8. 2019年9月15日 08:43:06 : HzTI4WAq0Y : aklOMW1rRzhHWm8=[1]
下記も読んでみて下さい。
>脱北者・川崎栄子さんの証言、安倍政権すら触れたがらない忘れられた同胞「日本人妻」の現在
2018.5.24 https://news-vision.jp/article/188368/
6月の米朝首脳会談を前に揺れ動く半島情勢。韓国・文在寅政権の打ち出す融和ムードや、それを追う国内大手マスコミも多い中、「金正恩に騙されるな」と警鐘を鳴らし続ける脱北者・川崎栄子さん(75)。前回の記事では、北朝鮮を誰よりも知る彼女の悲痛な提言をお伝えした。
*脱北者・川崎栄子さんが悲痛な叫び「ほんとに韓国はバカ」揺さぶり続ける南北朝鮮の欺瞞
https://news-vision.jp/intro/188354/
だが、川崎さんが取材中に「いま本当に知ってほしいこと」と訴え続けたのは日本人妻についてだった。1950年代から84年にかけて、国やマスコミを挙げて行われた在日朝鮮人の帰還事業。暗雲たる国際情勢の中で犠牲となりながら、現在の情報社会においても拉致被害者の方々のように俎上にあがることさえなく忘れられた同胞たち。我々日本人がなぜいま「日本人妻」のことを考えねばならないのか、川崎さんは切々と語りかける。
ーーいわゆる、日本人妻とは何だったのか。まず、歴史的な背景から聞かせてください。
「第二次世界大戦が終わった時点で、日本に200万人以上の在日朝鮮人がいたんです。終戦を迎えると、ほとんどの朝鮮人が韓国に帰りました。でも、日本の生活に慣れて帰らない人もいらっしゃった。さらに一度朝鮮半島に戻ったものの、朝鮮戦争によるややこしい国内事情もあって定着できず日本に戻った人たちもいました。
その結果、1950年頃には公式な(外国人)登録された60万人の在日朝鮮人が日本に残ったんです。さらに密航者も10万くらいいた。当時の朝鮮人社会では『在日70万人』と言われていました。そして、注意したいのは、戦後の在日の出身地の95%が”韓国”だったということです」
いまだ禍根を残す在日問題だが、ここまでの歴史は知られているところだろう。ただ、在日の出身地のほどんどが「韓国」だったというのは、編集者には驚きだった。ならば、なぜ日本国内には北朝鮮系の「総連」と韓国系の「民団」があるのか。95%という数字も引っかかったのでNew's Vision編集部でも調査を進めてみた。
すると『岩波小事典 現代韓国・朝鮮』(岩波書店)でも「9割以上が朝鮮半島南部出身者」とあり、他の各種文献でも96〜97%という数字が散見され、アカデミズムの世界でも定説のようだ。では、どうして北朝鮮系の朝鮮総連が日本全国に点在するのか。これは総連系のある関係者に話を聞いたところ「総連と民団は出身地による区分ではなく、朝鮮戦争時に北の政権を支持したか、南の政権を支持したか」だとの証言も得られた。
蛇足ではあるが「在日の大多数が南(韓国)出身」という点が帰還事業を読み解くヒントになるので留意したい。川崎さんの話に戻る。
■戦後・日本政府が在日朝鮮人を排除しようとした!? 利害一致した歴史の悪戯
「同じ頃に戦争で世界中に戦いに出ていた多くの日本人も、日本に帰ってきて大わらわになりました。しかし、当時の日本国内の経済状況では、政府がその人たちを食べさせていくのは大変だった。そこで、この在日朝鮮人を元いた国に帰せないか、つまり排除できないかと考えたんです。政府は国際赤十字にどうにかならないかと持ちかけ、(当時は朝鮮戦争中だったので)まず大韓民国・李承晩大統領に彼らの受け入れを打診します。
しかし李承晩は、受け入れを了承したものの『一人一人に植民地賠償をつけてくれ』と言ったんです。当時の日本経済には余裕もなく、韓国に戻す話は立ち消えになってしまったんです。この時、日本政府は北の金日成主席にも話を持ちかけるんですが、そんな資本主義国家の人を受け入れる義理はないと、こちらも立ち消えになってるんです」
一度は同胞として戦った在日朝鮮人を、近隣とはいえ縁もない北朝鮮へ押し付けようとした日本政府。国内の厳しい経済状況や、戦後社会において一部の在日朝鮮人が犯罪に手を染めて日本社会との間に軋轢があったこともたしかだ。だが、それでも「日本人として」戦火を経験した24万人もの志願兵・軍属がいたこと、そして英霊として散った朝鮮人特攻兵がいたことも忘れてはならない。
ところが、ここで慌ただしい国際情勢が新たな利害の一致を生み、在日朝鮮人たちの運命を翻弄していくことになる。
「朝鮮戦争が休戦状態(53年休戦協定)となり、韓国には国連軍が、そして北朝鮮には中国人民志願軍が残りました。さきに国連軍が撤退し、30万人いた中国軍も北朝鮮にいる必要がなくなり撤退を始めます。すると、金日成はここで初めて戦争で多くの若い労働者を死なせたことに気付きます。そして『北朝鮮の産業(当時は重工業)を支える労働力が必要だ』『中国軍の穴埋めをする必要がある』と考えるようになる。そこで日本政府の在日朝鮮人の受け入れ要請を思い出し、ハン・ドクスを呼びつけたんです」
このハン・ドクス(韓徳銖)こそが初代の朝鮮総連議長にして、この人物こそが北朝鮮「帰還事業」を推し進めた張本人である。彼と金日成の手により「10万人の拉致事件」とも言われる帰還事業がスタートする。
だが、この帰還事業は決して在日朝鮮人だけの問題ではない。朝鮮総連と日本政府、そして多くの大手マスコミが絡み、純粋な日本人である「日本人妻」をも騙して、悲劇へと巻き込んでいった。そして、日本人拉致被害者の救出に政治生命をかける安倍政権さえも「なかったこと」を決め込む、忘れられた存在なのである。次回では、脱北者・川崎さんが見た壮絶な「日本人妻」の闇に光を当てたい。
取材協力:川崎栄子(NGOモドゥモイジャ代表)
FILE PHOTO: People work in a field just outside Pyongyang, North Korea May 4, 2016. REUTERS/Damir Sagolj/File Photo (North Korea)
http://www.asyura2.com/19/senkyo265/msg/535.html#c8