30. 2017年4月14日 22:57:58 : QTvjiRS8a0 : JTzPzoqE1A4[1]
>>29
>フランス革命以来近代国家における政治的対立の基本構造は、一貫して、民主主義を進化させようとする左翼とそれへの反動の右翼の左右対立だ。
まずあなたの主張する二項対立を大部分の国で適応できるということ自体間違っています。
欧州議会であれだけの会派が発生している以上多項対立のほうが可能性としては高いと思われます。
あなたの主張する二項対立はそれこそ戦前のオーストリアなどぐらいでしょう。
オーストリアは共産党がドイツと違って弱かったとされています。
戦前のオーストリア社民党は事実上共産党と社民党の両方の性格を持つ左翼統合政党だとされています。
あなたのいう社民主義はむしろオーストリア・マルクス主義かもしれませんが。
>したがって、中略
>だからこその、社会民主主義と新自由主義(19世紀左翼自由主義の20世紀右翼リバイバル版)の対立だ。
これは大抵保守主義で必ずしも国家主義ではありません。
例えばベネルクスのCDAやCUなどは中道寄りですが保守です。
オランダCDAや小党ですがCUは新自由主義自由至上主義とはほぼ無関係です。
どちらも宗教政党ですから別におかしくないんですが。
そもそもオランダは総選挙前までは自由主義系の比較第一党と社民主義系の比較第二党の実質大連立だったはずですが。
デンマークの急進自由党と自由党と自由同盟はなぜ合併できないのですか?
>議会過半数確保のため大連立をやれば基本的な対立軸がなくなるとでも?
>そもそもオーストリアはオーストロファシズムの苦い経験からの特殊事情ですし、他のEU勝ち組である北欧諸国やベネルクスやフランスに大連立はありませんが。
オーストリア自由党と組めないという表向きの理由だけで大連立していますが実際は一時期ですが国民党も社民党も戦後オーストリア自由党と組んだことがあります。
オーストリア自由党は独自の自由主義である国家自由主義政党です。
オーストリアで新自由主義自由至上主義政党はシュトロナッハでしょう。
別に中道自由主義系のネオスもありますが。
シュトロナッハに限っては次の総選挙で泡沫に転落することがほぼ確定的です。
ドイツも議席数からいうと左派連立が成立したはずですが大連立になりました。
社民党が左翼党を嫌ってのことでしょう。
これも社民政党系と緑の党系と共産党系が必ずしも一枚岩協力関係ではない傍証かも知れません。
社民政党であるカナダ新民主党みたいにケベックで勝ったことがかえって仇になって第三勢力に再び転落した実例もあります。
イギリス労働党はスコットランドをほぼ失っている上にスコットランドでは保守党にも負けてるのは独立が残留かでは中途半端なので没落した要素もあるかもしれませんが。
スコットランドの主なユニオニスト政党は保守党と労働党と自由民主党でスコットランドの主なナショナリスト政党はSNPと緑の党です。
上記を見る限りスコットランドでは独立残留の是非が左右とは必ずしも関係していないことになります。
アイルランドもナショナリストは穏健派の社民主義政党の社会民主労働党やアイルランド労働党よりも急進左派のシンフェインを支持する傾向にあります。
ポーランドのように議会内に左翼がほぼいない国もありますのでその場合は指摘の対立軸が議会内ではほぼないことになります。
他ではオランダ、アイスランド、アイルランド、ギリシャなども社民政党が諸派レベルなので主張されている対立軸ではないことになります。
ギリシャは保守対急進左派ですが社民はむしろEU政策上などで保守のほうに近いぐらいです。
ギリシャの急進左派政党であるシリザは右派政党である独立ギリシャと連立しています。
どちらも支離滅裂ですが、そもそもシリザは社民政党ではないです。
共産党などとの左派政党とは連立していません。
つまり共産党系や緑の党系が社民党形の別動隊や陣営とは必ずしも言い切れない傍証でもあります。
社民主義政党の全ギリシャ社会主義運動はむしろ保守の新民主主義党とのほうがとくにEUに対する考え方などでは近いとされています。
実際メランションはフランス社会党のアモンに選挙協力で票を差し出すことを拒否しました。
今となってはメランションの選択は間違っていないのかもしれませんが。
アモンは事実上脱落しています。
つまり社会民主主義と新自由主義(19世紀左翼自由主義の20世紀右翼リバイバル版)の対立ではない国が少なからずあるということです。
ポーランド、オランダ、アイルランド、ギリシャ、アイルランドはその典型です。
アモンが脱落したフランス大統領選もそういう情勢でしょう。
http://www.asyura2.com/17/senkyo223/msg/879.html#c30