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[近代史3] 馬渕睦夫 米国がつくった中華人民共和国 中川隆
26. 2023年9月04日 10:47:09 : F8pqLa8TmI : bFBUWGpkUnU4Q1E=[1]
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2023年09月04日0
赤い支那帝國を育てた日本と米国
http://kurokiyorikage.doorblog.jp/archives/68940193.html

支那を援助したアメリカ人

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(左 : デイヴィッド・ロックフェラーと周恩来 / 右 : 皇帝になった毛沢東と『支那の赤い星』を書いたエドガー・スノー )

  日本の大学教授や知識人のみならず、歐米諸国の戦略家や政治家、国防関係の専門家も、支那を「戦略上の敵国」ないしは「危険な覇権国」と評している。しかし、この共通認識は怪しい。なぜなら、アメリカの政治家や国務省の役人を裏で操る連中、すなわちウォール街やワシントンで政界を牛耳る裕福な悪党は、支那を撲滅すべき「脅威」と見なしていないからだ。

  もう既に“形骸化”しているが、赤い支那は北京の共産党が君臨する社会主義国。たとえ、官僚による計画経済を放棄し、西歐のような市場主義経済を導入したからといって、支那が西側と同じような国家になった訳じゃない。アングロ・サクソン系のアメリカ人やイギリス人は、「イングランド臣民の権利」を世襲財産と考え、統治機構もこの伝統的権利を尊重する。日本の知識人は矢鱈と「人権」を宣伝するが、こんな言葉は地球上の各地に落ちている“馬糞”程度の代物だ。単なる「人間の権利」なんて、取るに足らない低級な概念である。大学教授が出版する法学入門には、ドイツ語や英語をちりばめた文章が披露されているが、「人権」なんかは未開部族が唱える御伽噺(おとぎばなし)と大差は無い。文明国の公民なら、鼻で笑ってゴミ箱にポイ捨てだ。

  ところが、地上最低の野蛮国、清朝でも共産党王朝でも構わないが、あの支那大陸では、雑草ていどの「人権」ですら有り難い。ライオンやトラだって必要以上にシマウマを食べないけど、支那人は趣味や報復で殺戮を繰り返す。赤の他人なら虫けらと同じだ。支那では驚くほど人間の価値が低い。それゆえ、「1億人くらい殺したってまた増えるさ!」というのが支那人の発想だ。もし、日本で1億人も殺されたら、国民が消滅して無人島になってしまうだろう。日本は神話時代から平和で、戦国時代でも征服地での皆殺しはなかった。江戸城や熊本城が陥落しても、「屠城」なんて有り得ない。敗軍の殿様が切腹して終わりだ。

  北京政府は歐米のリベラル派が擁護する「人権」を平気で蹂躙する。人治主義の社会であるから、法律だって朝令暮改を以て七色変化。周辺諸国を侵掠すれば、躊躇なく地元民を奴隷にする。支那人は自己中心的だから、利益と考えれば強制労働でコキ使うし、邪魔と思えば即抹殺だ。利用価値の高い民族なら、その文化を破壊して同化政策を推進する。貴重な水源地であるチベットは、支那人に狙われて資源を掠奪されたうえに、ジェノサイドの危機にも晒されている。うぶな日本人はゾッとするが、支那では人間の臓器も商品だ。生きた囚人から腎臓や目玉を摘出し、外国人に高値で販売する。マグロじゃあるまいし、人間を何と思っているのか?!

  常識的なアメリカ人なら近づくだけでも身震いがするのに、米国の大富豪や政治家は支那人が大好き。以前の記事で紹介したけど、「ディキシー・ミッション」は日本軍と敵対する共産党を支援していた。「敵の敵は味方」ということなんだろうけど、戦争が終わっても手を切らないというのは、内密にしたい事情があるからだろう。

 「Office of War Information(戦時情報局)」に属し、GHQの占領政策に携わったジョン・エマーソン(John K. Emmerson)は、日本語を話し、皇室に対する処分にも係わっていた。彼は延安で「岡野進(野坂参三)」から「天皇制」に関する意見を聞き、占領政策には天皇の政治利用が有効であることを理解していたそうだ。また、彼は重慶で「日本人反戦同盟」の鹿地亘(しかち・わたる)と会っていた。(鹿地はOSS心理作戦部、すなわち後方攪乱のプロパガンダを担当する部門の協力者であった。) 日本共産党の古狸どもは決して口にしないが、たぶん、彼らは野坂の秘密を色々と知っているんじゃないか?

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(左 : ジョン・エマーソン / 中央 : ハーバート・ノーマン / 右 :「ディキシー・ミッション」のジョン・ペイトン・デイヴィス・ジュニアと毛沢東 )

  野坂を日本に連れ戻したエマーソンは、「民主化」という“大義名分”を用いて、“軍国主義の日本”から弾圧されていた共産主義者を解放した。牢獄にぶち込まれても転向を拒んだ志賀義雄は、英文で密書を認(したた)め、それをGHQに届けたそうだ。エマーソンはこの密書を携えて府中刑務所を訪れ、投獄されていた徳田球一と志賀を釈放した。この時、エマーソンと一緒に居たのが、左巻きのカナダ人、ハーバート・ノーマン(Edgerton Herbert Norman)である。カナダ人宣教師の父を持ち、長野県で生まれたハーバートは、カナダに戻って歴史家となったが、1940年に外交官として再来日を果たした。

  後にノーマンは赤狩りの標的となり、ソ連のスパイじゃないかと疑われてしまった。おそらく、彼はコードネームを持つスパイじゃないけど、共産主義とソ連に親近感を抱くインテリ左翼だったのかも知れない。こうした容疑を受けたノーマンは、自分の悪評と将来を悲観したのか、赴任先のエジプト(カイロ)で飛び降り自殺したそうだ。ちなみに、「左翼の輪」というのは国境や人種の壁が無いようで、彼は悪名高い「太平洋問題研究所(Institute of Pacific Relations)」に属していたし、日本のインテリゲンチャたる都留重人や丸山真男、鈴木安蔵などとも親しかった。

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(左 : 野坂参三 / 鹿地亘 / 徳田球一 / 右 : 志賀義雄 )

  第二次世界大戦で日本と敵対していたから、米国が支那と組んでいたのは仕方ないが、それでも合衆国政府の体質と方針は怪しい。そもそも、フランクリン・ローズヴェルト大統領がソ連にぞっこんで、ヨシフ・スターリンとも意気投合していたくらいだから、日本の東西分割や分断統治も充分にありえた。北方領土や北海道に加え、東北から越前くらいまでがソ連領で、関東から九州にかけての地域が米国領とか。東京は北部と南部に分断され、ベルリンのような首都になったりして。ただし、日本の共産党員は貧乏生活が嫌いだから、プロレタリアのソ連領から逃げだし、資本制の米国領に移住するかも。宮本顕治や上田耕一郎、弟の不破哲三(上田健二郎)は、杉本良吉や岡田嘉子に倣ってソ連へ亡命すれば良かったのに、なぜか自由市場経済の日本に留まった。たぶん、杉本の銃殺刑を聞いた時、日本共産党の幹部どもは「日本で暮らすのが一番!」と思ったんじゃないか。

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(左 : 岡田嘉子 / 杉本良吉 / ジョン・サーヴィス / 右 : オーエン・ラティモア)

  ジョン・サーヴィス(John Service)やオーエン・ラティモア(Owen Lattimore)だけじゃなく、デイヴィッド・ロックフェラーやアーマンド・ハマーを思い出せば判るけど、米国のエスタブリッシュメントは共産主義に対して好意的である。国務省や軍部の国際主義者も、赤く染まった支那を嫌いじゃない。彼らは腐敗した国民党の蒋介石よりも、清廉高潔な共産党の毛沢東を選ぶ。さらに、アメリカの支配層は支那人に優しく、支那人の科学者を米国で教育し、核兵器の技術も渡していたのだ。本来なら、原爆を製造する技術はトップ・シークレットのはず。簡単に国外へ流出させるなんて有り得ない。それなのに、すんなりと許してしまうんだから、唖然とするじゃないか! 裏に何かがあるのかも。 (過去ブログ「記事A」と「記事B」を参照。)

日本が支那の経済発展を助けた

  建前上、日本は「独立主権国家」となっている。だが、実質的にはアメリカ合衆国の属州だ。たとえ、独立記念日とか主権恢復の祝日があっても、我が国には独自の外政は無いし、国防軍もどきの自衛隊は存在するが、実質的にはアメリカ軍の“補助兵力”に過ぎない。日本の首相や外相が軍事・外政を口にする時は、必ず宗主国であるアメリカの了解を得ている。対外援助でさえホワイトハウスの意向に基づいているから、敵国への資金提供などは考えられない。東芝機械の「ココム違反事件」を思い出せば判るけど、宗主国からの仕置きとなれば、心臓が縮むほどの恐怖感がある。(東芝の技術移転で潜水艦のスクリュー音が静かになったとは考えにくい。) もし、北京政府がワシントンの敵であれば、日本政府の経済援助は敵対行為に該当する。

Tanaka 002(左 / 田中角栄)
  ところが、アメリカの国務省やホワイトハウスは、日本の対支那ODA(政府開発援助)を黙認していたのだ。自民党の実力者で「コンピューター附ブルドーザー」と呼ばれた田中角栄は、佐藤派を抜けて総理大臣になった。前々から支那に好意的な角栄は、1972年(昭和47年)に北京を訪問し、害悪でしかない「日中国交正常化」を実現する。この「今太閤」が国民党の台湾を切り捨てると、欲にまみれた国会議員は一斉に支那へ寝返った。どいつもこいつも「支那の友人」になりたがり、甘い汁にありつこうと考えた。特に「田中派」の議員連中は売国奴の典型で、日本の公金を惜しみなく支那に貢ぎだす。「ODA」と称された“上納金”は、「田中派」を経て「竹下派」の利権となった。通常なら“キックバック”は10%くらいなのに、支那へ渡すとなるや、ピンハネ率が20%になったそうだ。対支那ODAの総額は6兆円にのぼっていたから、政治家の懐はかなり潤っていたことだろう。

  第二次田中内閣が倒れても、退陣後の角栄は権力者の座から転げ落ちることはなく、誰もが恐れる「闇将軍」へとなってゆく。だが、山あり谷ありの政界には、上り坂や下り坂と共に「まさか」がある。キング・メーカーとなった角栄は、1976年(昭和51年)に発生した「ロッキード事件」で没落した。今ではアメリカが仕組んだ陰謀と知られているが、目白の将軍様は宗主国の逆鱗に触れたのかも知れない。(おそらく、ロッキード事件は日本人の協力者がいて、日米合同の政治工作だろう。この件については春名幹夫が詳しく書いている。)

  でも、この策略は変だ。なぜ、開発援助を渡した時に角栄を潰さなかったのか? 属州の政治家が敵国への資金提供者となれば、宗主国の元老達は激怒したはず。与党でも野党でも、支那贔屓の議員どもは、悉く失脚になってもおかしくはない。金銭スキャンダルや不倫騒動、あるいは脱税疑惑の追求で大半の議員が辞任だろう。ヤクザの世界でも「指詰め」くらいじゃ赦されない。竹下登や金丸信は、オヤジ(角栄)を刺す前に米国のパトロンに刺されていたはずだ。

 「反共の砦」を率いる米国は、裏で共産主義国の擁護者を務めていた。米国の支援で赤い皇帝となった毛沢東は、社会主義を掲げてやりたい放題。計画経済に基づく大躍進政策を実行するも、悲惨な結果を招いて大失敗に終わった。この秕政(ひせい)を有耶無耶にするため、毛沢東は文化大革命を画策し、イチャモンをつけて人民を殺しまくる。やがて、この暴君が亡くなると、今度は改革派のケ小平が台頭し、疲弊した支那社会を復興させようと謀った。しかし、それには大量の資金と技術が必要だ。丁度、近くに脳天気な金満国があったので、狡猾なケ小平は、お人好しの日本人を利用することにした。

  北京政府は日本からのODAで鉄道や道路、橋、空港、病院、通信施設など社会インフラを整備することができた。生活基盤の建設に使う資金を節約できたので、北京政府は余った予算で大軍拡を進めることにした。一方、西側の政府も日本の支援を密かに讃えていた。文革でボロボロになった支那を“まとも”な国家に変えてくれたので、歐米の大富豪や投資家達は大喜び。新たな市場を求めるIT企業や製造業者、クレジット会社、金融業者などは、こぞって支那へ進出する。AmazonやGoogle、Facebookも大感激。乞食みたいにショボくれた人民が、西歐の商品を購入できるほどの消費者になったんだから、アメリカ人やヨーロッパ人のビジネスマンは万歳三唱だ。

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(左 : ジョージ・H・W・ブッシュ / ブレント・スコウクロフト / 毛沢東 / 右 : ケ小平)

  ところが、天安門事件で人民の大量殺戮が起こってしまう。やっと銭儲けの弾みがついたのに、国際的非難を受けて孤立状態になってしまった。何とも残念 ! 「どうしようかなぁ〜?」と困っていたアメリカは、何とかして支那をグローバル・マーケットに連れ戻そうと考えた。当時の合衆国大統領、ジョージ・H・W・ブッシュはフォード政権時代、支那に赴任していたから、北京政府の要人達とは知り合いだ。彼は天安門事件の直後、国家安全保障アドヴァイザーのブレント・スコウクロフト(Brent Scowcroft)将軍を北京に派遣し、内密にケ小平と協議することにした。(Maureen Dowd, '2 U.S. Officials Went to Beijing Secretly in July,’The New York Times, December 19, 1989.) たぶん、今後どうすべきかをケ小平と協議したのだろうが、スコウクロフト将軍が持参したブッシュの親書は、「真の友情に基づく精神(in the spirit of genuine friendship)」で書かれていたそうだ。(Ted Galen Carpenter,‘George H.W. Bush’s Shameful Kowtow to China: A Cautionary Tale', The American Conservative, May 27, 2020.)

  こうした内情を知ると、日本の天皇・皇后両陛下が支那を御訪問なさった理由が解る。一般的には、総理大臣の宮澤喜一が天皇陛下を支那人に売り渡したことになっているが、実際は米国の許可と指令を受けての売却だろう。さすがに、いくら利益の為とはいえ、アメリカの大統領がノコノコと極悪非道の支那へ渡航する訳にも行くまい。そんなことをすれば、マスコミの人権派や共和党のタカ派が大騒ぎとなるし、民衆党のリベラル派も参戦するから、支那訪問は出来るだけ避けたい。となれば、子分の日本に厄介事の後始末をさせた方がいい。大統領の政治顧問なら「日本のテンノーを使えばいいじゃん!」と考えるだろう。国務省の「ジャパン・ハンドラー」も異論はあるまい。

  悔しいけど、日本に“独自外政”は無く、宗主国の意思に逆らえば激しい折檻が待っている。敗戦以来、日本は間接統治を受けているから、もし、日本の首相がロシアに莫大な経済援助をしたら、外務省や財務省の高官は蜂の巣を突いたように騒ぐ。これは有り得ない話だけど、もしも、歐米諸国が“対露包囲網”を形成している最中、岸田文雄が勝手にロシアを訪問し、プーチン大統領と親しく会談したら、完膚なきまでに叩き潰されるだろう。針の筵(むしろ)で袋叩きだ。米国が本気で「敵国」と指定すれば、日本の政治家は親分に従うしかない。たとえ、安価な石油や天然ガスが欲しくても、国家の自殺行為は御法度だ。鈴木宗男や森喜朗だって沈黙する。

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(左 / アーサー・ハドリー)
  そもそも、アメリカ人は昔から支那が大好き。特に、この暗黒大陸を「巨大な市場」と見なす大富豪は、何としても他人に譲りたくない。だから、医療援助や慈善活動で支那人を取り込もうとする。野心満々のロックフェラー家と同じく、イェール大学も支那に食い込もうとした。インドに進出したオックスフォード大学やケンブリッヂ大学を真似たのか、アーサー・ハドリー(Arthur Hadley)学長らは、支那に分校を作ろうと考えた。

  しかし、イェール大学の尖兵達は、表向き、キリスト教の伝導を掲げていた。1903年に述べられたハドリー学長の説明によれば、当時のアメリカでは段々とキリスト教が衰え、信徒の数が減り始めていたそうだ。(Nancy E. Chapman and Jessica C. Plum ed., The Yale-China Association : A Centennial History, Hong Kong : The Chinese University Press, p.2.) 天主への信仰を蔑ろにし、物質主義に傾くアメリカ人を見たイェール大学の信者らは、新たな布教地として支那に期待を掛けていた。

  ところが、支那人は徹頭徹尾“銭ゲバ”だ。イエズス・キリストへの信仰心なんか一文(1セント?)にもならない。物欲の塊みたいな支那人にとって、ユダヤ人大工の倅(せがれ)なんて、乞食学者の孔子や孟子と同じである。(賢い支那人で論語を愛読する奴なんていないだろう。支那人のバイブルは『韓非子』や『孫子』、『厚黒学』である。) 支那人は気難しいハヤウエよりも、不老不死の仙人とか純金のマモン(Mammon / 強欲の神)を好む。そもそも、現世の“御利益”があってこその宗教だ。ということで、プラグマティストのアメリカ人は、医療という飴を混ぜて布教活動を進めることにした。

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(左 : イェール宣教団のアメリカ人と支那人の医学生 / 右 : イェール大の分校で医学を勉強する支那人)

  巨大な宮殿や贅沢な料理を誇る支那だけど、民衆の生活に寄与する医療のレベルや公衆衛生ときたら、世界最低水準。街の道路には糞尿が溢れているし、労働者のクーリー(苦力)は遠くに居ても匂ってくる。病気になれば、治療は迷信か偽薬のみ。歯医者も無ければ眼科も無い。支那は昔から黴菌や伝染病の温床で、生き延びるだけで幸運だ。それゆえ、苦痛を取り去る医学と最新の軍事科学を有する西洋人は非常に魅力的であった。第19世紀の末には、西洋人がいくつかの医療施設を構築しており、蘇州博習医院とか上海西門婦孺医院、杭州広済医院、福音医院などが出来ていた。イェール宣教団(Yale-in-Chian)も病院や医学校の設立を考え、湖南省の長沙に進出すると、湘雅病院のみならず、医大や看護学校も開設した。(上掲書、p.11.)

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(左 / 顔福慶 )
  イェール大学の宣教団は、同大学の卒業生(白人学生)をリクルートし、勧誘された卒業生は、親身になって支那人に尽くしたという。こうした使節団の中には、支那人の実習生や卒業生も交じっていたそうで、有名なのは医者となった顔福慶(Yan Fuqing / Fu-chun Yen)であろう。彼の父親もアメリカ人から教育されたインテリで、上海の聖ヨハネ大学(St. John's University)やオハイオ州のケニヨン・カレッジ(Kenyon College)で勉強していた。息子の福慶も聖ヨハネ大学で学び、その後イェール大学のメディカル・スクールに入ったそうである。彼はイェール宣教団の医者を務めていたエドワード・ヒューム(Edward Hicks Hume)に仕え、助手として医療活動に従事していた。彼はアメリカ人に協力する傍ら、メディカル・スクールの支那人にも医学を教えたそうだ。

  フォード政権下でリエゾン・オフィサー(米支の仲介役)を務めたジョージ・H・W・ブッシュは、イェール大学の卒業生だから、母校と支那との関係はよく知っていた。同大学は諜報員の養成所にもなっていたので、ブッシュが支那との太いパイプを利用しても不思議じゃない。オイル・ビジネスマンから政治家へ転向したブッシュは、米国の石油業界が持つチャイナ・コネクションにも精通していた。ネルソン・ロックフェラーの子分であったキッシンジャーは、形式上、ニクソン大統領の補佐官だったが、実質的にはロックフェラー家の代理人であった。おそらく、キッシンジャーが毛沢東と結んだ密約も私的な要素が多く、表には出せない裏取引があったのかも知れない。

  そもそも、アメリカの商売人や投資家は、人間がウジャウジャいる未開拓地に魅力を覚える。彼らは「この群衆が全て旺盛な消費者になったら、どれほど儲かることか!」と想像し、嬉しくなってしまうのだ。宣教師のアメリカ人も似たり寄ったりで、「支那の民衆がキリスト教徒になったら、どんなに素晴らしいことか!」と考えてしまうのだ。淡い期待を抱く牧師達は、支那人の本性を知らぬまま、熱心に聖書を読み聞かせる。外政官であったラルフ・タウンゼント(Ralph Townsend)のようなアメリカ人はごく稀な存在で、大半は小説家のパール・バック(Pearl S. Buck)みたいな人物ばかり。支那で生命の危機に直面したバック女史は、日本に逃れて心の平安を享受した。でも、米国本土の仲間には支那の現状を内緒にしていた。なぜなら、もし、“本当の支那人”を伝えてしまうと、本国からの支援が途絶えてしまうからだ。

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(左 : ラルフ・タウンゼント / 中央 : パール・バック / 右 : 「義和団の乱」に加わった支那人)

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(左 / 若い頃の毛沢東)
  興味深いのは、若き毛沢東が長沙にある医療施設と関係を持っていたことである。イェール大学は古くなった施設を使わなくなったので、若き毛沢東とその仲間は老朽化したクリニックを間借りして、読書グループを作ったそうだ。(上掲書、p.26.)狡賢い毛沢東は、笑顔でアメリカ人に近づき、「こいつらを利用してやろう」と考えたんじゃないか。特に、勝手な理想を描いて支那にやって来るアメリカ人というのは、本当に単純で騙しやすい。宣教師は支那語を習得するだけで精一杯。支那の歴史や風習を知らないから、現地人がちょっと聖書に興味を示すと子供のように喜ぶ。でも、支那人は五歳の子供でも立派な詐欺師になれる。ましてや、大人であれば悪魔からでも金を騙し取る手品師だ。

  普通のアメリカ人は共産党の一党独裁を非難するが、札束を動かす大富豪は諸手を挙げて歓迎する。なぜなら、巨大な支那大陸を纏めるには強力な支配者の方が効率的であるからだ。もし、軍閥や地主が群雄割拠する状態だと、誰を窓口にしていいのか判らない。しかし、独裁者がいれば取引相手は一人となる。難しい交渉も、一旦合意となれば、後は問題なし。たとえ、何らかのトラブルが起きても、支配者による鶴の一声で問題解決だ。刃向かう奴は投獄か死刑のどちらか。支那人の辞書には、庶民の権利とか人情といった項目は無い。

  これがデモクラシーの歐米諸国だと事態は一変する。議会では野党がわめくし、何かにつけ規制や慣習で商売の妨げが多い。大企業が政治家を買収しても、マスコミやボランティア団体が黙っちゃいないし、外国人ジャーナリストの監視もあるから、強引なことすればスキャンダルとなってしまう。もし、裁判沙汰にでもなれば、巨額の賠償金だって発生しかねない。

  こうして歐米と支那の違い考えれば、独裁国の支那は非常に魅力的だ。人権無視の専制国家では何でも「あり」となる。例えば、レア・メタルの掘削業者や輸入業者にとって、支那は理想的な産出国だ。軽稀土のランタンやセリウム、ネオジウム、重稀土のイットリウムやユーロピウム、ジスプロシウムといったレア・アース(稀土元素 / rare earth elements)は、高値で取引される貴重品である。これらは工業製造に必要不可欠な物質であるが、採掘や生産過程で深刻な「環境問題」を引き起こすから、他の産出国では相当なコストがかかる。

  一例を挙げると、天然鉱石からジスプロシウムを取り出す際、支那では地中に直接“抽出液”、すなわち硫酸アンモニウムを注入する。土壌のphが変化すれば、鉱体からレア・アースが溶け出すので、業者はこれを回収すればいい。ただし、この過程で土壌汚染や有害廃棄物の流出となるから、オーストラリアや南アフリカはもちろんのこと、チリやブラジルでも気軽にこうした方法は取れない。だが、銭ゲバの支那人だと問題なし。支那大陸は広いから、土や川が七色に光っても“お構いなし”となる。高温のフッ化物溶解塩が空中に舞い上がり、大気中の水蒸気と反応してフッ化水素ガスの発生となってもヘッチャラだ。

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(左 : 露天掘りの鉱山 / 右 : 有害物質で汚染された川)

  街の河川や井戸に廃棄物が流れ込んでも、北京や地方の役人は対策を取らない。自然環境の保護に取り組んでも裕福にはならないから、むしろ廃棄物を垂れ流す企業から賄賂を貰って人民を弾圧しようとする。こんな調子だから、放射能汚染にも鈍感だ。ウランやトリウムの採掘はとても厄介で、工場で精錬するとなれば放射性廃棄物の問題が持ち上がってくる。だが、これも“お構いなし”で、共産党の幹部は知らぬ顔。彼らは有害な化学物質や放射性物質が、国土や河川に氾濫しても気にしないし、人民の健康が損なわれても作業は継続する。廃棄物処理に厳しい日本とは大違い。仮に、周辺住民が環境破壊に抗議しても、戦車や装甲車で踏み潰せば問題解決だ。

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( 左 : 鉱山に建設された精錬所 / 右 : 稀少金属の生産に従事する支那人 )

  環境問題に敏感なアメリカ人が聞いたら腰を抜かして驚くが、天然資源で儲けようとする投資家は、強欲な支那人と組んで儲けようとする。メリル・ストリープ(Meryl Streep)やレオナルド・ディカプリオ(Leonardo DiCaprio)、ベン・アフレック(Ben Affleck)、ジェイムズ・キャメロン(James Cameron)なら、鬼のような形相で強欲な支那人とアメリカ人の大富豪を非難するが、国境と主権の壁があるから、彼らの抗議は蟷螂の斧に等しい。

  レア・メタルの採掘だけじゃなく、支那では歐米で禁じられている違法行為も可能だ。武漢では米国の資金を以て生物兵器の研究所が運営されていたし、人工ウイルスの人体実験だって試行できる。クローン人間の研究も可能で、もし奇形児が生まれたら、さっさと焼却炉で処分すればいい。幼児ポルノや人身売買だって銭儲けの一種に過ぎず、賄賂を渡せば役人は黙殺だ。それゆえ、都会の何処かで歐米から攫ってきた子供を転売する闇市場が誕生してもおかしくはない。ウクライナで攫ってきた白人の女子供を中東アジアや南米で密売すれば、相当な利益となるだろう。

  表面上、支那と米国は対立しているが、舞台の裏では手を組んでいる。ウクライナ紛争が始まって以来、日本の戦略家とか政治評論家、退役した自衛隊の将校などが、台湾海峡での軍事衝突や帝國主義的膨張に危機感を抱いているが、習近平が本気で米国と全面対決するとは思えない。もちろん、米国の軍人は真剣に国防を考え、北京政府の帝国主義を警戒している。だが、腐敗の権化たるジョー・バイデンや共和党のミッチ・マコーネル、元下院議長のナンシー・ペロシといった瀆職議員なら、支那との友好関係を優先し、躊躇なく日本と台湾を切り捨てる。ウォール街の大御所だって、支那のマーケットを手放さないし、たとえ不動産バブルがはじけたり、不況の波が支那全土を覆っても、熱気(ほとぼり)が冷めれば、再び舞い戻ってくるだろう。

  歴史的に見れば、支那で飢餓や貧困が猛威を振るうのは珍しくない。大恐慌で庶民が財産を失っても、支那人は再び裕福になる。時が経てば誰かが銭儲けを始めるから、支那人が地上から消滅しない限り、何度でも復活するだろう。日本人は「観念的な支那人」しか想像しないから、生々しい支那人を理解できない。日本の大学には、一応、「支那専門家」というのが棲息していたが、東京外語大学の中嶋嶺雄や亜細亜大学の衛藤審吉は、支那と米国の裏関係に気づくことはなかった。

  人気経済アナリストであった長谷川慶太郎も、残念ながら日本的思考から抜け出すことは出来なかった。彼は軍事関係にも詳しかったが、既成概念に囚われていたので、冷戦構造の枠組みで国際情勢を考えていた。長谷川氏はギャンブル感覚で北朝鮮と支那の崩壊を予言したが、見事にハズれて恥をかいていた。支那に詳しいと評判の宮崎正弘も、一種の“狼老人”で、ちょっとでも支那で不況が起これば、直ぐ「支那崩壊」を語り出す。毎回毎回呆れてしまうが、宮崎氏が予言する「滅亡説」は何回起きたことか。

  日本の不幸は隣に支那が存在することだ。疫病神の支那は経済的に滅びても、政治の舞台で甦る。目下、支那は大規模な経済破綻で崩壊の危機に瀕しているが、支那人はしぶといから全員が野垂れ死ぬことはない。賢い支那人は歐米諸国に逃れるし、裕福な支那人は日本に移住するだろう。用心深い支那人は、有事に備えて日本の不動産を購入している。出稼人でも日本で「研修生」や「留学生」となっているから、支那大陸が騒乱となれば、梃子でも祖国に帰らない。元々、支那人に愛国心は無いから、何時でも帰化申請で「日本国民」となれる。日本の防衛政策は、支那人の排斥が含まれるべきなのに、この基本が出来ないのが日本の現状である。
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