35. 母系社会[1150] leqMbo7Qie8 2016年2月18日 11:48:07 : 9fSDLq3NpY : 8We2HHDVh6A[1]
●シリア政府軍やロシア軍が街を空爆したり、戦車砲や迫撃砲などの大口径砲で攻撃をしたら、市民が巻き添えになるのは当たり前のこと。また、反政府側もシリア政府を貶めるために、化学兵器で自派の支配地域を攻撃してシリア政府の仕業であるかのように偽装する「偽旗作戦」をしたり、手製のロケットでシリア政府軍が支配する街を攻撃しているので、市民も巻き添えになっている。
紀元前に書かれた孫子の兵法書でも、戦争をせずに勝つために「偽旗作戦」のような謀略戦を行うことは推奨されていた。古今東西の情報機関の世界では、謀略戦は大昔から行われていたことで、別に悪いことではないとされている。
というか、謀略戦を行うために情報機関は設置されるわけで、仮に9・11が米国による「偽旗作戦」であるなら、古今東西の情報機関員たちは、9・11は歴史的に最も成功した「偽旗作戦」だと称賛しているだろう。
現在のように、武装した主権国家が分立してお互いに疑心暗鬼している状態では、政府が自国民を大量に殺す「偽旗作戦」のような謀略戦も必要=善とされてしまう。狂ったとか言い様がない世界で人類は生きている。
●そもそもシリアや、リビアやマリなどの中東・北アフリカ地域が不安定化した背景には、欧米やロシアによる度重なるイスラム世界への介入や、米国発の「リーマンショック」による世界経済の悪化、そして、これらの地域の気候変動で乾燥化が進み、農業や牧畜業が壊滅したことがある。
また、そうした混乱を利用して、欧米が更にイスラム世界に介入した結果、ISのような「モンスター」が誕生してしまった。だから、欧米やロシアは介入を止めて、イスラム世界のことはイスラム世界の人たちに任せるべきである。
その結果、仮に、かつての「オスマン帝国」のような巨大なイスラムの「統一国家」が誕生して核武装しても、イスラエルが解体されるだけ。むしろ、冷戦時代のように、今よりは安定した世界になるだろう。この「統一国家」が欧米やロシア、日本を攻撃するようなことは起きない。
むしろイスラムの「統一国家」と欧米やロシアとの関係は、徐々に安定化へと向かうのではないか。というのは、たとえISが「統一国家」を支配する事態となっても、ISがグローバル化で経済の相互依存関係が高度になった現代世界で、この「統一国家」を安定的に支配するには、各地の既存勢力と妥協せざるを得ないからだ。
それで、エジプトの「モスレム同胞団」が武装闘争を止めて「穏健派」に変身したように、権力を維持するためには、ISのような組織も「穏健派」に変身するしか選択肢が無くなるからである。
●「偽旗作戦」が盛んに行われている今の世界では、反政府側地域が攻撃されたからと言って、直ちにシリア政府軍が攻撃したとも言えないのは当たり前の話である。
もちろん、シリア政府やロシア側が主張しているから正しいとも言えないし、国連の発表だから正しいとも限らない。また、政府機関が資金を出している怪しい「市民団体」(NGO)も多く、中立的な「市民団体」でも誤認することはありえる。誰も信用できないのが、今の世界。
★結局は、個々人の判断で、自分が信頼する団体や関係者の主張を信じるしかない。それで自分自身の確信(先入観)も、時々は自問自答して吟味・検証しなければならない。われわれは、ある角度から世界を見ているだけ。誰もが「井の中の蛙」であることを免れ得ない運命なので、小沢一郎氏が喝破したように「変わらずに生き残るためには、自ら変わらなければならない」のである。