93. 2016年2月28日 15:55:06 : 7qL45wpanc : VGLiG15U4z8[1]
東日本大震災5年 福島の放射線量 2016年2月28日
東日本大震災の影響で起きた東京電力福島第1原発事故で、福島県は放射性物質が広域に拡散し、大きな被害を受けた。それから5年。陸も海も放射能汚染は着実に減り、安全が確認された農林水産物は順次、出荷を再開。事故の影響による甲状腺がんの発症も考えにくいとみられる。ただ、除染が進まない森林では天然のキノコや野生動物の高濃度汚染が続き、先行きの見通しは立っていない。
福島第1原発から80q圏内の放射線量
放射線量が高い地域は原発の北西に延びているが、線量は大幅に減少。日本原子力研究開発機構の解析では、2015年9月の80q圏内の放射線量は平成23年11月と比べ65%減った。
甲状腺がんの市町村分布図
10人以上:郡山市40人、いわき市26人、福島市20人
2〜9人:伊達市9人、会津若松市8人、白河市7人、南相馬市6人、二本松市6人、本宮市6人、田村市5人、須賀川市5人、浪江町4人、大熊町2人、大玉村2人、川俣町2人
0〜1人:他15人
放射性ヨウ素は子供の甲状腺にたまりやすいため、福島県は事故当時に18歳以下だった38万人を検診。2015年12月時点で計167人を甲状腺がん(うち51人は疑い)と診断した。市町村別の評価が可能な163人を分析した結果、放射線量が高い地域で多いとは言えないことなどから、事故の影響は考えにくいとみている。
基準値(1s当たり100ベクレル)を超える放射性物質が検出された割合
(*平成23年度は暫定基準値)
(@平成23年度A平成24年度B平成25年度C平成26年度D平成27年度)
ツキノワグマ:@26%A51%B41%C26%D66%
キジ、ヤマドリ:@2%A29%B22%C21%D−
イノシシ:@64%A90%B85%C76%D65%
山菜・キノコ:@11.72%A7.62%B5.49%C1.59%D0.48%
森林は除染が行われていないため、放射性セシウムを浴びた葉や樹皮が地面に積もって腐葉土になる。天然の山菜やキノコ、土壌中の虫を食べるイノシシなどで食品基準値を超える高線量が続いている。
玄米:A0.0007%B0.0003%C0.00002%D0%
福島県内の土壌はセシウムを吸着する雲母質の粘土が多く、カリウム肥料もセシウムの吸収を阻む。玄米段階で全袋を検査しているコメは当初から基準値超えはごくわずかで、平成27年度ではゼロに。
牛乳(原乳):@2.25%A0%B0%C0%D0%
原乳のセシウム濃度は基準値(1s当たり50ベクレル)の2倍を超えたが、牧草地の除染や牛舎の衛生管理の徹底で平成23年5月以降は不検出。
野菜・果実:@2.36%A0.09%B0%C0%D0%
野菜や果実は平成25年度以降、基準値を超えていない。
穀類(玄米除く):@0.49%A0.45%B0.45%C0.08%D0.07%
淡水魚
河川や湖沼には土壌などからしみ出たセシウムが流れ込む。広い海と比べ希釈されにくいため、淡水魚は線量が高い。
海水魚
当初はコウナゴなど水深の浅い場所にいる小型魚で高線量が目立ったが、最近はスズキや海底にいるヒラメなど大型魚が依然として高い。
基準値を超えたことがない主な魚介類
・アサリ ・カンパチ ・サンマ ・ホッケ ・イイダコ ・キンザケ ・シャコ
・マイワシ ・イシダイ ・クルマエビ ・スルメイカ ・マガキ ・イワガキ
・クロマグロ ・ズワイガニ ・マダイ ・ウルメイワシ ・クロムツ ・タチウオ
・マダコ ・カツオ ・ケガニ ・ニシン ・マナマコ ・カワハギ ・サワラ
・ホタテガイ ・ヤリイカ
出荷制限されている魚介類
・アイナメ ・キツネメバル ・ババガレイ ・アカシタビラメ ・クロソイ
・ビノスガイ ・イカナゴ(コウナゴの成魚) ・クロダイ ・ヒラメ
・イシガレイ ・コモンカスベ ・ホシガレイ ・ウスメバル ・サクラマス
・マアナゴ ・ウミタナゴ ・シロメバル ・マコガレイ ・エゾイソアイナメ
・スズキ ・マゴチ ・カサゴ ・ヌマガレイ ・ムラソイ
沿岸の放射能濃度
海水のセシウム濃度は大半の地点で1〜2年後に事故前と同じ1ℓ当たり数ミリベクレルに低下。一方、原発付近は事故当初に同10万ベクレルに達し現在も高濃度。ただ、海底土に蓄積したセシウムは生物に移行しないことが実験で判明。
http://www.asyura2.com/12/genpatu21/msg/396.html#c93