1. 2020年8月18日 06:21:08 : wMNaZtQUxg : d3ZObTZIaS8yN1E=[1]
外国人さえ入れなければ、大都市の人間さえ他県に移動させなければいいだけですからね。
日本は内需の国なので鎖国しても困らないです。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/220.html#c1
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外国人さえ入れなければ、大都市の人間さえ他県に移動させなければいいだけですからね。
日本は内需の国なので鎖国しても困らないです。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/220.html#c1
外国人さえ入れなければ、大都市の人間さえ他県に移動させなければいいだけですからね。
日本は内需の国なので鎖国しても困らないです。
日本には世界に誇る自粛警察という組織があって、コロナ感染者を迫害・排除しているので死者が少ないのです。
他の国には絶対に真似できません。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/220.html#c2
■今度は「うがい薬」に殺到
なぜ真に受ける人が多いのか
「免疫力をアップさせてコロナに効くらしい」と、品薄になった納豆に続いて、今度は「うがい薬」が店頭から消えてしまったようだ。
大阪府の吉村洋文知事が、府内の新型コロナ患者にポビドンヨード入りうがい薬を使用したところ、唾液からウイルスが検出される人が減ったと発表したことを受けて、もはや風物詩になりつつある「買い占め」が起きてしまったのである。
パニックぶりは、ドラッグストアだけにとどまらない。メルカリでは「うがい薬」が高額転売されたほか、うがい薬の製造販売をしている明治ホールディングスの株価は年初来高値を叩き出した。この調子でいけば、「コロナウイルスを撃退!ポビドンヨード入りサプリメント」などという怪しげな健康食品が登場するのも、時間の問題だろう。
という話を聞くと、「なんでこんな話を真に受ける人がいるの?」と首をかしげる方も少なくないのではないか。
発表直後から、テレビでは研究者が登場して、「対象としている患者数が少なくて医学的根拠にならない」とバッサリやっている。ネットやSNSでも同様に懐疑的な声が多く、吉村知事に対しても「不確かな情報でパニックを煽っている」とボロカスだ。
にもかかわらず、ドラッグストアへ駆け込んでうがい薬を買い求めるというのは、いったいどういう気持ちなのかと、なかなか理解できない人も多いはずだ。
もちろん、シンプルに転売目的の人もいるだろう。が、転売の難しい納豆も似たような情報が流れたことで品薄になったことを踏まえると、世の中には「これがコロナに効くらしいよ」という話をノンフィルターで受け入れるピュアな人たちも、かなりの割合で存在しているのは間違いないのだ。
では、なぜこんなことになってしまうのか。経済分野のエラい先生などは、「本当に効果があるとわかったときに入手できないと困るから、とりあえず買っておくか」という、ゲーム理論に基づく消費者の自然な行動だという。また、日本人は権威に弱いので、公的な立場の人間が言うことは無条件で信頼する、と説明する人もいる。
どの説明も「なるほど」と納得できる一方で、もう1つ大きな要因があるのではないかと考えている。
納豆が効くと聞いてワッと飛びつき、うがい薬が効くと言われると買い漁り、という感じで、いともたやすく操れる人が多いというのは、我々日本人が、そういう教育を受けてきたからではないのか。
つまり、幼いころから「偉いセンセイの言っていることは素直に信じましょう」としつけられてきたので、知事自身が「ウソみたいな本当の話」と前置きするような眉唾な話でも、素直に信じてしまう人が多いのではないか、と申し上げたいのだ。
■OECDの調査から見て取れる
明らかに非常識な日本の教育
「そんなムチャクチャな暴論こそ信じられねえよ」と冷笑する人も多いだろうが、経済協力開発機構(OECD)が、48カ国・地域の小中学校段階の教員を対象に行った『国際教員指導環境調査2018』(TALIS 2018)の中には、日本の教育についてクスリとも笑えないシビアな現実が指摘されている。
48ヵ国の教員たちが実践している指導の中で、「批判的に考える必要がある課題を与える」という項目がある。批判といっても、クレーマーのように無理筋のイチャモンをつけるのではない。目の前に提示された話をハイハイと鵜呑みにするのではなく、客観的事実に基づいてゼロベースで論理的に考える力をつける、という立派な教育だ。
このような指導をしていると回答した教員の割合は、やはりというか欧米豪が高い傾向があり、アメリカは78.9%、カナダ(アルバータ)は76%、イギリス(イングランド)は67.5%、オーストラリアは69.5%となっている。
ただ、他の国もそれほど低いというわけではなく、アジアではシンガポール54.1%、台湾48.8%、韓国44.8%。イデオロギー的に国民の体制批判に敏感な中国(上海)でさえ53.3%、ロシアも59.7%なっており、48カ国の平均でみると61%だった。
このOECD調査から浮かび上がるのは、子どもたちに対して、「なんでもかんでも言われたことを鵜呑みにするのではなく、自分の頭で論理的に考えてみなさい」と教育するのは、社会や文化に関係のない「世界の常識」ということだ。
が、この常識に頑なに背を向けて、我が道をつき進む国が1つだけある。そう、我らが日本だ。先ほどの調査で47の国・地域が40〜87%の範囲におさまっている中で、なんと日本だけが12.6%と、ドン引きするほどダントツに低いのである。
ちなみに、これほどではないが、日本の教員がほとんど実践しない指導がもう1つある。「明らかな解決法が存在しない課題を提示する」という項目だ。48ヵ国平均が37.5%という中で、日本は16.1%。下にはチェコやリトアニアという旧共産圏の国しかなく、ビリから3番目だ。
つまり、我々は何かにつけて、「ここまで識字率が高くて、レジでもお釣りの計算を間違えない国民が多い国は他にない」などと日本の教育レベルの高さを誇るが、実は一方で、世界のどの国でも当たり前にやっている「複雑な問題を先入観ゼロで自分の頭で考える」ということを子どもに教えない、ダイナミックな教育理念を持つ国だったのである。
■「ゼロから調べるレポート」で
宿題の存在意義を調べてはいけない不思議
そう言われてみれば、皆さんも身に覚えがあるだろう。小中高の授業で先生から、「世の中で当たり前となっていることを疑ってみる」というようなことや、「そもそもなぜそんなルールがあるのか」などということを考えさせられたという経験のある人は、かなり少数派ではないか。もちろん、それは最近の学校も変わらない。
少し前、知り合いの子どもから非常に興味深い話を聞いた。その小学校では、夏休みの宿題として、自分が興味を持ったことをゼロから調べてレポートにするという課題が出された。テーマは自由で、「なんで地球は丸いのか」ということから、「なぜ戦争がなくらないのか」というような壮大なものまで、興味を持てばなんでもいい。レポートは休み明けに、クラスのみんなの前で発表する。
そうした教師の説明を受けて、盛り上がる子どもたちの中で1人がこんなことを言い出した。
「じゃあ、僕はなんで学校には宿題があるのかについて調べます」
しかし、教師は間髪入れず、「はい、そういうのはダメです」とピシャリ。「テーマは自由」だと言いながらも、なぜ学校に行かなくてはいけないのか、校則があるのか、などのテーマはNGだというのである。
確かに、ゼロから考えた結果、「宿題をしなくてもいい」「校則なんてなくていい」という結論になってそれが発表されたら、「学級崩壊」につながるかもしれない、学校のガバナンスが保てないということなのだろうが、この話を聞いて、筆者は先ほどのOECD調査の「12.6%」という数字が頭をよぎった。
なぜ、学校に行かなくてはいけないのか。なぜ、みんなで同じ制服を着て、髪型まで決められなくてはいけないのか。そもそも、勉強というのは何のためにするのか――。みなさんも子ども時代、一度は考えた素朴な疑問だろう。本来、人が学ぶのは、このような明確な答えが出ない難題に対して、自分なりの答えを探すためである。
教師は子どもたちとこういう疑問について話し合い、学校に行く意義や、集団生活でルールを守ることの大切さ、「学ぶ」ということが何かということを、一緒に考えていかなければいけない。が、多くの小中学校ではそういう根本的な議論は避けられている。文科省の指導要綱で決められたことをしっかりと子どもたちに叩き込むことが「教育」であって、現行のシステムに疑問を持たせるようなことは、むしろ教育の妨げという扱いなのだ。
■「素直な子ども」は
ルールを守る「素直な大人」になる
それをうかがわせるような話が、先日の『日本経済新聞』に載っていた。常葉大学の紅林伸幸教授らの研究チームが、教員を目指す学生が大学の教職課程で4年間どう学び、どんな意識を形成していくのかを調べたところ、卒業に近づくほど授業技術のウェイトが増し、社会の広い関心、友人や社会との繋がりを議論するような体験が減少したという。ここから紅林教授は、以下のような結論を出した。
《日本の大学は学校の現実を批判的に捉えて独創的に工夫する教師ではなく、決められた教育を堅実に行える教師を育てている》(日本経済新聞2020年8月3日)
とにかく日本では、決められたことを決められた期間内にきっちりと教えるのが、「良い教師」というわけである。こういう教師が量産されて、全国の教育現場に配置されれば、現実を批判的に捉えて独創的に工夫するのではなく、学校や親が語ることを肯定して、文句ひとつ言わずに従う「素直ないい子」が大量に育つ、というのは容易に想像できよう。
実はこのあたりが、眉唾な情報やデマを鵜呑みにして買い占めに走るようなピュアな人が、日本に多い原因なのではないだろうか。
「素直ないい子」が成長すれば「素直な大人」になる。彼らは、「決められたルール」に従うのがデフォルトなので、自分の頭で考えて動くことができない。そうなると、テレビに出ている有名人や、政治家や役所が言うことを素直に信じて、素直に行動に移すしか道はないのだ。
■規律正しい国民性には
排他性という負の側面も
べつにディスっているわけではない。幼い頃から、「現実を批判的に捉えて独創的に工夫する」という教育を受けたこともないので、無理をしているわけではなく、それが当たり前なのだ。
与太話に付き合い切れないと思う方も多いかもしれないが、日本という国が世界の中でもかなり「異常」な教育を子どもたちに施しているのは、動かし難い事実だ。
もちろん、物事には必ず良い面と悪い面がある。国民みんながマスクをしたり、いきなりスーパーでレジ袋を使わなくなくなったりという「世界一規律正しい日本人」は、個々に「批判的思考」を教育していないからこそ、実現できているのかもしれない。
しかし一方で、この全体主義的教育が「社畜」という個を殺して組織に奉公するというスタイルや、「みんなと同じことをしない人間」への強烈な憎悪、イジメ、差別を生んでいるという負の部分もある。
ちなみに先ほどの調査で、48カ国の中で2番目に「批判的に考える」という指導に熱心なのがブラジル(84.2%)だ。新型コロナにかかってもマスクをしないで、「あんなもの風邪みたいなもんだ」とうそぶく大統領がまだそれなりに支持されているのは、国民性云々以前に「教育」によるところも大きいのだ。
ならば、日本で起きている「コロナ差別」や「自粛警察」の根っこにも「教育」があると考えることは、それほど荒唐無稽な話ではない。
「うがい薬が店頭から消えました」と大騒ぎをして終わるだけではなく、なぜこんなにも我々は「扇動」に弱いのか、なぜデマや偏見に踊らされやすいのか、という根本的な原因を、今のコロナ禍を機に、しっかりと考えてみる必要もあるのではないか。
(ノンフィクションライター 窪田順生)
http://www.asyura2.com/09/bun2/msg/492.html#c240
まず、版ちがいだったら申し訳ありません。
どこまで信用していいものか、コンビニに売っていた雑誌からなのですが、ついつい三島の名前があって購入して読んでしまいました。
三島が自分のことを「あたい」と呼んでいたところが何とも言えないですが、彼なりの露悪主義で悪女風に自分を表現していたのでしょうか。
登場人物のS太郎は言わずもがなのあの人最近知事から新党を結成した人ですな。もう高齢。作家Mは誰か私は分かりません。だれかご存知ならご教示頂きたい。
では本文始まり始まり。
以下転載
命より守らなければならない絶対の秘密を中国語で「絶密」という――
三島由紀夫が割腹自殺を遂げた後、大森の三島邸で起こった「事件」は本誌前号でお伝えした。(残念ながら前号を持っていない)
そして今度は筆者が三島由紀夫を深く知る人物から聞いた話である。
この話もまた現在まで封印され続けてきた「絶密」であった。
この話は作家Mの自宅で聴いた。Mは綿矢りさが十九歳で芥川賞を取るまで史上最年少で芥川賞を受賞した作家だった。またMと同じく二十三歳での重症は石原S太郎・大江健三郎。村上龍と並ぶが、なかでも石原S太郎は「文学新人賞」から「芥川賞」という、Mと同じ小説家の登竜門としては王道中の王道で歩んで来た先輩作家だった。そこで『文学界』編集部が、この二人を対談させた。
一九六七年(昭和四十二年)春、三島由紀夫が割腹する三年半前のことだ。
対談終了後、S太郎がMを飲みに誘った。まだ若くて文壇のイロハも知らないMは喜ぶも断るもなくS太郎の背中に従った。しかし、Mはアルコールを一滴も口にしない。酒場まで付き合っても、西部劇に出てくるお尋ね者よろしく「ミルク!」と叫ぶ。しかし、ミルクを飲む男が相手では、さすがのS太郎もつまらなかったのだろう。早々とバーを退散して、二人で東京の街をふらふらし始めた。
「ところで、M君。ここにおもしろい男が住んでいるんだ。」
S太郎が目の前の高層マンションを顎でしゃくって両目をぱちくりする。
「えっ、誰です」
Mもメガネの細い目いっそう補足して怪訝そうに訊いた。
「うん、三島さん男だ」
「えっ、男ですか」
Mはびっくりした。右翼的な発言や行動を繰り返す三島と「男を囲っている」という行為がそぐわなかったからだ。S太郎の話によると、三島由紀夫は七人の男を囲っていて、それぞれにマンションの一室を与え、生活費を手渡している。もちろん、合計すれば、生半可な出費ではない。
「小説家って、そんなに儲かるのですか」
「いや、三島さんとかぼくとか、選ばれた数人だけはな」
Mはその数人の中に自分の名が入ることは、、未来永劫にわたってないだろうと直感した。
「会っていくか、三島のこれと会っておくのもいい経験だぞ」
S太郎が右手の親指を突き出した。しかし、Mは即座に断った。
「男には興味がありませんよ。またもし女でも、他人の女に興味はありません」
「そうか」
S太郎は唇だけ笑の格好にすると、右手を挙げてタクシーを停めた。
「新宿へ出ないか」
「いや、もうホテルに帰ります。明日の汽車が早いので」
「そうか」
S太郎は一人でタクシーの後部座席に乗り込むと、窓越しに片手を挙げて走り去っていった。Mはタクシーが見えなくなるまで、頭を下げてS太郎を見送った。
三島由紀夫が切腹して、半年ほど経ったときだった。Mが上京して、たまたまS太郎と再会した。
「三島さんも無責任だな」
Mは七人の男の話を思い出して、S太郎に呟いてみた。すると、S太郎は多少口ごもりながら、こう反発した。
「でもな、三島さんはあの割腹自殺の直前に、七人の男のうち六人とは別れている。理由も告げずに手切れ金だけ手渡してさ。ところが、あのマンションの男にだけは、手切れ金を一円だってあげなかったし、別れ話も持ち出さなかった」
「ふむ、すると、三島の彼への愛は枯れていたのですかね。それとも過剰だったのですか」
Mの質問にS太郎は答えなかった。
若くて何事にも興味津々だった筆者は。Mからその高層マンションの場所を訊き出して、三島由紀夫が最後に愛した男を捜した。結果、彼はもうその場所に住んでいなかったが、住民票などをこまめにおって、居所を突き止めた。彼の口は重かったが、ある目的のために無職だったので、生活は楽ではなく、謝礼目当てなのかインタビューを受けてくれた。以下はその話をまとめた文章である。
「あんたとは別れない」
三島先生はそう言ってくれました。
「他の六人の男とは、もう縁を切ったの。しかし、あんたとは永遠よ。死んでも別れない。だから、手切れ金なんて渡さないわ」
ぼくは涙が滲んで来ました。三島先生にそんなに思われているなんて、幸せを通り越して、怖い感じすらしました。
「あんたに手切れ金を渡さない理由は、もう一つあるのよ。それはね、あたい(三島先生は彼の前では、ご自分をこう呼んだ)が百パーセントの絶対的な確率で切腹するとは限らないからなの。あたいの呼びかけで。すわっとクーデターが勃発すれば、あたいが自分の命を絶つ必要はなくなるのよ」
――― ちょっと待ってください。すると三島先生は、あなたにはあの憂国行動の計画を事前に話していたのですか?
「そう。ぼくにはなんでも話してくれた」
彼は少し胸を張ってそれから再び三島になりきって話を続けた。
「あたいの計画では。まず東部方面総監を人質に取ってバルコニーに出る。テレビクルーが到着するのを待って。そこでテレビカメラに向かって檄を飛ばす。なに、眼下の自衛隊員にクーデターを呼び掛けるつもりは端からない。全国に散らばっている『青桐の会』の仲間たちの、電波を使って呼びかけるのよ。
“命令系統を破ってちょうだい!”
“起ち上がってよ!”
“クーデターを起こすのよ!”
この呼びかけに呼応する動きが出るならば、あたいは切腹しなくてもいい。」クーデターの実行部隊に加わるだけですもの。こうなれば、生き残る確率だってゼロではないでしょ。でも『青桐の会』は優秀な組織。あたいの激では、きっと命令系統は打ち崩せないわね。そしたら、あたいはあたいの命を差し出すまでよ。“命よりも大事なものがある!”って叫んでさ。『青桐の会』の仲間も、さすがに胸を揺さぶられるでしょう。この言葉は戦後の民主主義教育へのアンチテーゼですものね。でもね、あたいはとっくに文学者じゃないの。言葉での勝負はしない。行動よ。行動で示したいの。切腹。本当に命を投げ出してみせるは。あたいの切腹を知って、『青桐の会』の誰か一人でも起ちあがってくれたら、それで成功よ。誰か一人でも起ち上がれば、会の存在が公になるでしょ。もう『青桐の会』の後には退けない。上から下まで全員がクーデターに加わるわ。どっちに出るかしら。あたいの予想では、九十九パーセントが切腹ね。でもね、一パーセントは、あたいの檄で、あたいの言葉で山が動く。この一パーセントに賭けて、あたいはあんたに別れを言わないのよ」
三島先生はぼくには「愛」を遺して、お金は残さなかったのです。仕方がありません、ぼくは自分で働いて生きて行くしかありません。当たり前のことです。幸いにも先生の親友の某小説家が大手の出版社の校正係を世話してくれました。
「三島先生の愛を独り占めしてぼくは生き抜くのだ!」
しかし、年が改まって、四十九日も過ぎた頃に、ぼくは自分の間違いに気がつきました。三島先生がぼくにお金を遺してくれなかったのは、先生が生還する可能性がゼロではないから、ではないのです。ぼくへの単純な未練の表現ではないのです。お金がなければ、この世では生きられない。心優しい先生は、ぼく以外の六人の男たちには。この世で生きていかれるように手切れ金を手渡しました。しかし、この世で生き抜いていく必要がないぼくには、お金なんて遺さなくてもいいのです。
「死んでもいっしょに暮らそう。永遠にいっしょに暮らそうってば」
これが、先生からぼくへの、真のメッセージなのです。手切れ金をくれなかった、真の理由なのです。先生はとてつもなく優しい人だったのです。先生のぼくへの愛は、こんなに深かったのです。
「ねえ、早く彼岸に渡ってきてよ」
先生が毎晩僕の耳元まで降りてきて甘い声で囁くようになりました。後を追うしかありません。あの世で永久に先生を抱き締めていたいのです。
その日から毎日スポーツジムに通い始めました。体中の筋肉を鍛え直したい。男らしく無駄のない、きれいな体を取り戻したい。それから三島先生に逢いにいくのです。死ぬ者が肉体を鍛えるのはへんでしょうか。変だと言うのなら、なぜ三島先生は割腹するのに、筋肉をつけたのでしょうか。これはぼくたちの“美”の問題なのです。
ジムで体脂肪を測ると十七%も、にまで上がっていました。これを十%以下にまで落としたい。これが叶ったら、旨を張って、三島先生を抱き締めにいこう。
先生は笑顔で迎えて下さるでしょう。
自害の方法も選らばなくてはいけません。肉体がぐちゃぐちゃになるのは避けたいのです。だから、先生のような切腹はまずい。同様の理由から、鉄道自殺は最も回避したい。首吊りは体内の糞尿が、みんな流れ出てしまうと聞いています。ガスを吸い込むと、肌がピンクできれいだとは聞いていますが、周りの部屋も吹っ飛んだりしますから、アパートやマンション向きではありません。他人に必要以上の迷惑をかけるのは避けたいのです。水死は水ぶくれして、なんのためのジム通いかわからなくなります。残りは睡眠薬ですか。睡眠薬なら嘔吐は避けられない。嘔吐は糞尿よりかはマシですかね。
ぼくの体脂肪率は、先生の新盆の頃から、八パーセントを保っています。そこで、「血行の日」の選定に入ったのです。すると。この日しか思い浮かびません。そうです、三島先生の一周忌です。
筆者は彼の話を聴いていて、不思議なことに、自害を止めようと思わなかった。そして、彼は本当に三島由紀夫の一周忌の、三島が割腹したのとほぼ同時刻に「後追い自殺」を遂行したのだった。(文中敬称略)
転載終了
本当に真実なのだろうか?昭和45年のジムで体脂肪率を測定できるのだろうか?
唯男性同性愛者の純愛的の方向性としてはあまり違和感が無いのでついつい信じてしまうのだが。赤江爆(これで正しかったかな?)の小説みたいだ。
まあ、三島がおぼっちゃんだった上に元官僚でベストセラー作家だったから七人の愛人を囲うこともできたかもしれないけど。美輪さんにでも実際のところお伺いしたいところである。美輪さんがこの話を読むと憤慨しそうだが。
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/451.html#c3
以前のブログに搭載していた「レイセオンの整流管5Y3G」について、この記事をご覧になった「北国の真空管博士」からご連絡があった。
「実は私は5Y3Gのコレクターなんですよ。手元には長い年月をかけて収集した希少管がかなりありますが、やはりブランドとしてはレイセオンが最右翼だと思います。とても珍しいレイセオンの4ピラーの5Y3Gを2本持っています。10年かけて1本手に入るかどうかの確率でした。
あなたの記事の画像のレイセオンを拝見しますと、比較的近代のものですね。4ピラーは無理ですが、もっと時代が古くてより性能のいい5Y3Gを持っていますのでお譲りしてもいいですよ。」
古典管マニアの垂涎の的である「4ピラー」、しかも5Y3Gを2本も持っておられるなんてといささか驚いた。と同時にこれは願ってもないお話だが、希少な古典管ともなるとお値段が唯一のネックになる(笑)。
恐る恐る「お値段はいかほどでしょうか?」とお伺いすると「ハイ、あなたなら〇千円でいいですよ。」
ウワ〜、うれしい!
めでたく商談が成立して、二日後に到着した「5Y3G」がこれ。
左側が現用中の5Y3G、右側が今回ゲットしたもので袴の部分には「ZENITH」(ゼニス)と刻印が打ってある。
プリントではなくて刻印が打ってある球は古典管であることの証明みたいなものだが、これまでの経験で刻印球に駄作は1本もなかったので、まずはうれしい兆候だ。
博士によると、当時(1940年前後)のアメリカの業界は「RCA」が覇権を握ろうとしていた頃で、それに対抗しようとしていたのが「ゼニス」というラジオの組み立てメーカーで、自社では真空管を製造していないため、レイセオンから供給を受けていたとのこと。
したがって、「ゼニス=レイセオン」で間違いなし。
さあ、問題は音である。同じレイセオンでも今回の古典管(以下「古典管」)と比較的近代に属する球(「近代管」)とではどう違うのか。
ドキドキ、ワクワクしながら耳を傾けてみた。
すると、まず音量のレベルが違うのには驚いた。古典管の方が音量が大きて、プリアンプのボリュームを一目盛り落としてようやく釣り合ったほどだった。それに明らかに情報量も多い!
さっそく博士にご注進。「おそらく新品に近いものだからでしょうか、随分と整流能力が高いみたいですね。音量と情報量がかなり違うみたいです。」
「ハイ、何といっても大きな違いはプレートのサイズですね。近代管と比べると古典管の方が一回り大きいはずです。需要が多くなればなるほど真空管メーカーは手抜きをしますから初期バージョンにはどうしても及びません。それに音質もさることながら、しっかりしたツクリなので寿命の方も随分伸びると思いますよ。」
このところめっきり出番が少なくなった「171Aプッシュプルアンプ」だが、出力トランスは「ピアレス」だし、インターステージトランスは「パーマロイコア」だし、素性は申し分なし。こうして選択肢が増えることはまことにありがたい限り。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/74da2954e87b2f7d35dd678d89d07286
http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1059.html#c1
昔のテレビ・ドラマは面白かった _ 鈴木保奈美・三上博史 この世の果て (フジテレビ 1994年)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/997.html
昔のテレビ・ドラマは面白かった _ 真田広之・桜井幸子 高校教师 (TBS 1993年)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/1000.html
昔のテレビ・ドラマは面白かった _ 藤木直人・上戸彩 高校教师 (TBS 2003年)
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/1001.html
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/998.html#c1
原因としては、一種の自己免疫障害で膠原病などに近い。私のように、肝臓や腎臓に繊維化の基礎疾患があると、肺にも連鎖してコラーゲン繊維化が起きやすくなる。
コロナ肺炎も、どうやら同じようなメカニズムなので、ステロイド(オルベスコ吸入薬)に効果が認められる。
ということは、この病気も、肺間質細胞の繊維化をもたらしていることを意味している。
つまり、新型コロナウイルス肺炎は、仮に治癒しても完治は望めず、じわじわと進行して最後には命を奪う、致死率100%の極めて深刻な病気ということになる。
今、コロナ肺炎を治療して退院した人も、数年後に死亡することを意味している。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1083.html
特発性間質性肺炎
肺は肺胞というブドウの房状の小さな袋がたくさん集まってできています。間質性肺炎は、肺胞の壁に炎症や損傷が起こり、壁が厚く硬くなるため(線維化)、酸素を取り込みにくくなる病気です。間質性肺炎の原因は様々ですが、原因不明のものを特発性間質性肺炎(IIPs)と総称します。
【予後】
IPFは一般的には徐々に肺の線維化が進行していく病気で、平均生存期間は欧米の報告では診断確定から28〜52ヶ月、わが国の報告では初診時から61〜69ヶ月とされていますが、病状の経過は患者さんによって様々です。特発性非特異性間質性肺炎や特発性器質化肺炎は一般に治療がよく効きますが、中には徐々に悪化していく場合もあります。
https://www.jrs.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=20
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/184.html#c1
新型コロナウイルスはHIVと同様であると結論付けられる
今回は冒頭の米ニューヨークタイムズの記事をご紹介します。
内容としては、
「新型コロナウイルスは、HIV のようにヒトの免疫細胞を《消失》させる」
ということが確定的になったことについてです。
この「新型コロナウイルスが免疫細胞を攻撃する」というについては、ずいぶんと以前からわかり始めていまして、たとえば、4月の以下の記事では、上海とニューヨークの研究者チームによっっておこなわれた研究で、新型コロナウイルスが、 T細胞(人の重要な免疫システムを司る)を破壊することが判明したことをご紹介しています。
[衝撃] 新型コロナウイルスは「人間の免疫機能の中心であるT細胞を攻撃」し、免疫系を完全に破壊する「HIV / エイズウイルスと同じ特徴を持っている」ことが米中の研究者により確認される
In Deep 2020/04/13
それまで、新型コロナウイルスは、風邪やインフルエンザなどと比較されるような呼吸器感染症的なイメージが強かったのですが、この頃すでに、
「実際には、新型コロナウイルスは、呼吸器感染症よりエイズに近い」
ということが判明しつつありました。
また、以下の記事では、このウイルスが「どのように免疫系を攻撃するか」というメカニズムが、中国の科学者たちによって判明してきたことを取り上げました。
新型コロナと HIV は「ほぼ完全な兄弟」であることが判明。双方のウイルスが「人間の免疫細胞を破壊するメカニズム」において同じであることが見出される
In Deep 2020/05/27
新型コロナウイルスというのは、風邪ではなく、「飛沫感染するエイズ」だと考えるほうが妥当だということが、ずいぶん以前からわかっていたのです。
これらのことを知った時には、三波伸介さんの決め台詞である「びっくりしたなあ、もう」という言葉をよく呟いていましたけれど(写真はいらないからね)、次第にこのウイルスのさまざまな特異性にも慣れてきまして、「そういうもんなんだな」と考えられるようになっています。
今回ご紹介させていただくニューヨークタイムズの記事は、「新型コロナウイルスが HIV と同じ特性を持つ」ことが決定的になったということと共に、
「なぜ、子どもは感染しても、ほとんど発症しないか」
という理由がわかってきたということにふれていることもあり、ご紹介しようと思いました。
そのメカニズムの根本は、免疫細胞の T細胞を作り出す「胸腺」という部位の働きにあるようです。
簡単に書きますと、「子どもが新型コロナウイルスに感染しても、ほとんど発症しない理由」、「高齢者が重症化しやすい理由」は、以下のようになります。
新型コロナウイルスが子どもが発症せず、高齢者で重症化する理由
・子ども(あるいは若い世代)は、胸腺の働きが活発なので、新型コロナウイルスが T細胞を破壊する前に、新たな T細胞を作り出すため、免疫が破壊されることがない(そのために重症化しにくい)。
・高齢者は、胸腺の働きが弱いので、T細胞が次々と破壊される(そのために免疫不全に陥り、全身が深刻な状態になりやすい)。
ということになるようです。
このような新型コロナウイルスの攻撃メカニズムを知りますと、
「子どもはムチャクチャ安全」
だということがますますよくわかります。
奇跡的な話ですが、「子どもは新型コロナウイルスから守られている」のです。
胸腺の働きを考えますと、おそらく、「若ければ若いほど安全」で、基礎疾患がない健康な子どもの場合、感染しても発症や重症化することはほぼないと思われます。
赤ちゃんはリスクがまったくない状態に近いのではないでしょうか。
ただし、高齢者は・・・ドンマイ(おいおい)。
そんなわけで、ニューヨークタイムズの記事をご紹介させていただきます。
この記事は、あまりわかり良い内容とは言えないのですけれど、簡単にいいますと、以下のようなことを述べていると思われます。
新型コロナウイルスの免疫系への作用
・人間には T細胞などの免疫細胞があり、病原体の侵入時にはそれが免疫システムとして、ウイルスと戦う。
・ところが、新型コロナウイルスは、そのT細胞を「消失」させてしまう場合があることがわかった。
・そのメカニズムは、「T細胞を起動させる IP10という分子の作用を無秩序にしてしまう」作用が新型コロナウイルスにあるため。これは、人から免疫系を奪う HIV (エイズウイルス)と同じ仕組みといえる。
・重症化するしない、は胸腺の働き(若いほど活発で、高齢種ほど弱い)と関係がある。
・そのため、治療には HIV 治療と同様の抗ウイルス薬の混合剤が効果がある可能性がある。
では、ここからです。
コロナウイルスがヒトの免疫系を機能麻痺させるメカニズム
How the Coronavirus Short-Circuits the Immune System
NY Times 2020/06/26
最近の研究によると、新型コロナウイルスは人間の重要な免疫細胞の破壊を引き起こす可能性がある。そして、この仕組みは HIV (エイズウイルス)と同様なのだ。
パンデミック初期の頃、新型コロナウイルス感染症は呼吸器疾患の一種であるように見えた。しかし、その後、このウイルスは、肺だけでなく、腎臓、心臓、循環器系にも影響を与えていることがわかってきている。
そして現在、研究者たちは、新たな「不愉快な驚きを伴う事実」を見出した。
新型コロナウイルスで入院している多くの患者で、人間の免疫に必須の特定の免疫細胞が消失することにより免疫系が脅かされていることがわかったのだ。不気味なことに、ここには HIV との類似性が示唆されている
この調査結果は、重症患者の免疫システムを低下させるための一般的な治療法の恩恵を受けるのは少数であり、他の多くの重症患者には有害である可能性があることを示唆している。
また、この研究は、新型コロナウイルスに感染しても、子どもの場合、非常に発症する事例が少ない理由についての手掛かりを提供をしてもいる。
そして、新型コロナウイルスを制御するためには、HIV に対しての場合のように、薬物の混合が必要になる可能性があることを示唆している。
米ペンシルベニア大学の免疫学者で、Covid-19 患者の免疫システムを詳細に調べているジョン・ウェリー博士(Dr. John Wherry)は「新型コロナウイルスの非常に複雑な免疫学的特徴」を指摘する研究が増えていると述べる。
ウェリー博士と研究チームは今年 5月、人間がウイルスなどの病原体と戦うための必須の免疫細胞である「 T細胞」の喪失を含む、重症の患者における一連の免疫系の欠陥を示す論文を発表した。
別の研究では、研究者たちは 3つのパターンの免疫欠損を特定し、免疫応答の調整に役立つ T細胞と B細胞は、調査した 71人の Covid-19 患者の中の約 30%で不活性であると結論付けた。中国の研究者たちもまた同様の、新型コロナウイルス重病患者の「 T細胞の消失」を報告している。
Covid-19 患者に見出される最も印象的な異常の 1つは、「 IP10 」と呼ばれる分子レベルの著しい増加だ。この IP10 分子は T細胞を身体の必要な領域に送る役割を持つ。
通常なら、この IP10 分子は、免疫細胞である T細胞が送られる間に、短時間だけ、そのレベルが上昇する。しかし、Covid-19 患者の場合では、コロナウイルスによって引き起こされる SARS および MERS の患者の場合と同様に、IP10レベルが上昇し続けるのだ。
このような状態は、身体内に無秩序な合図を作成する可能性がある(※ 免疫反応が無秩序になる)。
その結果、身体はほぼランダムに T細胞にシグナルを送り、免疫反応を混乱させる可能性があるのだ。一部の T細胞はウイルス(病原体)を破壊する準備ができているが、これによりその機能が損なわれ、異常な動作をするようになる。
多くの T細胞が明らかに死滅してしまうため、体の免疫対応力は消失する。特に、40歳を超えると、新しい T細胞を生成する器官である胸腺の効率が低下するために、影響が大きくなる。
今回の研究はまた、新型コロナウイルスの治療のためにポピュラーとなっているアイデアはほとんどの人を助けないかもしれないことを示唆している。
ヒトの免疫系がウイルスに非常に強く反応するため、一部の患者の場合、コロナウイルス感染によって深刻な影響を受ける。その結果、いわゆる「サイトカインストーム (免疫過剰反応)」が起きる場合がある。これは、腫瘍を攻撃するために T細胞を過給する薬物で治療されたガン患者にも見られる。
これらの過剰反応は、免疫細胞のもう 1つの主導役である IL-6 と呼ばれる分子を遮断する薬剤で鎮めることができる。
そのため、新型コロナウイルスの重症患者に対しても、このようなサイトカインストームに対応する薬剤での治療が有効だろうと考えられてきたが、しかし、これらの薬はほとんどの Covid-19 患者で効果的ではない可能性があるのだ。
また、新しい研究は、以前からの「なぜ子どもはコロナウイルスで発症することが稀なのか?」という疑問に答えるのに役立つかもしれない。
若い年齢の人たちは、新しい T細胞の供給源である胸腺が非常に活動的であり、そのために T細胞が多く作り出され、ウイルスが免疫細胞を破壊するより前に新たな T細胞を迅速に作り出すことができる。そのため、子どもたちは、免疫細胞の破壊を免れるようだ。
しかし、高齢者では、胸腺が機能しないために、新型コロナウイルスにより免疫細胞が破壊されていく。
このような状況が判明してきた中で、抗ウイルス薬の混合剤である HIV 治療の薬物モデルが、新型コロナウイルスの軽度の症状の人、そして重症患者の両方にとって、有効になる可能性があるかもしれないことを示している。
一部の専門家たちは、重症になる理由が、免疫系の過剰反応であるとしたなら、抗ウイルス治療が重症 Covid-19 患者にとっては意味があるのかと考える。
しかし、ウイルスが直接免疫系の機能不全を引き起こしているとした場合、抗ウイルス剤は理にかなっていると考える研究者たちが多い。その理由は、T細胞を消失させて免疫系の他の部分に害を与える前に感染を止めることが重要であるためだ。
英ロンドン大学キングズカレッジの免疫学者であるエイドリアン・ヘイデイ (Adrian Hayday)博士は、「私は楽観的な見方を崩していません」として、ワクチンがなくても、ウイルスに対して直接作用する薬物によって新型コロナウイルスが、コントロールできる病気になることを予測している。
「確かにワクチンができるのなら素晴らしいでしょう」とヘイデイ博士は言う。
「しかし、ワクチンの世界的展開の物流計画は非常に困難であるため、ワクチンだけに依存しない治療の可能性を考えることが安心につながります」
ここまでです。
新型コロナウイルスに「 HIV の要素が挿入している」ことは、今年 1月にインド工科大学の科学者たちによって見出されていました。以下の記事でそれを取りあげています。
新型コロナウイルスに「HIV (エイズウイルス)」のタンパク質が挿入されていることをインド工科大学の科学者たちが発見。さらに「感染しても免疫を獲得できない示唆」を中国当局が示し、事態は新たな局面に
In Deep 2020/02/01
その後、 HIV を発見した功績で 2008年にノーベル医学賞を受賞したリュック・モンタニエ博士が、「新型コロナウイルスの中の HIV 要素は、人為的に挿入された」という可能性について言及しました。
以下の記事でご紹介しています。
[特報]HIV発見の功績でノーベル賞を受賞したリュック・モンタニエ博士が「新型コロナは人工ウイルス」とする論文を発表。そして「人為的な改変は必ず消える」とパンデミックが干渉と共に終わる道筋を表明
In Deep 2020/04/18
しかし、これらの主張は、さまざまに掻き消されて現在に至ります。
それにしましても、前回ご紹介した米ロサンゼルスタイムズの以下の記事では、「新型コロナウイルスが人の細胞の動きをコントロールしている」ことがわかったりと、なかなか新しい情報に尽きないウイルスです。
新型コロナウイルスは「人間の細胞をゾンビ化してコントロールしている」ことを国際研究チームが発見。このウイルスは感染細胞に《触手》を伸ばさせ他の細胞に感染を拡大させる
In Deep 2020/06/27
次はどんな驚きがあるのでしょうかね(三波伸介さんの写真はいらないからね)。
ちなみに、アメリカの新たな感染者数の増加に歯止めがかかっていないことを最近の記事で取り上げたりしていましたが、状況はさらに加速していまして、6月27日には 1日の新たな感染確認例が 4万人を超えました。
以下は、過去約 4ヵ月のアメリカの 1日での新たな感染確認数の推移です。
・The COVID Tracking Project
このような病原体に、くまなく今回ご紹介しました HIV の要素が含まれていると考えると、いろいろと思うところもあります。
しかし、それでも若者と子どもたちは大丈夫なんです。
高齢者の方々は・・・ドンマイ(またかよ)。
https://indeep.jp/how-novel-coronavirus-destruct-humsn-immune-system/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/741.html#c78
新型コロナウイルスが人間の免疫細胞を破壊する方法
新型コロナウイルスに「 HIV (エイズウイルス)」の要素があることが確認されたのは、4月のことでした。
これは以下の記事でご紹介しています。
[衝撃] 新型コロナウイルスは「人間の免疫機能の中心であるT細胞を攻撃」し、免疫系を完全に破壊する「HIV / エイズウイルスと同じ特徴を持っている」ことが米中の研究者により確認される
In Deep
この「新型コロナウイルスが HIV と同様に、人の免疫細胞を攻撃する性質を持っている」ということを知った際には、少し厄介なことになったなとは思いました。
つまり、エイズウイルスにより発症するエイズの特徴のひとつとして「体内からウイルスが消えない」ということがあったからです。
これはあくまで、「もしかしたら」ということですけれど、同じような特性が新型コロナウイルスにもあるのかもしれないと思ったのです。
そういう意味では、新型コロナウイルスというのは、本当に驚異的なウイルスなんですけれど、しかし同時に、以前から書いていますように、「とにかく感染力が並外れて高い」ウイルスであることがあり、そういうものに対して、物理的な隔離とか封鎖とか閉鎖とか、そういう手段が通用する相手ではないと確信していまして、隔離や封鎖などの一切の手段を使わずに「平常の生活で立ち向かう」のが正しいと考えています。
さて、それはそれとして、数日前に、香港の有力メディア「サウスチャイナ・モーニングポスト」が、
「中国の科学者たちが、新型コロナウイルスが、どのようにヒトの免疫細胞を破壊しているのかのメカニズムを発見した」
と報じていました。
論文は査読前ですが、以下にあります。
・The ORF8 Protein of SARS-CoV-2 Mediates Immune Evasion through Potently Downregulating MHC-I
(SARS-CoV-2 の ORF8 タンパク質は MHC の強力なダウンレギュレーションを通じて免疫回避を仲介する)
今回は、まず、そのサウスチャイナ・モーニングポストの記事をご紹介しようと思いますが、上の論文のタイトルでもおわかりかと思うのですけれど、聞いたことのない専門用語が飛び交いますので、記事に出てくる用語をご説明しておきます。
・主要組織適合性複合体(MHC) → 免疫応答を制御する重要な分子
・スパイクタンパク質 → ウイルスが細胞に感染する際に働く突起物
・ORF8遺伝子 → 新型コロナの2つの型(L型とS型)をわける重要な要素
・キラーT細胞 → 細胞に侵入したウイルスなどの異物を破壊する免疫細胞
・ダウンレギュレーション → 神経伝達物質などへの応答反応が低下すること
この「主要組織適合性複合体 (MHC)」という細胞内の分子は、人間の免疫反応に非常に重要な存在なのですが、何と、
「新型コロナウイルスに感染すると、この主要組織適合性複合体の分子が消えてしまう」
ようなのです。
それにより、人の主要な免疫システム働かなくなってしまうのですね。
ここから記事です。
新型コロナウイルスが HIV と同じ戦略を使って人間の免疫反応から逃れていることを中国の研究者たちが発見
Coronavirus uses same strategy as HIV to dodge immune response, Chinese study finds
South China Morning Post 2020/02/27
中国の研究者たちによると、HIVと新型コロナウイルスは共に、人の細胞への侵入者(病原体など)を特定するために使用する感染細胞の表面上のマーカー分子を除去する。これは、Sars-CoV-2 が長い間(体内に)存在する可能性があることを意味するかもしれないと研究者は言う。
中国の科学者たちによる新しい研究によると、新型コロナウイルスは HIV (エイズウイルス)と同じ戦略を使用して人間の免疫システムからの攻撃を回避していることが判明した。
HIVも新型コロナウイルスも、どちらのウイルスも、感染した細胞の表面にある、細胞が侵入者を特定するために免疫システムが使用しているマーカー分子を除去していると研究者たちは 5月24日に、 bioRxiv.org に投稿した未査読の論文で発表した。
彼らは、この共通性により、新型コロナウイルスが HIV のように、しばらくの間、体内に存在し続ける可能性があることを意味すると警告した。
ウイルス学者のツァン・ヒュイ(Zhang Hui)博士と広州の孫文大学のチームは、新型コロナウイルスが「慢性感染を引き起こすウイルスのいくつかの特徴」を示しているという臨床観察に重みを加えたとも述べている。
彼らの研究は、新型コロナウイルスによって引き起こされる Covid-19 から最近回復した 5人の患者から、人の重要な免疫細胞であるキラーT細胞を収集することが含まれた。
これらの免疫細胞は、新型コロナウイルスに感染した後、生成される。彼らキラーT細胞の仕事は、ウイルスを見つけて、それを破壊することだ。
ところが、研究で使用された(新型コロナウイルスから回復した人たちの細胞から採取された)キラーT細胞は、感染した細胞内のウイルスを除去することができなかったのだ。
科学者たちがさらに詳しく調べたところ、これら回復した人たちの細胞には、「主要組織適合性複合体(MHC)」として知られている分子が欠落していることがわかった。
この MHC と呼ばれる分子は、通常、健康な細胞の膜の細胞に存在する識別タグだ。MHC は、感染によって変化し、体内の細胞が健康か、それともウイルスに感染しているかを免疫系に警告する働きを持つ。この MHC は、重症急性呼吸器症候群(SARS)や、他のコロナウイルスに感染した場合でも細胞内に見出される。しかし、新型コロナウイルスに感染した細胞からは見出されないのだ。
HIV も同じように、MHC 分子を細胞内から除去することが知られている。
エイズウイルスに感染した細胞にもまた、新型コロナウイルスに感染した細胞と同様に、MHC 分子が存在しないことがわかっている。
ツァン博士は以下のように述べる。
「新型コロナウイルスにあるこの機能(このような免疫系の攻撃システム)は、同じコロナウイルスである SARS にはありません」
新型コロナウイルスは ORF8(あるいはORF8遺伝子)と呼ばれるタンパク質を生成することでこれらのマーカーを取り除く。ORF8 は MHC 分子と結合し、感染した細胞内にそれらを引っ張り破壊する。
ORF8 はウイルスの複製に重要な役割を果たすことが知られており、ほとんどの市販のウイルスのテストキットはこの遺伝子を標的にして鼻や口腔のウイルス量を検出している。
新型コロナウイルス感染症の患者の治療に使用されている薬物は、主にウイルス複製に必要な酵素または構造タンパク質を標的としたものだが、ツァン博士とチームは、「 ORF8 による MHC の障害を特異的に標的とすることで、 Sars-CoV-2 の免疫監視を強化する化合物」を開発することを提案している。
以前の研究では、新型コロナウイルスのスパイクタンパク質は多くのタイプのヒト細胞に入り、それらの受容体と結合することを可能にする構造を持っていることがわかっている。
これと同じ構造が HIV にも見られるが、しかし、コウモリやセンザンコウなどの動物に見られる他のコロナウイルスには、このような性質は見られない。
ニューヨークと上海の研究者たちによる別の研究でも、新型コロナウイルスがキラーT細胞を殺すことができることが判明している。この発見は、中国の検死の中で、死亡した患者が、エイズによって引き起こされたものと同様の免疫系の破壊が発見された後に行われた研究で見出されたものだ。
世界保健機関によると、免疫システムを攻撃するウイルスである HIV が出現してから 40年が経ち、これまで、世界中で約 3200万人が亡くなっているが、今もなお完全にエイズを治療できるワクチンや薬は開発されていない。
上海公衆衛生クリニカルセンターの主任研究者であるチャン・シュエ氏は、今回の広州のこれらの研究結果は、「まったく驚きではない」と言う。
無関係のウイルス(たとえば、HIV と新型コロナウイルスのようなまったく関係のないウイルス)でも、同様の選択的圧力にさらされた場合、同じような特性を示す可能性があると述べた。 MHC 分子の抑制は、一部のヘルペスウイルスなどの他のウイルスでも起こったとチャン氏は述べた。
チャン氏は、新型コロナウイルスは、キラーT細胞をハイジャックはしておらず、 HIV のように T細胞を増殖させる手段に変えていないことを指摘し、新型コロナウイルスは、はるかに遅いペースで変異しており、死亡率は「エイズよりはるかに低い」と付け加えた。
「この新型コロナウイルスには、私たちがまだ予期していない特徴があるという可能性はあります。しかし、大多数の患者は回復するのです」とチャン氏は述べる。
ここまでです。
……ま、このぉ(田中角栄さんかよ)……いやはや、すごいですね。
この「主要組織適合性複合体(MHC)」の働きを、私はそれほど理解しているわけではないのですが、間違っている可能性があることを前提に少しご説明したいと思います。
「細胞内のそこを狙うのか!」という驚き
この MHC という分子の免疫に対しての作用は重大で、以下は、京都大学 再生医科学研究所の「免疫のしくみを学ぼう!」という一般向けのページにある説明からの抜粋です。
補足しておきますと、前提として、「免疫」の機能というのは、当然ながら、
「自分に対して悪い影響を与える病原体を攻撃する」
ものです。悪くないものを攻撃するのでは意味がないのです。
これを行うのが「 T細胞(キラーT細胞)」と呼ばれる免疫細胞ですが、しかし、体内には「悪くない細胞」や「役に立たない細胞」もたくさんあります。
T細胞はどのようにターゲットを見つけているのか。
ここに主要組織適合性複合体(MHC)が関係するようなのです。
「免疫のしくみを学ぼう!」には以下のようにあります。
遺伝子再構成は、例えばサイコロを振るみたいに自由な組み合わせで起こるので、実際には一度は自分の体を攻撃してしまうような細胞もできてきます。また一方で、異物をみるのにまったく役にたちそうもない細胞も沢山できてきます。ではどうやってこの中から役立つものだけを選ぶのでしょうか。 (京都大学再生医科学研究所)
ここにある「役立つものだけを選ぶ方法」に、主要組織適合性複合体(MHC)が、関与するのです。
ページから続けます。
そのメカニズムを理解するには、まず図7に示すことを理解していただく必要があります。
T細胞受容体は直接異物を見るのではなくて、MHCという分子の上のくぼみにはさまるようにくっついた異物の破片(抗原)を、MHCという分子とセットにして見るということです。(京都大学再生医科学研究所)
つまり、以下のような私の説明が合っているのかどうかはともかく、進入した病原体を殺してくれる T細胞は、
「攻撃する相手を、MHCという分子とセットにして見ている」
のです。
ということは、
「 MHC が消えてしまえば、T細胞は、病原体のウイルスを攻撃できない(対象を判断できない)」
ようなのです。
新型コロナウイルスは、免疫に重要なこの分子を破壊あるいは消してしまうようなのですね。
自分を攻撃するキラーT細胞が機能しないのですから、この新型コロナウイルスは細胞内で殺されることがないということになり、つまり、いつまで経っても、細胞からウイルスは消えないということになるのだと思います。
これが新型コロナウイルスの特性です。
このような性質は、わかってはいたとはいえ、改めてこのように提示させられると、いろいろ考えちゃいますねー。
だいたいやねぇ(お、竹村健一さん)、こんなメカニズムじゃ、感染が簡単には治らないやないの。
……いや、これに関してはですね、自分を含めて個人的に周囲の方々の話も聞くのですけれど、
「新型コロナウイルス(らしきもの)に感染した後は、とにかく軽微な症状が長く続く」
傾向があるようなのですね。
新型コロナウイルスは、若い人たちを中心に「まったく症状が出ない」人たちが非常に多いですが、しかし、ある程度の年齢の人は、ものすごく軽い風邪のような症状とか、軽い胃腸や目や鼻や味覚の不調だとか、そういうのが非常に長く続く傾向があるのです。
たとえば、アメリカの投稿型のソーシャルウェブのレディット(Reddit)には、「新型コロナウイルスだと確定診断された人たちのフォーラム」があります。
ここには、「果てしなく長く症状が続いている人たち」の書き込みが数多く見られます。たとえば、以下のような人は普通です。
私は、新型コロナウイルスと診断されてから 51日目になりますが、まだ良くなった感じがありません。まだ肺も痛いです。最近は呼吸の状態はそれほど悪くなかったために、呼吸の症状は終わったと思っていたのですが、今朝、また息切れを感じています。
あまりにも症状が長く、昨夜、台所で泣いてしまいました。
こういうように症状が 2ヵ月とかにわたって続く人たちがとても多いのです。
ただ同時に、症状は長く続いても、高齢ではなく基礎疾患がない人は、これ以上悪くなるということでもないようです。同じような症状が終わらない。
こういうのも含めて、あるいは個人的に知ったいくつかの例から、ものすごく軽い症状でも、何らかの症状が出てしまった場合は、どうやら1ヶ月以上続くのはごく普通であり、2ヶ月、3ヶ月も珍しくないと思われます。
ここが、風邪やインフルエンザと違うところです。
1ヶ月や2ヶ月も続く風邪は、普通はそうあるものではないです。ましてインフルエンザではあり得ないです。
そのような長期間症状が続く原因が、今回ご紹介した新型コロナウイルスの持つ HIV と似た「人間の免疫細胞を攻撃することに特化した性質」にあるようです。
ちなみに、今回の話は、このウイルスが人為的であるか、自然の産物かという話とは関係ないです。
このウイルスが人工物であっても自然由来であっても、この新型コロナウイルスというものが、HIV と同じ特徴を持つことは、ほぼ確定しているのです。
そして、このような特徴を知りますと、今回のサウスチャイナ・モーニングポストの記事あります以下の部分を思うのです。
世界保健機関によると、免疫システムを攻撃するウイルスである HIV が出現してから 40年が経ち、これまで、世界中で約 3200万人が亡くなっているが、今もなお完全にエイズを治療できるワクチンや薬は開発されていない。
普通に考えれば、新型コロナウイルスが HIV と同様の性質を持っているなら、ここにありますような HIV と同じ歴史を歩んでいく可能性も高そうです。
以前思った「最も困る展開」は、新型コロナウイルスが「本当によく HIV と似てしまっている」場合です。つまり、HIV の性質は「一生その人から出て行かない」ということですが、この点で同じだったら、ちょっとなあとは思います。
ちなみに、以下の記事にありますように「緑茶」は、新型ウイルスにも HIV にも、感染防止にも発症抑止にもとても有効です。
HIVからも防御 : 緑茶のエピガロカテキンガレートは、エイズウイルスの感染と発症を防ぐ。そして、仮に新型コロナウイルスとの付き合いが「一生」になるのなら考えてみたい「ウイルス干渉の原則」のこと
In Deep
実際の話、今後の世の中というのは、食事にある程度気をつかって、ストレスをなるべく感じず、そして太陽光をたくさん浴びて生活するという「感染症予防の原則」に従って生きるのが最も良い方法だと思います。
HIV もですが、新型コロナウイルスにしても、感染したことをくよくよ思っても仕方ないです。
それと共に、今後もこの新型ウイルスの未知の性質と能力がさらに示されていくのかもしれません。
https://indeep.jp/coronavirus-uses-same-strategy-hiv-to-attack-immune-response/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/741.html#c79
今現在の騒動は「序章」かもしれない
まあ……最初に書いておきますと、今回お知らせする報道は、明るいものではありません。というか、なかなか暗いものです。これは、私たちの人間社会の先行きがわりと厳しいものになっていくのかもしれないということを裏付けます。
しかしですね、前回の緑茶の記事などでもふれましたけれど、新型コロナウイルスであろうと、他の感染症であろうと、最も良くないことのひとつが「ストレス」です。そういうこともあり、こういう暗いニュースにふれたとしても、
( ゚∀゚)アハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \
と笑い飛ばせるくらいの気持ちで生きていかないと、今後の世の中なんて生きていくことはできません。
では、今回ご紹介するものはどんなお話かといいますと、
「新型コロナウイルスが、エイズウイルスの特性を持っていることが確認された」
のです。
アハ…ハ…笑えないですね。
これは、昨日 4月12日に、香港の信頼できる報道メディア「サウスチャイナ・モーニングポスト」が報じたものです。
ただ、以前から「その気配」はたびたび科学の世界に出てきていました。
以下の記事でもご紹介したことがありましたが、1月下旬という早い段階で、インドの科学者たちが、遺伝子解析で、
「新型コロナウイルスに HIV (エイズウイルス)のタンパク質が挿入している」
ことを見出していました。
新型コロナウイルスに「HIV (エイズウイルス)」のタンパク質が挿入されていることをインド工科大学の科学者たちが発見。さらに「感染しても免疫を獲得できない示唆」を中国当局が示し、事態は新たな局面に
In Deep 2020年2月1日
この論文は、なぜか世界中の科学者たちの非難の的となり、結局、インドの科学者たちは、論文を取り下げる事態になりましたが、今回は、感染後の細胞の観察により、このことが裏付けられた形となったということなのかもしれません。
その特性を簡単に書きますと、新型コロナウイルスは、
「人間をウイルスから防御している T細胞を攻撃して死滅させる」
のです。
つまりは、新型コロナウイルスは、エイズウイルスのように、「人間の免疫機能を奪う」のです。
T細胞とは以下のようなものです。
感染症にかかったとき、いろいろな免疫細胞が出動して病原体と戦ってくれます。その免疫反応の司令塔の役割をしているのが、T細胞です。ひとつひとつのT細胞は、実はごく限られた相手しか攻撃できないのですが、体内には膨大な数のT細胞があり、全体としてはどんな病原体でも対応できるのです。
T細胞は、病原体が侵入してからつくられるのではありません。
会ったこともないような病原体に対してでも、それを見分けて攻撃できるT細胞はすでにつくられていて、待ち受けているのです。 (京都大学 再生医科学研究所)
見知らぬウイルスに対しても攻撃ができる優れた人間の防御機能を司る T細胞。
新型コロナウイルスは、免疫に最も重要なひとつであるこの T細胞を「殺す」のです。
まずは、サウスチャイナ・モーニングポストの記事をご紹介します。
新型コロナウイルスは免疫細胞を標的にすることで HIV のように免疫系を攻撃する可能性があると科学者たちが警告
Coronavirus could attack immune system like HIV by targeting protective cells, warn scientists
South China Morning Post 2020/04/12
中国とアメリカの研究者たちは、Covid-19 を引き起こすウイルスは、本来なら有害な侵入者から体を保護するはずの T細胞を破壊する可能性があることを発見した。中国の一人の医師は、HIVと同様の影響を懸念する医療関係者たちが増えていると述べた。
中国とアメリカの科学者たちが、Covid-19 を引き起こす新型コロナウイルスは、体内のウイルスを殺すための強力な免疫細胞を攻撃する可能性があると警告した。
上海とニューヨークの研究者チームによって行われたこの驚きの発見は、新型コロナウイルスが人間の免疫システムを攻撃し、HIV (エイズ)患者に見られるものと同様の損傷を引き起こす可能性があるという最前線の医師の観察と一致した。
上海復旦大学のル・ル(Lu Lu)博士とニューヨーク血液センターのジャン・シボー(Jang Shibo)氏は、実験室で増殖させた Tリンパ球細胞株に、新型コロナウイルス Sars-CoV-2 を結合させる実験をおこなった。
T細胞として知られている Tリンパ球は、体内に外部から侵入した病原体など異物を特定して排除する上で中心的な役割を果たしている。
Tリンパ球は、ウイルスに感染した細胞を捕獲し、その膜に穴を開け、有毒な化学物質を細胞に注入することによってこれを行う。これらの化学物質は、ウイルスと感染細胞の両方を殺し、それらをバラバラに引き裂く。
ところが、今回の実験で科学者たちが驚いたのは、本来はウイルスを排除する役割を持つ T細胞が、実験ではコロナウイルスの餌食となったのだ。また、研究者たちは、ウイルスのスパイクタンパク質に独特の構造を発見した。それらが接触すると、ウイルスのエンベロープと細胞膜の融合を引き起こすと思われる。
その後、コロナウイルスの遺伝子は T細胞に入り、 T細胞の保護機能を無効にしてしまった。
研究者たちは、同じコロナウイルスの SARS ウイルスでも同じ実験をおこなったが、SARS ウイルスには、T細胞に感染する能力がないことを見出した。
つまり、新型コロナウイルスだけが、T細胞を攻撃する能力を持っているのだ。
2003年の大流行で数百人が死亡した SARS は、ACE2 と呼ばれる特定の受容体タンパク質を運ぶ細胞にのみ感染する能力を持つが、この ACE2 タンパク質は T細胞には非常に低いレベルでしか存在しない (※ T細胞には SARS の受容体がないために、SARS は T細胞に感染できないが、新型コロナウイルスは受容できる能力を持つということ)。
T細胞への新型コロナウイルス感染をさらに調査した後、研究者たちは、「病原性メカニズムと治療的介入についての新しい考え方」が喚起されるだろうと査読付き科学誌(Cellular&Molecular Immunology)に掲載された論文で述べた。
中国北京の公立病院で Covid-19 の患者たちを治療している一人の医師は、この発見により、新型コロナウイルスが人間の免疫システムを直接攻撃する最も悪名高いウイルスのいくつかのように振る舞う可能性があるという医学界の懸念の高まりに対する新しい証拠が追加されたと述べた。
センシティブな問題であるため、医師は匿名を条件に以下のように述べている。
「新型コロナウイルスを HIV と比較する医療関係者たちがますます増えているのです」
中国人民解放軍・免疫学研究所の科学者であるチェン・ヨングェン(Chen Yongwen)氏たちは、 Covid-19 の患者たちのうち、特に高齢者あるいは集中治療室での治療を必要とする患者たちでは、T細胞数が著しく減少する可能性があることを警告する臨床報告を 2月に発表した。T細胞数が少ないほど、死亡のリスクは高くなる。
数々の遺体を見た医師たちは、死亡者の内臓の損傷が「 SARSとエイズの組み合わせと似ている」と語っている。
新型コロナウイルス Sars-CoV-2 の結合機能の背後にある遺伝子は、他のコロナウイルスでは見つかっていない。新型コロナウイルスだけのものだ。
しかし、エイズやエボラなどのいくつかの致命的なウイルスが同様の遺伝子配列を持っているため、今回のパンデミックが起きる前に、新型コロナウイルスは、長い期間、人間の社会で静かに広がっていたのではないかという憶測を促している。
しかし、新しい研究によると、新型コロナウイルス Sars-CoV-2と HIV (エイズウイルス)の間には 1つの大きな違いがあった。
エイズウイルスは T細胞内で複製し、 T細胞を複製工場に変えて、他の細胞に感染するためのより多くのコピーを生成することができる。
しかし、この実験では、 T細胞に入った後の新型コロナウイルスの成長を観察することはなかった。
これは、T細胞に入った後、新型コロナウイルスが T細胞が一緒に死滅してしまう可能性を示唆している。
この研究はいくつかの新しい疑問を引き起こす。
たとえば、新型コロナウイルスでは、多くの人々が、何週間もの間、症状を引き起こさずに体内に存在している可能性がある。症状がない場合、新型コロナウイルスは、これらの患者の中の T細胞とどのように相互作用するかは不明のままだ。
一部の重症患者では、免疫システムが過剰反応して健康な細胞を攻撃する「サイトカインストーム」も引き起こされている。
しかし、なぜ、新型コロナウイルスがサイトカインストームを誘発するのかはよくわかっていないままであり、そのメカニズムもわかっていない。
ここまでです。
記事の中に「このエイズウイルスのような特徴は、同じコロナウイルスである SARS にはなく、新型コロナウイルスにだけある」とありますが、これについては、インドの科学者たちの解析でもわかっていたことでした。
先ほどリンクしました過去記事から抜粋します。
1月30日に公開されたインド工科大学の論文より
新型コロナウイルスのタンパク質は、 SARS と最も近い祖先を共有しているため、その2つのウイルスのタンパク質をコードする配列を比較した。そうしたところ、新型コロナウイルスから、SARS ウイルスにはない、以下の 4種類のタンパク質の挿入が見つかった。
「GTNGTKR」(挿入1)
「HKNNKS」(挿入2)
「GDSSSG」(挿入3)
「QTNSPRRA」(挿入4)
驚いたことに、挿入しているこれらの配列は SARS ウイルスのタンパク質に存在しなかっただけではなく、コロナウイルスの他の種にも見られないものだった。
ウイルスがこのような独自な挿入を短時間で自然に獲得することはほとんどあり得ないため、これは驚くべきことだった。
この 4種のタンパク質の挿入は、最近の臨床患者の分離株から入手可能な新型コロナウイルスのすべてのゲノム配列に存在することが観察された。
これらの挿入源を知るために、さらに解析を進めると、予想外に、すべての挿入がヒト免疫不全ウイルス-1(HIV-1)と一致した。
この論文では、上にありますように、
> ウイルスがこのような独自な挿入を短時間で自然に獲得することはほとんどあり得ない
と記されていまして、この部分が、世界中の科学者たちの反感を買ったのです。
つまり、
「自然に獲得したのではないなら、人為的に挿入されたことになってしまう」
ということに世界中の科学者たちが反対意見を述べ、そのことにより、インドの科学者たちは論文を取り下げたのですが、今回の中国とアメリカの研究者による実験は、この「新型コロナウイルスは、ヒトの免疫を破壊するエイズの性質を持っている」ということを証明した形になるのかもしれません。
そして、このインドの科学者たちの「 ウイルスがこのような独自な挿入を短時間で自然に獲得することはほとんどあり得ない」という言葉から、このウイルスの起源を今再び思います。
しかし、それについては今回はふれません。
ただ、中国武漢にあるウイルス研究所とアメリカ政府の間に「面白い関係がある」ことが最近わかっていまして、次回ご紹介できるかもしれません。
それにしても、新型コロナウイルスがエイズウイルスの性質を持っているということが確定的になったわけですが、今後、パンデミックの状態がどのようになっていくのかということは気になります。
というのも、「エイズ」とはどんなものかといいますと、
「感染してから発症までの時間が非常に長い」
のです。
たとえば、以下は、財団法人エイズ予防財団のページからのものです。
HIV感染とエイズ
ほとんどのウイルスの場合、感染による症状は数日から数週間で現れる。たとえば、インフルエンザ・ウイルスなら、1日から5日でインフルエンザを引き起こす。A型肝炎の場合は、発病までの期間は感染後約4週間だ。
HIVはそうではない。このウイルスに感染して数週間後に、感染者の70%が経験する概して軽い病気(発熱や喉のはれ、発疹)を除けば、ほとんどのHIV感染者には、最初の5年間ほどの間は何の症状も現れない。
感染者たちは健康そうに見えるし、気分が悪くなることもない−ただし、感染直後から他人に感染する可能性はある。一度感染すると、生涯感染したままである。
科学者たちは、感染者を治療する方法も、他人に対する感染力をなくす方法もまだ発見していない。現在明らかになっているのは、一部の例外を除き、HIV感染者のほとんどすべてが最終的にはエイズで死ぬということである。
こういうのを読みますと、現在の新型コロナウイルスについて言われることの多い、「若い人たちは感染しても症状が軽いか無症状」という「事実」に愕然とする部分もあるのですが……。
さらに、上の記述で気になります部分は、
> 一度感染すると、生涯感染したままである。
という部分でしょうか。
もし、新型コロナウイルスがこのような特徴を持っているとすれば……。
パンデミックの先行きを予測するのは、大変に難しくなりましたが、エイズのように、何年もかけて「発症と日和見感染が続いていく」というようなことになってしまう可能性もあるのでしょうか。このあたりは、医学的な概念にお詳しい方々に検討していただきたい部分です。
それにしても、私はこの新型コロナウイルスを「史上最強」だと言い続けていましたが、もはや常軌を逸した強さであり「悪魔のウイルス」という呼び方でもいいのかもしれないです。
以下の記事にありますように、人類史上で見たことのないような強い感染力を持つにも関わらず、多くの人で即時の発症力が弱いので、誰が感染しているのかわからないまま感染が拡大していく。
国際的な研究により、新型コロナウイルスは「332種類のヒトタンパク質」を利用してヒト細胞と結合できる驚異的な感染能力を持つことが見出される。治療薬開発は厳しい局面に
In Deep 2020年4月5日
もともとがそのように厄介なウイルスなのに、今回明らかになったように、そんな強い伝染力のあるウイルスが、エイズウイルスの性質である「 T細胞を攻撃する能力を持っている」と。
しかも、それは「変異」し続けている。
パンデミックの事態は、笑い飛ばしたくても、なかなかそうもいかない深刻な事態が含まれる可能性に進展してきているのかもしれません。
https://indeep.jp/novel-coronavirus-is-determined-to-be-the-same-as-hiv-virus/
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/741.html#c80
新型コロナと HIV は「ほぼ完全な兄弟」であることが判明。双方のウイルスが「人間の免疫細胞を破壊するメカニズム」において同じであることが見出される
2020年8月15日
https://indeep.jp/coronavirus-uses-same-strategy-hiv-to-attack-immune-response/
「Covid-19 は HIV」:米ペンシルバニア大学の研究で新型コロナウイルスが人間の重要な免疫細胞を「エイズ同様に消滅させている」と結論付けられる
2020年8月15日
https://indeep.jp/how-novel-coronavirus-destruct-humsn-immune-system/
[衝撃] 新型コロナウイルスは「人間の免疫機能の中心であるT細胞を攻撃」し、免疫系を完全に破壊する「HIV / エイズウイルスと同じ特徴を持っている」ことが米中の研究者により確認される
2020年8月15日
https://indeep.jp/novel-coronavirus-is-determined-to-be-the-same-as-hiv-virus/
http://www.asyura2.com/11/kanri20/msg/603.html#c287
新型コロナと HIV は「ほぼ完全な兄弟」であることが判明。双方のウイルスが「人間の免疫細胞を破壊するメカニズム」において同じであることが見出される
2020年8月15日
https://indeep.jp/coronavirus-uses-same-strategy-hiv-to-attack-immune-response/
「Covid-19 は HIV」:米ペンシルバニア大学の研究で新型コロナウイルスが人間の重要な免疫細胞を「エイズ同様に消滅させている」と結論付けられる
2020年8月15日
https://indeep.jp/how-novel-coronavirus-destruct-humsn-immune-system/
[衝撃] 新型コロナウイルスは「人間の免疫機能の中心であるT細胞を攻撃」し、免疫系を完全に破壊する「HIV / エイズウイルスと同じ特徴を持っている」ことが米中の研究者により確認される
2020年8月15日
https://indeep.jp/novel-coronavirus-is-determined-to-be-the-same-as-hiv-virus/
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/559.html#c55
新型コロナと HIV は「ほぼ完全な兄弟」であることが判明。双方のウイルスが「人間の免疫細胞を破壊するメカニズム」において同じであることが見出される
2020年8月15日
https://indeep.jp/coronavirus-uses-same-strategy-hiv-to-attack-immune-response/
「Covid-19 は HIV」:米ペンシルバニア大学の研究で新型コロナウイルスが人間の重要な免疫細胞を「エイズ同様に消滅させている」と結論付けられる
2020年8月15日
https://indeep.jp/how-novel-coronavirus-destruct-humsn-immune-system/
[衝撃] 新型コロナウイルスは「人間の免疫機能の中心であるT細胞を攻撃」し、免疫系を完全に破壊する「HIV / エイズウイルスと同じ特徴を持っている」ことが米中の研究者により確認される
2020年8月15日
https://indeep.jp/novel-coronavirus-is-determined-to-be-the-same-as-hiv-virus/
http://www.asyura2.com/13/kanri21/msg/560.html#c3
カルシウムサプリメントは「たとえ少量の摂取でも」脳の病変やアルツハイマー型の認知症を引き起こす可能性が極めて高くなることが判明
投稿日:2018年10月2日 更新日:2018年10月3日
https://indeep.jp/calcium-supplements-causes-brain-lesions-and-alzheimers/
脳の病変との関係以前に、カルシウムは心臓血管の疾患と強い関係があることがわかっていた
最近、私の親しい方が「認知症の徹底的な検査で著名な病院で検査を受けることにした」とおっしゃっていたことがありました。自分から予約したのだそうです。
私よりずっと高齢ですけれど、ご自分から検査を受ける段取をつけているのですから、今現在どうだこうだということはないのでしょうけれど、「自分で確実に何かを感じる段階になった」ということなのかもしれません。
こういう話を聞いても、少し前なら人ごとでしたが、五十代中盤となった今の私には、もう人ごとだとは少しも思いません。
実際、かつてなら考えられないような固有名詞を忘れることが多くなりました。
「このままいろいろと忘れていくと、これからどのようなことになっていくのだろうか」と考えると、恐ろしくなることもあります。
しかし、このような個人個人の話は別としても、現実として世界の、あるいは日本の「認知症の増加」は以下のような「激増」が続いています。
・厚生労働省
上のグラフは、2011年までのものですが、その後もまったくペースは衰えることなく認知症の人たちの数は増え続けています。
どうして世の中がこんなことになってしまったのかということについては、いろいろな説があるとは思いますが、私個人としては、下のふたつの要因は大きいと思っています。
・大気汚染
・松果体の石灰化
大気汚染については、以下の記事で、「大気汚染が認知症のトリガーとなる」ことがアメリカの研究により明らかとなったことをご紹介させていただいたことがあります。
また、松果体については、いろいろな記事で取りあげましたけれど、アルツハイマー病になった人たちの死後検体などでは、多くの方々の脳の「松果体が石灰化している」ことがわかっているのですが、今回ご紹介する「カルシウムサプリメントが認知症と関係する」という明らかな結果も、この「松果体の石灰化」と多少関係があるのかもしれません。
たとえば、今年 1月の In Deep の以下の、
・松果体の石灰化を防げ : 認知症を避けるための最低限の準備のひとつは松果体を守ること
という記事で翻訳したものの中に、カルシウムについて以下のようなくだりがあります。
カルシウムは強い骨には欠かせない。しかし、そのカルシウムが合成物であるときには、松果体や体の他の人体の部位を石灰化させる影響もあるのだ。
米ハーバード大学の最近の研究では、カルシウムサプリメントが認知症と関係があることを見出している。(ハーバード大学の論文)
カルシウムサプリメントはまた高齢の女性においての心臓発作の増加と関連していることがわかっている。
というように、かつてから、「カルシウムのサプリメントが認知症と関係がある可能性」については、いくつかの研究があったのですが、今回ご紹介するものは、それはかなり「強い影響」であり、しかも、「摂取する量と関係ない」ようなのです。
つまり、少ない量のカルシウムサプリメントの摂取でも、脳に病変が発生するということがわかったというもので、まだいろいろと異論の出る余地のある説なのかもしれないですが、ご紹介したいと思います。
実は、私自身、数年前に激しいめまいに襲われていたことがありまして、その時に「めまいにはカルシウムがいい」と聞き、しばらくの間、カルシウムサプリメントを服用していたことがあるのです。
その後、2年くらい前だったか、上にもあるようなハーバード大学などの「カルシウムサプリメントはどんなものであれ、認知症と心臓疾患のリスクを伴う可能性がある」ということを知りまして、それ以来飲んでいません。
しかし、半年くらい飲んでいましたので、もう遅いかも・・・。自分の名前は・・・? オケ? オキ? いやなんか違う・・・。
このように、自分の名前も忘れていっていまうような未来が広がるかもしれない多くの同世代たち・・・。
まあともかく、これからの高齢社会では、何よりも避けたいものが認知症であるわけで、それを完全に避けることはできなくとも、できることはしておきたいとは思います。
ちなみに、私自身は、「理性こそが 100%の自分」だという考えを持っていまして、それを失った場合はすでに自分ではないと考えています。もちろん、これは私のあくまで個人的なひとりだけの考えではあります。
では、ここから本記事です。
Taking Calcium Supplements Causes Brain Lesions
greenmedinfo.com 2018/10/01
カルシウムサプリメントの摂取が脳病変を引き起こす
カルシウムのサプリメントを摂取することは、たとえそれが少量であっても、脳の病変と関係しているということが、この種の研究として初めてとなる調査によって明らかになった。
しかし、この研究が発表される以前から、ほとんどのカルシウムサプリメントの摂取には考えるべき多くの点があった。
一般的に、多くの人たちは、カルシウムのサプリメントを「骨を強く保つ」ために錠剤などの形で摂取していると思われるが、現実的には、私たち人間は食物からカルシウムを得るようにこの体は設計されているわけで、錠剤でカルシウムを摂取することにはあまり意味がない。
さらに、私たちの骨は生体組織であり、その骨の健全を保つには、カルシウムだけではなく、ビタミン Cやアミノ酸、マグネシウム、ビタミン D、ビタミン Kなどが必要だ。
これらの他の重要な要因を排除して、カルシウムを摂取するということは基本的に意味をなさない。
また、骨粗鬆症や骨減少症の原因が、カルシウムサプリメントを摂取していないからというような理由はない。
過去のいくつかの研究で、カルシウムのサプリメントに使われる石灰石、骨、牡蠣や卵の殻を消費することにより、カルシウムが軟部組織に沈着して心臓発作や脳卒中に至るという可能性があることがわかっていた。
また、高齢になってから若い時のように骨密度を保とうとする目標も危険に満ちていることがわかっており、最も高い骨密度を有する人は、乳ガン発症のリスクが、はるかに高くなるのだ。
質の低い無機質のカルシウムサプリメントは、心血管疾患のリスクを高めることが知られているが、しかし、それだけではない。
マグネシウムとビタミン K2 不足でのカルシウムサプリメントの摂取という因子の組み合わせによって、脳の松果体の石灰化、あるいは松果体以外の脳構造の石灰化の原因となり、最近の研究では、これがアルツハイマー病の発症機序に寄与する因子であるという仮説が組み立てられはじめている。
医学誌ブリティッシュ・ニュートリション・ジャーナルの特集「脳のカルシウム病変」
医学誌ブリティッシュ・ニュートリション・ジャーナル(英国栄養ジャーナル)に掲載された「脳のカルシウム病変」という画期的な研究がある。
(論文:Elevated brain lesion volumes in older adults who use calcium supplements: a cross-sectional clinical observational study)
この論文のタイトルは、「カルシウムサプリメントを使用する高齢者の脳病変体積の上昇:横断的臨床観察研究」で、この研究では、カルシウムサプリメントが心臓血管疾患に関連することを示す過去の複数の研究と共に、カルシウムサプリメントが「脳病変の発生」と関連している可能性があることを見出した。
これらの脳の病変は、MRI スキャンにおいて、より明るいスポットとして見られ、これは、血流の欠如(虚血)およびその後の神経学的損傷によって引き起こされることが知られている。
下の図が、カルシウムサプリメントによる脳の病変を MRI 撮影したものだ。
まずは、この研究の概要は以下のようなものだ。
脳腫瘍は脳の高信号域(hyperintensities)という用語でも知られており、MRI で観察される損傷領域だ(※ 上記の図の赤い部分)。これらの病変は、高齢の成人では一般的であり、うつ病、認知症、脳卒中、身体障害、股関節骨折および死亡を含む致命的な健康リスクを増加させる。
観察研究では、高齢者 227人( 60歳以上)を対象として、食物とカルシウムサプリメントの摂取量を評価した。そして、病変容積を脳 MRI スキャンで評価した。
そして、この研究の主な調査結果は次のとおりだ。
カルシウムサプリメントの使用者には、非使用者よりも脳においての大きな病変量が見られた。カルシウムサプリメントの影響は、高血圧が脳に与える影響と同等の大きさであり「脳の病変に対しての確立された危険因子」といえるものであった。
この研究では、使用されるカルシウムの量は病変の容積に関連しておらず、「低用量のサプリメントでさえ、高齢者によっては、脳の病変容積が大きくなる可能性がある」ことも分かった。
食生活からのカルシウム摂取量、年齢、性別、人種、教育年数、エネルギー摂取量、うつ病、高血圧などの要因をコントロールした後でさえ、カルシウムをサプリメントで補給することと脳の病変容積との関連は強く保持されていた。
研究者たちは、サプリメントによるカルシウム補給と虚血性脳卒中リスクの増加の関連性についてすでに議論している。
サプリメントによるカルシウム補充は、主に血管の内腔の閉塞に寄与する脂肪沈着物(アテローム)として、血管におけるカルシウム沈着(すなわち動脈の石灰化)に寄与し得ることを示す。
研究者たちは、このプロセスが血流の欠如、およびその後の虚血につながる可能性があると述べる。そして、これは最終的に脳病変の発症につながる。
余分なカルシウムが脳に直接的な神経毒性作用を及ぼし得る別のメカニズムは、過剰なカルシウムの脳細胞への流入であり、これは細胞死を引き起こす。
研究者たちは、サプリメントによるカルシウム補給が脳病変に有害な影響を及ぼす可能性があるという知見の重要性を強調している。
論文では、研究者たちは以下のように論文を締めくくっている。
高齢者のカルシウムを含む食品サプリメントの使用は、通常の食事等から摂取するカルシウム摂取量を管理した後でさえも、より大きな脳病変の体積増加と関連することが見出された。
これらの知見は、カルシウムの用量にかかわらず、高齢者に対してカルシウム補充をすることによる有害な生化学的影響が存在する可能性があることを示している。
https://indeep.jp/calcium-supplements-causes-brain-lesions-and-alzheimers/
http://www.asyura2.com/09/health15/msg/764.html#c342
それでも、狭義の「日本文化」と深くかかわる「琉球文化」については、近年、新たな視点からの研究・紹介がなされはじめている。しかるに、アイヌ文化は広義の「日本文化」の枠内には容れられないままなのである。
アイヌ文化には三つの文化圏がある。すなわち「北海道」島に栄えた北海道アイヌ、樺太(ロシア領サハリン)島南部に栄えた樺太アイヌ、そして、中部千島・北千島(ロシア領クリール諸島)に栄えた千島アイヌである。
このなかで、千島アイヌはそのひとを含め、文化・言語は今日にまったく伝わらないのである。国際交渉の陰で、しかもきわめて平和裡に、日本人は地上から一つの文化を葬り去ったのである。
いまひとつの文章がある。主題とも深く関わるので一瞥してみよう。
「1884年の日露両国間の協定によって、樺太はロシアに、千島列島は日本に帰することになった。その後、日本は総人口わずか九七人のものが群島の各地点に分散している極北の新しい国民の憐れな状態に憐憫の情をもよおし、彼らを絶滅から救うことを願った。そのため、彼ら全員を、はるかに豊で気候も温暖なシコタン島へ移住させた。ここは蝦夷の根室地方とクナシリ島の間にあり、千島列島の最南端に位置する。しかし、憐れな彼らにとってそこが楽園となったであろうか。否、無益であった…」(鳥居竜蔵『千島アイヌ』序)。
日露間で締結された「樺太千島交換条約」によって、樺太はロシアに割譲され、全千島列島が日本の版図となった。このとき、日本政府は先住民であるアイヌの人びとをも同時に自らの民に加えた。樺太アイヌは北海道に強制移住させられ、当初は樺太に程近い稚内のメグマに居住地が定められたが、じきに札幌近郊の対雁(ツイシカリ、現在の江別市内)に移された。
シムシュ島、ホロムシリ島などに住む千島アイヌが移された先が、鳥居の序文にあるシコタン島である。
このいずれもが、かれらがロシア人と通交をおこなって、結果的に日本に不利となる行為を働くことを危惧してのものであった。
明治36年の戦争の結果、樺太アイヌはそれでも故郷に帰りえた。しかし千島アイヌは、そこが日本領土であったにもかかわらず、帰ることはできなかった。望郷の想いにかられながらも、かれらは北海道とその付属島嶼(島々)のなかで、みずからの文化を放棄せざるを得なかった。今日、千島アイヌの文化を伝えるひとはただのひとりも存在しない。
佐々木 利和(ささき としかず)
東京国立博物館
主著等:
『アイヌ文化誌ノート』(吉川弘文館 2001年)
『アイヌの工芸』(日本の美術354号 至文堂 1995年)
「東京国立博物館のアイヌ民族資料(上)」『北海道立アイヌ民族文化研究センター研究紀要』3号(1994年)
『アイヌ語地名資料集成』(草風館 1988年)
___
千島アイヌの強制移住
1884年(明治17年)に占守島や幌筵島、及び中部千島の羅処和島に居住していた千島アイヌの人々が色丹島に強制移住させられた。
これは根室から遠く離れた絶海の孤島では監督も行き届かず、当時、盛んに千島に出没する外国の密猟船に対して便宜を与える恐れがあったことと、千島アイヌは風俗・習慣共に著しくロシア化していて、殆どロシア人と変わることなく、こうした者を国境近くに置くことは、日本の領域を確定するにおいて危険な障害と感じられたためである。
移住した千島アイヌに対しては農地が与えられ、また牧畜や漁業も奨励されたが、元々が漁撈民であった彼らは慣れぬ農耕に疲弊し、多くが病に倒れ命を失った。
_____
色丹島移住後のクリル人
移住の年より漁船や漁網を与えて漁業に従事せしめ、また北千島時代に露人の指導に依って既に試みられていた牧牛と、新たに緬羊・豚・鶏の飼養が相当の計画のもとに始められ、農耕も指導奨励されたが、これらの組織化は彼らにとって未だ経験したことのない急速な生活上の変化であったため、適応は困難であった。農耕についてはやや望みがあるとみられたが、明治27年8月の水害による耕土の流失を機として殆ど廃止され、自家用の野菜を収穫する程度にとどまり、各種漁業も細々ながら唯一の生業として期待されたが、移住後の生活の安定した拠り所とするには至らなかった。
この間、明治18年より27年まで10カ年間撫育費が計上され、その後も更に期間が延長されて32年まで継続された。また、同年3月より新たに保護法が制定され、その中に特別科目が設けられて救恤事業(救済)が続行された。
強制移住による人口の減少
移住後、生活の急変に加え風土の変化の為に、彼らの着島後、僅か20日も経たぬうち、3人の死者があり、更にその後も死亡者が続出し、これには彼らも愕然たらざるを得なかった。17年には6名、18年には11名、19年・2名、20年・17名、21年・10名の死亡者があり、出生11人を差し引くも33名の減少をきたし、ついに64名を数えるに過ぎなくなった。それは生活環境の急激な変化、ことに内地風に束縛された生活、肉食より穀食を主とした食物の急変等によるものであるとみられるが、移島当時は動物性食料の欠乏を補充する食物の貯蔵が少なく、冬期野菜類が切れて壊血病にかかり死亡したものとも言われている。事実そうであるとするならば、政府の不用意な強制移住がこの結果を招いたとも言えるであろう。
明治18年2月22日付色丹戸長役場の日記を見ると、
「此の日土人等具情云、当島は如何にして斯く悪しき地なる哉。占守より当島へ着するや病症に罹る者陸続、加之(これにくわえ)死去する者実に多し。今暫く斯くの如き形勢続かば、アイヌの種尽きること年を越えず。畢竟(ひっきょう)是等の根元は、占守において極寒に至れば氷下に種々の魚類を捕らえ食す。故に死者の無きのみならず、患者も亦年中に幾度と屈指する位なり。然るに当島には患者皆々重く、軽症の者と言えば小児に至るまでなり。見よ一ヶ月に不相成(あいならざる)に死する者3名、実に不幸の極みとす−云々」
故に故郷占守島に帰還したいが、もしそれが不可能ならば得撫島にでも移りたいと嘆願している。
根室から指呼の間にあるこの島に閉じ込められた彼らクリル人にとって、人口の減少は、この後も重い十字架として背負い続けなければならなかった。
http://www.asyura2.com/20/ban8/msg/187.html#c1
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