1. 2016年1月31日 18:31:03 : 7nqr58vX0s : bjt9qrcNU2k[1]
日本でロシアテレビを見ることを趣味にしている者です。このイワノフ氏の文章に深く同意します。「ロシアのTVで放映されるおびただしい数のトークショー」ですが、全国ネットの主要3局(第1チャンネル、ロシア1、中央テレビ)では、ほぼ毎日放送があり、晩のプライムタイム時に、1.5〜3時間の枠で喧々諤々の討論が行われています。テーマは、一時期はウクライナ、それからシリア、最近では国内経済問題とその時点での最新の問題が取り上げられています。色々な形式がありますが、一般的なのは「ハ」の字型に机を並べ間に司会者が立って仕切る形です。大雑把に言うと、一方が親プーチン、一方が反プーチン、特にウクライナ問題の場合は戦争で多くの死者が出ていますから、かなり感情の入った怒鳴り合いになる場合が多いです。
僕のお薦めは、Право голоса(知る権利)という番組です。
http://www.tvc.ru/channel/brand/id/36/show/episodes
2時間弱の番組ですが、月曜から金曜までアルメニア人の司会で毎日違うテーマで放送されています。非常に面白いので毎日見てしまいます。
日本人のテレビ議論を聞いていると多くの場合、微に入り細に入り技術的な事が好まれるように思いますが、ロシアでは本質的、根本の問題が議論の対象になる場合が多いように見えます。最近、多くの時間が割かれるのが、「西洋的(欧米的)価値観」の現実世界での問題で、これをシリア中東問題、中東アフリカからの難民問題に絡めて議論するという感じです。ソ連末期、政権中枢を含め多くの人々の間で、欧米に対する憧れがあり、「欧米式改革」で世の中が良くなるという楽観が、90年代に絶望に変わって以来、ロシア回帰に確実に移行しており、その変化をもたらした立役者としての評価が、今のプーチンの高支持率であり、特にウクライナ問題以降、余りに西側の拙速な政治手法とか国内の反プーチン派(リベラルと呼ばれています)の議論のお粗末さから、益々支持率が上がったと、僕は見ています。万が一、プーチンに何かが起こったとしても、この「ロシアはロシア」だという路線は変化はないと思います。