49. 中川隆[-8970] koaQ7Jey 2020年12月24日 19:59:05 : udCN6gynxw : aXAvbjNaOXlCTC4=[1]
25日議運は幕引きでなく強制起訴幕開け
http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2020/12/post-c6bd0f.html
2020年12月24日 植草一秀の『知られざる真実』
疑惑の総合デパートの様相を示してきた安倍元首相。
その疑惑の一角が犯罪捜査として表面化した。
安倍晋三氏の政治資金管理団体である晋和会が「桜を見る会前夜祭」の費用を負担していたことが明らかにされた。
政治家が自分自身の選挙区の有権者に対して利益供与(寄附)を行えば公職選挙法違反の嫌疑が生じる。
また、政治資金管理団体が収支報告書に記載するべき事項を記載していなければ政治資金規正法違反の嫌疑が生じる。
「桜を見る会」は政府主催の行事。
この政府行事に安倍晋三氏は職権を利用して自分自身の後援会関係者を多数招待していた。
公的行事を私物化して何の疑問も感じないところに安倍晋三氏の倫理性の欠落が鮮明に表れている。
政府の公的行事を自分自身の選挙活動に利用してきたこと自体が犯罪的行為だ。
その前夜祭が疑惑の塊である。
参加費は一人5000円。
パーティーが開かれた東京都心の有名ホテルでの通常料金は最低でも一人12000円。
安倍事務所が不足資金を補填していたのではないかとの疑惑が指摘されてきた。
しかし、安倍晋三氏は国会審議において再三にわたり疑惑を否定してきた。
飲食パーティーの契約主体は個々の参加者でホテルは参加者に対して宛名を無記名にした5000円の領収書を発行した。
受付で受領した参加費はそのままホテルに渡され、安倍事務所は収支に一切関与していない。
前夜祭の明細書や領収書がホテルから安倍事務所に提示されたことはない。
安倍事務所が収支に一切関与していないから、収支報告書に記載する義務は生じない。
このような国会答弁を繰り返した。
国会の貴重な審議時間の多くがこの問題の真相解明のために費やされた。
ところが、安倍首相の国会での説明はすべてが虚偽だった。
前夜祭の会費と実額の差は安倍晋三氏の資金管理団体である「晋和会」が負担し、ホテルは「晋和会」に対して見積書や領収書を提示していた。
選挙区の有権者に利益が供与され、「晋和会」は政治資金収支報告書にパーティー費用の収支を記載していなかった。
公職選挙法にも抵触する重大な犯罪行為である。
違法行為を実行した当事者が安倍晋三氏の秘書であるなら、まずは秘書を逮捕して取り調べを行うべきだ。
また、資金管理団体の責任者は安倍晋三氏である。
安倍晋三氏は国会で再三の追及を受けて事実関係をつまびらかにする責務を負っていた。
ホテルに問い合わせるだけで事実を確認することはできる。
「自分は何も知らなかった」という安倍晋三氏の言葉を信じる者は誰もいない。
検察は安倍晋三氏を不起訴とした。
秘書は略式起訴された。
略式起訴は裁判を開かないことを意味する。
自民党の森山裕国対委員長と立憲民主党の安住淳国対委員長が協議し、12月25日に国会の議院運営委員会で安倍晋三氏が説明し、野党が質疑を行うことで合意したと伝えられている。
当然のことながらテレビ中継は行われなければならない。
自民党は年内に決着させて臭いものにふたをしてしまう算段だ。
検事総長人事をめぐり政権と検察との確執が取り沙汰されたがしょせん同じ穴のムジナ。
自民党政権と検察の癒着は度し難い。
2009年3月に勃発した西松事件、2010年1月に勃発した陸山会事件と比較してみるがよい。
西松事件は小沢一郎氏事務所が政治団体からの寄附を事実通りに記載した収支報告が虚偽記載だとされて、小沢氏公設第一秘書が突然逮捕された事案。
陸山会事件は西松事件で存亡の危機に直面した検察が、今度は2004年10月に取得し、2005年1月に移転登記が完了した小沢事務所による不動産取得の収支報告が2005年に行われたことを、やはり虚偽記載だとして、小沢氏元秘書で現職衆議院議員の石川知裕氏など3名を逮捕した事案。
いずれも完全な冤罪事案である。
事実に即して適正な収支報告を行ったことが犯罪だとされて、何の前触れもなく秘書が次々に逮捕されていった。
安倍晋三氏資金管理団体による今回の事件は、公職選挙法違反に該当しかねない選挙区有権者に対する利益供与、およびその利益供与を隠蔽するために収支報告書に記載しなかったという、極めて悪質かつ重大な事案だ。
現職国会議員を含めて小沢氏秘書が二度にわたり逮捕、勾留された事案と安倍氏資金管理団体事件との取扱いにどれだけの落差があるか。
12月25日の議院運営委員会での質疑では、資金管理団体責任者である安倍晋三氏が「自分は何も知らなかった」と主張していることについて、その考えはまったく通用しないことを明白にさせねばならない。
その上で、年が明けてから安倍氏の強制起訴を含めて安倍氏に対する本格追及を始動させるべきだ。
明日の議運は幕引きではなく幕開けであることを確認しておきたい。
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/789.html#c49