39. 2016年5月27日 19:40:15 : 7gwFK5bevc : ep6w_@@yq5w[1]
日本には「専守防衛」という理念がある。
これを背景に、先制攻撃の権利を放棄しただけでなく、攻撃用兵器の配備も否定している。
この攻撃用兵器とは、巡航ミサイルや戦略爆撃機など、要するに、敵基地を破壊することが可能な装備のことを指す。
自衛隊が防衛力(軍事力)を行使できるのは、自国が侵略行為を受けた場合のみに限定されるため、他国への直接攻撃が可能な兵器は専守防衛の理念に反するとして、そのほとんどを不要と判断しているのだ。
これはつまり、自衛隊は、「敵基地を攻撃する能力を自ら放棄」していることに他ならない。
では、もし日本が敵基地を攻撃する必要に迫られた際にはどうするのか。
その場合は、「在日米軍の力を借りる」のだ。
要するに、日本の国防は、自衛隊が国土の防衛を担当し、在日米軍が敵国への攻撃を担当するという形に分かれているとも言える。
ただ、いくらアメリカが同盟国とはいえ、このように、有事の際の攻撃を他国軍に委ねていることは、国際的な常識から考えれば、不安要素の高い状況だと言わざるを得ない。
また、そもそも先制攻撃の権利を放棄していることが問題だと言える。
というのも、自衛隊員が出動した場合、目の前で敵軍が軍事展開を行っていても、相手が攻撃してくるまで、攻撃することは許されない。
さらに国会が自衛隊の緊急の防衛出動を事後承認しなければ、たとえ戦闘中であっても即時撤収となってしまう可能性がある。
これは、軍隊としては致命的な弱点と言える。
なぜなら、たとえ自衛隊が敵陣より先に陣地を構築しても、攻撃を受けない限り、敵の準備が万全になるまで手出しができず、また、戦闘になっても、国会の判断次第では陣地を引き払い、明け渡さなければならなくなるからだ。
一方、自衛隊以外の他国軍には専守防衛の理念はないため、それにともなう制限もない。
例えば、アメリカの場合は、他国への侵略行為は否定しているが、自国に脅威を与えると断定した国家への先制攻撃は認められている。
よって、米軍は敵基地攻撃が可能な兵器を数多く持ち、敵国を侵攻するための兵力も十分に揃っている。
そして当然、中国軍や韓国軍も、先制攻撃をする権利を持ち、攻撃用兵器の配備も認められている。中国軍の爆撃機「H-6」や、韓国軍の巡航ミサイル「玄武」などがその例だ。
むろん、他国に攻撃をしかけないという、日本の専守防衛の理念は悪いものではない。
しかし、やはり諸外国のように先制攻撃が可能で、攻撃的兵器を保有しているほうが、戦争を起こさないための抑止としては効果が高いという意見もある。
つまり、専守防衛に捉われるあまり、自衛隊が今後も攻撃手段を放棄し続けるほうが、平和が脅かされる可能性が高いかもしれないということだ。
そのため、日本の防衛力をこれまで以上に向上させるためにも、攻撃用兵器の配備や、そのための法改正について、真剣に検討すべき時期が来ているのではないだろうか。
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