56. 2016年6月01日 15:08:48 : dEYeVKEGmc : ZDq3BBCld7g[1]
極秘で動いた首相 リーマン級の危機、サミット用データを閣僚らに隠して作成
産経新聞 6月1日(水)7時55分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160601-00000062-san-pol
安倍晋三首相は1日、来年4月に予定される消費税再増税の先送りを表明するが、その理由付けとして5月26日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け極秘裏に準備したのが、各国首脳に配布した「参考データ」だ。少数の首相側近らが作成し、世界的な経済指標を例示しながら、2008年のリーマン・ショックと同程度のリスク要因があると印象づける内容。ただ、閣僚や自民党幹部にも内容を隠し続けたことから、自民党内からは「先送りのための結論ありきだ」と恨み節も聞こえる。
「リーマン・ショック直前に行われた北海道・洞爺湖サミットでは危機を防ぐことができなかった。そのてつを踏みたくない」
首相は5月26日のサミットの経済討議で、配布した参考データを例示しながら、世界経済はリーマン・ショックと同じほど脆弱(ぜいじゃく)な状況にあると説明した。
参考データはA4判4枚で
(1)原油や食料などの価格をまとめた国際商品価格の推移
(2)新興国の経済指標
(3)各国の2016年成長率の予測推移
(4)新興国への資金流入−がテーマ。
すべてに指標のグラフやリーマン・ショック当時と今を比べるコメントが記されている。
たとえば「国際商品価格の推移」では2014年4月から16年1月までに55%下落したことから「リーマン・ショック前後の下落幅の55%と同じ」と強調。新興国の投資伸び率(実質)も「リーマン・ショックより低い水準まで低下」と結論づけている。
官邸関係者は「首相は早い段階で再増税を先送りする方針を固めており、サミットでは、条件としていた『リーマン・ショック級の状況』に近いと印象づけたかった」と打ち明ける。データ作成は首相の指示を受けた側近と経済産業省幹部らごく数人のスタッフだけで行われた。
財務省などを作成に関与させなかったのは、予定通りの増税を求める同省や、自民党幹部らの横やりを嫌ったためとみられる。実際、麻生太郎副総理兼財務相はサミット直前に内容を知り、官邸側に公表中止を求める一幕もあったという。自民党幹部も「データの作成自体を知らなかった」と打ち明ける。
ただ、この参考データは評判が芳しくない。閣僚経験者は「最近の国際商品価格の下落は米国のシェール革命による原油安が影響しており、すべての需要が先細ったリーマン時とは状況が違う」と指摘。サミットでもキャメロン英首相が「そうした状況にないのではないか」と言及した。
安倍首相は5月30日の党役員会で、サミットの討議を踏まえ、再増税延期の方針を表明。ただ、「私がサミットで世界経済の状況について『リーマン・ショック前の状況に似ている』との認識を示したとの報道があるが、全くの誤りだ」とも語った。
これに関連し、サミットの際、記者団に首相の発言を説明した世耕弘成官房副長官は31日の記者会見で、「『洞爺湖のてつを踏みたくない』という首相の言葉を解説的に申し上げ、言葉足らずだった」と釈明した。参考データの件と合わせ、こうした官邸の前のめりな姿勢が、党側の不信感を生む原因となっている。
2016.6.1 13:58
民進・玉木雄一郎議員「悪質な情報操作」と政府批判 サミット英語版資料に「リーマンショック」表記なし ネットで「和製英語だから」と批判殺到
http://www.sankei.com/politics/news/160601/plt1606010020-n1.html
民進党の玉木雄一郎衆院議員が、主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)の経済討議で日本政府が示した資料の日本語版に明記された「リーマン・ショック」との表現が英語版には登場していないとして、ツイッターで「悪質な情報操作だ」と批判した。
インターネット上では、この投稿に対し「リーマン・ショックは和製英語だ。海外では『the financial crisis』と表現するから、出てこないのは当然だ」などの批判が殺到している。政府の英語版資料も「the financial crisis」と表記していた。
玉木氏は5月30日のツイッターで「『リーマンショック前に似ている』と総理が説明した4枚の資料の英語版を見て驚いた。日本語版には11カ所も登場した『リーマンショック』という言葉が英語版には一度も出てこない。日本語版にはあるカッコ書きの説明部分もない。悪質な情報操作だ」と投稿した。
安倍晋三首相による「リーマンショック前に似ている」との発言は、世耕弘成官房副長官がサミット時に記者団に説明していたが、世耕氏は5月31日の記者会見で「(似ているとは)発言していない。私が少し言葉足らずだった」と釈明していた。
玉木氏はネット上の批判に対し「Lehman Shockが和製英語ではないかとの指摘をよく聞きますが、外国の投資家さんなどと話していても、今や必ずしもそう言い切れなくなってきてると思われます。例えば、CNNの記事や外務省の出す外交青書でも使われています」と説明している。
http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/891.html#c56