16. 2015年12月24日 13:19:46 : DkM2pWOVMI : tHD9IWlNRTo[1]
2015.12.24 01:00
【阿比留瑠比の極言御免・特別版】
菅直人元首相、もう一度お答えしますが…
http://www.sankei.com/premium/news/151224/prm1512240005-n1.html
福島第1原発1号機への海水注入の経緯
http://www.sankei.com/premium/photos/151224/prm1512240005-p1.html
10日付当欄で、東京電力福島第1原発の事故対応をめぐり、菅直人元首相が安倍晋三首相を東京地裁に訴えたものの全面敗訴した問題を取り上げたところ、菅氏は同日付の自身のブログで「産経新聞の『極言御免』の事実誤認」という反論を書いてきた。そこで、17日付当欄でそれへの返答を記すと、菅氏は、今度は20日付ブログで「恥知らず」「卑怯(ひきょう)」とさらにボルテージを上げてきた。
あなたにそう言われてもと当惑を禁じ得ないが、「紙面上で返答されたい」とのことなので、もう一回だけ書くこととする。
菅氏の主張は、産経新聞の平成23年5月21日付「首相激怒で海水注入中断」という記事は、虚偽報道であり、当欄がその点を黙殺しているというものだ。記事はこう書いている。
「東電は原子炉への海水注入を開始したにもかかわらず菅直人首相が『聞いていない』と激怒したとの情報が入り、約1時間中断した」
「東電側は首相の意向を受けてから判断すべきだとして、同(午後)7時25分に海水注入を停止した」
確かに、実際には第1原発の吉田昌郎所長が東電本店の指示に逆らい、独断で海水注入を続けたため、中断はなかった。だが、記事が出た段階ではその事実は判明しておらず、政府・東電統合対策室自体が午後7時25分のいったん停止を公式に発表していた。
また、産経は菅氏自身が直接停止を指示したとは書いておらず、あくまで菅氏の意向を受けとめた東電が停止したと指摘している。この点は政府事故調による聴取記録の中で、吉田氏自身がこう証言している。
「注入した直後に官邸にいる武黒(一郎・東電フェロー)から電話がありまして、(首相)官邸では海水注入は了解していないと。だから海水注入を停止しろという指示でした」
菅氏が官邸での会議で、海水を入れることによる再臨界への懸念を示したことは、当欄だけでなく、当時の海江田万里経済産業相や細野豪志首相補佐官、貞森恵祐首相秘書官、武黒氏らがそれぞれ政府事故調や国会事故調に証言している。
だからこそ、東京地裁は3日の判決でこう事実認定したのである。
「首相である原告(菅氏)に東電において開始した海水注入を中断させかねない振る舞いがあった」
つまり、海水注入の継続は吉田氏の英断による「結果オーライ」にすぎない。菅氏が持ち前の猜疑(さいぎ)心と「イラ菅」ぶりによって、重大な危機を招きかねなかったことは疑いようのない事実だといえる。
これに対し、菅氏は5日付ブログで「東電の『おもんばかり体質』が混乱を起こしたのだ」と東電にすべての責任を押し付けているが、国のトップである首相の発言の重さをまるで理解していないようだ。国会事故調はこう指摘している。
「東電側が、政府の代表者である菅首相ら官邸政治家の発言に過剰反応したり、あるいはその意向をおもんぱかった対応をする事態は十分に予期される。首相が、注水停止の原因を過剰反応した者の対応に求めることは違和感がある」
本人が否定しているため名前は伏せるが、官邸政治家の1人が吉田氏に直接電話し、海水注入を止めるよう要請していたとの関係者の証言もある。
菅官邸のイレギュラーな現場介入については、各事故調はこう指摘している。
「無用な混乱と事故がさらに発展するリスクを高めた可能性も否定できない。場当たり的で泥縄的な危機管理」(民間)
「官邸の政府首脳らから、現場実態からかけ離れた具体的な要求が直接、間接になされた。緊急事態対応の中で無用な混乱を助長させた」(東電)
「現場対応の重要な時間を無駄にしただけでなく、指揮命令系統の混乱を拡大させた」(国会)
「介入は現場を混乱させ、重要な判断の機会を失し、判断を誤る結果を生むことにつながりかねず、弊害の方が大きい」(政府)
にもかかわらず、菅氏はいまなお、自身のブログや雑誌などメディアで、「私は正しい」「私はよくやった」などと自己正当化に余念がない。菅氏が一方的に「戦友」と呼んだ吉田氏は、政府事故調の聴取でこう厳しく述べている。
「あのおっさん(菅氏)がそんな発言をする権利があるんですか。あのおっさんだって事故調の調査対象でしょう。そんなおっさんが辞めて、自分だけの考えをテレビで言うのはアンフェアも限りない」
「(菅氏は)私も被告ですなんて偉そうなことを言っているけれども、被告がべらべらしゃべるんじゃない、馬鹿野郎と言いたい」
ちなみに菅氏は、20日付ブログで産経が自分の反論に対して「何ら返答していない」「報道機関としての資格はない」などと激しく批判した。だが、当欄が指摘した主題である当時の菅官邸による「廃炉を懸念して嫌がる東電に、菅氏が英断で海水注入させた」などの事故情報の操作、誤発信については一切触れようとしていない。(論説委員兼政治部編集委員)
2015.12.10 01:00
【阿比留瑠比の極言御免】
原発事故で情報操作 菅官邸の明るみに出た実態
http://www.sankei.com/affairs/news/151210/afr1512100001-n1.html
2015.12.17 01:00
【阿比留瑠比の極言御免】
菅元首相ブログへの返答 どこまで過去の言動を美化し、正当化するのですか…
http://www.sankei.com/premium/news/151217/prm1512170004-n1.html
http://www.asyura2.com/15/senkyo198/msg/491.html#c16