18. 日高見連邦共和国[10978] k_qNgoypmEGWTYukmGGNkQ 2018年10月12日 06:19:26 : 2kbHbOAJdM : IErk3PwwDiY[1]
>>17 『22A』さん
私は小沢一郎が衆議院“初当選”した歳の生まれなモンで、勿論『8マン』は
リアルタイムでは見ていませんが、少し上の世代の方々の評判はよく聞きます。
『アトムは見ないが、8マンは好きだ』という評価はとても嬉しですね。
『8マン』がああいう不遇な終わり方(柵が担当の銃刀法違反)でしたので、
その後平和正は『サイボーグ・ブルース』というノベライス化(直接の小説化
ではなく題材としての復刻)し、中学時代読みふけったものです。
平井和正の作品の特長は、『サイボーグ』にせよ『人狼(亜人種)』にせよ
『異星人』にせよ、人間よりもずっと人間らしい葛藤と正義感、そして我が身を
顧みない“利他の行動”を見事に描いている点です。初期作品にはかなりの程度
『人間嫌い(人間への絶望)』が色濃く、変に共感したことを覚えています。
そして後の平井和正は、『デーモン博士』という名前が象徴(予告)するように、
『神と霊界』への開眼を全開させ(笑)、『幻魔大戦』を書いたり、ウルフガイ・シリーズの
『人狼天使(ウルフエンジョエル)』を描いて、“読者の大幅入れ替え”を達成します。(笑)
実際、平井和正の読者ほど、『作品間の愛読者対立』が著しい人種は居ないでしょう。
初期の『廃頽的人類否定』の先品群のみを耽溺すする者が居ます。(幻魔、ウルフといった代表作はガン無視)
ウルフガイシリーズでも、パラレルワールド的2作品、『ヤング』と『アダルト』ではファン層が異なる。
『アダルト・ウルフガイシリーズ』愛読者でも、『人狼天使』以後の3シリーズは無かった事にする読者。
そもそも『幻魔大戦』ファンと『ウルフガイ』シリーズファンの間の、
『平井和正は只でさえ筆が遅いんだから、アッチなんか書かずにこっち書け』紛争。
『幻魔大戦』も、『幻魔(冠無し)』があり『マンガ版』あり、『新』あり、『真』あり、何れも未完。(笑)
さらに『DEEP』あり、『トルテック』ありとどんどん世界観を広げながら、とうとう鬼籍に入られた!
私のように、『何でもあり』と全てを受け入れてる平井和正読者は極めて極めて珍しい存在なのです。
平井和正が一時期『新興宗教』にのめり込んだのも事実です。GLAの創始者・高橋真次の娘の
高橋圭子と組んでリーディング本を出し、文壇では『狼憑き』が『神がかりになった』と揶揄されました。
その時得た知識を基に書かれたのが『幻魔大戦』なのですが、私がそっち方面への興味を開いたきっかけでもあります。
勿論、平井和正自身も一時の熱狂を恥、『新興宗教はあかん!』となって立派に作家活動を再開するのですが、
もととも『天理教』の家に育った私にしてみれば、ベースに信仰はあるがそれに溺れちゃダメ!
とうのは当然すぎる帰結な訳です。(新興)宗教なんてロクなもんじゃね〜って話しです。
私の人間のベースには『人間への憎悪と最終的な許容があり、己の無力さ・愚かさへの認識』があります。
そしてこの、今現在の私を形づくったかなりの部分が平井和正の作品の影響が大きい事だけは確かです。
ありゃ、『8マン』から始まった、長々い雑談失礼しました。(笑)