7. 2016年2月27日 13:13:50 : EJP1OEu1HU : 1LOs0B8RG8Q[1]
プーチンの引き分け論は2島返還後北方領土交渉は打ち切り。
一方、あくまで日本の主眼は全島返還であり、2島返還は交渉の打ち切りを意味しない、その後の交渉如何(歳川の言う平和交渉や極東開発とのバーター)で全島返還はなんとかなると算盤を弾いているが、いかにプーチンがロシアでぶっちぎりの人気を得ているからといっても、あるいはヨーロッパに近い西方のロシア人たちには極東は未開の地で北方領土に格別な思い入れはないといっても、ロシアが領土と定めた島を日本に全部返してやってもいいとのコンセンサスを得ることは不可能だろう。
また、ロシアとの平和条約交渉についてもそう簡単に交渉の席に着くことは難しいだろう。
一番の懸念材料は北朝鮮という東アジアの棘の存在だ。
北方領土の優先価値は日本にとってこのうえなく高いが、東アジアの冷戦体制を挟む米中露のそれぞれの思惑から測れば日本の優先価値は歯牙にもかけられていない。
日本がロシアとの単独交渉で北方領土返還の道筋をつけたいと願うことと、米国の東アジア戦略の対中露をにらんだ綱引きとでは、米国にとって後者のほうが優先順位が高いことは自明だ。
米日韓は北朝鮮に対して厳しい経済制裁案を中国も了承させて安保理に提出する実利を取ったとわが国のマスコミは鼻高々だが、了承した中国は米国にちゃんと注文をつけており6者協議の再開を織り込んでいる。
また、制裁案は安保理に提出されるにせよ、これから話し合われる過程でなんの修正条項や削除もなく、すんなり通るのかというと十分疑わしい。
日本は北朝鮮制裁で米国と一致協力し中国の鼻を明かせてやった、日米同盟の絆は強まったと日本が米国から信頼を勝ち得たと早合点し、ロシアとの交渉もこの際進めてしまえと内政の綻びを隠すための苦肉の一策に打って出たことが、ぬか喜びにならない保証はない。
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