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[近代史5] ギリシャ・イタリアの歴史と現代史 中川隆
34. 中川隆[-7722] koaQ7Jey 2025年2月15日 08:14:10 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[1]
【古代ギリシャ】2500年前の最強国の秘訣を現地からわかりやすく解説
大人の教養TV 2025/02/14
https://www.youtube.com/watch?v=q1pDWGvOTY8

00:00 オープニング
00:58 ギリシャ概要
01:47 パルテノン神殿
05:33 医学の父「ヒポクラテス」
08:12 医療倫理
09:17 ヒポクラテスの誓い
10:16 歴史の父「ヘロドトス」
11:46 トゥキュディデス
13:33 「イリアス」「オデュッセイア」
15:29 哲学
17:39 ピタゴラス
18:46 原子
20:19 奴隷
24:22 スコレー
26:24 民主政
28:20 オリンピック
29:25 ヘラ神殿
30:50 古代オリンピック
32:30 パンクラチオン
34:03 エンディング

【古代ギリシャ】2500年の時の流れを肌で感じました
大人の教養TV 2nd 2025/02/14
https://www.youtube.com/watch?v=dogrO8won6k
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/469.html#c34

[近代史3] 日本円と日本の物価は異常に安過ぎる _ 1ドル=50円 が適正価格 中川隆
65. 中川隆[-7720] koaQ7Jey 2025年2月15日 08:51:29 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[3]
<■92行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
レイ・ダリオ氏: 米国の債務危機でドルも日本円と同じように暴落する
2025年2月14日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/59795

引き続き、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者レイ・ダリオ氏の、Bloombergによるインタビューである。

今回はアメリカの財政赤字の問題とドルの見通しについて語っている部分を紹介したい。

米国債の下落と金融政策

引き続きアメリカの債務問題である。ダリオ氏は前回の記事で、コロナ後の金利上昇により米国債に多額の利払いが発生し、その支払いのために大量の米国債が発行されようとしており、買い手が十分にいないため米国債が下落の危機にあると主張していた。

レイ・ダリオ氏: 米国債から投資家が逃げている、アメリカ経済は金利上昇で心臓発作を起こす


国債の価格が下落すれば金利は上がる。金利が上がれば、株価など他の資産価格にも影響を与えるだろう。

レイ・ダリオ氏、2025年の株価大暴落を予想か


今回の記事では、国債の下落がドルの価値にどういう影響を及ぼすかについての部分を紹介する。ダリオ氏は次のように述べている。

国債の買い手が足りない場合、中央銀行と政府が何をするかと言えば、中央銀行に介入させて需要を補うことになる。つまり中央銀行が紙幣を印刷し、それで国債を買うということだ。そのことがあらゆる結果を生む。

それはつまり量的緩和の再開である。

アメリカの量的緩和再開

どのような道筋でそうなるのだろうか? アメリカはコロナ後に利上げをしてようやくインフレを抑えたばかりである。そこから1%の利下げは行なったが、量的緩和をするという話は出ていない。

ダリオ氏は、2025年の金融市場が大混乱になることを予想している。

レイ・ダリオ氏、2025年の株価大暴落を予想か


国債の価格下落で金利が上昇し、それが金融市場全体と実体経済に影響を及ぼすという理屈である。

それはこれまで金融緩和で株価や国債を買い支えてきた総決算である。そのまま国債を下落させ、株価下落と景気後退という当然のツケを受け入れる選択肢もあるはずだが、米国政府はそうせず、中央銀行に国債の買い支えをさせると予想している。

だが量的緩和には副作用がある。ダリオ氏は次のように続けている。

2020年や2021年に政府が現金給付をするために借金をし、中央銀行が紙幣印刷して国債を買った時と同じだ。お金の価値が毀損され、インフレが起きる。

量的緩和は、それ自体ではインフレを引き起こさなかった。だが量的緩和による低金利と政府の大規模な財政出動が組み合わさったとき、遂に世界規模のインフレが発生した。その辺りの経緯は以下の記事を参考にしてもらいたい。

トランプ氏: 現金給付でインフレを引き起こしたのはバイデン氏だ
ポールソン氏: 量的緩和がインフレを引き起こした


ダリオ氏は今回の量的緩和再開で、インフレが再発すると予想している。

遂に起こるドルからの資金逃避

これまでの量的緩和は、低金利を実現するために行われてきた。だがダリオ氏の予想するこれからの量的緩和は、下落の止まらない米国債を買い支えるためのものである。

そうなれば、中央銀行以外の米国債の買い手はどう思うか。ダリオ氏は次のように説明している。

36兆ドルある米国債の保有者が、米国債も日本のようにマネタイズされるのではないかと恐れ始める。

日本国債を保有することは酷い投資だ。国債の価格自体はそれほど下がっていないが、金利はアメリカなど他の国より3%低く抑えられ、為替レートは毎年3.5%下落している。つまり保有者はもう何年もの間、毎年6.5%を失い続けている。

アメリカもそうなる可能性がある。そこから更にインフレという価値減少が来る。

ダリオ氏は以前より、日本円の保有者はインフレ政策による人為的な低金利と為替レートの大幅下落によって多額の資金を奪われていると主張している。

レイ・ダリオ氏: 日本人は日本政府の低金利政策のせいで年間7%の資産を失っている


低金利政策がなければ日本国民の預金には毎年金利が付いていたはずなのである。更にアベノミクス以後、日本円の価値はドルに比べてほぼ半分に下落している。日本国民は、それは自分が失ったお金だということを理解しているのだろうか。

そしてドルも下落する

だが問題は、そのドルでさえインフレで大きく価値を減らしているということである。コロナ後の現金給付によってドルは一時9%ものインフレになったが、それはつまりドルの価値がそれだけ下がったということである。

以下の記事で説明したように、インフレとはものの価値が上がることではない。紙幣の価値が下がることである。

アダム・スミス氏、通貨の価値が下落しても一般の人々が気づかない理由を説明する


だから日本円はドルに比べて半分の価値になったが、そのドルも現金給付によって大幅に価値を下げられている。

だからドルを買って、日本円に比べて値段が上がったと言って喜んでいる場合ではないのである。ダリオ氏は次のように続けている。

多くの人は通貨が他の通貨と比べてどれだけ下がるかに注意を払い過ぎる。だがこういう状況下では、多くの国で同じ問題が生じている。

だからゴールドなどの資産に対してこれらの通貨すべてが下落するということが起きる。そういったことに注意を払うべきだ。

価値を保っているのはゴールドなどの資産である。ゴールドは、紙幣に不信感を抱いた人々の買いによって、価値を保つどころか大幅に上昇している。

レイ・ダリオ氏: 人々が自国通貨の無価値さに気付くにつれてゴールドやシルバーへの逃避が加速する
ガンドラック氏: ゴールドとビットコインの上げ相場は最近の下落でも止まらない


この紙幣からの逃避は、ダリオ氏が著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で予想していたことである。彼はこの本に次のように書いている。

1700年以来存在したおよそ750の通貨のうち、現代まで生き残っているのはそのたった20%ほどで、しかもそのすべては価値を下落させられている。

ダリオ氏はこの本で過去の覇権国家や基軸通貨の研究をしているが、紙幣の価値が長期的に下落することは単なる歴史的事実である。

だがダリオ氏の予想によれば、その転換点は2025年かもしれない。遂に基軸通貨の下落が始まろうとしている。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/59795
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/189.html#c65

[近代史4] 世界最大の対外純資産に惑わされるな!国が強くならないデフレ日本の経常収支サイクル 中川隆
25. 中川隆[-7719] koaQ7Jey 2025年2月15日 08:55:34 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[4]
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レイ・ダリオ氏: 米国の債務危機でドルも日本円と同じように暴落する
2025年2月14日 globalmacroresearch
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/59795

引き続き、世界最大のヘッジファンドBridgewater創業者レイ・ダリオ氏の、Bloombergによるインタビューである。

今回はアメリカの財政赤字の問題とドルの見通しについて語っている部分を紹介したい。

米国債の下落と金融政策

引き続きアメリカの債務問題である。ダリオ氏は前回の記事で、コロナ後の金利上昇により米国債に多額の利払いが発生し、その支払いのために大量の米国債が発行されようとしており、買い手が十分にいないため米国債が下落の危機にあると主張していた。

レイ・ダリオ氏: 米国債から投資家が逃げている、アメリカ経済は金利上昇で心臓発作を起こす


国債の価格が下落すれば金利は上がる。金利が上がれば、株価など他の資産価格にも影響を与えるだろう。

レイ・ダリオ氏、2025年の株価大暴落を予想か


今回の記事では、国債の下落がドルの価値にどういう影響を及ぼすかについての部分を紹介する。ダリオ氏は次のように述べている。

国債の買い手が足りない場合、中央銀行と政府が何をするかと言えば、中央銀行に介入させて需要を補うことになる。つまり中央銀行が紙幣を印刷し、それで国債を買うということだ。そのことがあらゆる結果を生む。

それはつまり量的緩和の再開である。

アメリカの量的緩和再開

どのような道筋でそうなるのだろうか? アメリカはコロナ後に利上げをしてようやくインフレを抑えたばかりである。そこから1%の利下げは行なったが、量的緩和をするという話は出ていない。

ダリオ氏は、2025年の金融市場が大混乱になることを予想している。

レイ・ダリオ氏、2025年の株価大暴落を予想か


国債の価格下落で金利が上昇し、それが金融市場全体と実体経済に影響を及ぼすという理屈である。

それはこれまで金融緩和で株価や国債を買い支えてきた総決算である。そのまま国債を下落させ、株価下落と景気後退という当然のツケを受け入れる選択肢もあるはずだが、米国政府はそうせず、中央銀行に国債の買い支えをさせると予想している。

だが量的緩和には副作用がある。ダリオ氏は次のように続けている。

2020年や2021年に政府が現金給付をするために借金をし、中央銀行が紙幣印刷して国債を買った時と同じだ。お金の価値が毀損され、インフレが起きる。

量的緩和は、それ自体ではインフレを引き起こさなかった。だが量的緩和による低金利と政府の大規模な財政出動が組み合わさったとき、遂に世界規模のインフレが発生した。その辺りの経緯は以下の記事を参考にしてもらいたい。

トランプ氏: 現金給付でインフレを引き起こしたのはバイデン氏だ
ポールソン氏: 量的緩和がインフレを引き起こした


ダリオ氏は今回の量的緩和再開で、インフレが再発すると予想している。

遂に起こるドルからの資金逃避

これまでの量的緩和は、低金利を実現するために行われてきた。だがダリオ氏の予想するこれからの量的緩和は、下落の止まらない米国債を買い支えるためのものである。

そうなれば、中央銀行以外の米国債の買い手はどう思うか。ダリオ氏は次のように説明している。

36兆ドルある米国債の保有者が、米国債も日本のようにマネタイズされるのではないかと恐れ始める。

日本国債を保有することは酷い投資だ。国債の価格自体はそれほど下がっていないが、金利はアメリカなど他の国より3%低く抑えられ、為替レートは毎年3.5%下落している。つまり保有者はもう何年もの間、毎年6.5%を失い続けている。

アメリカもそうなる可能性がある。そこから更にインフレという価値減少が来る。

ダリオ氏は以前より、日本円の保有者はインフレ政策による人為的な低金利と為替レートの大幅下落によって多額の資金を奪われていると主張している。

レイ・ダリオ氏: 日本人は日本政府の低金利政策のせいで年間7%の資産を失っている


低金利政策がなければ日本国民の預金には毎年金利が付いていたはずなのである。更にアベノミクス以後、日本円の価値はドルに比べてほぼ半分に下落している。日本国民は、それは自分が失ったお金だということを理解しているのだろうか。

そしてドルも下落する

だが問題は、そのドルでさえインフレで大きく価値を減らしているということである。コロナ後の現金給付によってドルは一時9%ものインフレになったが、それはつまりドルの価値がそれだけ下がったということである。

以下の記事で説明したように、インフレとはものの価値が上がることではない。紙幣の価値が下がることである。

アダム・スミス氏、通貨の価値が下落しても一般の人々が気づかない理由を説明する


だから日本円はドルに比べて半分の価値になったが、そのドルも現金給付によって大幅に価値を下げられている。

だからドルを買って、日本円に比べて値段が上がったと言って喜んでいる場合ではないのである。ダリオ氏は次のように続けている。

多くの人は通貨が他の通貨と比べてどれだけ下がるかに注意を払い過ぎる。だがこういう状況下では、多くの国で同じ問題が生じている。

だからゴールドなどの資産に対してこれらの通貨すべてが下落するということが起きる。そういったことに注意を払うべきだ。

価値を保っているのはゴールドなどの資産である。ゴールドは、紙幣に不信感を抱いた人々の買いによって、価値を保つどころか大幅に上昇している。

レイ・ダリオ氏: 人々が自国通貨の無価値さに気付くにつれてゴールドやシルバーへの逃避が加速する
ガンドラック氏: ゴールドとビットコインの上げ相場は最近の下落でも止まらない


この紙幣からの逃避は、ダリオ氏が著書『世界秩序の変化に対処するための原則』で予想していたことである。彼はこの本に次のように書いている。

1700年以来存在したおよそ750の通貨のうち、現代まで生き残っているのはそのたった20%ほどで、しかもそのすべては価値を下落させられている。

ダリオ氏はこの本で過去の覇権国家や基軸通貨の研究をしているが、紙幣の価値が長期的に下落することは単なる歴史的事実である。

だがダリオ氏の予想によれば、その転換点は2025年かもしれない。遂に基軸通貨の下落が始まろうとしている。
https://www.globalmacroresearch.org/jp/archives/59795
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/989.html#c25

[番外地6] 山賊・海賊によってつくられたギリシャ・ローマ 中川隆
4. 中川隆[-7718] koaQ7Jey 2025年2月15日 10:50:47 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[5]
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雑記帳
2025年02月15日
本村凌二『地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ』
https://sicambre.seesaa.net/article/202502article_15.html

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E4%B8%AD%E6%B5%B7%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B25-%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%82%92%E6%84%9B%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%80%85-%E5%85%B1%E5%92%8C%E6%94%BF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-805/dp/4065383196


 講談社選書メチエの一冊として、2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。『地中海世界の歴史』全8巻も後半に入り、いよいよ著者が専門とするローマ史となり、4巻までよりもさらに筆が乗っている感もあります。本書は、ローマの起源から第三次ポエニ戦争の終結までを対象としています。この時点ではまだローマ帝政期ではありませんが、第三次ポエニ戦争の終結時点で、ローマはすでにアッシリアやペルシアと比肩するような大国になっていました。イタリア半島の1都市国家にすぎなかったローマがこのように拡大した背景に、子弟教育の拠り所となった「父祖の遺風」があったのではないか、と本書は推測します。ローマ人にとって、父祖の遺風はあらゆる考えや行動の基準でした。ギリシア人にもそうした基準や伝統はあったものの、ローマ人の古来の伝統に固執する精神はとにかく強かった、と本書は指摘します。

 ローマの建国は曖昧な神話に彩られており、それはローマ市民の知識層も自覚していたようです。ローマの建国神話には、アエネアスを創設者とするものがありますが、これはギリシア人と交流していたエトルリア人に伝えられ、その後でローマに伝わり、他にも多くの神話が伝えられた中で、ローマ人はアエネアスの物語を選択したのだろう、と本書は推測します。初期のローマは王政で、王政後半期の王はエトルリア人だった、と伝わっています。本書はエトルリアもやや詳しく取り上げており、ローマ人がエトルリア人から多くを学んだ、と指摘しています。ただ、エトルリア人の王の支配はローマ人にとって「専制支配」と受け止められたようで、ローマ人がエトルリア人の文化の痕跡すら消し去ろうとしていたのではないか、と本書は推測します。エトルリア人は、複数の都市から構成される「エトルリア連合」を形成していたようです。エトルリアは王政から貴族政へと移行したようで、この点はローマと似ています。

 共和政ローマの特徴として本書は、ギリシア人のポリスとは異なり、貴族(パトリキ)の元老院と平民(プレブス)との間の身分の違いが堂々と明示されていることを指摘します。共和政期初期のローマでは貴族と平民の対立が激しかったようで、その「身分闘争」の中から護民官職が設置され、成文法が公開されます。こうして貴族と平民との間の妥協が進んでいきますが、ローマにとって外敵も深刻な脅威で、ローマが近隣の都市の征服に成功しつつあった期間にも、ガリア人の侵入によってローマが蹂躙されたこともあり、破壊と再興の考古学的痕跡も残っているそうです。本書は、初期ローマの多様な伝承を紹介しつつも、そうした伝承に後世の人々の思惑や潤色がある可能性も指摘します。一方で本書は、そうした伝承が古代ローマ人の心の鏡であることも指摘します。

 このようにローマは時に危機に陥りつつも勢力圏を拡大していき、紀元前3世紀前半にはイタリア半島をほぼ統一します。本書は強力な覇権主義国家である共和政期のローマを「共和政ファシズム」と呼んでいますが、ここでのファシズムとは、「強力な権力の下に結集する群衆」という程度の中立的な意味合いです。イタリア半島をほぼ統一し、さらに海を越えて拡大しようとしたローマの前に立ちはだかったのが、古くからの海洋民であるフェニキア人の中でも最大勢力だったカルタゴです。カルタゴとローマの接触は紀元前6世紀末以前にさかのぼる可能性があり、その後も紀元前4世紀半ばの両者の友好条約が伝わっていますが、条約締結の主導権はカルタゴ側にあったようです。そのローマとカルタゴの間でシチリア島をめぐって戦争(第一次ポエニ戦争)が始まったのは紀元前264年で、両者ともに疲弊し、カルタゴがローマに巨額の賠償金を支払い、シチリア島を放棄することで和平が成立します。

 第一次ポエニ戦争で敗れたカルタゴは、名将のハミルカルがイベリア半島へ渡って勢力を拡大したものの、増水した川で部下を助けようとして溺死し、その後継者となったのが息子のハンニバルで、この時18歳でした。ローマとカルタゴはイベリア半島で条約によって境界を定めていたものの、いずれの責任かはともかくこの条約は敗れ、紀元前218年、ハンニバルが率いるカルタゴ軍は、イベリア半島でローマの勢力圏への侵攻を本格的に始めます(第二次ポエニ戦争)。ハンニバルに率いられたカルタゴ軍はアルプスを越えてイタリア半島に侵入し、ローマ軍は大敗続きとなります。そこでファビウス・マクシムスが独裁官に起用され、カルタゴ軍との直接対決を避けて、その消耗を図ります。しかし、ファビウス・マクシムスではない統領2人が率いるローマ軍は、紀元前216年、兵数で上回り、地の利があったにも関わらず、カンナエの戦いでハンニバルの巧みな用兵の前に大敗します。ローマは、スキピオ兄弟をイベリア半島に派遣し、イベリア半島のカルタゴ軍とハンニバル軍の合流を阻止しようとします。スキピオ兄弟は健闘したものの、ともに討ち死にします。イタリア半島では、カンナエの戦いで圧勝したカルタゴに与する都市も現れたものの、続出したわけではなく、敵地で補給に難のあるカルタゴ軍の勢いは鈍り、イベリア半島に派遣されたスキピオ兄弟の兄であるプブリウス・スキピオの息子である、大スキピオがアフリカ北岸へと渡り、カルタゴの周辺地域を攻略すると、ハンニバルはアフリカへと帰還し、紀元前202年、ザマの戦いでローマ軍はカルタゴ軍に勝ち、カルタゴは過酷な条件を受け入れてローマに降伏します。ハンニバルは敗戦後のカルタゴの復興に努めますが、反対派強い抵抗に遭い、分裂を避けるため亡命します。本書は、カルタゴがハンニバルを受け入れられず、裏切ったのに対して、ローマはハンニバルから深く学び、それは「父祖の遺風」に学ぶローマ人の生き方そのものだった、と評価しています。

 ローマは地中海東部への関心は当初さほど強くなかったようで、地中海東部諸国が反ローマの大勢力を築かなければそれでよかったわけですが、東方諸国が第二次ポエニ戦争に勝って地中海世界随一のローマを頼るようになると、東方で戦うことも増えていき、ローマの東方政策にとってとくに大きな転機となったのは、紀元前168年に終結した第三次マケドニア戦争で、地中海東部におけるローマの覇権が唱えられます。こうした状況で大カトーなどローマの保守派にとって問題となったのは、ローマにおけるギリシアを中心とした東方文化の浸透で、これはローマの強大化に伴う富の拡大の結果としての奢侈化もあり、大スキピオはそうした風潮の先駆けとも言える存在でした。大スキピオの政敵でもあった大カトーは、第二次ポエニ戦争における敗北後のカルタゴの急速な復興をローマにとっての脅威と考え、カルタゴを滅ぼすよう、訴え続けます。紀元前149年に始まった第三次ポエニ戦争の結果、紀元前146年、カルタゴは滅亡します。その少し後、ユーラシア東方世界では、前漢(西漢)が長く従属していた匈奴に対して優勢に立ち、ユーラシアの東西で巨大帝国が出現し、本書はこれを「帝国の古典時代」と呼んでいます。本書は最後に、地理的に近いローマとギリシアを比較し、祖国こそギリシア人も創り出せなかったローマ人の唯一の発明品ではないか、と指摘しています。
https://sicambre.seesaa.net/article/202502article_15.html
http://www.asyura2.com/13/ban6/msg/619.html#c4

[近代史5] ギリシャ・イタリアの歴史と現代史 中川隆
35. 中川隆[-7717] koaQ7Jey 2025年2月15日 10:51:06 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[6]
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雑記帳
2025年02月15日
本村凌二『地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ』
https://sicambre.seesaa.net/article/202502article_15.html

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E4%B8%AD%E6%B5%B7%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B25-%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%82%92%E6%84%9B%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%80%85-%E5%85%B1%E5%92%8C%E6%94%BF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-805/dp/4065383196


 講談社選書メチエの一冊として、2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。『地中海世界の歴史』全8巻も後半に入り、いよいよ著者が専門とするローマ史となり、4巻までよりもさらに筆が乗っている感もあります。本書は、ローマの起源から第三次ポエニ戦争の終結までを対象としています。この時点ではまだローマ帝政期ではありませんが、第三次ポエニ戦争の終結時点で、ローマはすでにアッシリアやペルシアと比肩するような大国になっていました。イタリア半島の1都市国家にすぎなかったローマがこのように拡大した背景に、子弟教育の拠り所となった「父祖の遺風」があったのではないか、と本書は推測します。ローマ人にとって、父祖の遺風はあらゆる考えや行動の基準でした。ギリシア人にもそうした基準や伝統はあったものの、ローマ人の古来の伝統に固執する精神はとにかく強かった、と本書は指摘します。

 ローマの建国は曖昧な神話に彩られており、それはローマ市民の知識層も自覚していたようです。ローマの建国神話には、アエネアスを創設者とするものがありますが、これはギリシア人と交流していたエトルリア人に伝えられ、その後でローマに伝わり、他にも多くの神話が伝えられた中で、ローマ人はアエネアスの物語を選択したのだろう、と本書は推測します。初期のローマは王政で、王政後半期の王はエトルリア人だった、と伝わっています。本書はエトルリアもやや詳しく取り上げており、ローマ人がエトルリア人から多くを学んだ、と指摘しています。ただ、エトルリア人の王の支配はローマ人にとって「専制支配」と受け止められたようで、ローマ人がエトルリア人の文化の痕跡すら消し去ろうとしていたのではないか、と本書は推測します。エトルリア人は、複数の都市から構成される「エトルリア連合」を形成していたようです。エトルリアは王政から貴族政へと移行したようで、この点はローマと似ています。

 共和政ローマの特徴として本書は、ギリシア人のポリスとは異なり、貴族(パトリキ)の元老院と平民(プレブス)との間の身分の違いが堂々と明示されていることを指摘します。共和政期初期のローマでは貴族と平民の対立が激しかったようで、その「身分闘争」の中から護民官職が設置され、成文法が公開されます。こうして貴族と平民との間の妥協が進んでいきますが、ローマにとって外敵も深刻な脅威で、ローマが近隣の都市の征服に成功しつつあった期間にも、ガリア人の侵入によってローマが蹂躙されたこともあり、破壊と再興の考古学的痕跡も残っているそうです。本書は、初期ローマの多様な伝承を紹介しつつも、そうした伝承に後世の人々の思惑や潤色がある可能性も指摘します。一方で本書は、そうした伝承が古代ローマ人の心の鏡であることも指摘します。

 このようにローマは時に危機に陥りつつも勢力圏を拡大していき、紀元前3世紀前半にはイタリア半島をほぼ統一します。本書は強力な覇権主義国家である共和政期のローマを「共和政ファシズム」と呼んでいますが、ここでのファシズムとは、「強力な権力の下に結集する群衆」という程度の中立的な意味合いです。イタリア半島をほぼ統一し、さらに海を越えて拡大しようとしたローマの前に立ちはだかったのが、古くからの海洋民であるフェニキア人の中でも最大勢力だったカルタゴです。カルタゴとローマの接触は紀元前6世紀末以前にさかのぼる可能性があり、その後も紀元前4世紀半ばの両者の友好条約が伝わっていますが、条約締結の主導権はカルタゴ側にあったようです。そのローマとカルタゴの間でシチリア島をめぐって戦争(第一次ポエニ戦争)が始まったのは紀元前264年で、両者ともに疲弊し、カルタゴがローマに巨額の賠償金を支払い、シチリア島を放棄することで和平が成立します。

 第一次ポエニ戦争で敗れたカルタゴは、名将のハミルカルがイベリア半島へ渡って勢力を拡大したものの、増水した川で部下を助けようとして溺死し、その後継者となったのが息子のハンニバルで、この時18歳でした。ローマとカルタゴはイベリア半島で条約によって境界を定めていたものの、いずれの責任かはともかくこの条約は敗れ、紀元前218年、ハンニバルが率いるカルタゴ軍は、イベリア半島でローマの勢力圏への侵攻を本格的に始めます(第二次ポエニ戦争)。ハンニバルに率いられたカルタゴ軍はアルプスを越えてイタリア半島に侵入し、ローマ軍は大敗続きとなります。そこでファビウス・マクシムスが独裁官に起用され、カルタゴ軍との直接対決を避けて、その消耗を図ります。しかし、ファビウス・マクシムスではない統領2人が率いるローマ軍は、紀元前216年、兵数で上回り、地の利があったにも関わらず、カンナエの戦いでハンニバルの巧みな用兵の前に大敗します。ローマは、スキピオ兄弟をイベリア半島に派遣し、イベリア半島のカルタゴ軍とハンニバル軍の合流を阻止しようとします。スキピオ兄弟は健闘したものの、ともに討ち死にします。イタリア半島では、カンナエの戦いで圧勝したカルタゴに与する都市も現れたものの、続出したわけではなく、敵地で補給に難のあるカルタゴ軍の勢いは鈍り、イベリア半島に派遣されたスキピオ兄弟の兄であるプブリウス・スキピオの息子である、大スキピオがアフリカ北岸へと渡り、カルタゴの周辺地域を攻略すると、ハンニバルはアフリカへと帰還し、紀元前202年、ザマの戦いでローマ軍はカルタゴ軍に勝ち、カルタゴは過酷な条件を受け入れてローマに降伏します。ハンニバルは敗戦後のカルタゴの復興に努めますが、反対派強い抵抗に遭い、分裂を避けるため亡命します。本書は、カルタゴがハンニバルを受け入れられず、裏切ったのに対して、ローマはハンニバルから深く学び、それは「父祖の遺風」に学ぶローマ人の生き方そのものだった、と評価しています。

 ローマは地中海東部への関心は当初さほど強くなかったようで、地中海東部諸国が反ローマの大勢力を築かなければそれでよかったわけですが、東方諸国が第二次ポエニ戦争に勝って地中海世界随一のローマを頼るようになると、東方で戦うことも増えていき、ローマの東方政策にとってとくに大きな転機となったのは、紀元前168年に終結した第三次マケドニア戦争で、地中海東部におけるローマの覇権が唱えられます。こうした状況で大カトーなどローマの保守派にとって問題となったのは、ローマにおけるギリシアを中心とした東方文化の浸透で、これはローマの強大化に伴う富の拡大の結果としての奢侈化もあり、大スキピオはそうした風潮の先駆けとも言える存在でした。大スキピオの政敵でもあった大カトーは、第二次ポエニ戦争における敗北後のカルタゴの急速な復興をローマにとっての脅威と考え、カルタゴを滅ぼすよう、訴え続けます。紀元前149年に始まった第三次ポエニ戦争の結果、紀元前146年、カルタゴは滅亡します。その少し後、ユーラシア東方世界では、前漢(西漢)が長く従属していた匈奴に対して優勢に立ち、ユーラシアの東西で巨大帝国が出現し、本書はこれを「帝国の古典時代」と呼んでいます。本書は最後に、地理的に近いローマとギリシアを比較し、祖国こそギリシア人も創り出せなかったローマ人の唯一の発明品ではないか、と指摘しています。
https://sicambre.seesaa.net/article/202502article_15.html
http://www.asyura2.com/20/reki5/msg/469.html#c35

[近代史3] イタリア半島の人口史 中川隆
6. 中川隆[-7716] koaQ7Jey 2025年2月15日 10:52:00 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[7]
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雑記帳
2025年02月15日
本村凌二『地中海世界の歴史5 勝利を愛する人々 共和政ローマ』
https://sicambre.seesaa.net/article/202502article_15.html

https://www.amazon.co.jp/%E5%9C%B0%E4%B8%AD%E6%B5%B7%E4%B8%96%E7%95%8C%E3%81%AE%E6%AD%B4%E5%8F%B25-%E5%8B%9D%E5%88%A9%E3%82%92%E6%84%9B%E3%81%99%E3%82%8B%E4%BA%BA%E3%80%85-%E5%85%B1%E5%92%8C%E6%94%BF%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%9E-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E9%81%B8%E6%9B%B8%E3%83%A1%E3%83%81%E3%82%A8-805/dp/4065383196


 講談社選書メチエの一冊として、2025年1月に刊行されました。電子書籍での購入です。『地中海世界の歴史』全8巻も後半に入り、いよいよ著者が専門とするローマ史となり、4巻までよりもさらに筆が乗っている感もあります。本書は、ローマの起源から第三次ポエニ戦争の終結までを対象としています。この時点ではまだローマ帝政期ではありませんが、第三次ポエニ戦争の終結時点で、ローマはすでにアッシリアやペルシアと比肩するような大国になっていました。イタリア半島の1都市国家にすぎなかったローマがこのように拡大した背景に、子弟教育の拠り所となった「父祖の遺風」があったのではないか、と本書は推測します。ローマ人にとって、父祖の遺風はあらゆる考えや行動の基準でした。ギリシア人にもそうした基準や伝統はあったものの、ローマ人の古来の伝統に固執する精神はとにかく強かった、と本書は指摘します。

 ローマの建国は曖昧な神話に彩られており、それはローマ市民の知識層も自覚していたようです。ローマの建国神話には、アエネアスを創設者とするものがありますが、これはギリシア人と交流していたエトルリア人に伝えられ、その後でローマに伝わり、他にも多くの神話が伝えられた中で、ローマ人はアエネアスの物語を選択したのだろう、と本書は推測します。初期のローマは王政で、王政後半期の王はエトルリア人だった、と伝わっています。本書はエトルリアもやや詳しく取り上げており、ローマ人がエトルリア人から多くを学んだ、と指摘しています。ただ、エトルリア人の王の支配はローマ人にとって「専制支配」と受け止められたようで、ローマ人がエトルリア人の文化の痕跡すら消し去ろうとしていたのではないか、と本書は推測します。エトルリア人は、複数の都市から構成される「エトルリア連合」を形成していたようです。エトルリアは王政から貴族政へと移行したようで、この点はローマと似ています。

 共和政ローマの特徴として本書は、ギリシア人のポリスとは異なり、貴族(パトリキ)の元老院と平民(プレブス)との間の身分の違いが堂々と明示されていることを指摘します。共和政期初期のローマでは貴族と平民の対立が激しかったようで、その「身分闘争」の中から護民官職が設置され、成文法が公開されます。こうして貴族と平民との間の妥協が進んでいきますが、ローマにとって外敵も深刻な脅威で、ローマが近隣の都市の征服に成功しつつあった期間にも、ガリア人の侵入によってローマが蹂躙されたこともあり、破壊と再興の考古学的痕跡も残っているそうです。本書は、初期ローマの多様な伝承を紹介しつつも、そうした伝承に後世の人々の思惑や潤色がある可能性も指摘します。一方で本書は、そうした伝承が古代ローマ人の心の鏡であることも指摘します。

 このようにローマは時に危機に陥りつつも勢力圏を拡大していき、紀元前3世紀前半にはイタリア半島をほぼ統一します。本書は強力な覇権主義国家である共和政期のローマを「共和政ファシズム」と呼んでいますが、ここでのファシズムとは、「強力な権力の下に結集する群衆」という程度の中立的な意味合いです。イタリア半島をほぼ統一し、さらに海を越えて拡大しようとしたローマの前に立ちはだかったのが、古くからの海洋民であるフェニキア人の中でも最大勢力だったカルタゴです。カルタゴとローマの接触は紀元前6世紀末以前にさかのぼる可能性があり、その後も紀元前4世紀半ばの両者の友好条約が伝わっていますが、条約締結の主導権はカルタゴ側にあったようです。そのローマとカルタゴの間でシチリア島をめぐって戦争(第一次ポエニ戦争)が始まったのは紀元前264年で、両者ともに疲弊し、カルタゴがローマに巨額の賠償金を支払い、シチリア島を放棄することで和平が成立します。

 第一次ポエニ戦争で敗れたカルタゴは、名将のハミルカルがイベリア半島へ渡って勢力を拡大したものの、増水した川で部下を助けようとして溺死し、その後継者となったのが息子のハンニバルで、この時18歳でした。ローマとカルタゴはイベリア半島で条約によって境界を定めていたものの、いずれの責任かはともかくこの条約は敗れ、紀元前218年、ハンニバルが率いるカルタゴ軍は、イベリア半島でローマの勢力圏への侵攻を本格的に始めます(第二次ポエニ戦争)。ハンニバルに率いられたカルタゴ軍はアルプスを越えてイタリア半島に侵入し、ローマ軍は大敗続きとなります。そこでファビウス・マクシムスが独裁官に起用され、カルタゴ軍との直接対決を避けて、その消耗を図ります。しかし、ファビウス・マクシムスではない統領2人が率いるローマ軍は、紀元前216年、兵数で上回り、地の利があったにも関わらず、カンナエの戦いでハンニバルの巧みな用兵の前に大敗します。ローマは、スキピオ兄弟をイベリア半島に派遣し、イベリア半島のカルタゴ軍とハンニバル軍の合流を阻止しようとします。スキピオ兄弟は健闘したものの、ともに討ち死にします。イタリア半島では、カンナエの戦いで圧勝したカルタゴに与する都市も現れたものの、続出したわけではなく、敵地で補給に難のあるカルタゴ軍の勢いは鈍り、イベリア半島に派遣されたスキピオ兄弟の兄であるプブリウス・スキピオの息子である、大スキピオがアフリカ北岸へと渡り、カルタゴの周辺地域を攻略すると、ハンニバルはアフリカへと帰還し、紀元前202年、ザマの戦いでローマ軍はカルタゴ軍に勝ち、カルタゴは過酷な条件を受け入れてローマに降伏します。ハンニバルは敗戦後のカルタゴの復興に努めますが、反対派強い抵抗に遭い、分裂を避けるため亡命します。本書は、カルタゴがハンニバルを受け入れられず、裏切ったのに対して、ローマはハンニバルから深く学び、それは「父祖の遺風」に学ぶローマ人の生き方そのものだった、と評価しています。

 ローマは地中海東部への関心は当初さほど強くなかったようで、地中海東部諸国が反ローマの大勢力を築かなければそれでよかったわけですが、東方諸国が第二次ポエニ戦争に勝って地中海世界随一のローマを頼るようになると、東方で戦うことも増えていき、ローマの東方政策にとってとくに大きな転機となったのは、紀元前168年に終結した第三次マケドニア戦争で、地中海東部におけるローマの覇権が唱えられます。こうした状況で大カトーなどローマの保守派にとって問題となったのは、ローマにおけるギリシアを中心とした東方文化の浸透で、これはローマの強大化に伴う富の拡大の結果としての奢侈化もあり、大スキピオはそうした風潮の先駆けとも言える存在でした。大スキピオの政敵でもあった大カトーは、第二次ポエニ戦争における敗北後のカルタゴの急速な復興をローマにとっての脅威と考え、カルタゴを滅ぼすよう、訴え続けます。紀元前149年に始まった第三次ポエニ戦争の結果、紀元前146年、カルタゴは滅亡します。その少し後、ユーラシア東方世界では、前漢(西漢)が長く従属していた匈奴に対して優勢に立ち、ユーラシアの東西で巨大帝国が出現し、本書はこれを「帝国の古典時代」と呼んでいます。本書は最後に、地理的に近いローマとギリシアを比較し、祖国こそギリシア人も創り出せなかったローマ人の唯一の発明品ではないか、と指摘しています。
https://sicambre.seesaa.net/article/202502article_15.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/624.html#c6

[リバイバル3] オールド マランツ 中川隆
83. 中川隆[-7715] koaQ7Jey 2025年2月15日 14:15:22 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[8]
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Mr.トレイルのオーディオ回り道
私の目指している「サウンド」は「サワサワ感」のあるサウンドだ
2025年02月14日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/95fdbd2f1027bf68378a9a36048e152d

私の目指している「サウンド」(音質)はノーノイズで「サワサワ感」の有るサウンドだ。CDによってはその「サワサワ感」が出る処まで来ている。全てのCDから「サワサワ感」が出るようにしたいと思っている。

今までに2回程その「サワサワ感」を聴いている。その一つは、オリジナルに近いマランツ#7と特注管球パワーアンプのサウンド。この時は、「ノイズ」が酷くて聞くに堪えなかったが、ノイズが無ければ「終着点」だと思った。次に「サワサワ感」を聴いたのはKT88をのプッシュプルパワーアンプをブリッジ接続で聴いたサウンド。モノラルアンプ4台を使ったシステムだった。プリアンプはアキュフェーズC-280でした。

当該のオーナーは「何が不満なのか?」直ぐに通常のサウンドに戻されていた。この辺が「求める音」の違いなのかも知れません。

何時か「サワサワ感」の有るシステムに作り上げたい。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/95fdbd2f1027bf68378a9a36048e152d

サワサワ感は「低域の倍音」?
2025年02月15日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/e9ee964c686c0931371a3453fca7cbc2

先日書いた記事で「サワサワ感」の事を書きました。その「サワサワ感」は私が考えるに「低音の倍音の多さ」ではないかと推測している。「サワサワ感」のあるサウンドを目指して、今まで何セットも作って来たが、それが出せるのは「オリンパスシステム」ぐらいかな?

前回の記事でマランツ#7をお使いのS氏さんはとても真似出来ない情熱をお持ちの方で、お手本にしたいくらい尊敬しています。お使いの組み合わせは、マランツ#7+WE421・422pp自作アンプ+SP(ALTEC416A+JBL#LE375+自作鋳物ホーン+JBL#075)でした。管球アンプはマランツ#7+#9やマッキントッシュC22+MC275の時代に完成していたと思っています。それらの機器は既に60年も経過しており、現在手に入れても同じ部品がないので復元は困難と思います。例えば「バンブルビーコンデンサー」のNOS品を所有していますが、「容量抜け」や「容量の変化」でまともに使えません。A&Bの抵抗器も同様だと思います。S氏さんに触発されて、自分も鋳物のホーンを自作したいと思いましたが、JBLオリジナルで3大ホーン(HL88・HL89・HL90)が有ります。それらを使いこなせてからで良いと思い直しました。

自宅システムでは「サワサワ感」を聴いた事はありません。まだその域に達していないと思います。アンプ類が弱いので致し方ありません。自宅のシステムは「気楽にいつまでも聴き続けられる音」をテーマにしているので、「サワサワ感」までは求めていません。但し、アンプ類を見直せば出せる様になると思っています。サブシステムではまず無理かもしれません。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/e9ee964c686c0931371a3453fca7cbc2


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/635.html#c83

[リバイバル3] Marantz Model 7 レプリカ (1995年発売) 中川隆
13. 中川隆[-7714] koaQ7Jey 2025年2月15日 14:15:42 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[9]
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Mr.トレイルのオーディオ回り道
私の目指している「サウンド」は「サワサワ感」のあるサウンドだ
2025年02月14日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/95fdbd2f1027bf68378a9a36048e152d

私の目指している「サウンド」(音質)はノーノイズで「サワサワ感」の有るサウンドだ。CDによってはその「サワサワ感」が出る処まで来ている。全てのCDから「サワサワ感」が出るようにしたいと思っている。

今までに2回程その「サワサワ感」を聴いている。その一つは、オリジナルに近いマランツ#7と特注管球パワーアンプのサウンド。この時は、「ノイズ」が酷くて聞くに堪えなかったが、ノイズが無ければ「終着点」だと思った。次に「サワサワ感」を聴いたのはKT88をのプッシュプルパワーアンプをブリッジ接続で聴いたサウンド。モノラルアンプ4台を使ったシステムだった。プリアンプはアキュフェーズC-280でした。

当該のオーナーは「何が不満なのか?」直ぐに通常のサウンドに戻されていた。この辺が「求める音」の違いなのかも知れません。

何時か「サワサワ感」の有るシステムに作り上げたい。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/95fdbd2f1027bf68378a9a36048e152d

サワサワ感は「低域の倍音」?
2025年02月15日
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/e9ee964c686c0931371a3453fca7cbc2

先日書いた記事で「サワサワ感」の事を書きました。その「サワサワ感」は私が考えるに「低音の倍音の多さ」ではないかと推測している。「サワサワ感」のあるサウンドを目指して、今まで何セットも作って来たが、それが出せるのは「オリンパスシステム」ぐらいかな?

前回の記事でマランツ#7をお使いのS氏さんはとても真似出来ない情熱をお持ちの方で、お手本にしたいくらい尊敬しています。お使いの組み合わせは、マランツ#7+WE421・422pp自作アンプ+SP(ALTEC416A+JBL#LE375+自作鋳物ホーン+JBL#075)でした。管球アンプはマランツ#7+#9やマッキントッシュC22+MC275の時代に完成していたと思っています。それらの機器は既に60年も経過しており、現在手に入れても同じ部品がないので復元は困難と思います。例えば「バンブルビーコンデンサー」のNOS品を所有していますが、「容量抜け」や「容量の変化」でまともに使えません。A&Bの抵抗器も同様だと思います。S氏さんに触発されて、自分も鋳物のホーンを自作したいと思いましたが、JBLオリジナルで3大ホーン(HL88・HL89・HL90)が有ります。それらを使いこなせてからで良いと思い直しました。

自宅システムでは「サワサワ感」を聴いた事はありません。まだその域に達していないと思います。アンプ類が弱いので致し方ありません。自宅のシステムは「気楽にいつまでも聴き続けられる音」をテーマにしているので、「サワサワ感」までは求めていません。但し、アンプ類を見直せば出せる様になると思っています。サブシステムではまず無理かもしれません。
https://blog.goo.ne.jp/nishikido2840/e/e9ee964c686c0931371a3453fca7cbc2


http://www.asyura2.com/09/revival3/msg/1223.html#c13

[近代史3] 補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、日本の農業は欧米より効率的 中川隆
18. 中川隆[-7713] koaQ7Jey 2025年2月15日 17:22:49 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[10]
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欧米農業は非効率 補助金で日本に輸出している
2025.02.15
https://www.thutmosev.com/archives/80367300.html

このように大量生産できるのは家畜用飼料だけで、人間用は生産できない

Wheat_Farm
引用:http://s3.amazonaws.com/fallingrain/uploads/cc3c5a058f9a47b4a48a503c69530c71/large/Wheat_Farm.jpg?1356317678
フランスの農家は国家公務員

日本にはどういう訳か欧米の農家は日本より遥かに進んでいて自由競争をしているという都市伝説のような考えが広まっている

政治家もこう信じていて自民党の小泉進次郎(元)農林部会長は以前「日本の農家は補助金漬けで甘やかされている」と農業批判を展開した事があった

この人は農林部会長に選ばれたとき「素人なのでこれから勉強したい」と言っていたほどなので、まったく無知だったのでしょう

実際には日本の農家は補助金漬けどころか補助金など1円も受け取っておらず、欧米の農家が補助金漬けです

自由競争だと固く信じられているアメリカの農業は、農家収入の50%が農業補助金から支出されています

日本では農業の模範とされているフランスでは、たとえばブドウ農家は収入の9割の補助金を受け取っています

収入の9割が補助金というのはもはや国家公務員であり、フランスでは政府が農民を公務員として雇って給料を払っています

それを日本の有識者とかが「日本はフランスを見習って先進的な農業をするべきだ」と言うので話がおかしくなる

フランスなど欧州の農業は日本よりずっと遅れていて競争力が無いが、国の補助金で高収入なのです

なるほど日本もフランスを見習って農家に給料を払うべきだが、さっきフランスを褒めた人は日本の農家が「甘やかされている」と言うのです

実際には甘やかされているのはフランスやアメリカの農家であり、日本の農家は政府から虐待されています

戦後70年以上ずっと日本政府は農業をお荷物として扱い、農業人口は2023年に116万人まで減少しています

年間10万人以上減っているので、2030年代には農業人口がゼロになるのです

日本にも農業補助金が必要
もうひとつの都市伝説はアメリカの農業は効率的で世界一安いというもので、まったく事実に反しています

テレビでよく見るのは飛行機やヘリコプターで地平線まで続く農地に種まきし、半年放置して超大型の機械で収穫するような風景です

それを連結巨大トレーラーで出荷して、鉄道で港に行き巨大タンカーに積みかえて日本などに輸出しています

何もかも巨大で効率的で、これは日本が戦争に負けるのも仕方がないと納得するほど効率的です

だが実はこうした巨大機械で大量生産できるのは家畜用作物だけで、コメでも豚に食わせる餌しか作れません

大量生産で作った米はマズイ、臭い、固いの3拍子揃っているので、人間用に売られることはありません

アメリカでも人間用のコメは日本と同じように水田に水を張って毎日手入れしてやっと収穫しています

そうして収穫したカリフォルニア米の値段は北海道米と同じくらいで、コシヒカリより安いので「やっぱりアメリカの農業は効率的だ」という有識者がいます

だがアメリカ政府が50%の補助金を出しているのを考えると、実際に売られている2倍が本当の値段です

米とか人間用の野菜ではトウモロコシを作るような訳にはいかず、人間が毎日手入れするしかないのです

補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、むしろ日本の農業の方が生産効率がいいのです

日本政府が甘やかさずに農業叩きを続けたおかげなのか、日本の農業は欧米より効率的でずっと低コストでずっと高品質に生産しています

だが日本の農業が効率的であっても、5割から9割も補助金を出している欧米に押され、このままでは2030年代に滅亡します

だから日本の農業がこれ以上衰退する前に日本も農業補助金を出す必要があのだが「日本の農家は甘やかされているから競争が必要」と言うアホの進次郎が総理になりかけるようでは絶望的です
https://www.thutmosev.com/archives/80367300.html
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/528.html#c18

[近代史4] 農業補助金が収入の5割 アメリカ農業は競争社会ではない 中川隆
9. 中川隆[-7712] koaQ7Jey 2025年2月15日 17:23:05 : HQ9cwQO7Q6 : bVFqOHR4M2xjZmM=[11]
<■62行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
欧米農業は非効率 補助金で日本に輸出している
2025.02.15
https://www.thutmosev.com/archives/80367300.html

このように大量生産できるのは家畜用飼料だけで、人間用は生産できない

Wheat_Farm
引用:http://s3.amazonaws.com/fallingrain/uploads/cc3c5a058f9a47b4a48a503c69530c71/large/Wheat_Farm.jpg?1356317678
フランスの農家は国家公務員

日本にはどういう訳か欧米の農家は日本より遥かに進んでいて自由競争をしているという都市伝説のような考えが広まっている

政治家もこう信じていて自民党の小泉進次郎(元)農林部会長は以前「日本の農家は補助金漬けで甘やかされている」と農業批判を展開した事があった

この人は農林部会長に選ばれたとき「素人なのでこれから勉強したい」と言っていたほどなので、まったく無知だったのでしょう

実際には日本の農家は補助金漬けどころか補助金など1円も受け取っておらず、欧米の農家が補助金漬けです

自由競争だと固く信じられているアメリカの農業は、農家収入の50%が農業補助金から支出されています

日本では農業の模範とされているフランスでは、たとえばブドウ農家は収入の9割の補助金を受け取っています

収入の9割が補助金というのはもはや国家公務員であり、フランスでは政府が農民を公務員として雇って給料を払っています

それを日本の有識者とかが「日本はフランスを見習って先進的な農業をするべきだ」と言うので話がおかしくなる

フランスなど欧州の農業は日本よりずっと遅れていて競争力が無いが、国の補助金で高収入なのです

なるほど日本もフランスを見習って農家に給料を払うべきだが、さっきフランスを褒めた人は日本の農家が「甘やかされている」と言うのです

実際には甘やかされているのはフランスやアメリカの農家であり、日本の農家は政府から虐待されています

戦後70年以上ずっと日本政府は農業をお荷物として扱い、農業人口は2023年に116万人まで減少しています

年間10万人以上減っているので、2030年代には農業人口がゼロになるのです

日本にも農業補助金が必要
もうひとつの都市伝説はアメリカの農業は効率的で世界一安いというもので、まったく事実に反しています

テレビでよく見るのは飛行機やヘリコプターで地平線まで続く農地に種まきし、半年放置して超大型の機械で収穫するような風景です

それを連結巨大トレーラーで出荷して、鉄道で港に行き巨大タンカーに積みかえて日本などに輸出しています

何もかも巨大で効率的で、これは日本が戦争に負けるのも仕方がないと納得するほど効率的です

だが実はこうした巨大機械で大量生産できるのは家畜用作物だけで、コメでも豚に食わせる餌しか作れません

大量生産で作った米はマズイ、臭い、固いの3拍子揃っているので、人間用に売られることはありません

アメリカでも人間用のコメは日本と同じように水田に水を張って毎日手入れしてやっと収穫しています

そうして収穫したカリフォルニア米の値段は北海道米と同じくらいで、コシヒカリより安いので「やっぱりアメリカの農業は効率的だ」という有識者がいます

だがアメリカ政府が50%の補助金を出しているのを考えると、実際に売られている2倍が本当の値段です

米とか人間用の野菜ではトウモロコシを作るような訳にはいかず、人間が毎日手入れするしかないのです

補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、むしろ日本の農業の方が生産効率がいいのです

日本政府が甘やかさずに農業叩きを続けたおかげなのか、日本の農業は欧米より効率的でずっと低コストでずっと高品質に生産しています

だが日本の農業が効率的であっても、5割から9割も補助金を出している欧米に押され、このままでは2030年代に滅亡します

だから日本の農業がこれ以上衰退する前に日本も農業補助金を出す必要があのだが「日本の農家は甘やかされているから競争が必要」と言うアホの進次郎が総理になりかけるようでは絶望的です
https://www.thutmosev.com/archives/80367300.html
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