2. 2015年12月14日 22:41:31 : 8XtK1Kla02 : WOkbjb7SiCQ[1]
ほとんど同意の記事だが一点だけ付け加えておくと、イランと現イラクのシーア派政権は地続きではないということを申し上げておきたい。
現イラクの与党はシーア派のアッダワ党であるが、アッダワ党はイラン寄りといわれているがアッダワ党は実はイランを当てにしているのではなくイランをアメリカとの鞘当てに利用しているに過ぎない。
わかりやすく言えば、アッダワ党は自分たちの地盤が盤石ではないことを知っており、政権維持には占領米軍の力が必要だとあえてイランに頼るフリをして、イランに手を焼くアメリカを繋ぎ止めておこうというものである。
またイランにしてもイラクのシーア派にそれほどの影響力を持ってはいない。
これは至極簡単なことで、もともとシーア派の源流総本山はイラクにあり、ナジャフがシーア派の聖地だからである。
イランなどはあくまで分家にすぎないのであり、本家のシーア派からすればペルシャ人がなにをいきがってやがるという反発もある。
そのことは当のイランもわかっており、イラク戦争がいわれていたころ、朝まで生テレビの討論でフセインが倒れたらイラクがイラン寄りのシーア派でイランの精神的支配に置かれるだろうという予想について、日本在住のイラン出身のジャーナリストがシーア派の本家のイラクはイランに従いませんよとたしなめていた。
イラク南部はシーア派がほとんど占めているが、南部最大の都市バスラのシーア派はイランとの戦争で最も勇敢にイランの革命防衛隊と戦い撃退して語り草になったほどで、このときサダム・フセインは同じシーア派同士ということもあり、ほとんど援軍を差し向けなかった。
イランにとってイラクはレバノンのヒズボラを支援するのとは大きく異なっており、まったく容易ではない、むしろ取扱い要注意の国である。
そのことだけ伝えておきたい。