1. 2016年10月01日 18:54:58 : he2WE8TrFk : 6@o7oDMStAo[1]
ニッカンスポーツのこのコラムは一般紙のボンクラ社説よりはるかに読みでがある記事が多いので、個人的に楽しみにしているコラムの一つだが、自衛隊員を政治に巻き込まないでくれという訴えはいかがなものか?
防衛論議はきわめて政治的であるのはいわずもがな、そもそも自衛隊および自衛隊員は「目立つな威張るな政治を語るな」で存在を目立たなくしてきたという一面の事実はあったとしても、彼ら自身が政治的存在から逃れられるはずもなく敬意を表せという安倍の意見表明にしても、だからこそ自衛隊はいついかなるときでも容易に政治的存在として炙りだされてしまうことに言及すべきなのだ。
田母神俊雄は自衛隊があんな人物の集まりであるとの誤解を招きかねない人物であるが、自衛隊員すべてが田母神俊雄のような思考を持っているわけではないにせよ、田母神俊雄の発言に賛意を持つ個人はいるだろうし、自衛隊の地位や存在について確固たる証しが欲しいと思っている個人は制服組含めて多いはずだ。
むしろ安倍の自衛隊員に敬意を払えとの発言は、そういった自衛隊の不満を掘りおこす意味合いが強いからこそ、当コラムで政治に巻き込むなと批判したのだろう。
なぜなら昨年の集団的自衛権論議を見ていて見えてくるのはアメリカの要請もあるが、それだけではなく外務省と防衛相、および自衛隊上層部の湾岸戦争トラウマ(アメリカから金だけ出して人は出さないと言われ、なおかつクウェートから感謝もされなかった等々)の克服であり、国連での日本の位置づけ(あれだけ金を出しても安保理の決定に関われない)に拘るが故に世界貢献であり、本質はきわめて政治的かつゲスな腹がミエミエだからだ。
自衛隊員個人の営為で隊員が目立たないよう市井の中に埋もれて生活していることは結構なことだが、自衛隊という組織やそれを動かす行政組織が政治的でないという意味にとられかねないような政治に巻き込むな論はすべきではないだろう。