8. 2016年5月18日 13:00:24 : IDStY1krBQ : 5lgC4ZDuWKg[1]
少なくとも現在の憲法学者の間では、自衛隊は違憲だというのが通説的見解だ。
大体、7割ぐらいの学者が自衛隊は違憲な存在だとしている。
小林節氏のような、自衛隊合憲説を唱える学者は、むしろ少数派だ。
法律には、立法者制定意思というのがある。
いわゆる立法者がその法律を制定した理由だ。
憲法においては、起草者であるGHQ民政局は、日本の自衛権を認めなかった。
そして当時の首相だった吉田茂も、国会でそう答弁している。
憲法学の通説は、戦後一貫して、自衛隊は違憲という立場をとっている。
なぜなら、歴史的事実がそれを示しているからだ。
そのあと政府が出してきた合憲説も、”解釈改憲”として無効としている。
かつての日本社会党と同じだ。
憲法には確かに、国民の生命保護義務が定められているが、それは警察力に過ぎず、軍事力を想定していないというのが、憲法学の通説だ。
自衛隊を合憲としてしまうと、いろいろ不都合が生じる。
”解釈改憲”を認めることになってしまうからだ。自衛隊を合憲としたのは”良い解釈改憲”で、安保法は”悪い解釈改憲”であると言っているようなものだ。
そもそも、解釈改憲に善悪などない。解釈のみによって憲法の意思を変えることはできず、憲法改正が必要となるからだ。
憲法は普通の法律とは違い、最高法規であって、国家を縛るものである。
そうコロコロと変えていいものではない。解釈には高度の法的安定性が必要だ。
自衛隊合憲説を唱えながら、安保法違憲を唱えるのは、以上のような矛盾が生じる。
まあ、憲法改正せずに自衛隊を存在させ続けてきたツケが表面化してきているだけだが。
http://www.asyura2.com/16/senkyo206/msg/277.html#c8