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米大統領「辺野古なぜ和解」 首脳会談で遅れ懸念
2016年4月1日 東京新聞
【ワシントン=金杉貴雄】安倍晋三首相は三十一日午後(日本時間一日午前)、オバマ米大統領とワシントンで日米首脳会談を行った。オバマ氏は米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の移設に伴う同県名護市辺野古(へのこ)への新基地建設問題に関し、日本政府が新基地建設に反対する沖縄県と訴訟で和解し、工事を一時中断したことに懸念を表明した。米側の意向を受け、安倍政権が県との交渉で強硬姿勢を強める可能性もある。
オバマ氏は「辺野古移設が唯一の解決策と言いながら、なぜ和解に応じたのか分かりづらい。移設計画はどの程度遅れるのか、その間は普天間飛行場をどのような形で使用できるのか」とただした。
首相は政府と県が訴訟合戦になり、今後も他の訴訟が起きることが予想されたと説明。「政府の立場は不変だが、一歩引いて冷静に精査する。『急がば回れ』の考えだ」と説明した。
オバマ氏は「首相が戦略的な判断として対応しているのはよく理解している。信頼しているので、ぜひ大きな支障のないようにしてもらいたい」と述べた。
首相は五月の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)について、世界経済とテロ対策が最大のテーマになると強調。「世界経済の持続的な成長に寄与すべく明確なメッセージを出したい」と述べた。環太平洋連携協定(TPP)については、首相が承認案と関連法案を国会に提出したことを説明。「日米でアジア太平洋のルールづくりを主導したい」と呼び掛け、米国の早期批准に期待を示した。オバマ氏は最優先の議会案件として取り組んでいると強調した。
◆対沖縄 強硬姿勢加速も
<解説> 日米首脳会談でオバマ米大統領が米軍普天間飛行場の移設に伴う新基地建設に反対する沖縄県と和解したことについて「なぜ和解に応じたのか分かりづらい」と異例に強い調子で日本政府に苦言を呈したのは、計画通り新基地が建設できるのかどうか、日本政府の説明に疑念が生じたためだ。
日本政府は今回の和解について、この一カ月にわたって「新基地建設の考えは変わらない」「急がば回れだ」とあらゆるレベルで米側に説明してきた。
しかし、今回の和解で政府は県と協議を行うのと並行し、知事の埋め立て承認取り消しの是正を指示するなど法的手続きをやり直さなければならない。最高裁で決着するまで約一年は工事は中断したままだ。
普天間返還を合意してから今年で二十年。現在の日米合意通りでも少なくともあと六年以上かかる。今回の和解で、さらに時間がかかるのは確実。しかも、県側が法的な対抗措置を講じ続ける可能性がある。
政府は参院選を意識し、県との対話姿勢を示すため和解に応じた。しかし、オバマ氏の発言を契機として安倍政権は外交・安保を理由に沖縄に対し強気の姿勢を鮮明にしかねない。 (ワシントン・金杉貴雄)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201604/CK2016040102000263.html?ref=rank
http://www.asyura2.com/16/senkyo203/msg/756.html#c8