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[戦争b19] 「神風特別攻撃隊」の本当の戦果をご存じか? 一隻撃沈のために、81人の命が犠牲に…(現代ビジネス) 赤かぶ
21. 母系社会[1247] leqMbo7Qie8 2016年11月15日 21:15:35 : TQnvuZBBgo : f_PlQcWMrho[1]

●八路軍の戦果の記事は、当方も読みましたが、中国側の発表ですから、そのまま鵜呑みにはできません。日本の大本営も敗北しても勝利したと、正反対の発表をしていました。

特に、現在の北京政権の場合は、戦後の一連の社会主義化事業が成功して、社会主義を実現できていれば、その点も北京政権の正当性の根拠にできたのでしょう。しかし、失敗したので、経済システムを資本主義に戻して近代化を優先し、世界情勢の変化を待つ、長期持久体制を選択しています。★1それで、北京政権の正当化の根拠としては、中国から外国軍を追い払ったという点の比重が増しました。

だから、八路軍の戦果を誇大に宣伝している可能性が高いわけです。そのような意図が無い場合でも、戦争では自軍の戦果を多めに見積もりがちなので、このまま信用することはできません。★2

●19で書いたように、八路軍が戦闘していたのは華北だけです。華南の新四軍は戦略予備軍のような存在でしたが、急速に勢力を増大させたために、脅威を感じた国民党軍と武力衝突★3するなど、日本軍よりも周囲の国民党軍と対峙していたのが実態のようです。

1937年に国共合作が成立して、華北では八路軍が組織されましたが、WIKIの「百団大戦」には、1940年頃までは・・・

<引用開始>

実際には他の国民革命軍部隊の赤化工作や、民兵の組織を積極的に行って、独自の戦力養成に努めた。1940年春には、山西省に展開していた国民党系の第97軍のほとんどを吸収していた。八路軍の装備は迫撃砲や機関銃程度の範囲ではあるものの次第に充実し、ヘルメットを着用した兵士が増えている。兵の練度も向上してきた。しかし、八路軍は「政治七分、軍事三分」を標榜し、前述のように国民党政権軍の戦闘に積極的に協力せず、日本軍との直接交戦は避けることを基本としていた。

<引用終了>

とあるように、国民党の10分の1以下の兵力しか無い共産党軍は、日本軍が撤退した後の本番に備えて、勢力の温存と拡大、兵の教練が主な活動だったわけです。そして、有名な「百団大戦」も、体制を整えた1940年の8月から12月の5か月間のことです。

八路軍が、「百団大戦」に動員した兵力は40万人説もありますが、20万人説もありますし、主な作戦は駅舎や線路、橋、トンネル、炭坑や通信施設の破壊であって、この時には、戦闘部隊へ直接攻撃して成功したのは1か所ぐらいだったようです。

「百団大戦」での日本軍兵士の損害も、中国の資料でも1万〜2万人を死傷させただけです。八路軍の被害は、中国の資料でも約2・2万人が死傷ですから、八路軍の方が少し多く、この数字は日本側の資料とほぼ一致します。ですからこの頃、ようやくゲリラ戦でなら、日本軍と互角に戦える士気の高い軍が、中国側に出現したということなのでしょう。

一方で、各地の軍閥の軍を吸収した国民党軍は約400万人前後もの兵力となり、欧米やソ連の援助で航空隊や戦車など、装備も充実していました。しかし、時には中国民衆への略奪も行うような軍でもあったために人気が無く、練度不足だったのに、蒋介石は日本軍との正規戦を行わせたので連戦連敗し、膨大な犠牲者を出し続けました。

国民党軍が日本軍と互角に戦えるようになったのは、日本軍が弱体化した敗戦直前でしたから、蒋介石も毛沢東と同じようなゲリラ戦をすべきでした。ゲリラ戦の場合、主に相手の補給物資を破壊することで無力化するので、相互に人的被害は少なくて済みます。

●「八路軍の攻勢がきっかけで 日本軍の暴虐が一気に加速したのは 数多くの日本軍将兵による証言」があるなら、それも事実の可能性が高いと思います。しかし、八路軍の全体が暴虐であったかどうかとは別です。

八路軍の結成が決まったのは1937年8月であり、この頃はまだ、実際の活動はしていませんが、既に1937年8月〜12月の「南京攻略戦」(南京事件)の時には、南京だけでなく、上海から南京に進軍する過程でも暴走しているのです。また、日本軍は同時期の1937年8月〜10月に、内モンゴル自治区で「チャハル作戦」を行いましたが、この時にも、子供も含めて男性を350〜500名も殺す「陽高事件」を起こしています。

この事件の責任者は、何とあの「東條英機」です。そして、大変珍しいのですが、この事件は、日本側も中国側とほとんど同じ内容で、事実と認めている住民虐殺事件です。これは予想以上に戦死者が出たために、激高した現地部隊が敵愾心のあまり実行したもので、基本的には「南京虐殺」と同じでしょう。しかし、「南京虐殺」については、下記のような田所耕造氏の驚くべき証言もあります。

つまり、八路軍と日本軍の戦いが始まる前の時点で、既に日本軍は暴走しているのです。この原因の一つは、「シベリア出兵」の時の体験談が軍内部で広まっていたことや、下記の戦争文化=「乱妨取り」、それと、おそらく1937年8月〜10月の「第二次上海事変」の時、25万人動員して死傷者が予想以上の約4万人も出たことで、激高したのでしょう。(最大の被害を出したのは、1944年の50万人も動員した「大陸打通作戦」で、死傷者が10万人も出てしまいました)

もし、八路軍と村人の関係が、どこの村でも「村人たちにとっては 沖縄戦での日本軍がそうだったように 八路軍も敵だった」のであれば、<17>のリンクで示したように、北京政府の支持率が、9年連続で85%もあるはずがないと思いますし、人民解放軍が文革の混乱を静めることもできなかったでしょう。★4

とにかく、われわれが正義と見なすものは、この世界の関係と共に変わるものだと思います。神戸地震の時も、3・11の時も、割と早くヤクザ組織が被災地に支援物資を届けました。ヤクザにはヤクザなりに、悪いイメージを変えたいという意図があったのかもしれませんが、支援物資を受け取る被災者には関係ありません。被災地に支援物資を届けた時のヤクザ組織は、正義の組織だったと思います。

同様に、全ての存在・組織が善から悪へ、悪から善へと変わるわけだし、<11>のアルジェリア独立戦争の例で示したと思うのですが、テロリズムでさえも、一概に悪とは言えない例外的な事態もあると思います。

●既に、<11>で書いたように、万一日本が侵略されても、まずは抵抗せずに、非暴力で戦うべきだと思いますので、憲法9条を守るために、日本は即時、無条件で、一方的に軍縮を始めるべきだと思います。無条件で一方的に軍縮を始めるということは、東アジアの国々に、「日本が信頼している」というメッセージを発することになるわけで、これにより、東アジアの緊張緩和を促すべきです。

先月の29日、 日本、中国、韓国の3カ国の経済貿易相が都内で会合を開き、日中韓の自由貿易協定(FTA)などの経済連携交渉について、交渉加速化に向けてさらなる努力を行っていくことで一致したという報道がありましたが、この「日中韓FTA」交渉と、東アジア全体での「東アジア地域包括的経済連携」(RCEP)交渉が妥結すれば、次は「アセアン経済共同体」と、「日中韓」か、あるいは「日中韓+α」で、「東アジア経済共同体」結成の交渉が始まります。(「東アジア経済共同体」は、日本農業には悪影響はありません。既に関税がほぼゼロだからです)

そして、この「東アジア経済共同体」結成に合わせて、全ては話し合いで決め、武力行使はしないと誓う「東アジア平和条約」の締結が行われる可能性があるのです。というのは、以前、「東アジア共同体」の議論が盛んに行われていたころ、この「東アジア共同体」を結成するなら、中国やベトナム、ラオスなどの共産党政権の国があるので、「東アジア平和条約」の締結が必要とされていたからです。

それで、「東アジア平和条約」を一日も早く締結するには、「東アジア経済共同体」の場合でも「東アジア平和条約」の締結が必要と言う国際世論を盛り上げるべきで、そのためには、日本が緊張緩和のメッセージを発するべきです。

長いことありがとうございました。また、どこかで。


<三笠宮崇仁インタビュー「闇に葬られた皇室の軍部批判」より>、
<小川哲雄氏「日中戦争秘話」より >
http://www.geocities.jp/yu77799/nihonjin.html#mikasa

【これはひどい】「命令」にもとづいて強姦・虐殺を遂行した南京での日本陸軍 田所耕造の証言
http://anarchist.seesaa.net/article/78079481.html#comment

乱妨取り
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%B1%E5%A6%A8%E5%8F%96%E3%82%8A

★1:中国のような途上国一国だけでは、原理的に社会主義化は不可能なので失敗したために、ロシアでも、レーニンとトロツキーが資本主義を復活させたように、北京政権も、ひとまず資本主義を復活させて中国を近代化し、世界情勢が根本的に変わるまで、長期持久体制を堅持して雌伏することにしたのです。

これは、中国共産党内の反毛沢東主義的な体制派的左派の見解ですが、現在では、大問題となっている中国の格差問題も、市場経済化が中途半端だから解決できないと主張し、公然と資本主義体制を支持する右派の学者グループも現れているので、党内には、相当強力な資本主義派が存在すると推認できますので、今後どうなるかわかりません。

最近、中国共産党は「和諧社会」の「和諧」(調和)など儒教用語を使用し、全世界に中国語と中国文化を広める機関として「孔子学院」を400以上も設立しています。また、「マルクス主義」を放棄して、「儒教社会主義」を掲げるように提唱する有力な学者グループも存在します。

これは、儒教の究極的な理想社会である「大同社会」とは、一種の社会主義社会であり、しかも「マルクス主義」と同じく、皇帝が存在しても存在していないような政治権力が事実上消滅した社会を理想としているので、両者は、大変よく似ているからです。

中国では、あのトロツキーの著作まで出版が許可されているように、共産党独裁体制を批判しない限り、ほぼ言論の自由も認めていたのですが、ユーゴやイスラム世界、ウクライナなどで、米国が資金を提供した市民団体が、デモや集会?騒乱状態?選挙か内戦で、一連の「民主化革命」を実行したので、最近は市民団体にも、厳しい対応を執るようになりました。

★2:中国での日本兵戦死者は約45万で、中国での18の戦闘(作戦・会戦)での戦死者数と負傷者数の割合は約1:3なので、負傷者は戦死者の3倍として135万。45万+135万で中国での死傷者の合計は約180万人なので約200万人前後。共産党の戦果の数字が正しいとしても、全体の20%であり、共産党軍は2倍に見積もっていたとすれば10%です。

他の北京政府の功績としては、女性解放や農地解放、そして現在では、中国を世界第二位の大国にしたという点も、北京政権の正当性の根拠になっているのでしょうが、やはり、外国勢力を追い出したというのは、大きな功績となっているでしょう。

★3:「皖南事変」のこと。1941年1月に安徽省南部で、国民党軍による包囲攻撃で、新四軍(約9000人)が壊滅的打撃を受けた事件。

★4:ただし、天安門事件の時には、人民解放軍の威信は通用しませんでした。あれは、中国のインテリの運動だったからでしょう。中国のインテリの一部は既に、金儲けゲームのむなしさに気付き、中国の伝統文化を再評価し始めています。

http://www.asyura2.com/16/warb19/msg/133.html#c21

   

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