http://www.asyura2.com/acas/m/mp/mpj/mPjB914pZtg/100000.html
10. 2018年4月15日 16:17:42 : a9keyzIv3k : mPjB914pZtg[1]
田中宇の国際政治ニュース解説
◆シリアで「北朝鮮方式」を試みるトランプ
【2018年4月14日】 軍産複合体は、ロシアと戦争したくない。米露戦争は人類破滅の核戦争になる。とろ火の米露対立を長く維持し、米国の世界戦略を牛耳り続けるのが軍産の目標だ。トランプはこれを逆手に取り、軍産が起こした濡れ衣の化学兵器攻撃劇を機に、本気でロシアと戦争しそうな感じで突っ走って軍産をビビらせ、軍産に「ロシアと戦争しないでくれ」と言わせ、それに押される形で、米軍のシリア撤退もしくは米露協調を実現しようとしている。トランプは北朝鮮に関しても過激な「先制攻撃」を言い続けて軍産を「反戦」に追いやり、米朝会談の開催につなげた。トランプは今回、シリアで「北朝鮮方式」を試みているわけだ。
http://www.asyura2.com/18/senkyo243/msg/154.html#c10
11. 2018年4月15日 16:22:32 : a9keyzIv3k : mPjB914pZtg[2]
シャンティ・フーラの時事ブログ
米英仏がシリア空爆するも人的被害なしで、シリア、ロシアの完全勝利 〜米軍撤退の口実作りのためのハッタリ攻撃か〜
米英仏がシリアを空爆したとのことです。時事ブログでは、米軍はロシアと戦う気は無いと予想しました。シリア空爆もやる気が無いと指摘しました。ただ、2017年4月6日に、アサド政権がイドリブで化学兵器を使ったという理由から、シャイラト空軍基地に向けて巡航ミサイルを59発発射したという前例があり、シリア空爆が無いとは断言は出来ませんでした。
冒頭のニュースをご覧になるとわかると思いますが、今回のシリア空爆も形だけのものでした。ロシアは30年以上前にソ連で製造された旧式のS-200などの兵器で、トマホークを迎撃しています。mkoさんによると、“97のミサイル90以上を撃墜!”ということで、人的被害もなかったようです。また、CNNは、“米英仏による攻撃は、結果としてシリア政府の勝利となった”と指摘しているようで、確かに結果を見ると、シリア、ロシアの完全勝利と言える結果になっています。
トランプ大統領は、米軍をシリアから撤退させたがっていたはずで、なぜ英仏のこのような陰謀に乗って、形だけのシリア空爆を実行したのかが問題です。マティス国防長官は、12日の下院軍事委員会でイランに対する懸念を伝えており、ダンフォード統合参謀本部議長も、“イランは…地域の同盟国とアメリカの利益に対する直接の脅威”と語っています。
なので、今回の作戦は、北朝鮮はもちろん、イランへの圧力を含んでいたと思われます。ただ、私の感覚では、今後イスラエルは、ロシア、シリア、そしてイランからの強い圧力にさらされると考えています。
このことに関して、逝きし世の面影さんが、非常に興味深い見解を示しています。シリアでの戦争は、“アレッポ陥落で終わりが見え、今回の東グータの完全開放で勝利が最終的に決した。(トランプ大統領はシリアから米軍を撤退させたがっている。)ベトナム戦争終結時と同じで、「アメリカが負けたから撤退する」とは決して言えない。そこで意味不明の猫だまし(ハッタリ)が必要になった”というのです。
なるほど、これはわかりやすい。米軍撤退の口実作りのためのハッタリ攻撃だというのです。確かにこれなら、イスラエルへの強烈な圧力になります。情報の少ない今の段階では、この見解は説得力があると思います。
http://www.asyura2.com/18/senkyo243/msg/154.html#c11
12. 2018年4月15日 16:46:56 : a9keyzIv3k : mPjB914pZtg[3]
シリア攻撃 紛争激化となるか?
タチヤナ フロニ
米国およびその連合国の英仏はシリアにピンポイント攻撃を行った。これは先日、シリア東グータ地区ドゥーマで行われたとされている化学兵器攻撃への西側諸国の報復となった。この爆撃をもってして、シリア領内の軍事紛争の歩みに本質的な影響が及ぼされることはすでにあり得ない。このことからシリア攻撃は、トランプ氏が自分はクレムリンの手先ではないことを証明する試みだったことがわかる。軍事政治分析局のアレクサンドル・ミハイロフ局長はスプートニクからの取材に次のような見解を表している。
スプートニク日本
「トランプ氏にしてみればシリア攻撃は、自分の政敵に自分がクレムリンのエージェントではないことを分からせる唯一の方策だ。おそらく彼は自分自身のためにこの課題を遂行したのだろう。よって近日中にシリアのミサイル攻撃という形で我々がこのストーリーの続きを目にすることはあるまい。この爆撃を正当化するために欠かせない情報バックボーンもすでに形成されている。つまり今後、新たな軍事行為を行う意味はないということだ。こうした一方で米国のミサイル攻撃後は、シリアの対空防衛は強化されるだろうとみられている。シリアにはロシアの対空防衛手段が装備されていたために投じられたミサイル攻撃の大半はほぼ無に帰した。 ロシア軍参謀本部はすでにシリアへの対空防衛S-300の供給問題に立ち戻ることを約した。ロシア軍は以前はS-300を自国の軍事基地の防衛にのみ用いてきた。」
シリア爆撃を米国が決定
© AP Photo/ Hassan Ammar
米国がシリア攻撃 経過と反応
金融大学政治学科のゲヴォルグ・ミルザヤン助教授は、シリアのミサイル攻撃はトランプ大統領のとりうる唯一のアクションだったとして次のように語っている。
「トランプ氏は自分の有言実行に至極満足している。爆撃するぞと約束しておいて、それを行ったからだ。一方で米国がシリアの施設の行ったミサイル攻撃は単にひけらかすための論拠希薄なものだった。実際には何の損害ももたらしていない。ロシアは迎撃には参加しなかったし、その必要性もさしてなかった。なぜなら米軍のミサイルの大半の7割はシリアの対空防衛によって迎撃されたからだ。」
とはいえこれがために米国およびその連合国のミサイル攻撃が国連安保理の制裁を得ずに行われたという事実が過小評価されるわけではない。ロシアは国際法に違反したとして米国を非難し、国連安保理の緊急会合召集を発案した。
ミハイロフ氏はさらに次のように続けている。
「米国は最終的にはユーラシア大陸の中心に自分の支配する国家を建設し、アサド氏を殲滅することに失敗した。それでも米国はシリアで犯した軍事犯罪の責任をシリア政府になすりつけるようとするのを止めない。この非難の対象にはロシアもなっている。今、米国とその連合国らは、アサド氏が東グータ地区ドゥーマ市で自国民に対する化学兵器攻撃を行ったと無条件で決めつけ、これについての強力な情報のバックボーンを作り上げている。一方で、ロシアの諜報機関の調べでは、ドゥーマ市や以前、複数の地区で行われた化学兵器がらみの煽動の裏には西側諸国の息のかかった戦闘員らがいることは明らかにされている。これを明らかにするため化学兵器禁止機関(OPCW)の特別ミッションが組織されたものの、この機関がシリアでの作業を開始する運びとなっていた、まさに4月14日当日に米国とその連合国らはシリア領へのミサイル攻撃を行ったのだ。」
http://www.asyura2.com/18/senkyo243/msg/154.html#c12