7. 2018年10月08日 18:02:58 : oP2nuGJxEI : M0B5f@n2_NY[1]
>>6
100年後、世界史が記述された教科書には、”アメリカ帝国が決定的に衰退を余儀なくされた原因は、イラク戦争に踏み込んだことだ”と記述されるだろう。
ベトナム戦争などは、全然衰退の原因としては当てはまらない。
イラク戦争の動機は、今ではドル防衛だったことが、誰にでも知られているのだけれども、ドル防衛をするにあたって、アメリカは決定的なミスを犯した。
決定的なミスとは、米軍を使ってイラクを滅ぼしてしまったということだ。
後で作り直しても、滅ぼしてしまったことが決定的なのだ。
ドル防衛をするにしても、あのやり方は非常に不味かった。
覇権国家には覇権国家の責務というのがある。その責務を意識しているかしていないかに関わらず、責務が履行されていないと覇権を失う。
その責務とは、他国を自軍を使って滅ぼさないということだ。それによって、他国に覇権が認証されている。だからイラクを滅ぼしてしまったときに、その認証関係は終わってしまった。そのときに覇権体制が崩壊してしまったのだ。
ドルは元々紙くずであり、今ではタダの数字であるが、その数字が認められているのは、金のように物質的な価値に起因するものではない。
ドルは覇権国アメリカが支払うべきDutyに対して、紐付けされて価値を保っている。Dutyとは、世界や地域を安定的に平和に保つということであり、戦争を仕掛けて壊すことではない。
アメリカが世界の平和を維持するから、その面倒なDutyに対して、
無価値のドルが価値を持つとされているのだ。覇権国の通貨だから
基軸通貨として認証されているのだ。
決して、軍事力が強いから基軸通貨として認証されているのではない。
軍事力だけでいいのなら、ルーブルだって広範囲の基軸通貨になりうる。
だがそうはなっていない。軍事力はむしろ阻害的に働くことのほうが多い。
軍事力で踏み倒されて、その後、信用できなくなるからだ。
Dutyを放棄したアメリカには、もはや基軸通貨を維持していくことはできない。
その責務を自ら破ってしまうイラク戦争をやってしまったときに、
アメリカは覇権を失ってしまった。
現在のトランプ政権も、それに至る道も、すべてはその流れの中にあり、
失った覇権を取り戻そうとする無駄な抵抗に過ぎない。
一度覇権を失った国は、同じ形では二度とその国に覇権が戻ることは無い。
一度国が滅びるか、何百年も経って、ほぼ別の国になった場合は、また覇権を握ることはありうるが、そのままの国が覇権を取り戻したことは一度も無い。
相対的に、アメリカよりも強大で強力だった国でさえそうなのだから、
アメリカには不可能だ。体制を変えたとしても、根本は変わりようが無いのだから、
一度滅びるか、1小国として数百年を過ごすしかない。
一度失われた信用を取り戻すことは不可能なのだ。
http://www.asyura2.com/18/kokusai24/msg/210.html#c7