36. 宇宙の塵[234] iUaSiILMkG8 2017年5月30日 00:29:48 : pR1TmaStFk : wg7dCeUrdVo[1]
>>27さん
>>北欧の開票風景をテレビで視たが、長机の一方に開票作業者が、もう一方に立会人が立っていて開票者の手先を凝視している様子であった。
あなたは、「北欧の開票風景をテレビで視た」ということですが、肝心の日本の開票風景を自分では見ていないのですか? どうやら見ていなさそうですね。では、一緒に見てみましょう。
● 右上端の白いテーブルが開票立会人席。その手前の茶色のテーブルに立会人チェック後の確定票が候補者別に積み上げられていくことになります。
この開票所では、先ずひらがなの頭文字別に仕分けしているようですね。左端に少し写っているのが自動式読取分類機ですが、手作業に依存する部分も大きいことが見て取れます。
この写真は見学者席から写したものと思われますが、見学者席はここだけではなく、開票作業場をぐるっと囲む形で立会人席の上にまで達しているはずです。
http://www.sankei.com/photo/images/news/160710/dly1607100040-p1.jpg
見学者席にはいうまでもなく各政党関係者も入場できるわけであり、このように開票作業は開放されており、その仔細を誰しもが事細かに目で追うことができるのですよ。目だけでなく、作業員へのいろんな指示が絶え間なく耳にも聞こえてきます。
>>近時の日本の国政選挙は、投票会場が即開票場になる訳では無く、およそ十数キロ離れた開票場まで、先導車も無しにタクシーや自家用車で投票箱を運び、
全国48,000の投票所から全国1,900の開票所へ投票箱を運ぶタクシー等の運搬車両には、投票管理者(1名)と投票立会人(1名乃至若干名)が必ず同乗します。いずれも当該選挙のために一般市民の中から選挙管理委員会の委嘱を受けてその都度任命された人たちです。投票管理者は投票開始時に施錠した投票箱の鍵の保管者でもあります。
これまで全国で幾多の公職選挙が実施され、数え切れないほどの投票管理者及び投票立会人が投票箱送致に実際従事してきているわけですが、彼らの中から、先導車がなければ不安だというような声でも上がっているのでしょうか。現場を知る彼らの要望や提言は尊重されるべきでしょうから、そこがポイントになると思います。
>>銀行で札を数えるような機械で票をソートするのであり、それが始まるまでに、凡そ投票終了後の一時間程後に、ようやく機械による票の振り分けが始まるのである。
投票締め切りが午後8時、開票開始が午後9時というのは標準的なパターンですね。投票締め切り後に投票結果の確定など書類上の事務手続きを終え、選管に報告し、さらに投票箱を開票所まで移送する時間も考慮すれば、長すぎるということもないと思いますが。
また、あなたの言うようにいきなり「機械による票の振り分けが始まる」のではないですよ。票を投票箱から出して、それを一定の束にまとめて、機械に投入する準備をするのは人なのです。それも大勢の人たちなのです。
下の画像がその風景です。
● 2016参院選です。読取分類機に入れる前工程で、投票箱から出した票をまとめています。
http://new22nozawa.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2016/07/12/019.jpg
● 自動読取分類機が10台ほど見えます。各機右側2列の白い棚の各スタッカーに各候補者の票が入る。スタッカーは候補者の数に応じて増設可能です。
http://userdisk.webry.biglobe.ne.jp/030/788/16/N000/000/001/146755893680771391179.jpg
● これは手作業による候補者別仕分けの様子。見学者席からは、高倍率の望遠レンズを使わなくても、作業者の手元の動きはモロ見えなのですよ。
http://livedoor.blogimg.jp/save_blog/imgs/0/1/01d64f04.JPG
上のどの画像を見てもわかるように開票作業には大勢の人たちが携わっています。通常はさまざまな職種の地方公務員の方々が駆り出されます(もちろん有給)。不足があればアルバイトで補充しますが、アルバイトの作業区域にはベテランの補助員が付きます。
>>ところが、NHKでは未だ開票も始まっていない内から、出口調査によるとして確定報道がされ、いつの間にスタッフがスタンバイしたのか、候補者が万歳三唱までしている光景が報道されるのであるから、幾ら何でもそれは無いだろう、というのが感想だ。
この風潮はテレビ時代になって段々エスカレートしてきた感じですね。選挙の結果が「大方の予想通り」となる場合によく見かけられますね。接戦や結果が番狂わせの場合にはあり得ないですね。選挙戦中の取材やその日の投票率や出口調査の結果などを重ね合わせて、大丈夫と判断される場合に「当選確実」が打たれるのでしょうね。これはNHKだけでなく、民放各局もやっていることで、各局が競い合うように多局に先駆けて「当確」を出したがる傾向があるということでしょうかね。つまらない競争だとは私も思います。
>>機械で票がソートされたら立ち合い人が中身を見ることも出来ず、二度と票の束が日の目を見ない誤解を招くような開票作業では、選挙の洗礼という、国民代表議会制度における唯一の政治浄化作用が、甚だ品格のないものになると考える。
もし本当にあなたの考えるような開票作業であればそういうことが言えるでしょうね。しかし、それは杞憂、というより、はっきり言ってあなたの誤解です。
この辺の開票作業の流れを詳しく見ていきましょう。
開票から票確定までの全工程を手作業で行っているところもありますが、一部を機械化しているところも多くなってきています。機械化されている場合は、「票の読み取り → 候補者別に票をソート」と 「候補者別に仕分けられた票束の計数 」の2工程を機械化しているところと、後者の「計数」のみを機械で行うところがあります。ここでは、2工程を機械化しているケースについて作業の流れを見ていくこととします。
・投票箱から票を出してテーブルの上に乗せる。
・人力で票をまとめて束状にする。
・束状の票を自動式分類計数機に投入する。
・自動式分類計数機のスタッカーに票が候補者別(或いは、設定によっては頭文字別などもあり得る)に排出される。
・排出された候補者別票束を大勢の係員が手作業でチェックし、仕分けミスを修正する。これは、票が手書きなので、機械作業では読み取りミスや仕分けミスを完全には排除し切れないという前提でのチェック作業であり、そのために大勢の係員が動員される。
・チェック済みの票束を別の係員が再チェックする。
・二重のチェックが終わった各候補者の票束を計数機に投入する。
・計数機からは設定枚数単位で票束が排出される(設定枚数は200枚、500枚など開票所による)。
・係員は。票束に表紙を付け輪ゴム等で結束する。表紙には候補者名及び候補者固有のバーコードが記されている。
・係員は票束を立会人席に届ける。
・係員は、すべての立会人のチェックが終わった票束を回収し、バーコードを読み取る。
・係員は、票束を中央のテーブルに運び、当該候補者所定の位置に置く。
・場内では、バーコードで読み取られた候補者別得票数が電光掲示板もしくは大型ボードに逐次表示される。
●開票立会人が票束をチェックしているところ。机の上に票束もはっきりと写っていますね。この開票所では、立会人席の後ろのテーブルに候補者別の確定済票束が積まれています。これも見学席から写した写真ですね。
http://www.kiyoyama.jp/blog_img/%E5%B8%82%E8%AD%B0%E9%81%B8%E9%96%8B%E7%A5%A8.jpg
>>選挙請負事業者への丸投げでは無くして、どこの国もやっているような地道な手作業による開票作業を立会人が見る中で行い、検数作業もきちんとできるような、有権者が納得の行く、時間を掛けた丁寧な開票システムも不可欠であると思う。
以上みてきたように、「選挙請負事業者への丸投げ」というのは根も葉もないデマです。複数の係員たちが手分けして二重のチェックをし、さらに各陣営から送り込まれた開票立会人たちがチェックをした票束が候補者別に机の上に並べられ、その票束の山と、開票場内で発表される開票速報(もちろん最後は確定票数が発表される)との見比べることが、場内に来たすべての人に許されているのです。
あなたも是非開票所へ足を運んでみて下さい。論より証拠です。
http://www.asyura2.com/17/senkyo226/msg/427.html#c36