16. 命を大切に思う者[103] lr2C8JHlkNiCyY52gqSO0g 2016年2月28日 22:00:32 : hwdhOptUwc : 9Q@Bz6DvJFs[1]
原発の燃料でも、中性子の減速材である水で満たした状態なら、
燃料のほんの一部だけが核分裂連鎖反応を起こして、
燃料の大半が核分裂を起こさないまま、気化して飛散してしまう
という爆発は起きます。
原子核が分裂してから、
その分裂で放出された中性子が他の原子核に当たって分裂させるまでを、
ここでは1サイクルと呼んで説明することにしますが...
原発が、
1サイクルに0.1秒掛かる遅発中性子を利用しているとは言っても、
原子核に当たる中性子の99%は、
1サイクルに0.0001秒しか掛からない即発中性子です(遅発中性子は1%だけ)。
発電では、
核分裂する原子核の個数が1サイクルで1倍になっているのですから、
即発中性子による連鎖だけで、
核分裂する原子核の個数が1サイクルで0.99倍になっているのです。
通常の発電で、すでに0.99倍なのですから、
ちょっとしたことで1倍を超える(即発中性子による連鎖だけで1倍を超える)
ことは、わかると思います。
連鎖反応が始まると同時に膨張も始まり、
連鎖が行き渡るのが先か、膨張によって間隔が広がって連鎖反応が停まるのが先か、
の競争になりますが、
1サイクルに0.0001秒も掛かってしまうと、
連鎖が行き渡る遥か前に、燃料の間隔が広がって連鎖反応が停まってしまい、
燃料の大半が核分裂を起こさないまま、気化して飛散してしまうのです。
つまり、核分裂を起こすのは、燃料のほんの一部なのです。
だから温度も数万℃くらいにしかならない。
そこが核兵器と異なる点です。
というより、核兵器では、
そうなってしまわないよう、1サイクルに0.000001秒しかかからないようにするために、
中性子の減速材を使わずに連鎖反応が起こるようにしないといけないから
(減速材を使わずに、中性子が他の原子核に捕獲されるようにしないといけないから)
大変なのです。
そのために、濃度を上げているのです。
濃度を上げても、まだ、1サイクルを0.000001秒にまで縮められないから、
起爆の瞬間に、原子核の間隔を徹底的に詰めようと、圧縮に核融合の力を使っているのです。
原発の燃料でも、核爆発は起こるのです。
ただし、
連鎖が行き渡る遥か前に、燃料の間隔が広がって連鎖反応が停まってしまい、
燃料の大半が核分裂を起こさないまま、気化して飛散してしまうために、
大量破壊兵器として役に立たないというだけです。
まあ、そういうのを、核爆発と呼んでいいかは、別問題ですが...
http://www.asyura2.com/15/genpatu44/msg/678.html#c16