10. TondaMonda[108] gnOCj4KOgoSCgYJsgo@CjoKEgoE 2022年11月10日 13:02:01 : ZXANYh4MkM : bk52dC9kRzFoZS4=[1]
桜井記事に対する皆さんの批判はその通りでしょう。問題は「物価の高騰と、景気の悪化が同時に起こる『スタグフレーション』」がなぜ起こったかです。
QEをこれでもこれでもかとやったことは批判されていません。スタグの原因は2つあると思います。1つはQEのやりすぎ。物価が安くならなかった。
2つは米ドル紙幣の余剰です。ペトロダラーでドルを循環させることに制移行した米政府は,中国・ロシヤがBIS決済すなわちSWIFTなしで貿易を始めたからです。イランやトルコやインドがドル決済せず人民元やルーブルで貿易をするようになったため,米ドル現金が余りだしたのです。加えて財務省FRB証券を売りに出したことです。ロシヤやトルコはFRB証券をほとんどゼロにしていました。つまりアメリカから制裁を受けて資産を凍結されないように対策を立てたからです。それでもいくらかは凍結されたままですが以前より遥かに凍結された財産は減っています。
また金地金現物を各国(親中露諸国)が保有するようになったからです。金地金のカラ売り・買いができなくなったのでさらに現金が余りだしたのです。ドル紙幣が市場に急に滞留し始めたのでFRBはそれらを回収せざるを得なくなったのです。そのためにはどうするか(現に金地金の値段は安部元首相が誕生した時より2倍になっています。それはドルの価値が半減したことを意味するでしょう。それに気が付いたフィリピン政府でさえ僅かながら1トンほど先月だけで買ったようです。金本位制に戻ることはないと思いますがドル現金が今まで以上に使われなくなったことは確かでしょう)。
FRBはインフレを理由に政策金利を上げ始めました。これによってドル現金を回収しようとし現在4%以上にしてきました。それでもサマーズ元財務省長官はまだ利上げが足りないと嘆いています。利上げをすれば景気後退がやがて起こることは明らかです。それでもサマーズは金利を上げよと主張しています。他方,黒田は円安ドル高になっても政策金利は上げないと言っています。
現在,146円=1ドルで膠着状態が続いています。財務省・日銀がFRB証券を売って「円」を買って円安を防いでいますが、その財源は1兆1000億ドルもあるFRB証券です。しかし米ドルを買って円転すればするほどドル現金が市場に出回ります。したがってFRBは益々、金利を上げるでしょう。中国は9500億ドルのFRB証券を売って米ドルから人民元へ転換するでしょう。したがって,日中共同でアメリカの金利を上げるように政策を実行しています。
他方,ミスター円こと榊原英資は1ドル=160円までいくと予測しています。彼の根拠、計算方法が分かりませんが,物価上昇を抑えることではないことは明らかです。米ドル現金回収です。一方市場は中央政府に負けませんから,現在の146円は巻き返され近いうちに150円を突破し,1ドル=160円になるでしょう。瞬間的に162円になることも予測されますが,それは180円になることを示唆しています。欧州へアメリカは天然ガスをロシヤ産より数倍もたかい値段で売るので一息つくでしょうが,欧州はいつまでもつでしょうか。もてばドル高は止まるでしょう。しかしベルギーをはじめ欧州各国はいつまでも高額な天然ガスを買うことはできないのでFRB証券を売りに出すでしょう。つまり,米ドル現金が市場にたくさん出回ります。FRBはさらに政策金利を上げるでしょう。
ただこの場合、FRB証券は額面通りの米ドルに転換されますので現金は余りません。しかし証券が減ってドルが市場に回り始めたことに違いはありません。したがってアメリカ国内の物価高を後押しするでしょう。これが本当の物価高です。ところがここまで来ると,ロシア制裁が正しかったかどうかの議論が出てきます。「間違っていた」とは言えないので,誤魔化すでしょうが制裁は次第に弱まって来て米政府は方向転換するでしょう。米国より物価高に苦しんでいる英国は欧州に売るものがありません。したがってNSやNS2破壊に加えて何らかの損害を与えて欧州がロシヤと和解しないように妨害をするはずです。
ここまで来るとワタチの考えは混乱してきますのでこの辺で失礼します。