5. 2016年2月14日 22:33:38 : 8owUM3nJ7s : v7fpuN3JeZo[1]
アレッポの北部に位置するシーア派住民の居住する街、NUBBULとALーZAHRAはテロリストにより包囲されていたが、ジュネブ協議の入り口でもめている最中に政府軍により解放された。これを受けサウジ後援の反対派はジュネーブを去った。
その後政府軍の攻勢は続く。アレッポの半分はすでに解放され、残存するテロリストへの兵站が細っている。
このような軍事情勢のもとでの、サウジ、トルコの参戦表明が登場している。
ここに行き着くまでのテロリストの後援諸国の動きをみるに、包囲されているシーア派住民への人道主義を標榜することで、救援の手筈としての休戦を用意していたが、任を全うできなければと反対派を帰国させ、ロシア空爆の非人道的結末を喧伝する方向に舵を切った。
舵を切ったはいいが、US連合の対テロリスト空爆の欺瞞性が暴かれるだけであった:アレッポへの空爆で市民に犠牲だが出たとの報道をうけ、その時刻にはUS機のみが上空にはいたとリークがなされている、更には、ロシア空爆は無差別空爆でありUS連合のそれは攻撃対象のみを空爆していると報道する際にロシア機の空爆の映像が流用されていた。
かように、数年間におよぶUS連合の空爆の欺瞞性、対テロリストを標榜しつつ、彼らテロリストへの援護を目的としている、があからさまになっている。
サウジ、トルコの参戦表明をどのように理解するか、であるが、このように理解されているように思われる。
国連の決議がある限りは両国のテロリスト支援には限界があろう。両国にとっての考えられるベストシナリオは電撃作戦での広範囲に及ぶ政府軍への巻き返しであろうが、シリア上空制空権はロシアがもっており、上空を飛ぶ場合には米軍を通じてロシアに連絡がいくシステムとなっており、無制限に好きなだけテロリストへの空軍援護はできない。となれば仮に初戦にわずかな有利さをえたとして、空軍の限定援助ではゲインを維持するのが精いっぱいであって、時間とともに侵攻の合法性が国際社会、即ち、国連の場で討議されよう。討議中にロシア機によるテロリストと侵攻軍への混成部隊への攻撃が映像を交えてリークされるかもしれない。混成部隊が作れなければ、テロリストは常にシリア・ロシア軍からの空爆を受け続ける。どちらであっても、どっちに転ぼうと、サ・ト軍はじり貧状態であろう。