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[産油国の政府系ファンド、原油安で打撃深刻−ダボス会議で存在感薄く]
2016/01/20 11:38 JST / ブルームバーグ
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-O18ATU6K50XX01.html
数年前の商品ブームのさなかには、
産油国と これらの国々がオイルマネーによって築いた富が
世界経済フォーラム(WEF)で もてはやされていた。
原油価格が[1バレル=約150ドル]に上昇する前の2008年1月に
スイスのダボスで開催されたWEF年次会合では、
クウェートやサウジアラビア、ロシアの政府系ファンドの幹部らが出席する
公開討論会は最も人気の高い会合の一つだった。
産油国は当時、多額の資金を投じて債券や株式のほか、不動産やスポーツチームなどを取得。
SWFの運用者らは強い影響力を持っており、銀行の最高経営責任者らは非公開の場で、
これらの運用者らに対して透明性の向上を求め、
米国の議員らの反感を買うリスクについて説明していた。
現在では原油価格は30ドルを割り込み、状況は一変している。
米国債や英国のデパート、フランスのサッカーチームなどを買収していた産油国は
資産の売却を進め、それは既に低迷している市場へのさらなる下押し圧力となっている。
今年のダボス会議に出席する予定のSWF幹部はほんの一握りで、
SWFをテーマとする公開討論会は全く予定されていない。
ロスチャイルド・アンド・サンズの副会長でイタリア最大の石油会社ENIの元CEOパオロ・スカロニ氏は
「政府系ファンドは多くの資産の売却を進めている。
産油国は支出を賄う必要があるため、資産売却は今年も続くだろう」
と指摘する。
中東や中央アジア、アフリカ、中南米全域で各国政府は好況期に蓄えた資金を取り崩している。
SWFや安定化基金、開発基金、中央銀行の外貨準備など、
オイルマネーはあらゆる場所から流出している。
オイルマネーを蓄えた政府系ファンドが依然として世界の金融界において影響力があることは間違いなく、
世界の資産の 約5〜10%を占めている。
資産売却も予想外のことではない。
例えば安定化基金は好況期に資金を蓄え、景気低迷期に政府支出が維持できるよう設計されている。
ただ、原油価格下落の規模は資源国の資産運用を手掛ける人々の多くを驚かせている。
ロイヤル・バンク・オブ・スコットランドのマクロクレジット調査責任者、アルベルト・ガロ氏は、
サウジやカタール、クウェートは「いずれも資金を引き揚げている」
と指摘する。
同行によると、世界経済に流れ込んだオイルマネーの総額は
昨年 2000億ドル(約23兆4600億円)と、
2012年の8000億ドルから減少した。
世界最大の産油国であるサウジは、状況の大きな変化によって影響を受けた最たる例だ。
サウジ通貨庁によれば、同国の外貨準備は2015年半ば以降 1000億ドル余り減り6350億ドルとなった。
落ち込みは2008〜2009年の世界金融危機当時よりも大きい。
原題:The Incredible Shrinking Wealth Funds That Are Ducking Davos(抜粋)
http://www.asyura2.com/15/hasan104/msg/627.html#c1