々従ったらしい。まだ10代の花嫁はピーターという息子を産み、この子だけがレイチェルの嫡出子となった。

  若くて美しい女性を嫁にしたラヴィーンには、人には明かさない“怪しい”側面があった。「レヴィーン」というのは、セファルディム系ユダヤ人が持つ「ラヴィン(Lavine)」という氏名の変形で、ハミルトンの伝記作家達は彼をユダヤ人と推測している。スペインの「マラーノ(Marrano / 偽装キリスト教徒のユダヤ人)」もそうだけど、ユダヤ人というのは素性を隠して「ヨーロッパ白人」のように暮らすから、実に油断がならいな。もし、メアリーがラヴィーンの正体を知っていたら、決して娘を嫁に出すことはなかっただろう。というのも、当時、ユダヤ人との結婚なんて論外だから、年頃の娘を賤民に紹介する親なんてまずいなかった。

  こうした憶測はピーターの「洗礼」からも由来する。奇妙なことに、ピーター・ラヴィーンは23歳の時に“こっそり”とキリスト教の洗礼を受けたのだ。おそらく、親爺のヨハンは隠れユダヤ教徒で、幼い息子をキリスト教徒にしたくなかったのだろう。だが、ヨーロッパ人のコミュニティーで生活するとなれば、「無宗教」でいることは難しいし、「どうしてキリスト教徒ではないのか?」と尋ねられれば答えに詰まってしまう。だから、商売や生活のために、名目上でもキリスト教徒になっていた方が得だ、と考えたのかも知れない。これは在日朝鮮人が日本に帰化するのと同じ理屈だ。「生活上便利だから」というのが鮮人の発想で、この第三国人どもは運転免許証を取るような感覚で日本国籍を手にする。

  砂糖農園を経営して「ひと財産」を築こうとしたラヴィーンであったが、利益よりも借金が増えてしまい、彼は妻の財産を食い潰してゆく。1750年頃には、夫婦の生活が険悪となり、レイチェルは家を出ようと試みた。しかし、プライドを傷つけられたレヴィーンは、女房を懲らしめる目的で姦通罪をでっち上げ、デンマークの法律を利用すると、彼女をクリスチャンステッドの牢獄に放り込んでしまったのだ。身の毛もよだつ監獄に入れられたレイチェルであったが、夫の期待を裏切り、数ヶ月の囚人生活にもめげなかった。恐ろしい上に孤独な生活を強いられたレイチェルであったが、離婚の意思は変わらず、釈放された後、彼女は息子のピーターを捨ててラヴィーンの元を去る。しかし、彼女は正式な離婚ができず、恥知らずの淫売という汚名を背負ったまま暮らすことになった。

  新たな生活を始めたレイチェルは、スコットランドで上流階級に属するセイルント出逢う。カンバスキース(Cambuskeith)系ハミルトン家に育ったジェイムズ・ハミルトン(James Alexander Hamilton)こそ、アレクサンダー・ハミルトンの実父ある。このジェイムズは毛並みが良く、彼の母エリザベス・ポロック(Elizabeth Pollock)は準男爵の娘であったそうだ。ただし、ジェイムズは四男であったから、長子相続の恩恵には与れず、グラスゴーで徒弟修行を終えた後、西インド諸島へと移り住むことになった。案の定、大地主のお坊ちゃんには商才が無く、農園事業を興しても失敗続き。兄のジョンは周囲に内緒で弟の尻拭いをしていたそうだ。息子のアレグザンダーによれば、父ジェイムズは「プライドが高すぎた」らしい。だが、この父には怠け癖があったらしく、頭脳明晰で努力家の息子とは対照的だ。それでも、ジェイムズの性格には非の打ち所が無く、立派な態度を有する紳士であったという。確かに、商売人の家庭から見ればジェイムズは駄目男だが、当時の貴族や紳士は貪欲なビジネスマンとは程遠く、どちらかと言えば「武士の商売」をするような人々であった。

  正式な離婚ができぬまま独り身となったレイチェルは、チャールズタウンでジェイムズとの生活を始め、内縁関係だったが正式な夫婦のように装っていた。二人の間にはジェイムズ・ジュニアとアレグザンダーが生まれる。この息子達は英国領の島で生まれたことで、ジョージ二世に忠誠を誓うブリテン国民となれた。弟のアレクサンダーは母親の資質を受け継いだのか、鋭い知性と素晴らしい容姿に恵まれていた。彼は華奢な体つきであったが、薔薇色の頬に、赤みがかった茶色の髪、透き通った青い瞳を持つスコット人であったらしい。そして、彼の頭脳は無類の読書好きで磨かれることになる。ただし、彼は「庶子」ということで、アングリカン系の学校に入れず、正式な教育を受けなかったそうだ。その代わり、家庭教師について勉強したという。たぶんユダヤ人教師の指導によるものだろうが、アレグザンダーはヘブライ語を習い、モーゼの十誡を暗記したそうだ。また、フランス系の母親から教えてもらったのだろうが、彼は流暢にフランス語を喋ることができたので、政界に入ってからベンジャミン・フランクリンやトマス・ジェファソンのように苦労しながらフランス語を学ぶ事はなかったという。

  後のアレグザンダー・ハミルトンからは想像できないが、彼の少年時代はとても不幸で、小さいのに心労が絶えなかった。父親のジェイムズは商売が上手く行かず、のちに妻と子供を残して家を離れ、彼がアレグザンダーに会うことは二度となかった。父を失った13歳のアレグザンダーは、もう片方の親も失うことになる。1768年、レイチェルは高熱にうなされ、嘔吐や腹部膨満に苦しみながら38歳の若さで息を引き取った。だが、孤児となったアレクサンダーには更なる不幸が待ち構えていた。

  母親は他界したが、その借金は無くならず、請求書が山のように届いたそうだ。しかも、あのヨハン・レヴィンが亡き母の遺産を狙いにやって来たのである。レイチェルと別れた後、レヴィンは別の女性と懇ろになり、同棲生活をしていたという。彼はこの女と結婚するため、急に離婚訴訟を起こし、自分が有利になるようレイチェルを恥知らずの淫婦に貶めたそうだ。また、彼は自分の財産も確保しようと考えていた。もし、自分が死んだらレイチェルに財産が渡ってしまうので、ラヴィーンは息子のピーターだけに相続権が移るよう手配し、彼女の「私生児」が相続人にならぬよう法的な手続きを済ましていた。この強欲なラヴィーンは根っからの下郎で、ジェイムズ・ジュニアとアレクサンダーを「私生児 / 淫売の子供(whore-children)」と呼んでいたという。生涯、アレグザンダー・ハミルトンがこの男を憎んでいたのも無理はない。

  レイチェルが死んだことを知ったラヴィーンは、彼女の「非嫡出子」から財産を奪おうと考えた。裁判所は三人の子供のうち、誰が相続人になるのかを検討したそうだ。そこで、ラヴィーンはジェイムズとアレクサンダーを「密通」によって生まれた庶子と罵倒し、息子のピーターのみを正式な遺産相続人と主張したのである。この主張が功を奏したのか、裁判所はアレグザンダーとジェイムズを相続人とは認めず、全財産はピーター・ラヴィーンのものとなった。父親を別にするピーターは、レイチェルが残した“ささやか”な財産を全て持ち去り、貧しい孤児となった弟にビタ一文たりとも与えることはなかったという。こうした屈辱を味わったアレクサンダーは、不幸にめげず、キングズ・カレッジに進学し、戦争が起きると砲兵中隊の隊長となった。さらに、ジョージ・ワシントンの副官として従軍し、二階級も特進して陸軍中佐となった。退役後、弁護士となったハミルトンが合衆国憲法の起草に携わり、初代の財務長官となったのはご存じの通り。

  橋下徹の恨みを語る際に、アレグザンダー・ハミルトンの例を挙げるなんて馬鹿げているけど、二人の違いは背負った不幸の「質」にある。なるほど、ハミルトンは「非嫡出子」で世間からの冷たい目に晒されたが、その血筋はスコットランド貴族に連なり、父親は不甲斐ない経営者であっても上流階級の紳士だ。ハミルトン家は美しい丘に建つ城「ケリロー・キャッスル(Kerelaw Castle)」を所有し、幼いジェイムズはこの豪邸で過ごしていたという。不貞をはたらいた淫売と侮辱されたレイチェルだって、フランス人の父とイギリス人の母から生まれた貴婦人だ。しかも、地元の男性を惹き付けるだけの知性と美貌があったから羨ましい。確かに、アレグザンダー・ハミルトンは貧しい少年時代を送ったが、名門の家系に属し、美しい肉体を受け継いでいたからラッキーだ。

  これが、朝鮮人だと全く違ってくる。日本に住み着く在日朝鮮人は闇市で儲けた第三国人とか、犯罪や悪徳にまみれたゴロツキなんだから、その子孫が先祖を自慢することはできない。しかも、朝鮮半島に住んでいた先祖は悪臭漂う貧民で、大半が「白丁」か「奴卑」の如き下層階級だ。支那人は露骨に朝鮮人を「濊族(わいぞく)」と呼んでいたんだから酷い。つまり、「ケダモノみたいに汚くて臭い奴ら」という意味である。たぶん、昔の朝鮮人は鼻が曲がるほどの悪臭を漂わせ、不潔極まりない連中であったに違いない。でも、日本の学校では一切教えないから、本当の朝鮮史は闇に葬られている。帰化鮮人が筆者のような日本人を嫌うのは当然で、拙書『支那人の卑史 朝鮮人の痴史』を目にすれば、怒りに震え全ページを破り捨て、炎の中に叩きつけるに違いない。日本に住む支那人や朝鮮人にとって恐ろしいのは、隠蔽された過去を知る日本人である。

  とにかく、帰化したアジア人や被差別部落出身の者が、戸籍制度に不快感を持つのは不思議じゃない。恥ずかしい家族や卑しい血筋は本人の努力で消すことができないからだ。橋下徹が日本社会に反撥を感じるのは、日本人が祖先から脈々と流れる血統を大切にし、それを子孫に伝えようとするからだろう。この有名弁護士には、いつも疎外感と屈辱感が付きまとっている。彼には根本的なところで日本を愛する気持ちが無い。橋下が口にする「愛国心」などは人気取りの方便であり、まともな日本人なら斥ける類いのリップサービスだ。「たこ焼きが美味しいから」とか、「阪神タイガースの本拠地だから」大阪が大好き、というのと同じである。

  伝統的社会を改造しようと企む橋本や反日活動家は、不満を持つ国民を焚きつけて大きな潮流を作り、慎重な検討を経ずに法律を変えようとする。「何も考えず感情で動く馬鹿を利用しろ !」というのが左翼の合い言葉で、御用学者とエージェントで固められたテレビ番組を無警戒に観る国民は、本当に愚かだ。まともな国民はコメンテイターの意見を鵜呑みにせず、「何か裏があるんじゃないか?」と疑った方がいい。いくら地上波テレビといっても、その本質は新興宗教の勧誘番組と同じだ。悪党が狙うのは必ずしも金銭だけとは限らない。日本人の精神を操って利益を得る者だって居るんだぞ。
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68769938.html
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[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
16. 中川隆[-9447] koaQ7Jey 2019年6月20日 17:13:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3034]
乱聴録【其ノ四】シュルツ KSP215 SCHULZ
(2008年3月20日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225

左がフェライト、右がアルニコの KSP215
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_801.jpg

シュルツ(W. Schulz Elektroakustik/Mechanik)は東ベルリンで第二次大戦後の数十年間にわたり、レコーディング・スタジオや放送局のモニター用スピーカーなどを製造していたオーディオ機器メーカーである。プロ用のみであったためにどの機種も製造数が少なく、市場でも見かけることが少ない。エテルナ・レーベルなどで有名なシャルプラッテンも、モニター・スピーカーとしてシュルツを用いていたので、エテルナの優れた音質にシュルツのスピーカーが深くかかわっていたにちがいない。シュルツは独特な構造の大型コアキシャル O18(TH315)で有名だが、KSP 215 も小さいながら風変わりなラッパである。

まず、エッジが発泡ネオプレンゴムである。このようなスポンジ状のエッジは、英ローサー製 PM6 のエッジがボロボロになって痛い目にあった身としては不安であるが、指で押してみると軟らかく、まったく劣化していないように見えるから不思議だ。つぎに、ダブルコーンの中心のボイスコイル・ボビンのところに樹脂性のキャップが接着されていて、ちょうどソフトドーム・ツィーターのようになっている。それらに深緑色の塗装も加わることで、特異な外観になっている。

KSP215 にはアルニコとフェライトのもの(KSP215K)があって、磁石以外の構造や音も若干異なる。アルニコにはコルゲーションが1本あるほか、ドームとなるキャップがボイスコイル・ボビンに接するように接着されている。フェライトにはコルゲーションが無く、キャップは大きめでボイスコイル・ボビンから少し離れたコーン紙に接着されている。フェライトのほうが KSP215 の個性をより強く持っているので、試聴はフェライトで行い、少しだけアルニコと比較してみることにした。

上がフェライト、下の二つがアルニコの KSP215
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_802.jpg

■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
フィッシャー・ディースカウはかなりマイルドで明るい声に聴こえた。最近のナチュラル派をうたうスピーカーで聴く彼の声にもこのような傾向があるが、彼の生演奏を聴いたことがある耳にとっては、テレフンケンのほうがずっと真実に近い声に感じられた。明らかにシュルツのほうが歪みが少ないのだが、歪みが少ないほど原音に近く聞こえるという比例関係は、多くのばあいに成立しない。この解離によって、原音追求が冬の旅になるのである。

ソプラノもじつにきれいだが薄味で、円熟期のシュヴァルツコップの声がずいぶんと可愛らしく聴こえてしまってもの足りなかった。もっと無垢なソプラノなら、チャーミングに聞こえるシュルツの音が似合うことだろう。

いっぽう、伴奏は全般に優れていた。大太鼓はテレフンケンほど量感はないものの、オイロダインのように倍音成分が勝ってトンッと軽くはならず、低くとどろく感じがある程度出ていた。8インチとしては最高の部類だろう。オーケストラの分離は、さすがといえるほどであった。シングルコーンならステレオの定位や分離が必ず良い、というのは誤りである。コーンは複雑な分割振動をしており、定位に大きウエイトを占める中高音ではとくに、音源の位置が複雑になる。10 kHz の波長 3.4 cm に対してコーンは大きく、位相を乱すのに十分だ。シュルツはセンターのドームが有効に機能している印象である。ストリングも見通しが良くてとてもなめらかであったが、ウエットに感じた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このディスクはシュルツで好ましく聴くことができた。ソプラノの歪はそのままストレートに聴こえたが、清らかさがあって不快ではなかった。箱庭的で狭い印象ではあったが、録音された場所の空間を感じることができた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
シュルツはこの古いヴァイオリンの録音には向かないようである。最新の高級なラッパで聴いたときのような、つまらない音であった。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
なにかで「アシュケナージが来日した際にパハマンのSPレコードを探し求めた」というような文章を読んだのだが、出典を忘れてしまって思い出せない。それはあやふやな記憶だが、このノクターン全集を聴くとパハマンの幽幻な演奏とのつながりを感じるのは、二人のファースト・ネームがともにウラジミールだからというわけではないだろう。このディスクの録音は1975年と1985年に行なわれており、その間にはアナログからデジタルへの録音方式の変遷があった。このため、このディスクではアナログ録音とデジタル録音が混在しており、デジタル・リマスターによって音質の差を無くそうと努力してはいるものの、明らかにちがう音に聴き取れる。この音質の差がどのように感じられるか、というところが、このディスクによる試聴の妙味である。

アシュケナージのノクターン全集(SPレコードはパハマンのノクターン)

ほかのドイツのフルレンジのように、ピアノが特に良く聞こえるラッパではなかった。デジタル録音は冴えた高音が広がることでアナログ録音との差をはっきりと感じた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はとても自然で、さざ波のように広がる様子が見事に再現された。周波数レンジが広く、すべてのパートをきちんと聞き取れたが、迫力には欠けていた。ステレオ感は最高で、特筆すべき再現性であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
スネアドラムはフルレンジとしては最高で、「これ以上きちんと再生できるユニットは存在しないのでは?」と思うほど優れていた。ベースもきちんと再生されたが、少しお上品な印象であった。ピアノの音もきれいであったが、もともと人工的に録音されている音像が、定位が明確なせいで不自然さが増してしまったようである。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
全体に過不足なく再生し、優等生的だったが、すべてがきれい事になってしまう傾向があった。

KSP215K(フェライト)のラベル
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_804.jpg

■■ まとめ ■■
はじめの一音から、普通のラッパとは明らかに異なる印象を受けた。ドイツのフルレンジとは思えない異端児で、その音はスペンドールやセレッションなど、英国のブックシェルフを連想させた。能率は低めで、こちらから聴きに行けばすばらしい音が出ているが、受身では弱い印象の音であった。ヘッドホン的に、近距離で音像に頭を突っ込むようにして聴けば、ものすごい音像定位を味わえた。非常に優れた特性のラッパで、減点法なら最高得点となるのだが、魅力に欠ける面があることも否めない。やはり、まごうかたなきモニター・スピーカーである。

アルニコの音はフェライトを7割、RFT のフルレンジを3割でブレンドした、というような印象であった。f0 が高いこともあって、普通のラッパに近い鳴りっぷりなので、アルニコのほうが使いやすいだろうが、個人的にはより個性的なフェライトを手元に置いておきたいと思う。

もし、目の前で歌うフォークや歌謡曲などの女声ボーカルを、くちびるのウエットささえ感じらるほどに聴くことが目的なら、このラッパを至近距離で使うのが最高の選択かもしれない。おそらく、歌手の声は普通よりも可愛らしく聞こえるであろう。シュルツはまったく同じ作りで5インチ口径の、テープレコーダー内蔵用のモニターも製造したので、聴いてみたいところである。

KSP215K(フェライト)の音圧の周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_805.jpg

■■ スペック ■■

Ferrite, AlNiCo
1.35 kg, 1.15 kg : Weight : 重量
215 mm, 213 mm : Diameter : 外径
195 mm, 195 mm : Edge diameter : エッジの外径
170 mm, 165 mm : Cone diameter : コーンの外径
93 mm, 110 mm : Depth : 奥行き
56 mm, 68 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
32 mm, 32 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

4.7 ohm, 4.1 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
40 - 20 kHz (Ferrite) : Frequency range : 実用周波数帯域
48 Hz, 62 Hz : Resonance frequency : f0
Middle low : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
6 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
5 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
3 : Reality : 演奏のリアル感
9 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
3 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
6 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

6 : Snare drum : スネアドラム
2 : Jazz base : ジャズ・ベース
3 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
2 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c16

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
17. 中川隆[-9446] koaQ7Jey 2019年6月20日 17:33:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3035]
乱聴録【其ノ五】ジーメンス革エッジ12インチ・フィールド SIEMENS
(2008年4月19日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226

皮エッジの12インチ・フィールド型。緑のフェルトはオリジナルではない
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10226_801.jpg

 日本では公式に「シーメンス」とされている SIEMENS だが、オーディオ愛好家にとっては、最高のオーディオ機器を製造していたころの1966年までの名前であるジーメンス&ハルスケ(SIEMENS & HALSKE)が記憶すべき名称だ。Halske とともに同社を創業した Ernst Werner von Siemens は、電気機関車などの発明で有名だが、マイクロフォンやスピーカーの動作原理となっているムービング・コイルの発明者でもあることを忘れてはいけない。そういったわけで、オーディオの話題ではジーメンスと表記することをご容赦いただきたい。

磁気回路は小さく、42006 と比べると貧弱に見える
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10226_802.jpg

 ジーメンスは同社と AEG で共同設立したテレフンケンと密接に関連してスピーカーの開発、製造を行ったので、両社のラッパはどちらのブランドなのか判然としないところがある。この皮エッジの12インチも同様だ。フィックスド・エッジの12インチは、1930年代後半のテレフンケン製高級ラジオに内蔵されていたことからテレフンケン製とされているが、下の写真に示すドイツのスタジオ・モニターの原器ともいえるラッパは、革エッジのユニットを用いて、SIEMENS のエンブレムが付いている。この系統のユニットをジーメンスのラッパとするのか、あるいはテレフンケンとするのかは難しいが、おおむね初期のものがテレフンケンで、1930年代末ごろからの中期以降のものがジーメンスといったところだ。

つい立型をした SIEMENS のスタジオ・モニター
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 この皮エッジの12インチはフィックスド・エッジより数年後の1940年ごろにごく少数が製造され、主にスタジオ・モニターとして用いられたと思われるが、入手したラッパには映画スクリーンの飛まつと思われる白点があるので、劇場でも使われたのだろう。ひょっとすると試聴したペアはテレフンケン・バージョンで、元から L45 のような緑色のフェルトであったのかもしれない。

 終戦前後には皮エッジのままアルニコ化され、さらにアルミ・コーンのツィーターを加えた同軸ユニットも製造された。いずれのラッパも、現存している数は非常に少ない。下の写真は上のスタジオ・モニターのユニットで、こちらの灰色のフェルトはオリジナルである。ただし、このユニットは皮エッジが縮んで変形しており、大手術が必要なために試聴できなかった。

修理中のスタジオ・モニターのユニット
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 エッジの皮は幅が広く、明らかにフィックスド・エッジを手作業で切断して製造したものである。同じ12インチの 42006 が能率最優先のショート・ボイスコイルで大振幅時の歪みを容認した設計であるのに対し、このラッパはロング・ボイスコイルで能率が低く、高忠実度再生をねらった設計である。下の写真はボイスコイルがかなり飛び出して見えるが、これでもボイスコイルの位置はほぼ中央で、正しく調整された状態である。磁気回路のギャップの深さが 5 mm しかないのに、なんと、ボイスコイルの幅は 11 mm と2倍以上もあるのだ。この時代にコーンの振幅をそんなに広く想定していたとは思えないので、かなりの無駄があり、なぜこのような設計をしたのかは謎だ。

不必要と思われるほど長いボイスコイルで能率は低い
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
 冒頭の大太鼓の一発で衝撃を受けた。これはただならぬラッパだ。フィールドの小さい貧相な外見からは想像できない、床を揺るがすような重低音に、オーディオ的な快感を禁じえなかった。オイロダインはまったくかなわない。大太鼓以外のパートも大口径フルレンジとしては不思議なくらい団子にならず、さわやかさがあって魅力的であった。少しメローで聴きやすい声の音質ながら、ディースカウはディースカウらしく、シュヴァルツコップはシュバルツコップらしく聴こえた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
 独特の艶とまろやかさのあるソプラノで、夕べの想いはロマンティックな雰囲気に浸れた。やはりフルレンジなので、ホーンのような華やかさやリアリティには欠けるが、これはこれで、うっとりできる。この録音の独特な癖は少し潜められるが、区別ははっきりしていた。やはり、メローでありながら分解能のある不思議な音で、荒々しさのあるテレフンケンとは対照的であった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
 同じ高価なフィールドの12インチということで、どうしても比較してしまうが、42006 よりもずっと良かった。ヌブーのこの録音は理屈抜きで美しく、耽美的に聴けた。それでそのまま、なにも考えずに最後まで聴き続けてしまった。このラッパが持つ高域の甘さが、ヴァイオリンの SP 復刻ではすべて良い方向に作用していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
 このディスクのみ、愁いのある 42006 の音に軍配があがった。十分に雰囲気はあったのだが、ピアノはもう少し辛口のフィックスドエッジのほうが「らしく」聴こえる、ということなのだろう。分解能は申し分なく、アナログとデジタルの差もはっきりとわかる。巻線の低音はすばらしく、テレフンケンが軽々しく聞こえてしまうほどであった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
 録音嫌いで有名であったチェリビダッケは、個性派ぞろいの指揮者のなかでも、極め付けの一人といえるだろう。録音の人為的な編集を不正なものとした指揮者の意志の表れか、このディスクもあまり加工臭のしない好感のもてる音作りだ。人工調味料をふんだんに入れた惣菜のような録音に麻痺してしまった耳には、ゆっくりとしたテンポの展覧会の絵がスローフードのように心地よいだろう。もちろん、1990年代の新しい録音なので十分に Hi-Fi であるし、管弦楽の編成も大きいので、一般的なオーディオの試聴にも適したディスクであると思う。演奏前後の拍手も自然な雰囲気で録音されいる。

チェリビダッケの展覧会の絵とボレロ

 拍手の不思議な音場に驚いた。スピーカーの上方にふんわりと広がるプレゼンスに、思わず高いところにある別のスピーカーが鳴っているのか?と腰を浮かせてしまった。それが、信号をモノラルにミックスすると、ぴたりと真ん中に置いてあるテレフンケンから音が出てくるように聞こえるから見事だ。シュルツの KSP215 ほうがより正確にステレオの音場を再現していたはずだが、こちらのほうがずっと広がりがあって魅力的だ。これも皮エッジの効果だろうか?

 拍手ばかりでなく、オーケストラもすばらしい音で、この一連の試聴で初めて全曲を聴いてしまった。能率がやや低めなので、それなりにパワーが必要だが、EL34 シングルの8ワットでも不足しなかった。キエフの大門も伸びやかで破綻がなかったが、少しこじんまりとした感じであった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
 42006 では厳しかったハイハットだが、このラッパではまずますの出来であった。ピアノは角の取れた音でリラックスして聴くことができた。ベースはオイロダインやテレフンケンのようには弾けなかったが、誇張の無い表現が自然で好ましいものに感じられた。全体にマイルドであったが、このように角の取れたジャズもまた、すばらしいと思った。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
 クラッシックとジャズで女性ボーカルの評価が反対になるフルレンジが多いなかで、このユニットはどちらも良いという例外であった。独特の甘さはジャズでも同じだが、声からいろいろな表情がきちんと聞き取れたので、ずっと聴いていたいと感じた。

■■ 乱聴後記 ■■
 まったく驚くべきラッパである。何回も「不思議」という言葉を使ったが、けっして誇張ではなく、古ぼけて立派でもない外観からは想像できないほどの豊潤な音に驚いたためである。下のホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布では、実質 1.1 m 角ほどの小さなバッフルなのに 1 kHz 以下がフラットで低音がとても豊かなことと、4 kHz とやや低い周波数にピークがあることがわかる。全体を覆う甘さはこのピークと皮エッジの相乗効果なのかもしれない。つまりは、癖もそれなりに強い、ということであるし、周波数レンジもけっして広くはないので、完璧なラッパとはいえない。ではあるが、音楽再生のための最良の道具とは、このようなものではないか、と考える。無歪みであることのために、つまらない思いをすることはないのである。

 とくに印象的だった重低音に寄与しているのが皮のエッジだが、効果は f0 の低さだけではない。大学院で興味本意に受講した音響理論は、コーン・スピーカーのエッジで発生する振動の反射による混変調歪みに関する教授の論文の計算をやり直す、というものであった。その論文によると、エッジでの反射によって発生する混変調歪みが、スピーカーの歪みの大きな要因ということであった。

 たとえば、ロープの一端を木などに固定して反対から波を送ると、波は固定端で反射して戻って来る。これはフィックスドエッジの状態である。いっぽう、一端を柔らかな皮のようにほどよく伸びる材質で結んでおくと、反射はほとんど起こらない。つまり、フィックスド・エッジでは多量に発生するエッジでの反射が、皮のエッジではあまり発生せず、歪みが少ない、ということになる。このように優れた皮エッジだが、大量生産に不適なのは明らかで、スポンジなどに取って代わられ、廃れてしまったのは残念なことである。

 今回試聴したユニットは見た目はいまひとつなものの、2本が非常に良くそろっていて、皮エッジはとても柔らかく、特別に音の良いサンプルであった。したがって、同じユニットを入手しても、これほど優れた音はしない可能性が高いだろう。まさかとは思うが、オイロダインの低音に悩むオーナー諸氏は、この記事を読んでウーハーのエッジをハサミで切断したくなってしまうのではないかと、少々心配である。

周波数分布。バッフルなのに 1 kHz 以下がフラットなのが印象的だ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10226_807.jpg

■■ スペック ■■

3.4 kg : Weight : 重量
295 mm : Diameter : 外径
265 mm : Edge diameter : エッジの外径
220 mm : Cone diameter : コーンの外径
175 mm : Depth : 奥行き
90 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
35 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
39 Hz : Resonance frequency : f0
Middle : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
5 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
6 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
3 : Amount of top frequency : 最高音の量

8 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
5 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

8 : Soprano : ソプラノ
7 : Baritone : バリトン
6 : Violin : ヴァイオリン
7 : Piano : ピアノ

6 : Orchestra : オーケストラ
6 : Brass : 金管楽器
8 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
6 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
7 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

9 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c17

[近代史3] ドイツの音楽、ドイツの音、そして世界の音 中川隆
37. 中川隆[-9445] koaQ7Jey 2019年6月20日 17:36:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3036]

KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ一】まえおき
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219


「乱聴録」
この記事を2007年10月10日より書き始める。

著者 小林正信 略歴


1961年に長野県の伊那谷に生まれ、小学生のときにカセットデンスケでオーディオに入門し、中学では真空管アンプの設計と製作を学んだ。

高校生のときにオイロダインの入手を志し、米国方面の長い回り道を経て、四半世紀後にようやく購入した。大学時代はレコード初期の演奏と蓄音機に入れ込み、都内のレコード屋を自転車で巡回した。

最近はクラングフィルムを中心としたスピーカーに傾倒するかたわら、自分の知っている楽曲の範囲が狭いことを痛感して全曲集ものを多量に聴くなど、一貫して駄菓子のおもちゃのごとき人生の付録を楽しんでいる。


ニッパーのふりをする愛犬アイザックとEMGの蓄音機
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10219_801.jpg


乱聴録【序ノ一】まえおき(2007年10月11日)


わたしが記事を書くのならばと、貴重な資料を提供してくれたクラングフィルム・ホームのフランク氏、ジャーマン・ビンテージ・ラウドスピーカーのニコラウス氏、サウンドパーツの水谷氏、サウンドボックスの箕口氏をはじめとする諸兄に感謝する。


 6GA4 から始まって WE252A シングルまで、かつては真空管アンプの自作に熱中したが、やがて音を決めるのはラッパであって、アンプは調整役にすぎないという認識に至り、興味の中心がラッパ(スピーカー)に移った。

いっぽうで、パハマンやダルベーアのピアノなど、20世紀初頭の演奏に魅せられたことで古い録音の価値を知り、それらを再生するための古い装置が生活必需品となった。

ここ数年はドイツと縁が出来たこともあって、クラングフィルムを中心としたラッパが増えたが、米国系のシステムの情報が大量なの比べるとドイツ系の情報は極めて少なく、全体像の把握が困難で不便な思いをしている。

同様に情報を求めている人が少なくないことから、多少なりとも得た知識を提供することは意義があるとの考えに至り、このようものを書くことにした。

クラングフィルムの歴史は別の記事にまとめつつあるので、ここでは音を中心にして書くつもりである。(その後、クラングフィルムの情報も増えたようだ)


(2015年4月19日)
 やれやれ、ずいぶん長いこと無精をしていて、前回のコンスキ&クリューガーの記事を書いてから7年もたってしまった。オーディオどころではなかった時期も含め、その間にいろいろあって考えも変わったので、再開後はスタイルを改めようと思う。

以前は「名ラッパ乱聴録」として、スピーカーの名機を聴き比べて、客観的な要素も交えて書こうとしていたが、少々無理があった。そこで、タイトルを単に「乱調録」と改め、雑多なオーディオ機器を聴いた印象を書くことにしたい。


 「もとより個人的な試聴記であるので、無響室での測定のような厳密さはないにしても、ある程度は条件を整えたい」と考えてスタートしたが、大した仕組みでもない割に面倒だったうえ、道具の置き場所にも難儀した。

また、俗に「レッドニップル」、あるいは「ブルーフレーム」と呼ばれるテレフンケンの10インチ・フルレンジユニットをリファレンスにしてみたが、いろいろと条件をそろえて比較試聴してみると、そろえるほどにマンネリ化してしまうことが分かった。それで、これからは条件は整えずに気楽に聴いて気楽に書き、取り上げる機器を増やすことにしようと思う。もちろん、スピーカー以外も対象にする。


周波数特性測定時の様子(右下が測定対象のユニットで、ほかはバッフルの役目)
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10219_802.jpg


 写真は試聴するユニットを入れていた小型の後面解放箱で、外寸は幅 43 cm × 高さ 50 cm × 奥行22 cmで、愛犬アイザックにコーン紙をなめられないように、前面を金網でカバーしてあった。

これを4個積んでバッフル効果が得られるようにして、周波数測定にも使用したものだ。今後もフルレンジユニットなどの試聴用仮設箱として使うかもしれない。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219



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KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ二】試聴用のレコード
(2007年10月14日、2015年4月21日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221

リスニング・ルームから数十メートルの池の冬景色
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上の写真は細い道路を挟んで向かいにある池の冬景色で、ごらんのとおりの田舎だ。いまはちょうど桜が満開で綺麗に見える。リスニングルームの一部を2階に増築中で、来年の春には吹き抜けを通じた音を聴きながら、桜と池を眺められそうだ


 録音による影響はあまりにも大きいので、当初からの試聴用ソースをそのまま使い続けることにした。条件が許せばそれらを聴き、出先などで無理ならその場のソースを聴くといったところだ。


 「オーディオの真髄は時空を越えた演奏の再現である」とするなら、たとえ古い録音で音質が悪くても演奏が優れていれば、最新優秀録音でも凡庸な演奏より、真剣に再生する必要があるということになる。

サイトウキネン音楽祭が近くの松本で開催されることもあって、田舎者としてはコンサートに足を運んでいるつもりだが、現在の演奏家は生を聴いて感動しても、レコードではつまらなく感じることが多い。

それにひきかえ、個性ある往年の名手の録音には、聴けども尽きぬ魅力がある。

故・池田圭氏が特性の悪い古いレコードが「缶詰音楽」と揶揄されていたのを、噛めばかむほど味が出る「乾物音楽」と表現したのは至言だと思う。カール・フレッシュのヴァイオリンなんて、正しくそうだ。

 試聴用の7つのソースは、楽しんで聴けなければ繰り返し聴くことが苦痛になってしまうので好きな演奏を選んだが、古い録音からデジタル録音、そして、少し歪んでいる録音など、なるべく異なる音の側面を聴けるように配慮した。

LP で多くの試聴を繰り返すことは困難なので CD にしたのだが、いまではFLACやDSDなどのファイルを主に再生するようになってしまったので、リッピングしたファイルも使うことにする。


ヨゼフ・ハシッドのオリジナルSP盤
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ディスク1 : 「マーラー/子供の不思議な角笛」 : Mahler / Des Knaben Wunderhorn
Elisabeth Schwarzkopf, Dietrich Fisher-Dieskau : London Symphony Orchestra / George Szell : 1969. EMI

ディスク2 : 「モーツァルト/女声歌曲集」 : Mozart Songs II
Claron McFadden(sop), Bart van Oort (Fortepiano 1795) : 2002. BRILLIANT

ディスク3 : 「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」 : Ginette Neveu & Josef Hassid
1938, 39, 40. EMI-TESTAMENT

ディスク4 : 「ショパン/ノクターン全集」 : Chopin Nocturnes
Vladimir Ashkenazy : 1975, 1985. LONDON

ディスク5 : 「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」 : Mussorgsky / Pictures at an Exhibition
Ravel / Bolero : Munchner Philharmoniker / Sergiu Celibidache : 1993, 1994. EMI

ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」 : Waltz for Debby
Bill Evance Trio : 1961. REVERSIDE

ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」 : Sarah Vaughan with Clifford Brown and others
1954. MARCURY

 まだ問題なく動作するので、独 NTI の AL1 と専用の校正済みマイクロフォンの組合せも可能なときは引き続き用いることにする。もっと詳細なグラフで周波数特性が測定できる装置もあるが、残響の多いリスニングルームでは、この程度の粗い周波数分解が適切だろうと思う。もっとも、AL1 が故障したら高分解能なものに変えるかもしれない。

参考のために中心周波数をリストしておく。有効数字を2桁にしてあるので、1.26kが1.3 kHzというように値が丸められている。

なお、中心周波数が 20 kHz の場合の周波数範囲は約 18〜22 kHz になるので、20 kHz までフラットなスピーカーでも 20〜22 kHz で応答が悪くなれば 20 kHz の測定レベルは低下してしまうことになる。

20、25、32、40、50、63、80、100、130、160、200、250、400、500、630、800、1.0 k、1.3k、1.6 k、2.0 k、2.5 k、3.2 k、4.0 k、5.0 k、6.3 k、8.0 k、10 k、13 k、16 k、20 k


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最後の画像はスピーカーから音を出さずに測定した、リスニング・ルームの環境騒音である。普段は鳥たちの声と水のせせらぎに、少しだけ車の騒音が聞こえるという静かな環境なので、ご覧のように都会では考えられないほど騒音レベルが低く、測定に与える影響はわずかである。

とはいえ、8インチ・フルレンジなど、低音の出ないユニットの測定結果に現れる重低音は、この環境騒音がかなりの部分を占めているばあいがある。

この画像程度のレベルなら、まったく再生されていないと理解していただきたい。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221



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乱聴録【其ノ一】アルニコのオイロダイン KL-L439 EURODYN
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222

試聴時のオイロダインの様子(中央にはKL-L501が2本)
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長いまえおきが終わって、ようやく最初のラッパの試聴である。その記念すべき第一号には、一番有名なオイロダインに登場してもらい、この乱聴録の評価がどの程度参考になり得るのか、あるいは乱調で無意味なものなのかを判断していただくことにする。オイロダインといってもいろいろとあるが、登場するのはクラングフィルム製のアルニコのオイロダイン KL-L439 である。試聴は上の写真のように、KL-L501と兼用の仮設の平面バッフルで行った。バッフルの実質的なサイズは幅が 2.5 m、高さが 1.5 m であった。このオイロダインには音響レンズが付いているが、少し前まで音響レンズの無いオイロダインを、もう少しまともなバッフルに取り付けてメイン・スピーカーとして愛聴していたので、音響レンズの有無によるちがいにも触れることにする。

クラングフィルム(Klangfilm)は英語風ならサウンドフィルムという名前の会社で、1928年にトーキー映画システムの開発と販売を目的として、SIEMENS & HALSKE と AEG(Allgemeine Elektrizitaets-Gesellschaft)によって共同設立された。ウェスタン・エレクトリックの事業が電話をはじめとして数多くあったのに対し、クラングフィルムはトーキー専業であった。その戦後初のトーキー・システムとして1945年に登場したのが「オイロダイン・システム」である。オイロダインというのは、そこで使われていたスピーカーであったことに由来する呼び名で、スピーカー本体に Eurodyn という文字は無い。なお、1945年当時のモデルは、フィールドの KL-L9431 であり、アルニコは1950年代の途中からである。


オイロダインの背面
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_802.jpg


オイロダインは劇場用の典型的な2ウェイ・ホーン・スピーカーで、クロスオーバー周波数は 600 Hz 付近である(ネットワーク回路の設計値は 500 Hz で、この値は実測によるもの)。日本に多いジーメンスのオイロダインと、クラングフィルムのオイロダインとの一番のちがいは、高音用のドライバーである。上の写真のように、クラングフィルムが2インチ半ほどの振動板とは思えないほど巨大なドライバー(KL-L302)なのに対し、ジーメンスのドライバーは二回りほど小さい。ウーハーはどちらも KL-L406 で同じである(ウーハー3発のモデルを除く)。この試聴はホーンのデッドニングなど、一切手を加えていない状態で行った。(正確さのために追記するが、オリジナルで行われた音響レンズの取り付けでは、レンズの後端とホーンの間にゴムシートが挟まれており、それがある程度デッドニングの役割を果している)


オイロダインのウーハー KL-L406
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
昨年ついにシュヴァルツコップが物故してしまい、新盤の解説に没年が記載されているのを見るのが寂しい。このディスクは名曲の名演奏の名録音という、三拍子が最高次元でそろった究極の名盤なので、オリジナルのLPを愛蔵している人も多いことだろう。1曲目のフィッシャー・ディースカウが歌う「死んだ鼓手」は、マーラーらしい皮肉っぽい曲で、大太鼓の30 Hzにおよぶ低音が鮮明に録音されている。我が家のラッパでこれをみごとに再生するのは Europa Junior Klarton のみなので、重低音の判定にはもってこいである。耳に染み着いたシュヴァルツコップの声の聴こえ方も、ラッパの素性がよくわかるという点で最高である。

ところで、このCDも最近のデジタルリマスター盤は音の人工的な臭いが強くなってしまっている。この点をオーディオ評論家の新氏にたずねたところ、「特定のデジタル編集装置を使うのであるが、そのためにどのリマスターもその機械の音になってしまう」という恐ろしい回答であった。リマスター以前の旧盤CDを中古レコード屋で探すなどというバカバカしい事態が、現実になってしまうのかもしれない。


「方形の宇宙」の江夏氏がLPよりも好みだ、というジャケット


冒頭の大太鼓は15インチウーハーにしては「トンッ」と軽い音で、全体に量感が不足しており、やや中高音寄りのバランスであった。これは小さな仮設バッフルのせいで助長されているが、大きなバッフルに取り付けてもこの傾向があるラッパだ。それで、2メートル角のバッフルが必要という話が登場することになる。フィッシャー・ディースカウの声は硬質だが、説得力があってこの曲にはふさわしかった。4曲めの「ラインの伝説」では、シュヴァルツコップのソプラノが、鮮やかでありながら聴き馴染んだ声のイメージから外れることもなく、魅力的であった。また、ホーン・スピーカーならではの輝かしい金管で、オーケストラ全体も色彩豊かに聞こえた。


■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このソプラノはフォルテで声がハスキーっぽく感じられるような、少し変調がかった感じの音で録音されているのであるが、オイロダインによってそれが誇張されてしまった。やはり録音を選ぶ傾向のあるラッパである。この録音は後の編集までもがシンプルなのか、スタジオの残響による空気感のようなものが自然に記録されており、少し不鮮明だが古楽器のフォルテピアノの響きが美しい。そのあたりはオイロダインの克明さによってうまく表現された。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
全般にオイロダインのピアノは音が明るすぎるように感じる。もっとも、実際にコンサート・ホールに足を運べば、生のピアノの音はかなり明るくて輝かしいので、オイロダインはそれなりに正しい音を再生しているということになる。このディスクにはアナログ録音とデジタル録音が混じっている。その差は極めてはっきりと聞き取れて、特にデジタルのピアノが明るかったが、この印象にはショパンのノクターンという曲の趣が影響したと思う。よく「オイロダインのピアノは硬い」と聞く。たしかに硬めで少し金属質たが、硬さによってリアルさと輝きが生み出されるというメリットもある。もっとも、アンプによっては聴き疲れする音になってしまうから難しい。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手は自然、かつ、臨場感豊かに広がりをもって聞こえた。これには音響レンズも一役買っていて、本来は前に出る傾向のある音像が、後方にも広がるように作用していた。低音がやや軽いのは同じであるが、ラベルの鮮やかなオーケストレーションを存分に楽しめた。よく、オイロダインとドイツの重厚な音楽であるワーグナーやブルックナーを結びつけて語る人がいるが、自分には特別に相性がいいとは思えない。オイロダインには案外カラフルなフランス物がぴったりで、昨年末までのオイロダインをメインにしていたとき、いったい何回クリュイタンスのラベルを聴いたのか数え切れないほどである。ワーグナーなら、むしろテレフンケンの O85 が極め付けのように思う。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
とにかく、はじけるようなベースの音に圧倒された。もっとボリュームを上げれば、すさまじい迫力になるにちがいない。スネアやハイハットも鮮明で、まるで見えるかのようだった。ジャズのピアノは音像が巨大で、自分にはどう再生されれば正しいのかイメージが持てないのだが、ショパンとは異なり、音色が明るいことはデメリットにはならなかった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
たぶんサラ・ボーンの声はもっと太く再生されなければならないのであろうが、自分にはそれなりに心地よく聞こえた。トランペットも雰囲気たっぷりに鳴ったし、全体にとても満足できた。


■■ まとめ ■■
このオイロダインの音色がそうであるように、ドイツの音はけっして金属的なモノクロームの世界ではなく、寒色から暖色までの豊かな色彩をもつ音である。米国系の音は暖色に偏っているために明るく、より鮮やかに感じるのに対し、ドイツ系の音は冷たい色も含んでいるために一聴すると地味なのだが、じっくりと聴けば、より色合いが豊富で表現の幅が広いことに気づくはずだ。オイロダインはジャズとクラッシックのどちらにもマッチする、さまざまな音色の出せるラッパなので、手間がかかることを除けば万人向けともいえる。予算とやる気があるのなら、初心者が買うのも悪くないと思う。入力抵抗が200オームもあるフィールドよりも、15オームのアルニコが無難だ。

ここで手短に説明できるほど簡単ではないが、オイロダインを使いこなすには、とにかくホーンを手なずけなければならない。マーラーでは良かったシュヴァルツコップも、ゼーフリートとのモラヴィア二重唱では、ホーンが共鳴するように聞こえてしまう部分がある。相性の悪い女声といえばフェリアで、もともとメガホンを付けたような声の傾向が誇張されてしまうのであるが、調整しだいではフェリアのグルックを、えもいわれぬリアルな声で楽しめるようにできるのも事実である。音響レンズはゴム・シート(追補:フェルトもある)を挟んで取り付けてあるので、デッドニングの効果もある。

個人的には、トランス結合を多用してナロー・レンジなアンプを作るという方向よりも、ホーンをある程度デッドニングするほうが賢いと思っている。まことに得難い、ズミクロン・レンズのごとき解像度を台なしにしないためである。また、無帰還アンプは普通のスピーカーでは顕在化しない部品のアラが出て失敗することが多いので、完璧に材料を吟味し尽くすのでない限り、軽くNFBをかけたほうが無難である。もっとも、ジャズを聴くにはそんな小細工は無用で、あるがままが一番よいのかもしれない。

ある弦楽ファンのオイロダイン・オーナーが、「以前のアルティックでは聞こえなかった、カルテットの冒頭で音が出る直前の気配が、オイロダインでは克明に感じられる」と話すのを聞いた。オイロダインの表現能力をみごとに言葉にしたと思う。このようなシリアスなリスニングには、音響レンズが無いほうが適しているが、オーケストラなどの大編成では、音響レンズがあったほうが音像が左右や後方に広がって自然になる。音質も多少はマイルドになるが、下記の評価が変わるほどの大きな差は無い。


ホワイト・ノイズ再生時の音圧の周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_805.jpg


■■ スペック ■■
: Weight : 重量
: Diameter : 外径
490 mm : Width : 幅
815 mm : Hight : 高さ
415 mm : Depth : 奥行き
: Depth of basket : バスケットの奥行き
: Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : input impedance : 入力抵抗
50 - 18 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
70 Hz : Resonance frequency : f0
600 Hz : Crossover frequency : クロスオーバー周波数
(electrical crossover is 500 Hz)
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
7 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

7 : Quality of lower frequency : 低音の質
6 : Quality of middle frequency : 中音の質
7 : Quality of higher frequency : 高音の質
4 : Frequency balance : 各音域のバランス

3 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
8 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

5 : Soprano : ソプラノ
5 : Baritone : バリトン
7 : Violin : ヴァイオリン
6 : Piano : ピアノ

7 : Orchestra (strings) : オーケストラ
8 : Brass : 金管楽器
4 : Big drum : 大太鼓の重低音
9 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

8 : Snare drum : スネアドラム
8 : Jazz base : ジャズ・ベース
5 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222



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乱聴録【其ノ二】テレフンケン(ブルー・フレーム) TELEFUNKEN Ela L6
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223

TELEFUNKEN Ela L6 10インチ・フルレンジ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_801.jpg


テレフンケンは1903年に皇帝ヴィルヘルム2世の命により、SIEMENS & HALSKE と AEG によって共同設立された無線分野を開拓するための会社で、社名は遠隔を表す「テレ」と火花や電波を表す「フンケン」に由来する。ちょうどクラングフィルムよりも四半世紀早く、同じ2社によって設立されたこの会社は、現在のオーディオ界ではスピーカーよりも真空管で有名であるが、なんといってもラジオでの成功が顕著であり、膨大な数の機器を製造した。また、テープ・レコーダーの開発でも、オーディオ界に多大な貢献をした。

このユニットは数発を並べたフルレンジ、あるいは10個以上を並べて小型のホーン・ツィータと組み合わせた2ウェイとして、主にPA用途で使われた。一部はモニター用として使われたものもあり、幅広く用いられた割には数が多くないように思う。濃いブルーに塗装されたバスケットは、ジーメンスの10インチユニットのような薄いアルミではなく、肉厚でガッチリとしている。この塗装色から「ブルー・フレーム」などと呼ばれるようになった。最も美しいラッパの一つである。


青いフレームと赤いダンパーのフランジ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_802.jpg


この記事では青いテレフンケン、あるいは単にテレフンケンと呼ぶことにする。コーン紙はエクスポーネンシャル形状で、中央の赤色いキャップが乳首のような形状であることから「レッド・ニップル」とも呼ばれる。このユニットのフルレンジ再生は、オイロダインと切り替え比較をしても十分に聴きごたえがあるほどで、音質もドイツ製スピーカーの典型である。このユニットの試聴はアルニコのオイロダイン(KL-L439)と比較しながら、平らなマグネットのもの2個で行なった。


赤く乳首のようなセンター・キャップ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_803.jpg


■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
最初の「死んだ鼓手」では、冒頭の大太鼓がオイロダインよりも量感があることに驚いた。逆にいえば、小さな仮設バッフルに取り付けられたオイロダインの量感が不足しているのだが、さらにちっぽけな箱に入れらたテレフンケンが勝るのだから、やはり低音は優れていると判断できる。皮肉っぽい歌詞を歌う表情豊かなフィッシャー・ディースカウの声は自然に再生され、やや誇張のあるオイロダインよりも好感がもてる音であった。オーケストラはホーン型のオイロダインほど鮮やかではないが、すべての楽器のパートが十分に楽しめた。4曲めの「ラインの伝説」ではシュヴァルツコップのソプラノが少し艶の無い声に感じられた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
オーディオ愛好家というものは、名曲の名演奏にこだわるあまり、一部の楽曲ばかりを聴くという傾向がある。自分も同じであったが、最近は無知を反省してブリリアントの全曲集を多量に聴いている。このディスクも同レーベルのモーツァルト全集170枚組のなかの1枚である。ブリリアントのプロデューサーは歴代の演奏に造詣が深いらしく、最近もショパンの全曲集に驚かされた。なんと、1903年に録音されたプーニョの演奏が含まれているのである。同レーベルは安価な全曲集専門で、全般にコストのかかるメジャーな演奏家の新しい録音は無いが、マイナーな録音や古い録音から意味のある選択をしている。この女声歌曲集はとてもシンプルな録音で、古楽器のフォルテピアノは良い音だが、ソプラノがフォルテで少し歪んでハスキーに聴こえる傾向がある。この歪むような声の変化が、ラッパによって様々に聞こえるのが興味深い。演奏にはシュヴァルツコップとギーゼキングのような豊かな表現を望むべくもないが、典雅な雰囲気があって悪くない。


モーツァルトのボックス・セットと試聴用のCD


「モーツァルト/女声歌曲集」からは10曲目の「Abendempfindung」(夕べの想い)」をいつも聴くことにしている。ソプラノはフルレンジでは物足りないことが多いが、このユニットはまずまずで、10インチのフルレンジとしては優れている。ソプラノの声の歪みはオイロダインほど強調されず、平均的であった。ただし、テレフンケンでは本来エレガントであるはずのソプラノが、少しだけたくましく感じられてしまった。空気感や古楽器のフォルテピアノの美しい響きは、明らかにオイロダインの方が優れていたが、テレフンケンでもそれなりに味わえた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヴァイオリンでは、ホーンによる音作りに秀でたオイロダインとかなり差がついたが、それでも10インチのフルレンジとしては上々の表現力であった。ヌブーよりもハシッドが良く、厚みのある音で充実していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
フルレンジ・ユニットにとってヴァイオリンの再生が難しいのに対し、ピアノは全般に得意なジャンルのようで、このテレフンケンもピアノは優れていた。右手の響きが華やかなオイロダインも良かったが、少しカンカンした金属的なところがあって、むしろテレフンケンのほうが好ましく感じられた。テレフンケンのピアノには 42006 のような愁いはなく、ショパンのノクターンにはやや健康的すぎる音ではあるが、バランスのとれた、それなりに華のある響きを聴かせてくれた。デジタル録音とアナログ録音の差もはっきりと聞き取れた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はフルレンジ・ユニットには厳しいものだが、会場にひろがって行く雰囲気がまずまず自然に聴けた。フィナーレのキエフの大門でも、分厚い低音に支えられたオーケストラのピラミッドが崩れることは無く、余裕さえ感じられたのはさすがであった。繊細感には乏しいが団子にはならず、ブラスの輝きはそれなりにあり、トライアングルもきちんと再生された。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
やはりフルレンジ・ユニットには厳しいスネアドラムだが、このテレフンケンはかろうじて合格点で、いちおうそれらしく聞こえた。ピアノはドイツのユニットとしては明るく健康的な音色がマッチして、ショパンよりも良かった。ウッドベースは量感と弾力感がすばらしく、10インチとしては最高の部類であった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
この録音では、テレフンケンはほとんどのパートでオイロダインよりも好ましい音を出した。とくに、サラ・ボーンのボーカルは出色で、全体的な音の雰囲気も演奏にマッチしていたので、これなら、755A をはじめとする米国系のラッパを気にして横目でにらむ必要は無いだろう。


■■ まとめ ■■
みるからによい音がしそうなユニットだが、やはり優れた再生能力をもっていた。テレフンケンはエクスポーネンシャル形状のコーンの発明など、黎明期のスピーカー開発をリードしたメーカーであり、当然ながらスピーカーの製造では最高の技術をもっていた。「そのテレフンケンでもっとも実用的なラッパではないか?」というのが、試聴を終えた自分の感想である。同様な10インチのSIEMENSに比べると力強く元気な音で、男性的に感じられるかもしれない。

下の周波数分布を見ればわかるように、高域はの伸びはドイツのフルレンジとしては標準的より上だが、さらに8kHz前後を持ち上げて聴感上の満足を得るという、典型的な音作りもしてある。また、周波数分布は少しデコボコしていて、それによる癖が力強さにつながっているようだ。能率は非常に高く、音に多少の荒さはあるものの、驚くべき実力を持つラッパだ。なお、2ウェイにすることで荒さは解消できるだろう。


小さなうねりはあるがワイドレンジな周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10223_805.jpg


■■ スペック ■■

2.2 kg : Weight : 重量
247 mm : Diameter : 外径
213 mm : Edge diameter : エッジの外径
188 mm : Cone diameter : コーンの外径
138 mm / 128 mm : Depth : 奥行き
78 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
30 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

2 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
60 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
59 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
4 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
4 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

4 : Softness : 音のやわらかさ
7 : Brightness : 音の明るさ
3 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
6 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
5 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
5 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

4 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223


▲△▽▼


乱聴録【其ノ三】クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L45
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224

初期の台座が付いた 42006
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_801.jpg


クラングフィルムでは、1920年代後半のライス&ケロッグ型に次いで古い、この1930年代前半の形状をとどめるセンター・スパイダー型のラッパが、戦後になってアルニコの時代に移り変わるまでの長い間、フルレンジ・スピーカーの王座を守りぬいた。42006 はそれだけ完成度が高く、決定版であったということである。さらに、磁気回路が巨大で外観が立派なこともあって、42006 は現在でも最高のフルレンジとされているのだから、ラッパは1930年代前半から進歩していないと、この一面ではいえることになってしまう。この古風な姿をしたラッパが現在でも入手可能で、そのうえ、すばらしい音を出してくれるということは、ヴィンテージ・オーディオにおける最高の喜びのひとつである。

俗に ZETTON と呼ばれているようだが、KLANGFILM ZETTON システムのメイン・スピーカーは、別の12インチモデルである。型番は42002〜42004あたりの可能性が高い。(その後の調査によって、ZETTONについの記述が誤りだったことが判明したので、訂正させていただいた) 42006 はトランク・ケースに組み込んで、ポータブル映写システムに多用されたため、製造数が多く、現在でもクラングフィルムのフィールド型としては、最も数が多いラッパである。したがって、入手は比較的容易だが、すでにかなり高額になってしまっているだけでなく、さらに高騰しそうな勢いである。

シリアルが4万台の初期ユニットは、ガスケットのフェルトが美しい紺色をしている。そのなかには、上の写真のような台座が付いているユニットがある。42006 は磁気回路が非常に大きくて重い割りにフレームが薄い鉄板なので、少しの衝撃で変形してしまう恐れがあるから、この台座が省略されてしまったのは残念である(その後、7万台で台座付きのものを目にした)。6万台になるとフェルトは灰色になるが、代わりにレモン・イエローの半透明塗料が磁気回路の防さび用として塗布されている。下の写真の左側のユニットがそれで、タグには1938年と記されている。旧ドイツによるチェコスロバキア併合が始まった年であり、大戦前夜の優れた品質の製品が生み出された時代でもある。


シリアルが6万台(左)と11万台(右)の 42006
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右側はシリアルが11万台で、第二次大戦中の製造と思われるが、品質は意外に高く、物資不足による粗悪な製品のイメージとはほど遠いものである。1945年のオイロダインと同様に、クラングフィルムの七不思議だ。その後、クラングフィルムのモデル・ナンバーが大戦中までの5桁から、1945年ごろの4桁を経て3桁になるのにしたがい、KL-L305 と改められたが、ラッパにこれといった変化は無かった。

42006 の初期には TELEFUNKEN ブランドの Ela L45 という同型のラッパがあった。黒いチジミ塗装、緑色のフェルト、センター・スパイダーのすき間に輝く銅メッキのポールピース。そういったパーツでいっそう魅力的に見えるラッパだが、最大のちがいはコーン紙にある。これまでに入手した2本は、どちらもコーン紙が少し茶色がかっていて質感がちがい、音も少しだけ柔かい印象であった。また、ボイスコイルの直流抵抗も14オーム程度と多少高かった。とはいえ、42006と異なる評価を与えるほどの差は無いので、いっしょにまとめてしまった。試聴は11万台のラッパを中心に、他も少しだけ聴きながら行った。


テレフンケンの Ela L45
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
死んだ鼓手の大太鼓は青いテレフンケンと同じくらいの量感であるが、口径が大きいためか余裕を感じる。フィッシャー・ディースカウのバリトンはオイロダイン以上にリアルで凝縮感があり、ゾクゾクするほどであった。トライアングルやピッコロなど、細かい音も一とおり聞き取れた。ソプラノは軟らかく聞きやすいが、ほんの少し物足りなかった。それでも、シュバルツコップらしい声には聞こえた。途中のバイオリンソロは艶が控え目だが良い感じであった。古色蒼然たる見かけよりもずっと Hi-Fi 的だったのは確かである。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
ホールトーンなど、古楽らしい空間の雰囲気は弱かったが、ニュアンスはそれなりに聞き取れた。ソプラノも地味で、ソプラノがフォルテで声が割れるような録音が歪むようなところは、濁ってしまってニュアンスがはっきりと聞き取れなかった。とはいえ、声がソフトで聞きやすかったこともあり、聴いていて悪い気分ではなかった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヌブーとハシッドはあふれる才能をもつバイオリニストであったこと、そして、若くして命を失ったことで共通している。大二次大戦の初期に行われたブルムラインの装置による録音は、SP時代の頂点ともいえる出来であり、赤レーベルに金泥が輝くヌブーのHMV盤は、ヴァイオリン・ディスク史上の宝石である。ハシッドのほうはエビ茶色のレーベルで、同じ HMV盤でも趣が異なるのだが、念のためにSP盤を取り出して確認したところ、やはりブルムラインの装置を示す□の刻印があった。ウエスタンエレクトリックの装置なら△の刻印である。17才でハシッドが録音したタイスの瞑想曲を HMV の 203型蓄音機で聴くと、「クライスラーが200年に一度の逸材と絶賛した彼のビロードのごとき手で奏でれば、このありきたりに聴こえがちな曲がなんという深い美しさをたたえるのであろうか」と、思わずにはいられない。それほどの美音は望まないにせよ、この録音のバイオリンをフルレンジ・ユニットで満足に再生するのは意外に難しく、試聴にはもってこいである。


ヴァイオリニストに多い早逝の天才である二人


一聴からしてヌブーはいまひとつであった。高域に蓄音機的な華やかさが無く、電蓄的(当り前だが)であった。ちなみに電蓄とは電気蓄音機のことで、シャキッとした機械式の蓄音機の音に対し、ブーミーな音とされている。ハシッドはまずまずであったが、どうも古いヴァイオリンとは相性が悪いのかもしれない。試しにローラン・コルシアを聴いてみたところ、なかなか良い雰囲気であった。どうもヴァイオリンに関しては新しい録音のほうがマッチするようである。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
録音年代の差はオイロダインほどではないが、はっきりと聞き取れた。音にはかげりがあって、ショパンのノクターンらしい雰囲気を味わうことができた。オイロダインは、20番で音が明るすぎて違和感があった。42006 も全体に少し誇張された感じはしたが、19番では音が少し不安定でいっそうアナログ的に聞こえる効果が生じて、この CD にはマッチしていた。高音は音程によって音色が異なるばあいがあり、調律師だったら気になるであろう。いかにも敏感なフルレンジらしい魅力的なピアノで、ソプラノが地味なのと対象的であった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
一応フル・オーケストラもちゃんと聞けたし、チューブベルや大太鼓も悪くなかった。トライアングルなど細かい音も聞き取れた。しかし、音場はダンゴ気味になってあまり広がらなかった。もっと大きなバッフルなら良かったのかもしれない。やはり、「フル・オーケストラではツィーターが欲しくなるな」という印象をもった。量感はけっこうあって、ズシンと来た。拍手はダクトを耳に当てて聴いたような、遠くのジェット機の騒音にも似た、変調された感じの音であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
田舎に行くとコイン精米機というのがあって、玄米から精米し立ての米を食べるために利用されている。コイン精米機の動作中は「ザーザー」とも「ジャージャー」ともつかない音が響くのだが、42006 のスネアドラムは、まるでこの音のようであった。ハイハットはまずまずで、ピアノはリアルだが誇張された感じであった。ベースはオイロダインのような弾ける感じではなく、普通という印象を受けた。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
クリフォード・ブラウンのミュートを付けたトランペットは、なんともいえない哀愁を帯びた響きであった。少しマイルドに過ぎるきらいはあるが、けっしてあいまいではなく、音のくま取りははっきりとしていた。ボーカルは声が浮き出て良かった。

■■ まとめ ■■
この量産ユニットとしては最も古い形状のフルレンジは、はたして Hi-Fi に使えるのであろうか? その答えは YES でもあり NO でもある。意外にレンジは広く、音の透明感もそれなりにある。往年の名録音ならオーケストラも含めておおむね良好だが、大編成の新しい録音はおもしろくない。フルレンジで高域を補うために良くある 8 kHz 付近のピークは比較的弱く、素直な特性である。したがって、自然で大人しい音である。

Hi-Fi 用ではなく、能率重視の古い設計だが、センタースパイダでショートボイスコイルという、軽い音原らしい敏感な音で、俗にいうハイスピードの典型だろう。いっぽうで巨大なフィールドらしい中音域の凝縮感もあった。低域はやや甘くて使いやすく、オイロダインよりも容易に低音の量感を出すことができる。男性ボーカル専用にモノで使えば最高か? ツィーター無しで満足できるかどうかは、聴く人の感性やポリシーによるが、平均的な米国系の12インチ・ユニットよりもはるかにワイドレンジなことは確かである。娘が借りてきたヒラリー・ダフの DVD を、なんの違和感も無く再生出来たことを付け加えておく。さすがに映画用のラッパだ。

初期の台座が付いたラッパは f0 が 70 Hz と少し高く、後期のものよりも低音が軽く感じられた。テレフンケンは少しだけ柔かい音で、42006 にもかすかにある、SIEMENS 系のフルレンジに特徴的な音の硬さが目立たなかった。さて、だいぶ長くなったが、42006 についてはあまりに書くべきことが多いので、続きは稿を改めて別の書き物にまとめることにする。


11万台のユニットの周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_805.jpg


■■ スペック(42006)■■

6.8 kg : Weight : 重量
296 mm : Diameter : 外径
263 mm : Edge diameter : エッジの外径
236 mm : Cone diameter : コーンの外径
193 mm : Depth : 奥行き
88 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

10 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
2.7 k ohm : Field coil DC resistance : フィールドコイルの直流抵抗
50 - 12 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
67 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
4 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
5 : Amount of high frequency : 高音の量
2 : Amount of top frequency : 最高音の量

6 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

6 : Softness : 音のやわらかさ
4 : Brightness : 音の明るさ
4 : Clearness : 音の透明さ
4 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
8 : Baritone : バリトン
4 : Violin : ヴァイオリン
8 : Piano : ピアノ

4 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
6 : Big drum : 大太鼓の重低音
3 : Triangle : トライアングル
2 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

2 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

5 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
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▲△▽▼



乱聴録【其ノ四】シュルツ KSP215 SCHULZ
(2008年3月20日)
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左がフェライト、右がアルニコの KSP215
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シュルツ(W. Schulz Elektroakustik/Mechanik)は東ベルリンで第二次大戦後の数十年間にわたり、レコーディング・スタジオや放送局のモニター用スピーカーなどを製造していたオーディオ機器メーカーである。プロ用のみであったためにどの機種も製造数が少なく、市場でも見かけることが少ない。エテルナ・レーベルなどで有名なシャルプラッテンも、モニター・スピーカーとしてシュルツを用いていたので、エテルナの優れた音質にシュルツのスピーカーが深くかかわっていたにちがいない。シュルツは独特な構造の大型コアキシャル O18(TH315)で有名だが、KSP 215 も小さいながら風変わりなラッパである。

まず、エッジが発泡ネオプレンゴムである。このようなスポンジ状のエッジは、英ローサー製 PM6 のエッジがボロボロになって痛い目にあった身としては不安であるが、指で押してみると軟らかく、まったく劣化していないように見えるから不思議だ。つぎに、ダブルコーンの中心のボイスコイル・ボビンのところに樹脂性のキャップが接着されていて、ちょうどソフトドーム・ツィーターのようになっている。それらに深緑色の塗装も加わることで、特異な外観になっている。

KSP215 にはアルニコとフェライトのもの(KSP215K)があって、磁石以外の構造や音も若干異なる。アルニコにはコルゲーションが1本あるほか、ドームとなるキャップがボイスコイル・ボビンに接するように接着されている。フェライトにはコルゲーションが無く、キャップは大きめでボイスコイル・ボビンから少し離れたコーン紙に接着されている。フェライトのほうが KSP215 の個性をより強く持っているので、試聴はフェライトで行い、少しだけアルニコと比較してみることにした。


上がフェライト、下の二つがアルニコの KSP215
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
フィッシャー・ディースカウはかなりマイルドで明るい声に聴こえた。最近のナチュラル派をうたうスピーカーで聴く彼の声にもこのような傾向があるが、彼の生演奏を聴いたことがある耳にとっては、テレフンケンのほうがずっと真実に近い声に感じられた。明らかにシュルツのほうが歪みが少ないのだが、歪みが少ないほど原音に近く聞こえるという比例関係は、多くのばあいに成立しない。この解離によって、原音追求が冬の旅になるのである。

ソプラノもじつにきれいだが薄味で、円熟期のシュヴァルツコップの声がずいぶんと可愛らしく聴こえてしまってもの足りなかった。もっと無垢なソプラノなら、チャーミングに聞こえるシュルツの音が似合うことだろう。

いっぽう、伴奏は全般に優れていた。大太鼓はテレフンケンほど量感はないものの、オイロダインのように倍音成分が勝ってトンッと軽くはならず、低くとどろく感じがある程度出ていた。8インチとしては最高の部類だろう。オーケストラの分離は、さすがといえるほどであった。シングルコーンならステレオの定位や分離が必ず良い、というのは誤りである。コーンは複雑な分割振動をしており、定位に大きウエイトを占める中高音ではとくに、音源の位置が複雑になる。10 kHz の波長 3.4 cm に対してコーンは大きく、位相を乱すのに十分だ。シュルツはセンターのドームが有効に機能している印象である。ストリングも見通しが良くてとてもなめらかであったが、ウエットに感じた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このディスクはシュルツで好ましく聴くことができた。ソプラノの歪はそのままストレートに聴こえたが、清らかさがあって不快ではなかった。箱庭的で狭い印象ではあったが、録音された場所の空間を感じることができた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
シュルツはこの古いヴァイオリンの録音には向かないようである。最新の高級なラッパで聴いたときのような、つまらない音であった。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
なにかで「アシュケナージが来日した際にパハマンのSPレコードを探し求めた」というような文章を読んだのだが、出典を忘れてしまって思い出せない。それはあやふやな記憶だが、このノクターン全集を聴くとパハマンの幽幻な演奏とのつながりを感じるのは、二人のファースト・ネームがともにウラジミールだからというわけではないだろう。このディスクの録音は1975年と1985年に行なわれており、その間にはアナログからデジタルへの録音方式の変遷があった。このため、このディスクではアナログ録音とデジタル録音が混在しており、デジタル・リマスターによって音質の差を無くそうと努力してはいるものの、明らかにちがう音に聴き取れる。この音質の差がどのように感じられるか、というところが、このディスクによる試聴の妙味である。


アシュケナージのノクターン全集(SPレコードはパハマンのノクターン)


ほかのドイツのフルレンジのように、ピアノが特に良く聞こえるラッパではなかった。デジタル録音は冴えた高音が広がることでアナログ録音との差をはっきりと感じた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はとても自然で、さざ波のように広がる様子が見事に再現された。周波数レンジが広く、すべてのパートをきちんと聞き取れたが、迫力には欠けていた。ステレオ感は最高で、特筆すべき再現性であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
スネアドラムはフルレンジとしては最高で、「これ以上きちんと再生できるユニットは存在しないのでは?」と思うほど優れていた。ベースもきちんと再生されたが、少しお上品な印象であった。ピアノの音もきれいであったが、もともと人工的に録音されている音像が、定位が明確なせいで不自然さが増してしまったようである。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
全体に過不足なく再生し、優等生的だったが、すべてがきれい事になってしまう傾向があった。


KSP215K(フェライト)のラベル
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■■ まとめ ■■
はじめの一音から、普通のラッパとは明らかに異なる印象を受けた。ドイツのフルレンジとは思えない異端児で、その音はスペンドールやセレッションなど、英国のブックシェルフを連想させた。能率は低めで、こちらから聴きに行けばすばらしい音が出ているが、受身では弱い印象の音であった。ヘッドホン的に、近距離で音像に頭を突っ込むようにして聴けば、ものすごい音像定位を味わえた。非常に優れた特性のラッパで、減点法なら最高得点となるのだが、魅力に欠ける面があることも否めない。やはり、まごうかたなきモニター・スピーカーである。

アルニコの音はフェライトを7割、RFT のフルレンジを3割でブレンドした、というような印象であった。f0 が高いこともあって、普通のラッパに近い鳴りっぷりなので、アルニコのほうが使いやすいだろうが、個人的にはより個性的なフェライトを手元に置いておきたいと思う。

もし、目の前で歌うフォークや歌謡曲などの女声ボーカルを、くちびるのウエットささえ感じらるほどに聴くことが目的なら、このラッパを至近距離で使うのが最高の選択かもしれない。おそらく、歌手の声は普通よりも可愛らしく聞こえるであろう。シュルツはまったく同じ作りで5インチ口径の、テープレコーダー内蔵用のモニターも製造したので、聴いてみたいところである。


KSP215K(フェライト)の音圧の周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_805.jpg


■■ スペック ■■

Ferrite, AlNiCo
1.35 kg, 1.15 kg : Weight : 重量
215 mm, 213 mm : Diameter : 外径
195 mm, 195 mm : Edge diameter : エッジの外径
170 mm, 165 mm : Cone diameter : コーンの外径
93 mm, 110 mm : Depth : 奥行き
56 mm, 68 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
32 mm, 32 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

4.7 ohm, 4.1 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
40 - 20 kHz (Ferrite) : Frequency range : 実用周波数帯域
48 Hz, 62 Hz : Resonance frequency : f0
Middle low : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
6 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
5 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
3 : Reality : 演奏のリアル感
9 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
3 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
6 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

6 : Snare drum : スネアドラム
2 : Jazz base : ジャズ・ベース
3 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
2 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225



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乱聴録【其ノ五】ジーメンス革エッジ12インチ・フィールド SIEMENS
(2008年4月19日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226

皮エッジの12インチ・フィールド型。緑のフェルトはオリジナルではない
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10226_801.jpg


 日本では公式に「シーメンス」とされている SIEMENS だが、オーディオ愛好家にとっては、最高のオーディオ機器を製造していたころの1966年までの名前であるジーメンス&ハルスケ(SIEMENS & HALSKE)が記憶すべき名称だ。Halske とともに同社を創業した Ernst Werner von Siemens は、電気機関車などの発明で有名だが、マイクロフォンやスピーカーの動作原理となっているムービング・コイルの発明者でもあることを忘れてはいけない。そういったわけで、オーディオの話題ではジーメンスと表記することをご容赦いただきたい。


磁気回路は小さく、42006 と比べると貧弱に見える
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 ジーメンスは同社と AEG で共同設立したテレフンケンと密接に関連してスピーカーの開発、製造を行ったので、両社のラッパはどちらのブランドなのか判然としないところがある。この皮エッジの12インチも同様だ。フィックスド・エッジの12インチは、1930年代後半のテレフンケン製高級ラジオに内蔵されていたことからテレフンケン製とされているが、下の写真に示すドイツのスタジオ・モニターの原器ともいえるラッパは、革エッジのユニットを用いて、SIEMENS のエンブレムが付いている。この系統のユニットをジーメンスのラッパとするのか、あるいはテレフンケンとするのかは難しいが、おおむね初期のものがテレフンケンで、1930年代末ごろからの中期以降のものがジーメンスといったところだ。


つい立型をした SIEMENS のスタジオ・モニター
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 この皮エッジの12インチはフィックスド・エッジより数年後の1940年ごろにごく少数が製造され、主にスタジオ・モニターとして用いられたと思われるが、入手したラッパには映画スクリーンの飛まつと思われる白点があるので、劇場でも使われたのだろう。ひょっとすると試聴したペアはテレフンケン・バージョンで、元から L45 のような緑色のフェルトであったのかもしれない。

 終戦前後には皮エッジのままアルニコ化され、さらにアルミ・コーンのツィーターを加えた同軸ユニットも製造された。いずれのラッパも、現存している数は非常に少ない。下の写真は上のスタジオ・モニターのユニットで、こちらの灰色のフェルトはオリジナルである。ただし、このユニットは皮エッジが縮んで変形しており、大手術が必要なために試聴できなかった。


修理中のスタジオ・モニターのユニット
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 エッジの皮は幅が広く、明らかにフィックスド・エッジを手作業で切断して製造したものである。同じ12インチの 42006 が能率最優先のショート・ボイスコイルで大振幅時の歪みを容認した設計であるのに対し、このラッパはロング・ボイスコイルで能率が低く、高忠実度再生をねらった設計である。下の写真はボイスコイルがかなり飛び出して見えるが、これでもボイスコイルの位置はほぼ中央で、正しく調整された状態である。磁気回路のギャップの深さが 5 mm しかないのに、なんと、ボイスコイルの幅は 11 mm と2倍以上もあるのだ。この時代にコーンの振幅をそんなに広く想定していたとは思えないので、かなりの無駄があり、なぜこのような設計をしたのかは謎だ。


不必要と思われるほど長いボイスコイルで能率は低い
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
 冒頭の大太鼓の一発で衝撃を受けた。これはただならぬラッパだ。フィールドの小さい貧相な外見からは想像できない、床を揺るがすような重低音に、オーディオ的な快感を禁じえなかった。オイロダインはまったくかなわない。大太鼓以外のパートも大口径フルレンジとしては不思議なくらい団子にならず、さわやかさがあって魅力的であった。少しメローで聴きやすい声の音質ながら、ディースカウはディースカウらしく、シュヴァルツコップはシュバルツコップらしく聴こえた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
 独特の艶とまろやかさのあるソプラノで、夕べの想いはロマンティックな雰囲気に浸れた。やはりフルレンジなので、ホーンのような華やかさやリアリティには欠けるが、これはこれで、うっとりできる。この録音の独特な癖は少し潜められるが、区別ははっきりしていた。やはり、メローでありながら分解能のある不思議な音で、荒々しさのあるテレフンケンとは対照的であった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
 同じ高価なフィールドの12インチということで、どうしても比較してしまうが、42006 よりもずっと良かった。ヌブーのこの録音は理屈抜きで美しく、耽美的に聴けた。それでそのまま、なにも考えずに最後まで聴き続けてしまった。このラッパが持つ高域の甘さが、ヴァイオリンの SP 復刻ではすべて良い方向に作用していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
 このディスクのみ、愁いのある 42006 の音に軍配があがった。十分に雰囲気はあったのだが、ピアノはもう少し辛口のフィックスドエッジのほうが「らしく」聴こえる、ということなのだろう。分解能は申し分なく、アナログとデジタルの差もはっきりとわかる。巻線の低音はすばらしく、テレフンケンが軽々しく聞こえてしまうほどであった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
 録音嫌いで有名であったチェリビダッケは、個性派ぞろいの指揮者のなかでも、極め付けの一人といえるだろう。録音の人為的な編集を不正なものとした指揮者の意志の表れか、このディスクもあまり加工臭のしない好感のもてる音作りだ。人工調味料をふんだんに入れた惣菜のような録音に麻痺してしまった耳には、ゆっくりとしたテンポの展覧会の絵がスローフードのように心地よいだろう。もちろん、1990年代の新しい録音なので十分に Hi-Fi であるし、管弦楽の編成も大きいので、一般的なオーディオの試聴にも適したディスクであると思う。演奏前後の拍手も自然な雰囲気で録音されいる。


チェリビダッケの展覧会の絵とボレロ


 拍手の不思議な音場に驚いた。スピーカーの上方にふんわりと広がるプレゼンスに、思わず高いところにある別のスピーカーが鳴っているのか?と腰を浮かせてしまった。それが、信号をモノラルにミックスすると、ぴたりと真ん中に置いてあるテレフンケンから音が出てくるように聞こえるから見事だ。シュルツの KSP215 ほうがより正確にステレオの音場を再現していたはずだが、こちらのほうがずっと広がりがあって魅力的だ。これも皮エッジの効果だろうか?

 拍手ばかりでなく、オーケストラもすばらしい音で、この一連の試聴で初めて全曲を聴いてしまった。能率がやや低めなので、それなりにパワーが必要だが、EL34 シングルの8ワットでも不足しなかった。キエフの大門も伸びやかで破綻がなかったが、少しこじんまりとした感じであった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
 42006 では厳しかったハイハットだが、このラッパではまずますの出来であった。ピアノは角の取れた音でリラックスして聴くことができた。ベースはオイロダインやテレフンケンのようには弾けなかったが、誇張の無い表現が自然で好ましいものに感じられた。全体にマイルドであったが、このように角の取れたジャズもまた、すばらしいと思った。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
 クラッシックとジャズで女性ボーカルの評価が反対になるフルレンジが多いなかで、このユニットはどちらも良いという例外であった。独特の甘さはジャズでも同じだが、声からいろいろな表情がきちんと聞き取れたので、ずっと聴いていたいと感じた。

■■ 乱聴後記 ■■
 まったく驚くべきラッパである。何回も「不思議」という言葉を使ったが、けっして誇張ではなく、古ぼけて立派でもない外観からは想像できないほどの豊潤な音に驚いたためである。下のホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布では、実質 1.1 m 角ほどの小さなバッフルなのに 1 kHz 以下がフラットで低音がとても豊かなことと、4 kHz とやや低い周波数にピークがあることがわかる。全体を覆う甘さはこのピークと皮エッジの相乗効果なのかもしれない。つまりは、癖もそれなりに強い、ということであるし、周波数レンジもけっして広くはないので、完璧なラッパとはいえない。ではあるが、音楽再生のための最良の道具とは、このようなものではないか、と考える。無歪みであることのために、つまらない思いをすることはないのである。

 とくに印象的だった重低音に寄与しているのが皮のエッジだが、効果は f0 の低さだけではない。大学院で興味本意に受講した音響理論は、コーン・スピーカーのエッジで発生する振動の反射による混変調歪みに関する教授の論文の計算をやり直す、というものであった。その論文によると、エッジでの反射によって発生する混変調歪みが、スピーカーの歪みの大きな要因ということであった。

 たとえば、ロープの一端を木などに固定して反対から波を送ると、波は固定端で反射して戻って来る。これはフィックスドエッジの状態である。いっぽう、一端を柔らかな皮のようにほどよく伸びる材質で結んでおくと、反射はほとんど起こらない。つまり、フィックスド・エッジでは多量に発生するエッジでの反射が、皮のエッジではあまり発生せず、歪みが少ない、ということになる。このように優れた皮エッジだが、大量生産に不適なのは明らかで、スポンジなどに取って代わられ、廃れてしまったのは残念なことである。

 今回試聴したユニットは見た目はいまひとつなものの、2本が非常に良くそろっていて、皮エッジはとても柔らかく、特別に音の良いサンプルであった。したがって、同じユニットを入手しても、これほど優れた音はしない可能性が高いだろう。まさかとは思うが、オイロダインの低音に悩むオーナー諸氏は、この記事を読んでウーハーのエッジをハサミで切断したくなってしまうのではないかと、少々心配である。


周波数分布。バッフルなのに 1 kHz 以下がフラットなのが印象的だ
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■■ スペック ■■

3.4 kg : Weight : 重量
295 mm : Diameter : 外径
265 mm : Edge diameter : エッジの外径
220 mm : Cone diameter : コーンの外径
175 mm : Depth : 奥行き
90 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
35 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
39 Hz : Resonance frequency : f0
Middle : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
5 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
6 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
3 : Amount of top frequency : 最高音の量

8 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
5 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

8 : Soprano : ソプラノ
7 : Baritone : バリトン
6 : Violin : ヴァイオリン
7 : Piano : ピアノ

6 : Orchestra : オーケストラ
6 : Brass : 金管楽器
8 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
6 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
7 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

9 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
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http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/433.html#c37

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
34. 中川隆[-9444] koaQ7Jey 2019年6月20日 17:37:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3037]

KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ一】まえおき
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219


「乱聴録」
この記事を2007年10月10日より書き始める。

著者 小林正信 略歴


1961年に長野県の伊那谷に生まれ、小学生のときにカセットデンスケでオーディオに入門し、中学では真空管アンプの設計と製作を学んだ。

高校生のときにオイロダインの入手を志し、米国方面の長い回り道を経て、四半世紀後にようやく購入した。大学時代はレコード初期の演奏と蓄音機に入れ込み、都内のレコード屋を自転車で巡回した。

最近はクラングフィルムを中心としたスピーカーに傾倒するかたわら、自分の知っている楽曲の範囲が狭いことを痛感して全曲集ものを多量に聴くなど、一貫して駄菓子のおもちゃのごとき人生の付録を楽しんでいる。


ニッパーのふりをする愛犬アイザックとEMGの蓄音機
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乱聴録【序ノ一】まえおき(2007年10月11日)


わたしが記事を書くのならばと、貴重な資料を提供してくれたクラングフィルム・ホームのフランク氏、ジャーマン・ビンテージ・ラウドスピーカーのニコラウス氏、サウンドパーツの水谷氏、サウンドボックスの箕口氏をはじめとする諸兄に感謝する。


 6GA4 から始まって WE252A シングルまで、かつては真空管アンプの自作に熱中したが、やがて音を決めるのはラッパであって、アンプは調整役にすぎないという認識に至り、興味の中心がラッパ(スピーカー)に移った。

いっぽうで、パハマンやダルベーアのピアノなど、20世紀初頭の演奏に魅せられたことで古い録音の価値を知り、それらを再生するための古い装置が生活必需品となった。

ここ数年はドイツと縁が出来たこともあって、クラングフィルムを中心としたラッパが増えたが、米国系のシステムの情報が大量なの比べるとドイツ系の情報は極めて少なく、全体像の把握が困難で不便な思いをしている。

同様に情報を求めている人が少なくないことから、多少なりとも得た知識を提供することは意義があるとの考えに至り、このようものを書くことにした。

クラングフィルムの歴史は別の記事にまとめつつあるので、ここでは音を中心にして書くつもりである。(その後、クラングフィルムの情報も増えたようだ)


(2015年4月19日)
 やれやれ、ずいぶん長いこと無精をしていて、前回のコンスキ&クリューガーの記事を書いてから7年もたってしまった。オーディオどころではなかった時期も含め、その間にいろいろあって考えも変わったので、再開後はスタイルを改めようと思う。

以前は「名ラッパ乱聴録」として、スピーカーの名機を聴き比べて、客観的な要素も交えて書こうとしていたが、少々無理があった。そこで、タイトルを単に「乱調録」と改め、雑多なオーディオ機器を聴いた印象を書くことにしたい。


 「もとより個人的な試聴記であるので、無響室での測定のような厳密さはないにしても、ある程度は条件を整えたい」と考えてスタートしたが、大した仕組みでもない割に面倒だったうえ、道具の置き場所にも難儀した。

また、俗に「レッドニップル」、あるいは「ブルーフレーム」と呼ばれるテレフンケンの10インチ・フルレンジユニットをリファレンスにしてみたが、いろいろと条件をそろえて比較試聴してみると、そろえるほどにマンネリ化してしまうことが分かった。それで、これからは条件は整えずに気楽に聴いて気楽に書き、取り上げる機器を増やすことにしようと思う。もちろん、スピーカー以外も対象にする。


周波数特性測定時の様子(右下が測定対象のユニットで、ほかはバッフルの役目)
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 写真は試聴するユニットを入れていた小型の後面解放箱で、外寸は幅 43 cm × 高さ 50 cm × 奥行22 cmで、愛犬アイザックにコーン紙をなめられないように、前面を金網でカバーしてあった。

これを4個積んでバッフル効果が得られるようにして、周波数測定にも使用したものだ。今後もフルレンジユニットなどの試聴用仮設箱として使うかもしれない。
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KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ二】試聴用のレコード
(2007年10月14日、2015年4月21日)
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リスニング・ルームから数十メートルの池の冬景色
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上の写真は細い道路を挟んで向かいにある池の冬景色で、ごらんのとおりの田舎だ。いまはちょうど桜が満開で綺麗に見える。リスニングルームの一部を2階に増築中で、来年の春には吹き抜けを通じた音を聴きながら、桜と池を眺められそうだ


 録音による影響はあまりにも大きいので、当初からの試聴用ソースをそのまま使い続けることにした。条件が許せばそれらを聴き、出先などで無理ならその場のソースを聴くといったところだ。


 「オーディオの真髄は時空を越えた演奏の再現である」とするなら、たとえ古い録音で音質が悪くても演奏が優れていれば、最新優秀録音でも凡庸な演奏より、真剣に再生する必要があるということになる。

サイトウキネン音楽祭が近くの松本で開催されることもあって、田舎者としてはコンサートに足を運んでいるつもりだが、現在の演奏家は生を聴いて感動しても、レコードではつまらなく感じることが多い。

それにひきかえ、個性ある往年の名手の録音には、聴けども尽きぬ魅力がある。

故・池田圭氏が特性の悪い古いレコードが「缶詰音楽」と揶揄されていたのを、噛めばかむほど味が出る「乾物音楽」と表現したのは至言だと思う。カール・フレッシュのヴァイオリンなんて、正しくそうだ。

 試聴用の7つのソースは、楽しんで聴けなければ繰り返し聴くことが苦痛になってしまうので好きな演奏を選んだが、古い録音からデジタル録音、そして、少し歪んでいる録音など、なるべく異なる音の側面を聴けるように配慮した。

LP で多くの試聴を繰り返すことは困難なので CD にしたのだが、いまではFLACやDSDなどのファイルを主に再生するようになってしまったので、リッピングしたファイルも使うことにする。


ヨゼフ・ハシッドのオリジナルSP盤
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ディスク1 : 「マーラー/子供の不思議な角笛」 : Mahler / Des Knaben Wunderhorn
Elisabeth Schwarzkopf, Dietrich Fisher-Dieskau : London Symphony Orchestra / George Szell : 1969. EMI

ディスク2 : 「モーツァルト/女声歌曲集」 : Mozart Songs II
Claron McFadden(sop), Bart van Oort (Fortepiano 1795) : 2002. BRILLIANT

ディスク3 : 「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」 : Ginette Neveu & Josef Hassid
1938, 39, 40. EMI-TESTAMENT

ディスク4 : 「ショパン/ノクターン全集」 : Chopin Nocturnes
Vladimir Ashkenazy : 1975, 1985. LONDON

ディスク5 : 「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」 : Mussorgsky / Pictures at an Exhibition
Ravel / Bolero : Munchner Philharmoniker / Sergiu Celibidache : 1993, 1994. EMI

ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」 : Waltz for Debby
Bill Evance Trio : 1961. REVERSIDE

ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」 : Sarah Vaughan with Clifford Brown and others
1954. MARCURY

 まだ問題なく動作するので、独 NTI の AL1 と専用の校正済みマイクロフォンの組合せも可能なときは引き続き用いることにする。もっと詳細なグラフで周波数特性が測定できる装置もあるが、残響の多いリスニングルームでは、この程度の粗い周波数分解が適切だろうと思う。もっとも、AL1 が故障したら高分解能なものに変えるかもしれない。

参考のために中心周波数をリストしておく。有効数字を2桁にしてあるので、1.26kが1.3 kHzというように値が丸められている。

なお、中心周波数が 20 kHz の場合の周波数範囲は約 18〜22 kHz になるので、20 kHz までフラットなスピーカーでも 20〜22 kHz で応答が悪くなれば 20 kHz の測定レベルは低下してしまうことになる。

20、25、32、40、50、63、80、100、130、160、200、250、400、500、630、800、1.0 k、1.3k、1.6 k、2.0 k、2.5 k、3.2 k、4.0 k、5.0 k、6.3 k、8.0 k、10 k、13 k、16 k、20 k


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最後の画像はスピーカーから音を出さずに測定した、リスニング・ルームの環境騒音である。普段は鳥たちの声と水のせせらぎに、少しだけ車の騒音が聞こえるという静かな環境なので、ご覧のように都会では考えられないほど騒音レベルが低く、測定に与える影響はわずかである。

とはいえ、8インチ・フルレンジなど、低音の出ないユニットの測定結果に現れる重低音は、この環境騒音がかなりの部分を占めているばあいがある。

この画像程度のレベルなら、まったく再生されていないと理解していただきたい。
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▲△▽▼


乱聴録【其ノ一】アルニコのオイロダイン KL-L439 EURODYN
(2007年10月28日)
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試聴時のオイロダインの様子(中央にはKL-L501が2本)
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長いまえおきが終わって、ようやく最初のラッパの試聴である。その記念すべき第一号には、一番有名なオイロダインに登場してもらい、この乱聴録の評価がどの程度参考になり得るのか、あるいは乱調で無意味なものなのかを判断していただくことにする。オイロダインといってもいろいろとあるが、登場するのはクラングフィルム製のアルニコのオイロダイン KL-L439 である。試聴は上の写真のように、KL-L501と兼用の仮設の平面バッフルで行った。バッフルの実質的なサイズは幅が 2.5 m、高さが 1.5 m であった。このオイロダインには音響レンズが付いているが、少し前まで音響レンズの無いオイロダインを、もう少しまともなバッフルに取り付けてメイン・スピーカーとして愛聴していたので、音響レンズの有無によるちがいにも触れることにする。

クラングフィルム(Klangfilm)は英語風ならサウンドフィルムという名前の会社で、1928年にトーキー映画システムの開発と販売を目的として、SIEMENS & HALSKE と AEG(Allgemeine Elektrizitaets-Gesellschaft)によって共同設立された。ウェスタン・エレクトリックの事業が電話をはじめとして数多くあったのに対し、クラングフィルムはトーキー専業であった。その戦後初のトーキー・システムとして1945年に登場したのが「オイロダイン・システム」である。オイロダインというのは、そこで使われていたスピーカーであったことに由来する呼び名で、スピーカー本体に Eurodyn という文字は無い。なお、1945年当時のモデルは、フィールドの KL-L9431 であり、アルニコは1950年代の途中からである。


オイロダインの背面
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オイロダインは劇場用の典型的な2ウェイ・ホーン・スピーカーで、クロスオーバー周波数は 600 Hz 付近である(ネットワーク回路の設計値は 500 Hz で、この値は実測によるもの)。日本に多いジーメンスのオイロダインと、クラングフィルムのオイロダインとの一番のちがいは、高音用のドライバーである。上の写真のように、クラングフィルムが2インチ半ほどの振動板とは思えないほど巨大なドライバー(KL-L302)なのに対し、ジーメンスのドライバーは二回りほど小さい。ウーハーはどちらも KL-L406 で同じである(ウーハー3発のモデルを除く)。この試聴はホーンのデッドニングなど、一切手を加えていない状態で行った。(正確さのために追記するが、オリジナルで行われた音響レンズの取り付けでは、レンズの後端とホーンの間にゴムシートが挟まれており、それがある程度デッドニングの役割を果している)


オイロダインのウーハー KL-L406
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
昨年ついにシュヴァルツコップが物故してしまい、新盤の解説に没年が記載されているのを見るのが寂しい。このディスクは名曲の名演奏の名録音という、三拍子が最高次元でそろった究極の名盤なので、オリジナルのLPを愛蔵している人も多いことだろう。1曲目のフィッシャー・ディースカウが歌う「死んだ鼓手」は、マーラーらしい皮肉っぽい曲で、大太鼓の30 Hzにおよぶ低音が鮮明に録音されている。我が家のラッパでこれをみごとに再生するのは Europa Junior Klarton のみなので、重低音の判定にはもってこいである。耳に染み着いたシュヴァルツコップの声の聴こえ方も、ラッパの素性がよくわかるという点で最高である。

ところで、このCDも最近のデジタルリマスター盤は音の人工的な臭いが強くなってしまっている。この点をオーディオ評論家の新氏にたずねたところ、「特定のデジタル編集装置を使うのであるが、そのためにどのリマスターもその機械の音になってしまう」という恐ろしい回答であった。リマスター以前の旧盤CDを中古レコード屋で探すなどというバカバカしい事態が、現実になってしまうのかもしれない。


「方形の宇宙」の江夏氏がLPよりも好みだ、というジャケット


冒頭の大太鼓は15インチウーハーにしては「トンッ」と軽い音で、全体に量感が不足しており、やや中高音寄りのバランスであった。これは小さな仮設バッフルのせいで助長されているが、大きなバッフルに取り付けてもこの傾向があるラッパだ。それで、2メートル角のバッフルが必要という話が登場することになる。フィッシャー・ディースカウの声は硬質だが、説得力があってこの曲にはふさわしかった。4曲めの「ラインの伝説」では、シュヴァルツコップのソプラノが、鮮やかでありながら聴き馴染んだ声のイメージから外れることもなく、魅力的であった。また、ホーン・スピーカーならではの輝かしい金管で、オーケストラ全体も色彩豊かに聞こえた。


■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このソプラノはフォルテで声がハスキーっぽく感じられるような、少し変調がかった感じの音で録音されているのであるが、オイロダインによってそれが誇張されてしまった。やはり録音を選ぶ傾向のあるラッパである。この録音は後の編集までもがシンプルなのか、スタジオの残響による空気感のようなものが自然に記録されており、少し不鮮明だが古楽器のフォルテピアノの響きが美しい。そのあたりはオイロダインの克明さによってうまく表現された。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
全般にオイロダインのピアノは音が明るすぎるように感じる。もっとも、実際にコンサート・ホールに足を運べば、生のピアノの音はかなり明るくて輝かしいので、オイロダインはそれなりに正しい音を再生しているということになる。このディスクにはアナログ録音とデジタル録音が混じっている。その差は極めてはっきりと聞き取れて、特にデジタルのピアノが明るかったが、この印象にはショパンのノクターンという曲の趣が影響したと思う。よく「オイロダインのピアノは硬い」と聞く。たしかに硬めで少し金属質たが、硬さによってリアルさと輝きが生み出されるというメリットもある。もっとも、アンプによっては聴き疲れする音になってしまうから難しい。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手は自然、かつ、臨場感豊かに広がりをもって聞こえた。これには音響レンズも一役買っていて、本来は前に出る傾向のある音像が、後方にも広がるように作用していた。低音がやや軽いのは同じであるが、ラベルの鮮やかなオーケストレーションを存分に楽しめた。よく、オイロダインとドイツの重厚な音楽であるワーグナーやブルックナーを結びつけて語る人がいるが、自分には特別に相性がいいとは思えない。オイロダインには案外カラフルなフランス物がぴったりで、昨年末までのオイロダインをメインにしていたとき、いったい何回クリュイタンスのラベルを聴いたのか数え切れないほどである。ワーグナーなら、むしろテレフンケンの O85 が極め付けのように思う。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
とにかく、はじけるようなベースの音に圧倒された。もっとボリュームを上げれば、すさまじい迫力になるにちがいない。スネアやハイハットも鮮明で、まるで見えるかのようだった。ジャズのピアノは音像が巨大で、自分にはどう再生されれば正しいのかイメージが持てないのだが、ショパンとは異なり、音色が明るいことはデメリットにはならなかった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
たぶんサラ・ボーンの声はもっと太く再生されなければならないのであろうが、自分にはそれなりに心地よく聞こえた。トランペットも雰囲気たっぷりに鳴ったし、全体にとても満足できた。


■■ まとめ ■■
このオイロダインの音色がそうであるように、ドイツの音はけっして金属的なモノクロームの世界ではなく、寒色から暖色までの豊かな色彩をもつ音である。米国系の音は暖色に偏っているために明るく、より鮮やかに感じるのに対し、ドイツ系の音は冷たい色も含んでいるために一聴すると地味なのだが、じっくりと聴けば、より色合いが豊富で表現の幅が広いことに気づくはずだ。オイロダインはジャズとクラッシックのどちらにもマッチする、さまざまな音色の出せるラッパなので、手間がかかることを除けば万人向けともいえる。予算とやる気があるのなら、初心者が買うのも悪くないと思う。入力抵抗が200オームもあるフィールドよりも、15オームのアルニコが無難だ。

ここで手短に説明できるほど簡単ではないが、オイロダインを使いこなすには、とにかくホーンを手なずけなければならない。マーラーでは良かったシュヴァルツコップも、ゼーフリートとのモラヴィア二重唱では、ホーンが共鳴するように聞こえてしまう部分がある。相性の悪い女声といえばフェリアで、もともとメガホンを付けたような声の傾向が誇張されてしまうのであるが、調整しだいではフェリアのグルックを、えもいわれぬリアルな声で楽しめるようにできるのも事実である。音響レンズはゴム・シート(追補:フェルトもある)を挟んで取り付けてあるので、デッドニングの効果もある。

個人的には、トランス結合を多用してナロー・レンジなアンプを作るという方向よりも、ホーンをある程度デッドニングするほうが賢いと思っている。まことに得難い、ズミクロン・レンズのごとき解像度を台なしにしないためである。また、無帰還アンプは普通のスピーカーでは顕在化しない部品のアラが出て失敗することが多いので、完璧に材料を吟味し尽くすのでない限り、軽くNFBをかけたほうが無難である。もっとも、ジャズを聴くにはそんな小細工は無用で、あるがままが一番よいのかもしれない。

ある弦楽ファンのオイロダイン・オーナーが、「以前のアルティックでは聞こえなかった、カルテットの冒頭で音が出る直前の気配が、オイロダインでは克明に感じられる」と話すのを聞いた。オイロダインの表現能力をみごとに言葉にしたと思う。このようなシリアスなリスニングには、音響レンズが無いほうが適しているが、オーケストラなどの大編成では、音響レンズがあったほうが音像が左右や後方に広がって自然になる。音質も多少はマイルドになるが、下記の評価が変わるほどの大きな差は無い。


ホワイト・ノイズ再生時の音圧の周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10222_805.jpg


■■ スペック ■■
: Weight : 重量
: Diameter : 外径
490 mm : Width : 幅
815 mm : Hight : 高さ
415 mm : Depth : 奥行き
: Depth of basket : バスケットの奥行き
: Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : input impedance : 入力抵抗
50 - 18 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
70 Hz : Resonance frequency : f0
600 Hz : Crossover frequency : クロスオーバー周波数
(electrical crossover is 500 Hz)
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
7 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

7 : Quality of lower frequency : 低音の質
6 : Quality of middle frequency : 中音の質
7 : Quality of higher frequency : 高音の質
4 : Frequency balance : 各音域のバランス

3 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
8 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

5 : Soprano : ソプラノ
5 : Baritone : バリトン
7 : Violin : ヴァイオリン
6 : Piano : ピアノ

7 : Orchestra (strings) : オーケストラ
8 : Brass : 金管楽器
4 : Big drum : 大太鼓の重低音
9 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

8 : Snare drum : スネアドラム
8 : Jazz base : ジャズ・ベース
5 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222



▲△▽▼


乱聴録【其ノ二】テレフンケン(ブルー・フレーム) TELEFUNKEN Ela L6
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223

TELEFUNKEN Ela L6 10インチ・フルレンジ
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テレフンケンは1903年に皇帝ヴィルヘルム2世の命により、SIEMENS & HALSKE と AEG によって共同設立された無線分野を開拓するための会社で、社名は遠隔を表す「テレ」と火花や電波を表す「フンケン」に由来する。ちょうどクラングフィルムよりも四半世紀早く、同じ2社によって設立されたこの会社は、現在のオーディオ界ではスピーカーよりも真空管で有名であるが、なんといってもラジオでの成功が顕著であり、膨大な数の機器を製造した。また、テープ・レコーダーの開発でも、オーディオ界に多大な貢献をした。

このユニットは数発を並べたフルレンジ、あるいは10個以上を並べて小型のホーン・ツィータと組み合わせた2ウェイとして、主にPA用途で使われた。一部はモニター用として使われたものもあり、幅広く用いられた割には数が多くないように思う。濃いブルーに塗装されたバスケットは、ジーメンスの10インチユニットのような薄いアルミではなく、肉厚でガッチリとしている。この塗装色から「ブルー・フレーム」などと呼ばれるようになった。最も美しいラッパの一つである。


青いフレームと赤いダンパーのフランジ
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この記事では青いテレフンケン、あるいは単にテレフンケンと呼ぶことにする。コーン紙はエクスポーネンシャル形状で、中央の赤色いキャップが乳首のような形状であることから「レッド・ニップル」とも呼ばれる。このユニットのフルレンジ再生は、オイロダインと切り替え比較をしても十分に聴きごたえがあるほどで、音質もドイツ製スピーカーの典型である。このユニットの試聴はアルニコのオイロダイン(KL-L439)と比較しながら、平らなマグネットのもの2個で行なった。


赤く乳首のようなセンター・キャップ
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
最初の「死んだ鼓手」では、冒頭の大太鼓がオイロダインよりも量感があることに驚いた。逆にいえば、小さな仮設バッフルに取り付けられたオイロダインの量感が不足しているのだが、さらにちっぽけな箱に入れらたテレフンケンが勝るのだから、やはり低音は優れていると判断できる。皮肉っぽい歌詞を歌う表情豊かなフィッシャー・ディースカウの声は自然に再生され、やや誇張のあるオイロダインよりも好感がもてる音であった。オーケストラはホーン型のオイロダインほど鮮やかではないが、すべての楽器のパートが十分に楽しめた。4曲めの「ラインの伝説」ではシュヴァルツコップのソプラノが少し艶の無い声に感じられた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
オーディオ愛好家というものは、名曲の名演奏にこだわるあまり、一部の楽曲ばかりを聴くという傾向がある。自分も同じであったが、最近は無知を反省してブリリアントの全曲集を多量に聴いている。このディスクも同レーベルのモーツァルト全集170枚組のなかの1枚である。ブリリアントのプロデューサーは歴代の演奏に造詣が深いらしく、最近もショパンの全曲集に驚かされた。なんと、1903年に録音されたプーニョの演奏が含まれているのである。同レーベルは安価な全曲集専門で、全般にコストのかかるメジャーな演奏家の新しい録音は無いが、マイナーな録音や古い録音から意味のある選択をしている。この女声歌曲集はとてもシンプルな録音で、古楽器のフォルテピアノは良い音だが、ソプラノがフォルテで少し歪んでハスキーに聴こえる傾向がある。この歪むような声の変化が、ラッパによって様々に聞こえるのが興味深い。演奏にはシュヴァルツコップとギーゼキングのような豊かな表現を望むべくもないが、典雅な雰囲気があって悪くない。


モーツァルトのボックス・セットと試聴用のCD


「モーツァルト/女声歌曲集」からは10曲目の「Abendempfindung」(夕べの想い)」をいつも聴くことにしている。ソプラノはフルレンジでは物足りないことが多いが、このユニットはまずまずで、10インチのフルレンジとしては優れている。ソプラノの声の歪みはオイロダインほど強調されず、平均的であった。ただし、テレフンケンでは本来エレガントであるはずのソプラノが、少しだけたくましく感じられてしまった。空気感や古楽器のフォルテピアノの美しい響きは、明らかにオイロダインの方が優れていたが、テレフンケンでもそれなりに味わえた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヴァイオリンでは、ホーンによる音作りに秀でたオイロダインとかなり差がついたが、それでも10インチのフルレンジとしては上々の表現力であった。ヌブーよりもハシッドが良く、厚みのある音で充実していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
フルレンジ・ユニットにとってヴァイオリンの再生が難しいのに対し、ピアノは全般に得意なジャンルのようで、このテレフンケンもピアノは優れていた。右手の響きが華やかなオイロダインも良かったが、少しカンカンした金属的なところがあって、むしろテレフンケンのほうが好ましく感じられた。テレフンケンのピアノには 42006 のような愁いはなく、ショパンのノクターンにはやや健康的すぎる音ではあるが、バランスのとれた、それなりに華のある響きを聴かせてくれた。デジタル録音とアナログ録音の差もはっきりと聞き取れた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はフルレンジ・ユニットには厳しいものだが、会場にひろがって行く雰囲気がまずまず自然に聴けた。フィナーレのキエフの大門でも、分厚い低音に支えられたオーケストラのピラミッドが崩れることは無く、余裕さえ感じられたのはさすがであった。繊細感には乏しいが団子にはならず、ブラスの輝きはそれなりにあり、トライアングルもきちんと再生された。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
やはりフルレンジ・ユニットには厳しいスネアドラムだが、このテレフンケンはかろうじて合格点で、いちおうそれらしく聞こえた。ピアノはドイツのユニットとしては明るく健康的な音色がマッチして、ショパンよりも良かった。ウッドベースは量感と弾力感がすばらしく、10インチとしては最高の部類であった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
この録音では、テレフンケンはほとんどのパートでオイロダインよりも好ましい音を出した。とくに、サラ・ボーンのボーカルは出色で、全体的な音の雰囲気も演奏にマッチしていたので、これなら、755A をはじめとする米国系のラッパを気にして横目でにらむ必要は無いだろう。


■■ まとめ ■■
みるからによい音がしそうなユニットだが、やはり優れた再生能力をもっていた。テレフンケンはエクスポーネンシャル形状のコーンの発明など、黎明期のスピーカー開発をリードしたメーカーであり、当然ながらスピーカーの製造では最高の技術をもっていた。「そのテレフンケンでもっとも実用的なラッパではないか?」というのが、試聴を終えた自分の感想である。同様な10インチのSIEMENSに比べると力強く元気な音で、男性的に感じられるかもしれない。

下の周波数分布を見ればわかるように、高域はの伸びはドイツのフルレンジとしては標準的より上だが、さらに8kHz前後を持ち上げて聴感上の満足を得るという、典型的な音作りもしてある。また、周波数分布は少しデコボコしていて、それによる癖が力強さにつながっているようだ。能率は非常に高く、音に多少の荒さはあるものの、驚くべき実力を持つラッパだ。なお、2ウェイにすることで荒さは解消できるだろう。


小さなうねりはあるがワイドレンジな周波数分布
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■■ スペック ■■

2.2 kg : Weight : 重量
247 mm : Diameter : 外径
213 mm : Edge diameter : エッジの外径
188 mm : Cone diameter : コーンの外径
138 mm / 128 mm : Depth : 奥行き
78 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
30 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

2 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
60 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
59 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
4 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
4 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

4 : Softness : 音のやわらかさ
7 : Brightness : 音の明るさ
3 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
6 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
5 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
5 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

4 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
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乱聴録【其ノ三】クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L45
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224

初期の台座が付いた 42006
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クラングフィルムでは、1920年代後半のライス&ケロッグ型に次いで古い、この1930年代前半の形状をとどめるセンター・スパイダー型のラッパが、戦後になってアルニコの時代に移り変わるまでの長い間、フルレンジ・スピーカーの王座を守りぬいた。42006 はそれだけ完成度が高く、決定版であったということである。さらに、磁気回路が巨大で外観が立派なこともあって、42006 は現在でも最高のフルレンジとされているのだから、ラッパは1930年代前半から進歩していないと、この一面ではいえることになってしまう。この古風な姿をしたラッパが現在でも入手可能で、そのうえ、すばらしい音を出してくれるということは、ヴィンテージ・オーディオにおける最高の喜びのひとつである。

俗に ZETTON と呼ばれているようだが、KLANGFILM ZETTON システムのメイン・スピーカーは、別の12インチモデルである。型番は42002〜42004あたりの可能性が高い。(その後の調査によって、ZETTONについの記述が誤りだったことが判明したので、訂正させていただいた) 42006 はトランク・ケースに組み込んで、ポータブル映写システムに多用されたため、製造数が多く、現在でもクラングフィルムのフィールド型としては、最も数が多いラッパである。したがって、入手は比較的容易だが、すでにかなり高額になってしまっているだけでなく、さらに高騰しそうな勢いである。

シリアルが4万台の初期ユニットは、ガスケットのフェルトが美しい紺色をしている。そのなかには、上の写真のような台座が付いているユニットがある。42006 は磁気回路が非常に大きくて重い割りにフレームが薄い鉄板なので、少しの衝撃で変形してしまう恐れがあるから、この台座が省略されてしまったのは残念である(その後、7万台で台座付きのものを目にした)。6万台になるとフェルトは灰色になるが、代わりにレモン・イエローの半透明塗料が磁気回路の防さび用として塗布されている。下の写真の左側のユニットがそれで、タグには1938年と記されている。旧ドイツによるチェコスロバキア併合が始まった年であり、大戦前夜の優れた品質の製品が生み出された時代でもある。


シリアルが6万台(左)と11万台(右)の 42006
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右側はシリアルが11万台で、第二次大戦中の製造と思われるが、品質は意外に高く、物資不足による粗悪な製品のイメージとはほど遠いものである。1945年のオイロダインと同様に、クラングフィルムの七不思議だ。その後、クラングフィルムのモデル・ナンバーが大戦中までの5桁から、1945年ごろの4桁を経て3桁になるのにしたがい、KL-L305 と改められたが、ラッパにこれといった変化は無かった。

42006 の初期には TELEFUNKEN ブランドの Ela L45 という同型のラッパがあった。黒いチジミ塗装、緑色のフェルト、センター・スパイダーのすき間に輝く銅メッキのポールピース。そういったパーツでいっそう魅力的に見えるラッパだが、最大のちがいはコーン紙にある。これまでに入手した2本は、どちらもコーン紙が少し茶色がかっていて質感がちがい、音も少しだけ柔かい印象であった。また、ボイスコイルの直流抵抗も14オーム程度と多少高かった。とはいえ、42006と異なる評価を与えるほどの差は無いので、いっしょにまとめてしまった。試聴は11万台のラッパを中心に、他も少しだけ聴きながら行った。


テレフンケンの Ela L45
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
死んだ鼓手の大太鼓は青いテレフンケンと同じくらいの量感であるが、口径が大きいためか余裕を感じる。フィッシャー・ディースカウのバリトンはオイロダイン以上にリアルで凝縮感があり、ゾクゾクするほどであった。トライアングルやピッコロなど、細かい音も一とおり聞き取れた。ソプラノは軟らかく聞きやすいが、ほんの少し物足りなかった。それでも、シュバルツコップらしい声には聞こえた。途中のバイオリンソロは艶が控え目だが良い感じであった。古色蒼然たる見かけよりもずっと Hi-Fi 的だったのは確かである。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
ホールトーンなど、古楽らしい空間の雰囲気は弱かったが、ニュアンスはそれなりに聞き取れた。ソプラノも地味で、ソプラノがフォルテで声が割れるような録音が歪むようなところは、濁ってしまってニュアンスがはっきりと聞き取れなかった。とはいえ、声がソフトで聞きやすかったこともあり、聴いていて悪い気分ではなかった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヌブーとハシッドはあふれる才能をもつバイオリニストであったこと、そして、若くして命を失ったことで共通している。大二次大戦の初期に行われたブルムラインの装置による録音は、SP時代の頂点ともいえる出来であり、赤レーベルに金泥が輝くヌブーのHMV盤は、ヴァイオリン・ディスク史上の宝石である。ハシッドのほうはエビ茶色のレーベルで、同じ HMV盤でも趣が異なるのだが、念のためにSP盤を取り出して確認したところ、やはりブルムラインの装置を示す□の刻印があった。ウエスタンエレクトリックの装置なら△の刻印である。17才でハシッドが録音したタイスの瞑想曲を HMV の 203型蓄音機で聴くと、「クライスラーが200年に一度の逸材と絶賛した彼のビロードのごとき手で奏でれば、このありきたりに聴こえがちな曲がなんという深い美しさをたたえるのであろうか」と、思わずにはいられない。それほどの美音は望まないにせよ、この録音のバイオリンをフルレンジ・ユニットで満足に再生するのは意外に難しく、試聴にはもってこいである。


ヴァイオリニストに多い早逝の天才である二人


一聴からしてヌブーはいまひとつであった。高域に蓄音機的な華やかさが無く、電蓄的(当り前だが)であった。ちなみに電蓄とは電気蓄音機のことで、シャキッとした機械式の蓄音機の音に対し、ブーミーな音とされている。ハシッドはまずまずであったが、どうも古いヴァイオリンとは相性が悪いのかもしれない。試しにローラン・コルシアを聴いてみたところ、なかなか良い雰囲気であった。どうもヴァイオリンに関しては新しい録音のほうがマッチするようである。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
録音年代の差はオイロダインほどではないが、はっきりと聞き取れた。音にはかげりがあって、ショパンのノクターンらしい雰囲気を味わうことができた。オイロダインは、20番で音が明るすぎて違和感があった。42006 も全体に少し誇張された感じはしたが、19番では音が少し不安定でいっそうアナログ的に聞こえる効果が生じて、この CD にはマッチしていた。高音は音程によって音色が異なるばあいがあり、調律師だったら気になるであろう。いかにも敏感なフルレンジらしい魅力的なピアノで、ソプラノが地味なのと対象的であった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
一応フル・オーケストラもちゃんと聞けたし、チューブベルや大太鼓も悪くなかった。トライアングルなど細かい音も聞き取れた。しかし、音場はダンゴ気味になってあまり広がらなかった。もっと大きなバッフルなら良かったのかもしれない。やはり、「フル・オーケストラではツィーターが欲しくなるな」という印象をもった。量感はけっこうあって、ズシンと来た。拍手はダクトを耳に当てて聴いたような、遠くのジェット機の騒音にも似た、変調された感じの音であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
田舎に行くとコイン精米機というのがあって、玄米から精米し立ての米を食べるために利用されている。コイン精米機の動作中は「ザーザー」とも「ジャージャー」ともつかない音が響くのだが、42006 のスネアドラムは、まるでこの音のようであった。ハイハットはまずまずで、ピアノはリアルだが誇張された感じであった。ベースはオイロダインのような弾ける感じではなく、普通という印象を受けた。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
クリフォード・ブラウンのミュートを付けたトランペットは、なんともいえない哀愁を帯びた響きであった。少しマイルドに過ぎるきらいはあるが、けっしてあいまいではなく、音のくま取りははっきりとしていた。ボーカルは声が浮き出て良かった。

■■ まとめ ■■
この量産ユニットとしては最も古い形状のフルレンジは、はたして Hi-Fi に使えるのであろうか? その答えは YES でもあり NO でもある。意外にレンジは広く、音の透明感もそれなりにある。往年の名録音ならオーケストラも含めておおむね良好だが、大編成の新しい録音はおもしろくない。フルレンジで高域を補うために良くある 8 kHz 付近のピークは比較的弱く、素直な特性である。したがって、自然で大人しい音である。

Hi-Fi 用ではなく、能率重視の古い設計だが、センタースパイダでショートボイスコイルという、軽い音原らしい敏感な音で、俗にいうハイスピードの典型だろう。いっぽうで巨大なフィールドらしい中音域の凝縮感もあった。低域はやや甘くて使いやすく、オイロダインよりも容易に低音の量感を出すことができる。男性ボーカル専用にモノで使えば最高か? ツィーター無しで満足できるかどうかは、聴く人の感性やポリシーによるが、平均的な米国系の12インチ・ユニットよりもはるかにワイドレンジなことは確かである。娘が借りてきたヒラリー・ダフの DVD を、なんの違和感も無く再生出来たことを付け加えておく。さすがに映画用のラッパだ。

初期の台座が付いたラッパは f0 が 70 Hz と少し高く、後期のものよりも低音が軽く感じられた。テレフンケンは少しだけ柔かい音で、42006 にもかすかにある、SIEMENS 系のフルレンジに特徴的な音の硬さが目立たなかった。さて、だいぶ長くなったが、42006 についてはあまりに書くべきことが多いので、続きは稿を改めて別の書き物にまとめることにする。


11万台のユニットの周波数分布
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■■ スペック(42006)■■

6.8 kg : Weight : 重量
296 mm : Diameter : 外径
263 mm : Edge diameter : エッジの外径
236 mm : Cone diameter : コーンの外径
193 mm : Depth : 奥行き
88 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

10 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
2.7 k ohm : Field coil DC resistance : フィールドコイルの直流抵抗
50 - 12 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
67 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
4 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
5 : Amount of high frequency : 高音の量
2 : Amount of top frequency : 最高音の量

6 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

6 : Softness : 音のやわらかさ
4 : Brightness : 音の明るさ
4 : Clearness : 音の透明さ
4 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
8 : Baritone : バリトン
4 : Violin : ヴァイオリン
8 : Piano : ピアノ

4 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
6 : Big drum : 大太鼓の重低音
3 : Triangle : トライアングル
2 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

2 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

5 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224



▲△▽▼



乱聴録【其ノ四】シュルツ KSP215 SCHULZ
(2008年3月20日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225

左がフェライト、右がアルニコの KSP215
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シュルツ(W. Schulz Elektroakustik/Mechanik)は東ベルリンで第二次大戦後の数十年間にわたり、レコーディング・スタジオや放送局のモニター用スピーカーなどを製造していたオーディオ機器メーカーである。プロ用のみであったためにどの機種も製造数が少なく、市場でも見かけることが少ない。エテルナ・レーベルなどで有名なシャルプラッテンも、モニター・スピーカーとしてシュルツを用いていたので、エテルナの優れた音質にシュルツのスピーカーが深くかかわっていたにちがいない。シュルツは独特な構造の大型コアキシャル O18(TH315)で有名だが、KSP 215 も小さいながら風変わりなラッパである。

まず、エッジが発泡ネオプレンゴムである。このようなスポンジ状のエッジは、英ローサー製 PM6 のエッジがボロボロになって痛い目にあった身としては不安であるが、指で押してみると軟らかく、まったく劣化していないように見えるから不思議だ。つぎに、ダブルコーンの中心のボイスコイル・ボビンのところに樹脂性のキャップが接着されていて、ちょうどソフトドーム・ツィーターのようになっている。それらに深緑色の塗装も加わることで、特異な外観になっている。

KSP215 にはアルニコとフェライトのもの(KSP215K)があって、磁石以外の構造や音も若干異なる。アルニコにはコルゲーションが1本あるほか、ドームとなるキャップがボイスコイル・ボビンに接するように接着されている。フェライトにはコルゲーションが無く、キャップは大きめでボイスコイル・ボビンから少し離れたコーン紙に接着されている。フェライトのほうが KSP215 の個性をより強く持っているので、試聴はフェライトで行い、少しだけアルニコと比較してみることにした。


上がフェライト、下の二つがアルニコの KSP215
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_802.jpg


■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
フィッシャー・ディースカウはかなりマイルドで明るい声に聴こえた。最近のナチュラル派をうたうスピーカーで聴く彼の声にもこのような傾向があるが、彼の生演奏を聴いたことがある耳にとっては、テレフンケンのほうがずっと真実に近い声に感じられた。明らかにシュルツのほうが歪みが少ないのだが、歪みが少ないほど原音に近く聞こえるという比例関係は、多くのばあいに成立しない。この解離によって、原音追求が冬の旅になるのである。

ソプラノもじつにきれいだが薄味で、円熟期のシュヴァルツコップの声がずいぶんと可愛らしく聴こえてしまってもの足りなかった。もっと無垢なソプラノなら、チャーミングに聞こえるシュルツの音が似合うことだろう。

いっぽう、伴奏は全般に優れていた。大太鼓はテレフンケンほど量感はないものの、オイロダインのように倍音成分が勝ってトンッと軽くはならず、低くとどろく感じがある程度出ていた。8インチとしては最高の部類だろう。オーケストラの分離は、さすがといえるほどであった。シングルコーンならステレオの定位や分離が必ず良い、というのは誤りである。コーンは複雑な分割振動をしており、定位に大きウエイトを占める中高音ではとくに、音源の位置が複雑になる。10 kHz の波長 3.4 cm に対してコーンは大きく、位相を乱すのに十分だ。シュルツはセンターのドームが有効に機能している印象である。ストリングも見通しが良くてとてもなめらかであったが、ウエットに感じた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このディスクはシュルツで好ましく聴くことができた。ソプラノの歪はそのままストレートに聴こえたが、清らかさがあって不快ではなかった。箱庭的で狭い印象ではあったが、録音された場所の空間を感じることができた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
シュルツはこの古いヴァイオリンの録音には向かないようである。最新の高級なラッパで聴いたときのような、つまらない音であった。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
なにかで「アシュケナージが来日した際にパハマンのSPレコードを探し求めた」というような文章を読んだのだが、出典を忘れてしまって思い出せない。それはあやふやな記憶だが、このノクターン全集を聴くとパハマンの幽幻な演奏とのつながりを感じるのは、二人のファースト・ネームがともにウラジミールだからというわけではないだろう。このディスクの録音は1975年と1985年に行なわれており、その間にはアナログからデジタルへの録音方式の変遷があった。このため、このディスクではアナログ録音とデジタル録音が混在しており、デジタル・リマスターによって音質の差を無くそうと努力してはいるものの、明らかにちがう音に聴き取れる。この音質の差がどのように感じられるか、というところが、このディスクによる試聴の妙味である。


アシュケナージのノクターン全集(SPレコードはパハマンのノクターン)


ほかのドイツのフルレンジのように、ピアノが特に良く聞こえるラッパではなかった。デジタル録音は冴えた高音が広がることでアナログ録音との差をはっきりと感じた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はとても自然で、さざ波のように広がる様子が見事に再現された。周波数レンジが広く、すべてのパートをきちんと聞き取れたが、迫力には欠けていた。ステレオ感は最高で、特筆すべき再現性であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
スネアドラムはフルレンジとしては最高で、「これ以上きちんと再生できるユニットは存在しないのでは?」と思うほど優れていた。ベースもきちんと再生されたが、少しお上品な印象であった。ピアノの音もきれいであったが、もともと人工的に録音されている音像が、定位が明確なせいで不自然さが増してしまったようである。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
全体に過不足なく再生し、優等生的だったが、すべてがきれい事になってしまう傾向があった。


KSP215K(フェライト)のラベル
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■■ まとめ ■■
はじめの一音から、普通のラッパとは明らかに異なる印象を受けた。ドイツのフルレンジとは思えない異端児で、その音はスペンドールやセレッションなど、英国のブックシェルフを連想させた。能率は低めで、こちらから聴きに行けばすばらしい音が出ているが、受身では弱い印象の音であった。ヘッドホン的に、近距離で音像に頭を突っ込むようにして聴けば、ものすごい音像定位を味わえた。非常に優れた特性のラッパで、減点法なら最高得点となるのだが、魅力に欠ける面があることも否めない。やはり、まごうかたなきモニター・スピーカーである。

アルニコの音はフェライトを7割、RFT のフルレンジを3割でブレンドした、というような印象であった。f0 が高いこともあって、普通のラッパに近い鳴りっぷりなので、アルニコのほうが使いやすいだろうが、個人的にはより個性的なフェライトを手元に置いておきたいと思う。

もし、目の前で歌うフォークや歌謡曲などの女声ボーカルを、くちびるのウエットささえ感じらるほどに聴くことが目的なら、このラッパを至近距離で使うのが最高の選択かもしれない。おそらく、歌手の声は普通よりも可愛らしく聞こえるであろう。シュルツはまったく同じ作りで5インチ口径の、テープレコーダー内蔵用のモニターも製造したので、聴いてみたいところである。


KSP215K(フェライト)の音圧の周波数分布
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■■ スペック ■■

Ferrite, AlNiCo
1.35 kg, 1.15 kg : Weight : 重量
215 mm, 213 mm : Diameter : 外径
195 mm, 195 mm : Edge diameter : エッジの外径
170 mm, 165 mm : Cone diameter : コーンの外径
93 mm, 110 mm : Depth : 奥行き
56 mm, 68 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
32 mm, 32 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

4.7 ohm, 4.1 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
40 - 20 kHz (Ferrite) : Frequency range : 実用周波数帯域
48 Hz, 62 Hz : Resonance frequency : f0
Middle low : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
6 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
5 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
3 : Reality : 演奏のリアル感
9 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
3 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
6 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

6 : Snare drum : スネアドラム
2 : Jazz base : ジャズ・ベース
3 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
2 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225



▲△▽▼



乱聴録【其ノ五】ジーメンス革エッジ12インチ・フィールド SIEMENS
(2008年4月19日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226

皮エッジの12インチ・フィールド型。緑のフェルトはオリジナルではない
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 日本では公式に「シーメンス」とされている SIEMENS だが、オーディオ愛好家にとっては、最高のオーディオ機器を製造していたころの1966年までの名前であるジーメンス&ハルスケ(SIEMENS & HALSKE)が記憶すべき名称だ。Halske とともに同社を創業した Ernst Werner von Siemens は、電気機関車などの発明で有名だが、マイクロフォンやスピーカーの動作原理となっているムービング・コイルの発明者でもあることを忘れてはいけない。そういったわけで、オーディオの話題ではジーメンスと表記することをご容赦いただきたい。


磁気回路は小さく、42006 と比べると貧弱に見える
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 ジーメンスは同社と AEG で共同設立したテレフンケンと密接に関連してスピーカーの開発、製造を行ったので、両社のラッパはどちらのブランドなのか判然としないところがある。この皮エッジの12インチも同様だ。フィックスド・エッジの12インチは、1930年代後半のテレフンケン製高級ラジオに内蔵されていたことからテレフンケン製とされているが、下の写真に示すドイツのスタジオ・モニターの原器ともいえるラッパは、革エッジのユニットを用いて、SIEMENS のエンブレムが付いている。この系統のユニットをジーメンスのラッパとするのか、あるいはテレフンケンとするのかは難しいが、おおむね初期のものがテレフンケンで、1930年代末ごろからの中期以降のものがジーメンスといったところだ。


つい立型をした SIEMENS のスタジオ・モニター
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 この皮エッジの12インチはフィックスド・エッジより数年後の1940年ごろにごく少数が製造され、主にスタジオ・モニターとして用いられたと思われるが、入手したラッパには映画スクリーンの飛まつと思われる白点があるので、劇場でも使われたのだろう。ひょっとすると試聴したペアはテレフンケン・バージョンで、元から L45 のような緑色のフェルトであったのかもしれない。

 終戦前後には皮エッジのままアルニコ化され、さらにアルミ・コーンのツィーターを加えた同軸ユニットも製造された。いずれのラッパも、現存している数は非常に少ない。下の写真は上のスタジオ・モニターのユニットで、こちらの灰色のフェルトはオリジナルである。ただし、このユニットは皮エッジが縮んで変形しており、大手術が必要なために試聴できなかった。


修理中のスタジオ・モニターのユニット
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 エッジの皮は幅が広く、明らかにフィックスド・エッジを手作業で切断して製造したものである。同じ12インチの 42006 が能率最優先のショート・ボイスコイルで大振幅時の歪みを容認した設計であるのに対し、このラッパはロング・ボイスコイルで能率が低く、高忠実度再生をねらった設計である。下の写真はボイスコイルがかなり飛び出して見えるが、これでもボイスコイルの位置はほぼ中央で、正しく調整された状態である。磁気回路のギャップの深さが 5 mm しかないのに、なんと、ボイスコイルの幅は 11 mm と2倍以上もあるのだ。この時代にコーンの振幅をそんなに広く想定していたとは思えないので、かなりの無駄があり、なぜこのような設計をしたのかは謎だ。


不必要と思われるほど長いボイスコイルで能率は低い
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
 冒頭の大太鼓の一発で衝撃を受けた。これはただならぬラッパだ。フィールドの小さい貧相な外見からは想像できない、床を揺るがすような重低音に、オーディオ的な快感を禁じえなかった。オイロダインはまったくかなわない。大太鼓以外のパートも大口径フルレンジとしては不思議なくらい団子にならず、さわやかさがあって魅力的であった。少しメローで聴きやすい声の音質ながら、ディースカウはディースカウらしく、シュヴァルツコップはシュバルツコップらしく聴こえた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
 独特の艶とまろやかさのあるソプラノで、夕べの想いはロマンティックな雰囲気に浸れた。やはりフルレンジなので、ホーンのような華やかさやリアリティには欠けるが、これはこれで、うっとりできる。この録音の独特な癖は少し潜められるが、区別ははっきりしていた。やはり、メローでありながら分解能のある不思議な音で、荒々しさのあるテレフンケンとは対照的であった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
 同じ高価なフィールドの12インチということで、どうしても比較してしまうが、42006 よりもずっと良かった。ヌブーのこの録音は理屈抜きで美しく、耽美的に聴けた。それでそのまま、なにも考えずに最後まで聴き続けてしまった。このラッパが持つ高域の甘さが、ヴァイオリンの SP 復刻ではすべて良い方向に作用していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
 このディスクのみ、愁いのある 42006 の音に軍配があがった。十分に雰囲気はあったのだが、ピアノはもう少し辛口のフィックスドエッジのほうが「らしく」聴こえる、ということなのだろう。分解能は申し分なく、アナログとデジタルの差もはっきりとわかる。巻線の低音はすばらしく、テレフンケンが軽々しく聞こえてしまうほどであった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
 録音嫌いで有名であったチェリビダッケは、個性派ぞろいの指揮者のなかでも、極め付けの一人といえるだろう。録音の人為的な編集を不正なものとした指揮者の意志の表れか、このディスクもあまり加工臭のしない好感のもてる音作りだ。人工調味料をふんだんに入れた惣菜のような録音に麻痺してしまった耳には、ゆっくりとしたテンポの展覧会の絵がスローフードのように心地よいだろう。もちろん、1990年代の新しい録音なので十分に Hi-Fi であるし、管弦楽の編成も大きいので、一般的なオーディオの試聴にも適したディスクであると思う。演奏前後の拍手も自然な雰囲気で録音されいる。


チェリビダッケの展覧会の絵とボレロ


 拍手の不思議な音場に驚いた。スピーカーの上方にふんわりと広がるプレゼンスに、思わず高いところにある別のスピーカーが鳴っているのか?と腰を浮かせてしまった。それが、信号をモノラルにミックスすると、ぴたりと真ん中に置いてあるテレフンケンから音が出てくるように聞こえるから見事だ。シュルツの KSP215 ほうがより正確にステレオの音場を再現していたはずだが、こちらのほうがずっと広がりがあって魅力的だ。これも皮エッジの効果だろうか?

 拍手ばかりでなく、オーケストラもすばらしい音で、この一連の試聴で初めて全曲を聴いてしまった。能率がやや低めなので、それなりにパワーが必要だが、EL34 シングルの8ワットでも不足しなかった。キエフの大門も伸びやかで破綻がなかったが、少しこじんまりとした感じであった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
 42006 では厳しかったハイハットだが、このラッパではまずますの出来であった。ピアノは角の取れた音でリラックスして聴くことができた。ベースはオイロダインやテレフンケンのようには弾けなかったが、誇張の無い表現が自然で好ましいものに感じられた。全体にマイルドであったが、このように角の取れたジャズもまた、すばらしいと思った。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
 クラッシックとジャズで女性ボーカルの評価が反対になるフルレンジが多いなかで、このユニットはどちらも良いという例外であった。独特の甘さはジャズでも同じだが、声からいろいろな表情がきちんと聞き取れたので、ずっと聴いていたいと感じた。

■■ 乱聴後記 ■■
 まったく驚くべきラッパである。何回も「不思議」という言葉を使ったが、けっして誇張ではなく、古ぼけて立派でもない外観からは想像できないほどの豊潤な音に驚いたためである。下のホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布では、実質 1.1 m 角ほどの小さなバッフルなのに 1 kHz 以下がフラットで低音がとても豊かなことと、4 kHz とやや低い周波数にピークがあることがわかる。全体を覆う甘さはこのピークと皮エッジの相乗効果なのかもしれない。つまりは、癖もそれなりに強い、ということであるし、周波数レンジもけっして広くはないので、完璧なラッパとはいえない。ではあるが、音楽再生のための最良の道具とは、このようなものではないか、と考える。無歪みであることのために、つまらない思いをすることはないのである。

 とくに印象的だった重低音に寄与しているのが皮のエッジだが、効果は f0 の低さだけではない。大学院で興味本意に受講した音響理論は、コーン・スピーカーのエッジで発生する振動の反射による混変調歪みに関する教授の論文の計算をやり直す、というものであった。その論文によると、エッジでの反射によって発生する混変調歪みが、スピーカーの歪みの大きな要因ということであった。

 たとえば、ロープの一端を木などに固定して反対から波を送ると、波は固定端で反射して戻って来る。これはフィックスドエッジの状態である。いっぽう、一端を柔らかな皮のようにほどよく伸びる材質で結んでおくと、反射はほとんど起こらない。つまり、フィックスド・エッジでは多量に発生するエッジでの反射が、皮のエッジではあまり発生せず、歪みが少ない、ということになる。このように優れた皮エッジだが、大量生産に不適なのは明らかで、スポンジなどに取って代わられ、廃れてしまったのは残念なことである。

 今回試聴したユニットは見た目はいまひとつなものの、2本が非常に良くそろっていて、皮エッジはとても柔らかく、特別に音の良いサンプルであった。したがって、同じユニットを入手しても、これほど優れた音はしない可能性が高いだろう。まさかとは思うが、オイロダインの低音に悩むオーナー諸氏は、この記事を読んでウーハーのエッジをハサミで切断したくなってしまうのではないかと、少々心配である。


周波数分布。バッフルなのに 1 kHz 以下がフラットなのが印象的だ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10226_807.jpg


■■ スペック ■■

3.4 kg : Weight : 重量
295 mm : Diameter : 外径
265 mm : Edge diameter : エッジの外径
220 mm : Cone diameter : コーンの外径
175 mm : Depth : 奥行き
90 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
35 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
39 Hz : Resonance frequency : f0
Middle : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
5 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
6 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
3 : Amount of top frequency : 最高音の量

8 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
5 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

8 : Soprano : ソプラノ
7 : Baritone : バリトン
6 : Violin : ヴァイオリン
7 : Piano : ピアノ

6 : Orchestra : オーケストラ
6 : Brass : 金管楽器
8 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
6 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
7 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

9 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c34

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
1. 中川隆[-9443] koaQ7Jey 2019年6月20日 18:04:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3038]
可愛い子供を旅に出してはみたものの・・・ - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2017年06月30日
http://blog.goo.ne.jp/jbltakashi

昔から憧れのスピーカーだった「CN191コーナーホーン」(ヴァイタボックス)を使っておられるUさん。

       

大のレコード愛好家で使用されているプレイヤーが「927ST」(EMT)、プリアンプがマッキントッシュの「MC22」、パワーアンプが同じくマッキンの「MC275」という豪華メンバーだ。

そのUさんが先日我が家にお見えになったときに、「AXIOM80」の繊細なヴァイオリンの音がいたく気に入られたご様子なので、「よろしかったら71系のアンプが遊んでますので1台お貸ししてもいいですよ。マッキンのアンプにはない音が期待できるかもしれませんね。」と、持ちかけたところ「それはありがたいですね。ぜひお願いします。」というわけで、めでたく話が成立。

この5月に「WE300Bシングル」が1年2か月ぶりに戻ってきたので、随分と71系アンプの出番が減ってしまったのも水を向けた理由の一つ(笑)。

さあ、どのアンプをお貸ししようか。71系アンプは3台あって「171シングル」をはじめ「71Aシングル」、そして「71Aプッシュプル」(ナス管4本使用)といろいろある。

「いずれアヤメかカキツバタ」といったところだが、相手が大物の「CN191コーナーホーン」となると選抜も厳しくなる。

散々迷った挙句、結局「171シングル」を持って帰っていただくことになった。とてもいい音色だし、使ってある真空管は1940年代前後の製造の滅多に手に入らない古典管ばかり使ってあって、何だか最愛の子供を旅に出すような気分だ(笑)。

          

初段管がMH4(マルコーニ:メッシュプレート仕様)、出力管が171(トリタン仕様)、整流管が480(SPARTON)、インター・ステージ・トランス入り(UTC:アメリカ)というシンプルな構成。


さて、2週間ほど経過してから「お返しします。」とUさんがアンプを我が家に持参されたのは去る25日(日)のことだった。

興味津々で「どうでしたか?」

すると、「ヴァイオリンは良かったのですが、どうしても(音を)押し出す力が弱くてイマイチでした。」との率直なご返事。

「そうですか・・・」とうれしさ半分、悲しさ半分といったところかな(笑)〜。

実を言うと、Uさんの使っておられる出力が70ワット近くあるアンプと比べると、力感上ではたかだか出力1ワット前後のアンプが太刀打ちできるはずはないのだが、繊細さと音色の美しさで勝負できるかもしれないと淡い期待を抱いていた。

あのタンノイあたりの焦点のぼやけた低音ならうまくいきそうな気もするが、CN191の引き締まった音とは相性が悪かったようだ。

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c1

[リバイバル3] シーメンス・コアキシャルスピーカー _ 超高性能で激安なんだけど使いこなせるかな? 中川隆
14. 中川隆[-9442] koaQ7Jey 2019年6月20日 18:28:38 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3039]

KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ一】まえおき
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219


「乱聴録」
この記事を2007年10月10日より書き始める。

著者 小林正信 略歴


1961年に長野県の伊那谷に生まれ、小学生のときにカセットデンスケでオーディオに入門し、中学では真空管アンプの設計と製作を学んだ。

高校生のときにオイロダインの入手を志し、米国方面の長い回り道を経て、四半世紀後にようやく購入した。大学時代はレコード初期の演奏と蓄音機に入れ込み、都内のレコード屋を自転車で巡回した。

最近はクラングフィルムを中心としたスピーカーに傾倒するかたわら、自分の知っている楽曲の範囲が狭いことを痛感して全曲集ものを多量に聴くなど、一貫して駄菓子のおもちゃのごとき人生の付録を楽しんでいる。


ニッパーのふりをする愛犬アイザックとEMGの蓄音機
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10219_801.jpg


乱聴録【序ノ一】まえおき(2007年10月11日)


わたしが記事を書くのならばと、貴重な資料を提供してくれたクラングフィルム・ホームのフランク氏、ジャーマン・ビンテージ・ラウドスピーカーのニコラウス氏、サウンドパーツの水谷氏、サウンドボックスの箕口氏をはじめとする諸兄に感謝する。


 6GA4 から始まって WE252A シングルまで、かつては真空管アンプの自作に熱中したが、やがて音を決めるのはラッパであって、アンプは調整役にすぎないという認識に至り、興味の中心がラッパ(スピーカー)に移った。

いっぽうで、パハマンやダルベーアのピアノなど、20世紀初頭の演奏に魅せられたことで古い録音の価値を知り、それらを再生するための古い装置が生活必需品となった。

ここ数年はドイツと縁が出来たこともあって、クラングフィルムを中心としたラッパが増えたが、米国系のシステムの情報が大量なの比べるとドイツ系の情報は極めて少なく、全体像の把握が困難で不便な思いをしている。

同様に情報を求めている人が少なくないことから、多少なりとも得た知識を提供することは意義があるとの考えに至り、このようものを書くことにした。

クラングフィルムの歴史は別の記事にまとめつつあるので、ここでは音を中心にして書くつもりである。(その後、クラングフィルムの情報も増えたようだ)


(2015年4月19日)
 やれやれ、ずいぶん長いこと無精をしていて、前回のコンスキ&クリューガーの記事を書いてから7年もたってしまった。オーディオどころではなかった時期も含め、その間にいろいろあって考えも変わったので、再開後はスタイルを改めようと思う。

以前は「名ラッパ乱聴録」として、スピーカーの名機を聴き比べて、客観的な要素も交えて書こうとしていたが、少々無理があった。そこで、タイトルを単に「乱調録」と改め、雑多なオーディオ機器を聴いた印象を書くことにしたい。


 「もとより個人的な試聴記であるので、無響室での測定のような厳密さはないにしても、ある程度は条件を整えたい」と考えてスタートしたが、大した仕組みでもない割に面倒だったうえ、道具の置き場所にも難儀した。

また、俗に「レッドニップル」、あるいは「ブルーフレーム」と呼ばれるテレフンケンの10インチ・フルレンジユニットをリファレンスにしてみたが、いろいろと条件をそろえて比較試聴してみると、そろえるほどにマンネリ化してしまうことが分かった。それで、これからは条件は整えずに気楽に聴いて気楽に書き、取り上げる機器を増やすことにしようと思う。もちろん、スピーカー以外も対象にする。


周波数特性測定時の様子(右下が測定対象のユニットで、ほかはバッフルの役目)
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 写真は試聴するユニットを入れていた小型の後面解放箱で、外寸は幅 43 cm × 高さ 50 cm × 奥行22 cmで、愛犬アイザックにコーン紙をなめられないように、前面を金網でカバーしてあった。

これを4個積んでバッフル効果が得られるようにして、周波数測定にも使用したものだ。今後もフルレンジユニットなどの試聴用仮設箱として使うかもしれない。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10219

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KLANG-KUNST 乱聴録【序ノ二】試聴用のレコード
(2007年10月14日、2015年4月21日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221

リスニング・ルームから数十メートルの池の冬景色
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上の写真は細い道路を挟んで向かいにある池の冬景色で、ごらんのとおりの田舎だ。いまはちょうど桜が満開で綺麗に見える。リスニングルームの一部を2階に増築中で、来年の春には吹き抜けを通じた音を聴きながら、桜と池を眺められそうだ


 録音による影響はあまりにも大きいので、当初からの試聴用ソースをそのまま使い続けることにした。条件が許せばそれらを聴き、出先などで無理ならその場のソースを聴くといったところだ。


 「オーディオの真髄は時空を越えた演奏の再現である」とするなら、たとえ古い録音で音質が悪くても演奏が優れていれば、最新優秀録音でも凡庸な演奏より、真剣に再生する必要があるということになる。

サイトウキネン音楽祭が近くの松本で開催されることもあって、田舎者としてはコンサートに足を運んでいるつもりだが、現在の演奏家は生を聴いて感動しても、レコードではつまらなく感じることが多い。

それにひきかえ、個性ある往年の名手の録音には、聴けども尽きぬ魅力がある。

故・池田圭氏が特性の悪い古いレコードが「缶詰音楽」と揶揄されていたのを、噛めばかむほど味が出る「乾物音楽」と表現したのは至言だと思う。カール・フレッシュのヴァイオリンなんて、正しくそうだ。

 試聴用の7つのソースは、楽しんで聴けなければ繰り返し聴くことが苦痛になってしまうので好きな演奏を選んだが、古い録音からデジタル録音、そして、少し歪んでいる録音など、なるべく異なる音の側面を聴けるように配慮した。

LP で多くの試聴を繰り返すことは困難なので CD にしたのだが、いまではFLACやDSDなどのファイルを主に再生するようになってしまったので、リッピングしたファイルも使うことにする。


ヨゼフ・ハシッドのオリジナルSP盤
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ディスク1 : 「マーラー/子供の不思議な角笛」 : Mahler / Des Knaben Wunderhorn
Elisabeth Schwarzkopf, Dietrich Fisher-Dieskau : London Symphony Orchestra / George Szell : 1969. EMI

ディスク2 : 「モーツァルト/女声歌曲集」 : Mozart Songs II
Claron McFadden(sop), Bart van Oort (Fortepiano 1795) : 2002. BRILLIANT

ディスク3 : 「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」 : Ginette Neveu & Josef Hassid
1938, 39, 40. EMI-TESTAMENT

ディスク4 : 「ショパン/ノクターン全集」 : Chopin Nocturnes
Vladimir Ashkenazy : 1975, 1985. LONDON

ディスク5 : 「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」 : Mussorgsky / Pictures at an Exhibition
Ravel / Bolero : Munchner Philharmoniker / Sergiu Celibidache : 1993, 1994. EMI

ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」 : Waltz for Debby
Bill Evance Trio : 1961. REVERSIDE

ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」 : Sarah Vaughan with Clifford Brown and others
1954. MARCURY


 まだ問題なく動作するので、独 NTI の AL1 と専用の校正済みマイクロフォンの組合せも可能なときは引き続き用いることにする。もっと詳細なグラフで周波数特性が測定できる装置もあるが、残響の多いリスニングルームでは、この程度の粗い周波数分解が適切だろうと思う。もっとも、AL1 が故障したら高分解能なものに変えるかもしれない。

参考のために中心周波数をリストしておく。有効数字を2桁にしてあるので、1.26kが1.3 kHzというように値が丸められている。

なお、中心周波数が 20 kHz の場合の周波数範囲は約 18〜22 kHz になるので、20 kHz までフラットなスピーカーでも 20〜22 kHz で応答が悪くなれば 20 kHz の測定レベルは低下してしまうことになる。

20、25、32、40、50、63、80、100、130、160、200、250、400、500、630、800、1.0 k、1.3k、1.6 k、2.0 k、2.5 k、3.2 k、4.0 k、5.0 k、6.3 k、8.0 k、10 k、13 k、16 k、20 k


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最後の画像はスピーカーから音を出さずに測定した、リスニング・ルームの環境騒音である。普段は鳥たちの声と水のせせらぎに、少しだけ車の騒音が聞こえるという静かな環境なので、ご覧のように都会では考えられないほど騒音レベルが低く、測定に与える影響はわずかである。

とはいえ、8インチ・フルレンジなど、低音の出ないユニットの測定結果に現れる重低音は、この環境騒音がかなりの部分を占めているばあいがある。

この画像程度のレベルなら、まったく再生されていないと理解していただきたい。
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10221

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乱聴録【其ノ一】アルニコのオイロダイン KL-L439 EURODYN
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222

試聴時のオイロダインの様子(中央にはKL-L501が2本)
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長いまえおきが終わって、ようやく最初のラッパの試聴である。その記念すべき第一号には、一番有名なオイロダインに登場してもらい、この乱聴録の評価がどの程度参考になり得るのか、あるいは乱調で無意味なものなのかを判断していただくことにする。オイロダインといってもいろいろとあるが、登場するのはクラングフィルム製のアルニコのオイロダイン KL-L439 である。試聴は上の写真のように、KL-L501と兼用の仮設の平面バッフルで行った。バッフルの実質的なサイズは幅が 2.5 m、高さが 1.5 m であった。このオイロダインには音響レンズが付いているが、少し前まで音響レンズの無いオイロダインを、もう少しまともなバッフルに取り付けてメイン・スピーカーとして愛聴していたので、音響レンズの有無によるちがいにも触れることにする。

クラングフィルム(Klangfilm)は英語風ならサウンドフィルムという名前の会社で、1928年にトーキー映画システムの開発と販売を目的として、SIEMENS & HALSKE と AEG(Allgemeine Elektrizitaets-Gesellschaft)によって共同設立された。ウェスタン・エレクトリックの事業が電話をはじめとして数多くあったのに対し、クラングフィルムはトーキー専業であった。その戦後初のトーキー・システムとして1945年に登場したのが「オイロダイン・システム」である。オイロダインというのは、そこで使われていたスピーカーであったことに由来する呼び名で、スピーカー本体に Eurodyn という文字は無い。なお、1945年当時のモデルは、フィールドの KL-L9431 であり、アルニコは1950年代の途中からである。


オイロダインの背面
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オイロダインは劇場用の典型的な2ウェイ・ホーン・スピーカーで、クロスオーバー周波数は 600 Hz 付近である(ネットワーク回路の設計値は 500 Hz で、この値は実測によるもの)。日本に多いジーメンスのオイロダインと、クラングフィルムのオイロダインとの一番のちがいは、高音用のドライバーである。上の写真のように、クラングフィルムが2インチ半ほどの振動板とは思えないほど巨大なドライバー(KL-L302)なのに対し、ジーメンスのドライバーは二回りほど小さい。ウーハーはどちらも KL-L406 で同じである(ウーハー3発のモデルを除く)。この試聴はホーンのデッドニングなど、一切手を加えていない状態で行った。(正確さのために追記するが、オリジナルで行われた音響レンズの取り付けでは、レンズの後端とホーンの間にゴムシートが挟まれており、それがある程度デッドニングの役割を果している)


オイロダインのウーハー KL-L406
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
昨年ついにシュヴァルツコップが物故してしまい、新盤の解説に没年が記載されているのを見るのが寂しい。このディスクは名曲の名演奏の名録音という、三拍子が最高次元でそろった究極の名盤なので、オリジナルのLPを愛蔵している人も多いことだろう。1曲目のフィッシャー・ディースカウが歌う「死んだ鼓手」は、マーラーらしい皮肉っぽい曲で、大太鼓の30 Hzにおよぶ低音が鮮明に録音されている。我が家のラッパでこれをみごとに再生するのは Europa Junior Klarton のみなので、重低音の判定にはもってこいである。耳に染み着いたシュヴァルツコップの声の聴こえ方も、ラッパの素性がよくわかるという点で最高である。

ところで、このCDも最近のデジタルリマスター盤は音の人工的な臭いが強くなってしまっている。この点をオーディオ評論家の新氏にたずねたところ、「特定のデジタル編集装置を使うのであるが、そのためにどのリマスターもその機械の音になってしまう」という恐ろしい回答であった。リマスター以前の旧盤CDを中古レコード屋で探すなどというバカバカしい事態が、現実になってしまうのかもしれない。


「方形の宇宙」の江夏氏がLPよりも好みだ、というジャケット


冒頭の大太鼓は15インチウーハーにしては「トンッ」と軽い音で、全体に量感が不足しており、やや中高音寄りのバランスであった。これは小さな仮設バッフルのせいで助長されているが、大きなバッフルに取り付けてもこの傾向があるラッパだ。それで、2メートル角のバッフルが必要という話が登場することになる。フィッシャー・ディースカウの声は硬質だが、説得力があってこの曲にはふさわしかった。4曲めの「ラインの伝説」では、シュヴァルツコップのソプラノが、鮮やかでありながら聴き馴染んだ声のイメージから外れることもなく、魅力的であった。また、ホーン・スピーカーならではの輝かしい金管で、オーケストラ全体も色彩豊かに聞こえた。


■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このソプラノはフォルテで声がハスキーっぽく感じられるような、少し変調がかった感じの音で録音されているのであるが、オイロダインによってそれが誇張されてしまった。やはり録音を選ぶ傾向のあるラッパである。この録音は後の編集までもがシンプルなのか、スタジオの残響による空気感のようなものが自然に記録されており、少し不鮮明だが古楽器のフォルテピアノの響きが美しい。そのあたりはオイロダインの克明さによってうまく表現された。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
SPの復刻はナローレンジでノイズもあるので、どんなスピーカーでも十分に再生出来るように思えるかもしれないが、実際には非常に難しい。それは、SP盤のころは再生装置による音響効果も計算に入れて音作りをしていたため、ディスクに入っている音をそのまま再生しただけでは不十分だからである。そのような録音の再生は邪道であるというのなら、ヌブーとハシッドだけでなく、エネスコ、ティボー、クライスラー、そして、全盛期のカザルスらの芸術を良い音で聴くという喜びが味わえなくなってしまう。ところが現実には、これらSP全盛期の録音は、特に弦楽器のソロに関して、現在の不自然な録音よりも好ましいというベテランのオーディオ愛好家が少なくない。それほど、当時の録音エンジニアの見識は優れていたのである。したがって、ディスクには半分しか入っていないヴァイオリンの音を補間する能力は、ラッパにとって非常に重要である。その点においてオイロダインはまずまずであった。ハシッドよりもヌブーが良く、やや金属質ながら、艶やかな美しさが勝った。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
全般にオイロダインのピアノは音が明るすぎるように感じる。もっとも、実際にコンサート・ホールに足を運べば、生のピアノの音はかなり明るくて輝かしいので、オイロダインはそれなりに正しい音を再生しているということになる。このディスクにはアナログ録音とデジタル録音が混じっている。その差は極めてはっきりと聞き取れて、特にデジタルのピアノが明るかったが、この印象にはショパンのノクターンという曲の趣が影響したと思う。よく「オイロダインのピアノは硬い」と聞く。たしかに硬めで少し金属質たが、硬さによってリアルさと輝きが生み出されるというメリットもある。もっとも、アンプによっては聴き疲れする音になってしまうから難しい。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手は自然、かつ、臨場感豊かに広がりをもって聞こえた。これには音響レンズも一役買っていて、本来は前に出る傾向のある音像が、後方にも広がるように作用していた。低音がやや軽いのは同じであるが、ラベルの鮮やかなオーケストレーションを存分に楽しめた。よく、オイロダインとドイツの重厚な音楽であるワーグナーやブルックナーを結びつけて語る人がいるが、自分には特別に相性がいいとは思えない。オイロダインには案外カラフルなフランス物がぴったりで、昨年末までのオイロダインをメインにしていたとき、いったい何回クリュイタンスのラベルを聴いたのか数え切れないほどである。ワーグナーなら、むしろテレフンケンの O85 が極め付けのように思う。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
とにかく、はじけるようなベースの音に圧倒された。もっとボリュームを上げれば、すさまじい迫力になるにちがいない。スネアやハイハットも鮮明で、まるで見えるかのようだった。ジャズのピアノは音像が巨大で、自分にはどう再生されれば正しいのかイメージが持てないのだが、ショパンとは異なり、音色が明るいことはデメリットにはならなかった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
たぶんサラ・ボーンの声はもっと太く再生されなければならないのであろうが、自分にはそれなりに心地よく聞こえた。トランペットも雰囲気たっぷりに鳴ったし、全体にとても満足できた。


■■ まとめ ■■
このオイロダインの音色がそうであるように、ドイツの音はけっして金属的なモノクロームの世界ではなく、寒色から暖色までの豊かな色彩をもつ音である。米国系の音は暖色に偏っているために明るく、より鮮やかに感じるのに対し、ドイツ系の音は冷たい色も含んでいるために一聴すると地味なのだが、じっくりと聴けば、より色合いが豊富で表現の幅が広いことに気づくはずだ。オイロダインはジャズとクラッシックのどちらにもマッチする、さまざまな音色の出せるラッパなので、手間がかかることを除けば万人向けともいえる。予算とやる気があるのなら、初心者が買うのも悪くないと思う。入力抵抗が200オームもあるフィールドよりも、15オームのアルニコが無難だ。

ここで手短に説明できるほど簡単ではないが、オイロダインを使いこなすには、とにかくホーンを手なずけなければならない。マーラーでは良かったシュヴァルツコップも、ゼーフリートとのモラヴィア二重唱では、ホーンが共鳴するように聞こえてしまう部分がある。相性の悪い女声といえばフェリアで、もともとメガホンを付けたような声の傾向が誇張されてしまうのであるが、調整しだいではフェリアのグルックを、えもいわれぬリアルな声で楽しめるようにできるのも事実である。音響レンズはゴム・シート(追補:フェルトもある)を挟んで取り付けてあるので、デッドニングの効果もある。

個人的には、トランス結合を多用してナロー・レンジなアンプを作るという方向よりも、ホーンをある程度デッドニングするほうが賢いと思っている。まことに得難い、ズミクロン・レンズのごとき解像度を台なしにしないためである。また、無帰還アンプは普通のスピーカーでは顕在化しない部品のアラが出て失敗することが多いので、完璧に材料を吟味し尽くすのでない限り、軽くNFBをかけたほうが無難である。もっとも、ジャズを聴くにはそんな小細工は無用で、あるがままが一番よいのかもしれない。

ある弦楽ファンのオイロダイン・オーナーが、「以前のアルティックでは聞こえなかった、カルテットの冒頭で音が出る直前の気配が、オイロダインでは克明に感じられる」と話すのを聞いた。オイロダインの表現能力をみごとに言葉にしたと思う。このようなシリアスなリスニングには、音響レンズが無いほうが適しているが、オーケストラなどの大編成では、音響レンズがあったほうが音像が左右や後方に広がって自然になる。音質も多少はマイルドになるが、下記の評価が変わるほどの大きな差は無い。


ホワイト・ノイズ再生時の音圧の周波数分布
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■■ スペック ■■
: Weight : 重量
: Diameter : 外径
490 mm : Width : 幅
815 mm : Hight : 高さ
415 mm : Depth : 奥行き
: Depth of basket : バスケットの奥行き
: Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : input impedance : 入力抵抗
50 - 18 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
70 Hz : Resonance frequency : f0
600 Hz : Crossover frequency : クロスオーバー周波数
(electrical crossover is 500 Hz)
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
7 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

7 : Quality of lower frequency : 低音の質
6 : Quality of middle frequency : 中音の質
7 : Quality of higher frequency : 高音の質
4 : Frequency balance : 各音域のバランス

3 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
8 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

5 : Soprano : ソプラノ
5 : Baritone : バリトン
7 : Violin : ヴァイオリン
6 : Piano : ピアノ

7 : Orchestra (strings) : オーケストラ
8 : Brass : 金管楽器
4 : Big drum : 大太鼓の重低音
9 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

8 : Snare drum : スネアドラム
8 : Jazz base : ジャズ・ベース
5 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10222

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乱聴録【其ノ二】テレフンケン(ブルー・フレーム) TELEFUNKEN Ela L6
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10223

TELEFUNKEN Ela L6 10インチ・フルレンジ
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テレフンケンは1903年に皇帝ヴィルヘルム2世の命により、SIEMENS & HALSKE と AEG によって共同設立された無線分野を開拓するための会社で、社名は遠隔を表す「テレ」と火花や電波を表す「フンケン」に由来する。ちょうどクラングフィルムよりも四半世紀早く、同じ2社によって設立されたこの会社は、現在のオーディオ界ではスピーカーよりも真空管で有名であるが、なんといってもラジオでの成功が顕著であり、膨大な数の機器を製造した。また、テープ・レコーダーの開発でも、オーディオ界に多大な貢献をした。

このユニットは数発を並べたフルレンジ、あるいは10個以上を並べて小型のホーン・ツィータと組み合わせた2ウェイとして、主にPA用途で使われた。一部はモニター用として使われたものもあり、幅広く用いられた割には数が多くないように思う。濃いブルーに塗装されたバスケットは、ジーメンスの10インチユニットのような薄いアルミではなく、肉厚でガッチリとしている。この塗装色から「ブルー・フレーム」などと呼ばれるようになった。最も美しいラッパの一つである。


青いフレームと赤いダンパーのフランジ
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この記事では青いテレフンケン、あるいは単にテレフンケンと呼ぶことにする。コーン紙はエクスポーネンシャル形状で、中央の赤色いキャップが乳首のような形状であることから「レッド・ニップル」とも呼ばれる。このユニットのフルレンジ再生は、オイロダインと切り替え比較をしても十分に聴きごたえがあるほどで、音質もドイツ製スピーカーの典型である。このユニットの試聴はアルニコのオイロダイン(KL-L439)と比較しながら、平らなマグネットのもの2個で行なった。


赤く乳首のようなセンター・キャップ
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
最初の「死んだ鼓手」では、冒頭の大太鼓がオイロダインよりも量感があることに驚いた。逆にいえば、小さな仮設バッフルに取り付けられたオイロダインの量感が不足しているのだが、さらにちっぽけな箱に入れらたテレフンケンが勝るのだから、やはり低音は優れていると判断できる。皮肉っぽい歌詞を歌う表情豊かなフィッシャー・ディースカウの声は自然に再生され、やや誇張のあるオイロダインよりも好感がもてる音であった。オーケストラはホーン型のオイロダインほど鮮やかではないが、すべての楽器のパートが十分に楽しめた。4曲めの「ラインの伝説」ではシュヴァルツコップのソプラノが少し艶の無い声に感じられた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
オーディオ愛好家というものは、名曲の名演奏にこだわるあまり、一部の楽曲ばかりを聴くという傾向がある。自分も同じであったが、最近は無知を反省してブリリアントの全曲集を多量に聴いている。このディスクも同レーベルのモーツァルト全集170枚組のなかの1枚である。ブリリアントのプロデューサーは歴代の演奏に造詣が深いらしく、最近もショパンの全曲集に驚かされた。なんと、1903年に録音されたプーニョの演奏が含まれているのである。同レーベルは安価な全曲集専門で、全般にコストのかかるメジャーな演奏家の新しい録音は無いが、マイナーな録音や古い録音から意味のある選択をしている。この女声歌曲集はとてもシンプルな録音で、古楽器のフォルテピアノは良い音だが、ソプラノがフォルテで少し歪んでハスキーに聴こえる傾向がある。この歪むような声の変化が、ラッパによって様々に聞こえるのが興味深い。演奏にはシュヴァルツコップとギーゼキングのような豊かな表現を望むべくもないが、典雅な雰囲気があって悪くない。


モーツァルトのボックス・セットと試聴用のCD


「モーツァルト/女声歌曲集」からは10曲目の「Abendempfindung」(夕べの想い)」をいつも聴くことにしている。ソプラノはフルレンジでは物足りないことが多いが、このユニットはまずまずで、10インチのフルレンジとしては優れている。ソプラノの声の歪みはオイロダインほど強調されず、平均的であった。ただし、テレフンケンでは本来エレガントであるはずのソプラノが、少しだけたくましく感じられてしまった。空気感や古楽器のフォルテピアノの美しい響きは、明らかにオイロダインの方が優れていたが、テレフンケンでもそれなりに味わえた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヴァイオリンでは、ホーンによる音作りに秀でたオイロダインとかなり差がついたが、それでも10インチのフルレンジとしては上々の表現力であった。ヌブーよりもハシッドが良く、厚みのある音で充実していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
フルレンジ・ユニットにとってヴァイオリンの再生が難しいのに対し、ピアノは全般に得意なジャンルのようで、このテレフンケンもピアノは優れていた。右手の響きが華やかなオイロダインも良かったが、少しカンカンした金属的なところがあって、むしろテレフンケンのほうが好ましく感じられた。テレフンケンのピアノには 42006 のような愁いはなく、ショパンのノクターンにはやや健康的すぎる音ではあるが、バランスのとれた、それなりに華のある響きを聴かせてくれた。デジタル録音とアナログ録音の差もはっきりと聞き取れた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はフルレンジ・ユニットには厳しいものだが、会場にひろがって行く雰囲気がまずまず自然に聴けた。フィナーレのキエフの大門でも、分厚い低音に支えられたオーケストラのピラミッドが崩れることは無く、余裕さえ感じられたのはさすがであった。繊細感には乏しいが団子にはならず、ブラスの輝きはそれなりにあり、トライアングルもきちんと再生された。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
やはりフルレンジ・ユニットには厳しいスネアドラムだが、このテレフンケンはかろうじて合格点で、いちおうそれらしく聞こえた。ピアノはドイツのユニットとしては明るく健康的な音色がマッチして、ショパンよりも良かった。ウッドベースは量感と弾力感がすばらしく、10インチとしては最高の部類であった。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
この録音では、テレフンケンはほとんどのパートでオイロダインよりも好ましい音を出した。とくに、サラ・ボーンのボーカルは出色で、全体的な音の雰囲気も演奏にマッチしていたので、これなら、755A をはじめとする米国系のラッパを気にして横目でにらむ必要は無いだろう。


■■ まとめ ■■
みるからによい音がしそうなユニットだが、やはり優れた再生能力をもっていた。テレフンケンはエクスポーネンシャル形状のコーンの発明など、黎明期のスピーカー開発をリードしたメーカーであり、当然ながらスピーカーの製造では最高の技術をもっていた。「そのテレフンケンでもっとも実用的なラッパではないか?」というのが、試聴を終えた自分の感想である。同様な10インチのSIEMENSに比べると力強く元気な音で、男性的に感じられるかもしれない。

下の周波数分布を見ればわかるように、高域はの伸びはドイツのフルレンジとしては標準的より上だが、さらに8kHz前後を持ち上げて聴感上の満足を得るという、典型的な音作りもしてある。また、周波数分布は少しデコボコしていて、それによる癖が力強さにつながっているようだ。能率は非常に高く、音に多少の荒さはあるものの、驚くべき実力を持つラッパだ。なお、2ウェイにすることで荒さは解消できるだろう。


小さなうねりはあるがワイドレンジな周波数分布
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■■ スペック ■■

2.2 kg : Weight : 重量
247 mm : Diameter : 外径
213 mm : Edge diameter : エッジの外径
188 mm : Cone diameter : コーンの外径
138 mm / 128 mm : Depth : 奥行き
78 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
30 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

2 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
60 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
59 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
4 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
4 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

4 : Softness : 音のやわらかさ
7 : Brightness : 音の明るさ
3 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
6 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
5 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
5 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

4 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
8 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
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乱聴録【其ノ三】クラングフィルム KL42006 KLANGFILM, TELEFUNKEN Ela L45
(2007年10月28日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224

初期の台座が付いた 42006
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クラングフィルムでは、1920年代後半のライス&ケロッグ型に次いで古い、この1930年代前半の形状をとどめるセンター・スパイダー型のラッパが、戦後になってアルニコの時代に移り変わるまでの長い間、フルレンジ・スピーカーの王座を守りぬいた。42006 はそれだけ完成度が高く、決定版であったということである。さらに、磁気回路が巨大で外観が立派なこともあって、42006 は現在でも最高のフルレンジとされているのだから、ラッパは1930年代前半から進歩していないと、この一面ではいえることになってしまう。この古風な姿をしたラッパが現在でも入手可能で、そのうえ、すばらしい音を出してくれるということは、ヴィンテージ・オーディオにおける最高の喜びのひとつである。

俗に ZETTON と呼ばれているようだが、KLANGFILM ZETTON システムのメイン・スピーカーは、別の12インチモデルである。型番は42002〜42004あたりの可能性が高い。(その後の調査によって、ZETTONについの記述が誤りだったことが判明したので、訂正させていただいた) 42006 はトランク・ケースに組み込んで、ポータブル映写システムに多用されたため、製造数が多く、現在でもクラングフィルムのフィールド型としては、最も数が多いラッパである。したがって、入手は比較的容易だが、すでにかなり高額になってしまっているだけでなく、さらに高騰しそうな勢いである。

シリアルが4万台の初期ユニットは、ガスケットのフェルトが美しい紺色をしている。そのなかには、上の写真のような台座が付いているユニットがある。42006 は磁気回路が非常に大きくて重い割りにフレームが薄い鉄板なので、少しの衝撃で変形してしまう恐れがあるから、この台座が省略されてしまったのは残念である(その後、7万台で台座付きのものを目にした)。6万台になるとフェルトは灰色になるが、代わりにレモン・イエローの半透明塗料が磁気回路の防さび用として塗布されている。下の写真の左側のユニットがそれで、タグには1938年と記されている。旧ドイツによるチェコスロバキア併合が始まった年であり、大戦前夜の優れた品質の製品が生み出された時代でもある。


シリアルが6万台(左)と11万台(右)の 42006
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右側はシリアルが11万台で、第二次大戦中の製造と思われるが、品質は意外に高く、物資不足による粗悪な製品のイメージとはほど遠いものである。1945年のオイロダインと同様に、クラングフィルムの七不思議だ。その後、クラングフィルムのモデル・ナンバーが大戦中までの5桁から、1945年ごろの4桁を経て3桁になるのにしたがい、KL-L305 と改められたが、ラッパにこれといった変化は無かった。

42006 の初期には TELEFUNKEN ブランドの Ela L45 という同型のラッパがあった。黒いチジミ塗装、緑色のフェルト、センター・スパイダーのすき間に輝く銅メッキのポールピース。そういったパーツでいっそう魅力的に見えるラッパだが、最大のちがいはコーン紙にある。これまでに入手した2本は、どちらもコーン紙が少し茶色がかっていて質感がちがい、音も少しだけ柔かい印象であった。また、ボイスコイルの直流抵抗も14オーム程度と多少高かった。とはいえ、42006と異なる評価を与えるほどの差は無いので、いっしょにまとめてしまった。試聴は11万台のラッパを中心に、他も少しだけ聴きながら行った。


テレフンケンの Ela L45
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
死んだ鼓手の大太鼓は青いテレフンケンと同じくらいの量感であるが、口径が大きいためか余裕を感じる。フィッシャー・ディースカウのバリトンはオイロダイン以上にリアルで凝縮感があり、ゾクゾクするほどであった。トライアングルやピッコロなど、細かい音も一とおり聞き取れた。ソプラノは軟らかく聞きやすいが、ほんの少し物足りなかった。それでも、シュバルツコップらしい声には聞こえた。途中のバイオリンソロは艶が控え目だが良い感じであった。古色蒼然たる見かけよりもずっと Hi-Fi 的だったのは確かである。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
ホールトーンなど、古楽らしい空間の雰囲気は弱かったが、ニュアンスはそれなりに聞き取れた。ソプラノも地味で、ソプラノがフォルテで声が割れるような録音が歪むようなところは、濁ってしまってニュアンスがはっきりと聞き取れなかった。とはいえ、声がソフトで聞きやすかったこともあり、聴いていて悪い気分ではなかった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
ヌブーとハシッドはあふれる才能をもつバイオリニストであったこと、そして、若くして命を失ったことで共通している。大二次大戦の初期に行われたブルムラインの装置による録音は、SP時代の頂点ともいえる出来であり、赤レーベルに金泥が輝くヌブーのHMV盤は、ヴァイオリン・ディスク史上の宝石である。ハシッドのほうはエビ茶色のレーベルで、同じ HMV盤でも趣が異なるのだが、念のためにSP盤を取り出して確認したところ、やはりブルムラインの装置を示す□の刻印があった。ウエスタンエレクトリックの装置なら△の刻印である。17才でハシッドが録音したタイスの瞑想曲を HMV の 203型蓄音機で聴くと、「クライスラーが200年に一度の逸材と絶賛した彼のビロードのごとき手で奏でれば、このありきたりに聴こえがちな曲がなんという深い美しさをたたえるのであろうか」と、思わずにはいられない。それほどの美音は望まないにせよ、この録音のバイオリンをフルレンジ・ユニットで満足に再生するのは意外に難しく、試聴にはもってこいである。


ヴァイオリニストに多い早逝の天才である二人


一聴からしてヌブーはいまひとつであった。高域に蓄音機的な華やかさが無く、電蓄的(当り前だが)であった。ちなみに電蓄とは電気蓄音機のことで、シャキッとした機械式の蓄音機の音に対し、ブーミーな音とされている。ハシッドはまずまずであったが、どうも古いヴァイオリンとは相性が悪いのかもしれない。試しにローラン・コルシアを聴いてみたところ、なかなか良い雰囲気であった。どうもヴァイオリンに関しては新しい録音のほうがマッチするようである。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
録音年代の差はオイロダインほどではないが、はっきりと聞き取れた。音にはかげりがあって、ショパンのノクターンらしい雰囲気を味わうことができた。オイロダインは、20番で音が明るすぎて違和感があった。42006 も全体に少し誇張された感じはしたが、19番では音が少し不安定でいっそうアナログ的に聞こえる効果が生じて、この CD にはマッチしていた。高音は音程によって音色が異なるばあいがあり、調律師だったら気になるであろう。いかにも敏感なフルレンジらしい魅力的なピアノで、ソプラノが地味なのと対象的であった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
一応フル・オーケストラもちゃんと聞けたし、チューブベルや大太鼓も悪くなかった。トライアングルなど細かい音も聞き取れた。しかし、音場はダンゴ気味になってあまり広がらなかった。もっと大きなバッフルなら良かったのかもしれない。やはり、「フル・オーケストラではツィーターが欲しくなるな」という印象をもった。量感はけっこうあって、ズシンと来た。拍手はダクトを耳に当てて聴いたような、遠くのジェット機の騒音にも似た、変調された感じの音であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
田舎に行くとコイン精米機というのがあって、玄米から精米し立ての米を食べるために利用されている。コイン精米機の動作中は「ザーザー」とも「ジャージャー」ともつかない音が響くのだが、42006 のスネアドラムは、まるでこの音のようであった。ハイハットはまずまずで、ピアノはリアルだが誇張された感じであった。ベースはオイロダインのような弾ける感じではなく、普通という印象を受けた。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
クリフォード・ブラウンのミュートを付けたトランペットは、なんともいえない哀愁を帯びた響きであった。少しマイルドに過ぎるきらいはあるが、けっしてあいまいではなく、音のくま取りははっきりとしていた。ボーカルは声が浮き出て良かった。

■■ まとめ ■■
この量産ユニットとしては最も古い形状のフルレンジは、はたして Hi-Fi に使えるのであろうか? その答えは YES でもあり NO でもある。意外にレンジは広く、音の透明感もそれなりにある。往年の名録音ならオーケストラも含めておおむね良好だが、大編成の新しい録音はおもしろくない。フルレンジで高域を補うために良くある 8 kHz 付近のピークは比較的弱く、素直な特性である。したがって、自然で大人しい音である。

Hi-Fi 用ではなく、能率重視の古い設計だが、センタースパイダでショートボイスコイルという、軽い音原らしい敏感な音で、俗にいうハイスピードの典型だろう。いっぽうで巨大なフィールドらしい中音域の凝縮感もあった。低域はやや甘くて使いやすく、オイロダインよりも容易に低音の量感を出すことができる。男性ボーカル専用にモノで使えば最高か? ツィーター無しで満足できるかどうかは、聴く人の感性やポリシーによるが、平均的な米国系の12インチ・ユニットよりもはるかにワイドレンジなことは確かである。娘が借りてきたヒラリー・ダフの DVD を、なんの違和感も無く再生出来たことを付け加えておく。さすがに映画用のラッパだ。

初期の台座が付いたラッパは f0 が 70 Hz と少し高く、後期のものよりも低音が軽く感じられた。テレフンケンは少しだけ柔かい音で、42006 にもかすかにある、SIEMENS 系のフルレンジに特徴的な音の硬さが目立たなかった。さて、だいぶ長くなったが、42006 についてはあまりに書くべきことが多いので、続きは稿を改めて別の書き物にまとめることにする。


11万台のユニットの周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10224_805.jpg


■■ スペック(42006)■■

6.8 kg : Weight : 重量
296 mm : Diameter : 外径
263 mm : Edge diameter : エッジの外径
236 mm : Cone diameter : コーンの外径
193 mm : Depth : 奥行き
88 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

10 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
2.7 k ohm : Field coil DC resistance : フィールドコイルの直流抵抗
50 - 12 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
67 Hz : Resonance frequency : f0
Very high : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
4 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
5 : Amount of low frequency : 低音の量
5 : Amount of high frequency : 高音の量
2 : Amount of top frequency : 最高音の量

6 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

6 : Softness : 音のやわらかさ
4 : Brightness : 音の明るさ
4 : Clearness : 音の透明さ
4 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
8 : Baritone : バリトン
4 : Violin : ヴァイオリン
8 : Piano : ピアノ

4 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
6 : Big drum : 大太鼓の重低音
3 : Triangle : トライアングル
2 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

2 : Snare drum : スネアドラム
6 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

5 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10224


▲△▽▼

乱聴録【其ノ四】シュルツ KSP215 SCHULZ
(2008年3月20日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225

左がフェライト、右がアルニコの KSP215
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_801.jpg


シュルツ(W. Schulz Elektroakustik/Mechanik)は東ベルリンで第二次大戦後の数十年間にわたり、レコーディング・スタジオや放送局のモニター用スピーカーなどを製造していたオーディオ機器メーカーである。プロ用のみであったためにどの機種も製造数が少なく、市場でも見かけることが少ない。エテルナ・レーベルなどで有名なシャルプラッテンも、モニター・スピーカーとしてシュルツを用いていたので、エテルナの優れた音質にシュルツのスピーカーが深くかかわっていたにちがいない。シュルツは独特な構造の大型コアキシャル O18(TH315)で有名だが、KSP 215 も小さいながら風変わりなラッパである。

まず、エッジが発泡ネオプレンゴムである。このようなスポンジ状のエッジは、英ローサー製 PM6 のエッジがボロボロになって痛い目にあった身としては不安であるが、指で押してみると軟らかく、まったく劣化していないように見えるから不思議だ。つぎに、ダブルコーンの中心のボイスコイル・ボビンのところに樹脂性のキャップが接着されていて、ちょうどソフトドーム・ツィーターのようになっている。それらに深緑色の塗装も加わることで、特異な外観になっている。

KSP215 にはアルニコとフェライトのもの(KSP215K)があって、磁石以外の構造や音も若干異なる。アルニコにはコルゲーションが1本あるほか、ドームとなるキャップがボイスコイル・ボビンに接するように接着されている。フェライトにはコルゲーションが無く、キャップは大きめでボイスコイル・ボビンから少し離れたコーン紙に接着されている。フェライトのほうが KSP215 の個性をより強く持っているので、試聴はフェライトで行い、少しだけアルニコと比較してみることにした。


上がフェライト、下の二つがアルニコの KSP215
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_802.jpg


■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
フィッシャー・ディースカウはかなりマイルドで明るい声に聴こえた。最近のナチュラル派をうたうスピーカーで聴く彼の声にもこのような傾向があるが、彼の生演奏を聴いたことがある耳にとっては、テレフンケンのほうがずっと真実に近い声に感じられた。明らかにシュルツのほうが歪みが少ないのだが、歪みが少ないほど原音に近く聞こえるという比例関係は、多くのばあいに成立しない。この解離によって、原音追求が冬の旅になるのである。

ソプラノもじつにきれいだが薄味で、円熟期のシュヴァルツコップの声がずいぶんと可愛らしく聴こえてしまってもの足りなかった。もっと無垢なソプラノなら、チャーミングに聞こえるシュルツの音が似合うことだろう。

いっぽう、伴奏は全般に優れていた。大太鼓はテレフンケンほど量感はないものの、オイロダインのように倍音成分が勝ってトンッと軽くはならず、低くとどろく感じがある程度出ていた。8インチとしては最高の部類だろう。オーケストラの分離は、さすがといえるほどであった。シングルコーンならステレオの定位や分離が必ず良い、というのは誤りである。コーンは複雑な分割振動をしており、定位に大きウエイトを占める中高音ではとくに、音源の位置が複雑になる。10 kHz の波長 3.4 cm に対してコーンは大きく、位相を乱すのに十分だ。シュルツはセンターのドームが有効に機能している印象である。ストリングも見通しが良くてとてもなめらかであったが、ウエットに感じた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
このディスクはシュルツで好ましく聴くことができた。ソプラノの歪はそのままストレートに聴こえたが、清らかさがあって不快ではなかった。箱庭的で狭い印象ではあったが、録音された場所の空間を感じることができた。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
シュルツはこの古いヴァイオリンの録音には向かないようである。最新の高級なラッパで聴いたときのような、つまらない音であった。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
なにかで「アシュケナージが来日した際にパハマンのSPレコードを探し求めた」というような文章を読んだのだが、出典を忘れてしまって思い出せない。それはあやふやな記憶だが、このノクターン全集を聴くとパハマンの幽幻な演奏とのつながりを感じるのは、二人のファースト・ネームがともにウラジミールだからというわけではないだろう。このディスクの録音は1975年と1985年に行なわれており、その間にはアナログからデジタルへの録音方式の変遷があった。このため、このディスクではアナログ録音とデジタル録音が混在しており、デジタル・リマスターによって音質の差を無くそうと努力してはいるものの、明らかにちがう音に聴き取れる。この音質の差がどのように感じられるか、というところが、このディスクによる試聴の妙味である。


アシュケナージのノクターン全集(SPレコードはパハマンのノクターン)


ほかのドイツのフルレンジのように、ピアノが特に良く聞こえるラッパではなかった。デジタル録音は冴えた高音が広がることでアナログ録音との差をはっきりと感じた。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
冒頭の拍手はとても自然で、さざ波のように広がる様子が見事に再現された。周波数レンジが広く、すべてのパートをきちんと聞き取れたが、迫力には欠けていた。ステレオ感は最高で、特筆すべき再現性であった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
スネアドラムはフルレンジとしては最高で、「これ以上きちんと再生できるユニットは存在しないのでは?」と思うほど優れていた。ベースもきちんと再生されたが、少しお上品な印象であった。ピアノの音もきれいであったが、もともと人工的に録音されている音像が、定位が明確なせいで不自然さが増してしまったようである。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
全体に過不足なく再生し、優等生的だったが、すべてがきれい事になってしまう傾向があった。


KSP215K(フェライト)のラベル
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_804.jpg


■■ まとめ ■■
はじめの一音から、普通のラッパとは明らかに異なる印象を受けた。ドイツのフルレンジとは思えない異端児で、その音はスペンドールやセレッションなど、英国のブックシェルフを連想させた。能率は低めで、こちらから聴きに行けばすばらしい音が出ているが、受身では弱い印象の音であった。ヘッドホン的に、近距離で音像に頭を突っ込むようにして聴けば、ものすごい音像定位を味わえた。非常に優れた特性のラッパで、減点法なら最高得点となるのだが、魅力に欠ける面があることも否めない。やはり、まごうかたなきモニター・スピーカーである。

アルニコの音はフェライトを7割、RFT のフルレンジを3割でブレンドした、というような印象であった。f0 が高いこともあって、普通のラッパに近い鳴りっぷりなので、アルニコのほうが使いやすいだろうが、個人的にはより個性的なフェライトを手元に置いておきたいと思う。

もし、目の前で歌うフォークや歌謡曲などの女声ボーカルを、くちびるのウエットささえ感じらるほどに聴くことが目的なら、このラッパを至近距離で使うのが最高の選択かもしれない。おそらく、歌手の声は普通よりも可愛らしく聞こえるであろう。シュルツはまったく同じ作りで5インチ口径の、テープレコーダー内蔵用のモニターも製造したので、聴いてみたいところである。


KSP215K(フェライト)の音圧の周波数分布
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10225_805.jpg


■■ スペック ■■

Ferrite, AlNiCo
1.35 kg, 1.15 kg : Weight : 重量
215 mm, 213 mm : Diameter : 外径
195 mm, 195 mm : Edge diameter : エッジの外径
170 mm, 165 mm : Cone diameter : コーンの外径
93 mm, 110 mm : Depth : 奥行き
56 mm, 68 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
32 mm, 32 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

4.7 ohm, 4.1 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
40 - 20 kHz (Ferrite) : Frequency range : 実用周波数帯域
48 Hz, 62 Hz : Resonance frequency : f0
Middle low : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
3 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
4 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
5 : Amount of top frequency : 最高音の量

5 : Quality of lower frequency : 低音の質
5 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
6 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
5 : Brightness : 音の明るさ
7 : Clearness : 音の透明さ
3 : Reality : 演奏のリアル感
9 : Sound source image : 音像の明瞭さ

4 : Soprano : ソプラノ
3 : Baritone : バリトン
5 : Violin : ヴァイオリン
5 : Piano : ピアノ

5 : Orchestra : オーケストラ
4 : Brass : 金管楽器
5 : Big drum : 大太鼓の重低音
6 : Triangle : トライアングル
7 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

6 : Snare drum : スネアドラム
2 : Jazz base : ジャズ・ベース
3 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

6 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
2 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10225

▲△▽▼

乱聴録【其ノ五】ジーメンス革エッジ12インチ・フィールド SIEMENS
(2008年4月19日)
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226

皮エッジの12インチ・フィールド型。緑のフェルトはオリジナルではない
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 日本では公式に「シーメンス」とされている SIEMENS だが、オーディオ愛好家にとっては、最高のオーディオ機器を製造していたころの1966年までの名前であるジーメンス&ハルスケ(SIEMENS & HALSKE)が記憶すべき名称だ。Halske とともに同社を創業した Ernst Werner von Siemens は、電気機関車などの発明で有名だが、マイクロフォンやスピーカーの動作原理となっているムービング・コイルの発明者でもあることを忘れてはいけない。そういったわけで、オーディオの話題ではジーメンスと表記することをご容赦いただきたい。


磁気回路は小さく、42006 と比べると貧弱に見える
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 ジーメンスは同社と AEG で共同設立したテレフンケンと密接に関連してスピーカーの開発、製造を行ったので、両社のラッパはどちらのブランドなのか判然としないところがある。この皮エッジの12インチも同様だ。フィックスド・エッジの12インチは、1930年代後半のテレフンケン製高級ラジオに内蔵されていたことからテレフンケン製とされているが、下の写真に示すドイツのスタジオ・モニターの原器ともいえるラッパは、革エッジのユニットを用いて、SIEMENS のエンブレムが付いている。この系統のユニットをジーメンスのラッパとするのか、あるいはテレフンケンとするのかは難しいが、おおむね初期のものがテレフンケンで、1930年代末ごろからの中期以降のものがジーメンスといったところだ。


つい立型をした SIEMENS のスタジオ・モニター
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 この皮エッジの12インチはフィックスド・エッジより数年後の1940年ごろにごく少数が製造され、主にスタジオ・モニターとして用いられたと思われるが、入手したラッパには映画スクリーンの飛まつと思われる白点があるので、劇場でも使われたのだろう。ひょっとすると試聴したペアはテレフンケン・バージョンで、元から L45 のような緑色のフェルトであったのかもしれない。

 終戦前後には皮エッジのままアルニコ化され、さらにアルミ・コーンのツィーターを加えた同軸ユニットも製造された。いずれのラッパも、現存している数は非常に少ない。下の写真は上のスタジオ・モニターのユニットで、こちらの灰色のフェルトはオリジナルである。ただし、このユニットは皮エッジが縮んで変形しており、大手術が必要なために試聴できなかった。


修理中のスタジオ・モニターのユニット
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 エッジの皮は幅が広く、明らかにフィックスド・エッジを手作業で切断して製造したものである。同じ12インチの 42006 が能率最優先のショート・ボイスコイルで大振幅時の歪みを容認した設計であるのに対し、このラッパはロング・ボイスコイルで能率が低く、高忠実度再生をねらった設計である。下の写真はボイスコイルがかなり飛び出して見えるが、これでもボイスコイルの位置はほぼ中央で、正しく調整された状態である。磁気回路のギャップの深さが 5 mm しかないのに、なんと、ボイスコイルの幅は 11 mm と2倍以上もあるのだ。この時代にコーンの振幅をそんなに広く想定していたとは思えないので、かなりの無駄があり、なぜこのような設計をしたのかは謎だ。


不必要と思われるほど長いボイスコイルで能率は低い
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■ ディスク1「マーラー/子供の不思議な角笛」
 冒頭の大太鼓の一発で衝撃を受けた。これはただならぬラッパだ。フィールドの小さい貧相な外見からは想像できない、床を揺るがすような重低音に、オーディオ的な快感を禁じえなかった。オイロダインはまったくかなわない。大太鼓以外のパートも大口径フルレンジとしては不思議なくらい団子にならず、さわやかさがあって魅力的であった。少しメローで聴きやすい声の音質ながら、ディースカウはディースカウらしく、シュヴァルツコップはシュバルツコップらしく聴こえた。

■ ディスク2「モーツァルト/女声歌曲集」
 独特の艶とまろやかさのあるソプラノで、夕べの想いはロマンティックな雰囲気に浸れた。やはりフルレンジなので、ホーンのような華やかさやリアリティには欠けるが、これはこれで、うっとりできる。この録音の独特な癖は少し潜められるが、区別ははっきりしていた。やはり、メローでありながら分解能のある不思議な音で、荒々しさのあるテレフンケンとは対照的であった。

■ ディスク3「ヌブー&ハシッドのヴァイオリン」
 同じ高価なフィールドの12インチということで、どうしても比較してしまうが、42006 よりもずっと良かった。ヌブーのこの録音は理屈抜きで美しく、耽美的に聴けた。それでそのまま、なにも考えずに最後まで聴き続けてしまった。このラッパが持つ高域の甘さが、ヴァイオリンの SP 復刻ではすべて良い方向に作用していた。

■ ディスク4「ショパン/ノクターン全集」
 このディスクのみ、愁いのある 42006 の音に軍配があがった。十分に雰囲気はあったのだが、ピアノはもう少し辛口のフィックスドエッジのほうが「らしく」聴こえる、ということなのだろう。分解能は申し分なく、アナログとデジタルの差もはっきりとわかる。巻線の低音はすばらしく、テレフンケンが軽々しく聞こえてしまうほどであった。

■ ディスク5「ムソルグスキー、ラベル/展覧会の絵、ボレロ」
 録音嫌いで有名であったチェリビダッケは、個性派ぞろいの指揮者のなかでも、極め付けの一人といえるだろう。録音の人為的な編集を不正なものとした指揮者の意志の表れか、このディスクもあまり加工臭のしない好感のもてる音作りだ。人工調味料をふんだんに入れた惣菜のような録音に麻痺してしまった耳には、ゆっくりとしたテンポの展覧会の絵がスローフードのように心地よいだろう。もちろん、1990年代の新しい録音なので十分に Hi-Fi であるし、管弦楽の編成も大きいので、一般的なオーディオの試聴にも適したディスクであると思う。演奏前後の拍手も自然な雰囲気で録音されいる。


チェリビダッケの展覧会の絵とボレロ


 拍手の不思議な音場に驚いた。スピーカーの上方にふんわりと広がるプレゼンスに、思わず高いところにある別のスピーカーが鳴っているのか?と腰を浮かせてしまった。それが、信号をモノラルにミックスすると、ぴたりと真ん中に置いてあるテレフンケンから音が出てくるように聞こえるから見事だ。シュルツの KSP215 ほうがより正確にステレオの音場を再現していたはずだが、こちらのほうがずっと広がりがあって魅力的だ。これも皮エッジの効果だろうか?

 拍手ばかりでなく、オーケストラもすばらしい音で、この一連の試聴で初めて全曲を聴いてしまった。能率がやや低めなので、それなりにパワーが必要だが、EL34 シングルの8ワットでも不足しなかった。キエフの大門も伸びやかで破綻がなかったが、少しこじんまりとした感じであった。

■ ディスク6「ワルツ・フォー・デビー」
 42006 では厳しかったハイハットだが、このラッパではまずますの出来であった。ピアノは角の取れた音でリラックスして聴くことができた。ベースはオイロダインやテレフンケンのようには弾けなかったが、誇張の無い表現が自然で好ましいものに感じられた。全体にマイルドであったが、このように角の取れたジャズもまた、すばらしいと思った。

■ ディスク7「サラ・ボーン&クリフォード・ブラウン」
 クラッシックとジャズで女性ボーカルの評価が反対になるフルレンジが多いなかで、このユニットはどちらも良いという例外であった。独特の甘さはジャズでも同じだが、声からいろいろな表情がきちんと聞き取れたので、ずっと聴いていたいと感じた。

■■ 乱聴後記 ■■
 まったく驚くべきラッパである。何回も「不思議」という言葉を使ったが、けっして誇張ではなく、古ぼけて立派でもない外観からは想像できないほどの豊潤な音に驚いたためである。下のホワイトノイズ再生時の音圧の周波数分布では、実質 1.1 m 角ほどの小さなバッフルなのに 1 kHz 以下がフラットで低音がとても豊かなことと、4 kHz とやや低い周波数にピークがあることがわかる。全体を覆う甘さはこのピークと皮エッジの相乗効果なのかもしれない。つまりは、癖もそれなりに強い、ということであるし、周波数レンジもけっして広くはないので、完璧なラッパとはいえない。ではあるが、音楽再生のための最良の道具とは、このようなものではないか、と考える。無歪みであることのために、つまらない思いをすることはないのである。

 とくに印象的だった重低音に寄与しているのが皮のエッジだが、効果は f0 の低さだけではない。大学院で興味本意に受講した音響理論は、コーン・スピーカーのエッジで発生する振動の反射による混変調歪みに関する教授の論文の計算をやり直す、というものであった。その論文によると、エッジでの反射によって発生する混変調歪みが、スピーカーの歪みの大きな要因ということであった。

 たとえば、ロープの一端を木などに固定して反対から波を送ると、波は固定端で反射して戻って来る。これはフィックスドエッジの状態である。いっぽう、一端を柔らかな皮のようにほどよく伸びる材質で結んでおくと、反射はほとんど起こらない。つまり、フィックスド・エッジでは多量に発生するエッジでの反射が、皮のエッジではあまり発生せず、歪みが少ない、ということになる。このように優れた皮エッジだが、大量生産に不適なのは明らかで、スポンジなどに取って代わられ、廃れてしまったのは残念なことである。

 今回試聴したユニットは見た目はいまひとつなものの、2本が非常に良くそろっていて、皮エッジはとても柔らかく、特別に音の良いサンプルであった。したがって、同じユニットを入手しても、これほど優れた音はしない可能性が高いだろう。まさかとは思うが、オイロダインの低音に悩むオーナー諸氏は、この記事を読んでウーハーのエッジをハサミで切断したくなってしまうのではないかと、少々心配である。


周波数分布。バッフルなのに 1 kHz 以下がフラットなのが印象的だ
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/102/10226_807.jpg


■■ スペック ■■

3.4 kg : Weight : 重量
295 mm : Diameter : 外径
265 mm : Edge diameter : エッジの外径
220 mm : Cone diameter : コーンの外径
175 mm : Depth : 奥行き
90 mm : Depth of basket : バスケットの奥行き
38 mm : Voice coil diameter : ボイスコイルの直径

15 ohm : Voice coil DC resistance : ボイスコイルの直流抵抗
35 - 15 kHz : Frequency range : 実用周波数帯域
39 Hz : Resonance frequency : f0
Middle : Efficiency : 能率

■■ 評価 ■■
5 : Amount of bottom frequency : 重低音の量
6 : Amount of low frequency : 低音の量
6 : Amount of high frequency : 高音の量
3 : Amount of top frequency : 最高音の量

8 : Quality of lower frequency : 低音の質
7 : Quality of middle frequency : 中音の質
5 : Quality of higher frequency : 高音の質
7 : Frequency balance : 各音域のバランス

8 : Softness : 音のやわらかさ
6 : Brightness : 音の明るさ
5 : Clearness : 音の透明さ
5 : Reality : 演奏のリアル感
7 : Sound source image : 音像の明瞭さ

8 : Soprano : ソプラノ
7 : Baritone : バリトン
6 : Violin : ヴァイオリン
7 : Piano : ピアノ

6 : Orchestra : オーケストラ
6 : Brass : 金管楽器
8 : Big drum : 大太鼓の重低音
5 : Triangle : トライアングル
6 : Perspective of applause : 拍手の臨場感

4 : Snare drum : スネアドラム
7 : Jazz base : ジャズ・ベース
8 : Jazz vocal : ジャズ・ボーカル

9 : Aptitude for Classic : クラッシックへの適性
6 : Aptitude for Jazz : ジャズへの適性
https://www.klang.jp/index.php?f=&ci=10213&i=10226

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/943.html#c14

[国際26] CIAの協力者が少なからず活動している西側の有力メディアが嫌うウィキリークス(櫻井ジャーナル) 赤かぶ
1. 中川隆[-9441] koaQ7Jey 2019年6月20日 18:30:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3040]
櫻井ジャーナルに騙されるな

櫻井ジャーナルの記事はすべて嘘八百のデマの可能性が高いです。
詐欺師 櫻井春彦に騙されない様に注意して下さい。

櫻井春彦は街で聞いた本当かどうか全くわからない噂話をそのまま垂れ流しているだけで、何一つ論証も調査もしていないので読む価値は無いのです。

そもそも櫻井春彦は論証した事が一度も無いのです。
文献学の基礎を知らないので文献批判の能力もゼロ
何がデマで、何が信頼度が高いかを全く判断できないのです。

従って、その噂話が本当かどうかに関わらず、櫻井春彦の書いたものは一切信用できません。
たまたまマグレで その噂話が本当だったとしても意味は無いのです。


櫻井春彦の無責任なデタラメぶりはこのデマ記事を見れば良くわかります:


櫻井春彦「天安門事件はデマだった」_ 櫻井ジャーナルは信用できるのか?
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/460.html


因みに、櫻井春彦が何時も言ってる様に

アメリカがソ連を核攻撃しようと計画していた

というのは絶対に有り得ないです。

そもそも、今の韓国程度の経済力だったソ連にアメリカと対峙する力は無かった


ソ連は西側が援助してユダヤ人が建国した国だし

アメリカのネオコンは元々トロツキスト ロシア系ユダヤ人

ソ連に核技術を指導したのはアメリカだし

ベトナム戦争の時もアメリカはソ連に資金援助していた


アメリカが本気になれば1年でソ連を潰せたけど、それでは軍需産業が儲からなくなるから、意図的にソ連を超大国に見せ掛けた。


ロシアと言えばアメリカと張り合う超大国の一つだと思われているが、実際には韓国以下の経済規模しかない。

強大と思われている軍事力だが年間軍事費は7兆2700億円(2017年ストックホルム国際平和研究所調査)に過ぎない。

日本の5.2兆円(NATO計算方式では7.1兆円)より多いものの、アメリカの80兆円や中国の20兆円より少ない。


ロシアのGDPは約1.6兆ドル(176兆円)で韓国と同程度だが、韓国の軍事費は43兆ウォン(約4.1兆円)となっている。

フランスの軍事費はロシアと同程度でGDPは2.6兆ドル(286兆円)とロシアの1.6倍ある。

ロシアの人口は1.4億人で日本より少し多い程度で、ちょうど中国の10分の1しかない。


ロシアは領土こそ世界最大ではあるものの、経済は韓国レベルで人口はアジアでは普通、軍事力は世界5位に入るかどうかという規模です。
http://www.thutmosev.com/archives/80097952.html


見せ掛けだけだった東西冷戦や八百長戦争だった太平洋戦争・朝鮮戦争・ベトナム戦争の背景は、以下の講演を聞けば誰でも納得できます:


伊藤貫 「アメリカのネオコンは元々トロツキスト ロシア系ユダヤ人」 - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=1a7z5Xvo1aQ

馬渕睦夫沖縄講演
「2019年の国難をどう乗り切るか」〜世界の情報操作と金融支配の本質を見抜く[H31-1-25] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=7cE_4kQATvc

林千勝〜日米戦争を策謀したのは誰だ!
歴史の真実を暴く[2019-5-24] - YouTube 動画
https://www.youtube.com/watch?v=26s4G56kn-E
https://www.youtube.com/watch?v=4pNK9Gh6SKU  
 


▲△▽▼


櫻井春彦の詐欺の手口教えてあげる


1.天安門事件で虐殺はなかった

櫻井春彦が聞いた元々の話
「長安街では軍による虐殺が行われたが、天安門広場での虐殺はなかった」

一方、櫻井春彦が櫻井ジャーナルに書いたのは
「天安門事件で虐殺はなかった」

__


2.アメリカの軍や情報機関の好戦派はソ連に対する先制核攻撃を目論んでいた


そんなのあって当たり前。むしろ存在しない方がおかしい。
平時にいろいろな場合を想定し、計画を練っているなんてむしろ当然の話。

アメリカが第二次大戦前に対日戦の計画としてオレンジ計画を作っていたが
それと同じ。

「ソ連に先制核攻撃された場合の計画」
「限定的な核戦争になった場合の計画」

とかいろいろな計画があって、その中に

「先制核攻撃をした場合の計画」

があるのは常識的な話だ。

そしてそのような計画がある事と、実行する事は全く別の話であってそこを混同
しているに過ぎない。

ソ連崩壊後に公表された資料でも、ソ連は「アメリカに対する先制核攻撃」を含めた無数の戦争計画を作って、いろいろな状況を想定している。

それで1980年代には開く一方の国力差から仮に全面戦争になってもソ連が不利になっていくばかりという結論が出ていたので、ゴルバチョフは新思考外交でアメリカとの関係改善に取り組んだんだ。

つまり「先制核攻撃の計画が存在した」のは米ソ双方にとっても当たり前の話でしかない。


先制核攻撃を行なったら100%報復核攻撃があるわけで、もちろん軍需産業は絶対に狙われる。

軍需産業の社長に

「おたくの本社や工場に報復の核ミサイルが降ってきますけど、先制核攻撃していいですか?」

と問うて了承する人間がいると思うか?

軍産複合体は言い換えれば既得権者なのだから、それを根こそぎ吹っ飛ばしかねない核戦争なんぞ望むはずがない。

そういう当たり前の考えが欠落しているから、軽々しく先制核攻撃を目論んでいたとか
いい加減なことを唱えているんだな。


▲△▽▼


櫻井春彦みたいなのを世間では詐欺師と言うんだろ

櫻井春彦は改竄・捏造の常習犯だから
誰々がこう言ったと書いていても、その内容自体が元の言葉と180度違う事が多いんだ



http://www.asyura2.com/19/kokusai26/msg/657.html#c1

[近代史3] マスコミの偽情報 _ CIA は有力メディアを情報操作のために使っている 中川隆
19. 中川隆[-9443] koaQ7Jey 2019年6月20日 18:37:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3038]
CIAの協力者が少なからず活動している西側の有力メディアが嫌うウィキリークス
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201906200000/
2019.06.20 櫻井ジャーナル

 ロシアのニュースサイト「メドゥーサ」の記者、イワン・ゴルノフに対するに刑事訴追を同国の内務省が証拠不十分だとして6月11日に取り消した。ゴルノフは6月7日に麻薬取引の容疑でモスクワ市警察に逮捕され、欧米の有力メディアで話題にされていた。

 このケースについて書くだけの情報を持っていないが、ジュリアン・アッサンジが逮捕された際の有力メディアが冷淡だったこととの対比も話題になっている。

 アッサンジは4月11日、エクアドル大使館の中でロンドン警視庁の捜査官に逮捕された。アメリカの支配層が隠しておきたい情報を明らかにしてきたウィキリークスを創設したひとりであるだけでなく、看板的な役割も果たしていた。

 その彼を​アメリカの当局が秘密裏に起訴​したのは2010年4月から11年初めにかけての時期だった。2010年4月にウィキリークスはアメリカ軍がイラクで行っている殺戮の実態を明らかにする映像を含む資料を公開している。

 その中には​​ロイターの特派員2名を含む非武装の人びとをアメリカ軍のAH-64アパッチ・ヘリコプターに乗っていた兵士が銃撃、十数名が殺される映像も含まれていた。

 こうした情報をアメリカなど西側の有力メディアで働く記者や編集者は明らかにしたがらない。

 例えば、1968年3月に南ベトナムのカンガイ省ソンミ村のミライ集落とミケ集落において住民がアメリカ軍の部隊によって虐殺された際、そうした行為を目にしたはずの従軍記者、従軍カメラマンは報道していない。

 この虐殺が発覚したのは内部告発があったからである。虐殺の最中、現場近くを通りかかった偵察ヘリコプターのパイロット、ヒュー・トンプソン准尉が村民の殺害を止めたことから生き残った人がいたことも一因だろう。

 そうした告発を耳にし、調査の上で記事にしたジャーナリストがシーモア・ハーシュ。1969年11月のことだ。本ブログで繰り返し書いてきたが、この虐殺はCIAが特殊部隊と組んで実行していたフェニックス・プログラムの一環だった。

 この秘密作戦を指揮したひとりであるウィリアム・コルビーはCIA長官時代に議会でこれについて証言、自身が指揮していた「1968年8月から1971年5月までの間にフェニックス・プログラムで2万0587名のベトナム人が殺され、そのほかに2万8978名が投獄された」と明らかにしている。解放戦線の支持者と見なされて殺された住民は約6万人だとする推測もある。

 ソンミ村での虐殺はアメリカ陸軍第23歩兵師団の第11軽歩兵旅団バーカー機動部隊第20歩兵連隊第1大隊チャーリー中隊の第1小隊によって実行された。率いていたのはウィリアム・カリー中尉。虐殺から10日後、ウィリアム・ウエストモーランド陸軍参謀総長は事件の調査をCIA出身のウィリアム・ピアーズ将軍に命令する。ピアーズは第2次世界大戦中、CIAの前身であるOSSに所属、1950年代の初頭にはCIAの台湾支局長を務めていた。事件を揉み消すために人選だろう。

 第23歩兵師団に所属していた将校のひとりがコリン・パウエル。ジョージ・W・ブッシュ政権の国務長官だ。2004年5月4日にCNNのラリー・キング・ライブに出演した際、彼は自分も現場へ入ったことを明らかにしている。

 ジャーナリストのロバート・パリーらによると、パウエルはこうした兵士の告発を握りつぶし、上官が聞きくない話は削除する仕事をしていたという。その仕事ぶりが評価され、「異例の出世」をしたと言われている。

 この当時から組織としてのメディアは支配層の宣伝機関にすぎなかった。これも本ブログで繰り返し書いてきたが、そうした機能を推進するためにモッキンバードと呼ばれるプロジェクトを第2次世界大戦が終わって間もない段階で始めている。

 日本ではウォーターゲート事件を調査、「大統領の陰謀」を明らかにしてリチャード・ニクソンを辞任に追い込んだワシントン・ポスト紙を崇める人が今でもいるようだが、モッキンバードの中枢にいた4名はアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムである。

 ウォーターゲート事件はワシントン・ポスト紙の若手記者ふたりが中心になって取材したが、ボブ・ウッドワードは少し前まで海軍の情報将校で記者としては素人に近く、事実上、取材はカール・バーンスタインが行ったという。

 そのバーンスタインは1977年に同紙を辞め、ローリング・ストーン誌に「CIAとメディア」という記事を書いている。CIAが有力メディアをコントロールしている実態を暴露したのだ。ウォーターゲート事件の裏側を明らかにしたとも言えるだろう。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)

 その記事によると、それまでの20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、そのうち200名から250名が記者や編集者など現場のジャーナリスト。1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供しているとCIAの高官は語ったという。

 1970年代の半ばには議会でも情報機関の不正行為が調査されているが、それに危機感を抱いた人びとは情報の統制を強化する。そのひとつの結果が巨大資本によるメディア支配。気骨あるジャーナリストは追放されていった。

 ドイツの有力紙、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だったウド・ウルフコテ​​は2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出している。

 彼によると、ドイツだけでなく多くの国のジャーナリストがCIAに買収されている。人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開、人びとをロシアとの戦争へと導き、引き返すことのできない地点にさしかかっているというのだ。2017年1月、56歳のときに心臓発作で彼は死亡する。出版されたはずの英語版は市場に出てこなかった。

 情報機関がジャーナリストをコントロール下に置く手法はさまざまだが、一緒にコーヒーを飲むようなところから始まることが少なくない。スクープに飢えている記者の鼻先に情報をぶら下げ、秘密保護の誓約書にサインさせる。そうなると情報機関の協力者だ。ワシントンDCあたりの特派員になると、そうした誘惑が待っている。

 勿論、それ以上の接待もあり、接待を受けている場面が隠し撮りされて弱みを握られるということもあるようだ。企業にしろ情報機関にしろ犯罪組織にしろ、見返りを期待せずに接待することはない。このようにして取り込まれた記者や編集者にとってウィキリークは目障りな存在だろう。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/330.html#c19

[近代史3] マスコミは何時からフェイクニュースを流す様になったのか 中川隆
23. 中川隆[-9442] koaQ7Jey 2019年6月20日 18:38:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3039]
CIAの協力者が少なからず活動している西側の有力メディアが嫌うウィキリークス
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201906200000/
2019.06.20 櫻井ジャーナル

 ロシアのニュースサイト「メドゥーサ」の記者、イワン・ゴルノフに対するに刑事訴追を同国の内務省が証拠不十分だとして6月11日に取り消した。ゴルノフは6月7日に麻薬取引の容疑でモスクワ市警察に逮捕され、欧米の有力メディアで話題にされていた。

 このケースについて書くだけの情報を持っていないが、ジュリアン・アッサンジが逮捕された際の有力メディアが冷淡だったこととの対比も話題になっている。

 アッサンジは4月11日、エクアドル大使館の中でロンドン警視庁の捜査官に逮捕された。アメリカの支配層が隠しておきたい情報を明らかにしてきたウィキリークスを創設したひとりであるだけでなく、看板的な役割も果たしていた。

 その彼を​アメリカの当局が秘密裏に起訴​したのは2010年4月から11年初めにかけての時期だった。2010年4月にウィキリークスはアメリカ軍がイラクで行っている殺戮の実態を明らかにする映像を含む資料を公開している。

 その中には​​ロイターの特派員2名を含む非武装の人びとをアメリカ軍のAH-64アパッチ・ヘリコプターに乗っていた兵士が銃撃、十数名が殺される映像も含まれていた。

 こうした情報をアメリカなど西側の有力メディアで働く記者や編集者は明らかにしたがらない。

 例えば、1968年3月に南ベトナムのカンガイ省ソンミ村のミライ集落とミケ集落において住民がアメリカ軍の部隊によって虐殺された際、そうした行為を目にしたはずの従軍記者、従軍カメラマンは報道していない。

 この虐殺が発覚したのは内部告発があったからである。虐殺の最中、現場近くを通りかかった偵察ヘリコプターのパイロット、ヒュー・トンプソン准尉が村民の殺害を止めたことから生き残った人がいたことも一因だろう。

 そうした告発を耳にし、調査の上で記事にしたジャーナリストがシーモア・ハーシュ。1969年11月のことだ。本ブログで繰り返し書いてきたが、この虐殺はCIAが特殊部隊と組んで実行していたフェニックス・プログラムの一環だった。

 この秘密作戦を指揮したひとりであるウィリアム・コルビーはCIA長官時代に議会でこれについて証言、自身が指揮していた「1968年8月から1971年5月までの間にフェニックス・プログラムで2万0587名のベトナム人が殺され、そのほかに2万8978名が投獄された」と明らかにしている。解放戦線の支持者と見なされて殺された住民は約6万人だとする推測もある。

 ソンミ村での虐殺はアメリカ陸軍第23歩兵師団の第11軽歩兵旅団バーカー機動部隊第20歩兵連隊第1大隊チャーリー中隊の第1小隊によって実行された。率いていたのはウィリアム・カリー中尉。虐殺から10日後、ウィリアム・ウエストモーランド陸軍参謀総長は事件の調査をCIA出身のウィリアム・ピアーズ将軍に命令する。ピアーズは第2次世界大戦中、CIAの前身であるOSSに所属、1950年代の初頭にはCIAの台湾支局長を務めていた。事件を揉み消すために人選だろう。

 第23歩兵師団に所属していた将校のひとりがコリン・パウエル。ジョージ・W・ブッシュ政権の国務長官だ。2004年5月4日にCNNのラリー・キング・ライブに出演した際、彼は自分も現場へ入ったことを明らかにしている。

 ジャーナリストのロバート・パリーらによると、パウエルはこうした兵士の告発を握りつぶし、上官が聞きくない話は削除する仕事をしていたという。その仕事ぶりが評価され、「異例の出世」をしたと言われている。

 この当時から組織としてのメディアは支配層の宣伝機関にすぎなかった。これも本ブログで繰り返し書いてきたが、そうした機能を推進するためにモッキンバードと呼ばれるプロジェクトを第2次世界大戦が終わって間もない段階で始めている。

 日本ではウォーターゲート事件を調査、「大統領の陰謀」を明らかにしてリチャード・ニクソンを辞任に追い込んだワシントン・ポスト紙を崇める人が今でもいるようだが、モッキンバードの中枢にいた4名はアレン・ダレス、フランク・ウィズナー、リチャード・ヘルムズ、そしてワシントン・ポスト紙の社主だったフィリップ・グラハムである。

 ウォーターゲート事件はワシントン・ポスト紙の若手記者ふたりが中心になって取材したが、ボブ・ウッドワードは少し前まで海軍の情報将校で記者としては素人に近く、事実上、取材はカール・バーンスタインが行ったという。

 そのバーンスタインは1977年に同紙を辞め、ローリング・ストーン誌に「CIAとメディア」という記事を書いている。CIAが有力メディアをコントロールしている実態を暴露したのだ。ウォーターゲート事件の裏側を明らかにしたとも言えるだろう。(Carl Bernstein, “CIA and the Media”, Rolling Stone, October 20, 1977)

 その記事によると、それまでの20年間にCIAの任務を秘密裏に実行していたジャーナリストは400名以上に達し、そのうち200名から250名が記者や編集者など現場のジャーナリスト。1950年から66年にかけてニューヨーク・タイムズ紙は少なくとも10名の工作員に架空の肩書きを提供しているとCIAの高官は語ったという。

 1970年代の半ばには議会でも情報機関の不正行為が調査されているが、それに危機感を抱いた人びとは情報の統制を強化する。そのひとつの結果が巨大資本によるメディア支配。気骨あるジャーナリストは追放されていった。

 ドイツの有力紙、フランクフルター・アルゲマイネ・ツァイトゥング(FAZ)紙の編集者だったウド・ウルフコテ​​は2014年2月、ドイツにおけるCIAとメディアとの関係をテーマにした本を出している。

 彼によると、ドイツだけでなく多くの国のジャーナリストがCIAに買収されている。人びとがロシアに敵意を持つように誘導するプロパガンダを展開、人びとをロシアとの戦争へと導き、引き返すことのできない地点にさしかかっているというのだ。2017年1月、56歳のときに心臓発作で彼は死亡する。出版されたはずの英語版は市場に出てこなかった。

 情報機関がジャーナリストをコントロール下に置く手法はさまざまだが、一緒にコーヒーを飲むようなところから始まることが少なくない。スクープに飢えている記者の鼻先に情報をぶら下げ、秘密保護の誓約書にサインさせる。そうなると情報機関の協力者だ。ワシントンDCあたりの特派員になると、そうした誘惑が待っている。

 勿論、それ以上の接待もあり、接待を受けている場面が隠し撮りされて弱みを握られるということもあるようだ。企業にしろ情報機関にしろ犯罪組織にしろ、見返りを期待せずに接待することはない。このようにして取り込まれた記者や編集者にとってウィキリークは目障りな存在だろう。


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/119.html#c23

[近代史3] ファーウェイ排除で世界に激震! 日本はどうなる? 中川隆
11. 中川隆[-9441] koaQ7Jey 2019年6月20日 19:07:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3040]

2019年06月20日
ファーウェイの今後 独自OS開発しても中国以外では姿を消す


画像引用:https://androidcommunity.com/wp-content/uploads/2019/06/Huawei-Mate-30-HongMeng-OS-Ark-OS-Concept.jpg

中国の傲慢とアメリカの怒り

ファーウェイは2019年5月15日にトランプ大統領が大統領令に署名してから運命が大きく変わりました。

すべての米国企業は”リスクある外国企業”と間接的にも取引してはならないとされ、ファーウェイとの取引を禁止した。

外国に拠点を置く米国企業もファーウェイとの取引ができなくなり、5月後半にはアンドロイドOSの使用禁止が発表された。



現在まで発売されている機種はアンドロイドがインストールされているが、今後OSの更新ができなくなった。

ファーウェイと中国政府は今後米国に依存せず、独自のOSやCPUを開発すると発表しています。

アンドロイド基本ソフトはフリーソフトなので、独自のアンドロイドOSを開発しても問題はない。


数年前にファーウェイはこのようなOSを開発し、発売する予定もあったが、不出来なため立ち消えになった。

中国の独自CPUはスーパーコンピューターで既に登場しているが、内容は「インテルのコピー」だそうです。

そうしたパチモノ紛いの商品を中国で売るのは問題ないが、世界ではおそらく相手にされない。


先進国はもちろんインドやアフリカでも、安価なスマホとしてはサムスンなど「正規品」が存在しています。

今後インドや東南アジアなどで生産する欧米企業も増えるので、ファーウェイは市場のほとんどを失う事になる。

ファーウェイのCEOは米国の制裁によって2年間の売り上げが、約300億ドル(約3兆3000億円)下回るという予想を示しました。


ファーウェイのCEOは2021年までには状況が改善されるとも言ったが、どのように改善されるかは語らなかった。

国家総力戦でファーウェイを支援した中国

ブルームバーグによるとファーウェイは、海外のスマホ販売が今後40%から60%減少する状況に備えている。

2018年の出荷台数は約2億台だったが、およそ半数に相当する約1億台は海外の売上でした。

2019年の海外スマホ販売が4000万から6000万台減少すると見ていて、国内シェア増加で補う計画を立てている。


ファーウェイの経営実態は謎に包まれているが、中国共産党が実質的なオーナーであり、国営企業であると指摘されている。

中国は数年前にIT強国宣言をし、IT技術に100兆円もの投資をして世界のIT覇権を握ると言っていました。

世界中が笑いものにしたが、数年後ファーウェイは世界最先端の5G技術を開発し、誰も笑わなくなった。


中国政府の巨額投資がファーウェイのために使われたのは明らかで、産軍共同にして官民一体の強さを見せつけた。

同時に共産主義方式は世界の反発を買い、特にアメリカはファーウェイの完全排除という劇的な対応に出た。

企業間の競争に国家が介入し、100兆円以上もの巨費を投じて支援する方法は、いわば世界大戦方式と言える。


第二次大戦では参戦したすべての国家が総動員体制を取り、国家の総力を挙げて航空機や新技術を開発した。

この方法は有効ではあるが無限の経済力を浪費するので経済合理性はなく、中国以外は行っていない。

欧米メディアの多くは今後2年間でファーウェイの売り上げは半減し、中国以外の市場で姿を消すと予想している。
http://www.thutmosev.com/archives/80174179.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/452.html#c11

[文化2] ゆとり教育を推進した三浦朱門の妻 曽野綾子がした事 _ これがクリスチャン 中川隆
194. 中川隆[-9440] koaQ7Jey 2019年6月20日 19:31:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3041]
『高等教育の機会均等−−権利としての無償化』 
大学の危機をのりこえ、明日を拓くフォーラム第2回シンポジウム 2019年6月20日
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/11989


 大学の危機をのりこえ、明日を拓くフォーラムの第二回シンポジウム「高等教育の機会均等−−権利としての無償化」が16日、明治大学で開催された。現在深刻な問題となっている奨学金問題や高等教育無償化に携わっている4人が現場からの報告をおこない、この問題を通じて大学教育の在り方と日本の将来を考えるシンポジウムとなった。以下、報告の要旨を紹介したい。

奨学金被害の救済の現場から  

         弁護士  岩重佳治

 奨学金問題の諸悪の根源は高い学費だ。国公立の初年度の納入金は1970年に1万6000円だったのが、2010年には80万円をこえ、今では90万円をこえる勢いだ。大変な伸び率だが、この間の物価の上昇率は3倍にもかかわらずこれだけ学費が値上がりしている。これは大学に対する公的な支援がどんどん減らされてきたからだ。私立大学の学費も非常に高い。おそらく世界でもトップレベルだ。

 これだけ学費が高くなってきている一方で、アルバイトに追われる学生など、学生や親の生活はどんどん大変になっている。実際に学生の生活費は、2000年度には大体160万円くらいで親からの仕送りで生活していた。それが2012年になると120万円になる。12年間で家庭からの仕送りが4分の3になる。学費が高くなることで家計が苦しくなるために学生はアルバイト漬けになっているし、奨学金を借りざるを得なくなっている。

 あくまでも借金だから将来返していかなければならない。しかし、今の雇用形態というのはほとんど崩壊している。私の祖父は55歳定年で、その後は仕事をしないで年金で生活していた。それまでは会社に入ってしまえば年功序列で賃金も上がっていって安定した生活ができていた。子どもができれば企業がいろんな手当をしてくれることになっていて安心した暮らしができていたが、今はそういう状況ではない。学生たちがたとえ正社員になったとしても、ブラック企業というのはたくさんある。過酷なノルマを課されて、達成できないと何人かの幹部に呼ばれて自分のどこが悪かったかということで反省点をとうとうとのべさせられる。そういうことをくり返しているうちに鬱になってやめる。従って必要な定員の2倍くらいの人を雇って3年後には半分くらいになっている会社はとても多い。雇用が崩壊している。働いてどうにかなる世の中ではない。

 従って返せなくなるのだが、そのときに出てくるのが利子の負担だ。日本学生支援機構の奨学金は有利子の第二種奨学金と無利子の第一種奨学金がある。奨学金事業予算の推移を見ると無利子の奨学金は1999年からずっと2000億円ほどで増えていないが、有利子の方は4000億円ほどだったのが増え続けて、2012年には1兆2000億円まで増えている。

 この背後にあるものはなにか。奨学金事業の財源を見ていくと、【グラフ参照】実は一種と二種で大きく違う。第一種の無利子の財源は一般会計と返還金で賄っている。問題は有利子の二種の財源だ。民間借り入れは、大手の銀行などからお金を借りているということだ。財投機関債というのは債権だ。投資家向けに債権を募集して買ってもらう。日本学生支援機構のホームページを見ると、学生への説明よりもよほど熱心に投資家向けに投資を呼びかけている。そして財政融資資金というのは公的なものだが、もともとはみなさんのお金だ。国が予算を出さずに外からお金を引っ張ってきている。

 もしみなさんが投資家で、この奨学金事業に投資をしようと思ったらなにを重視するか。一番は安全性だ。何を安全性の担保にするかというと回収率だ。回収率が高いことを謳わなければお金を集めることはできない。実際に日本学生支援機構の回収率というのはだいたい96%くらいで、メガバンクの債権並みの回収率を誇っている。いろんな国では、2割、3割の貸し倒れを前提に貸しているが、日本だけが回収率96%。これは無理な取り立てをしているか、借りている人が無理な返済をしているかのどちらかだ。こういう構造が奨学金の悲劇を生み出している。

 取り立てが滞ると裁判所に呼び出しを受ける。延滞3カ月で延滞者情報が個人信用情報機関、ブラックリストに登録され、4カ月になると債権回収会社が乗り出してくる。債権回収会社というのは借り手のことは一切考えていない。自分たちが回収すればするほど手数料は高くなるからだ。そして延滞9カ月になると裁判所からの手続きが送られてくる。その数は年年増えており、2000年には338件だった裁判所の手続きが2011年には1万件をこえた。

 救済措置があって初めて奨学金といえるはずだ。ここに問題がある。一つ例を挙げると、奨学金の返済に困ったときに救われるはずの制度に返還期限の猶予というのがある。これは病気や収入が少ないときに経済困難な場合には年収300万円以下という目安で、そういう人が申請をすると1年ごとに返還を先延ばしにしてくれる制度だ。しかしこれは利用期間に制限があり、10年を過ぎたら助けてもらえない。昔は10年もあれば安定した仕事に就くことができたかもしれないが、今は違う。一度安定した職を失うともう一度それ以上に安定した職に就くことは極めて難しい。

 そして延滞があると返還期限の猶予が利用できない。奨学金の返済に困った人はすでに何年間か延滞をしている。例えば過去8年間返済を延滞していた人が、借金が膨れあがって、年収300万円以下だということでこの猶予申請をするが蹴られる。延滞があるならこの制度は使えない。延滞するなら延滞を回収してから使ってくれといわれる。おかしな話だ。このことに対して文句をいっていくと、制度が変わり2014年から延滞据え置き型の猶予というのができた。本当に苦しい人は延滞があってもそのままで猶予を使うことができるというものだ。良かったと思っていたが、私の所にこんな相談が舞い込んできた。

 Aさんは40代男性で、年収が30万円。神経的な病気を持っていて入退院をくり返している。つまり生きていくのが精一杯の人だ。このAさんに2011年に日本学生支援機構から請求が来る。元金が150万円、延滞金が150万円。奨学金というのは毎月、毎年返していくものだが、返還日から10年経つと時効になる。Aさんは時効を主張したが、裁判では認められなかった。Aさんは分割で返済をしたいと申し出た。なぜ年収30万円のAさんがそのようなことをいったのかというと、保証人に叔父さんがついており迷惑をかけたくないという思いからだ。すると相手の代理人は「分割で返済するのはかまわないが月に5万円以上は払ってくれ」という。払えるわけがない。だから私の所に相談に来た。

 Aさんは年収が30万円で「延滞据え置き型の猶予」が使えるはずだが、それを教えてもらえなかった。だから2014年11月にその申請をして一件落着かと思われた。ところが、法的手続きに入った事案、時効を主張された事案などは、延滞据え置き型の猶予が使えないように制限された。運用が制限されたのは2014年の12月で、彼が申請をしたのは同年の11月。しかし機構は2014年4月にまでさかのぼって運用を制限した。こういうことを平気でやる。なぜそんなことができるのかというと、規則には猶予「する」とは書いていない。猶予「できる」、免除「する」ではなく免除「できる」としか書いていない。だから猶予するかしないか、免除するかしないかは、すべて機構の裁量でしかないという。機構の裁量で決められるのであれば救済制度の意味がない。

高学費に苦しむ学生とFREEがめざすもの

         FREE代表  岩崎詩都香

 高等教育無償化プロジェクト(FREE)というのは、大学生、専門学校生、大学院生を中心としたアドボカシー(政策提言)グループだ。去年9月に立ち上げた。学生の学費や奨学金に関する実態や、どういった思いを抱えて学校に通っているのか、今の学生生活がどういったものになっているのかを実態調査アンケートを中心に集めて、社会に届けていこうというのが私たちの主な活動だ。私たちが目指しているのは、「すべての人への無償化」だ。

 実態調査は、友だちにお願いしたり、協力してくださっている先生に授業のときに集めさせてもらって現在5000人をこえる学生から集めることができた。そのなかの声を今日は紹介したい。

・4年制の大学を受験しようと思っていたが、年の近い弟の大学受験もすぐなので、早く働いて親の負担を減らすために短期大学を選んだ。

・3人兄弟で一人親のために家計が厳しく、勉強が好きな友人であったが、大学進学を選択肢として考えることすらできていなかった。

・私は一部(昼間部)に行って国家資格の受験資格を得たかった。しかし経済的事情でそれは叶わず、二部(夜間部)への進学を決めた。

・私立医学部に受かったものの、学費が払えず退学。夢を諦めて国公立の工学部に編入した。

・自分が私学に進学したことで下の兄弟の大学進学の圧力となってしまった。

・片親で兄弟もいる友だちは自分が働かないと生活ができないということで介護施設で働いている。たまに会うとやっぱり大学生活を送っているのは羨ましいと話していて、学費が無償になればいいなと思った。

・本当は看護学部のある大学に行きたかった。けれど母子家庭で、当時弟も高校生でまだ学費もかかるしといろいろ考えていたら、高い学費がかかる大学に行くのは母の負担になるからと安い学費で交通費もかからない地元にある看護専門学校に行くことを決めた。弟も結局親の負担を考えて自分の行きたかった学校への進学を諦めて就職した。

・バイトのために学校を休まざるを得ないときがある。

・バイトをしないと生活費が足りないが、バイトをすると時間をとられ授業準備やゼミ準備ができない。

・やりたい活動が思うようにできない。1日3食だった食事が1食もしくはゼロ食のときもある。1年生の4月からは3カ月ぐらい毎日自炊していたがアルバイトなど時間がなくなり、コンビニ食になり、ますます1食にお金がかかるようになり食べられなくなった。

・学費を自分で賄っていて、時給や予定の関係で夜勤をせざるを得ず、一限、二限に出席できずに単位がとれなかった。出席できても明らかに疲れている。

・月8万円の奨学金で必要な支出(学費・交通費・教科書代など)をして、アルバイトの月2万円でサークルの費用を支出している。一人暮らしをしたいが、そのお金がないので往復で3時間半以上かけて通っている。そのせいで課外活動の時間や睡眠時間などが制限されている。電車が混雑しているととても疲れるし、それなのに眠って回復することができないので、次の日に疲れが残っていて朝起きるのが辛かったり、大学へ行っても頭が働かずに授業をしっかり受けられなかったりすることがある。

・週5でアルバイトをしているので、ゼミの発表準備、レポート、テスト勉強をする時間がなく、徹夜で乗り切ることがあるため、つらい。

・生活をしていくためにどんなにきつくてもアルバイトをしなければならないこと。

・日日の生活を送るのにもギリギリなのに加えて、奨学金を毎月借りる(借金)ことで追い打ちをかけられる。テスト期間などでバイトを休む期間が長く続くと、翌月の生活に影響が出るため大変。

・院に行きたいが、研究者として生計を立てられるようになる前に返済は始まるだろうし、家族にも反対されることがわかっているからいい出しにくい。やはり「安定でそれなりの給料」ということしか進路の決め手にならない。

・家庭の経済状況を考慮すると、弟妹が今後も学業を続けていくためには大学卒業後の生活費等はすべて自分で賄う必要があり、進学ではなく就職を考えるようになった。

・結婚時に奨学金という借金がある。

・自分の子どもに不自由なく大学に進学してもらうために、自分のやりたい仕事ではなく給料の高い仕事を選ばないといけないのではないかと悩む。

・奨学金を借りていて、親も定年が近く、大学院という選択肢は全く考えられなくなった。

・専門職養成の意味合いが強い大学だが、どこの企業も福祉専門職であっても賃金が低いので奨学金を返せない不安がある、という声を同期の学生から聞く。

・大学院の入学金が高かったのと、大学院に通いながら今まで通りバイトをできる自信がなかったため進学を諦めた。また、資格をとってなりたかった職業もあるが、収入があまり安定しておらず、奨学金返済の負担になるため諦めた。

・弁護士になるために法学部に進んだが、経済的な理由で院進できず、また予備試も難しすぎて受からないため一般就職した。

 こんな感じで、将来自分がもっと学びたいと思ったときに奨学金というものが重くのしかかったり、あるいは大学院も高い学費があるのでこれ以上親に負担はかけられないとか、学費を自分でどうにかすることができないということで進学を諦めているという人もたくさんアンケートに声を寄せてくれた。

 よくこの活動をしていて、学生や大学の先生とも研究室で話す機会があるが、学費の値下げというのが現実的ではないのではないかという声をいただくこともある。しかし現実的に考えるならばこの学生の生活実態というのがより現実だと思う。この現実に即した政治的判断というのがされるべきではないかとこの活動をしていて思う。

 どうやって私たちが無償化を目指すのかというと、学生自身の声をもっとたくさん集めることだ。その声をもっと社会に広げて、社会の空気を変えることができるのではないかと思う。FREEのメンバーには、まさに自分が奨学金を借りているという当事者もいるが、自分は奨学金を借りていないし家も貧困家庭ではないけどこの活動を頑張っている人もいる。未来の世代が同じような気持ちを持つことがないようにしたいというのがFREEの活動の原動力だ。未来の世代の若い人たちが今と同じように苦しい生活を強いられるとしたら、日本はどんどん暗くなってしまう。今進む方向性を切り替えてもっと明るい未来になるように活動している。

修学支援法と教育の機会均等

      名古屋大学大学院教授  中嶋哲彦

 修学支援法というのは今年5月10日に可決成立した法律だ。来年の4月から施行予定となっている。この法律の特徴は、

@授業料の減免と学資支給(給付型奨学金の支給)、

A国公私立の大学(大学院を除く)・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門学校)の学生が対象。これは高等学校卒業後の学校すべてを同じ基準で制度の対象にするというのが新しい点だ。これをどう評価するかというのは議論の必要がある、

B支給を受けるための個人要件…とくに優れた者であって経済的理由により極めて修学に困難があるもの、

C機関要件…社会で自立・活躍する人材育成のための教育を継続的・安定的に実施できる等として確認された大学等であること、がある。

 この修学支援法については3つのことがいえる。

 1つは経済困窮世帯の支援という位置づけだ。これは子どもの貧困対策推進法の枠組みとも一致しているものだ。子どもの貧困対策推進法は、現在貧困の状態にある子どもたち、人たちを直ちに貧困から離脱させるということの権利性を確認しているわけではない。健康で文化的な最低限度の生活を営む権利が憲法に規定されているが、この法律では貧困からの即時離脱を権利として保障しているわけではない。そして貧困対策の対象を子どもに限定している。子ども以外の家族構成員については対象になっていない。したがって生活保護の全体としての改善はまったく考えていない。それから子どもに関して、貧困からの即時離脱ではなく貧困の連鎖の遮断のための自立支援だということ。親の貧困を子どもに連鎖させないために子どもに対する自立支援をおこなう、その一環として教育の支援が位置づけられている。学歴獲得による経済的自立のためには政策上教育支援を重視するというもので、そのため貧困からの離脱はあくまで自己責任というものだ。

 さらにそれが人材育成政策と融合していく。2014年に閣議決定された子どもの貧困対策大綱で、「子供の貧困対策は、法律の目的規定(第一条)にもあるとおり、貧困の世代間連鎖を断ち切ることを目的とするものであるが、それとともに、わが国の将来を支える積極的な人材育成策として取り組むということが重要である」と書かれている。貧困対策といいながら貧困家庭にある子どもを人材として有効に活用していくための政策だ。

 2つ目は競争力人材育成政策だ。競争力人材というのは、貧困にある子どもだけを念頭に置いているわけではなく、大学高等教育を、国際競争のインフラとして位置づけている。高等教育を無償化し、機会均等化するといいながら、その大学・高等教育というのは国際競争のためのインフラということだ。その役に立たないような高等教育を受ける者まで政府の政策として保障するつもりはないということだ。

 さらにそれは人材育成のための政策としておこなうわけだから、意欲と能力のある者に対する支援になる。それから大学院への進学・学費に関しては法律の対象になっていない。それは職業を身につけて経済的自立をしてもらうための政策であるという理由からだ。それと繋がるように専門職大学制度の創設がおこなわれる。

 3つ目に大学に対して機関要件をもうけていることを先ほどのべた。その機関要件の内容を見ていくと、大学の教育内容や教育方法への国家介入、国公立大学に対する大学ガバナンス改革の押しつけ、私立大学の法人経営者の権限を強化するというもので、無償化とは随分違う要件を押しつけることによって、学生の授業料を軽減したいのなら大学改革を飲めということになっている。

権利としての教育無償化

      神戸大学大学院教授 渡部昭男

 2010年に各新聞社の検索覧で教育無償化という文字を打ち込んでみるとほとんど記事が出てこない。教育無償化というものに大きく反応していくのは2016年、2017年からだ。だんだんと関心は高まっている。

 日本国憲法のなかでも教育を受ける権利は保障されているが、私が重要だと思うのは教育基本法第四条の教育の機会均等、経済的地位による差別禁止、修学困難者への奨学の措置をどう忠実に実現していくかが大切ではないかと思っている。

 ユネスコ人権平和職のフォン・クーマンズ教授は、「国際人権A規約一三条の教育への権利というのは、高度人材養成であったり職業自立という書き方はしていない」という。教育への権利というのは、人格を形成する、社会に貢献する、人生・生活をコントロールする、社会を統治する、社会階層を上るといった形で人人をエンパワーしていく。それから働く権利や健康への権利、政治参加の権利、完全参加と平等の権利などを享受するための鍵となる権利だとのべている。この権利を高等教育段階まで保障しようというものだ。

 隣国の韓国では市民運動によって、大学の給付型奨学金を勝ちとってきた。学生運動ではなく、市民運動として大学の無償化がたたかわれている。2018年には入学金は実費以外はすべて削減され、学生が安価に生活できるよう学生寮の増設もされている。

 高等教育の無償化は人材の開発や投資論など経営サイドの傾向に陥りがちだが、そうではなく、学問の自由や学術の発展、教育を受ける権利、若者と社会の未来をひらく教育無償化を志向していかなければならない。
https://www.chosyu-journal.jp/shakai/11989
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/492.html#c194

[近代史3] 秋篠宮文仁  僕の父親は一体誰なんでしょう? 皆さんも一緒に探してください 中川隆
66. 中川隆[-9442] koaQ7Jey 2019年6月20日 20:01:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3039]

2019.06.20
佳子さま「英検4級でHIPHOP」の背景には、「NHK英語副音声」の大惨事 国民から失笑
https://rondan.net/24896


実践英語より、NHK英語副音声の秋篠宮家


「紀子さまはアメリカで幼少期を過ごしており、ドイツ語や中国語にも精通している。悠仁さまも夏にはブータン王国を訪問されるし、将来、多くの公務を担う。

それに向け、家庭でも勉学に励まれているようです。紀子さまは、悠仁様がNHKの番組を観る際、英語の副音声を聴くことを勧めている(皇室記者)
同上
ここでも秋篠宮家の「教育に関する独特のこだわり」が見て取れます。

しかしNHKの副音声を垂れ流すだけで「国際舞台で活躍できる語学力が身につく」とは到底思えません。

秋篠宮家の自由な教育方針とは、ただの“ほったらかし教育”と揶揄されても仕方ないように感じます。愛子さまとの差はこういうところでどんどん広がっているように思えます。

そして「自由な教育方針」を重視するあまりに、眞子さまや佳子さまの国民の心情を全く顧みない奔放さが育まれてしまったとも言えますね。

有名な佳子さま英検4級説

眞子さま佳子さまも英語に力を入れられているようですが、その実力は眉唾物であると言わざるを得ません。実は佳子さまは高校生の時には英検4級しか取得できなかったなどの噂もあります。

流石に一般人でも、優秀なら中学生で英検2級に合格する人もいますので信ぴょう性は薄いですが、火の無い所に煙は立たないというもの。

英検4級説が事実であれば、幼少から英才教育を受けてきた佳子さまにとってはこの上なく恥ずかしく、隠したい過去でしょう。


眞子内親王、佳子内親王ともに卒業したのは国際基督教大学(ICU)。ほぼすべての授業が英語で行われることで知られるが、佳子内親王は入学当初、そのレベルの高さに苦労したようだ。
同上
佳子さまはICU入学当初、英語のクラスで「下から2番目」に割り振られました。一時期ICUでの勉学についていけなくなった佳子さまが「英語なんか大嫌い!」と言って自主休講しまくったという噂も。

学習院大学在学時も必修の英語の単位を落としそうになったことがあるという話も学友から漏れ伝わるくらいですから、元々ダンス以外にはご興味がないのでしょう。というか、佳子さまはHIPHOPがお得意のようですが、英検4級程度で大丈夫なのでしょうか?

佳子さま、初めての英語スピーチで国民からは「この程度なの…?」の落胆の声

佳子さまは2018年9月にご公務で国際情報五輪にご出席され、初めて英語でのスピーチを披露されました。

その際の国民の反応は以下のようなもの。


「うーん、留学してた割には原稿に仮名ふってあるようなジャパニーズイングリッシュ。」

「小さい頃から英才的な英会話習える環境にあるはずだと思うのに普通だった。あまりお勉強熱心ではないのかな。」

「税金で最高の環境と教育を受けて、海外留学も身辺警護付きでのびのびと。これでビジュアルも頭もB級なら話にならんわな。」

「何だこりゃ、原稿見ながら読んだだけ。秋篠宮家は両親の血のまんま。知能指数ヤバ。これで英語できるつもり?可愛いともてはやされた時代はお終い。いい気になって学習院を否定した付けが怖い。税金で生活してる気あるの?」
Yahoo!コメント
かなり酷評を受けていますね…。

ICU在学時には英リーズ大学への長期留学をされた経験もお持ちなだけに、この程度の短いスピーチなら原稿無しでできて当然ではないでしょうか。
https://rondan.net/24896
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/109.html#c66

[近代史3] 天皇家では何時から知恵遅れや発達障害の子供しか生まれなくなったのか? 中川隆
154. 中川隆[-9441] koaQ7Jey 2019年6月20日 20:01:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3040]

2019.06.20
佳子さま「英検4級でHIPHOP」の背景には、「NHK英語副音声」の大惨事 国民から失笑
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実践英語より、NHK英語副音声の秋篠宮家


「紀子さまはアメリカで幼少期を過ごしており、ドイツ語や中国語にも精通している。悠仁さまも夏にはブータン王国を訪問されるし、将来、多くの公務を担う。

それに向け、家庭でも勉学に励まれているようです。紀子さまは、悠仁様がNHKの番組を観る際、英語の副音声を聴くことを勧めている(皇室記者)
同上
ここでも秋篠宮家の「教育に関する独特のこだわり」が見て取れます。

しかしNHKの副音声を垂れ流すだけで「国際舞台で活躍できる語学力が身につく」とは到底思えません。

秋篠宮家の自由な教育方針とは、ただの“ほったらかし教育”と揶揄されても仕方ないように感じます。愛子さまとの差はこういうところでどんどん広がっているように思えます。

そして「自由な教育方針」を重視するあまりに、眞子さまや佳子さまの国民の心情を全く顧みない奔放さが育まれてしまったとも言えますね。

有名な佳子さま英検4級説

眞子さま佳子さまも英語に力を入れられているようですが、その実力は眉唾物であると言わざるを得ません。実は佳子さまは高校生の時には英検4級しか取得できなかったなどの噂もあります。

流石に一般人でも、優秀なら中学生で英検2級に合格する人もいますので信ぴょう性は薄いですが、火の無い所に煙は立たないというもの。

英検4級説が事実であれば、幼少から英才教育を受けてきた佳子さまにとってはこの上なく恥ずかしく、隠したい過去でしょう。


眞子内親王、佳子内親王ともに卒業したのは国際基督教大学(ICU)。ほぼすべての授業が英語で行われることで知られるが、佳子内親王は入学当初、そのレベルの高さに苦労したようだ。
同上
佳子さまはICU入学当初、英語のクラスで「下から2番目」に割り振られました。一時期ICUでの勉学についていけなくなった佳子さまが「英語なんか大嫌い!」と言って自主休講しまくったという噂も。

学習院大学在学時も必修の英語の単位を落としそうになったことがあるという話も学友から漏れ伝わるくらいですから、元々ダンス以外にはご興味がないのでしょう。というか、佳子さまはHIPHOPがお得意のようですが、英検4級程度で大丈夫なのでしょうか?

佳子さま、初めての英語スピーチで国民からは「この程度なの…?」の落胆の声

佳子さまは2018年9月にご公務で国際情報五輪にご出席され、初めて英語でのスピーチを披露されました。

その際の国民の反応は以下のようなもの。


「うーん、留学してた割には原稿に仮名ふってあるようなジャパニーズイングリッシュ。」

「小さい頃から英才的な英会話習える環境にあるはずだと思うのに普通だった。あまりお勉強熱心ではないのかな。」

「税金で最高の環境と教育を受けて、海外留学も身辺警護付きでのびのびと。これでビジュアルも頭もB級なら話にならんわな。」

「何だこりゃ、原稿見ながら読んだだけ。秋篠宮家は両親の血のまんま。知能指数ヤバ。これで英語できるつもり?可愛いともてはやされた時代はお終い。いい気になって学習院を否定した付けが怖い。税金で生活してる気あるの?」
Yahoo!コメント
かなり酷評を受けていますね…。

ICU在学時には英リーズ大学への長期留学をされた経験もお持ちなだけに、この程度の短いスピーチなら原稿無しでできて当然ではないでしょうか。
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[社会問題9] 語られ始めた皇太子「退位論」は説得力があるか・・が、語られるだけでも適応失調の天皇家! 墨染
237. 中川隆[-9440] koaQ7Jey 2019年6月20日 20:03:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3041]

2019.06.20
佳子さま「英検4級でHIPHOP」の背景には、「NHK英語副音声」の大惨事 国民から失笑
https://rondan.net/24896


実践英語より、NHK英語副音声の秋篠宮家


「紀子さまはアメリカで幼少期を過ごしており、ドイツ語や中国語にも精通している。悠仁さまも夏にはブータン王国を訪問されるし、将来、多くの公務を担う。

それに向け、家庭でも勉学に励まれているようです。紀子さまは、悠仁様がNHKの番組を観る際、英語の副音声を聴くことを勧めている(皇室記者)
同上
ここでも秋篠宮家の「教育に関する独特のこだわり」が見て取れます。

しかしNHKの副音声を垂れ流すだけで「国際舞台で活躍できる語学力が身につく」とは到底思えません。

秋篠宮家の自由な教育方針とは、ただの“ほったらかし教育”と揶揄されても仕方ないように感じます。愛子さまとの差はこういうところでどんどん広がっているように思えます。

そして「自由な教育方針」を重視するあまりに、眞子さまや佳子さまの国民の心情を全く顧みない奔放さが育まれてしまったとも言えますね。

有名な佳子さま英検4級説

眞子さま佳子さまも英語に力を入れられているようですが、その実力は眉唾物であると言わざるを得ません。実は佳子さまは高校生の時には英検4級しか取得できなかったなどの噂もあります。

流石に一般人でも、優秀なら中学生で英検2級に合格する人もいますので信ぴょう性は薄いですが、火の無い所に煙は立たないというもの。

英検4級説が事実であれば、幼少から英才教育を受けてきた佳子さまにとってはこの上なく恥ずかしく、隠したい過去でしょう。


眞子内親王、佳子内親王ともに卒業したのは国際基督教大学(ICU)。ほぼすべての授業が英語で行われることで知られるが、佳子内親王は入学当初、そのレベルの高さに苦労したようだ。
同上
佳子さまはICU入学当初、英語のクラスで「下から2番目」に割り振られました。一時期ICUでの勉学についていけなくなった佳子さまが「英語なんか大嫌い!」と言って自主休講しまくったという噂も。

学習院大学在学時も必修の英語の単位を落としそうになったことがあるという話も学友から漏れ伝わるくらいですから、元々ダンス以外にはご興味がないのでしょう。というか、佳子さまはHIPHOPがお得意のようですが、英検4級程度で大丈夫なのでしょうか?

佳子さま、初めての英語スピーチで国民からは「この程度なの…?」の落胆の声

佳子さまは2018年9月にご公務で国際情報五輪にご出席され、初めて英語でのスピーチを披露されました。

その際の国民の反応は以下のようなもの。


「うーん、留学してた割には原稿に仮名ふってあるようなジャパニーズイングリッシュ。」

「小さい頃から英才的な英会話習える環境にあるはずだと思うのに普通だった。あまりお勉強熱心ではないのかな。」

「税金で最高の環境と教育を受けて、海外留学も身辺警護付きでのびのびと。これでビジュアルも頭もB級なら話にならんわな。」

「何だこりゃ、原稿見ながら読んだだけ。秋篠宮家は両親の血のまんま。知能指数ヤバ。これで英語できるつもり?可愛いともてはやされた時代はお終い。いい気になって学習院を否定した付けが怖い。税金で生活してる気あるの?」
Yahoo!コメント
かなり酷評を受けていますね…。

ICU在学時には英リーズ大学への長期留学をされた経験もお持ちなだけに、この程度の短いスピーチなら原稿無しでできて当然ではないでしょうか。
https://rondan.net/24896
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/352.html#c237

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
18. 中川隆[-9442] koaQ7Jey 2019年6月20日 20:34:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3039]

クラングフィルム KL42006


Klangfilm KL- 42006 field coil 1936 year !!!
http://www.youtube.com/watch?v=zPHr4PbP9Vs

Klangfilm 42006 + SE
http://www.youtube.com/watch?v=yxhQcs4ztC8

Klangfilm 42006+402 FC SPEAKER
http://www.youtube.com/watch?v=UsJRVwdHbHE

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c18

[近代史3] ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST 中川隆
19. 2019年6月20日 20:41:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3040]

Klangfilm/Siemens Smf V3b with 14a マーラー 交響曲9番
http://www.youtube.com/watch?v=YAunKObnr3U


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html#c19

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
2. 中川隆[-9441] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:00:50 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3041]

JBLのコーン型ユニットは能率が100db以上と高いのに駆動するアンプにはかなりのハイパワーを必要とする。

いったい何故なんだろうかとずっと疑問だったが、ふと「ユニットのコーン紙が重たいのではなかろうかと」に思い至った。

イギリス系のユニットはコーン紙が薄くて軽いので能率95db前後にもかかわらずアンプのパワーはあまり必要としないのがその推論の理由。

_____


「躁=ハイ」の時期にはJBLの出番だよ〜 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2019年05月15日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c281c22ec78aad0cc106a7e4c887747c

先日の都会への小旅行(4月30日〜5月3日)を契機に何だか妙に華やいだ気分が続いている。

どうやら「鬱」を抜け出て「躁=ハイ」の時期に入ったらしい(笑)。

やはり人間はときどきはまったく違った日常環境に身を置いた方がいいみたいですね。

そしてオーディオにももろに影響が・・・。

このところ、ずっと「鳴りを潜めていた」元気のいいJBLサウンドが我が物顔にのさばって来るのだから何とも不思議。

その代表格が「175」ドライバーだ。振り返ってみるとこれまで数多くのJBLの製品を使ってきた。

たとえば「375」ドライバー、「LE85ドライバー」「075ツィター」そしてコーン型ユニットでは「D130」(口径38センチ)、「D123」(口径30センチ)、そして「LE8T」(口径20センチ)などなど

これらの中で一番しっくり来たのが「175ドライバー」だった。なにが気に入ったかといえば一言でいうと「仰々しいところがない」ところかなあ。

   

ただしジャズではバッチリだがクラシックの再生にはもうちょっと「一味」欲しいのでいろいろ実験してみた。

   

音の出口のところに「どんがばちょっ」と目の細かいステンレスの金網を被せてみたがこれは失敗だった。聴けないことはなかったが音の伸び伸び感が失われてしまう。やはり素人の生兵法は怖い(笑)。

そこで仕方なく駆動するアンプを「300Bアンプ」から「PX25アンプ」への交換と相成った。

   

これは見事に図に当たった。「300Bアンプ」に比べると中高音域がややおとなしいので175ドライバーの尖り気味のところをきれいに抑えてくれた。これで決まり!

そうすると、はみ出た「300Bアンプ」をどう使おうか。

そこで、まるで連鎖反応のように久しぶりにJBLのD123を起用してみる気になった。涙を呑んでグッドマン「AXIOM150マークU」との交換だ。

  

こうなるともう我が家のシステムの大変革ですね!

久しぶりの「D123の登場」に当たって留意した点は次のとおり。

☆ 良きにつけ悪しきにつけ響きが少ないユニットなのでバッフルの板厚をわざわざ薄めの1.2mmにして響きの増幅を期待した。


☆ D123はフルレンジを標榜しているがここはやはり2ウェイだろう。そこで同じJBLの「075ツィーター」を組み合わせてみた。特注の超重量級ステンレス削り出しホーンは本体に比べて6倍もするお値段なので遊ばせておくにはもったいない(笑)。

☆ 075は3000ヘルツあたりから使えないことはないが本領を発揮させるにはやはり7000ヘルツあたりからだろう。そこでネットワークはパイオニアの「DN−8」を使いクロスオーバーを8000ヘルツにとった。

☆ 8000ヘルツ以上を受け持つ「075」は能率が110dbとメチャ高いのでアッテネーターが必要だが、音の劣化を招くのでマイカコンデンサー(0.075μF)にスプラグのコンデンサー(0.39μF)をかませて音量調整をした。

☆ 「D123」ユニットの後ろ側に向けて排出される背圧〈逆相の音)の逃がし方はグッドマン用の「ARU」(背圧調整器)をそのまま流用した。

簡単に背圧を逃がさず微妙にユニットに負荷をかけて低音を増強させる「ARU」の仕組みは見事で「D123」にも歴然たる効果が発揮されるのだからたまらない(笑)。

ちなみにJBLのコーン型ユニットは能率が100db以上と高いのに駆動するアンプにはかなりのハイパワーを必要とする。いったい何故なんだろうかとずっと疑問だったが、ふと「ユニットのコーン紙が重たいのではなかろうかと」に思い至った。

イギリス系のユニットはコーン紙が薄くて軽いので能率95db前後にもかかわらずアンプのパワーはあまり必要としないのがその推論の理由。

ただし、これはあくまでも私見です。

それはともかく、これら一連の対応がどうやら想像以上にうまくいったようで「300Bアンプ」で鳴らしてみたところ、感心するほどのとても「まっとうな音」が出た。

いかにも(音声信号に対する)応答性が優れたJBLらしいサウンドである。サブウーファーの必要性をまったく感じさせないところも気に入った。

結局、我が家のシステムは次のとおりとなった。

   

使っているユニットといえば、グッドマン、ワーフェデールがそれぞれ1個に比べてJBLが3個と圧倒的に優勢だ。

周期的に訪れる「鬱」の時期が到来するまで、このトロイカ体制で進んでみることにしよう(笑)。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/c281c22ec78aad0cc106a7e4c887747c

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c2

[リバイバル3] ハイエンド・スピーカーの世界 中川隆
120. 中川隆[-9440] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:08:20 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3042]
平野紘一さん(マスターズ代表) Thu Nov 16 11:38:27 JST 2006

エンジョイオーディオ!その行く道は!?

 WRアンプの製作・販売を始めて、数年経った。
おかげ様でその製作台数は3桁になっている。

わたしのようにオーディオ黎明期から、繁忙期にオーディオで飯を食ってきた者には現状及び近未来が楽しみであり、心配である。

 長年、オーディオ業界にいるので(1965年から)、内外からいろいろ情報が入ってくる。 

皆さんの参考になるかどうか分からないが、ここに書いてみることにする。 

 まず、アメリカではオーディオ、とりわけ、ハイエンド・オーディオは非常にシュリンクしてしまっている。

振りかぶって言うと、共和党の金持ち優遇によって、金持ちしか、ハイエンド・オーディオを買えなくなったからである。

従って、アメリカのハイエンド・コンポは非常に高額である。
また、アメリカのオーディオメーカーの設立・廃業・転売が著しい。

 あの、有名なオーディオ誌”ステレオファイル”もあまり、みるべきものが無くなってきた。

マッキントッシュはクラリオンに支えられてきたのは故存知の方も多いと思うが、クラリオンが傾いてきて、マッキントッシュはリップルウッドの傘下に入ることになった。今後、どのような方向になるのか?


今年、創業60年になるJBLの新商品開発のエネルギーは素晴らしい。

 アメリカの友人に聞くと、JBLをアメリカの東海岸ではあまり見かけないと言う。

JBLを率いるハーマンさんはユダヤ人だけにクレバーであるから、JBLをうまく導いていくと思う。そうなると、JBLの商売はアジア、それも、日本、中国、台湾、それに韓国あたりのオーディオファイルの方々が買うのではなかろうか?
特に、最近の中国の富裕層の購買意欲がすごいらしい。

 金持ちではないオーディオ好きのアメリカ人は AVレシーバーを買って、スピーカーを自分できれいにセットして、SPケーブルは壁に入れてきれいに処理するらしい。

重点はやはりVであり、それからがAであると言う。
AVレシーバーは日本勢(DENON、パイオニア、ケンウッド、ヤマハなどなど)が強いと言う。

 ハイエンドオーディオではなかなか日本勢はむずかしそうである。
まず、スピーカーではサウンドバランスの点で、イエローがやったのは認めたがらないようだ。

スピーカーユニットでは日本の技術は世界一であったのだから、サウンドバランスは早く、彼等に任せれば良かったのだ。近年、パイオニアがそのようなシステムを取り入れて、かなり良いサウンドバランスになったと言う。
(つい、最近、CEATECでパイオニアのこの種のSPシステムは聴いた。かなり、聴かせる!)

 アンプでは、近年デジタルアンプが登場しているが、高周波を取り扱うので、もう、普通のオーディオメーカーでは他におえないところまできている。

すなわち、デバイスはIC製造ノウハウが必要だし、プリント基板は多層構造が必要である。こうなると、初期投資が大変で数が出る平面TV、5.1chサラウンド、カーオーディオ用アンプ、それこそipodのようなアイテムにデジタルアンプは皆さんの気がつかない分野にどんどん採用されている。
最近のTV、音質が違うとは、皆さん気がつかないかな?

 アメリカのハイエンド・オーディオは一握りのお金持ちが買えるものになってしまったから、日本での価格は¥100万を超えるものが多くなったのはそのせいでもある。

 それでは、ヨーロッパはどうかと言うと、まだ、かなり、健全である。

まだまだ、SACDはこれからだし、アナログレコードも健在で、アナログレコードプレーヤー、フォノアンプ、カートリッジなどもある。スピーカーが苦手だったドイツからエラックのような小型でありながら、優れた音質のSPが出てきたし、B&Wに至っては技術的にも、サウンドバランス的にも非常に評価が高い。アメリカでもB&Wはアメリカ勢を圧倒していると言う。

 価格も特に金持ちでなくとも、買えるようなリーゾナブルな製品が多い。
残念なのは、BBC出身のSPブランドに元気がややないことだ。BBC出身のエンジニアから、後継者への橋渡しが難しいのかも知れない。

 さて、日本の現状はどう見たらよいであろうか?

特にアンプに絞ると、アキュフェーズ、DENON、マランツ、LUXとブランドも限られてきた。そして、真空管アンプは中国製も多くなってきた。
そして、オークションを眺めると、懐かしいアンプが沢山、売りに出ている。
どう、考えたらよいのだろうか?
 
 医学的には聴覚・味覚は発生学的に皮膚感覚の一部である。そして、オーディオはエンジョイするものである。そこから、WRアンプのような、NFBアンプの問題点を解決したアンプもあるし、ノンNFB真空管アンプもあるし、小型・高効率(言わばオーディオのファーストフード)のデジタルアンプもある。
それぞれの主張があり、これぞオーディオは面白いと思う。

 最後に話が少しそれるが、NFBの発明者ハロルド・ステファン・ブラック氏に生前お会いしたS社のTS氏の話によると、NFBはMASTER &SLAVE システムであると言う。誤解されそうであるが、悪い意味ではないことを次回書かせていただこうと思っている。
 
 ”皆さん、一度きりの人生!楽しんでください。それには、広告も充分ではなく、地道にやっているところも尋ねてみると、新しい発見、喜びを得ることありますよ!”
http://west.wramp.jp/datawr13.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/697.html#c120

[リバイバル3] 昭和の日本のスピーカー・ユニットの音質はイギリスやドイツに劣らなかった 中川隆
16. 中川隆[-9439] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:11:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3043]

平野紘一さん(マスターズ代表) Thu Nov 16 11:38:27 JST 2006

エンジョイオーディオ!その行く道は!?

 WRアンプの製作・販売を始めて、数年経った。
おかげ様でその製作台数は3桁になっている。

わたしのようにオーディオ黎明期から、繁忙期にオーディオで飯を食ってきた者には現状及び近未来が楽しみであり、心配である。

 長年、オーディオ業界にいるので(1965年から)、内外からいろいろ情報が入ってくる。 

皆さんの参考になるかどうか分からないが、ここに書いてみることにする。 

 まず、アメリカではオーディオ、とりわけ、ハイエンド・オーディオは非常にシュリンクしてしまっている。

振りかぶって言うと、共和党の金持ち優遇によって、金持ちしか、ハイエンド・オーディオを買えなくなったからである。

従って、アメリカのハイエンド・コンポは非常に高額である。
また、アメリカのオーディオメーカーの設立・廃業・転売が著しい。

 あの、有名なオーディオ誌”ステレオファイル”もあまり、みるべきものが無くなってきた。

マッキントッシュはクラリオンに支えられてきたのは故存知の方も多いと思うが、クラリオンが傾いてきて、マッキントッシュはリップルウッドの傘下に入ることになった。今後、どのような方向になるのか?


今年、創業60年になるJBLの新商品開発のエネルギーは素晴らしい。

 アメリカの友人に聞くと、JBLをアメリカの東海岸ではあまり見かけないと言う。

JBLを率いるハーマンさんはユダヤ人だけにクレバーであるから、JBLをうまく導いていくと思う。そうなると、JBLの商売はアジア、それも、日本、中国、台湾、それに韓国あたりのオーディオファイルの方々が買うのではなかろうか?
特に、最近の中国の富裕層の購買意欲がすごいらしい。

 金持ちではないオーディオ好きのアメリカ人は AVレシーバーを買って、スピーカーを自分できれいにセットして、SPケーブルは壁に入れてきれいに処理するらしい。

重点はやはりVであり、それからがAであると言う。
AVレシーバーは日本勢(DENON、パイオニア、ケンウッド、ヤマハなどなど)が強いと言う。

 ハイエンドオーディオではなかなか日本勢はむずかしそうである。
まず、スピーカーではサウンドバランスの点で、イエローがやったのは認めたがらないようだ。

スピーカーユニットでは日本の技術は世界一であったのだから、サウンドバランスは早く、彼等に任せれば良かったのだ。近年、パイオニアがそのようなシステムを取り入れて、かなり良いサウンドバランスになったと言う。
(つい、最近、CEATECでパイオニアのこの種のSPシステムは聴いた。かなり、聴かせる!)

 アンプでは、近年デジタルアンプが登場しているが、高周波を取り扱うので、もう、普通のオーディオメーカーでは他におえないところまできている。

すなわち、デバイスはIC製造ノウハウが必要だし、プリント基板は多層構造が必要である。こうなると、初期投資が大変で数が出る平面TV、5.1chサラウンド、カーオーディオ用アンプ、それこそipodのようなアイテムにデジタルアンプは皆さんの気がつかない分野にどんどん採用されている。
最近のTV、音質が違うとは、皆さん気がつかないかな?

 アメリカのハイエンド・オーディオは一握りのお金持ちが買えるものになってしまったから、日本での価格は¥100万を超えるものが多くなったのはそのせいでもある。

 それでは、ヨーロッパはどうかと言うと、まだ、かなり、健全である。

まだまだ、SACDはこれからだし、アナログレコードも健在で、アナログレコードプレーヤー、フォノアンプ、カートリッジなどもある。スピーカーが苦手だったドイツからエラックのような小型でありながら、優れた音質のSPが出てきたし、B&Wに至っては技術的にも、サウンドバランス的にも非常に評価が高い。アメリカでもB&Wはアメリカ勢を圧倒していると言う。

 価格も特に金持ちでなくとも、買えるようなリーゾナブルな製品が多い。
残念なのは、BBC出身のSPブランドに元気がややないことだ。BBC出身のエンジニアから、後継者への橋渡しが難しいのかも知れない。

 さて、日本の現状はどう見たらよいであろうか?

特にアンプに絞ると、アキュフェーズ、DENON、マランツ、LUXとブランドも限られてきた。そして、真空管アンプは中国製も多くなってきた。
そして、オークションを眺めると、懐かしいアンプが沢山、売りに出ている。
どう、考えたらよいのだろうか?
 
 医学的には聴覚・味覚は発生学的に皮膚感覚の一部である。そして、オーディオはエンジョイするものである。そこから、WRアンプのような、NFBアンプの問題点を解決したアンプもあるし、ノンNFB真空管アンプもあるし、小型・高効率(言わばオーディオのファーストフード)のデジタルアンプもある。
それぞれの主張があり、これぞオーディオは面白いと思う。

 最後に話が少しそれるが、NFBの発明者ハロルド・ステファン・ブラック氏に生前お会いしたS社のTS氏の話によると、NFBはMASTER &SLAVE システムであると言う。誤解されそうであるが、悪い意味ではないことを次回書かせていただこうと思っている。
 
 ”皆さん、一度きりの人生!楽しんでください。それには、広告も充分ではなく、地道にやっているところも尋ねてみると、新しい発見、喜びを得ることありますよ!”
http://west.wramp.jp/datawr13.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/953.html#c16

[近代史3] ステレオサウンド誌の高名なオーディオ評論家が日本の優れたオーディオ製品を潰した 中川隆
13. 中川隆[-9438] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:11:36 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3044]

平野紘一さん(マスターズ代表) Thu Nov 16 11:38:27 JST 2006

エンジョイオーディオ!その行く道は!?

 WRアンプの製作・販売を始めて、数年経った。
おかげ様でその製作台数は3桁になっている。

わたしのようにオーディオ黎明期から、繁忙期にオーディオで飯を食ってきた者には現状及び近未来が楽しみであり、心配である。

 長年、オーディオ業界にいるので(1965年から)、内外からいろいろ情報が入ってくる。 

皆さんの参考になるかどうか分からないが、ここに書いてみることにする。 

 まず、アメリカではオーディオ、とりわけ、ハイエンド・オーディオは非常にシュリンクしてしまっている。

振りかぶって言うと、共和党の金持ち優遇によって、金持ちしか、ハイエンド・オーディオを買えなくなったからである。

従って、アメリカのハイエンド・コンポは非常に高額である。
また、アメリカのオーディオメーカーの設立・廃業・転売が著しい。

 あの、有名なオーディオ誌”ステレオファイル”もあまり、みるべきものが無くなってきた。

マッキントッシュはクラリオンに支えられてきたのは故存知の方も多いと思うが、クラリオンが傾いてきて、マッキントッシュはリップルウッドの傘下に入ることになった。今後、どのような方向になるのか?


今年、創業60年になるJBLの新商品開発のエネルギーは素晴らしい。

 アメリカの友人に聞くと、JBLをアメリカの東海岸ではあまり見かけないと言う。

JBLを率いるハーマンさんはユダヤ人だけにクレバーであるから、JBLをうまく導いていくと思う。そうなると、JBLの商売はアジア、それも、日本、中国、台湾、それに韓国あたりのオーディオファイルの方々が買うのではなかろうか?
特に、最近の中国の富裕層の購買意欲がすごいらしい。

 金持ちではないオーディオ好きのアメリカ人は AVレシーバーを買って、スピーカーを自分できれいにセットして、SPケーブルは壁に入れてきれいに処理するらしい。

重点はやはりVであり、それからがAであると言う。
AVレシーバーは日本勢(DENON、パイオニア、ケンウッド、ヤマハなどなど)が強いと言う。

 ハイエンドオーディオではなかなか日本勢はむずかしそうである。
まず、スピーカーではサウンドバランスの点で、イエローがやったのは認めたがらないようだ。

スピーカーユニットでは日本の技術は世界一であったのだから、サウンドバランスは早く、彼等に任せれば良かったのだ。近年、パイオニアがそのようなシステムを取り入れて、かなり良いサウンドバランスになったと言う。
(つい、最近、CEATECでパイオニアのこの種のSPシステムは聴いた。かなり、聴かせる!)

 アンプでは、近年デジタルアンプが登場しているが、高周波を取り扱うので、もう、普通のオーディオメーカーでは他におえないところまできている。

すなわち、デバイスはIC製造ノウハウが必要だし、プリント基板は多層構造が必要である。こうなると、初期投資が大変で数が出る平面TV、5.1chサラウンド、カーオーディオ用アンプ、それこそipodのようなアイテムにデジタルアンプは皆さんの気がつかない分野にどんどん採用されている。
最近のTV、音質が違うとは、皆さん気がつかないかな?

 アメリカのハイエンド・オーディオは一握りのお金持ちが買えるものになってしまったから、日本での価格は¥100万を超えるものが多くなったのはそのせいでもある。

 それでは、ヨーロッパはどうかと言うと、まだ、かなり、健全である。

まだまだ、SACDはこれからだし、アナログレコードも健在で、アナログレコードプレーヤー、フォノアンプ、カートリッジなどもある。スピーカーが苦手だったドイツからエラックのような小型でありながら、優れた音質のSPが出てきたし、B&Wに至っては技術的にも、サウンドバランス的にも非常に評価が高い。アメリカでもB&Wはアメリカ勢を圧倒していると言う。

 価格も特に金持ちでなくとも、買えるようなリーゾナブルな製品が多い。
残念なのは、BBC出身のSPブランドに元気がややないことだ。BBC出身のエンジニアから、後継者への橋渡しが難しいのかも知れない。

 さて、日本の現状はどう見たらよいであろうか?

特にアンプに絞ると、アキュフェーズ、DENON、マランツ、LUXとブランドも限られてきた。そして、真空管アンプは中国製も多くなってきた。
そして、オークションを眺めると、懐かしいアンプが沢山、売りに出ている。
どう、考えたらよいのだろうか?
 
 医学的には聴覚・味覚は発生学的に皮膚感覚の一部である。そして、オーディオはエンジョイするものである。そこから、WRアンプのような、NFBアンプの問題点を解決したアンプもあるし、ノンNFB真空管アンプもあるし、小型・高効率(言わばオーディオのファーストフード)のデジタルアンプもある。
それぞれの主張があり、これぞオーディオは面白いと思う。

 最後に話が少しそれるが、NFBの発明者ハロルド・ステファン・ブラック氏に生前お会いしたS社のTS氏の話によると、NFBはMASTER &SLAVE システムであると言う。誤解されそうであるが、悪い意味ではないことを次回書かせていただこうと思っている。
 
 ”皆さん、一度きりの人生!楽しんでください。それには、広告も充分ではなく、地道にやっているところも尋ねてみると、新しい発見、喜びを得ることありますよ!”
http://west.wramp.jp/datawr13.html

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/454.html#c13

[近代史3] 日本製のスピーカーは どんな名作でもすぐに消えてしまう理由 中川隆
72. 中川隆[-9437] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:12:02 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3045]

平野紘一さん(マスターズ代表) Thu Nov 16 11:38:27 JST 2006

エンジョイオーディオ!その行く道は!?

 WRアンプの製作・販売を始めて、数年経った。
おかげ様でその製作台数は3桁になっている。

わたしのようにオーディオ黎明期から、繁忙期にオーディオで飯を食ってきた者には現状及び近未来が楽しみであり、心配である。

 長年、オーディオ業界にいるので(1965年から)、内外からいろいろ情報が入ってくる。 

皆さんの参考になるかどうか分からないが、ここに書いてみることにする。 

 まず、アメリカではオーディオ、とりわけ、ハイエンド・オーディオは非常にシュリンクしてしまっている。

振りかぶって言うと、共和党の金持ち優遇によって、金持ちしか、ハイエンド・オーディオを買えなくなったからである。

従って、アメリカのハイエンド・コンポは非常に高額である。
また、アメリカのオーディオメーカーの設立・廃業・転売が著しい。

 あの、有名なオーディオ誌”ステレオファイル”もあまり、みるべきものが無くなってきた。

マッキントッシュはクラリオンに支えられてきたのは故存知の方も多いと思うが、クラリオンが傾いてきて、マッキントッシュはリップルウッドの傘下に入ることになった。今後、どのような方向になるのか?


今年、創業60年になるJBLの新商品開発のエネルギーは素晴らしい。

 アメリカの友人に聞くと、JBLをアメリカの東海岸ではあまり見かけないと言う。

JBLを率いるハーマンさんはユダヤ人だけにクレバーであるから、JBLをうまく導いていくと思う。そうなると、JBLの商売はアジア、それも、日本、中国、台湾、それに韓国あたりのオーディオファイルの方々が買うのではなかろうか?
特に、最近の中国の富裕層の購買意欲がすごいらしい。

 金持ちではないオーディオ好きのアメリカ人は AVレシーバーを買って、スピーカーを自分できれいにセットして、SPケーブルは壁に入れてきれいに処理するらしい。

重点はやはりVであり、それからがAであると言う。
AVレシーバーは日本勢(DENON、パイオニア、ケンウッド、ヤマハなどなど)が強いと言う。

 ハイエンドオーディオではなかなか日本勢はむずかしそうである。
まず、スピーカーではサウンドバランスの点で、イエローがやったのは認めたがらないようだ。

スピーカーユニットでは日本の技術は世界一であったのだから、サウンドバランスは早く、彼等に任せれば良かったのだ。近年、パイオニアがそのようなシステムを取り入れて、かなり良いサウンドバランスになったと言う。
(つい、最近、CEATECでパイオニアのこの種のSPシステムは聴いた。かなり、聴かせる!)

 アンプでは、近年デジタルアンプが登場しているが、高周波を取り扱うので、もう、普通のオーディオメーカーでは他におえないところまできている。

すなわち、デバイスはIC製造ノウハウが必要だし、プリント基板は多層構造が必要である。こうなると、初期投資が大変で数が出る平面TV、5.1chサラウンド、カーオーディオ用アンプ、それこそipodのようなアイテムにデジタルアンプは皆さんの気がつかない分野にどんどん採用されている。
最近のTV、音質が違うとは、皆さん気がつかないかな?

 アメリカのハイエンド・オーディオは一握りのお金持ちが買えるものになってしまったから、日本での価格は¥100万を超えるものが多くなったのはそのせいでもある。

 それでは、ヨーロッパはどうかと言うと、まだ、かなり、健全である。

まだまだ、SACDはこれからだし、アナログレコードも健在で、アナログレコードプレーヤー、フォノアンプ、カートリッジなどもある。スピーカーが苦手だったドイツからエラックのような小型でありながら、優れた音質のSPが出てきたし、B&Wに至っては技術的にも、サウンドバランス的にも非常に評価が高い。アメリカでもB&Wはアメリカ勢を圧倒していると言う。

 価格も特に金持ちでなくとも、買えるようなリーゾナブルな製品が多い。
残念なのは、BBC出身のSPブランドに元気がややないことだ。BBC出身のエンジニアから、後継者への橋渡しが難しいのかも知れない。

 さて、日本の現状はどう見たらよいであろうか?

特にアンプに絞ると、アキュフェーズ、DENON、マランツ、LUXとブランドも限られてきた。そして、真空管アンプは中国製も多くなってきた。
そして、オークションを眺めると、懐かしいアンプが沢山、売りに出ている。
どう、考えたらよいのだろうか?
 
 医学的には聴覚・味覚は発生学的に皮膚感覚の一部である。そして、オーディオはエンジョイするものである。そこから、WRアンプのような、NFBアンプの問題点を解決したアンプもあるし、ノンNFB真空管アンプもあるし、小型・高効率(言わばオーディオのファーストフード)のデジタルアンプもある。
それぞれの主張があり、これぞオーディオは面白いと思う。

 最後に話が少しそれるが、NFBの発明者ハロルド・ステファン・ブラック氏に生前お会いしたS社のTS氏の話によると、NFBはMASTER &SLAVE システムであると言う。誤解されそうであるが、悪い意味ではないことを次回書かせていただこうと思っている。
 
 ”皆さん、一度きりの人生!楽しんでください。それには、広告も充分ではなく、地道にやっているところも尋ねてみると、新しい発見、喜びを得ることありますよ!”
http://west.wramp.jp/datawr13.html

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/450.html#c72

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
3. 中川隆[-9436] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:21:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3046]

シアター用スピーカーが 1Wでも鳴る理由


WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の 555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 

のちの TA4181Aと 594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。 

スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった 41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 


デッカアーク型スピーカーのキャビネットに組み込まれているグッドマン社製 20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 

それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 

_________

銚子の散歩道

シアターシステムスピーカーを汎用転用して、ホームユースとして製造されたモデルについて書いてみましょう。 

こうした製品を愛用されている方は我が国には多くいらっしゃるのはご存知の通りです。 

これらの品は生まれはPAですが、ホームユース品として販売され、なおかつ評判も良いスピーカーシステムです。 

米国JBL・ハーツフィールド、パラゴン
エレクトロヴォイス・パトリシアン
英国ヴァイタヴォックスコーナーホーン型

等がざっと思い当たります。 

アルテック、A7、A5を入れなかったのは、これらは完全なPAであるためです。 

又独オイロダインもPAの部類に入るので書きません。 


上記のスピーカーシステム群における共通点は、クリップシュ型の変形コーナーホーンを採用していることです(パラゴンはフロントロードですが。)


 これらのスピーカーシステムは、一見 1Wあたりの入力をコンパクトなボディで、シアターシステム並の音圧レベルを得る為のものにみえますが、実際に PA として使うと問題が生じます。 PA にとって必要欠かさざる音の到達距離がより短いのです。 

確かに家庭用としては他の形式のものより、格段に音は飛びます。 しかし、純粋なシアター PA と比べるとかなり落ちるのです。

私はこれを試したことがあります。 アルテック1570Bアンプリファイアーで音圧レベルは小さな劇場並みで実験したのですが、

10m まではヴァイタヴォックスコーナーホーンもロンドン・ウエストレックスホーンシステムも、音圧と浸透力いずれも変わりません。 

15m を過ぎると途端にヴァイタヴォックスの方が落ちてきて、20mを過ぎると完全にウエストレックスによる再生音が到達してきます。 

これは1570Bの入力ボリューム目盛6くらいのポジションでのことで、ゲインをもっと開放するとその差はさらに広がります。 

これがクリップッシュ型コーナーホーンの特性で、ハーツフィールド、EVパトリシアン、英ヴァイタヴォックス各社が、コーナー型クリップッシュホーンを用いたのは、業務用機の PA臭を取り除き、ホームユース用に仕立てる為、絶妙なる仕掛けを仕込んだからです。 

これらはいずれもコーナー型である為、中高音用ホーンがリスナー正面に向くことはなく、中高域を反射させてきつくなるのを避けています。 

それでもコンプレッションドライバーの再生音は、他のコンシューマーユースのモデルと比較すれば相当エネルギーは強いのです。 

そこで製作者は、中高音ホーンをキャビネットでカバーしたのです。 

ヴァイタヴォックスコーナーホーンや、EVパトリシアンの中高音ホーンがキャビネットに内蔵されているのは、ただ全体としてのデザインを考慮しただけではなく、それなりの理由があります。 

ヴァイタヴォックスコーナーホーンの中高音カバーを取り去ると、再生音は途端にPAくさくなります。 

そして低音ホーン開口部面積と、中高音ホーンの開口面積比率にも念入りに計算された意味があります。 

中高音ホーン開口面積に対し、低音ホーンの開口面積はかなり大きくなっており、それはとりもなおさず、ホームユース的に豊かな低音再生を狙ったがゆえなのです。 

反応力という観点から見れば、反応力自体をコントロールしていることにもなります。 
それは事実であり必要なことでもあります。 
ホームユースは最大音圧というものが限定されているからです。 

それは慎重に製作者側の意図する所によって音響デザインされており、シアター用スピーカーをホームユースに使われる方がしばしば陥る音優先のシステムとは異なるのです。 なぜなら、これらのスピーカー群はレコード再生に必要な音色とゆたかな音楽性を備えています。 全ては有能なエンジニア達が音楽の為に考案製造したシステムであり、反応力の抑制は音楽の女神へ捧げられた供え物でもあったのです。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749261.html


さてヴィンテージオーディオ機器の世界で、賢明なる御者に操られた三頭の馬が、実際にどの様に働いているのかを書いていくのですが。 それでは、これらの機器の動作のメカニズムはどうなっているのでしょう。 

それは、これまでのオーディオ常識では想像もつかない突拍子もないことかもしれません。 なぜなら、それは相互核反応と同じだと、わたしは確信しているからです。 

個々の機器は小さな原子核反応炉のようなものであり、それが相互に結びつくと、大きな反応体として動作していると想像してみてください。 私自身の体験からいって、反応炉どうしが反応し合わなければ、いかに大型フロアスピーカーでも、ラジカセ並みの音しか出ません。 

デッカアーク型スピーカーを例に挙げてみましょう。 キャビネットに組み込まれているグッドマン社製 20cmフルレンジユニットのマグネットは、500円硬貨より少し大きい位で一見非力なスピーカー。 それに極めて小さな出力(1Wそこそこ)のパイ社製ブラックボックスアンプリファイアーを接続すると、50畳あまりのオフィスいっぱいに良質な再生音で満たされるます。 

それを一度聴いていただければ、たちどころに反応力というものを理解していただけます。 現代の数百ワット出力アンプリファイアーを使用して低能率スピーカーを駆動するのとは、まったく異なったスタイルで動作しているとしか考えられません。 ここに電気信号再生の本質的な問題の根源があります。 

ヴィンテージオーディオの時代、電気信号の伝達に使われる電流の量は、質的なものを伝える為だけ有れば十分でした。 電気信号という船を浮かべ進めるだけの水量があれば、それ以上必要はなく、それ以上あると、かえって反応力を損なってしまうのでした。 それゆえにむやみな大出力アンプは製造されませんでしたし、必要もなく、当時のスピーカーに接続しても良い成果は決して得られません。 しかし銚子にお越しいただけなかった方に、こうした事実に納得していただくことは無理なことです。 


そこで例をあげてみましょう。 今日のヴィンテージオーディオファンであればどなたでも御存じである、WEのトーキー用スピーカーで説明してみます。 

WEシアターサプライスピーカーは、基本的に低域、高域にホーンロードをかけています。 そのため巨大なものになり、初期の 555レシーバーをフルレンジに使ったシステムでも長大なホーンロードと開口部が必要です。 

のちの TA4181Aと 594A型ユニットを搭載したミラフォニックシステムは、さらに巨大な仕掛けのものになります。 

スピーカーは大きいのに、アンプリファイアーの出力はとりわけ大きなものではなく、555レシーバー専用アンプリファイアーであった 41、42、43アンプリファイアーでも、今日のトランシスターアンプ出力から考えれば、特別大きな出力ではありません。 

そうした比較的小出力で劇場での使用に耐え、なおかつ効果的な広告が可能です。 WEのトーキーシステムの中で働いている、電気信号自体の性質が、現代のオーディオとは全く別の力を保持しているのです。 それこそが核反応的な連鎖であり圧縮、拡張と言うやり取りの後に、再生結果として提示されるのです。 ただアンプリファイアーが連結して圧縮、拡張を行っていっても、そのままでは核反応を発生させることは出来ません。 

問題は電気信号の圧縮と拡張が、何のために行われているかです。 

今日のオーディオでは、この圧縮と拡張は利得を得る為であるとか、アンプリファイアーの出力の増大として解釈されていますが、この時代のシアターシステムはそうではありません。 

それは電気信号の加工に使われたのです。 加工され、可変された電気信号は、アンプリファイアーの出力という船に乗って、スピーカーに送り届けられ確実に爆発します。 

しかしこれだけでは核反応爆発力を長続きさせることは難しい。 確実に誘爆させ、それを連続的爆発に導くには、スピーカーを臨界に保ち、いったん電気信号が入ったらそのまま臨界点に達する様にしなければなりません。 

そこでコンシューマーユースホームオーディオとは、全く別の仕掛けを持った機材が必要になってきます。 WE のアンプリファイアーがその大きさの割に出力が小さいのは、ここに仕掛けが施されているからです。 出力より反応力の方に重きを置いたアンプリファイアーだったのです。 

アンプリファイアーに限らず、光学式サウンドトラックフィルムの入力から、終段のスピーカーシステムに到るまで、あらゆる個所に反応する仕掛けが仕込んであります。 つまり WE のトーキーシステム全体が反応体の固まりであり、そのシステムブロックの一個一個が原子核反応炉みたいなものです。 こうした仕掛けがあるからこそ、小さな出力であっても大規模な拡声が可能です。 逆にいえば WE のスピーカーシステムの優秀さの証しでもあります。 

およそ WE のトーキーシステム全体を見渡し、その反応力の値を考えた場合、もっとも強力な力を示すのはスピーカーです。 

WE に関わらず RCA やヴァイタヴォックス、BTH、アルティック等のシアターシステムのスピーカー能率は大変高く、標準的には 1W入力あたり 105〜110 dbほどになります。 これはコンシューマーユースのものと比べればかなりの高能率であり、音圧も出るのですが、それはあくまで 1W入力時の話です。 劇場で使用する際は、もちろん 1Wで済むはずがありません。 当然もっと多くの入力信号を送ることになりますが、さて、ここで能率と音圧の秘密をお話ししなければなりません。
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51748646.html


前回のつづきで、能率と音圧のマジックについて書きます。

WE のトーキースピーカーは、入力信号の上昇に対してリニアに追従して働きます。
入った分だけ音圧が大きくなるのです。 

なんだそれは当り前ではないかと思われるかもしれませんが、失礼ですがそう思う方は真のトーキー用スピーカーの何たるかを知らず、ちゃんと聴いたことが無い方です。 何故なら WE だけでなく真のトーキー用システムが、圧縮、拡張、反応力の三つの力を総動員して、核反応力を発生させたなら、人間はそのすさまじい音圧にリスニングルームに座っていることすら不可能です。 トーキーシステムとはその様なものです。

 スピーカー自体の入力信号に対する変換効率、能率がコンシューマーユースのものとはまったく別物であることを意味しています。 

WEトーキーシステムにとってスピーカーの能率とは、再生音における最低保証値であり、1W入力−105/110dbという値は、アイドリング時のエンジン回転数と同じ状態にあるのです。 

ところがこの値はコンシューマーユースにあってはこの値はむしろ、最大音圧レベルに近いものであり、これを考えると両者の 1W 入力−105−110db という値は業務用の場合は最低値を示し、コンシューマーユースは最高値であると言うことになります。 

そして反応力という立場からみると、両者の能率、音圧レベル特性値とは、1W 入力に対する反応力の値であるということに思い当たります。 

これがマジックです。 私達はこのことを知らずに来てしまった。 

確かに能率という面から見ればシアター用スピーカーは 1Wでも鳴ります。 
しかしそれは反応力がなければ、ただ鳴っているだけです。 

シアタースピーカーシステムを鳴らすには、たとえ 1Wでも確実に核反応を発生させるアンプリファイアーでなくては、シアタースピーカーの真の能力を示すことは出来ません。 

しかしシアタースピーカーを家庭で使用する場合、そのほとんどが核反応力が殺されているのが現実です。 そうでなければ、すさまじい音圧レヴェルでレコードを鑑賞することになり、これは劇場かそれに準じるスペースを確保されている方にのみ許されることです。 

たとえ、そうした空間で映画を上演するならまだしも、レコードを再生するとなると、それは家庭で鑑賞するために制作されたレコード本来の音質とは程遠いものであるのは、ユーザーご自身が良くわかっていることでしょう。 

それでは反応力で動くスピーカーが、他の様式で動作して生み出される再生音は、どうでしょうか。 

シアターサプライ用システムを開発した会社は、家庭での音楽の繊細な表現に用いるためのコンシューマーユースも研究開発しました。 

シアターシステムを家庭でそのままレコード再生に使用するとなると単なる PA にすぎなくなり、ホームユースオーディオシステム全体が難聴患者のための拡声機となってしまいます。 

したがって転用するにあたって、シアター用とはまた異なる仕掛けが必要になってきます。 

特にフォノイコライザーとその後のラインプリに重きを置き、多種多様な可変機能を付属させていきます。 それはレコードという音楽媒体に対して反応させるものです。 

一時流行した入力信号を可変させないプリアンプが、大出力パワーアンプと組み合わされた時、拡声機的な再生音となることを思い出していただきたいのです。 

こうした拡声器的再生音は、ヴィンテージ時代のハイフィデリティではまずありえないものでした。 信号とは可変されるもの、というのがポリシーだったからです。 
http://blog.livedoor.jp/thorens/archives/51749181.html

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c3

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
4. 中川隆[-9435] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:37:29 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3047]

JBLのLE15系(LE15,LE15A、#2215、2231A等のコルゲーションコーンタイプ)のウーハーは「コーン紙が厚く重い」。

これらのウーハーを使ったシステムには、Tr型のプリアンプ + 200W級以上のパワーアンプを組み合わせないと上手く制動出来ない。

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D130系のサウンドが好みかもしれない・・・- Mr.トレイルのオーディオ回り道 2015年07月10日
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/126857b34625479bfcaac51d5ab3a673


私はD130系の軽く反応の早いサウンドが好みの様だ。

自宅のSP-707JシステムやサブのD208システムが特にお気に入り。


今では中々奇麗なD130(16Ω)のユニットを手に入れるのも容易ではない。
それはD208(8Ω)・D216(16Ω)も同じ状況。
何故なら1950年代のユニットだからだ。今から60年以上前のユニットになる。


高能率で軽い低音は非常に肌触りが良いと云う感触。

世の中ワイドレンジを狙って、能率を犠牲にして再生周波数帯域を30Hz付近に下げようとしているユニットが多い中で、40Hzぐらいしか出ないD130の方により音楽性を多く感じる。


D208はD130を20cmサイズにしたモノで、同じ20cmユニットのLE8Tとは性格が異なる。

「LE」が付いているユニットは「低域対策」がされたユニットで有る事を意味している。
LE15やLE15Aも低域対策がなされ、30Hz付近の再生が可能になっている。

これらのユニットを使うにはそれなりに知識や技術・ノウハウを持たざるを得ない。

D130の能率は101dbも有る。パワーアンプに1Wも有れば100dbの音量が得られる。

だから自宅のシステムには WE101Dppアンプ(1.4W/ch)のパワーアンプを組み合わせている。パワーよりも質を求めているからだ。

2W以下のパワーアンプが奏でる世界は、現在のハイパワートランジスターアンプの世界とは違う表現力をして来る。だからと云って万人にはお勧めはしない。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/126857b34625479bfcaac51d5ab3a673


LE15系の重低音を再生するユニットに組み合わせるアンプは・・・ - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2015年07月11日
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/226b473e9e5dfc81a257fd056efc0036


現在は重低音再生を目指して低能率なタイプのウーハーが多くなっている。

周波数レンジが下の方に伸びる事は「時代のニーズ」かも知れないが、「低能率」はいただけない。音の反応が鈍くなるからだ。

もうひとつ、「管球アンプ」の聴き易さや古い名器(マランツ#7やマッキンC22等)の管球プリアンプや管球パワーアンプを現代のSPシステムに組み合わせて使う方が居る。

管球アンプを組み合わせるなら「高能率SP」か「20cmフルレンジ」ぐらいにして置くべきだと思う。


例えば、JBLのLE15系(LE15,LE15A、#2215、2231A等のコルゲーションコーンタイプ)のウーハーは「コーン紙が厚く重い」傾向にある。

これらのウーハーを使ったシステムには、Tr型のプリアンプ + 200W級以上のパワーアンプを組み合わせないと上手く制動出来ない。

これらのウーハーに 管球プリアンプ + 200Wパワーアンプ を組み合わせても上手く制動出来ない。この逆に Tr型プリ + 管球ハイパワー(60W以上)を組み合わせても上手く制動は出来ない。


基本的にコーン型(ダイナミック型)のウーハーには「デジタル」チックなアンプが合う。

Tr型やIC、LSIは「石」のアンプで有る。この「石」は「半導体」素子を指す。

「半導体素子」は有る一定の電流や電圧がかかると「0」→「1」のデジタル的に流れる。

これに対して管球アンプは「水の流れの様に」繋がって流れる。

この性質は当然音の出方にも出て来る。
キレが良く立ち上がりが早いのが半導体素子を使ったアンプだ。


現代のスピーカーは、「半導体素子」を使ったアンプでドライブされる事を前提で作られている。その事を頭の中に置いておかなければならない。

懐古趣味の管球アンプの組み合わせでは上手く鳴らない。

もっとも現在手に入る真空管はほどんどが中国製やロシア製で有り、その品質は1950年代以前の真空管の比では無い。個人的には「とても使える代物では無い」と感じている。(全ての真空管と云う訳ではない)


管球アンプの良い処は「音の厚み」が低価格な物でも手に入る処。

ナローな感じのサウンド。

しかし、発熱量と置き場所の問題や、真空管自体の「バルブノイズ」が出る問題。

どんなに回路でノイズを抑え込んでも最後に「バルブ(真空管)」がノイズを発生させて来る事はどうしようもない。

1950年代以前の真空管では殆ど「バルブノイズ」は感じないが、1960年代以降の真空管では発生するまでの時間が短いし、ひどいモノは最初から「バルブノイズ」が出ている。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/226b473e9e5dfc81a257fd056efc0036

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c4

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
5. 中川隆[-9434] koaQ7Jey 2019年6月21日 02:54:24 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3048]
良いウーハーとは? - Mr.トレイルのオーディオ回り道 2016年06月25日

スピーカーを構成するユニットの中で一番重要なのは「ウーハー」である。何故なら「出ている音の70%以上」はウーハーから出ているからだ。その中で「エネルギー感」については80%以上を占有している。大部分の音や質感は「ウーハー」に何を使うかによって決まる。

有名メーカーの、例えばJBLやALTECならどんなユニットでも良いかと云うとそうではない。開発された時期や、製造された時期においても相当サウンドが変わる。例えばJBLのD130やLE15A等は30年以上製造されていた経緯が有る。そのシリアル番号別に追いかけてヒアリングをしたことが有るが、同じ型番のユニットとしての基本は有るが、音色や性能は全くの別物位に違う事を確認している。

世の中は進歩していてと考えるのが普通であるが、事スピーカーユニットに関しては一概にそうとは言い切れない事を痛感している。その為、自分は1950〜1960年代のユニットをメインに使っている。現在の世の中を大局的に見れば「インフレ」の世界だ。自分の給料も4万円前後から始まり、歳を重ねるごとに給料が上がって行き、30万から50万円にもなって来た。

会社の規模が大きくなり、人件費が大きくなってくるとメーカが考える事は「コストダウン」である。如何に性能をキープして同じグレードを保つか?が命題になって来る。しかし、その性能はコストダウンを考える一部の人間が取捨選択した性能で、初期の性能に対しての比較が十分でない場合も有る。オーディオ機器は「一般グレード」の機器である。「人の命にかかわる」様な特殊なグレードではない。そこに安直な発想が生まれる温床が有る。

話を元に戻して、「ウーハー」の名機と云われるものは、1970年以前に作られたものが多い。個人的にはD130が非常に好きである。それも初期型の16Ω仕様が良いと感じる。

世の中の「再生周波数帯域の最低域側の拡大」の為に消えて行ったウーハーであるが、その質感と反応の良さ・能率の良さは格別である。

重いコーン紙を大パワーのアンプでドライブする「心臓に悪い」ショッキングな低音とは一線を画す。「音楽」を聴かせてくれるウーハーであると思う。「悪貨は良貨を駆逐する」の例えの通り、良いウーハーが駆逐されてしまった現在のオーディオに未来は有るのだろうか?
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/a1e88e6c5e8f7ffdcd67f42d04fc752d

ホーンとドライバーのセッティング - Mr.トレイルのオーディオ回り道


JBLやALTEC、バイタボックス、EV等のホーン型ドライバーとホーンのセッティングについては、以前にも述べていますので、また再度同じ事を云うだろうと思います。

SP箱(エンクロージャー)に取り付けて、システムになっているホーンとドライバーは「本当の実力を出していない」と思います。ホーンをバッフルに取り付けると「ホーンの響き」が殺されてしまいます。その為、「雰囲気音」等が出なくなっています。

古いALTECやJBLのトーキー用のSPシステムには、ウーハー箱とその上に載ったホーン+ドライバーでセットされている写真を良く見られると思います。単純にALTEC#A7orA5を思い出していただければ判ると思います。ホーンが外に出ています。

コンパクトに無理やり押し込んだのがJBL#4343をはじめとするモニターシステム。その為「音数」が随分と減少しています。ホーンは「鳴き」を出したらだめですが、「響かせる」事は大切です。

合わせてドライバーも「宙吊り」状態で何も接触しない状態が良いです。これを単純に枕木等で受けてしまうと、こちらも「響き」が死んでしまいます。60年以上前の技術者達は、「本当に良い音を出したい」と願ってシステムを作っていたと思います。しかし、1970年代以降は「売らんかな・・・」の意識で作って有るので、当方曰く「ろくなものが無い」と思っています。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/1e5cb64ef36e56eb91f494863a982ff6


ホーンとドライバーのセッティング - Mr.トレイルのオーディオ回り道


JBLやALTEC、バイタボックス、EV等のホーン型ドライバーとホーンのセッティングについては、以前にも述べていますので、また再度同じ事を云うだろうと思います。

SP箱(エンクロージャー)に取り付けて、システムになっているホーンとドライバーは「本当の実力を出していない」と思います。ホーンをバッフルに取り付けると「ホーンの響き」が殺されてしまいます。その為、「雰囲気音」等が出なくなっています。

古いALTECやJBLのトーキー用のSPシステムには、ウーハー箱とその上に載ったホーン+ドライバーでセットされている写真を良く見られると思います。単純にALTEC#A7orA5を思い出していただければ判ると思います。ホーンが外に出ています。

コンパクトに無理やり押し込んだのがJBL#4343をはじめとするモニターシステム。その為「音数」が随分と減少しています。ホーンは「鳴き」を出したらだめですが、「響かせる」事は大切です。

合わせてドライバーも「宙吊り」状態で何も接触しない状態が良いです。これを単純に枕木等で受けてしまうと、こちらも「響き」が死んでしまいます。60年以上前の技術者達は、「本当に良い音を出したい」と願ってシステムを作っていたと思います。しかし、1970年代以降は「売らんかな・・・」の意識で作って有るので、当方曰く「ろくなものが無い」と思っています。
http://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/1e5cb64ef36e56eb91f494863a982ff6

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c5

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
6. 中川隆[-9433] koaQ7Jey 2019年6月21日 03:09:23 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3049]

ドイツ製ヴィンテージ・オーディオ販売 クラング・クンスト KLANG-KUNST
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/479.html


 スピーカーの能率が低いということは、非効率な低音に合わせて中高音を下げたりダンプしたりなどで音量を抑えてある状態なので、アンプでいえば負帰還でゲインを下げてあることに近い。同じアンプの無帰還か低帰還版がオイロダインで、高帰還版がATCといえば音の傾向を理解していただけるだろうか


 「オイロダインオーナーのみなさん、安心してください。オイロダインは2016年現在の最新スピーカーと比較しても、十分にバランスのとれた正確な音を出していることが確認できました。いったい、繰り返されたスピーカーの革新的進歩とは何だったのでしょうか?」


 今回の体験で、最新スピーカーの音がけっして無色透明でニュートラルな方向ではないことが確認できた。技術が進歩して歪が無くなれば、どのスピーカーも同じ音になるというわけにはいかないようだ。安価な製品の巧妙なマーケッティングから富裕層向け製品の大げさな演出まで、じつにたくましくやっている。実用的なラウドスピーカーの登場から約100年が経つが、黎明期に科学的であったスピーカー開発が、年々売るための開発にシフトしているといった印象だ。


____

KLANG-KUNST ヴィンテージ愛好家の最新スピーカー試聴記 2016年4月
https://www.klang.jp/index.php?ci=10139


1945年から1983年まで38年間も製造されたオイロダインスピーカー
https://www.klang.jp/s/file/0000/000/000/104/10428_801.jpg

 先日、じつに久しぶりに秋葉原に出向き、いろいろな最新スピーカーを試聴したことについて書く。ご存じのように、わたしはオイロパやオイロダインといったクラングフィルムのヴィンテージスピーカーを使っている。ウェスタンエレクトリックも含めると同好の仲間は大勢いて、我らヴィンテージ愛好家はオーディオにおける大派閥だ。そんな連中はB&Wなどの最新スピーカーには目もくれず、「あんなキンキンシャカシャカしたスピーカーはオモチャですよ」といった調子だ。

 だが、古い機器に囲まれて何十年もいると、ふと、「世間は文明化して洋服なのに自分だけ貫頭衣というように、取り残されているのではないか?」、「自分だけ古墳時代?」などと思うことがある。最新スピーカーの宣伝文句には「革新的な進歩」、「これまでにない完璧なサウンド」などという文句が踊っていて、「劣った昔のスピーカーなど粗大ごみにしてサッサと買い替えましょう」と言わんばかりだ。もちろん、アンプにも同様なことがいえるが、スピーカーほど極端な音の差は無いだろう。

 筋金入りのヴィンテージオーディオ愛好家のなかには、装置があまりに大げさなので「それではナローレンジ過ぎませんか?」と心配すると、「どうせ耳が悪いので分かりません」とか、「音楽は聞きませんから」などど豪語する人もいる。わたしも裸の王様になってはまずいので、自分の耳で最新スピーカーを確認してみることにした。若いエンジニアのK君と「肉の万世」前で待ち合わせの約束をして出向くと、そこはコインパーキングになっていた。まったくの浦島太郎だ。「肉の万世」は万世橋の向こう岸に移転していたが、ハンバーグの味は変わっていなかった。

ずいぶんと前にオーディオの街ではなくなっている秋葉原

 試聴には「西脇義訓指揮、デア・リング・オーケストラ」による「英雄交響曲」のSACDと、「フェリシティ・ロット(ソプラノ)」による「シューマン歌曲集」のCDを持参した。最新スピーカーに合わせた新録音と、聴きなじんだ歌という組み合わせだ。「革新的な技術によって歪がなくなったはずのニューモデルは、さぞかしピュアな音を聴かせてくれるにちがいない」と期待しつつ、複数のショップでかなりの数のスピーカーを聴いた。

 大型量販店でぶらぶらしながらJBLやタンノイの小型モデルが鳴っている音を聴いたが、それらは改めて試聴したいと思うほどではなかった。開発中のDAコンバーターを現在のベストセラースピーカーで鳴らすと、いったいどんな音が出るのか確認してみる必要があると思っていたので、まずはB&Wの試聴を申し込んだ。トヨタ車のような絶対的優越性があるとされ、驚くほど売れているらしい。

 まず、安価な600シリーズを聴いたところ、無理して上位機と同じツィーターにしたために中国で製造してもコストに無理があるのか、長岡鉄男流に重量ブロックでも乗せないと箱が厳しいと感じた。だが、それでは都会にふさわしいコンパクトなデザインが台なしになってしまう。いまのように高価で豊富なオーディオアクセサリー製品が無かった昔は、愛好家の必需品といえば重量ブロックやレンガ、ブチルゴムシートなどであった。いやはやダサいが、いまでも効果のあるアクセサリー群だ。

 その上のCMシリーズには重量ブロックが必要なさそうだったが、期待していたようなピュアな音ではなかった。きっとうまくマーケッティングをして、「B&Wの音」を作っているのだろう。無色透明どころか、「下手をするとオイロダインより癖が強いのでは?」と思う瞬間もあった。CM1S2やCM5S2といった2ウェイはとてもコンパクトなので、英雄交響曲で低音が貧弱なのはしかたないが、高音が重要な弦の広がりや管の輝きも「これぞ最新スピーカー!」というほどではなかった。試聴の前にアンプをどれにするか問われたので、「できるだけニュートラルなもので」と所望したところ、LUXMANの純A級動作プリメインアンプL-550AX(たぶん)を使ってくれたが、低能率の小型スピーカーにはパワー不足だったかもしれない。

購入したB&WのCM1 S2

 CM9S2やCM10S2といった3ウェイは箱が大きいので低音は2ウェイよりまともだった。それだけでなく、高音も2ウェイより鮮やかに聴こえた。こういう「これみよがし」の高分解能を最新モデルに期待していたので、「試しに手頃なCM9でも買ってみようか」などと気をよくした。だが、ソプラノを聴いてみると、なんとも人工的な声でがっかりした。それをK君に小声で伝えると、「世の中アニソン(アニメーション漫画のソング)のほうがメジャーですから」と返されてしまった。もう一度2ウェイに戻してもらってソプラノを聴くと、今度は2ウェイのほうが3ウェイよりもまともだった。70センチウーファーを使っているわたしは、「こんなに小さなウーファーでも2ウェイと3ウェイで一長一短があるのか」と感心してしまった。

 ダイヤモンド・ドーム・ツィーターを使用した800シリーズも、2店舗で3機種を試聴した。たしかに歪は少なそうだったが、音の肌触りが異質でなじめなかった。「優れて異なる」ということかもしれないが、先入観も含め、ダイヤモンドの物性が特異であることが音の印象に影響してしまっていた。以上のようにネガティブな評価も正直に書くが、キチガイじみた大型スピーカーを使っている変人の感想なので、関係諸氏には広い心でご容赦いただきたい。

 店員に「B&Wの音はちょっと派手で不自然に感じる」と伝えると、2番目に売れているというFOCALのスピーカーを聴かせてくれた。たしかに音は柔らかかったが、どこか音が薄められているようで中途半端に思えた。DALIなど、ほかに聴かせてもらった売れ筋スピーカーも印象に残らなかった。好みではないが、「なるほど、B&Wの音はうまく作ってある」と感心した。ハズレが続いて疲れたので、懐かしの名機BC IIのおかげで好印象なスペンドールを聴かせてもらった。最小モデルのSP3/1R2でも、どことなくBC IIらしい上品な音がしたので、やはり伝統というものは大切だと思ったが、高音寄りのバランスが気になった。中型のSP1/2R2にしてもらっうと、バランスは少し良くなったが、価格が立派すぎる。

 なかなか思うようなスピーカーは無いものだと思いつつ、売れ筋スピーカーの最後にドイツのELACを2機種聴いた。UボートのソナーとMMカートリッジで有名な老舗の音響機器メーカーだ。ちょっとやかましいところもあったが、「最新スピーカー」らしい分解能があるのに、フェリシティ・ロットの声もギリギリで別人にはならなかったので、「これならアンプやセッティングでなんとかなるかな」と思った。

ELACのBS192

ELACのBS192

 帰りがけにふらりと立ち寄った試聴室で思わぬ発見をした。イギリスはATCのスピーカーである。今回の試聴で、はじめて「ニュートラルな音」だと感じた。悪くいえばつまらない音かもしれないが、英雄交響曲もロットの声も、これといった欠点なく正確に再生した。聴いたのはペアで200万円以上もする大型のスタジオモニターだったので、気軽には買えない。家に帰って調べてみると、20万円前後の小型モデルもあった。かなり能率が低くて手こずりそうだが、それらATCの2機種とELACのBS192を仕入れてみることにした。また、最も多く聴かせてもらったダイナミックオーディオさんに感謝して、CM1S2を購入させていただいた。B&Wはダイナミックオーディオさんが実績豊富で価格も安い。

 夕食の後、K君の家でクラングフィルムのオイロダインKL-L439を聴いた。「なんと、ATCのスピーカーによく似た音ではないか」と、K君と顔を見合わせた。オイロダインは能率がはるかに高いせいか、高音に抑えきれない冴えがあってATCほど透徹な音ではないが、60年という製造年の隔たりを考えれば、両者は同じ方向を目指して作られたようにすら思える。

 スピーカーの能率が低いということは、非効率な低音に合わせて中高音を下げたりダンプしたりなどで音量を抑えてある状態なので、アンプでいえば負帰還でゲインを下げてあることに近い。同じアンプの無帰還か低帰還版がオイロダインで、高帰還版がATCといえば音の傾向を理解していただけるだろうか

 「オイロダインオーナーのみなさん、安心してください。オイロダインは2016年現在の最新スピーカーと比較しても、十分にバランスのとれた正確な音を出していることが確認できました。いったい、繰り返されたスピーカーの革新的進歩とは何だったのでしょうか?」

 今回の体験で、最新スピーカーの音がけっして無色透明でニュートラルな方向ではないことが確認できた。技術が進歩して歪が無くなれば、どのスピーカーも同じ音になるというわけにはいかないようだ。安価な製品の巧妙なマーケッティングから富裕層向け製品の大げさな演出まで、じつにたくましくやっている。実用的なラウドスピーカーの登場から約100年が経つが、黎明期に科学的であったスピーカー開発が、年々売るための開発にシフトしているといった印象だ。

 とはいえ、全員にオイロダインをお薦めするわけにはいかないし、そもそも入手困難になってしまっている。「もうオーディオは終わった」などというヴィンテージ大家ほどは老いていないつもりなので、いま楽しめる方法を考えてみたい。幸い、小型スピーカーの一部に可能性を見い出せそうなので、それらと手頃なヴィンテージスピーカーの両方を所有することで、オイロダインと同等以上に音楽が楽しめるるかもしれない。その実験がしたくて数機種を手に入れることにしが、ATCは納期が長く、しばらく待たなければならない。

 じつは、オイロダインを戦前の強烈な個性をもつヴィンテージスピーカーと比較すると、まともすぎて平凡に聴こえるくらいだ。そういう立派なヴィンテージスピーカーのオーナーも、最新の小型スピーカーで遊んでみてはいかがだろうか。どっちみちデジタルオーディオで新しい機器と取り組まざるをえないのだから、お使いの出力管1本の価格で買える最新スピーカーで、オーディオの幅を広げるのは悪くないと思う。
https://www.klang.jp/index.php?ci=10139
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c6

[リバイバル3] 中古オーディオ販売店 中川隆
24. 中川隆[-9432] koaQ7Jey 2019年6月21日 03:37:35 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3050]

ガルネリメメントを聴いてきました。
ついでにハーツフィールドとオリンパスも。

プリはクレル、パワーはオクターブモノ2つ、CDPはナグラ、もう1系統はlinnのプリとパワー、CDPはステューダーでした。

メメントは、やはり弦楽器とボーカルは良いけれど、JAZZの少し荒さのある迫力は苦手で、リラックスして聴くなら良いのですがね〜。

ハーツフィールドはやはりJBL、以外と4311と音色が似ていました。
オリンパスは高音が暴れ気味。

linnに繋ぐとlinnの音。音色の支配性が強いのに驚きました。
1人で1時間、コーヒーをいただきながら、隅田川を眼下に贅沢な試聴となりました。
オーディオドリッパーさん、ありがとうございました。

bychibi at2016-11-22 16:42


昨日の試聴。
JAZZを中心に聴くと言ったら、電話口で、ん?という反応でしたが、ガルネリメメントはJAZZにはちょっと?ですよねと言われ。

ボーカルには良いかもしれないけれど、◯◯用スピーカーと分けていくとキリがないし、段々訳が判らなくなるのでお勧めしません。

安い買い物ではないし、自分の気に入るスピーカーを納得いくまで探したほうがよいですよ。と、オーディオドリッパーの清田さんは本当に良い人でした。

最近良いなあ~と感じたスピーカーは、JBL K2S9500とのことで、現行シリーズと比べて圧倒的にコストが掛かっているそうです。

でも、あのテカテカの質感とコンクリートの台座は、置く部屋を選ぶし趣味が分かれるよね~と、また正直な人でした。

元々は業務用・プロ用機器の取り扱いと修理をやっていて、最近民生用小売を始めたとのことで、ステューダーの修理は一手に引き受けているそうで、JBLのネットワーク関係のパーツも沢山お持ちでしたが、一箇所弄るとどんどん弄ることになりキリがないんだよね~と、これまた正直なお話でした。

bychibi at2016-11-23 08:23

https://community.phileweb.com/mypage/entry/3287/20161024/53317/
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/834.html#c24

[リバイバル3] ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 _ JBLの本当の音とは 富山誠
140. 中川隆[-9431] koaQ7Jey 2019年6月21日 03:38:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3051]
中古ハイエンドオーディオ&ヴィンテージオーディオ
Audio Dripper TOKYO
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Audio Dripper TOKYO 株式会社IKOS TECH 

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電話 03-5809-3401(13:00〜20:00) 
日曜・月曜は休日


※ご試聴はご予約試聴となります。ご試聴機器や広さによって機材をセットアップいたします。試聴スペースはご予約時にお知らせいたします




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ガルネリメメントを聴いてきました。
ついでにハーツフィールドとオリンパスも。
プリはクレル、パワーはオクターブモノ2つ、CDPはナグラ、もう1系統はlinnのプリとパワー、CDPはステューダーでした。

メメントは、やはり弦楽器とボーカルは良いけれど、JAZZの少し荒さのある迫力は苦手で、リラックスして聴くなら良いのですがね〜。

ハーツフィールドはやはりJBL、以外と4311と音色が似ていました。
オリンパスは高音が暴れ気味。

linnに繋ぐとlinnの音。音色の支配性が強いのに驚きました。
1人で1時間、コーヒーをいただきながら、隅田川を眼下に贅沢な試聴となりました。
オーディオドリッパーさん、ありがとうございました。

bychibi at2016-11-22 16:42

昨日の試聴。
JAZZを中心に聴くと言ったら、電話口で、ん?という反応でしたが、ガルネリメメントはJAZZにはちょっと?ですよねと言われ。

ボーカルには良いかもしれないけれど、◯◯用スピーカーと分けていくとキリがないし、段々訳が判らなくなるのでお勧めしません。

安い買い物ではないし、自分の気に入るスピーカーを納得いくまで探したほうがよいですよ。と、オーディオドリッパーの清田さんは本当に良い人でした。

最近良いなあ~と感じたスピーカーは、JBL K2S9500とのことで、現行シリーズと比べて圧倒的にコストが掛かっているそうです。

でも、あのテカテカの質感とコンクリートの台座は、置く部屋を選ぶし趣味が分かれるよね~と、また正直な人でした。

元々は業務用・プロ用機器の取り扱いと修理をやっていて、最近民生用小売を始めたとのことで、ステューダーの修理は一手に引き受けているそうで、JBLのネットワーク関係のパーツも沢山お持ちでしたが、一箇所弄るとどんどん弄ることになりキリがないんだよね~と、これまた正直なお話でした。

bychibi at2016-11-23 08:23

https://community.phileweb.com/mypage/entry/3287/20161024/53317/


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/402.html#c140

[リバイバル3] 伝説の ソナス ファベール ガルネリ・オマージュ 中川隆
24. 中川隆[-9430] koaQ7Jey 2019年6月21日 03:39:19 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3052]
中古ハイエンドオーディオ&ヴィンテージオーディオ
Audio Dripper TOKYO
https://audiodripper.jp/company

<コンシューマ機器関連>
Audio Dripper TOKYO 株式会社IKOS TECH 

本社 〒103-0004 東京都中央区東日本橋2-4-4


電話 03-5809-3401(13:00〜20:00) 
日曜・月曜は休日


※ご試聴はご予約試聴となります。ご試聴機器や広さによって機材をセットアップいたします。試聴スペースはご予約時にお知らせいたします




▲△▽▼

ガルネリメメントを聴いてきました。
ついでにハーツフィールドとオリンパスも。
プリはクレル、パワーはオクターブモノ2つ、CDPはナグラ、もう1系統はlinnのプリとパワー、CDPはステューダーでした。

メメントは、やはり弦楽器とボーカルは良いけれど、JAZZの少し荒さのある迫力は苦手で、リラックスして聴くなら良いのですがね〜。

ハーツフィールドはやはりJBL、以外と4311と音色が似ていました。
オリンパスは高音が暴れ気味。

linnに繋ぐとlinnの音。音色の支配性が強いのに驚きました。
1人で1時間、コーヒーをいただきながら、隅田川を眼下に贅沢な試聴となりました。
オーディオドリッパーさん、ありがとうございました。

bychibi at2016-11-22 16:42

昨日の試聴。
JAZZを中心に聴くと言ったら、電話口で、ん?という反応でしたが、ガルネリメメントはJAZZにはちょっと?ですよねと言われ。

ボーカルには良いかもしれないけれど、◯◯用スピーカーと分けていくとキリがないし、段々訳が判らなくなるのでお勧めしません。

安い買い物ではないし、自分の気に入るスピーカーを納得いくまで探したほうがよいですよ。と、オーディオドリッパーの清田さんは本当に良い人でした。

最近良いなあ~と感じたスピーカーは、JBL K2S9500とのことで、現行シリーズと比べて圧倒的にコストが掛かっているそうです。

でも、あのテカテカの質感とコンクリートの台座は、置く部屋を選ぶし趣味が分かれるよね~と、また正直な人でした。

元々は業務用・プロ用機器の取り扱いと修理をやっていて、最近民生用小売を始めたとのことで、ステューダーの修理は一手に引き受けているそうで、JBLのネットワーク関係のパーツも沢山お持ちでしたが、一箇所弄るとどんどん弄ることになりキリがないんだよね~と、これまた正直なお話でした。

bychibi at2016-11-23 08:23

https://community.phileweb.com/mypage/entry/3287/20161024/53317/


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/684.html#c24

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
7. 中川隆[-9429] koaQ7Jey 2019年6月21日 03:50:10 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3053]
よくある実演動画で

JBLなら低出力の小型アンプでも鳴らせます

とありますが、あれにはギミックがあり、

1960〜1970年代の大口径だがボトムがさほど伸びていない振動版の軽いウーファーを使ったスピーカーであったり、駆動力に優れているD級(デジタルアンプ)を使っていたりする。

A級やAB級の小型トランスを搭載した小型アンプで比較的新しい大型のJBLを鳴らすと、高能率なので音量は出せるがウーファーは駆動はできても制動ができずに低域が甘くなることが多い。

大口径に限らず口径の割に低域を拡張しようと欲張るとウーファーの振動板が重くなり駆動力を必要とするようになり、鳴らし切るためにはアンプを選ぶ傾向が出てくるのである
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c7

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
8. 中川隆[-9428] koaQ7Jey 2019年6月21日 03:55:52 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3054]

いまから20年程前、評論家の傅信幸先生はこんなことを雑誌に書いておられました。

「真空管アンプがブームである、真空管アンプは玉石混淆の世界だが、
その中でも一番優れた製品は、EAR859とEAR861、そしてUnison Research Smt 845だと
わたしは思う」

と明確に書いておられます。しかし、Smt845は出力が16Wしかないし、859は13W、861でも
32Wしかない。会話が普通にできるほど、節度ある小音量派の傅先生には良いかも知れない。


筆者が最高の真空管アンプを探してダイナミックオーディオの店員さんに
聴いたときも「EARとUnison Researchが一番よい」とベテラン店員さんは仰っておられました。

しかし、ユニゾンリサーチのライナップはプリメインアンプがほとんどで、
セパレートアンプは非常に高価、あと故障も多いんですよね。

もっとハード志向で、往年のマッキントッシュのように眼前に迫ってくる、
テンションの張った激しい力の表現を聴きたいならOCTAVEの上位セパレートアンプがよいですが、
(プリとパワーOCTAVEで揃える事)

OCTAVEはEARと比較すると価格設定が高価です。

OCTAVEは紛れもない真空管アンプの音で、暖かで色気がありますが、
ウォーム・マイルドな真空管らしさよりもスルー・ダイレクトな半導体アンプに
より性格が近いと定義する人が主流のようだ。


EARは女性ヴォーカルを艶やかに色っぽく、夢見心地の音色に包まれたい方には最高のアンプである。


EARは超一級の製品群でクオリティも最高で素晴らしいのだけど、
柳腰で線が細く、低音が控えめである。

JAZZのバイタリティが出ず、ダイレクトラジエーター型向きで JBLには向かないと痛感させられた。
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c8

[リバイバル3] ジャズ喫茶「ベイシー」の選択 _ JBLの本当の音とは 富山誠
141. 中川隆[-9427] koaQ7Jey 2019年6月21日 04:00:11 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3055]
よくある実演動画で

JBLなら低出力の小型アンプでも鳴らせます

とありますが、あれにはギミックがあり、

1960〜1970年代の大口径だがボトムがさほど伸びていない振動版の軽いウーファーを使ったスピーカーであったり、駆動力に優れているD級(デジタルアンプ)を使っていたりする。

A級やAB級の小型トランスを搭載した小型アンプで比較的新しい大型のJBLを鳴らすと、高能率なので音量は出せるがウーファーは駆動はできても制動ができずに低域が甘くなることが多い。

大口径に限らず口径の割に低域を拡張しようと欲張るとウーファーの振動板が重くなり駆動力を必要とするようになり、鳴らし切るためにはアンプを選ぶ傾向が出てくるのである



▲△▽▼

いまから20年程前、評論家の傅信幸先生はこんなことを雑誌に書いておられました。
「真空管アンプがブームである、真空管アンプは玉石混淆の世界だが、
その中でも一番優れた製品は、EAR859とEAR861、そしてUnison Research Smt 845だと
わたしは思う」

と明確に書いておられます。しかし、Smt845は出力が16Wしかないし、859は13W、861でも
32Wしかない。会話が普通にできるほど、節度ある小音量派の傅先生には良いかも知れない。


筆者が最高の真空管アンプを探してダイナミックオーディオの店員さんに
聴いたときも「EARとUnison Researchが一番よい」とベテラン店員さんは仰っておられました。

しかし、ユニゾンリサーチのライナップはプリメインアンプがほとんどで、
セパレートアンプは非常に高価、あと故障も多いんですよね。

もっとハード志向で、往年のマッキントッシュのように眼前に迫ってくる、
テンションの張った激しい力の表現を聴きたいならOCTAVEの上位セパレートアンプがよいですが、
(プリとパワーOCTAVEで揃える事)

OCTAVEはEARと比較すると価格設定が高価です。


OCTAVEは紛れもない真空管アンプの音で、暖かで色気がありますが、
ウォーム・マイルドな真空管らしさよりもスルー・ダイレクトな半導体アンプに
より性格が近いと定義する人が主流のようだ。


EARは女性ヴォーカルを艶やかに色っぽく、夢見心地の音色に包まれたい方には最高のアンプである。


EARは超一級の製品群でクオリティも最高で素晴らしいのだけど、
柳腰で線が細く、低音が控えめである。

JAZZのバイタリティが出ず、ダイレクトラジエーター型向きで JBLには向かないと痛感させられた。


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/402.html#c141

[お知らせ・管理21] 2019年06月 削除依頼・投稿制限・等管理スレ。突然投稿できなくなった方も見てください。 管理人さん
79. 2019年6月21日 04:07:37 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3056]
日高見さんはアホというより精神薄弱だよ
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/558.html#c79
[近代史3] もうすぐ氷河時代が来る証拠 中川隆
20. 中川隆[-9426] koaQ7Jey 2019年6月21日 04:10:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3057]
北極で記録的高温、進む氷の融解 1日37億トンの消失も/AFP
http://www.asyura2.com/15/nature6/msg/727.html

グリーンランド北西部で、海氷の上にたまった水の中を、犬ぞりを引いて進む犬たち。デンマーク気象研究所のステファン・オールセン氏撮影(2019年6月13日撮影)


AFPBB NEWS
2019年6月20日 15:24 発信地:コペンハーゲン/デンマーク


【6月20日 AFP】北極圏のデンマーク領グリーンランド(Greenland)では既に観測史上最高気温が記録されているが、2019年は北極にとって再び「ひどい年」となる可能性があると、科学者らは指摘している。グリーンランドの巨大な氷床の融解が進行すると、いつの日か世界の沿岸地域が水没する恐れがあるという。


 デンマーク気象研究所(DMI)の気候学者、ルース・モットラム(Ruth Mottram)氏は「2012年に記録された北極の海氷面積の史上最小値(中略)とグリーンランドの氷床融解量の史上最大値の両方が、更新される可能性がある」と警告した。「今年は気象状態に非常に左右されている」


 DMIの科学者ステファン・オールセン(Steffen Olsen)氏は13日、グリーンランド北西部で通常より早く氷が解けて、犬が明るい青空の下、雪のない山々を背に水の上を歩いているように見える印象的な様子を撮影した。この写真はネットで拡散した。


 オールセン氏は係留型の海洋気象ブイと気象観測所の調査中で、写真は自身が乗るそりを引く犬たちがフィヨルドの海氷が解け、数センチ水がたまっている中を進む様子を捉えていた。


 モットラム氏は、AFPの取材に「この写真は印象的だ。(中略)なぜならこれは、北極がいかに変化しているかを実際に視覚化しているからだ」と語った。


 モットラム氏によると、オールセン氏の調査旅行に同行した地元の人は「海氷がこれほど早く解け始めるとは予想していなかった。通常は氷が非常に厚いのでこのルートを通るが、海氷の上にたまった水がだんだんと深くなり前に進めなくなったため、引き返さざるを得なかった」と話していたという。


 この写真が撮影された日の前日12日に、カーナーク(Qaanaaq)にある最も近い気象観測所が気温17.3度を記録した。これは2012年6月30日に観測された史上最高気温をわずか0.3度下回っていただけだった。


「冬に降雪が少なかった上、最近は暖気と晴天、日照(がある)。これらはすべて、氷がいつもより早く解けるための前提条件といえる」と、モットラム氏は説明した。


■狩猟やホッキョクグマにも影響


 大気が暖まるのに伴い、この現象が加速され、地域住民の生活様式だけでなく、生態系をも変えることが予想される。地元の人々は氷上での狩猟に依存しているが、今後、狩りをできる期間はさらに短くなる見込みだ。


 米地質調査所(USGS)によると、北極圏に生息するホッキョクグマの個体数は海氷域の縮小が原因で、過去10年で約40%減少したという。


 北極圏に生息し、一角獣の角のような長い牙を持つクジラ類のイッカクも、主な天敵のシャチから身を守る役割を果たしている氷の減少に直面している。


■1日で37億トンの氷を消失


 世界の海水面上昇に直接的な影響を及ぼすのは、海氷の融解以外に氷床と氷河の融解がある。


 DMIによると、海抜3000メートルに位置するグリーンランドの「サミット観測所(Summit Station)」では4月30日、同観測所の観測史上最高気温となる氷点下1.2度を記録した。さらにグリーンランドでは17日、37億トンの氷が1日で消失したという。


 ベルギー・リエージュ大学(University of Liege)の気候学者、ザビエル・フェットバイス(Xavier Fettweis)氏はツイッター(Twitter)で「6月上旬以降、370億トンの氷が融解した」と指摘した。「2019年6月に氷床減少量の記録が更新される可能性はますます高くなった」という。


 デンマークの気象学者らは、氷の融解時期が通常よりほぼ1か月早い5月初めに始まったと発表している。


 氷の融解が5月上旬よりも前に始まったのは、データの記録が開始された1980年以降で2016年の1回だけだ。


 グリーンランドの氷の融解は、年間約0.7ミリの海面上昇の原因となっている。融解が現在の水準で続くとこの値はさらに増加する可能性がある。


 また、グリーンランドの氷河の融解による海面上昇は、1972年以降で13.7ミリに達している。
 

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/202.html#c20

[リバイバル3] 1W(ワット)アンプで 38pウーハーは無理 中川隆
9. 中川隆[-9425] koaQ7Jey 2019年6月21日 04:43:06 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3058]

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ウエストリバーアンプの掲示板
http://west.wramp.jp/datawr1.html

1666 O.M.さん(アマチュアコントラバス奏者) Thu Apr 7 04:07:48 JST 2016

▪ 古典的なユニットは、WRアンプとは合わない

WRアンプと組み合わせるスピーカーについて当方が経験したことを投稿いたします。

当方は後述のように川西先生がリファレンスにしておられる B&W 805 MATRIX を導入し、JBL D130、LE175を処分することを決断しました。

当方はオーケストラ等でコントラバスを弾いいておりまして、JBL D130、LE175は「コントラバスの音を再現するのに此れに勝るユニットはない」というオーディオとコントラバスの大先輩の主張を受け入れて揃えたものでありました。

導入直後は確かに、分厚い中低音に、ホーンの厚い中高音にしびれました。

しかしすぐにどうしても「耳につく不快な音」に気がつき悩むことになります。

またヴィオラやピアノの左手がどうも落ち込んでいます。

サイン波を入れても音圧がガタガタで特に 1,000Hz〜2,000Hzに凹みがあります。

結果的にこれは過制動による歪んだ音だとわかりましたが、それがわかるまでに数カ月かかりました。

過制動だと判明するまでの道のりが本当に長く苦しかったです。

ネットワークが悪いかと思って高価な素子を買い求めたり、ホーンドライバを買い換えようか、高域用のツイータを導入しようかと悩んだりと落ち着かない日々でした。

川西先生に相談しようにも何が不満なのかうまく表現できません。

とうとう当方のイライラが爆発してWRアンプが悪い!と川西先生に怒りをぶち撒けました。

しかし、このことで結果的に正しい解決の道が開けました。


川西先生より3台のアンプを送って頂きまして解決策を探っていきました。

比較試聴していきますと、JBL は高出力になるにつれて解像度が上がるのですが歪みは決して消えません。

その後一般的な管球アンプを入手してみると、あんなに悩んでいた歪みはすっと消え去り素直な鳴り方です。

しかし音の粒が大雑把です。

なんというか「古い音」とでもいうのでしょうか、
これがスタンダードなJBLの音なんだと納得いたしました。

これらのいわゆる古典的なユニットは管球アンプの特性に合わせた設計である、
という結論に達しました。

録音されたものを適切に再生させようと思うならば現代的な設計のスピーカーを用いて WRアンプで鳴らすのが最善であると分かりました。


▪805matrixと WRアンプはやはり最高であった!

そうなるとしても、当方はしっかりした低音が欲しい。
大型のスピーカーが必要ではないかと考えました。

川西先生がリファレンスとされているスピーカーはブックシェルフ型です。

いくらこのスピーカーで低音も十分出ていると言われてもにわかには信じられません。

しかし B&W の MATRIX で 805 より大型の 802、801 という選択肢も難しい。

802 は川西先生もおっしゃるように中途半端な感がします。

801 は巨大過ぎて躊躇します。
丁度良品が市場に出ていたので思い切って 805 MATRIX を導入することといたしました。

80 5MATRIX 導入当初はウーハーが熟れていないのか低音がすかすかでこれは大失敗だったかと思ったものの、急速に音が変わっていきました。

数日鳴らし込んだ 805MATRIX の音は、当方が今まで聴いてきたブックシェルフ型スピーカーのイメージを覆します。

和音の響きという縦のラインと、音と音の繋がり、進行感という横のラインがこれまで聞いたことがないくらいに自然です。

フルオーケストラの5弦コントラバスの響きさえも十分再現されています。
この低音の再現性の高さは正に川西先生が掲示板で何度も書いておられることです、やはり川西先生は正しかったのです!

クラシック、ジャズ、タンゴ、ロック、ポップス等々全てにおいてコントラバス、
エレキベースの音がくっきり聞こえ全く問題を感じません。

ピアノの低い音の金属巻きの弦を叩いたズンとした響きもあります。
グランドハープも所有しておりますが、その生音と比べても遜色ありません。
目の前で吉野直子さんが演奏している感じです。

ホーンじゃないと分厚い中高音は得られないと思っていましたが全くホーン以上です。
歪みなく繊細でしっかりとした音圧です。
バイアンプで駆動しツイータの音量を相対的に大きくするとJBL のホーンで頑張って出そうともがいていた音が出てきました。奏者の息遣い、細やかな指の動きがはっきり見えます。

定位感もびっくりします。スピーカーがすっかり消えています。

実際のところ JBL も B&W も音の方向性は違いがありません。

世の中では前者は音が前に出る、ジャズ向きだ、後者は音が後ろに広がる、クラシック向きだなどと言われたりしており当方もそう思い込んでいました。

実際に使ってみると当方が JBL のユニットを使って鳴らした音の延長上に B&W の音がありました。JBL も B&W も当時の技術の制約の中で生の音を再現するために
ユニットを開発していたわけで、JBL も真空管アンプを使えば B&W と音のベクトルは全く同一です。


またタンノイのスターリング(TW)も試しましたが、スピーカーの癖のようなものは感じますが、特にクラシック向きという印象はありませんでした。

ただ WR アンプでは 805 程には上手く鳴っている感じは致しません。

JBL のように何か鳴らしにくい要素があるのかもしれません。


805 MATRIX ですと、出力の違う WRアンプで聞いても音は全く同じです(もちろん個体差による極僅かな音の違いはあるような気がしますが誤差の範囲内でしょう)。

5W でも 100W でも再生された音のクオリティは同じく高いです。

JBL の古典ユニットのように W数で解像度が変化するということはありません。

最も安価な E-5H でも何ら問題ないわけです。

どんなジャンルの音楽を聴こうとも、アンプもスピーカーも正しい方向に向かって適切に作られたものを選べば良いだけであって、その一つの方向が WRアンプであり、B&W MATRIX シリーズであるということでしょう。

ジャズ向きだとか、オーケストラ向き、室内楽向きなどというスピーカーはなく、またスピーカーのグレードアップなどというのもなく、WR アンプを基軸におけば、あとはつないだスピーカーの音が生と比べて適切かどうかを基準にすれば良いのではないでしょうか。

川西先生は出力の違うアンプを貸し出してくださいます。

もし比較試聴して音が違った場合はスピーカーに問題があるのかもしれません。

805MATRIX にサイン波を入れてみて驚きました。なんと50Hzまでも音圧が落ちずに
出ているではないですか! サイン波で性能が図れる訳ではありませんがこの数値だけでも805MATRIX は少なくともコントラバスの再生には問題がないように思われます。

そもそもコントラバスは低音楽器というよりは倍音楽器と認識したほうが
しっくりくるかもしれません。弦の振動で震えた駒が表板を叩くことで発生する
豊かな倍音が重要です。基音の周波数を基準に考える必要はないかもしれません。

この小さな805MATRIX でここまで再現されるのであれば、ウーハーの追加された801、802 もどれだけの再現性があるのか興味があるところです。

しかし、これらはユニット数が増えるのでどうしてもチェロが下に、ヴァイオリンが上にくるような定位における違和感が生じるだろうと想像出来てしまいます。

店頭で聞いた最新の B&W の大型スピーカーをそこにあるメーカーのアンプで鳴らしたのを聞いた時にはそういう違和感が大きかったのです。

805 は 805 なりに大変バランスのよい完成されたスピーカーだと思います。

805 MATRIX と WRアンプを組み合わせて音楽を楽しんでいると、スピーカーの B&W の開発者とアンプの川西先生の、生の音を再現したいという熱い思い、熱い執念が出会って見事に実を結んでいるのだと深く実感いたします。

オーディオで求めるものは人それぞれですが、もし生を基準にした再生音を求めるならば、第一候補は川西先生がリファレンスに用いている 805 MATRIX が最良の選択であり、さもなくば現代において素直に設計されたスピーカーを使用するのが良いだろうと思われます。

オーディオ装置などは単なる道具ですので、当方の経験したように懐古的なものや
根拠がはっきりしないのに高額なものなどに惑わされないようにして正しい方向のものを選べば良いでしょう。WRアンプは間違いなくそういうものです。


____


1669川西 哲夫さん(WRアンプ開発・設計者) Thu Apr 14 2016

O.M.さん、詳細で単刀直入なご投稿ありがとうございます。

 O.M.さんが使用されていたスピーカーは、ずっと B&W の CDM1 だとばかり思っていました。そして暫く音信が途絶えておりました。

 去年の文化の日の頃でしたか、久し振りにお便りがありました。それは、お持ちの ΕC-1 と Ε-10 のアップグレードのお話でした。2年ほど前にΕ-10 のプロトタイプをお貸し出しし、WR アンプを気に入って頂きご購入頂いたのを思い出しました。

 しかしよくお話を伺うとどうもチャンデバを使ってマルチ駆動をされているようで、ローチャンに Ε-10、ハイチャンにはもっと以前にご購入頂いた WRP-α9/A をお使いになっている事が分かり、結局、WRP-α9/A の安定化電源化も含めてアップグレードをして頂く事になったのでした。

 ところが「どうせアップグレードするならΕC-1 に EQ 基板を載せて LP も聴けるようにしたい」とご希望が脹らみ、結果的に大手術となりました。そのご報告はWR掲示板の 163 6と 1642 に詳述されていますので、改めてお読み頂ければ幸いです。

この時に「WRアンプの音は革命的だ!」と言う名誉あるご感想を頂いたのです。


 実はこの頃に既にヘッドアンプのご注文も賜っており、それは年末ギリギリに納入させて頂いたのでした。この絡みで純粋MCカートリッジが見直されています。また、MMの再生音にも劣るCDの音を改善すべく、プレーヤーも32bitDACを積んだものに買い換えられています。

 このように短期間で O.M.さんは急速な坂道を登られたのです。それが何処かに歪となって皺寄せが来るとは夢にも思っていませんでした。詰まり音が良くなったら、又それだけ粗が目立って来る事になり易いのだと思います。今まで隠れていた欠点が表に出てくる可能性があるのです。

 11月の末頃には、ローチャンとハイチャンの繋がりが悪い、と言うようなお話をチラホラされています。この時に初めて私は O.M.さんが D130+LE175+D91 をお使いになっていると認識したのです。

12月に入ってからこの問題が大きくクローズアップされて来ています。

既に、チャンデバは止めて LE175 の方をコンデンサーでカットする方法に変わっていましたが、そのコンデンサーの質で音がコロコロ変ると仰っています。そこで、私が ASC を推奨して


> ツイータのハイパスのコンデンサーですが、川西先生ご推奨の ASC がやっと届きまして、
> この違和感がすっきりと解決できました!

と一度は満足されています。

 この後、ヘッドアンプ導入によるMCカートリッジの音について色々感想を寄せて頂いたのですが鉄心入り MCカートリッジの音が

> ジャズベースが鉄芯だと一旦PAを通した音に聞こえてきました。

と仰っていたので、最初は誇張かと思っていたのですが、今思えばスピーカーの問題が顔を出していたのかも知れません。

確かに、鉄心入りMCは純粋 MC に比べてそう言う傾向が多少はあるのですが、その時「PAを通した音」と言う表現に多少違和感はありました。

 2月に入ってハイパスのコンデンサーで随分悩まれたようです。エージングの問題、耐圧の問題等で音がかなり変ると言うのがご不満のようでした。今思えばそう言う事で音に大きな変化がある場合は、別に本質的な問題が隠されている事が多いのです。

 中高域に違和感があるとカットオフ周波数を下げたくなるものです。その為にはコンデンサーの容量を増やさなくてなりませんが、そうそう思い通りの容量のコンデンサーが手に入る訳ではありません。勢い、コンデンサーの並列接続になります。

 コンデンサーはそれぞれ直列にインダクタンス分を持っていますので、不用意に並列接続すると高周波領域に共振峰ができ、システムに何らかの問題があると、それが音質に微妙に影響してくるのです。WR アンプのパスコンにも昔から1Ωの抵抗を直列に入れています。

 O.M.さんもこれで暫く悩まれたようですが、並列にされた2つのコンデンサーそれぞれに直列に0.5Ωから2Ω位を入れるようにアドバイスさせて頂いたのです。その結果、

> この音を聞けば、昨日までの音は奇妙奇天烈であったのは一目瞭然です。
> バイオリンのパワーに負けず、ビオラやチェロの粘っこい音が難なく聞き取れます。
> 当然ピアノの左手もしっかりしており、低音の太い金属弦の粘っこい感じ、
> 高音はキンキンせずにカンカンなる感じが出ています!
> これはすごい。正にこの方向の音が欲しくて右往左往しておったのです。

と言うレポートを頂き私は一安心したのです。それから3月の半ば頃までは便りがなく満足されているのかなと思っていたのですが、また問題が発覚したようでした。

それはウーハーとツイターを別々のアンプで鳴らすと、本来はもっと良くなるはずなのに耳に着く違和感があって改悪になると言う問題でした。

音楽がちぐはぐに聴こえると言う事でした。

 ウーハーを鳴らしている Ε-10H の音と、ツイターを鳴らしている WRP-α9/A (Ε-5H 相当)の音がかなり違うと言うご不満でした。

WRP-α9/A の方が膜が掛かったようになると言う事でした。

私は5W以下で鳴らすなら、Ε-5H とΕ-50H の音はそんなに変わらないと常々申し上げていますし、今回のアップグレードの時もそれを確認して発送していますから、これは何かあるなと薄々思い始めていました。しかし、未だスピーカーのダンピングの問題だとは気付いていませんでした。


 それ以降、こちらのΕ-10Hプロト、WRP-ΔZERO(Ε-50H相当)、100W機(Ε-100H相当)を次から次とお貸し出しし様子を見させて頂きました。

それに依ると、Ε-10HよりΔZERO、ΔZEROより 100機とドンドン分解能が上がると言う事でした。

この時に、音の表現を形容詞などで表現すると誤解の元になると痛感し、なるべく具体的に表現するように努めるべきであると悟ったのです。こちらで鳴っている音と余りに違うレポートを頂くと、何を頼りにそれを判断すれば良いか分からなくなるのです。

 この頃に頂いたご感想の一片を記しますと


> 届いたアンプでは、音の次元が違います。これはすごい。
> 当方のアンプもつなぐスピーカーが805matrix だとこのような素晴らしい音で鳴るのでしょうか。
> まったく信じられません!


と言うように、ハイパワーアンプなら結構良く鳴るものの、ご所有の α9/A やΕ-10H では、とても上手く鳴らせないと言う内容です。

この頃は他に何かあると思いつつも、まだネットワークの問題も気になっていて、スピーカーのインピーダンス上昇の問題も考慮し、打ち消しの為の直列素子を入れるように進言したりしましたが、少し効果はあったものの本質的な解決には至りませんでした。

 この頃になると O.M.さんもアンプの問題もさる事ながら、真空管時代に開発された JBL の問題点に気付き始めて居られたのでしょう。

真空管アンプと高帰還アンプ、又大きな箱に入れないと低音が出ない昔のスピーカーと小型エンクロージャーに入れてハイパワーで鳴らす現代のスピーカーの違い等々について、色々調査されたようです。

 D130+LE175 を聴いて衝撃を受けた時、鳴らしていたのは真空管アンプだった事も思い出されたのでしょう。

一度は真空管アンプで鳴らす必要性と、既に JBL を諦めて 805 MATRIX を探す気にもなられていたのだと思います。それから5日程音信が途絶えていました。

 真空管アンプを入手し、805 MATRIX も注文したと言うメールが突然ありました。

真空管アンプは3結シングルのミニパワーアンプでしたが、次のようなレポートが添えられていました。


> JBL とWRアンプでは高出力に比例して解像度は上がります。100Wの解像度はαZEROをはるかに
> 凌ぎます。しかし、しぶとく残り続ける「うまく鳴っていない感じ」があります。

 しかし、3結で鳴らすと

> これが管球アンプだとこの鳴らない感じがすっと消えているのです。
> 解像度は一気に落ちているのに、耳触りはとても自然です。

と言う風に仰っています。

真空管アンプだとずっと付き纏っていた違和感がスッと消えるようです。

どうも、WRアンプだと無理に JBL の穴を叩いているようです。しかし、次のようにも仰っています。

> 管球アンプの解像度はMMとMCのような違いがあります。いや、もっとあるかもしれません。
> WRアンプの解像度を聞いてしまうと全く笑ってしまう大雑把さなんです。
> しかし管球アンプですとユニットの発音の様子が全く異なり、総体的にこれが
> 当時のスタンダードな再生音であると納得できるような質感です。

 生の音を求めて近代的なスピーカーを高帰還アンプで鳴らすのと、昔ながらのゆったりした音を楽しむのと両極端を経験された事になります。

この音の違いの要因はアンプの出力インピーダンスの違いだと思います。

昔ながらのスピーカーはやはり当時想定された目的で使うべきなのでしょう。

無理に定電圧駆動するとコーン紙の振動が制動され過ぎてしまう為に、一部に耳障りな音が残ると考えられます。

D130 がアルニコを使っているのも裏目に出た感じです。

察するに昔の真空管アンプでも、それなりにダンピングが効いた音が出るように図られていたのだと思います。

 振動学的には、臨界粘性減衰係数に、系の粘性減衰係数が近付くと減衰振動は振動的でなくなり、単調減衰になってしまいますが、このような系は反応が鈍くなりますので、切れのある軽い音にはならないのです。

電気振動でも言えて、方形波特性を余り鈍らせるとアンプの音は硬直して来ます。
制動不足でリンキング状態になると音は荒れますが、少しアンダー気味で低い山が1つ見える程度が良いとされています。

 しかし、805 MATRIX が到着すると、

> 805MATRIX 届きまして、衝撃です!
> JBL と合わせて、もう必要のないものとなりました。

O.M.さんは生楽器の音を再現する為のオーディオを目指して居られますので、当然の結果となったのです。どのように衝撃だったかは次に示す文章から見て取れます。

> E-10H で駆動していますが、805 を慣らしきってやろうという先生の熱い思いがビシビシと
> 伝わってきます!第一印象だと低音が薄いかな?と思いやはり失敗だったかなあと思ったものの、
> しばらく聞いていると音がこなれてきたのか、バランスがよく感じてきました。

 ハイパワーアンプに比べてご自分のものは大きく見劣りがするとお感じになっていたはずですが、805 MATRIX ならものの見事に鳴ったようです。

音のバランスが聴くうちに良くなったのは、やはり長い間眠っていたスピーカーのエージングが進んだ為ですが、耳が小型スピーカーに慣れたこともあると思います。さらに、

> この小さな筐体SPでピアノがこんなに満遍なく聞こえるのは奇跡ですね!
> 掲示板や先生のメールに書いてある左手の最低音が聞こえるという記述はさすがに
> 言い過ぎだろう、聞こえていても蚊の泣くような微かな響きでしょうと思っていたのですが、
> まさかまさかこんなに聞こえるとは!


と仰っていて、私が Feastrex で体感した時と似たような衝撃を受けられたようです。この音が認識できると本当に幸せな気分になるから不思議です。

そして、やっとO.M.さんは納得の行く音を手に入れられたのです。

> 全体の音楽性は明らかに805 です。時間軸に沿って響きが繋がっていく感じに破綻がありません。
> 定位感もすごいです。よそ様のところでのJBL で相当大音量で試聴距離も離れて聞いた時にSPが
> 消えている感覚がありましたが、自宅では近接で歪みが多く耳につくのかいまいちです。
> それに比べればこの805はとても素晴らしい!スピーカーを意識することが全くない!
> やっと色々な呪縛から解放されました。

 この成功は B&W805 MATRIX でなければ得られないのではありません。

又 B&W805 MATRIX に WR アンプを無理に合わせている訳でもありません。

その証拠にサトウさんの追試でもっと小型で安価な DENON の USC-M3E を繋いでも「これだけでも十分立派な鳴りです。」と仰っています。

D130では過制動になり違和感が残りましたがその理由ははっきりしています。

現代のスピーカー、特にヨーロッパ系のものなら全く問題はないと思います。
どうぞ安心して、WRアンプをお求めになって下さい。
http://west.wramp.jp/datawr35.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/968.html#c9

[お知らせ・管理21] 阿修羅サイトがGoogleからとても嫌われた話 管理人さん
23. 2019年6月21日 05:23:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3059]

【妨害工作?】山本太郎議員のツイッター、「シャドウバン」されていた!同氏のアカウントが(非ログイン時に)検索結果に表示されない事態に!
https://yuruneto.com/yamamoto-shadowban/

シャドーバンとは、ソーシャルメディアの運営側が悪質なユーザーのアカウントの投稿をタイムライン等に表示させないように設定して(公の目に触れないようにして)半ばアカウント凍結(ban)に近い状態にする措置のことである。

____


阿修羅が Google にシャドーバンされた原因は原発板の嘘八百の記事でしょう。

http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/559.html#c23

[お知らせ・管理20] これが阿修羅に巣食う電通工作員 中川隆
266. 中川隆[-9424] koaQ7Jey 2019年6月21日 05:25:59 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3060]

阿修羅サイトがGoogleからとても嫌われた話
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/559.html


【妨害工作?】山本太郎議員のツイッター、「シャドウバン」されていた!同氏のアカウントが(非ログイン時に)検索結果に表示されない事態に!
https://yuruneto.com/yamamoto-shadowban/

シャドーバンとは、ソーシャルメディアの運営側が悪質なユーザーのアカウントの投稿をタイムライン等に表示させないように設定して(公の目に触れないようにして)半ばアカウント凍結(ban)に近い状態にする措置のことである。

____


阿修羅が Google にシャドーバンされた原因は原発板の嘘八百の記事でしょう。

http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c266

[お知らせ・管理20] これが阿修羅に巣食う電通工作員 中川隆
267. 中川隆[-9423] koaQ7Jey 2019年6月21日 05:27:27 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3061]
阿修羅掲示板でデマを撒き散らしている頭がおかしい投稿者のリスト

・佐伯まお=おおたこうじ=シノブ
・お天道様はお見通し
・魑魅魍魎男
・日高見連邦共和国
・けろりん
・BRIAN ENO
・櫻井ジャーナル 櫻井春彦
・taked4700
・てんさい(い)= 東海アマ
・小野寺光一
・仁王像
・HIMAZIN
・西岡昌紀
・木村愛二
・こーるてん


阿修羅掲示板の中国工作員
・赤かぶ


阿修羅がデマ拡散サイトだと Google に認定された原因は


原発板
http://www.asyura2.com/19/genpatu51/index.html

ホロコースト
http://www.asyura2.com/09/holocaust6/index.html


の嘘八百の記事でしょう。

政治板、経済板、国際板の記事も 99.9%はデマなのですが、国際金融資本や中国が意図的に流しているデマの転記なので、こちらは問題にならないのです。

http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c267

[リバイバル3] クラング・クンスト _ DSDフォーマットの歴史的名盤の音楽ファイルをダウンロード販売 中川隆
5. 中川隆[-9422] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:01:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3062]

TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/08
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・その原因の1つは、アンプ・・・片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・

とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・

ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・ハハハよう分かりません(^^;

でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

【ホプキンソン・スミスのリュート】


う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

っと、それでは次はSPをかけましょうかと・・・遂にあれを!・・・

ハハハ、先に勘違いでフライング紹介した・・・


【ウエスターンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


ウエスターンのプレーヤーが、遂に登場です・・・が、またまた今日は時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いよいよラストか?・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント

London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。

この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。

Mt.T2さん良い体験が出来ましたね!

[2011/08/09 15:46]


大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー
そんなユニットと箱が・・・おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15]


私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。

聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで

良いと30年過ごしてました。

しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。

Mt.T2さんも良い方向を進まれていると感じますよ!
[2011/08/09 18:41]


大佐、再レスありがとうございますm(_ _)m

アンテナ高くセンス良く判断の速い方、信念やポリシーをお持ちの方、育った環境など影響で、早くに自分の音楽観やイメージをお持ちの片なら、方向性の振幅は大きくなく、直ぐに収束して行かれるのでしょうが・・・
残念ながら、素質や育ちも縁遠いところで蠢いておりますので・・・いつまで経っても、右往左往の振幅は大きく、毎度行き過ぎないと方向転換できないわけで・・・

まあ、あれもこれも欲張って、何度も失敗を続ければ、そのうち少しは、学習効果も・・・
そんな、気の長〜い歩みを続けることで、いつか少しは進歩があるかも・・・
せっかくやるなら、楽しくと・・・おまけ的気持ちで書いているのがこのブログ・・・

焦らず、時折振り返って、またぼちぼちと歩いていくことにしますわ・・・v(^^

[2011/08/09 19:28]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/962.html#c5

[リバイバル3] クラング・クンスト _ DSDフォーマットの歴史的名盤の音楽ファイルをダウンロード販売 中川隆
6. 中川隆[-9421] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:06:03 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3063]

【1098】110703 TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

【ロンドンWEのSP】1096-05
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・

【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg

SPの電気再生の1曲目は・・・カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・なんて表現がありますが・・・確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110809055252310.jpg


一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・クレデンザでの再生・・・

まずは・・・コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・思いの外柔らかく、優しい感じ・・・でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・

TKさん、長時間に渡って貴重な体験をさせていただき、大変ありがとうございましたm(_ _)m

おちゃらけた音遊びからは、まだ卒業できそうにありませんが、お聞かせいただいた素晴らしい音のエッセンスを心に留め、あらたな観点も加えた、自分の音作りをして行きたいなと思います・・・

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ってわけで、こま切れ度が増し、少々長くなってしまったこのお話も、ここで一旦お終い・・・

明日からは・・・多分、またおちゃらけ音遊び?(^^;

ま、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント

Mt.T2さん、長文の試聴記をありがとうございました。多少なりともお役に立てたならば幸いに存じます。また宜しければいつでもお越しください。
[2011/08/09 23:05]


TKさん、こちらこそ、長々とお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
レコードというソースと、ヴィンテージと呼ばれる機器、アナログでの音楽再生の持つ、強烈な魅力を再認識させていただきました。
ただ、そのソースも機材も、今からは入手も維持も多くのノウハウと労力、コストが必要ですので、σ(^^)私には、その世界に入り込むことは難しいとも、感じました。
でも、この体験を通して感じたアナログならではのエッセンスや、アドバイスいただいた考え方を参考に、今後のσ(^^)私のシステムの調整や音作りに、少しでも取り込んでいけたらと思っています。
ま、今のところは、その思いだけで、何をやればどう変わるのか、その術は、全くありませんので、また、ぼちぼちと経験値を上げるべく、右往左往を繰り返し、続けて行きたいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2011/08/10 04:10]



オーディオの王道

TK邸の詳細レポートありがとうございました。Mt.T2さんの異次元のサウンド体験の印象が十分に伝わってきました。
TK邸のこれだけのシステムをそれぞれうまく鳴らせるのは、並みの努力、並みの力量ではできないと思います。また、SPからPCオーディオまで、幅広く楽しんでおられるのですが、SPやLPを極められているからPCオーディオの良さも分かり、PCオーディオをやっているからSPやLPの良さも再認識できるということでしょう。
それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。


酒仙坊さん、コメントありがとうございます。
レスをつけたはずが、上手く更新されていなかったようで、遅い返信になり、申し訳ありませんm(_ _)m
さて、TK邸で体験させていただいたサウンドは、以前、単身赴任で神奈川にいた時、先輩に連れて行っていただいたお宅・・・思い返すと、かなりのお宅が、いわゆるヴィンテージに入るシステムをお使いで、その頃から、何か気持ちを捉えて離さない魅力を感じてはいたのですが、まだ、音に対する経験が浅く、充分その良さを理解出来ていなかったように思います。
そんな背景もあり、TKさんのお宅では、その魅力を色濃くストレート出されていて、σ(^^)私の感覚でも感じとりやすかったような気がします・・・そのようなサウンドに調整されているTKさんの情熱のおすそ分けをしていただいたような感じです(^^;

> それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

う〜ん、耳の痛いお話・・・でも、その違いも、一度は体験して見ないと、本質に辿り着けないような気もするのですが・・・と言いつつ、まだ本質がよく分かっておりませんが・・・足掻くしか方法を思いつかなくて(^^;

[2011/08/11 05:04]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/962.html#c6

[近代史02] 驚異の音質を誇ったエジソン式蓄音器が滅びた理由 中川隆
42. 中川隆[-9420] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:07:12 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3064]

TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/08
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・その原因の1つは、アンプ・・・片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・

とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・

ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・ハハハよう分かりません(^^;

でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

【ホプキンソン・スミスのリュート】


う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

っと、それでは次はSPをかけましょうかと・・・遂にあれを!・・・

ハハハ、先に勘違いでフライング紹介した・・・


【ウエスターンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


ウエスターンのプレーヤーが、遂に登場です・・・が、またまた今日は時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いよいよラストか?・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。

この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。

Mt.T2さん良い体験が出来ましたね!

[2011/08/09 15:46]


大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー
そんなユニットと箱が・・・おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15]


私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。

聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで

良いと30年過ごしてました。

しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。

Mt.T2さんも良い方向を進まれていると感じますよ!
[2011/08/09 18:41]


大佐、再レスありがとうございますm(_ _)m

アンテナ高くセンス良く判断の速い方、信念やポリシーをお持ちの方、育った環境など影響で、早くに自分の音楽観やイメージをお持ちの片なら、方向性の振幅は大きくなく、直ぐに収束して行かれるのでしょうが・・・
残念ながら、素質や育ちも縁遠いところで蠢いておりますので・・・いつまで経っても、右往左往の振幅は大きく、毎度行き過ぎないと方向転換できないわけで・・・

まあ、あれもこれも欲張って、何度も失敗を続ければ、そのうち少しは、学習効果も・・・
そんな、気の長〜い歩みを続けることで、いつか少しは進歩があるかも・・・
せっかくやるなら、楽しくと・・・おまけ的気持ちで書いているのがこのブログ・・・

焦らず、時折振り返って、またぼちぼちと歩いていくことにしますわ・・・v(^^

[2011/08/09 19:28]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html

▲△▽▼

【1098】110703 TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

【ロンドンWEのSP】1096-05
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・

【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


SPの電気再生の1曲目は・・・カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・なんて表現がありますが・・・確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110809055252310.jpg


一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・クレデンザでの再生・・・

まずは・・・コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・思いの外柔らかく、優しい感じ・・・でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・

TKさん、長時間に渡って貴重な体験をさせていただき、大変ありがとうございましたm(_ _)m

おちゃらけた音遊びからは、まだ卒業できそうにありませんが、お聞かせいただいた素晴らしい音のエッセンスを心に留め、あらたな観点も加えた、自分の音作りをして行きたいなと思います・・・

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ってわけで、こま切れ度が増し、少々長くなってしまったこのお話も、ここで一旦お終い・・・

明日からは・・・多分、またおちゃらけ音遊び?(^^;

ま、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


Mt.T2さん、長文の試聴記をありがとうございました。多少なりともお役に立てたならば幸いに存じます。また宜しければいつでもお越しください。
[2011/08/09 23:05]


TKさん、こちらこそ、長々とお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
レコードというソースと、ヴィンテージと呼ばれる機器、アナログでの音楽再生の持つ、強烈な魅力を再認識させていただきました。
ただ、そのソースも機材も、今からは入手も維持も多くのノウハウと労力、コストが必要ですので、σ(^^)私には、その世界に入り込むことは難しいとも、感じました。
でも、この体験を通して感じたアナログならではのエッセンスや、アドバイスいただいた考え方を参考に、今後のσ(^^)私のシステムの調整や音作りに、少しでも取り込んでいけたらと思っています。
ま、今のところは、その思いだけで、何をやればどう変わるのか、その術は、全くありませんので、また、ぼちぼちと経験値を上げるべく、右往左往を繰り返し、続けて行きたいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2011/08/10 04:10]

オーディオの王道

TK邸の詳細レポートありがとうございました。Mt.T2さんの異次元のサウンド体験の印象が十分に伝わってきました。
TK邸のこれだけのシステムをそれぞれうまく鳴らせるのは、並みの努力、並みの力量ではできないと思います。また、SPからPCオーディオまで、幅広く楽しんでおられるのですが、SPやLPを極められているからPCオーディオの良さも分かり、PCオーディオをやっているからSPやLPの良さも再認識できるということでしょう。
それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

酒仙坊さん、コメントありがとうございます。
レスをつけたはずが、上手く更新されていなかったようで、遅い返信になり、申し訳ありませんm(_ _)m
さて、TK邸で体験させていただいたサウンドは、以前、単身赴任で神奈川にいた時、先輩に連れて行っていただいたお宅・・・思い返すと、かなりのお宅が、いわゆるヴィンテージに入るシステムをお使いで、その頃から、何か気持ちを捉えて離さない魅力を感じてはいたのですが、まだ、音に対する経験が浅く、充分その良さを理解出来ていなかったように思います。
そんな背景もあり、TKさんのお宅では、その魅力を色濃くストレート出されていて、σ(^^)私の感覚でも感じとりやすかったような気がします・・・そのようなサウンドに調整されているTKさんの情熱のおすそ分けをしていただいたような感じです(^^;

> それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

う〜ん、耳の痛いお話・・・でも、その違いも、一度は体験して見ないと、本質に辿り着けないような気もするのですが・・・と言いつつ、まだ本質がよく分かっておりませんが・・・足掻くしか方法を思いつかなくて(^^;

[2011/08/11 05:04]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/495.html#c42

[近代史3] 北関東蓄音機倶楽部 Sogaphon _ SP録音の CD復刻盤 は Sogaphon を取り付けた蓄音機で聴こう 中川隆
13. 中川隆[-9419] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:07:40 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3065]

TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/08
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・その原因の1つは、アンプ・・・片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・

とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・

ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・ハハハよう分かりません(^^;

でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

【ホプキンソン・スミスのリュート】


う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

っと、それでは次はSPをかけましょうかと・・・遂にあれを!・・・

ハハハ、先に勘違いでフライング紹介した・・・


【ウエスターンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


ウエスターンのプレーヤーが、遂に登場です・・・が、またまた今日は時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いよいよラストか?・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。

この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。

Mt.T2さん良い体験が出来ましたね!

[2011/08/09 15:46]


大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー
そんなユニットと箱が・・・おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15]


私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。

聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで

良いと30年過ごしてました。

しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。

Mt.T2さんも良い方向を進まれていると感じますよ!
[2011/08/09 18:41]


大佐、再レスありがとうございますm(_ _)m

アンテナ高くセンス良く判断の速い方、信念やポリシーをお持ちの方、育った環境など影響で、早くに自分の音楽観やイメージをお持ちの片なら、方向性の振幅は大きくなく、直ぐに収束して行かれるのでしょうが・・・
残念ながら、素質や育ちも縁遠いところで蠢いておりますので・・・いつまで経っても、右往左往の振幅は大きく、毎度行き過ぎないと方向転換できないわけで・・・

まあ、あれもこれも欲張って、何度も失敗を続ければ、そのうち少しは、学習効果も・・・
そんな、気の長〜い歩みを続けることで、いつか少しは進歩があるかも・・・
せっかくやるなら、楽しくと・・・おまけ的気持ちで書いているのがこのブログ・・・

焦らず、時折振り返って、またぼちぼちと歩いていくことにしますわ・・・v(^^

[2011/08/09 19:28]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html

▲△▽▼

【1098】110703 TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

【ロンドンWEのSP】1096-05
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・

【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


SPの電気再生の1曲目は・・・カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・なんて表現がありますが・・・確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110809055252310.jpg


一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・クレデンザでの再生・・・

まずは・・・コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・思いの外柔らかく、優しい感じ・・・でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・

TKさん、長時間に渡って貴重な体験をさせていただき、大変ありがとうございましたm(_ _)m

おちゃらけた音遊びからは、まだ卒業できそうにありませんが、お聞かせいただいた素晴らしい音のエッセンスを心に留め、あらたな観点も加えた、自分の音作りをして行きたいなと思います・・・

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ってわけで、こま切れ度が増し、少々長くなってしまったこのお話も、ここで一旦お終い・・・

明日からは・・・多分、またおちゃらけ音遊び?(^^;

ま、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


Mt.T2さん、長文の試聴記をありがとうございました。多少なりともお役に立てたならば幸いに存じます。また宜しければいつでもお越しください。
[2011/08/09 23:05]


TKさん、こちらこそ、長々とお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
レコードというソースと、ヴィンテージと呼ばれる機器、アナログでの音楽再生の持つ、強烈な魅力を再認識させていただきました。
ただ、そのソースも機材も、今からは入手も維持も多くのノウハウと労力、コストが必要ですので、σ(^^)私には、その世界に入り込むことは難しいとも、感じました。
でも、この体験を通して感じたアナログならではのエッセンスや、アドバイスいただいた考え方を参考に、今後のσ(^^)私のシステムの調整や音作りに、少しでも取り込んでいけたらと思っています。
ま、今のところは、その思いだけで、何をやればどう変わるのか、その術は、全くありませんので、また、ぼちぼちと経験値を上げるべく、右往左往を繰り返し、続けて行きたいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2011/08/10 04:10]

オーディオの王道

TK邸の詳細レポートありがとうございました。Mt.T2さんの異次元のサウンド体験の印象が十分に伝わってきました。
TK邸のこれだけのシステムをそれぞれうまく鳴らせるのは、並みの努力、並みの力量ではできないと思います。また、SPからPCオーディオまで、幅広く楽しんでおられるのですが、SPやLPを極められているからPCオーディオの良さも分かり、PCオーディオをやっているからSPやLPの良さも再認識できるということでしょう。
それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

酒仙坊さん、コメントありがとうございます。
レスをつけたはずが、上手く更新されていなかったようで、遅い返信になり、申し訳ありませんm(_ _)m
さて、TK邸で体験させていただいたサウンドは、以前、単身赴任で神奈川にいた時、先輩に連れて行っていただいたお宅・・・思い返すと、かなりのお宅が、いわゆるヴィンテージに入るシステムをお使いで、その頃から、何か気持ちを捉えて離さない魅力を感じてはいたのですが、まだ、音に対する経験が浅く、充分その良さを理解出来ていなかったように思います。
そんな背景もあり、TKさんのお宅では、その魅力を色濃くストレート出されていて、σ(^^)私の感覚でも感じとりやすかったような気がします・・・そのようなサウンドに調整されているTKさんの情熱のおすそ分けをしていただいたような感じです(^^;

> それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

う〜ん、耳の痛いお話・・・でも、その違いも、一度は体験して見ないと、本質に辿り着けないような気もするのですが・・・と言いつつ、まだ本質がよく分かっておりませんが・・・足掻くしか方法を思いつかなくて(^^;

[2011/08/11 05:04]


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http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/473.html#c13

[近代史3] ブリティッシュサウンドとは HMV蓄音機とロンドンウェスタンの音の事 中川隆
7. 中川隆[-9418] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:08:57 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3066]

TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/08
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・その原因の1つは、アンプ・・・片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・

とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・

ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・ハハハよう分かりません(^^;

でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

【ホプキンソン・スミスのリュート】


う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

っと、それでは次はSPをかけましょうかと・・・遂にあれを!・・・

ハハハ、先に勘違いでフライング紹介した・・・


【ウエスターンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


ウエスターンのプレーヤーが、遂に登場です・・・が、またまた今日は時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いよいよラストか?・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。

この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。

Mt.T2さん良い体験が出来ましたね!

[2011/08/09 15:46]


大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー
そんなユニットと箱が・・・おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15]


私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。

聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで

良いと30年過ごしてました。

しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。

Mt.T2さんも良い方向を進まれていると感じますよ!
[2011/08/09 18:41]


大佐、再レスありがとうございますm(_ _)m

アンテナ高くセンス良く判断の速い方、信念やポリシーをお持ちの方、育った環境など影響で、早くに自分の音楽観やイメージをお持ちの片なら、方向性の振幅は大きくなく、直ぐに収束して行かれるのでしょうが・・・
残念ながら、素質や育ちも縁遠いところで蠢いておりますので・・・いつまで経っても、右往左往の振幅は大きく、毎度行き過ぎないと方向転換できないわけで・・・

まあ、あれもこれも欲張って、何度も失敗を続ければ、そのうち少しは、学習効果も・・・
そんな、気の長〜い歩みを続けることで、いつか少しは進歩があるかも・・・
せっかくやるなら、楽しくと・・・おまけ的気持ちで書いているのがこのブログ・・・

焦らず、時折振り返って、またぼちぼちと歩いていくことにしますわ・・・v(^^

[2011/08/09 19:28]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html

▲△▽▼

【1098】110703 TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

【ロンドンWEのSP】1096-05
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・

【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


SPの電気再生の1曲目は・・・カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・なんて表現がありますが・・・確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110809055252310.jpg


一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・クレデンザでの再生・・・

まずは・・・コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・思いの外柔らかく、優しい感じ・・・でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・

TKさん、長時間に渡って貴重な体験をさせていただき、大変ありがとうございましたm(_ _)m

おちゃらけた音遊びからは、まだ卒業できそうにありませんが、お聞かせいただいた素晴らしい音のエッセンスを心に留め、あらたな観点も加えた、自分の音作りをして行きたいなと思います・・・

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ってわけで、こま切れ度が増し、少々長くなってしまったこのお話も、ここで一旦お終い・・・

明日からは・・・多分、またおちゃらけ音遊び?(^^;

ま、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


Mt.T2さん、長文の試聴記をありがとうございました。多少なりともお役に立てたならば幸いに存じます。また宜しければいつでもお越しください。
[2011/08/09 23:05]


TKさん、こちらこそ、長々とお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
レコードというソースと、ヴィンテージと呼ばれる機器、アナログでの音楽再生の持つ、強烈な魅力を再認識させていただきました。
ただ、そのソースも機材も、今からは入手も維持も多くのノウハウと労力、コストが必要ですので、σ(^^)私には、その世界に入り込むことは難しいとも、感じました。
でも、この体験を通して感じたアナログならではのエッセンスや、アドバイスいただいた考え方を参考に、今後のσ(^^)私のシステムの調整や音作りに、少しでも取り込んでいけたらと思っています。
ま、今のところは、その思いだけで、何をやればどう変わるのか、その術は、全くありませんので、また、ぼちぼちと経験値を上げるべく、右往左往を繰り返し、続けて行きたいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2011/08/10 04:10]

オーディオの王道

TK邸の詳細レポートありがとうございました。Mt.T2さんの異次元のサウンド体験の印象が十分に伝わってきました。
TK邸のこれだけのシステムをそれぞれうまく鳴らせるのは、並みの努力、並みの力量ではできないと思います。また、SPからPCオーディオまで、幅広く楽しんでおられるのですが、SPやLPを極められているからPCオーディオの良さも分かり、PCオーディオをやっているからSPやLPの良さも再認識できるということでしょう。
それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

酒仙坊さん、コメントありがとうございます。
レスをつけたはずが、上手く更新されていなかったようで、遅い返信になり、申し訳ありませんm(_ _)m
さて、TK邸で体験させていただいたサウンドは、以前、単身赴任で神奈川にいた時、先輩に連れて行っていただいたお宅・・・思い返すと、かなりのお宅が、いわゆるヴィンテージに入るシステムをお使いで、その頃から、何か気持ちを捉えて離さない魅力を感じてはいたのですが、まだ、音に対する経験が浅く、充分その良さを理解出来ていなかったように思います。
そんな背景もあり、TKさんのお宅では、その魅力を色濃くストレート出されていて、σ(^^)私の感覚でも感じとりやすかったような気がします・・・そのようなサウンドに調整されているTKさんの情熱のおすそ分けをしていただいたような感じです(^^;

> それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

う〜ん、耳の痛いお話・・・でも、その違いも、一度は体験して見ないと、本質に辿り着けないような気もするのですが・・・と言いつつ、まだ本質がよく分かっておりませんが・・・足掻くしか方法を思いつかなくて(^^;

[2011/08/11 05:04]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/477.html#c7

[リバイバル3] ウェスタンエレクトリック伝説 中川隆
176. 中川隆[-9417] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:09:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3067]

TK邸訪問(その7):ロンドンウエスターンでLPを・・・(^^; 2011/08/08
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html


さて、TK邸での驚きの連続の体験・・・アクースタットの巨大なコンデンサーSPで、浴びるようなサウンドを・・・オイロッパジュニアで、瞬時に引き込まれる音楽をと・・・

既に、ここのところ、自分が出そうとしていた再生音とは、全く異なる次元の再生音楽を、たっぷり楽しませていただいたわけですが・・・

まだ、これで終わりではありません・・・(@@;

お茶タイム(とっても美味しいお抹茶をいただきました)の後で、お次は、もう一つの再生系・・・


【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


ロンドンウェスターンのSPでの再生です・・・

TKさんは、いずれ、このウーファーを後4本揃え、片チャンネル4発としてバッフルを組んで・・・との計画をお持ちだそうですが、今はその途中の段階で、床置きなのだとのこと・・・

で、片方のチャンネルの調子が良くないので、ちゃんと鳴るかどうかと仰りながら、オーディオリサーチのアンプ(アクースタット用より大分小振りな別のアンプ)を接続し、準備完了・・・

まずは試しにと、先程のメニューインのバイオリンコンチェルトを少しかけられた・・・

オイロッパジュニアの時とは、随分違った雰囲気で、低域はユニットが裸なので少ないものの、非常にフラットなレンジの広い印象・・・逆に、オイロッパジュニアには、独特の個性があったんだなと、改めて感じました・・・

と言うか、ロンドンウェスターンでも、かなり濃く厚い方だと思うんですが・・・オイロッパジュニアを聞いてしまうと・・・(^^;

印象の違いとしては、オイロッパジュニアに比べて、レンジが広く感じる分、ロンドンウェスターンでの音の方が線が細く薄い感じが・・・その原因の1つは、アンプ・・・片や、オイロッパジュニアを鳴らしたのは、劇場用のアンプだから・・・

それともう1つは、カートリッジが、オイロッパの時はモノラル用だったのが、今はステレオ用で鳴らしたと言う事も・・・やはり、エネルギー感が随分違って、さっぱりとしてしまった感じで・・・

とは言え、接触の不調も今は、辛うじて出ていないようなので、ロンドンウェスターンでの再生を続けましょうと言うことで・・・大さんのリクエストで、オスカーピーターソントリオのプリーズ・リクエストのB面1曲目をかけていただいた・・・

ほ〜!・・・オイロッパジュニアに通じる中域の厚みや濃さはあるものの、その鳴り方は、σ(^^)私の知る普通のSPの鳴り方に近い気がする・・・これがソースによるものなのかSPの鳴り方の傾向によるものかは分からないけれど・・・

ただ、そうは言っても、厚みを持ちながら中域〜中高域が全くストレスなくふわっと広がる、何とも不思議な、それでいてとっても心地良い鳴り方には、非常に好感を持った・・・どうもこの独特の12セルのホーンによるもののような気がするんだけど・・・どうなんでしょうか?(^^;

ウーハーはそのままで、クロスは600Hzくらいとのこと・・・

お次は、マイルスディヴィスのマイファニーバレンタインを・・・

ほっほ〜!・・・ピアノの音色を聞くと、このホーンの感じが出ているような気がするんですが・・・バッフルなしのウーハー側の音かな?・・・ハハハよう分かりません(^^;

でも、ミュートトランペットの音は、正しく!って感じで・・・グイッと迫ってくる・・・これは、オイロッパのときとはまた違った印象で、凄く良いなあ!・・・あっ!ピアノのソロのところを聞くと、やっぱりこのホーンの感じのような気がする・・・このストレスなくふわっと鳴る感じ、良いなあ(^^;

そして、お次は・・・ホプキンソン・スミスで、デュフォーのリュート組曲?・・・

【ホプキンソン・スミスのリュート】


う〜ん、この音の密度濃さは、凄く生々しさを感じるなあ・・・この軽々と音が立ち上がるのは、このホーンドライバーと、このホーンならではなんでしょうかねえ・・・それに、凄く澄んだ音色で、空間の響も凄く綺麗に聞こえるんですね・・・

これにウーファーが4発になって、バッフルがつくと、どんなバランスになるんでしょうかね?(^^;

っと、それでは次はSPをかけましょうかと・・・遂にあれを!・・・

ハハハ、先に勘違いでフライング紹介した・・・


【ウエスターンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


ウエスターンのプレーヤーが、遂に登場です・・・が、またまた今日は時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いよいよラストか?・・・

いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


London Western 2080は良いユニットだと思います。

当時の劇場用システムの完成度には昔の技術を感心させられました。

この時代の方が音楽の原点に近い鳴り方をしていると感じる人も多いでしょう。

Mt.T2さん良い体験が出来ましたね!

[2011/08/09 15:46]


大佐、コメントありがとうございますm(_ _)m
軽く適度な減衰で、耳障りな振動音を出さない振動板で、高能率な遠達性の高いスピーカー
そんなユニットと箱が・・・おっと、そのサウンドを活かす部屋も・・・

この後、おおよそ2週間後に、またひとつ、貴重な体験を・・・

そんな体験が、自分の周りのそこかしこで、つながり始めれば、更に充実した世界が?・・・なんて思いを持ちつつ、音の不思議を色んな点で、楽しんで行きたいです\(^^)/
[2011/08/09 18:15]


私は最初はビンテージに浸かってましたから、ハイエンド系は苦手だった。

聴いていても情報量が多くても楽しくない音に感じて、これならビンテージのまままで

良いと30年過ごしてました。

しかし今のシステムで両立出来た気がします。 それぞれの軌跡を得て今があると思います。

Mt.T2さんも良い方向を進まれていると感じますよ!
[2011/08/09 18:41]


大佐、再レスありがとうございますm(_ _)m

アンテナ高くセンス良く判断の速い方、信念やポリシーをお持ちの方、育った環境など影響で、早くに自分の音楽観やイメージをお持ちの片なら、方向性の振幅は大きくなく、直ぐに収束して行かれるのでしょうが・・・
残念ながら、素質や育ちも縁遠いところで蠢いておりますので・・・いつまで経っても、右往左往の振幅は大きく、毎度行き過ぎないと方向転換できないわけで・・・

まあ、あれもこれも欲張って、何度も失敗を続ければ、そのうち少しは、学習効果も・・・
そんな、気の長〜い歩みを続けることで、いつか少しは進歩があるかも・・・
せっかくやるなら、楽しくと・・・おまけ的気持ちで書いているのがこのブログ・・・

焦らず、時折振り返って、またぼちぼちと歩いていくことにしますわ・・・v(^^

[2011/08/09 19:28]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1150.html

▲△▽▼

【1098】110703 TK邸訪問(最終話):SPの電気再生とクレデンザ・・・(^^; 2011/08/09
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


さて、巨大コンデンサーSPのアクースタットからかぶりつき席で、浴びるように聞かせていただいたロリンズのぶっとく厚く、めっちゃ熱いサックス・・・

励磁型のヴィンテージSPのオイロッパジュニアで、瞬時に、気持ちを鷲掴みにされたように入り込んでしまったシュタルケルのむせび泣く様なチェロの深い響・・・

あまりに厚く濃く、ストレートに迫ってくる音楽のエネルギーに圧倒されたもんだから・・・

熱さも濃さも持ちながら、独特の暖かく柔らかくふわっと包み込むように、囁くマイルスのトランペットが、クールに?聞こえたロンドンウェスターン・・・

【ロンドンWEのSP】1096-05
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


いよいよ今度は、同じウェスターンのプレーヤーで、SPを聞きましょうと・・・

【ウエスターンのプレーヤー】1097-02
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807194335820.jpg


SPの電気再生の1曲目は・・・カールエルプの君を愛す・・・

シャープチプチプチっという古いSP盤をかけた時のイメージの音から始まったんですが・・・

高域の無い詰まった音をイメージしていると・・・思いの外、中高域が伸びている・・・

更に、曲が始まると、突然信じられないほど、シャープチプチプチって音が消え、ピアノの伴奏と男声の響が聞こえ出す・・・ああ!やっぱり音の厚み、密度が凄く、声のエネルギーが、驚くほどドバッと迫ってくる・・・

オイロッパジュニアのようにほとばしるように音のエネルギーの塊が次々ぶつかってくるのとは違い・・・一応演奏している空間が少し感じられ、そこから歌が押し寄せてくる感じで・・・より実体をイメージしたところから、声が迫ってくる感じ・・・

お次は・・・セゴビアのソルテーマ・・・

おお?今度のトレース音?は、かなり高い音でショワーって感じで、結構盛大・・・

っと、またまた、この音は聞こえてるものの、ギターの演奏が始まった途端、このショワーって音が、ガクンと音量が下がったかのように、ギターの演奏がクリアに聞こえ始めた・・・弦を指で弾く瞬間の音と弦が震える音もはっきりと・・・

続いては・・・ゴールドベルグ、クラウスのモーツアルトVnソナタK378から冒頭を・・・

ピアノの音色が艶っぽく暖かく響くなか・・・何とも生々しい実在感で、バイオリンが・・・目を瞑れば、なお更そこで演奏しているような感じが増す・・・今のソースや機材の音に比べれば、帯域もかなり狭く、シャープチプチとノイズも盛大に聞こえているんですが・・・演奏のエネルギー感と実体感は、信じられないほど高い・・・正に中域の密度とエネルギー感の違い・・・モノラルの威力?(^^;

それじゃオーケストラをと・・・ワルターウィーンフィルで田園第5楽章前半を・・・

ああ!・・・シャーの中なのに、ホールの響と言うか、空間に音が広がる感じまで・・・よく、オーディオ機器の試聴で、ベールを1枚はいだように・・・なんて表現がありますが・・・確かに、シャープチプチって音は、粗い織りのレースのカーテン越しに聞いているようではあるんですが・・・粗い目の向こうは、実際の演奏現場って感じで・・・ある種、生々しさや実体感を感じるんですよね・・・

っと、貴重なSP盤を電気再生で聞かせていただいてきたんですが・・・

いよいよ最後に・・・蓄音機でと・・・


【クレデンザで】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110809055252310.jpg


一際、その存在感を示していた、家具のような蓄音機・・・クレデンザでの再生・・・

まずは・・・コルトー:ラヴェル水の戯れ・・・

へ〜!電気再生の時は、あれだけ盛大にシャーって聞こえてたのに・・・微かにシャーって聞こえる程度で、ほとんど気にならない・・・

で、流れ始めた、優しく繊細なピアノの調べ・・・思いの外柔らかく、優しい感じ・・・でも、その分細かな音の表情が聞こえるような・・・

針が、真鍮の針だそうで、波状の特殊な構造の針だからなのだとか・・・

と、最後は・・・エリカモリーニのVn小品をと・・・

う〜ん、何とも暖かく思いやりに満ちた、優しい演奏・・・ピアノを後に、バイオリンが情感たっぷりに、ある種の切なさも伴って・・・それにしても細かな音までよく出るんだなあ・・・

いやあ、素晴らしい!・・・パチパチパチ

コンデンサーSPから、不調で最近鳴らしていないので、ちゃんと鳴るかどうか・・・鳴っても寝起きの音しか出ませんよとのことでしたが・・・嬉しいことに、何とか鳴ってくれて、完調ではないにせよ、圧倒的に厚く濃く、トンでもない音楽のエネルギーを感じさせていただきました・・・

普段、聞いている音楽やそのサウンドも、それはそれなりに好きなんですが・・・今日聞かせていただいた音楽は、全く別次元のもの・・・ソースの持つエネルギーもあるのでしょうが、ヴィンテージ機器の驚くほど、音楽のエネルギーをストレートに伝える力・・・

帯域や特性とかスペックには全く関係なく・・・音楽のエネルギーと実体感、何より、中域の厚く濃く、完全に中身の詰まったサウンドで・・・演奏の熱気と思いをダイレクトに受け取る素晴らしさ・・・

スペックに現れない、音楽の大切な要素に気付かせていただきました・・・

TKさん、長時間に渡って貴重な体験をさせていただき、大変ありがとうございましたm(_ _)m

おちゃらけた音遊びからは、まだ卒業できそうにありませんが、お聞かせいただいた素晴らしい音のエッセンスを心に留め、あらたな観点も加えた、自分の音作りをして行きたいなと思います・・・

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m

ってわけで、こま切れ度が増し、少々長くなってしまったこのお話も、ここで一旦お終い・・・

明日からは・・・多分、またおちゃらけ音遊び?(^^;

ま、いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~


コメント


Mt.T2さん、長文の試聴記をありがとうございました。多少なりともお役に立てたならば幸いに存じます。また宜しければいつでもお越しください。
[2011/08/09 23:05]


TKさん、こちらこそ、長々とお付き合いいただき、大変ありがとうございました。
レコードというソースと、ヴィンテージと呼ばれる機器、アナログでの音楽再生の持つ、強烈な魅力を再認識させていただきました。
ただ、そのソースも機材も、今からは入手も維持も多くのノウハウと労力、コストが必要ですので、σ(^^)私には、その世界に入り込むことは難しいとも、感じました。
でも、この体験を通して感じたアナログならではのエッセンスや、アドバイスいただいた考え方を参考に、今後のσ(^^)私のシステムの調整や音作りに、少しでも取り込んでいけたらと思っています。
ま、今のところは、その思いだけで、何をやればどう変わるのか、その術は、全くありませんので、また、ぼちぼちと経験値を上げるべく、右往左往を繰り返し、続けて行きたいと思っています。

今後とも、よろしくお願いいたしますm(_ _)m
[2011/08/10 04:10]

オーディオの王道

TK邸の詳細レポートありがとうございました。Mt.T2さんの異次元のサウンド体験の印象が十分に伝わってきました。
TK邸のこれだけのシステムをそれぞれうまく鳴らせるのは、並みの努力、並みの力量ではできないと思います。また、SPからPCオーディオまで、幅広く楽しんでおられるのですが、SPやLPを極められているからPCオーディオの良さも分かり、PCオーディオをやっているからSPやLPの良さも再認識できるということでしょう。
それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

酒仙坊さん、コメントありがとうございます。
レスをつけたはずが、上手く更新されていなかったようで、遅い返信になり、申し訳ありませんm(_ _)m
さて、TK邸で体験させていただいたサウンドは、以前、単身赴任で神奈川にいた時、先輩に連れて行っていただいたお宅・・・思い返すと、かなりのお宅が、いわゆるヴィンテージに入るシステムをお使いで、その頃から、何か気持ちを捉えて離さない魅力を感じてはいたのですが、まだ、音に対する経験が浅く、充分その良さを理解出来ていなかったように思います。
そんな背景もあり、TKさんのお宅では、その魅力を色濃くストレート出されていて、σ(^^)私の感覚でも感じとりやすかったような気がします・・・そのようなサウンドに調整されているTKさんの情熱のおすそ分けをしていただいたような感じです(^^;

> それに比べて、昨今のオーディオは少し底が浅いと言うか、代わり映えしない新製品の羅列とか、アクセサリー遊びなど、本質からずれているように思います。

う〜ん、耳の痛いお話・・・でも、その違いも、一度は体験して見ないと、本質に辿り着けないような気もするのですが・・・と言いつつ、まだ本質がよく分かっておりませんが・・・足掻くしか方法を思いつかなくて(^^;

[2011/08/11 05:04]


https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1151.html


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/208.html#c176

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
35. 中川隆[-9416] koaQ7Jey 2019年6月21日 08:53:58 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3068]
TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; [2011/08/0207:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1144.html


酒仙坊邸のオフ会でお会いした、酒仙坊さんご愛用のStream Playerと言う再生アプリの作者でもあるFさんから、きっと惹かれるものがあるんじゃないかと、ご紹介いただいたTKさんのお宅へ伺ったお話を・・・

ただ、若輩者のσ(^^)私には、機器の名前さえ聞いたこともない珍しい・・・多分、お好きな方には、お宝の山なんでしょうが・・・珍しい機器ゆえ、そのいわれも何も分かっていないと言う、もったいない状況でして・・・

ま、とにかく、のっけから驚きっぱなしの、衝撃的な体験でした・・・

まず、お部屋に置かれた機材・・・広さは、12〜13畳だと思うんですが・・・巨大な機材が、所狭しと置かれていました・・・

更に、その周りは、入り口以外の3面が、別の部屋に隣接していまして、そこに膨大なライブラリが・・・SPやLPなどレコードとテープも・・・そのコレクションの数は、千の単位を遥かに超える膨大な量だそうで・・・(@@;

一方で、インフラノイズの機器を使ったPCオーディオもされているそうですが、残念ながら、今回は時間の関係で聞けませんでした・・・

さて、その膨大なレコードを聞かれるメインの送り出しは・・・


【EMTのターンテーブル】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110801020807305.jpg


送出しは、EMTのターンテーブルで、奥がモノラル用、左がステレオ用、手前は自作?のアームのようでした・・・カートリッジは・・・ステレオ用はオルトフォンのSPU・・・スミマセン良く分かってませんm(_ _)m

で、最も興味深く、驚きだったのが・・・その設置方法・・・中が丸見えですが、これも音のために外側のパネルを外しておられるのだそうで(これはσ(^^)私の勘違いのようで、もともとこれをコンソールに入れて使うんですね)・・・それより、一番下のボードからミルフィーユのように何層にもなっているのは、米松の合板を重ねて接着したボードの間に、カーペット使い古しのウール毛布あるいは綿毛布を数枚挟んで、浮揚?されておられるようで・・・この組み合わせで、音の調整をされているのだそうで、長年の試行錯誤の積み重ねで、そのノウハウを、文字通り積み重ねられてのセッティングだとか・・・(@@

で、こちらは、更に分かりませんが・・・昇圧トランス・・・

【積層浮揚セッティングの昇圧トランス】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108010208073bd.jpg


こちらも、積層浮揚セッティングされた昇圧トランスで・・・一番奥一番手前のもので聞かせていただいたようです・・・

それから、プリアンプは、マランツの#1で・・・

【プリはマランツの#1】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110801020806b91.jpg


これは、左右チャンネルに2台をいれているのだったと思いますモノラルを左右チャンネルに各1台を使われてました・・・(汗

でもって・・・パワーアンプは・・・


【巨大な管球式パワーアンプ】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108010208062ac.jpg

Audio Researchの巨大な管球式のパワーアンプで・・・6550が何十本も使われていて、片チャンネル250WをBTL接続?されて、500WのモノラルアンプAcoustat#6が#3を上下2台連結していて、入力端子が2台分あるので、これにそれぞれ接続して使われているそうです・・・

で、この巨大な超度級管球式アンプ2台で、左右のそれぞれのSPを駆動されていると・・・

でもって、このアンプが支えているのが・・・AcoustatのコンデンサーSPのサウンド・・・

【超巨大モニュメントのようなSP】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080102080606d.jpg


それにしても・・・なんて巨大なSPなのでしょう!・・・2.5m位あるんじゃないでしょうか?・・・もう天井スレスレです!(@@

と言うことで・・・これが、冒頭、聞かせていただいたシステムで・・・

っと、残念ながら、今日はここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1144.html
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c35

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
36. 中川隆[-9415] koaQ7Jey 2019年6月21日 09:04:30 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3069]
【1092】110703 TK邸訪問(その2):これ、コンデンサーSP?・・・(^^; [2011/08/0307:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1145.html


さて、いよいよ、TK邸で初めて見る機器達・・・その背景にあるものを、全く知らないと言うもったいない訪問だったのですが・・・何より、まず目が行ったのが、その設置方法・・・

丁度、ゲル浮揚実験で、機器を浮かせて聞ける音の不思議に夢中でしたから・・・ウール毛布や綿毛布と米松合板の積層浮揚という設置方法には、興味津々!(^^;

果たして、どんなサウンドを聞かせてくれるんだろう?・・・

巨大なモニュメントのようなSPは、後の壁からは1mほど離れたフリースタンディング・・・

リスニングポジションは、部屋の中央を中心とする1辺2m強の三角形の頂点・・・

SPとの距離は、拙宅と似たようなものですが・・・さすがにこの大きさの板状の物体があると、圧巻ですね・・・まるで、その部分には、壁か柱が立っているような感じです(^^;

で、最初におかけいただいたのは・・・ソニーロリンズのサキソフォンコロッサスから、2曲目のYou don't know what love is.

うわっ!!(@@;・・・冒頭から、めっちゃぶっといサックスに、思わず体がビクッと浮いた!

まるで、ラッパの口に耳を近付け、直接、リードの振動板の振動する音も逃さず聞こうって感じ・・・

リードの音の直接音と、そこからラッパの開口部までの金属パイプを息が通り抜けて広がる音・・・

そのぶっといサックスの後方に、暖かく包み込むようにベースとドラムのリズム・・・

ブラシで叩くシンバルの音も生々しく、優しくそっとサポートするピアノの音も軽やかに・・・

なんとも鮮烈なサックスの音を、正にかぶりつきで浴びるように聞かせていただきました・・・

何とエネルギッシュで、鮮烈な音なんだろう!

この巨大なモニュメントのような平面から・・・中身は極々薄いフイルムなのに・・・

何とも不思議な鳴り方!・・・座って聞いても、正面に中央に・・・立って聞いても正面中央に・・・

音像の出来方も何とも不思議・・・

コンデンサーSPも、こんな、鮮烈でエネルギッシュに鳴るものなんだ・・・(@@

単身赴任中・・・2年半ほど前に、千葉の通称クオードを聴く会で、初めて体験した、コンデンサーSPのエネルギッシュな鳴り方・・・


【186】090124 クォードを聴く会 Part3(DECCAのSPを聞く@) [2009/01/28]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-206.html


以降6話・・・

この1話目の中のリンク先にある通り、ESL-63ProやESL-57をフリースタンディングで、少し離れた位置から、聞かせていただいて、膜のSPが、非常にパンチ力のあるサウンドが出るんだ・・・って事を体験したことがあったんですが・・・

今回お聞かせいただいたのは、振動板の面積が、2倍以上ある上、ほぼかぶりつきのニアフィールドだからと言うのもあるのでしょうが・・・

また、全く違った鳴り方の印象・・・ホント、ビックリでした!(@@

っと、面食らって、しばし感心していると・・・

次にかけていただいたのは・・・ブラックコーヒーを・・・

どひぇ〜!・・・めっちゃ近い!(^^;

最前列のテーブルで、マイクなしに直接、歌を聞いているようなかぶりつき状態・・・ミュートトランペットも時折、耳の近くまでやってくる・・・

熱く妖艶なボーカルに見つめられながら・・・目の前で聞いている・・・そんな感じ・・・

っと、ここで一旦お茶タイム・・・

ここで、ご一緒させていただいた大さんが、以前のプレゼントのお返しで・・・っと、ヴァンゲルダーがカッティングまでしたレコードをプレゼント・・・入手して、クリーニングもしていないと・・・

じゃあ早速・・・っと、残念、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
37. 中川隆[-9414] koaQ7Jey 2019年6月21日 09:26:48 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3070]

TK邸訪問(その3):一体何を聴いているの?・・・(^^; [2011/08/0407:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1146.html


さて、のっけから、コンデンサーSPって、こんな鳴り方するの?と、驚くばかりのエネルギッシュで鮮烈なサウンドを聞かせていただき・・・

演奏の熱気・・・歌の思い・・・何か、この曲の一番熱いところはここなんだよ!・・・って感じで、ストレートに迫ってくる・・・そんなサウンドに、ああ、音楽ってこんな風に感じれないと面白くないんだなと、ハッと気づかせていただいた気がします・・・

っと、冒頭の興奮状態をクールダウンするかのように、お茶タイムに入り・・・

ご一緒した大さんが、持参された・・・ヴァンゲルダーがカッティングまでしたレコードのお話から・・・ジャケットのない特殊なレコードで・・・ノーマングランツが起こしたクレフやノーグランの音源に近いものとのこと・・・

っと、先程の再生系のお話があって・・・SPUのGシェルから、384を通ってマランツ#1のフォノイコを使っての再生とのことでした・・・

それから、ウェスタンのプレーヤーとフェアチャイルドのプレーヤーのお話になりまして・・・じゃ、ちょっとかけましょうかと・・・


【フェアチャイルドのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110804052523f80.jpg


フェアチャイルドのプレーヤーで、エラフィッツジェラルドをモノラルで・・・

う〜ん・・・声の存在感が凄い・・・バックの演奏を聞くと、古さを感じさせる録音って感じなんですが・・・歌の生々しさと言うか存在感は、全く古さを感じさせない・・・

【カートリッジは225A?】   
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080405252334b.jpg

 【ユニークな駆動方式】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108040525229e9.jpg

回転速度を、上部のレバーで切り替えると、下のモーターのところのコックドベルトを切り替える仕組みになっているのだそうです・・・

それはそうと、σ(^^)私には・・・ステレオでも、モノラルでも、立っても、座っても・・・目の前あたりに声の主がいるようななり方が、不思議で・・・

アクースタットのコンデンサーSPの鳴り方に、何か、パネルの位相を変えているとか、仕組みがあるのか?と伺ってみたんですが・・・上下3枚ずつのパネルを、フルレンジとして、同一位相で鳴らしているのだそうで・・・なお更、不思議な鳴り方だなあと・・・トーンゾイレのSPみたいなものかなあ?

っと、今度は、先程の大さんが持参されたレコードをかけてみましょう・・・後で、クリーニングもやってみましょうと・・・

送り出しを再びEMTに戻して、かけられたレコードは・・・オスカーピーターソン?

ここまで聞かせていただいたレコードは、ほとんどスクラッチノイズがしなかったんですが・・・こちらは、結構スクラッチノイズが聞こえます・・・

古い録音らしい、中域中心の暖かなサウンドで、柔らかなピアノの演奏に、とっても心地良く響くクラリネット・・・ブラシもベースも控えめにリズムを刻んでいる・・・とても軽快に楽しい演奏・・・

っと、それじゃあ、ちょっとクリーニングをやってみましょうと・・・

【クリーニングを】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108040525221dd.jpg

まずは、TKさんオリジナルの洗浄剤にオリジナルのブラシを使って、粗洗いで、溝の汚れを浮かして・・・別の液で別のブラシで表面の汚れを濯ぐ・・・で、洗った液をバキュームで吸い取る・・・

ざっと、片面のクリーニングを見せていただいて・・・この間、ほんの5分程度・・・

まだ、充分乾いていませんが、ちょっと再生をと、再び再生・・・

おおお!・・・凄い!全く別のレコードを聴いているみたい!(@@

スクラッチノイズは、少し残っていますが、冒頭のピアノの音が・・・クリーニング前は、音が丸く、酷く曇った感じだったのが明らかに・・・ホントに、同じ曲か?と疑うほどに抜けのよい軽やかなサウンドに、大変身!・・・ピアノの打鍵の瞬間の音が非常にクッキリ・・・クラリネットも数倍、演奏に力と抑揚がついてクリアに抜けのよい感じに・・・

いやいや・・・これほどまでに変わるもんですか!(@@

っと、次にかけられたのは・・・西田佐知子の女の意地・・・

は〜!・・・冒頭のサックスがドッと飛んでくる・・・っと、ボーカルの何と存在感のある歌声!

「ことば」が「詩」として、はっきりと迫ってくる!・・・

間奏のギターも、音にもの凄いエネルギー感が・・・ああ、でも、やっぱりサックスの存在感が強烈に印象に残ります・・・(^^;

こんどは、クラシックをと言うことで、ジネットヌヴーでショパンノクターンを・・・

【ジネットヌヴーでショパンノクターンを】


ああ、なんて物悲しく切ない演奏!・・・セピア色の雰囲気ではあるんですが・・・なんと言うか・・・あっという間にバイオリンの調べに、気持ちが引き込まれ、思わず胸が熱くなる・・・気がつくと、手のひらをギュッと握り締めていた・・・

う〜ん・・・じわっと来るショック・・・自分は普段、何を聴いているの?・・・

音じゃなく、音楽って、こう言う事・・・っと、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~



コメント

やっぱり出ましたか。

西田佐知子がやっぱり出ましたか。TKさんのお宅は以前に訪問させていただきました。システムは若干違っていますが、「オーディオの極道」いや「オーディオ道の極み」といった印象でした。通常のオーディオが安物のTVドラマか、映画とすれば、TKさんのオーディオは、歌舞伎か京劇といった印象で伝統の重み、文化の香りがします。この道にはまりかけているのが、年は若いが大さんでしょう。
[2011/08/04 11:47]


酒仙坊さん、コメントありがとうございますm(_ _)m
現代オーディオとは一線を画す、全く別の音楽再生という感じで・・・
この曲、この演奏の、ここを聴かずして・・・と言った感じで、σ(^^)私の感覚では、究極のクローズアップサウンドの方向ってことになる気がします・・・このサウンドに嵌ったら、もう他は・・・(^^;
ただ、ふと思ったのは、このオーディオ再生を堪能するには、この音に合うソースも充分持っていればこそなのかなと・・・

[2011/08/04 12:32]


忘れてはならないのは
ものの価値です。
オイロッパ系のシステムは
現代のハイエンドスピーカーと
比較して特性で劣るものは
ありません。かかっているコストは
とんでもないものです。
国の威信をかけたものですから
オーディオメーカーが営利目的
で開発するものとは
かかるコストも桁が違います。

凝縮した音のものだと片付けるのは
せっかくの経験がもったいない。
レンジの不足感があるならツイータを
加える方法がありますが、
音楽の本質に気づくべきです。
[2011/08/06 02:36]


スタジオマンさん、コメントありがとうございます。
レスが遅くなってスミマセンm(_ _)m
このSPの素性を全く知らないもので、特性やその実力については、分かりませんが、聞かせていただいた音楽に、強く引き寄せられたのは確かです。
仰る通り、現代録音のソースを再生すれば、その実力を知ることが出来たのかも知れませんね。
ソースや駆動系も近い世代のもので聞かせていただいたわけですが、その中に時折聞き取れる微細で繊細な音と澄んだ音色が、その片鱗だったのかもと思っています。
それとは別に、気持ちが強く惹きつけられたのは、演奏そのもののパワーが大きいとは思うのですが、それをキチンと伝えられるシステムだったからだと思うのですが、それが、一体どういう部分なんだろうと言う興味が強く湧いてきます。
そういう部分をしっかり受け取れる感性と、キチンと再生できるオーディオ的ノウハウを身に付けたいなと思います・・・道のりは長く、険しそうですが・・・(^^;
[2011/08/07 09:51]


極道

一言で極道だと思います。
料理でも、お酒でも
極めていくとそうなっていくと
思います。知れば知るほど、
いい物を見れば見るほど
深みにはまっていく。
結局はその人の情念にかかわる
こと。

Mt.T2さんがいったい自分は
なにを求めているのかに
早く気づかれて、枝葉の部分を
調整するのでなく、自分自身を
見つけられることを期待します。
高額なヴィンテージを使わなくて
ご使用中の機器で、ヴィンテージが
持つ本質を出すことは可能です。
ただし物理的な差を縮めることは
必要です。いくら数百万する現代の
ハイエンドスピーカーでも
オイロダインのドライバーの
振動板のエネルギーには負けます。
物量というのはやはり必要です。
でも他の方法である程度は
カバーできるのです。

インシュレーターや、ケーブルなどで
後からつじつまを合わせるより
つじつまを合わせる必要のない方法を
探してください。
[2011/08/08 10:54]


スタジオマンさん、コメントありがとうございます。

> Mt.T2さんがいったい自分は
> なにを求めているのかに
> 早く気づかれて、枝葉の部分を
> 調整するのでなく、自分自身を
> 見つけられることを期待します。

訪問時のおさらいを、最後までわりましたが、まだσ(^^)私には・・・
中域の重要性とモノラルのエネルギーなんて辺りを、今後、自分のシステムにどのように反映させるのかを考えていこうかとは思っておりますが・・・

ちょっと、道を極めると言うところを目指すつもりはなくて(^^;
最後に振り返った時に、自分なりにやり切った充実感が得られれば嬉しいですね・・・

> 高額なヴィンテージを使わなくて
> ご使用中の機器で、ヴィンテージが
> 持つ本質を出すことは可能です。

これには興味津々です!・・・が、その前に、本質を知ることが先ですが(^^;

> ただし物理的な差を縮めることは
> 必要です。いくら数百万する現代の
> ハイエンドスピーカーでも
> オイロダインのドライバーの
> 振動板のエネルギーには負けます。
> 物量というのはやはり必要です。
> でも他の方法である程度は
> カバーできるのです。

この辺りが、ノウハウとして身に付けられればと、憧れます!(^^;

> インシュレーターや、ケーブルなどで
> 後からつじつまを合わせるより
> つじつまを合わせる必要のない方法を
> 探してください。

う〜ん、経験として、今のσ(^^)私には、これも必要なんだと思っているのですが・・・
やっぱり、道のりは長そうですね・・・
[2011/08/09 17:57]

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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c37

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
38. 中川隆[-9413] koaQ7Jey 2019年6月21日 09:36:21 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3071]
【1094】110703 TK邸訪問(その4):これがオイロッパジュニア?・・・(^^; [2011/08/0507:00]
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さてさて、じわじわ感じ始めた焦り・・・自分は今まで、何を聴いてきたのか・・・って、過去、何度かこのパターンになったことがあるんですよね・・・(^^;

良い音って何?・・・

元々は、映画や音楽を鑑賞して、ハッとしたり、グッと来て感動したくて、そんな体験が、少しでも多く出来ないか?ってのが始まりだったような気がするものの・・・

それが、いつの間にか、機器やアクセサリーを変えた時の音の変化に一喜一憂して・・・結局、何がなんだか分からないまま・・・

でも、そんな事とは、全く関係無しに、聞かせていただいた曲は・・・こんなにエネルギッシュに、ストレートに、その歌や演奏の思いや熱気をぶつけてくる・・・音楽って、こんなに楽しく、凄いものなんだよって・・・

そんな思いが、徐々に体中に染み込んできた頃・・・TKさんから、Mt.T2さんはどんな曲が?とリクエストを求められたんですが・・・このジワジワ来るショックのため、半ば放心状態の頭には、全く何も思い浮かばない・・・慌てて、何でも聞きますのでと答えるのが精一杯・・・(汗

と、それじゃあ今度はポピュラーを・・・そうだ、オーディオ的にポピュラーなこれを、さわりの部分だけと・・・かけられた曲は・・・ドナルドフェイゲンのナイトフライ・・・

【ドナルドフェイゲンのザ・ナイトフライから】
1094-01ドナルドフェイゲンのナイトフライ.jpg

あっ!・・・こう言うことなんだ・・・・

レンジも広く、抜けがよく、非常にタイトに、極めて歯切れの良い、シャープにリズミカルにカッコいいサウンド!・・・フュージョンらしいサウンド・・・そう、これはそのまま、そういう風に鳴るわけなんですよね・・・

膜のSPなので、微細な音は得意で、アタックの時の立ち上がりが早く、シャープで、ドラムの制動も素早くドスッと・・・量感、重量感と引き換えに、素晴らしいトランジェント・・・なんて感想が、直ぐに頭に浮かんでくるわけです・・・

こうじゃないんですよね・・・ここまでに聞かせていただいた曲は、何か、頭に、気持ちに、ガツンって来るんですよね・・・

何てσ(^^)私の思いはともかく・・・この時、話題は、先のクリーニング前後の音の変化を聞くと・・・ひょっとすると、レコードを掃除すれば、勿論全部とは行かないものの、半分位は、このサウンドに近付けるんじゃないかって、思ってしまう・・・なんて話題で大ウケ!大盛り上がり・・・(^^;

更に、Gシェルで、こんなにトランジェントが良いのは凄いってコメントがあり・・・実は、ここにもTKさんならではのチューニングが施されているとのことで・・・一同、感心して納得・・・(^^;

さてさて・・・次は、更なる驚きの体験へ・・・

TKさんは、片チャンネルのアンプの調子が悪いので・・・それに、最近鳴らしていないので、寝起きの音しかでませんからちょっと・・・って感じだったんですが・・・

是非にと、お願いして聞かせていただきました・・・(^^;

まず、送出しは・・・ウエスタンのプレーヤー・・・あれれ?ここではまだ使われてなかったかな?・・・この後のもう一つの再生系の時に使われたのかも?・・・もう記憶になくって・・・m(_ _)m
⇒やはり、このプレーヤーは、SP専用で、この後のもう一つの再生系の時に聞かせていただいととのこでしたm(_ _)m

【ウエスタンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110805062338d98.jpg

これは、演奏前なので、ターンテーブルの上にカバーが乗ってますが、演奏時には、このかバーがどけられ、綺麗なターンテーブルシートが姿を現しました・・・

おそらく、ご存知の方々には、珍しいものなのだろうと思うのですが・・・無知ゆえ、こんな、コメントしかかけないんです・・・スミマセンm(_ _)m

でもって・・・今度の主役はこちら・・・

【オイロッパジュニア】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108050623370fc.jpg

えっと、こちらも、全く、知識がなくて・・・オイロダインという名前を聞いたことがあるだけで・・・その小型バージョンなのだろうとは思うのですが・・・オイロッパジュニアというSPだそうです・・・ これは、全く逆で、クラングフィルムオイローパジュニアはクラングフィルムオイロダインより前のモデル(オイローパジュニアの小型版がオイロダイン)だとのことでしたm(_ _)m

励磁型のSPだそうで・・・要は、今のSPユニットの後のマグネットの部分が、電磁石になっているってことですよね?(^^;

なので、このユニット・・・通常は上のホーンのドライバと下のウーファーの2つ、左右では計4つの励磁電源が要るのだそうで・・・本来はそれぞれ別々に電源を当てておられるそうですが・・・この時は、1組が貸し出し中とのことで、左右、各1台の電源で・・・

で、このSPを駆動するアンプは?・・・多分、ウエスタンのプレーヤーの右にあった黒い大きな2つの箱がそうなんでしょうが・・・画像撮るのを忘れました・・・多分、ウエスタンのアンプだったような・・・スミマセンm(_ _)m このパワーアンプは、同じくクラングフィルム製のKL401dと言うアンプだとのことでしたm(_ _)m

ってわけで、不調ながらに、無理を行って聞かせていただいた・・・っと、ここで時間切れm(_ _)m

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c38

[近代史02] タイは天国に二番目に近い国 1 中川隆
29. 中川隆[-9412] koaQ7Jey 2019年6月21日 09:53:14 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3072]

腐敗した警察官は権力を持った暴力団。そして世界は腐敗で満ちている │ ブラックアジア:鈴木傾城


見逃してやると言えばカネが取れる

2019年3月13日、タイ西部プラチュアプキリカン県で男9人と女3人がタイの軍と警察による合同パトロールによって真夜中に逮捕される事件があった。この12人はいずれもミャンマー人で、タイに密入国してきたところだった。

タイとミャンマーはジャングル地帯が国境になっているので、ミャンマー人の密入国の定番ルートである。

そのため、タイはひっきりなしにこうしたパトロールを行って取り締まりを続けている。しかし逮捕されるのは氷山の一角であり、ジャングルを越えて貧しいミャンマー人が大量にタイに流入してきて、多くが不法入国に成功する。

その中には、ミャンマーで迫害されているロヒンギャ族もいれば、ミャンマー政府や軍と対立している少数民族もいる。

タイは東南アジアでは「経済大国」である。だから、タイに密入国すれば稼げると周辺国の人間たちは考えて、危険を冒してタイに潜り込む。ミャンマー人だけではない。カンボジア人も、ラオス人も、タイを目指して不法入国してくる。

彼らを摘発するのが警察の仕事だが、世の中には正義だけで動いている警察官ばかりではない。このように考える警察官もいる。

「見逃してやると言えば、カネが取れるのではないか?」

実は、タイの密入国事件の裏にはタイ警察官による大がかりな「アルバイト」があることが分かっている。どういうことかというと、警察官が自ら人身売買業者となって、密入国者からカネを巻き上げるのである。

警察官は裏のルートをよく知っている。また、警察が「摘発に動かない日」も知っている。だから、警察官が絡んだ密入国はかなりの確率で成功する。そして、警察官はどこに密入国者を雇う企業があるのかも知っている。

腐敗した警察官にとって、人身売買業はまさに絶好の「小遣い稼ぎの場」だったのだ。

地獄のようなインド売春地帯を描写した小説『コルカタ売春地帯』はこちらから

うまい商売に目を付けた現地の警察官

2015年5月、ソンクラー県の山中に、人身売買の拠点にしていた場所が発覚したのだが、そこを捜索すると人の死体が33体も埋められていたという事件があった。この死体はミャンマーの少数民族、ロヒンギャ族の死体だった。

ロヒンギャ族はミャンマーで激しい迫害を受けている。ロヒンギャ族はミャンマーにいる数少ないイスラム教徒である。彼らは圧倒的多数の仏教徒に暴力的迫害を受けいているのだが、政府の保護もなく放置されている。

人権派のアウンサンスーチーも、ロヒンギャ族に関しては無視を貫いて見殺しにしている。ロヒンギャ族を叩き出せと煽る仏教徒のカリスマ「ウィラトゥ師」の影響力は非常に強く、ロヒンギャ族はどんどん追い詰められている。

こうした絶望的な中で、ロヒンギャ族はミャンマーの迫害から逃れて隣国タイに密入国する。

密入国のルートは陸路と海路の2つある。タイ南部は国境を接するマレーシアの影響もあって、非常にイスラム色の強い地域で、ロヒンギャ族はウンマ(イスラム共同体)を信じてタイ南部に渡っていくのだ。

こうした密入国者はタイに上陸すると、人身売買業者によって缶詰工場、海老工場、鶏肉工場等に売られて低賃金労働者として強制労働させられる。

こうした工場にロヒンギャ族の密入国者を「売る」というのが、現地では濡れ手に粟のビジネスになっているのである。勝手にやってきた人間を、然るべき場所に連れて行くだけで、紹介料が稼げる。

このうまい商売に目を付けたのが、現地の警察官だった。

警察官は本来はこうした密入国者を「保護」する立場にあるが、保護してもまったく金にならない。しかし、彼らを売り飛ばせば、いくらでも仲介料がもらえる。

汚職警察官は、弱者からピンハネするのが好きだ。弱者と言えば、密入国者は究極の弱者でもある。そんなロヒンギャ族は数万人単位でタイに密入国してきているわけで、まさに彼らの存在は警察官の「金のなる木」と化した。

やがて、それがパダンベサール市の市長バンジョン・ポンパーンの耳に止まると、今度はその市長が一緒になってそのビジネスに邁進した。

インドネシアの辺境の地で真夜中に渦巻く愛と猜疑心の物語。実話を元に組み立てられた電子書籍『売春と愛と疑心暗鬼』はこちらから。

辿り着いた先は、別の地獄

市長が一緒になって人身売買に手を染めるとは信じがたい事件だが、東南アジアでは市長がマフィアの親玉だったりして政敵の殺害に手を染めるような事件は頻繁に起きている。

2015年にこのタイ南部の人身売買ビジネスが発覚したとき、市長と警察官含め総勢8人、さらに間接的な関与をした警察官と公務員が7人逮捕されるという事態となっていった。

市長から警察組織までが、巨大な人身売買組織と化してロヒンギャ族を売り飛ばしていたのである。さらに、拘束したロヒンギャ族の家族にも身代金を要求して、人質ビジネスもしていたとも言われているので、もはやマフィアそのものだ。

隠匿場所は小屋のようなしっかりした建物ではなく、木の骨組みに布を張っただけの粗末なテントであった。他にもこうした隠匿場所は数十ヶ所が山中に存在していることが分かっている。

これが意味するのは、ロヒンギャ族を巡る人身売買はタイ南部の裏経済を支える巨大なビジネスであったということだ。

警察が腐敗すると、マフィア以上の恐怖組織と化す。公的な権力を持っている上に、組織立っているからだ。そこに金しか関心のない悪徳市長が絡むと、もはやその地域は一種の無法地帯と言っても過言ではない。

比較的、法が守られていると言われているタイでさえも、まだこのような状況である。

しかし、それでもロヒンギャ族はタイに流れ着く。

2019年6月12日。南部サトゥン県の島にロヒンギャ族が漂流するという事件が起きているのだが、この現場にはミャンマー人とタイ人もいた。彼らが人身売買業者であったのは言うまでもない。

ロヒンギャ族は殺されないためにミャンマーという地獄を離れるのだが、辿り着いたタイは決して天国ではなく、別の地獄でもある。そして、その地獄の使者は、腐敗した警察官の姿をしている。世界は腐敗で満ちている。


警察官は公僕であり、常に犯罪を取り締まるのが仕事であるはずだ。ところが、現実は必ずしもそうなっていない。

カネが絡めば、警察官も腐敗する。警察官という立場を利用してカネを稼ぐのは、実は「造作もないこと」だからだ。具体的に、どうするのか。犯罪者や弱者に向かって、こう言えばいい。

「逮捕されたくなければカネを出せ」

犯罪者や弱者でなくてもいい。普通の人にも何らかの言いがかりを付けて同じことを言える。抵抗すれば公務執行妨害で逮捕すればいい。警察権力は、悪用すれば「カネになる」のである。

日本もすべての警察官が正しいとは言えないのだが、国外の警察官の腐敗は日本人の想像を超えるものがある。

国外にいると、逆に警察官という存在に対して一抹の不安を感じるようになる。目の前の警察官が汚職と腐敗にまみれていたら、無実でも何でも不法逮捕されてしまうこともあるからだ。(鈴木傾城)


フィリピンの闇「ダバオ暗殺団」

2018年8月9日。フィリピンのドゥテルテ大統領は、重罪犯罪に加担した疑惑で捜査を受けている警察官102人を大統領府に呼び付けたことがあった。

この警察官は不法殺人、レイプ、拉致、恐喝や薬物密売などへの関与が疑われている汚職警官だった。ドゥテルテ大統領は、この「ならず者警察官」を前にしてこのように言い放った。

「このバカ者ども」
「犯罪行為を続けるのなら、殺害する」

一国の大統領が、不良警察官を102人集めて、その前で「このバカ者ども」「犯罪行為を続けるのなら、殺害する」と言うのだから尋常ではない状況だが、ドゥテルテ大統領のこの姿勢にフィリピン人は喝采を送った。

なぜか。フィリピン人たちは、常にこうした「ならず者警察官」に悩まされ、罪もなく撃ち殺されたり、カネを毟り取られていたからである。

これだけ見ればドゥテルテ大統領は「腐敗を許さない剛腕の大統領」のように見える。しかし、現実は複雑だ。

なぜなら、ドゥテルテ大統領は法を法とも思わない人物だからだ。この大統領は、自分の言うことを聞く警察官たちには超法規的措置を許すというダークサイドを持つ。

フィリピンには「DDS(ダバオ暗殺団)」と呼ばれる闇グループが存在する。

この闇グループは『ドゥテルテの指示に従い、犯罪者の一掃のために動く自警団のような殺し屋集団』であり、そのグループを構成するのが選ばれた警察官なのである。

彼らがドラッグ密売人を片っ端から殺して回っている。相手がドラッグ密売者であるとしても、警察官が連続殺人鬼のような行いをして、それを指揮しているのが一国の大統領であるというところにフィリピンの闇がある。

警察は権力を持った暴力団

2018年10月。アメリカのメリーランド州プリンスジョージズ郡で、ひとりのベテラン警察官が逮捕された。この警察官は29歳の女性が運転する車を停止させて、「逮捕されたくなければフェラチオをしろ」と女性に強要していた。

アメリカは先進国であり、法治国家であり、民主主義国家であるが、それでも警察官はそれほど信頼されているわけではない。

一部の警察官は限りなく腐敗していて、気に入らない容疑者を銃殺したり、袋叩きにして殺したり、レイプ事件を起こしたりしている。白人警官が黒人の容疑者を簡単に殺すのは、毎年のように社会問題化している。

メキシコでもブラジルでも、警察官が不法な射殺やレイプを引き起こす事件が続発しており、それはもう事件でもない。日常である。

2019年6月17日、ブラジルのリオデジャネイロでは、3人の軍警官が『企業家や小売業者や麻薬の売人などを誘拐し、被害者らのキャッシュカードを使って物品を購入したり銀行口座から現金を引き出したりした上に、身柄を解放するために身代金を要求する』という事件を起こして逮捕されている。

警察官が「誘拐・強盗」を行うのがブラジルなのである。

メキシコ・チワワ州では、ドラッグでハイになった警察官が目を付けていた女性をレイプして、犯罪が発覚するのを恐れて女性を射殺するという事件も起きている。

インドでもインドネシアでもカンボジアでも、警察官がセックスワーカーをわざと拘束して「売春で逮捕されたくなければ、セックスをさせろ」と恐喝するような行為は当たり前にある。

彼女たちは黙ってそれに応じるしかない。インドネシアでは警察官に反発した女性が丸坊主されることもある。

アフリカでも警察官が売春する女性のところに行っては権力で脅して無理やり性行為をするようなことをしているというのを若いセックスワーカーが告発している。(セックスの仕事でも、仕事なの。ナイジェリア少女のつぶやき)

セックスワーカーにとって、警察は権力を持った暴力団だったのである。
https://blackasia.net/?p=13339
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/377.html#c29

[近代史02] サルはなぜサルか 2 _ タイ人が微笑む理由 中川隆
15. 中川隆[-9411] koaQ7Jey 2019年6月21日 09:53:54 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3073]

腐敗した警察官は権力を持った暴力団。そして世界は腐敗で満ちている │ ブラックアジア:鈴木傾城


見逃してやると言えばカネが取れる

2019年3月13日、タイ西部プラチュアプキリカン県で男9人と女3人がタイの軍と警察による合同パトロールによって真夜中に逮捕される事件があった。この12人はいずれもミャンマー人で、タイに密入国してきたところだった。

タイとミャンマーはジャングル地帯が国境になっているので、ミャンマー人の密入国の定番ルートである。

そのため、タイはひっきりなしにこうしたパトロールを行って取り締まりを続けている。しかし逮捕されるのは氷山の一角であり、ジャングルを越えて貧しいミャンマー人が大量にタイに流入してきて、多くが不法入国に成功する。

その中には、ミャンマーで迫害されているロヒンギャ族もいれば、ミャンマー政府や軍と対立している少数民族もいる。

タイは東南アジアでは「経済大国」である。だから、タイに密入国すれば稼げると周辺国の人間たちは考えて、危険を冒してタイに潜り込む。ミャンマー人だけではない。カンボジア人も、ラオス人も、タイを目指して不法入国してくる。

彼らを摘発するのが警察の仕事だが、世の中には正義だけで動いている警察官ばかりではない。このように考える警察官もいる。

「見逃してやると言えば、カネが取れるのではないか?」

実は、タイの密入国事件の裏にはタイ警察官による大がかりな「アルバイト」があることが分かっている。どういうことかというと、警察官が自ら人身売買業者となって、密入国者からカネを巻き上げるのである。

警察官は裏のルートをよく知っている。また、警察が「摘発に動かない日」も知っている。だから、警察官が絡んだ密入国はかなりの確率で成功する。そして、警察官はどこに密入国者を雇う企業があるのかも知っている。

腐敗した警察官にとって、人身売買業はまさに絶好の「小遣い稼ぎの場」だったのだ。

地獄のようなインド売春地帯を描写した小説『コルカタ売春地帯』はこちらから

うまい商売に目を付けた現地の警察官

2015年5月、ソンクラー県の山中に、人身売買の拠点にしていた場所が発覚したのだが、そこを捜索すると人の死体が33体も埋められていたという事件があった。この死体はミャンマーの少数民族、ロヒンギャ族の死体だった。

ロヒンギャ族はミャンマーで激しい迫害を受けている。ロヒンギャ族はミャンマーにいる数少ないイスラム教徒である。彼らは圧倒的多数の仏教徒に暴力的迫害を受けいているのだが、政府の保護もなく放置されている。

人権派のアウンサンスーチーも、ロヒンギャ族に関しては無視を貫いて見殺しにしている。ロヒンギャ族を叩き出せと煽る仏教徒のカリスマ「ウィラトゥ師」の影響力は非常に強く、ロヒンギャ族はどんどん追い詰められている。

こうした絶望的な中で、ロヒンギャ族はミャンマーの迫害から逃れて隣国タイに密入国する。

密入国のルートは陸路と海路の2つある。タイ南部は国境を接するマレーシアの影響もあって、非常にイスラム色の強い地域で、ロヒンギャ族はウンマ(イスラム共同体)を信じてタイ南部に渡っていくのだ。

こうした密入国者はタイに上陸すると、人身売買業者によって缶詰工場、海老工場、鶏肉工場等に売られて低賃金労働者として強制労働させられる。

こうした工場にロヒンギャ族の密入国者を「売る」というのが、現地では濡れ手に粟のビジネスになっているのである。勝手にやってきた人間を、然るべき場所に連れて行くだけで、紹介料が稼げる。

このうまい商売に目を付けたのが、現地の警察官だった。

警察官は本来はこうした密入国者を「保護」する立場にあるが、保護してもまったく金にならない。しかし、彼らを売り飛ばせば、いくらでも仲介料がもらえる。

汚職警察官は、弱者からピンハネするのが好きだ。弱者と言えば、密入国者は究極の弱者でもある。そんなロヒンギャ族は数万人単位でタイに密入国してきているわけで、まさに彼らの存在は警察官の「金のなる木」と化した。

やがて、それがパダンベサール市の市長バンジョン・ポンパーンの耳に止まると、今度はその市長が一緒になってそのビジネスに邁進した。

インドネシアの辺境の地で真夜中に渦巻く愛と猜疑心の物語。実話を元に組み立てられた電子書籍『売春と愛と疑心暗鬼』はこちらから。

辿り着いた先は、別の地獄

市長が一緒になって人身売買に手を染めるとは信じがたい事件だが、東南アジアでは市長がマフィアの親玉だったりして政敵の殺害に手を染めるような事件は頻繁に起きている。

2015年にこのタイ南部の人身売買ビジネスが発覚したとき、市長と警察官含め総勢8人、さらに間接的な関与をした警察官と公務員が7人逮捕されるという事態となっていった。

市長から警察組織までが、巨大な人身売買組織と化してロヒンギャ族を売り飛ばしていたのである。さらに、拘束したロヒンギャ族の家族にも身代金を要求して、人質ビジネスもしていたとも言われているので、もはやマフィアそのものだ。

隠匿場所は小屋のようなしっかりした建物ではなく、木の骨組みに布を張っただけの粗末なテントであった。他にもこうした隠匿場所は数十ヶ所が山中に存在していることが分かっている。

これが意味するのは、ロヒンギャ族を巡る人身売買はタイ南部の裏経済を支える巨大なビジネスであったということだ。

警察が腐敗すると、マフィア以上の恐怖組織と化す。公的な権力を持っている上に、組織立っているからだ。そこに金しか関心のない悪徳市長が絡むと、もはやその地域は一種の無法地帯と言っても過言ではない。

比較的、法が守られていると言われているタイでさえも、まだこのような状況である。

しかし、それでもロヒンギャ族はタイに流れ着く。

2019年6月12日。南部サトゥン県の島にロヒンギャ族が漂流するという事件が起きているのだが、この現場にはミャンマー人とタイ人もいた。彼らが人身売買業者であったのは言うまでもない。

ロヒンギャ族は殺されないためにミャンマーという地獄を離れるのだが、辿り着いたタイは決して天国ではなく、別の地獄でもある。そして、その地獄の使者は、腐敗した警察官の姿をしている。世界は腐敗で満ちている。


警察官は公僕であり、常に犯罪を取り締まるのが仕事であるはずだ。ところが、現実は必ずしもそうなっていない。

カネが絡めば、警察官も腐敗する。警察官という立場を利用してカネを稼ぐのは、実は「造作もないこと」だからだ。具体的に、どうするのか。犯罪者や弱者に向かって、こう言えばいい。

「逮捕されたくなければカネを出せ」

犯罪者や弱者でなくてもいい。普通の人にも何らかの言いがかりを付けて同じことを言える。抵抗すれば公務執行妨害で逮捕すればいい。警察権力は、悪用すれば「カネになる」のである。

日本もすべての警察官が正しいとは言えないのだが、国外の警察官の腐敗は日本人の想像を超えるものがある。

国外にいると、逆に警察官という存在に対して一抹の不安を感じるようになる。目の前の警察官が汚職と腐敗にまみれていたら、無実でも何でも不法逮捕されてしまうこともあるからだ。(鈴木傾城)


フィリピンの闇「ダバオ暗殺団」

2018年8月9日。フィリピンのドゥテルテ大統領は、重罪犯罪に加担した疑惑で捜査を受けている警察官102人を大統領府に呼び付けたことがあった。

この警察官は不法殺人、レイプ、拉致、恐喝や薬物密売などへの関与が疑われている汚職警官だった。ドゥテルテ大統領は、この「ならず者警察官」を前にしてこのように言い放った。

「このバカ者ども」
「犯罪行為を続けるのなら、殺害する」

一国の大統領が、不良警察官を102人集めて、その前で「このバカ者ども」「犯罪行為を続けるのなら、殺害する」と言うのだから尋常ではない状況だが、ドゥテルテ大統領のこの姿勢にフィリピン人は喝采を送った。

なぜか。フィリピン人たちは、常にこうした「ならず者警察官」に悩まされ、罪もなく撃ち殺されたり、カネを毟り取られていたからである。

これだけ見ればドゥテルテ大統領は「腐敗を許さない剛腕の大統領」のように見える。しかし、現実は複雑だ。

なぜなら、ドゥテルテ大統領は法を法とも思わない人物だからだ。この大統領は、自分の言うことを聞く警察官たちには超法規的措置を許すというダークサイドを持つ。

フィリピンには「DDS(ダバオ暗殺団)」と呼ばれる闇グループが存在する。

この闇グループは『ドゥテルテの指示に従い、犯罪者の一掃のために動く自警団のような殺し屋集団』であり、そのグループを構成するのが選ばれた警察官なのである。

彼らがドラッグ密売人を片っ端から殺して回っている。相手がドラッグ密売者であるとしても、警察官が連続殺人鬼のような行いをして、それを指揮しているのが一国の大統領であるというところにフィリピンの闇がある。

警察は権力を持った暴力団

2018年10月。アメリカのメリーランド州プリンスジョージズ郡で、ひとりのベテラン警察官が逮捕された。この警察官は29歳の女性が運転する車を停止させて、「逮捕されたくなければフェラチオをしろ」と女性に強要していた。

アメリカは先進国であり、法治国家であり、民主主義国家であるが、それでも警察官はそれほど信頼されているわけではない。

一部の警察官は限りなく腐敗していて、気に入らない容疑者を銃殺したり、袋叩きにして殺したり、レイプ事件を起こしたりしている。白人警官が黒人の容疑者を簡単に殺すのは、毎年のように社会問題化している。

メキシコでもブラジルでも、警察官が不法な射殺やレイプを引き起こす事件が続発しており、それはもう事件でもない。日常である。

2019年6月17日、ブラジルのリオデジャネイロでは、3人の軍警官が『企業家や小売業者や麻薬の売人などを誘拐し、被害者らのキャッシュカードを使って物品を購入したり銀行口座から現金を引き出したりした上に、身柄を解放するために身代金を要求する』という事件を起こして逮捕されている。

警察官が「誘拐・強盗」を行うのがブラジルなのである。

メキシコ・チワワ州では、ドラッグでハイになった警察官が目を付けていた女性をレイプして、犯罪が発覚するのを恐れて女性を射殺するという事件も起きている。

インドでもインドネシアでもカンボジアでも、警察官がセックスワーカーをわざと拘束して「売春で逮捕されたくなければ、セックスをさせろ」と恐喝するような行為は当たり前にある。

彼女たちは黙ってそれに応じるしかない。インドネシアでは警察官に反発した女性が丸坊主されることもある。

アフリカでも警察官が売春する女性のところに行っては権力で脅して無理やり性行為をするようなことをしているというのを若いセックスワーカーが告発している。(セックスの仕事でも、仕事なの。ナイジェリア少女のつぶやき)

セックスワーカーにとって、警察は権力を持った暴力団だったのである。
https://blackasia.net/?p=13339
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/398.html#c15

[近代史02] サルはなぜサルか 1 _ 白人崇拝がタイ人を猿にした 中川隆
17. 中川隆[-9410] koaQ7Jey 2019年6月21日 09:54:32 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3074]

腐敗した警察官は権力を持った暴力団。そして世界は腐敗で満ちている │ ブラックアジア:鈴木傾城


見逃してやると言えばカネが取れる

2019年3月13日、タイ西部プラチュアプキリカン県で男9人と女3人がタイの軍と警察による合同パトロールによって真夜中に逮捕される事件があった。この12人はいずれもミャンマー人で、タイに密入国してきたところだった。

タイとミャンマーはジャングル地帯が国境になっているので、ミャンマー人の密入国の定番ルートである。

そのため、タイはひっきりなしにこうしたパトロールを行って取り締まりを続けている。しかし逮捕されるのは氷山の一角であり、ジャングルを越えて貧しいミャンマー人が大量にタイに流入してきて、多くが不法入国に成功する。

その中には、ミャンマーで迫害されているロヒンギャ族もいれば、ミャンマー政府や軍と対立している少数民族もいる。

タイは東南アジアでは「経済大国」である。だから、タイに密入国すれば稼げると周辺国の人間たちは考えて、危険を冒してタイに潜り込む。ミャンマー人だけではない。カンボジア人も、ラオス人も、タイを目指して不法入国してくる。

彼らを摘発するのが警察の仕事だが、世の中には正義だけで動いている警察官ばかりではない。このように考える警察官もいる。

「見逃してやると言えば、カネが取れるのではないか?」

実は、タイの密入国事件の裏にはタイ警察官による大がかりな「アルバイト」があることが分かっている。どういうことかというと、警察官が自ら人身売買業者となって、密入国者からカネを巻き上げるのである。

警察官は裏のルートをよく知っている。また、警察が「摘発に動かない日」も知っている。だから、警察官が絡んだ密入国はかなりの確率で成功する。そして、警察官はどこに密入国者を雇う企業があるのかも知っている。

腐敗した警察官にとって、人身売買業はまさに絶好の「小遣い稼ぎの場」だったのだ。

地獄のようなインド売春地帯を描写した小説『コルカタ売春地帯』はこちらから

うまい商売に目を付けた現地の警察官

2015年5月、ソンクラー県の山中に、人身売買の拠点にしていた場所が発覚したのだが、そこを捜索すると人の死体が33体も埋められていたという事件があった。この死体はミャンマーの少数民族、ロヒンギャ族の死体だった。

ロヒンギャ族はミャンマーで激しい迫害を受けている。ロヒンギャ族はミャンマーにいる数少ないイスラム教徒である。彼らは圧倒的多数の仏教徒に暴力的迫害を受けいているのだが、政府の保護もなく放置されている。

人権派のアウンサンスーチーも、ロヒンギャ族に関しては無視を貫いて見殺しにしている。ロヒンギャ族を叩き出せと煽る仏教徒のカリスマ「ウィラトゥ師」の影響力は非常に強く、ロヒンギャ族はどんどん追い詰められている。

こうした絶望的な中で、ロヒンギャ族はミャンマーの迫害から逃れて隣国タイに密入国する。

密入国のルートは陸路と海路の2つある。タイ南部は国境を接するマレーシアの影響もあって、非常にイスラム色の強い地域で、ロヒンギャ族はウンマ(イスラム共同体)を信じてタイ南部に渡っていくのだ。

こうした密入国者はタイに上陸すると、人身売買業者によって缶詰工場、海老工場、鶏肉工場等に売られて低賃金労働者として強制労働させられる。

こうした工場にロヒンギャ族の密入国者を「売る」というのが、現地では濡れ手に粟のビジネスになっているのである。勝手にやってきた人間を、然るべき場所に連れて行くだけで、紹介料が稼げる。

このうまい商売に目を付けたのが、現地の警察官だった。

警察官は本来はこうした密入国者を「保護」する立場にあるが、保護してもまったく金にならない。しかし、彼らを売り飛ばせば、いくらでも仲介料がもらえる。

汚職警察官は、弱者からピンハネするのが好きだ。弱者と言えば、密入国者は究極の弱者でもある。そんなロヒンギャ族は数万人単位でタイに密入国してきているわけで、まさに彼らの存在は警察官の「金のなる木」と化した。

やがて、それがパダンベサール市の市長バンジョン・ポンパーンの耳に止まると、今度はその市長が一緒になってそのビジネスに邁進した。

インドネシアの辺境の地で真夜中に渦巻く愛と猜疑心の物語。実話を元に組み立てられた電子書籍『売春と愛と疑心暗鬼』はこちらから。

辿り着いた先は、別の地獄

市長が一緒になって人身売買に手を染めるとは信じがたい事件だが、東南アジアでは市長がマフィアの親玉だったりして政敵の殺害に手を染めるような事件は頻繁に起きている。

2015年にこのタイ南部の人身売買ビジネスが発覚したとき、市長と警察官含め総勢8人、さらに間接的な関与をした警察官と公務員が7人逮捕されるという事態となっていった。

市長から警察組織までが、巨大な人身売買組織と化してロヒンギャ族を売り飛ばしていたのである。さらに、拘束したロヒンギャ族の家族にも身代金を要求して、人質ビジネスもしていたとも言われているので、もはやマフィアそのものだ。

隠匿場所は小屋のようなしっかりした建物ではなく、木の骨組みに布を張っただけの粗末なテントであった。他にもこうした隠匿場所は数十ヶ所が山中に存在していることが分かっている。

これが意味するのは、ロヒンギャ族を巡る人身売買はタイ南部の裏経済を支える巨大なビジネスであったということだ。

警察が腐敗すると、マフィア以上の恐怖組織と化す。公的な権力を持っている上に、組織立っているからだ。そこに金しか関心のない悪徳市長が絡むと、もはやその地域は一種の無法地帯と言っても過言ではない。

比較的、法が守られていると言われているタイでさえも、まだこのような状況である。

しかし、それでもロヒンギャ族はタイに流れ着く。

2019年6月12日。南部サトゥン県の島にロヒンギャ族が漂流するという事件が起きているのだが、この現場にはミャンマー人とタイ人もいた。彼らが人身売買業者であったのは言うまでもない。

ロヒンギャ族は殺されないためにミャンマーという地獄を離れるのだが、辿り着いたタイは決して天国ではなく、別の地獄でもある。そして、その地獄の使者は、腐敗した警察官の姿をしている。世界は腐敗で満ちている。


警察官は公僕であり、常に犯罪を取り締まるのが仕事であるはずだ。ところが、現実は必ずしもそうなっていない。

カネが絡めば、警察官も腐敗する。警察官という立場を利用してカネを稼ぐのは、実は「造作もないこと」だからだ。具体的に、どうするのか。犯罪者や弱者に向かって、こう言えばいい。

「逮捕されたくなければカネを出せ」

犯罪者や弱者でなくてもいい。普通の人にも何らかの言いがかりを付けて同じことを言える。抵抗すれば公務執行妨害で逮捕すればいい。警察権力は、悪用すれば「カネになる」のである。

日本もすべての警察官が正しいとは言えないのだが、国外の警察官の腐敗は日本人の想像を超えるものがある。

国外にいると、逆に警察官という存在に対して一抹の不安を感じるようになる。目の前の警察官が汚職と腐敗にまみれていたら、無実でも何でも不法逮捕されてしまうこともあるからだ。(鈴木傾城)


フィリピンの闇「ダバオ暗殺団」

2018年8月9日。フィリピンのドゥテルテ大統領は、重罪犯罪に加担した疑惑で捜査を受けている警察官102人を大統領府に呼び付けたことがあった。

この警察官は不法殺人、レイプ、拉致、恐喝や薬物密売などへの関与が疑われている汚職警官だった。ドゥテルテ大統領は、この「ならず者警察官」を前にしてこのように言い放った。

「このバカ者ども」
「犯罪行為を続けるのなら、殺害する」

一国の大統領が、不良警察官を102人集めて、その前で「このバカ者ども」「犯罪行為を続けるのなら、殺害する」と言うのだから尋常ではない状況だが、ドゥテルテ大統領のこの姿勢にフィリピン人は喝采を送った。

なぜか。フィリピン人たちは、常にこうした「ならず者警察官」に悩まされ、罪もなく撃ち殺されたり、カネを毟り取られていたからである。

これだけ見ればドゥテルテ大統領は「腐敗を許さない剛腕の大統領」のように見える。しかし、現実は複雑だ。

なぜなら、ドゥテルテ大統領は法を法とも思わない人物だからだ。この大統領は、自分の言うことを聞く警察官たちには超法規的措置を許すというダークサイドを持つ。

フィリピンには「DDS(ダバオ暗殺団)」と呼ばれる闇グループが存在する。

この闇グループは『ドゥテルテの指示に従い、犯罪者の一掃のために動く自警団のような殺し屋集団』であり、そのグループを構成するのが選ばれた警察官なのである。

彼らがドラッグ密売人を片っ端から殺して回っている。相手がドラッグ密売者であるとしても、警察官が連続殺人鬼のような行いをして、それを指揮しているのが一国の大統領であるというところにフィリピンの闇がある。

警察は権力を持った暴力団

2018年10月。アメリカのメリーランド州プリンスジョージズ郡で、ひとりのベテラン警察官が逮捕された。この警察官は29歳の女性が運転する車を停止させて、「逮捕されたくなければフェラチオをしろ」と女性に強要していた。

アメリカは先進国であり、法治国家であり、民主主義国家であるが、それでも警察官はそれほど信頼されているわけではない。

一部の警察官は限りなく腐敗していて、気に入らない容疑者を銃殺したり、袋叩きにして殺したり、レイプ事件を起こしたりしている。白人警官が黒人の容疑者を簡単に殺すのは、毎年のように社会問題化している。

メキシコでもブラジルでも、警察官が不法な射殺やレイプを引き起こす事件が続発しており、それはもう事件でもない。日常である。

2019年6月17日、ブラジルのリオデジャネイロでは、3人の軍警官が『企業家や小売業者や麻薬の売人などを誘拐し、被害者らのキャッシュカードを使って物品を購入したり銀行口座から現金を引き出したりした上に、身柄を解放するために身代金を要求する』という事件を起こして逮捕されている。

警察官が「誘拐・強盗」を行うのがブラジルなのである。

メキシコ・チワワ州では、ドラッグでハイになった警察官が目を付けていた女性をレイプして、犯罪が発覚するのを恐れて女性を射殺するという事件も起きている。

インドでもインドネシアでもカンボジアでも、警察官がセックスワーカーをわざと拘束して「売春で逮捕されたくなければ、セックスをさせろ」と恐喝するような行為は当たり前にある。

彼女たちは黙ってそれに応じるしかない。インドネシアでは警察官に反発した女性が丸坊主されることもある。

アフリカでも警察官が売春する女性のところに行っては権力で脅して無理やり性行為をするようなことをしているというのを若いセックスワーカーが告発している。(セックスの仕事でも、仕事なの。ナイジェリア少女のつぶやき)

セックスワーカーにとって、警察は権力を持った暴力団だったのである。
https://blackasia.net/?p=13339
http://www.asyura2.com/09/reki02/msg/396.html#c17

[近代史3] 新自由主義を放置すると中間階層が転落してマルクスの預言した階級社会になる理由 中川隆
32. 中川隆[-9409] koaQ7Jey 2019年6月21日 10:18:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3075]
元国税調査官が暴く「少子高齢化は政府による人災」の決定的証拠
https://www.mag2.com/p/news/402263

2019.06.18 大村大次郎『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』 まぐまぐニュース


歯止めのかからない少子高齢化にあえぐ日本。なぜここまで状況は悪化してしまったのでしょうか。元国税調査官で作家の大村大次郎さんは、自身のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、少子高齢化は「人災」とした上で、歴代政権が繰り広げてきた「愚行」を詳細に記しています。


プロフィール:大村大次郎(おおむら・おおじろう)
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

少子高齢化は人災である

昨今、日本は急激な少子高齢化に見舞われています。先日の厚生労働省の発表では、出生数は91.8万人であり、過去最少を3年連続で更新しています。この急激な少子高齢化は、「日本人のライフスタイルが変わったため」と思っている人が多いかもしれません。しかし、それは誤解です。

確かに、日本人のライフスタイルが変わったことにより、晩婚化や少子化となりました。が、これほど急激な少子高齢化が起きたのは、政治の失策が大きな原因となっているのです。というより、ここ20〜30年の政治というのは、わざわざ少子高齢化を招いているとしかいいようがないほど、お粗末なものなのです。

実は少子化という現象は、日本だけのものではありません。「女性の高学歴化が進んだ社会は少子化になる」ということは、かなり前から欧米のデータで明らかになっていました。そして、欧米では、日本よりもかなり早くから少子高齢化の傾向が見られていました。

日本の少子化というのは1970年代後半から始まりましたが、欧米ではそのときにはすでにかなり深刻な少子化となっていました。そして1975年くらいまでは、欧米の方が日本よりも出生率は低かったのです。つまり、40年以上前から少子高齢化というのは、先進国共通の悩みだったのです。

が、その後の40年が、日本と欧米ではまったく違うのです。この40年の間、欧米諸国は子育て環境を整えることなどで、少子化の進行を食い止めてきました。欧米諸国のほとんどは、1970年代の出生率のレベルを維持してきたのです。だから、日本ほど深刻な少子高齢化にはなっていません。

1975年の時点で、日本の出生率はまだ2.0を少し上回っていました。フランスは日本より若干高いくらいでしたが、イギリスもアメリカもドイツも日本より低く、すでに出生率が2.0を下回っていました。しかし、フランス、イギリス、アメリカは、大きく出生率が下がることはなく、現在は出生率は2に近くになっています。

一方、日本は70年代から急激に出生率が下がり続け、現在は1.4にまで低下しています。もちろん、出生率が2に近いのと1.4とでは、少子高齢化のスピードがまったく違います。

なぜ先進国の間でこれほどの差がついたかというと、日本はこの40年の間に、子育てを支援するどころか、わざわざ少子高齢化を招き寄せるような失政をしてきたからです。待機児童問題が20年以上も解決されなかったり、大学の授業料を40倍にしたり、子育て世代に大増税を課すなどの愚行を繰り広げてきたのです。その愚行の主なものをご紹介していきたいと思います。

非正規雇用の増大が少子化を加速させた

まず、少子化の大きな要因となっているのは、非正規雇用者の増大です。90年代の後半から、2000年代にかけて、日本は労働政策を大きく転換し、非正規雇用を増やしました。

1999年には、労働派遣法を改正しています。それまで26業種に限定されていた派遣労働可能業種を、一部の業種を除外して全面解禁したのです。2006年には、さらに派遣労働法を改正し、1999年改正では除外となっていた製造業も解禁されました。これで、ほとんどの産業で派遣労働が可能になったのです。

派遣労働法の改正が、非正規雇用を増やしたことは、データにもはっきりでています。90年代半ばまでは20%程度だった非正規雇用の割合が98年から急激に上昇し現在では35%を超えています。

なぜ非正規雇用がこれほど増えたのかというと、大企業でつくられた経済団体が政府に働きかけて「非正規雇用を増やせるように」法改正をさせたからなのです。

この非正規雇用の増大は、日本の非婚化を促進しているのです。正規雇用の男性の既婚者は4割ですが、非正規雇用の男性の既婚者は1割しかいません。このデータを見れば、日本社会の現状として、「非正規雇用の男性は事実上、結婚できない」ということです。

現在、非正規雇用の男性は、500万人以上います。10年前よりも200万人も増加しているのです。つまり、結婚できない男性がこの10年間で200万人増加したのと同じなのです。

消費税は子育て世代がもっとも負担が大きい

次に、みなさんに認識していただきたいのが、「消費税は子育て世代がもっとも負担が大きい」ということです。

消費税というのは、収入における消費割合が高い人ほど、負担率は大きくなります。たとえば、収入の100%を消費に充てている人は、収入に対する消費税の負担割合は8%ということになります。

が、収入の25%しか消費していない人は、収入に対する消費税の負担割合は2%でいいということになります。収入に対する消費割合が低い人というのは、高額所得者や投資家です。彼らは収入を全部消費せずに、貯蓄や投資に回す余裕があるからです。こういう人たちは、収入に対する消費税負担割合は非常に低くなります。

では、収入における消費割合が高い人というのは、どういう人かというと、所得が低い人や子育て世代ということになります。人生のうちでもっとも消費が大きい時期というのは大半の人が「子供を育てている時期」のはずです。そういう人たちは、必然的に収入に対する消費割合は高くなります。

ということは、子育て世代や所得の低い人たちが、収入に対する消費税の負担割合がもっとも高いということになるのです。

児童手当は焼け石に水

子育て世帯に対しては、「児童手当を支給しているので負担は軽くなったはず」と主張する識者もいます。しかし、この論はまったくの詭弁です。

児童手当というのは、だいたい一人あたり月1万円、年にして12万円程度です。その一方で、児童手当を受けている子供は、税金の扶養控除が受けられません。そのため、平均的なサラリーマンで、だいたい5〜6万円の所得税増税となります。それを差し引くと6〜7万円です。つまり、児童手当の実質的な支給額というのは、だいたい年間6〜7万円しかないのです。

しかも、子育て世代には、消費税が重くのしかかります。子供一人にかかる養育費というのは、年間200万円くらいは必要です。食費やおやつに洋服代、学用品などの必需品だけでも平均で200万円くらいにはなるのです。ちょっと遊びに行ったり、ちょっとした習い事などをすれば、すぐに200〜300万円になります。子供の養育費が200万円だとして、負担する消費税額は16万円です。児童手当で支給された分を、はるかに超えてしまいます。

つまり子育て世代にとって、児童手当よりも増税額の方がはるかに大きいのです。少子高齢化を食い止めるためには、政府は子育てがしやすいように「支給」しなければならないはずなのに、むしろ「搾取」しているのです。

子育て世代への大増税

また子育て世代からの搾取は、消費税だけではありません。政府はこの40年の間、子育て世代に大増税を何度か行っています。その代表的なものが、「配偶者特別控除」の廃止です。「配偶者特別控除」というのは、「年収1,000万円以下の人で、配偶者に収入がない場合は税金を割引します」という制度でした。それが、平成16年に廃止されたのです。

この「配偶者特別控除」の廃止でもっとも大きな打撃を受けたのは、所得の「低い子育て家庭」だったのです。配偶者特別控除を受けている家庭というのは、子供のいる低所得者が非常に多かったのです。働いているのは夫だけであり、妻はパートしても微々たる収入しか得られない、でも子供もいて養育費がかかる、そういう家庭がこの「配偶者特別控除」を受けていたのです。

配偶者特別控除を受けていた主婦というのは、働きたくても子供に手がかかったりして働けない。働いたとしてもせいぜい近所でパートをする程度。夫の給料だけで、なんとかやっていかなければならない、そういう人が多かったのです。

子供が小さくて妻が働きに出られない家庭などにとって、配偶者特別控除の廃止は大きな打撃でした。この制度が廃止されたために、少ない人でも、だいたい4〜5万円の増税となったのです。

子供がいる所得の低い家庭に4〜5万円もの増税をするなどというのは、少子高齢化の国は絶対にしてはならないことです。「配偶者特別控除の廃止」は、少子高齢化が人災だったことの象徴でもあります。

現在も「配偶者特別控除」という名称の所得控除はありますが、これは平成16年以前のものとはまったく別のものです。現在の「配偶者特別控除」は、一定以上の稼ぎがあって配偶者控除を受けられない人が、ある程度の控除を受けられるという制度です。配偶者控除を補完するための制度に過ぎません。

なぜ待機児童問題は20年以上解決されないのか?

この40年間、子育て世代には、税金の負担増だけじゃなく、様々な負担がのしかかかってきました。その代表的なものが、待機児童問題です。この待機児童問題は、最近でもよく話題に上りますが、問題として認識されたのは1990年代なのです。実に20年以上、解決されていないということです。

1990年代のバブル崩壊以降、サラリーマンの給料が減ったために、主婦が働きに出るケースが激増しました。現在は、夫婦共働きというのは普通のことであり専業主婦の方が珍しいですが、1990年代前半までは、「共働きの家庭」よりも「専業主婦のいる家庭」の方が多かったのです。当然、保育所の需要が増えたわけですが、保育所がなかなか新設されないために保育所に入れない待機児童が激増し社会問題となったわけです。

この待機児童問題は、実はいかにも「現代日本」らしいというか、現代日本社会の政治の貧困が如実に表れたものなのです。

待機児童問題というのは、実は解決しようと思えば、まったく簡単なのです。待機児童の数は2万人前後です。一人あたりに100万円かけたとしても200億円程度で済むのです。日本の国家予算は現在、100兆円の規模がありますから、わずか0.02%です。まったく他愛もなく解決するはずです。

にもかかわらず、なぜ20年間も解決しなかったかというと、保育業界が強力に反対してきたからなのです。「今後少子化が進めば子供の数が減るから、保育所の数をこれ以上増やすな」ということで、保育業界全体が、待機児童問題の解決を阻止してきたのです。

保育所の経営者たちは、自民党の支持母体となっています。また公立保育所の職員たちは、革新系政党の支持母体となっています。この両者が結託して、保育所の新設に反対してきたのです。そのために、たかだか200億円もあれば解決する待機児童問題が、20年以上も解決されず現代も大きな社会問題として残っているのです。

自分たちの利権のために、保育所の新設に抵抗し続けてきた保育業界も保育業界ですが、嘆くべきはたった200億円程度で解決できる問題を放置してきた政治の貧困さ、です。

国公立大学の授業料は40倍に高騰

さらに悲しい事実を紹介しなければなりません。信じられない事に、この40年間で、日本政府は国公立大学の授業料を大幅に値上げしているのです。あまり世間で注目されることはありませんが、現在、日本の国公立大学の授業料は、実質的に世界一高いのです。

日本の国公立大学の授業料は入学金その他を合わせて年80万円程度です。これはイギリス、アメリカと並んで世界でもっとも高い部類になります。が、イギリス、アメリカは奨学金制度が充実しており、学生の実質的な負担はこれよりかなり小さいのです。

日本は奨学金制度は非常にお粗末で英米とは比較になりません。だから実質の学生の負担としては、日本が世界一高いといっていいのです。そのため日本の大学生の半数に近い90万人が、奨学金とは名ばかりの利子付きの学生ローンを背負わされています。

そして日本の大学の授業料がこれほど高くなったのは、80年代後半から2000年代にかけてなのです。つまり、ちょうど少子高齢化が社会問題化したころに、大学授業料の大幅な引き上げが行われているのです。

国立大学の授業料は、昭和50年には年間3万6,000円でした。しかし、平成元年には33万9,600円となり、平成17年からは53万5,800円にまで高騰しているのです。

なぜこれほど高騰したかというと、表向きの理由は、「財政悪化」です。「少子高齢化で社会保障費がかさみ財政が悪化したために、各所の予算が削られた。その一環として、大学の授業料が大幅に値上げされた」というのです。

しかし、日本は90年代に狂ったように公共投資を濫発しています。また80年代から2000年代にかけて歳出規模も大幅に拡大しています。そして、大企業や高額所得者には、大減税を行っています。大企業への補助金も莫大なものです。

2000年代、自動車業界に支出されたエコカー補助金は1兆円に近いものでした。その一方で、国公立大学の学費は大幅に引き上げているのです。政治家や官僚たちに「お前ら正気か?」と言いたくなるのは、私だけではないはずです。

「米百俵の精神」と真逆だった小泉内閣

小泉純一郎氏は、2002年に首相に就任したときに、所信表明演説の最後に「米百俵の精神」を説きました。「米百俵の精神」というのは、明治維新直後の長岡藩では、藩士たちの生活が困窮し、救援のために米百俵が届けられましたが、長岡藩の当時の指導者は、この米百俵を藩士に支給せずに、売却し学校をつくったという話です。

小泉純一郎氏は、この話を引用し、将来の日本のために今の苦しい生活を我慢して欲しいと国民に訴えました。世間的に非常に話題になりましたので、覚えている方も多いはずです。

が、この米百俵の精神で教育の大切さを説いていた小泉純一郎氏は、首相在任中に、国公立大学の授業料を2倍近く引き上げているのです。また先にご紹介した「配偶者特別控除」を廃止したのも、小泉内閣でした。

小泉内閣は、その一方で、投資家の税金を所得税、住民税を合わせて10%にするという、先進国では例を見ないような投資家優遇税制を敷きました。その結果、株価は上昇し、数値の上では景気はよくなったように見えましたが国民生活はどんどん悪くなっていったのです。

以前、このメルマガでもご紹介しましたが、公益法人「1more baby 応援団」の既婚男女3,000名に対する2018年のアンケート調査では、子供が二人以上欲しいと答えた人は、全体の約7割にも達しています。しかし、74.3%の人が「二人目の壁」が存在すると回答しているのです。

「二人目の壁」というのは、子供が一人いる夫婦が、本当は二人目が欲しいけれど、経済的な理由などで二人目をつくることができないということです。この「二人目の壁」をつくってきたのは、間違いなく、この国の愚かな政治家たちだったのです。

日本という国は、世界有数の金持ち国です。バブル崩壊後も決して日本経済は悪くなく、国民一人あたりの外貨準備高は断トツの世界一、国民純資産(資産から負債を差し引いた金額)も同じく断トツの世界一。そして日本企業も、断トツ世界一の利益準備金を保有していますし(人口比換算)、億万長者(100万ドル以上の資産保有者)の人口割合も世界一なのです。実質的に世界一の金持ち国と言っていいでしょう。

にもかかわらず、若い夫婦がたった二人の子供を育てることさえ出来ないのです。今の日本と言う国が、いかに富が偏在しているか、いかに必要な人にお金が回っていないかということです。今の日本に必要なのは、「経済成長」ではなく、「経済循環」なのです。もう富は十二分にある、その富をちゃんと分配していないことが問題なのです。

しかし今の日本の政治というのは、相変わらず「経済成長」を目標にしています。政治家たちが、いかに社会が見えていないかということです。これ以上、日本が富を集めれば、世界中から嫌われます。日本がこれだけ富を集めているのに、若い夫婦がたった二人の子供さえ持てない社会となっていることは、世界的な大恥なのです。(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』より一部抜粋)

http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/350.html#c32

[リバイバル3] マルクスはやはり正しかった _ もうすぐ共産革命の嵐が吹き荒れる時代がやって来る 中川隆
247. 中川隆[-9408] koaQ7Jey 2019年6月21日 10:19:04 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3076]
元国税調査官が暴く「少子高齢化は政府による人災」の決定的証拠
https://www.mag2.com/p/news/402263

2019.06.18 大村大次郎『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』 まぐまぐニュース


歯止めのかからない少子高齢化にあえぐ日本。なぜここまで状況は悪化してしまったのでしょうか。元国税調査官で作家の大村大次郎さんは、自身のメルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』で、少子高齢化は「人災」とした上で、歴代政権が繰り広げてきた「愚行」を詳細に記しています。


プロフィール:大村大次郎(おおむら・おおじろう)
大阪府出身。10年間の国税局勤務の後、経理事務所などを経て経営コンサルタント、フリーライターに。主な著書に「あらゆる領収書は経費で落とせる」(中央公論新社)「悪の会計学」(双葉社)がある。

少子高齢化は人災である

昨今、日本は急激な少子高齢化に見舞われています。先日の厚生労働省の発表では、出生数は91.8万人であり、過去最少を3年連続で更新しています。この急激な少子高齢化は、「日本人のライフスタイルが変わったため」と思っている人が多いかもしれません。しかし、それは誤解です。

確かに、日本人のライフスタイルが変わったことにより、晩婚化や少子化となりました。が、これほど急激な少子高齢化が起きたのは、政治の失策が大きな原因となっているのです。というより、ここ20〜30年の政治というのは、わざわざ少子高齢化を招いているとしかいいようがないほど、お粗末なものなのです。

実は少子化という現象は、日本だけのものではありません。「女性の高学歴化が進んだ社会は少子化になる」ということは、かなり前から欧米のデータで明らかになっていました。そして、欧米では、日本よりもかなり早くから少子高齢化の傾向が見られていました。

日本の少子化というのは1970年代後半から始まりましたが、欧米ではそのときにはすでにかなり深刻な少子化となっていました。そして1975年くらいまでは、欧米の方が日本よりも出生率は低かったのです。つまり、40年以上前から少子高齢化というのは、先進国共通の悩みだったのです。

が、その後の40年が、日本と欧米ではまったく違うのです。この40年の間、欧米諸国は子育て環境を整えることなどで、少子化の進行を食い止めてきました。欧米諸国のほとんどは、1970年代の出生率のレベルを維持してきたのです。だから、日本ほど深刻な少子高齢化にはなっていません。

1975年の時点で、日本の出生率はまだ2.0を少し上回っていました。フランスは日本より若干高いくらいでしたが、イギリスもアメリカもドイツも日本より低く、すでに出生率が2.0を下回っていました。しかし、フランス、イギリス、アメリカは、大きく出生率が下がることはなく、現在は出生率は2に近くになっています。

一方、日本は70年代から急激に出生率が下がり続け、現在は1.4にまで低下しています。もちろん、出生率が2に近いのと1.4とでは、少子高齢化のスピードがまったく違います。

なぜ先進国の間でこれほどの差がついたかというと、日本はこの40年の間に、子育てを支援するどころか、わざわざ少子高齢化を招き寄せるような失政をしてきたからです。待機児童問題が20年以上も解決されなかったり、大学の授業料を40倍にしたり、子育て世代に大増税を課すなどの愚行を繰り広げてきたのです。その愚行の主なものをご紹介していきたいと思います。

非正規雇用の増大が少子化を加速させた

まず、少子化の大きな要因となっているのは、非正規雇用者の増大です。90年代の後半から、2000年代にかけて、日本は労働政策を大きく転換し、非正規雇用を増やしました。

1999年には、労働派遣法を改正しています。それまで26業種に限定されていた派遣労働可能業種を、一部の業種を除外して全面解禁したのです。2006年には、さらに派遣労働法を改正し、1999年改正では除外となっていた製造業も解禁されました。これで、ほとんどの産業で派遣労働が可能になったのです。

派遣労働法の改正が、非正規雇用を増やしたことは、データにもはっきりでています。90年代半ばまでは20%程度だった非正規雇用の割合が98年から急激に上昇し現在では35%を超えています。

なぜ非正規雇用がこれほど増えたのかというと、大企業でつくられた経済団体が政府に働きかけて「非正規雇用を増やせるように」法改正をさせたからなのです。

この非正規雇用の増大は、日本の非婚化を促進しているのです。正規雇用の男性の既婚者は4割ですが、非正規雇用の男性の既婚者は1割しかいません。このデータを見れば、日本社会の現状として、「非正規雇用の男性は事実上、結婚できない」ということです。

現在、非正規雇用の男性は、500万人以上います。10年前よりも200万人も増加しているのです。つまり、結婚できない男性がこの10年間で200万人増加したのと同じなのです。

消費税は子育て世代がもっとも負担が大きい

次に、みなさんに認識していただきたいのが、「消費税は子育て世代がもっとも負担が大きい」ということです。

消費税というのは、収入における消費割合が高い人ほど、負担率は大きくなります。たとえば、収入の100%を消費に充てている人は、収入に対する消費税の負担割合は8%ということになります。

が、収入の25%しか消費していない人は、収入に対する消費税の負担割合は2%でいいということになります。収入に対する消費割合が低い人というのは、高額所得者や投資家です。彼らは収入を全部消費せずに、貯蓄や投資に回す余裕があるからです。こういう人たちは、収入に対する消費税負担割合は非常に低くなります。

では、収入における消費割合が高い人というのは、どういう人かというと、所得が低い人や子育て世代ということになります。人生のうちでもっとも消費が大きい時期というのは大半の人が「子供を育てている時期」のはずです。そういう人たちは、必然的に収入に対する消費割合は高くなります。

ということは、子育て世代や所得の低い人たちが、収入に対する消費税の負担割合がもっとも高いということになるのです。

児童手当は焼け石に水

子育て世帯に対しては、「児童手当を支給しているので負担は軽くなったはず」と主張する識者もいます。しかし、この論はまったくの詭弁です。

児童手当というのは、だいたい一人あたり月1万円、年にして12万円程度です。その一方で、児童手当を受けている子供は、税金の扶養控除が受けられません。そのため、平均的なサラリーマンで、だいたい5〜6万円の所得税増税となります。それを差し引くと6〜7万円です。つまり、児童手当の実質的な支給額というのは、だいたい年間6〜7万円しかないのです。

しかも、子育て世代には、消費税が重くのしかかります。子供一人にかかる養育費というのは、年間200万円くらいは必要です。食費やおやつに洋服代、学用品などの必需品だけでも平均で200万円くらいにはなるのです。ちょっと遊びに行ったり、ちょっとした習い事などをすれば、すぐに200〜300万円になります。子供の養育費が200万円だとして、負担する消費税額は16万円です。児童手当で支給された分を、はるかに超えてしまいます。

つまり子育て世代にとって、児童手当よりも増税額の方がはるかに大きいのです。少子高齢化を食い止めるためには、政府は子育てがしやすいように「支給」しなければならないはずなのに、むしろ「搾取」しているのです。

子育て世代への大増税

また子育て世代からの搾取は、消費税だけではありません。政府はこの40年の間、子育て世代に大増税を何度か行っています。その代表的なものが、「配偶者特別控除」の廃止です。「配偶者特別控除」というのは、「年収1,000万円以下の人で、配偶者に収入がない場合は税金を割引します」という制度でした。それが、平成16年に廃止されたのです。

この「配偶者特別控除」の廃止でもっとも大きな打撃を受けたのは、所得の「低い子育て家庭」だったのです。配偶者特別控除を受けている家庭というのは、子供のいる低所得者が非常に多かったのです。働いているのは夫だけであり、妻はパートしても微々たる収入しか得られない、でも子供もいて養育費がかかる、そういう家庭がこの「配偶者特別控除」を受けていたのです。

配偶者特別控除を受けていた主婦というのは、働きたくても子供に手がかかったりして働けない。働いたとしてもせいぜい近所でパートをする程度。夫の給料だけで、なんとかやっていかなければならない、そういう人が多かったのです。

子供が小さくて妻が働きに出られない家庭などにとって、配偶者特別控除の廃止は大きな打撃でした。この制度が廃止されたために、少ない人でも、だいたい4〜5万円の増税となったのです。

子供がいる所得の低い家庭に4〜5万円もの増税をするなどというのは、少子高齢化の国は絶対にしてはならないことです。「配偶者特別控除の廃止」は、少子高齢化が人災だったことの象徴でもあります。

現在も「配偶者特別控除」という名称の所得控除はありますが、これは平成16年以前のものとはまったく別のものです。現在の「配偶者特別控除」は、一定以上の稼ぎがあって配偶者控除を受けられない人が、ある程度の控除を受けられるという制度です。配偶者控除を補完するための制度に過ぎません。

なぜ待機児童問題は20年以上解決されないのか?

この40年間、子育て世代には、税金の負担増だけじゃなく、様々な負担がのしかかかってきました。その代表的なものが、待機児童問題です。この待機児童問題は、最近でもよく話題に上りますが、問題として認識されたのは1990年代なのです。実に20年以上、解決されていないということです。

1990年代のバブル崩壊以降、サラリーマンの給料が減ったために、主婦が働きに出るケースが激増しました。現在は、夫婦共働きというのは普通のことであり専業主婦の方が珍しいですが、1990年代前半までは、「共働きの家庭」よりも「専業主婦のいる家庭」の方が多かったのです。当然、保育所の需要が増えたわけですが、保育所がなかなか新設されないために保育所に入れない待機児童が激増し社会問題となったわけです。

この待機児童問題は、実はいかにも「現代日本」らしいというか、現代日本社会の政治の貧困が如実に表れたものなのです。

待機児童問題というのは、実は解決しようと思えば、まったく簡単なのです。待機児童の数は2万人前後です。一人あたりに100万円かけたとしても200億円程度で済むのです。日本の国家予算は現在、100兆円の規模がありますから、わずか0.02%です。まったく他愛もなく解決するはずです。

にもかかわらず、なぜ20年間も解決しなかったかというと、保育業界が強力に反対してきたからなのです。「今後少子化が進めば子供の数が減るから、保育所の数をこれ以上増やすな」ということで、保育業界全体が、待機児童問題の解決を阻止してきたのです。

保育所の経営者たちは、自民党の支持母体となっています。また公立保育所の職員たちは、革新系政党の支持母体となっています。この両者が結託して、保育所の新設に反対してきたのです。そのために、たかだか200億円もあれば解決する待機児童問題が、20年以上も解決されず現代も大きな社会問題として残っているのです。

自分たちの利権のために、保育所の新設に抵抗し続けてきた保育業界も保育業界ですが、嘆くべきはたった200億円程度で解決できる問題を放置してきた政治の貧困さ、です。

国公立大学の授業料は40倍に高騰

さらに悲しい事実を紹介しなければなりません。信じられない事に、この40年間で、日本政府は国公立大学の授業料を大幅に値上げしているのです。あまり世間で注目されることはありませんが、現在、日本の国公立大学の授業料は、実質的に世界一高いのです。

日本の国公立大学の授業料は入学金その他を合わせて年80万円程度です。これはイギリス、アメリカと並んで世界でもっとも高い部類になります。が、イギリス、アメリカは奨学金制度が充実しており、学生の実質的な負担はこれよりかなり小さいのです。

日本は奨学金制度は非常にお粗末で英米とは比較になりません。だから実質の学生の負担としては、日本が世界一高いといっていいのです。そのため日本の大学生の半数に近い90万人が、奨学金とは名ばかりの利子付きの学生ローンを背負わされています。

そして日本の大学の授業料がこれほど高くなったのは、80年代後半から2000年代にかけてなのです。つまり、ちょうど少子高齢化が社会問題化したころに、大学授業料の大幅な引き上げが行われているのです。

国立大学の授業料は、昭和50年には年間3万6,000円でした。しかし、平成元年には33万9,600円となり、平成17年からは53万5,800円にまで高騰しているのです。

なぜこれほど高騰したかというと、表向きの理由は、「財政悪化」です。「少子高齢化で社会保障費がかさみ財政が悪化したために、各所の予算が削られた。その一環として、大学の授業料が大幅に値上げされた」というのです。

しかし、日本は90年代に狂ったように公共投資を濫発しています。また80年代から2000年代にかけて歳出規模も大幅に拡大しています。そして、大企業や高額所得者には、大減税を行っています。大企業への補助金も莫大なものです。

2000年代、自動車業界に支出されたエコカー補助金は1兆円に近いものでした。その一方で、国公立大学の学費は大幅に引き上げているのです。政治家や官僚たちに「お前ら正気か?」と言いたくなるのは、私だけではないはずです。

「米百俵の精神」と真逆だった小泉内閣

小泉純一郎氏は、2002年に首相に就任したときに、所信表明演説の最後に「米百俵の精神」を説きました。「米百俵の精神」というのは、明治維新直後の長岡藩では、藩士たちの生活が困窮し、救援のために米百俵が届けられましたが、長岡藩の当時の指導者は、この米百俵を藩士に支給せずに、売却し学校をつくったという話です。

小泉純一郎氏は、この話を引用し、将来の日本のために今の苦しい生活を我慢して欲しいと国民に訴えました。世間的に非常に話題になりましたので、覚えている方も多いはずです。

が、この米百俵の精神で教育の大切さを説いていた小泉純一郎氏は、首相在任中に、国公立大学の授業料を2倍近く引き上げているのです。また先にご紹介した「配偶者特別控除」を廃止したのも、小泉内閣でした。

小泉内閣は、その一方で、投資家の税金を所得税、住民税を合わせて10%にするという、先進国では例を見ないような投資家優遇税制を敷きました。その結果、株価は上昇し、数値の上では景気はよくなったように見えましたが国民生活はどんどん悪くなっていったのです。

以前、このメルマガでもご紹介しましたが、公益法人「1more baby 応援団」の既婚男女3,000名に対する2018年のアンケート調査では、子供が二人以上欲しいと答えた人は、全体の約7割にも達しています。しかし、74.3%の人が「二人目の壁」が存在すると回答しているのです。

「二人目の壁」というのは、子供が一人いる夫婦が、本当は二人目が欲しいけれど、経済的な理由などで二人目をつくることができないということです。この「二人目の壁」をつくってきたのは、間違いなく、この国の愚かな政治家たちだったのです。

日本という国は、世界有数の金持ち国です。バブル崩壊後も決して日本経済は悪くなく、国民一人あたりの外貨準備高は断トツの世界一、国民純資産(資産から負債を差し引いた金額)も同じく断トツの世界一。そして日本企業も、断トツ世界一の利益準備金を保有していますし(人口比換算)、億万長者(100万ドル以上の資産保有者)の人口割合も世界一なのです。実質的に世界一の金持ち国と言っていいでしょう。

にもかかわらず、若い夫婦がたった二人の子供を育てることさえ出来ないのです。今の日本と言う国が、いかに富が偏在しているか、いかに必要な人にお金が回っていないかということです。今の日本に必要なのは、「経済成長」ではなく、「経済循環」なのです。もう富は十二分にある、その富をちゃんと分配していないことが問題なのです。

しかし今の日本の政治というのは、相変わらず「経済成長」を目標にしています。政治家たちが、いかに社会が見えていないかということです。これ以上、日本が富を集めれば、世界中から嫌われます。日本がこれだけ富を集めているのに、若い夫婦がたった二人の子供さえ持てない社会となっていることは、世界的な大恥なのです。(メルマガ『大村大次郎の本音で役に立つ税金情報』より一部抜粋)

http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/704.html#c247

[近代史3] 日本政府が意図的に日本人を少子高齢化させた理由 中川隆
1. 中川隆[-9407] koaQ7Jey 2019年6月21日 11:02:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3077]

少子高齢化で未曾有の国家崩壊へ。落ちゆく日本を救うたった1つの方法とは?=鈴木傾城 2018/12/20
https://news.nicovideo.jp/watch/nw4410347


日本人は年間約40万人近くも消滅しており、この速度はさらに加速する。少子高齢化で未曾有の国家崩壊に落ちゆく状況だが、くい止める方策がたった1つだけある。


年間40万人ずつ減る日本人。なぜ誰も真剣に向き合わないのか?

少子高齢化で日本は壊滅する

2018年9月、厚生労働省は平成29年(2017年)人口動態統計(確定数)の概況を発表している。これによると、2017年に生まれた子どもの数は過去最少の94万6,065人となっていた。日本では生まれてくる子どもがどんどん減っているのが裏付けられた。

それと同時に高齢化の影響で、死亡者数も増えている。

2017年の死亡者数は最多の134万397人。出生から死亡を差し引いた自然増減数は39万4,332人の減少である。分かりやすく言うと、日本人が1年間で約40万人近くも消滅している。

過激なまでの少子高齢化が現実になっている。それなのに、誰も少子高齢化を真剣に考えようともしない。

その結果、日本は地方から死んでいき、やがて都市部をも少子高齢化の弊害が覆い尽くすようになるのだ。少子高齢化で認知症が這い回る地獄絵図が日本に生まれるのは、このままではそう遠くない未来でもある。

【関連】日本人は地方を見捨てるのか。2024年、少子高齢化で認知症が這い回る地獄絵図となる=鈴木傾城

どれだけ警鐘が鳴らされても誰もが放置してきた

政府は、じわじわと社会保障費を削減に動いている。具体的にどうやって削減しようとしているのか。

クスリは今後ジェネリックに切り替えられる。介護保険料は段階的に引き上げられる。健康保険(協会けんぽ)の国庫補助も削減される。あるいは、生活保護も段階的に引き下げられる。生活保護については、2018年10月から子どものいる世帯や母子世帯の生活保護基準がすでに引き下げられている。

こうした施策が同時並行で起きている。

なぜ政府がこうした施策を急いでいるのかというと、少子高齢化が待ったなしで進んでおり、このままでは社会保障費がパンクしかねないからだ。すべては少子高齢化で起きている問題の緊急対応なのである。

また、消費税は10%に引き上げられることも決定している。2018年10月15日の臨時閣議で「法律で定められたとおり、平成31年10月1日に現行の8%から10%に2%引き上げる」と方針が定められた。

安倍首相は消費税率10%への引き上げに備えた対策を早急に講じるよう指示している。なぜ国民の誰もが反対する消費増税が強行されるのかというと、やはり少子高齢化による社会保障費の増大に苦しんでいるからである。

この他にも、政府は「生涯現役社会」を掲げ、未来投資会議で雇用義務付けを65歳から70歳に引き上げる方向で検討に入っているのだが、これもまた少子高齢化によって労働人口が減ってしまうことによる対応策である。

「移民を入れない」と言いながら外国人の単純労働を許可して2025年までに50万人超の外国人を入れようとしているのも、やはり少子高齢化による労働者人口の減少の対応策である。

今、目の前で起きている日本の問題の少なからずは、突き詰めれば少子高齢化に起因している。


政府のやっていることは単なる「応急措置」

しかし、政府のやっていることは、根本的な少子高齢化対策ではなく、単なる「応急措置」であることに気づかなければならない。

結局のところ、少子高齢化問題を解決するためには「子どもを増やす」以外はすべて問題を複雑化するだけなのである。

社会保障費を削減したら生活苦に落ちる国民が続出し、新たな社会問題が増えることになる。消費税の引き上げも、やはり貧困と格差の問題をより加速させてしまい、これまた新たな社会問題を引き起こす。

2025年までに50万人超の外国人を入れようとする施策はより無謀なものだ。移民の大量流入を歓迎した欧州はどうなったのか。文化的な軋轢や対立や衝突が先鋭化して国が分断されてしまうほどの問題をも生み出したではないか。

解決策は「子どもを増やす」

では、少子高齢化を解決するためには、どうすればいいのか。答えは極限的なまでに簡単なものである。「少子」なのだから、これを「多子」に切り替えればいいだけの話だ。

「子どもを増やす」


単純に考えると、これこそが少子高齢化の最もシンプルかつ正当な方法である。少ないから問題になっているものは、増やせばそれで解決する。自明の理だ。子どもがどんどん増える社会になると、少子高齢化問題は20年で解決する。

子どもを増やしたければ、若年層が子どもを生みたいと思えるような環境を次々と整えていけばいい。

「子どもを生み育てたら報奨金や一時金や祝い金で祝福する」
「子どもを生み育てたい国づくりをする」
「子どもにかかる税金や費用を極限まで低くする」
「子どもを生むことが経済的メリットになる社会にする」
「子育てを母親や夫婦だけに押し付けず、地域で支援する」
「家族・地域・社会・企業・政府すべてが子育てを応援する」
「時間のある高齢層こそ子育て支援人員とする」
「同棲世帯でも支援の対象にする」
「母子家庭も厚く保護して困窮しないようにする」
「養子制度も充実させる」
「大企業には託児所・保育室設置を義務付ける」
「交通機関は母子が移動しやすい空間や席を作る」
「子どもが遊びやすい安全な街づくりにする」
「上記の政策と共に子どもを生もうというキャンペーンを張る」

国も企業も個人も、できることはたくさんある

「子どもを増やす」という目標が明確になると、そのためにどうすればいいのかというアイデアは無数に出てくる。国も企業も個人も、できることはたくさんある。

とにかく、子どもたちが増えると思われる政策に的を絞って次々と実行していき、キャンペーンを繰り広げ、社会も企業も政府も含めて「1億総子育て社会」に入れば、日本の少子高齢化はたちどころに解決する。

それをしようとしないで、それ以外の小手先で問題を解決しようとするから得体の知れないことになってしまうのである。


日本が今すぐしなければならないのは「子どもを増やす」ことである。子どもを増やすためには、すべての政策をここに振り向けなければならない。


なぜ政治家も官僚も「子どもを増やす」ことに着目しないのか

子どもを増やす方向に政策を向けて全力で邁進すれば、やがては内需が戻り、社会が活性化し、土地も株式も上がり、イノベーションも進み、歳入も増える。

こんなシンプル極まりないことが気づかないほど、政治家も官僚も劣化している。いや、劣化ではなくて、もしかしたら日本をわざと破壊するために、このシンプルな答えに気づかないフリをして問題を複雑化しているのか。日本人を減らし、日本という国を歴史から抹殺しようとしているのか。

そう思われても仕方がないほど、政治家も官僚も「子どもを増やす」ことに着目しようとしない。

無能だから気づかないのか、それとも日本を破壊するために気づかないフリをしているのか分からないが、いずれにしても日本はこのまま少子高齢化を放置すると地獄のような社会に突き進むことになる。

地方は崩壊し、税金は次々と上がり、社会保障費は削られ、内需は減少し、社会は停滞し、時代遅れの国になり、劣化した国になり、やがて日本は世界的影響力も存在感も縮小して取るに足らない国と化す。

誰もそんな未来を望んでいないはずだ。


人口が増えるだけで問題は解決する

少子高齢化は平成で一気に進んだのだが、「子どもを増やす」という単純明快な政策が行えないのであれば、日本の次の世代は沈みゆく。逆に「子どもを増やす」という単純明快な政策に政府が向かえば、日本は浮上する。

人口動態は国の未来を表す。子どもが多ければ多いほど国は躍動し、未来は可能性が拓ける。

日本の人口は「産めよ増やせよ」政策で2億人になってもいい。人口が2億人になるのであれば、単純に考えて内需も2倍になる。それだけで、地方は蘇り、不動産価格も株価もうなぎのぼりに上がっていく。

日本国民と政府がそこに気づくかどうか……。


もし日本を何とかしたいと思っているのであれば、すべての問題に優先して少子高齢化に取り組むように政府に働きかけなければならない。


たった1つの方策「子どもを増やす」

「人口が減ってもロボット化すればいい」みたいなものでは日本は絶対に復活しない。あるいは高齢者に死ぬ直前まで働いてもらっても日本は絶対に復活しない。よそから移民を大量に入れても付随する問題の方が大きくなる。

こうしたやり方は問題の本質から外れている。

少子高齢化で未曾有の国家崩壊に落ちていく日本を救うただ一つの方策は、「子どもを増やす」である。それをしないから日本は苦しんでいる。核心に向かって真正面に取り組まないから衰退している。

すべての日本人は子どもを増やすことによって恩恵を受けられるのだから、強力にそれを推し進めるべきなのである。

今からでも手遅れでもないし遅くもない。まだ人口は1億2,000万人を維持しているのだから、ここから「子どもを増やす」政策に入れば2億人も達成できる。

人口が増えれば日本はそれだけで復活する。
https://www.mag2.com/p/money/611290
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/485.html#c1

[近代史3] 日本政府が意図的に日本人を少子高齢化させた理由 中川隆
2. 中川隆[-9406] koaQ7Jey 2019年6月21日 11:06:33 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3078]

日本人は地方を見捨てるのか。2024年、少子高齢化で認知症が這い回る地獄絵図となる=鈴木傾城 2018年9月20日
https://www.mag2.com/p/money/530806

少子高齢化の問題を真剣に考えている人は少ない。日本人の半数が大都市圏に住んでいるため、その深刻さを理解できないのだ。日本をあきらめた地方の悲惨な現状を知っても、まだ見て見ぬふりを続けられるだろうか。


都会の人は気づかない。急増する買い物弱者、団塊世代の認知症…

日本を終わらせる「超少子高齢化」

2018年9月16日、総務省は「日本の総人口に占める70歳以上の割合が2,618万人となり、初めて日本の人口の2割を超えた」と報告している。団塊の世代が70代に達しているのだ。65歳以上で見ると3,557万人で、日本の総人口比の28.1%である。

一方で出生数の方は、200万人超えだった1974年以後から明確に減少の方向にあり、2016年にはとうとう100万人を割って97万6,978人になってしまっている。


高齢者が極端に増え、子供が極端に減っている。まさに、超少子高齢化が進んでいる。また、人口の自然増減率を見ると2007年から一貫してマイナスを記録するようになった。

これらのデータから、日本は3つの危険な事態が進行しているということが分かる。

1. 高齢者が増え続けている
2. 子供が減り続けている
3. 人口も減り続けている

高齢者が増えて、子供が減って、人口も消えていく。日本が静かな危機に直面している。

高齢者が増え続ける国にイノベーションは生まれない。子供が減り続ける国に活力は生まれない。人口が減り続ける国に成長は見込めない。

少子高齢化は日本を崩壊させる致命的な病苦なのだ。そろそろ日本人は、これから生々しい「日本の崩壊」を現実に見ることになる。

日本人のほとんどは少子高齢化という病魔に無関心

社会・文化・経済における「日本の崩壊」があるとしたら、その原因となる確率が最も高いのは、間違いなく少子高齢化の進行だ。

しかし、日本人のほとんどは少子高齢化という日本を蝕む病魔に無関心だ。まるで他人事なのだ。なぜなのだろうか。それは、半分以上の日本人が「少子高齢化をまったく実感できていない」ことにある。

なぜ実感できないのか。それは、日本人の人口の半分が三大都市圏(東京圏・名古屋圏・大阪圏)に暮らしており、この三大都市圏に暮らす人たちは「日本人が減っている」ということに肌で気づかないからでもある。

総務省統計局「国勢調査」及び国土交通省「国土の長期展望」がまとめた資料を元に、総務省市町村課が作成した『都市部への人口集中、大都市等の増加について』の資料を読むと、この三大都市圏に住む人たちの割合はさらに増えていき、都市部の人口集中がこれからも続くことが示されている。

一方で、三大都市圏以外の地域は着実に人口減となる。2050年までに、現在、人が居住している地域の約2割が無居住化し、国土の約6割は無人化すると分析されている。

人口の半分以上は三大都市圏に暮らすので、少子高齢化はまったく実感できていないのである。だから、地方がどんどん死んでいくのに無関心のまま放置されている。

日本崩壊の過程が人口動態から透けて見える

この現象を見ると、日本の崩壊はどのように始まるのかは明確に見えてくるはずだ。

「都会に住む日本人が無関心のまま最初に地方が死んでいき、やがて都市部もまた少子高齢化に飲まれて崩壊する」


これが、人口動態から見た日本の崩壊の姿である。少子高齢化という病魔は、「地方」という最も弱いところを破壊して壊死させてから、都市部に侵食していくのだ。


増え続ける「買い物弱者」

最近、地方で買い物ができずに孤立する「買い物弱者」の問題が表面化しつつある。

地方は人口が少ないので、そこでビジネスをしても割が合わない。だから地方に進出するビジネスは少ないし、逆に地方のビジネスはチャンスを求めて都会に向かう。

仕事が消えれば、若者も消える。地方に残されるのは常に高齢層である。高齢層は消費が弱い。だから地方の個人商店は売上が上がらず、店主の高齢化も相まって次々と廃業を余儀なくされていく。

地方で暮らすというのは、不便と隣合わせである。都会ではどこにでもあるファストフード店やコンビニも採算が合わないので進出しない。

そこに今まであった個人商店さえも消えていくのだから、地方ではモノを買いたくても買えない人たちが大量に出現しているのである。

地方は、もはや買い物すらできない陸の孤島に

2015年の経済産業省調査では、こうした60歳以上の買い物弱者数は700万人いると試算している。


若年層であれば、こうした環境であっても「インターネットで買い物すればいい」と考える。しかし、高齢者はそんなわけにいかない。

高齢層は年齢層が高くなればなるほどテクノロジーから疎くなり、インターネットの基本さえ分からない。

それだけではない。人口が減り、出歩く高齢者も減っていくと、交通機関も赤字経営となって維持できない。電車は走らなくなり、バスの路線もなくなり、交通はいよいよ不便になる。

銀行も、病院も、郵便局も、赤字経営になれば撤退していくしかない。当然のことながらATMもない。


そうなれば、地方は陸の孤島も同然の状態となり、いくら郷土愛が強くても、そこで暮らしていけなくなってしまう。こうした状況が延々と続いており、少子高齢化によって状況は悪化するばかりだ。


自然災害からのインフラ復旧すら危うい

ファストフード店もない、コンビニもない、個人商店もない、交通機関もない、銀行もない、病院もない、郵便局もない。少子高齢化はそうやって地方を「壊死」させてしまう。

人口が減り、高齢化し、やがて消えていくのだから、地方が再生できると思う方がどうかしている。

昨今は地震やゲリラ豪雨や台風と言った自然災害も大型化しているが、地方がこうした自然災害に被災していくと、やがてはインフラの復旧ができなくなる可能性も高い。

インフラが消えれば生活環境は極度に悪化する。地方は再生よりも荒廃に向かう。

見捨てられた高齢者が認知症で這い回る地獄絵図

2018年、「70歳以上の割合が2,618万人となった」と総務省は発表したというのは冒頭でも書いたが、気がかりなのは2024年には日本で最も人口の多い団塊の世代がすべて「75歳以上」となってしまうことだ。

認知症は75歳を過ぎると急激に増えていく。2024年から認知症は大きな社会問題として見えるようになっていく。2026年には高齢者の5人に1人が認知症患者となる。これは患者数にすると約730万人である。


日本の地方は病院も介護施設もなくなっている。だとすれば、あと10年もしないうちに、見捨てられた高齢者が認知症で這い回る地獄絵図が発生したとしてもおかしくない。実際、そうなると危惧する人もいる。

地方の人々は日本をあきらめた

少子高齢化に叩きのめされ、地方は疲弊し、荒廃し、そして見捨てられた。そして、地方の人々はもうこの状況が改善できないことを悟り、再生をあきらめ、日本をあきらめた。

しかし、都会に住む日本人はまったくそのことに気づいていないか、気づいても無関心のままである。これで日本はこれからも大国でいられると楽観的に思える人はどうかしている。


日本を愛し、日本の未来を憂うのであれば、日本最大の国難は少子高齢化であると強く認識しなければならない。もう手遅れの一歩手前まで来ている。


危機感が共有できていないうちは何も始まらない

少子高齢化が日本を破壊する時限爆弾になっているという意識は、まだ日本人全体に共有されていない。そして、危機感もまた希薄だ。

すでに少子高齢化が地方をじわじわと殺している現状にあっても、国民の半数は三大都市圏に住んでいるので、まるで他人事のように「見て見ぬふり」をしている。

しかし、少子高齢化によって税収が減っている上に、高齢者にかける社会保障費が膨れ上がっている。

少子高齢化の放置によるツケは、年金受給年齢の引き上げ、年金の削減、医療費負担の増大、税金の引き上げ……という見える形で、日本人全員にのしかかってくるようになっている。

人口動態から見ると、少子高齢化問題は解決するどころかより深刻化してしまうわけで、もう日本人はこの問題を無視できないところにまできていることを認識すべきなのだ。

自滅へのトロッコに乗った私たちにできること

最初にやらなければならないのは、とにかく「少子高齢化が日本を自滅させる」という共通認識を持ち、これを広く周知して国民の意識と議論を高めていくことだ。


危機感が共有できていないから問題は先送りされてきた。ここで少子高齢化の危機感が共有できなければ、日本は破滅的な結末を迎えてしまう。

この危機感が共有できたら、出生率を上げるためにどうするのか、地方をどう救うのか、少子高齢化を解決するために税金はどのように配ればいいのか、政治家は何をすべきなのか、社会はどのように変わるべきなのか、すべての議論が進んでいくことになる。

危機感が共有できていないうちは何も始まらない。だから、「少子高齢化による日本の崩壊」という未来が見えた人は、まず最初に日本を救うために「大変なことが起きている」と叫ぶ必要がある。もう時間がない。
https://www.mag2.com/p/money/530806
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/485.html#c2

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
39. 中川隆[-9405] koaQ7Jey 2019年6月21日 11:20:28 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3079]
TK邸訪問(その5):驚きのオイロッパジュニアのサウンド・・・(^^; [2011/08/06 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1148.html


えっと・・・月末月初の輻輳状態のために、帰宅が遅くって・・・おさらいの進みが悪い上、今回聞かせていただいた機器について、全くと言って良いほど知識がないということもあって、記憶が乏しくて・・・どの機器が、どの系統の時に使われてたのかがさっぱり・・・(^^;

そんなわけで、昨日のお話しで、ウエスターンのプレーヤーをご紹介しましたが・・・あれは、まだ、この後の再生系で登場したということが判明し増した・・・(^^;

で、多分、この時の送り出しは、EMTだったと思われます・・・m(_ _)m

ま、それはともかく・・・この珍しい、励磁型のSP、オイロッパジュニアのお話に・・・

っと言うのも、送り出しがどうこうと言う事はどうでも良くなる、驚きの体験だったからです・・・


【オイロッパジュニアを】
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1148.html

片チャンネルのアンプの調子が悪く、最近ならされていなかったとのことで、寝起きの音しかしないのでと、乗り気でないTKさんに、是非にとお願いしたわけですが・・・

その準備に少しかかって・・・やはり、片チャンネルからは、プチ、ジリジリ、ギャーと、時折ノイズが出ますが、一応、両チャンネルとも鳴ることが確認でき・・・

いよいよ、このオイロッパジュニアを聞かせていただいたわけで・・・


【ベートーベンの第九】


おかけいただいたのは・・・フルトヴェングラー:バイロイト第九第4楽章の前半を・・・

おお、おおお!・・・ガ〜ン!!・・・やっぱり来ました!(@@;

レコードに針を下ろされた瞬間は、溝をトレースする音も盛大に、ゴ〜ッと・・・冒頭、太鼓や管、弦の音からは、古い録音なりのナローなサウンドが・・・

ところが、すぐさま太鼓のパンッと飛んでくる音に、緊張と熱気の塊のような管と弦・・・深々と地面ごと救い上げて押し寄せてくるようなコントラバスの低い音色・・・

そのダイナミックなコントラストに、ノイズやレンジのことなど、一瞬にしてどこかへ・・・グングン、ドラマチックな演奏の波に飲み込まれ、溺れて行く・・・息継ぎをどこでして良いのかさえ分からなくなるほどに・・・

っと、演奏の隙間に聞こえた、会場の咳払い・・・鳥肌!!!

その咳払いの周辺の音の澄み方に、驚きの感覚!・・・ノイズ交じりの音の向こうに、澄んだ巨大なホールの空間が広がったような気がして・・・

と、その巨大なホールの空間・・・地の底を思わせる低く太い弦の音色が、お馴染みのメロディーに・・・相変わらず、目の前の世界では、プチパチとノイズが聞こえているんですが・・・オイロッパの向こうに見える巨大なホールの空間には・・・バイオリンが優しく澄んだ空間にたなびいていく・・・次第に金管も交えた壮大な演奏に・・・

っと、スリル満点のジェットコースターの頂上に止まったかと思った瞬間・・・男声の歌が正面から搾り出されるように飛び出してくる・・・なだらかなうねりから、コーラスが入って、再び静かに盛り上がり始め・・・女声が伴ってグングン高みへ・・・コーラスと共にずっと登り詰める・・・

プチパチのノイズだけの空間に戻って・・・思わず、口から出たのは・・・う〜ん、素晴らしい!

アンプ不調のノイズや寝起きの音?・・・レンジが狭くナローな音・・・そんなの全く関係ない!・・・意識は、あっという間に、向こうの空間に入り込んだかのように、演奏を全身で感じ、受け止めようと集中し、手前の空間が消え去っていた・・・

ふと気がつくと手前の世界に戻りって・・・いやいや、凄い!いや〜参りました!・・・って状態に

正に、現代オーディオとは、全く異なる次元の音世界・・・

素晴らしい演奏のソースがあって、大切な部分だけは確実に伝える力のあるシステムがあればこその、とびっきりの感覚を体験させていただきました!・・・

っと、次にかけられたのは・・・園マリで夢は夜開く・・・

どっひぇ〜!(^^;・・・ギターの伴奏にベースが下支え・・・録音が新しいからか、中高域が先程とはガラッと雰囲気が違う・・・ああ、中高域の見通し?透明感?・・・ボーカルが、熱く目の前で歌いだした・・・ことばを大切に語るように歌う・・・詩の重みがずっしりと・・・

何とも実体感のある演奏・・・音の密度が桁違いに高い気がする・・・でも、何より、曲のイメージの伝わり方が違う気が・・・

耳から脳へ、なんて無粋なイメージでなくて・・・直接、胸が熱くなるような・・・

それこそ、胸ぐら掴まれ、これが分からんのか!って、凄まれているみたいな・・・(^^;

っと、お次は、再びクラシックで・・・ありゃ、残念、夜が開ける・・・今日はこれで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1148.html





http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c39

[リバイバル3] ドイツの音楽はドイツの真空管アンプで聴こうよ 中川隆
40. 中川隆[-9404] koaQ7Jey 2019年6月21日 11:51:08 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3080]
TK邸訪問(その6):オイロッパジュニアで次々と・・・(^^; [2011/08/07 07:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1149.html


突然、胸元をグッとつかまれたように、驚きつつも、身動きできなくなるような、迫ってくるサウンドを聞かせてくれたオイロッパジュニア・・・アンプの不調から、最近、聞かれていなかったので、寝起きの音だからと・・・いやあ、とてもそんな風には・・・いきなり気持ちを鷲掴み状態ですから(^^;

で、お次は、モノラル盤で、奥行きが良く出るんですと・・・


【こちらがモノラル用のアーム】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807064721f10.jpg

バーンスタイン:ウエストサイドストーリーをかけていただいた・・・

ほー!今度は、随分レンジが広がった感じが・・・録音が新しいんでしょうか?・・・

クラリネットやドラムやホーンセクションが・・・指パッチンが綺麗に響く・・・それぞれの楽器が個々に自分のパートをキチンと聞かせ、とってもカッコいいサウンド・・・だったんですが、ちょっと高域がキツイので、そこそこで中断・・・

こっちをかけましょうと、シュタルケルのコダーイ無伴奏チェロソナタ第1楽章を・・・

【シュタルケルのコダーイ】


チェロの中高域あたりが、ちょっと切ない感じに聞こえて・・・中低域の深い表現と交互に・・・それにしても何て滑らかで澄んだ響なんでしょう!

深い悲しみのシーンから心が入り乱れ葛藤するようなシーンへと・・・怒り?はたまたやるせない悲しみに?・・・という感じに、次から次へと思い浮かぶ情景が変わって行く・・・

しかし、その澄んだ深い響と悲しく切ない中域の綺麗な響、やるせない悲しみのように澄んだ中高域の響と・・・目まぐるしく変わるイメージを簡単に思い浮かべられるような熱く鬼気迫る演奏・・・

いやあ、良かったです!素晴らしく引き込まれる演奏ですね・・・

お次は、フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲を・・・

【フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲】


豊かなホルンの調べから、静かにドラマチックな弦の盛り上がり・・・ホーンと太鼓が加わって壮大な雰囲気に・・・バイオリンが不安で悲しげな雰囲気に・・・また穏やかなホーンの調べ・・・バイオリンの明るい音色でシーンが変わり目くるめく世界に・・・やがて再び勇壮なシーンへ・・・って感じに

この曲も疎くて、どんな曲なのか良く分かりませんが、映画を見ているように、情景が次第に変わっていく感じで、ついつい引き込まれていきました・・・

次は、フルトヴェングラー指揮ミュンヒメニューイン(Vn)でベートーベンのバイオリンコンチェルト・・・

【メニューインのバイオリンコンチェルト】


穏やかな弦の調べから繊細で綺麗な音色のバイオリンがクラリネットと交互に・・・バイオリンの繊細に澄んで滑らかに伸びる中高域が何とも心地良いく・・・何か、このどことなく儚いようなバイオリンの音色に、気持ちが吸い寄せられるような感じが・・・

う〜ん、なんなんでしょう?・・・何を聴いても、直ぐに引き込まれてしまいますね・・・

っと、ここまででオイロッパジュニアでの演奏は終了・・・

で、再びお茶タイムに・・・同時に、TKさんは次の準備を・・・

【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


お次はこちらのスピーカー・・・ロンドンウェスターンのSP(2080A+2090A)だそうです・・・

さて、一体どんな演奏を聞かせてくれるのか?・・・

おっと、外が明るくなってきた・・・なので、今日はここで時間切れ・・・

毎度、こま切れですみませんm(_ _)m・・・なかなかおさらいが進まないもので・・・(^^;

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/698.html#c40

[リバイバル3] ウェスタンエレクトリック伝説 中川隆
177. 中川隆[-9403] koaQ7Jey 2019年6月21日 11:56:18 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[3081]

TK邸訪問(その1):驚きの連続・・・(^^; [2011/08/0207:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1144.html

酒仙坊邸のオフ会でお会いした、酒仙坊さんご愛用のStream Playerと言う再生アプリの作者でもあるFさんから、きっと惹かれるものがあるんじゃないかと、ご紹介いただいたTKさんのお宅へ伺ったお話を・・・

ただ、若輩者のσ(^^)私には、機器の名前さえ聞いたこともない珍しい・・・多分、お好きな方には、お宝の山なんでしょうが・・・珍しい機器ゆえ、そのいわれも何も分かっていないと言う、もったいない状況でして・・・

ま、とにかく、のっけから驚きっぱなしの、衝撃的な体験でした・・・

まず、お部屋に置かれた機材・・・広さは、12〜13畳だと思うんですが・・・巨大な機材が、所狭しと置かれていました・・・

更に、その周りは、入り口以外の3面が、別の部屋に隣接していまして、そこに膨大なライブラリが・・・SPやLPなどレコードとテープも・・・そのコレクションの数は、千の単位を遥かに超える膨大な量だそうで・・・(@@;

一方で、インフラノイズの機器を使ったPCオーディオもされているそうですが、残念ながら、今回は時間の関係で聞けませんでした・・・

さて、その膨大なレコードを聞かれるメインの送り出しは・・・


【EMTのターンテーブル】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110801020807305.jpg


送出しは、EMTのターンテーブルで、奥がモノラル用、左がステレオ用、手前は自作?のアームのようでした・・・カートリッジは・・・ステレオ用はオルトフォンのSPU・・・スミマセン良く分かってませんm(_ _)m

で、最も興味深く、驚きだったのが・・・その設置方法・・・中が丸見えですが、これも音のために外側のパネルを外しておられるのだそうで(これはσ(^^)私の勘違いのようで、もともとこれをコンソールに入れて使うんですね)・・・それより、一番下のボードからミルフィーユのように何層にもなっているのは、米松の合板を重ねて接着したボードの間に、カーペット使い古しのウール毛布あるいは綿毛布を数枚挟んで、浮揚?されておられるようで・・・この組み合わせで、音の調整をされているのだそうで、長年の試行錯誤の積み重ねで、そのノウハウを、文字通り積み重ねられてのセッティングだとか・・・(@@

で、こちらは、更に分かりませんが・・・昇圧トランス・・・

【積層浮揚セッティングの昇圧トランス】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108010208073bd.jpg


こちらも、積層浮揚セッティングされた昇圧トランスで・・・一番奥一番手前のもので聞かせていただいたようです・・・

それから、プリアンプは、マランツの#1で・・・

【プリはマランツの#1】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110801020806b91.jpg


これは、左右チャンネルに2台をいれているのだったと思いますモノラルを左右チャンネルに各1台を使われてました・・・(汗

でもって・・・パワーアンプは・・・


【巨大な管球式パワーアンプ】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108010208062ac.jpg


Audio Researchの巨大な管球式のパワーアンプで・・・6550が何十本も使われていて、片チャンネル250WをBTL接続?されて、500WのモノラルアンプAcoustat#6が#3を上下2台連結していて、入力端子が2台分あるので、これにそれぞれ接続して使われているそうです・・・

で、この巨大な超度級管球式アンプ2台で、左右のそれぞれのSPを駆動されていると・・・

でもって、このアンプが支えているのが・・・AcoustatのコンデンサーSPのサウンド・・・

【超巨大モニュメントのようなSP】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080102080606d.jpg


それにしても・・・なんて巨大なSPなのでしょう!・・・2.5m位あるんじゃないでしょうか?・・・もう天井スレスレです!(@@

と言うことで・・・これが、冒頭、聞かせていただいたシステムで・・・

っと、残念ながら、今日はここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1144.html



▲△▽▼


TK邸訪問(その2):これ、コンデンサーSP?・・・(^^; [2011/08/0307:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1145.html

さて、いよいよ、TK邸で初めて見る機器達・・・その背景にあるものを、全く知らないと言うもったいない訪問だったのですが・・・何より、まず目が行ったのが、その設置方法・・・

丁度、ゲル浮揚実験で、機器を浮かせて聞ける音の不思議に夢中でしたから・・・ウール毛布や綿毛布と米松合板の積層浮揚という設置方法には、興味津々!(^^;

果たして、どんなサウンドを聞かせてくれるんだろう?・・・

巨大なモニュメントのようなSPは、後の壁からは1mほど離れたフリースタンディング・・・

リスニングポジションは、部屋の中央を中心とする1辺2m強の三角形の頂点・・・

SPとの距離は、拙宅と似たようなものですが・・・さすがにこの大きさの板状の物体があると、圧巻ですね・・・まるで、その部分には、壁か柱が立っているような感じです(^^;

で、最初におかけいただいたのは・・・ソニーロリンズのサキソフォンコロッサスから、2曲目のYou don't know what love is.

うわっ!!(@@;・・・冒頭から、めっちゃぶっといサックスに、思わず体がビクッと浮いた!

まるで、ラッパの口に耳を近付け、直接、リードの振動板の振動する音も逃さず聞こうって感じ・・・

リードの音の直接音と、そこからラッパの開口部までの金属パイプを息が通り抜けて広がる音・・・

そのぶっといサックスの後方に、暖かく包み込むようにベースとドラムのリズム・・・

ブラシで叩くシンバルの音も生々しく、優しくそっとサポートするピアノの音も軽やかに・・・

なんとも鮮烈なサックスの音を、正にかぶりつきで浴びるように聞かせていただきました・・・

何とエネルギッシュで、鮮烈な音なんだろう!

この巨大なモニュメントのような平面から・・・中身は極々薄いフイルムなのに・・・

何とも不思議な鳴り方!・・・座って聞いても、正面に中央に・・・立って聞いても正面中央に・・・

音像の出来方も何とも不思議・・・

コンデンサーSPも、こんな、鮮烈でエネルギッシュに鳴るものなんだ・・・(@@

単身赴任中・・・2年半ほど前に、千葉の通称クオードを聴く会で、初めて体験した、コンデンサーSPのエネルギッシュな鳴り方・・・


【186】090124 クォードを聴く会 Part3(DECCAのSPを聞く@) [2009/01/28]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-206.html


以降6話・・・

この1話目の中のリンク先にある通り、ESL-63ProやESL-57をフリースタンディングで、少し離れた位置から、聞かせていただいて、膜のSPが、非常にパンチ力のあるサウンドが出るんだ・・・って事を体験したことがあったんですが・・・

今回お聞かせいただいたのは、振動板の面積が、2倍以上ある上、ほぼかぶりつきのニアフィールドだからと言うのもあるのでしょうが・・・

また、全く違った鳴り方の印象・・・ホント、ビックリでした!(@@

っと、面食らって、しばし感心していると・・・

次にかけていただいたのは・・・ブラックコーヒーを・・・

どひぇ〜!・・・めっちゃ近い!(^^;

最前列のテーブルで、マイクなしに直接、歌を聞いているようなかぶりつき状態・・・ミュートトランペットも時折、耳の近くまでやってくる・・・

熱く妖艶なボーカルに見つめられながら・・・目の前で聞いている・・・そんな感じ・・・

っと、ここで一旦お茶タイム・・・

ここで、ご一緒させていただいた大さんが、以前のプレゼントのお返しで・・・っと、ヴァンゲルダーがカッティングまでしたレコードをプレゼント・・・入手して、クリーニングもしていないと・・・

じゃあ早速・・・っと、残念、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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▲△▽▼


TK邸訪問(その3):一体何を聴いているの?・・・(^^; [2011/08/0407:00]
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さて、のっけから、コンデンサーSPって、こんな鳴り方するの?と、驚くばかりのエネルギッシュで鮮烈なサウンドを聞かせていただき・・・

演奏の熱気・・・歌の思い・・・何か、この曲の一番熱いところはここなんだよ!・・・って感じで、ストレートに迫ってくる・・・そんなサウンドに、ああ、音楽ってこんな風に感じれないと面白くないんだなと、ハッと気づかせていただいた気がします・・・

っと、冒頭の興奮状態をクールダウンするかのように、お茶タイムに入り・・・

ご一緒した大さんが、持参された・・・ヴァンゲルダーがカッティングまでしたレコードのお話から・・・ジャケットのない特殊なレコードで・・・ノーマングランツが起こしたクレフやノーグランの音源に近いものとのこと・・・

っと、先程の再生系のお話があって・・・SPUのGシェルから、384を通ってマランツ#1のフォノイコを使っての再生とのことでした・・・

それから、ウェスタンのプレーヤーとフェアチャイルドのプレーヤーのお話になりまして・・・じゃ、ちょっとかけましょうかと・・・


【フェアチャイルドのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110804052523f80.jpg


フェアチャイルドのプレーヤーで、エラフィッツジェラルドをモノラルで・・・

う〜ん・・・声の存在感が凄い・・・バックの演奏を聞くと、古さを感じさせる録音って感じなんですが・・・歌の生々しさと言うか存在感は、全く古さを感じさせない・・・

【カートリッジは225A?】   
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080405252334b.jpg

 【ユニークな駆動方式】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108040525229e9.jpg


回転速度を、上部のレバーで切り替えると、下のモーターのところのコックドベルトを切り替える仕組みになっているのだそうです・・・

それはそうと、σ(^^)私には・・・ステレオでも、モノラルでも、立っても、座っても・・・目の前あたりに声の主がいるようななり方が、不思議で・・・

アクースタットのコンデンサーSPの鳴り方に、何か、パネルの位相を変えているとか、仕組みがあるのか?と伺ってみたんですが・・・上下3枚ずつのパネルを、フルレンジとして、同一位相で鳴らしているのだそうで・・・なお更、不思議な鳴り方だなあと・・・トーンゾイレのSPみたいなものかなあ?

っと、今度は、先程の大さんが持参されたレコードをかけてみましょう・・・後で、クリーニングもやってみましょうと・・・

送り出しを再びEMTに戻して、かけられたレコードは・・・オスカーピーターソン?

ここまで聞かせていただいたレコードは、ほとんどスクラッチノイズがしなかったんですが・・・こちらは、結構スクラッチノイズが聞こえます・・・

古い録音らしい、中域中心の暖かなサウンドで、柔らかなピアノの演奏に、とっても心地良く響くクラリネット・・・ブラシもベースも控えめにリズムを刻んでいる・・・とても軽快に楽しい演奏・・・

っと、それじゃあ、ちょっとクリーニングをやってみましょうと・・・

【クリーニングを】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108040525221dd.jpg


まずは、TKさんオリジナルの洗浄剤にオリジナルのブラシを使って、粗洗いで、溝の汚れを浮かして・・・別の液で別のブラシで表面の汚れを濯ぐ・・・で、洗った液をバキュームで吸い取る・・・

ざっと、片面のクリーニングを見せていただいて・・・この間、ほんの5分程度・・・

まだ、充分乾いていませんが、ちょっと再生をと、再び再生・・・

おおお!・・・凄い!全く別のレコードを聴いているみたい!(@@

スクラッチノイズは、少し残っていますが、冒頭のピアノの音が・・・クリーニング前は、音が丸く、酷く曇った感じだったのが明らかに・・・ホントに、同じ曲か?と疑うほどに抜けのよい軽やかなサウンドに、大変身!・・・ピアノの打鍵の瞬間の音が非常にクッキリ・・・クラリネットも数倍、演奏に力と抑揚がついてクリアに抜けのよい感じに・・・

いやいや・・・これほどまでに変わるもんですか!(@@

っと、次にかけられたのは・・・西田佐知子の女の意地・・・

は〜!・・・冒頭のサックスがドッと飛んでくる・・・っと、ボーカルの何と存在感のある歌声!

「ことば」が「詩」として、はっきりと迫ってくる!・・・

間奏のギターも、音にもの凄いエネルギー感が・・・ああ、でも、やっぱりサックスの存在感が強烈に印象に残ります・・・(^^;

こんどは、クラシックをと言うことで、ジネットヌヴーでショパンノクターンを・・・

【ジネットヌヴーでショパンノクターンを】


ああ、なんて物悲しく切ない演奏!・・・セピア色の雰囲気ではあるんですが・・・なんと言うか・・・あっという間にバイオリンの調べに、気持ちが引き込まれ、思わず胸が熱くなる・・・気がつくと、手のひらをギュッと握り締めていた・・・

う〜ん・・・じわっと来るショック・・・自分は普段、何を聴いているの?・・・

音じゃなく、音楽って、こう言う事・・・っと、今日は、ここで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

コメント

やっぱり出ましたか。

西田佐知子がやっぱり出ましたか。TKさんのお宅は以前に訪問させていただきました。システムは若干違っていますが、「オーディオの極道」いや「オーディオ道の極み」といった印象でした。通常のオーディオが安物のTVドラマか、映画とすれば、TKさんのオーディオは、歌舞伎か京劇といった印象で伝統の重み、文化の香りがします。この道にはまりかけているのが、年は若いが大さんでしょう。
[2011/08/04 11:47]


酒仙坊さん、コメントありがとうございますm(_ _)m
現代オーディオとは一線を画す、全く別の音楽再生という感じで・・・
この曲、この演奏の、ここを聴かずして・・・と言った感じで、σ(^^)私の感覚では、究極のクローズアップサウンドの方向ってことになる気がします・・・このサウンドに嵌ったら、もう他は・・・(^^;
ただ、ふと思ったのは、このオーディオ再生を堪能するには、この音に合うソースも充分持っていればこそなのかなと・・・

[2011/08/04 12:32]


忘れてはならないのは
ものの価値です。
オイロッパ系のシステムは
現代のハイエンドスピーカーと
比較して特性で劣るものは
ありません。かかっているコストは
とんでもないものです。
国の威信をかけたものですから
オーディオメーカーが営利目的
で開発するものとは
かかるコストも桁が違います。

凝縮した音のものだと片付けるのは
せっかくの経験がもったいない。
レンジの不足感があるならツイータを
加える方法がありますが、
音楽の本質に気づくべきです。
[2011/08/06 02:36]


スタジオマンさん、コメントありがとうございます。
レスが遅くなってスミマセンm(_ _)m
このSPの素性を全く知らないもので、特性やその実力については、分かりませんが、聞かせていただいた音楽に、強く引き寄せられたのは確かです。
仰る通り、現代録音のソースを再生すれば、その実力を知ることが出来たのかも知れませんね。
ソースや駆動系も近い世代のもので聞かせていただいたわけですが、その中に時折聞き取れる微細で繊細な音と澄んだ音色が、その片鱗だったのかもと思っています。
それとは別に、気持ちが強く惹きつけられたのは、演奏そのもののパワーが大きいとは思うのですが、それをキチンと伝えられるシステムだったからだと思うのですが、それが、一体どういう部分なんだろうと言う興味が強く湧いてきます。
そういう部分をしっかり受け取れる感性と、キチンと再生できるオーディオ的ノウハウを身に付けたいなと思います・・・道のりは長く、険しそうですが・・・(^^;
[2011/08/07 09:51]


極道

一言で極道だと思います。
料理でも、お酒でも
極めていくとそうなっていくと
思います。知れば知るほど、
いい物を見れば見るほど
深みにはまっていく。
結局はその人の情念にかかわる
こと。

Mt.T2さんがいったい自分は
なにを求めているのかに
早く気づかれて、枝葉の部分を
調整するのでなく、自分自身を
見つけられることを期待します。
高額なヴィンテージを使わなくて
ご使用中の機器で、ヴィンテージが
持つ本質を出すことは可能です。
ただし物理的な差を縮めることは
必要です。いくら数百万する現代の
ハイエンドスピーカーでも
オイロダインのドライバーの
振動板のエネルギーには負けます。
物量というのはやはり必要です。
でも他の方法である程度は
カバーできるのです。

インシュレーターや、ケーブルなどで
後からつじつまを合わせるより
つじつまを合わせる必要のない方法を
探してください。
[2011/08/08 10:54]


スタジオマンさん、コメントありがとうございます。

> Mt.T2さんがいったい自分は
> なにを求めているのかに
> 早く気づかれて、枝葉の部分を
> 調整するのでなく、自分自身を
> 見つけられることを期待します。

訪問時のおさらいを、最後までわりましたが、まだσ(^^)私には・・・
中域の重要性とモノラルのエネルギーなんて辺りを、今後、自分のシステムにどのように反映させるのかを考えていこうかとは思っておりますが・・・

ちょっと、道を極めると言うところを目指すつもりはなくて(^^;
最後に振り返った時に、自分なりにやり切った充実感が得られれば嬉しいですね・・・

> 高額なヴィンテージを使わなくて
> ご使用中の機器で、ヴィンテージが
> 持つ本質を出すことは可能です。

これには興味津々です!・・・が、その前に、本質を知ることが先ですが(^^;

> ただし物理的な差を縮めることは
> 必要です。いくら数百万する現代の
> ハイエンドスピーカーでも
> オイロダインのドライバーの
> 振動板のエネルギーには負けます。
> 物量というのはやはり必要です。
> でも他の方法である程度は
> カバーできるのです。

この辺りが、ノウハウとして身に付けられればと、憧れます!(^^;

> インシュレーターや、ケーブルなどで
> 後からつじつまを合わせるより
> つじつまを合わせる必要のない方法を
> 探してください。

う〜ん、経験として、今のσ(^^)私には、これも必要なんだと思っているのですが・・・
やっぱり、道のりは長そうですね・・・
[2011/08/09 17:57]

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▲△▽▼



【1094】110703 TK邸訪問(その4):これがオイロッパジュニア?・・・(^^; [2011/08/0507:00]
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1147.html


さてさて、じわじわ感じ始めた焦り・・・自分は今まで、何を聴いてきたのか・・・って、過去、何度かこのパターンになったことがあるんですよね・・・(^^;

良い音って何?・・・

元々は、映画や音楽を鑑賞して、ハッとしたり、グッと来て感動したくて、そんな体験が、少しでも多く出来ないか?ってのが始まりだったような気がするものの・・・

それが、いつの間にか、機器やアクセサリーを変えた時の音の変化に一喜一憂して・・・結局、何がなんだか分からないまま・・・

でも、そんな事とは、全く関係無しに、聞かせていただいた曲は・・・こんなにエネルギッシュに、ストレートに、その歌や演奏の思いや熱気をぶつけてくる・・・音楽って、こんなに楽しく、凄いものなんだよって・・・

そんな思いが、徐々に体中に染み込んできた頃・・・TKさんから、Mt.T2さんはどんな曲が?とリクエストを求められたんですが・・・このジワジワ来るショックのため、半ば放心状態の頭には、全く何も思い浮かばない・・・慌てて、何でも聞きますのでと答えるのが精一杯・・・(汗

と、それじゃあ今度はポピュラーを・・・そうだ、オーディオ的にポピュラーなこれを、さわりの部分だけと・・・かけられた曲は・・・ドナルドフェイゲンのナイトフライ・・・

【ドナルドフェイゲンのザ・ナイトフライから】
1094-01ドナルドフェイゲンのナイトフライ.jpg

あっ!・・・こう言うことなんだ・・・・

レンジも広く、抜けがよく、非常にタイトに、極めて歯切れの良い、シャープにリズミカルにカッコいいサウンド!・・・フュージョンらしいサウンド・・・そう、これはそのまま、そういう風に鳴るわけなんですよね・・・

膜のSPなので、微細な音は得意で、アタックの時の立ち上がりが早く、シャープで、ドラムの制動も素早くドスッと・・・量感、重量感と引き換えに、素晴らしいトランジェント・・・なんて感想が、直ぐに頭に浮かんでくるわけです・・・

こうじゃないんですよね・・・ここまでに聞かせていただいた曲は、何か、頭に、気持ちに、ガツンって来るんですよね・・・

何てσ(^^)私の思いはともかく・・・この時、話題は、先のクリーニング前後の音の変化を聞くと・・・ひょっとすると、レコードを掃除すれば、勿論全部とは行かないものの、半分位は、このサウンドに近付けるんじゃないかって、思ってしまう・・・なんて話題で大ウケ!大盛り上がり・・・(^^;

更に、Gシェルで、こんなにトランジェントが良いのは凄いってコメントがあり・・・実は、ここにもTKさんならではのチューニングが施されているとのことで・・・一同、感心して納得・・・(^^;

さてさて・・・次は、更なる驚きの体験へ・・・

TKさんは、片チャンネルのアンプの調子が悪いので・・・それに、最近鳴らしていないので、寝起きの音しかでませんからちょっと・・・って感じだったんですが・・・

是非にと、お願いして聞かせていただきました・・・(^^;

まず、送出しは・・・ウエスタンのプレーヤー・・・あれれ?ここではまだ使われてなかったかな?・・・この後のもう一つの再生系の時に使われたのかも?・・・もう記憶になくって・・・m(_ _)m
⇒やはり、このプレーヤーは、SP専用で、この後のもう一つの再生系の時に聞かせていただいととのこでしたm(_ _)m

【ウエスタンのプレーヤー】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110805062338d98.jpg


これは、演奏前なので、ターンテーブルの上にカバーが乗ってますが、演奏時には、このかバーがどけられ、綺麗なターンテーブルシートが姿を現しました・・・

おそらく、ご存知の方々には、珍しいものなのだろうと思うのですが・・・無知ゆえ、こんな、コメントしかかけないんです・・・スミマセンm(_ _)m

でもって・・・今度の主役はこちら・・・

【オイロッパジュニア】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/201108050623370fc.jpg


えっと、こちらも、全く、知識がなくて・・・オイロダインという名前を聞いたことがあるだけで・・・その小型バージョンなのだろうとは思うのですが・・・オイロッパジュニアというSPだそうです・・・ これは、全く逆で、クラングフィルムオイローパジュニアはクラングフィルムオイロダインより前のモデル(オイローパジュニアの小型版がオイロダイン)だとのことでしたm(_ _)m

励磁型のSPだそうで・・・要は、今のSPユニットの後のマグネットの部分が、電磁石になっているってことですよね?(^^;

なので、このユニット・・・通常は上のホーンのドライバと下のウーファーの2つ、左右では計4つの励磁電源が要るのだそうで・・・本来はそれぞれ別々に電源を当てておられるそうですが・・・この時は、1組が貸し出し中とのことで、左右、各1台の電源で・・・

で、このSPを駆動するアンプは?・・・多分、ウエスタンのプレーヤーの右にあった黒い大きな2つの箱がそうなんでしょうが・・・画像撮るのを忘れました・・・多分、ウエスタンのアンプだったような・・・スミマセンm(_ _)m このパワーアンプは、同じくクラングフィルム製のKL401dと言うアンプだとのことでしたm(_ _)m

ってわけで、不調ながらに、無理を行って聞かせていただいた・・・っと、ここで時間切れm(_ _)m

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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TK邸訪問(その5):驚きのオイロッパジュニアのサウンド・・・(^^; [2011/08/06 07:00]
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えっと・・・月末月初の輻輳状態のために、帰宅が遅くって・・・おさらいの進みが悪い上、今回聞かせていただいた機器について、全くと言って良いほど知識がないということもあって、記憶が乏しくて・・・どの機器が、どの系統の時に使われてたのかがさっぱり・・・(^^;

そんなわけで、昨日のお話しで、ウエスターンのプレーヤーをご紹介しましたが・・・あれは、まだ、この後の再生系で登場したということが判明し増した・・・(^^;

で、多分、この時の送り出しは、EMTだったと思われます・・・m(_ _)m

ま、それはともかく・・・この珍しい、励磁型のSP、オイロッパジュニアのお話に・・・

っと言うのも、送り出しがどうこうと言う事はどうでも良くなる、驚きの体験だったからです・・・


【オイロッパジュニアを】
https://mtt2.blog.fc2.com/blog-entry-1148.html


片チャンネルのアンプの調子が悪く、最近ならされていなかったとのことで、寝起きの音しかしないのでと、乗り気でないTKさんに、是非にとお願いしたわけですが・・・

その準備に少しかかって・・・やはり、片チャンネルからは、プチ、ジリジリ、ギャーと、時折ノイズが出ますが、一応、両チャンネルとも鳴ることが確認でき・・・

いよいよ、このオイロッパジュニアを聞かせていただいたわけで・・・


【ベートーベンの第九】


おかけいただいたのは・・・フルトヴェングラー:バイロイト第九第4楽章の前半を・・・

おお、おおお!・・・ガ〜ン!!・・・やっぱり来ました!(@@;

レコードに針を下ろされた瞬間は、溝をトレースする音も盛大に、ゴ〜ッと・・・冒頭、太鼓や管、弦の音からは、古い録音なりのナローなサウンドが・・・

ところが、すぐさま太鼓のパンッと飛んでくる音に、緊張と熱気の塊のような管と弦・・・深々と地面ごと救い上げて押し寄せてくるようなコントラバスの低い音色・・・

そのダイナミックなコントラストに、ノイズやレンジのことなど、一瞬にしてどこかへ・・・グングン、ドラマチックな演奏の波に飲み込まれ、溺れて行く・・・息継ぎをどこでして良いのかさえ分からなくなるほどに・・・

っと、演奏の隙間に聞こえた、会場の咳払い・・・鳥肌!!!

その咳払いの周辺の音の澄み方に、驚きの感覚!・・・ノイズ交じりの音の向こうに、澄んだ巨大なホールの空間が広がったような気がして・・・

と、その巨大なホールの空間・・・地の底を思わせる低く太い弦の音色が、お馴染みのメロディーに・・・相変わらず、目の前の世界では、プチパチとノイズが聞こえているんですが・・・オイロッパの向こうに見える巨大なホールの空間には・・・バイオリンが優しく澄んだ空間にたなびいていく・・・次第に金管も交えた壮大な演奏に・・・

っと、スリル満点のジェットコースターの頂上に止まったかと思った瞬間・・・男声の歌が正面から搾り出されるように飛び出してくる・・・なだらかなうねりから、コーラスが入って、再び静かに盛り上がり始め・・・女声が伴ってグングン高みへ・・・コーラスと共にずっと登り詰める・・・

プチパチのノイズだけの空間に戻って・・・思わず、口から出たのは・・・う〜ん、素晴らしい!

アンプ不調のノイズや寝起きの音?・・・レンジが狭くナローな音・・・そんなの全く関係ない!・・・意識は、あっという間に、向こうの空間に入り込んだかのように、演奏を全身で感じ、受け止めようと集中し、手前の空間が消え去っていた・・・

ふと気がつくと手前の世界に戻りって・・・いやいや、凄い!いや〜参りました!・・・って状態に

正に、現代オーディオとは、全く異なる次元の音世界・・・

素晴らしい演奏のソースがあって、大切な部分だけは確実に伝える力のあるシステムがあればこその、とびっきりの感覚を体験させていただきました!・・・

っと、次にかけられたのは・・・園マリで夢は夜開く・・・

どっひぇ〜!(^^;・・・ギターの伴奏にベースが下支え・・・録音が新しいからか、中高域が先程とはガラッと雰囲気が違う・・・ああ、中高域の見通し?透明感?・・・ボーカルが、熱く目の前で歌いだした・・・ことばを大切に語るように歌う・・・詩の重みがずっしりと・・・

何とも実体感のある演奏・・・音の密度が桁違いに高い気がする・・・でも、何より、曲のイメージの伝わり方が違う気が・・・

耳から脳へ、なんて無粋なイメージでなくて・・・直接、胸が熱くなるような・・・

それこそ、胸ぐら掴まれ、これが分からんのか!って、凄まれているみたいな・・・(^^;

っと、お次は、再びクラシックで・・・ありゃ、残念、夜が開ける・・・今日はこれで時間切れ・・・

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

デハ ^^)/~

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TK邸訪問(その6):オイロッパジュニアで次々と・・・(^^; [2011/08/07 07:00]
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突然、胸元をグッとつかまれたように、驚きつつも、身動きできなくなるような、迫ってくるサウンドを聞かせてくれたオイロッパジュニア・・・アンプの不調から、最近、聞かれていなかったので、寝起きの音だからと・・・いやあ、とてもそんな風には・・・いきなり気持ちを鷲掴み状態ですから(^^;

で、お次は、モノラル盤で、奥行きが良く出るんですと・・・


【こちらがモノラル用のアーム】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/20110807064721f10.jpg


バーンスタイン:ウエストサイドストーリーをかけていただいた・・・

ほー!今度は、随分レンジが広がった感じが・・・録音が新しいんでしょうか?・・・

クラリネットやドラムやホーンセクションが・・・指パッチンが綺麗に響く・・・それぞれの楽器が個々に自分のパートをキチンと聞かせ、とってもカッコいいサウンド・・・だったんですが、ちょっと高域がキツイので、そこそこで中断・・・

こっちをかけましょうと、シュタルケルのコダーイ無伴奏チェロソナタ第1楽章を・・・

【シュタルケルのコダーイ】


チェロの中高域あたりが、ちょっと切ない感じに聞こえて・・・中低域の深い表現と交互に・・・それにしても何て滑らかで澄んだ響なんでしょう!

深い悲しみのシーンから心が入り乱れ葛藤するようなシーンへと・・・怒り?はたまたやるせない悲しみに?・・・という感じに、次から次へと思い浮かぶ情景が変わって行く・・・

しかし、その澄んだ深い響と悲しく切ない中域の綺麗な響、やるせない悲しみのように澄んだ中高域の響と・・・目まぐるしく変わるイメージを簡単に思い浮かべられるような熱く鬼気迫る演奏・・・

いやあ、良かったです!素晴らしく引き込まれる演奏ですね・・・

お次は、フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲を・・・

【フルトヴェングラー:ワーグナータンホイザー序曲】


豊かなホルンの調べから、静かにドラマチックな弦の盛り上がり・・・ホーンと太鼓が加わって壮大な雰囲気に・・・バイオリンが不安で悲しげな雰囲気に・・・また穏やかなホーンの調べ・・・バイオリンの明るい音色でシーンが変わり目くるめく世界に・・・やがて再び勇壮なシーンへ・・・って感じに

この曲も疎くて、どんな曲なのか良く分かりませんが、映画を見ているように、情景が次第に変わっていく感じで、ついつい引き込まれていきました・・・

次は、フルトヴェングラー指揮ミュンヒメニューイン(Vn)でベートーベンのバイオリンコンチェルト・・・

【メニューインのバイオリンコンチェルト】

穏やかな弦の調べから繊細で綺麗な音色のバイオリンがクラリネットと交互に・・・バイオリンの繊細に澄んで滑らかに伸びる中高域が何とも心地良いく・・・何か、このどことなく儚いようなバイオリンの音色に、気持ちが吸い寄せられるような感じが・・・

う〜ん、なんなんでしょう?・・・何を聴いても、直ぐに引き込まれてしまいますね・・・

っと、ここまででオイロッパジュニアでの演奏は終了・・・

で、再びお茶タイムに・・・同時に、TKさんは次の準備を・・・

【ロンドンウェスターンSP(2080A+2090A)】
https://blog-imgs-32-origin.fc2.com/m/t/t/mtt2/2011080706471980d.jpg


お次はこちらのスピーカー・・・ロンドンウェスターンのSP(2080A+2090A)だそうです・・・

さて、一体どんな演奏を聞かせてくれるのか?・・・

おっと、外が明るくなってきた・・・なので、今日はここで時間切れ・・・

毎度、こま切れですみませんm(_ _)m・・・なかなかおさらいが進まないもので・・・(^^;

ってわけで、つづきは明日・・・いつものごとく、余り期待せずに、お楽しみに!

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