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[戦争b20] 田原総一朗「いよいよ現実味を帯びてきた『米朝開戦』」〈週刊朝日〉 赤かぶ
12. 母系社会[1302] leqMbo7Qie8 2017年4月27日 00:27:26 : 5fVTBqBhS2 : hyiUY7gQrKc[1]

<米軍は北朝鮮を攻撃できない>

●オバマは、北の指導部は自然に内部崩壊すると予想して放置したのだろうか?

日本では、「戦略的忍耐」のオバマは、北は米国が何もしなくとも内部崩壊すると予想して放置したと非難するネトウヨ評論家が多いが、果たしてそうだったのか?

どう考えても、米国中枢が北の自然崩壊説を信じて放置したとは考えられない。彼らは彼らなりの情勢分析で、当面は打開できる良い方法が無いと判断したのではないか?

つまり、現在では手遅れ、北の粘り勝ちということであって、米国中枢は、北朝鮮問題に手をつけると、結局は大幅な譲歩をする羽目になり、負けたと批判されるので、手がつけられなかったのではないか?

●米国は北の核保有を一旦は認め、その後、ウクライナ型で従米政権を樹立かも

実は、米国が北の核保有を認めても、北の核保有は自衛用なので、大きな問題は起きない。アホなネトウヨ評論家は、そうすると北は核兵器で韓国を脅して併合すると言うがあり得ない。北よりも人口が多い韓国を併合したら、北の現体制の方が危うくなるからだ(笑)

それで、米国は@IAEAの核査察を受け入れて、A現在保有する20発前後の核弾頭を増やさないことと、B経済の改革開放をすることを条件に、まずは北の核保有を認めて国交も回復し、米国企業が北朝鮮にも展開できるようにする。

改革開放後も、金正恩政権が米国の傀儡政権になる取引を拒む場合には、北に潜入したCIAが北の支配層の中の不満分子を買収し、ウクライナのように金正恩政権を打倒して、従米政権を樹立する戦略をオバマは構想し、チャンスを伺っていたのかもしれない。

●既に、北朝鮮の核保有を阻止できる現実的な手段は無いのでは?

既に、北の核保有を阻止できる現実的な手段は無いということであり、トランプは、この情勢を理解できないだけかもしれない。あるいは、知っているが、この問題を、中国との政治的経済的な戦いに利用しようとしているのかもしれない。

というのは、武力で北の現体制を倒すことは可能だとしても、その副作用・反作用が大きすぎて、却って米国にとってはマイナスになるからではないか?

北が核保有国になることは、確かに米国の世界覇権体制にとってもマイナスだから、阻止したいのだが、米国が、中国やロシア、韓国、日本などの関係国の意向を無視して、武力で北の現体制を潰した場合、米軍も相当な犠牲を出すが、韓国と日本は、数十万〜数百万人もの直接的な犠牲者=死傷者が出る可能性がある。

また、戦争の関連死も含めれば犠牲者は更に増え、更に深刻なのは、南北朝鮮と日本は、国土が核や生物兵器で汚染される可能性が高く、下手をすると膨大な数の難民が出る可能性がある。

それで、米国が関係国の意向を無視して北を攻撃した場合には、戦後に、中国やロシアだけでなく、韓国や日本、そして世界中で米国を非難する嵐が起きるかもしれないのである。すると、米国は戦争に勝っても威信を喪失して負けたのと同然になってしまうのである。

●インドが先に核武装した時、インドは、まだ非核兵器保有国だったパキスタンを、核兵器で脅すようなことはしていない

核兵器保有国が、非核兵器保有国を核兵器で一方的に脅したら、ほとんどの国は非核兵器保有国なので、全世界を敵に回してしまう。

現在の北朝鮮も、あくまでも米韓日が「先制攻撃しようとする」という条件での、防衛的な抑止力としての核兵器使用宣言なので、世界は経済制裁程度の処置にしている。

もし、北が非核兵器保有国である韓国や日本に、何らかの政治経済的な要求し、受け入れなければ核兵器で攻撃すると脅せば、全世界を敵にしてしまうのだ。それで、事実上の核兵器保有国である北朝鮮を、日本が公認して関係を正常化しても、日本が非核兵器保有国である限り、北の核兵器は無視できる。

(無視できないのは、米国や中国などの核兵器保有国であって、非核兵器保有国である日本は、核の拡散という点では無視できないが、。通常兵器であれ、稼働中の原発を直接攻撃すると脅した場合や、実際に稼働中の原発を攻撃した場合も、非核兵器保有国への核兵器の使用と見なされ、全世界を敵にしてしまう)

●北朝鮮は160ヶ国以上と国交のある国で、国交が無い国は約30ヶ国。むしろ国交が無い日本や米国の方が少数派

それで、9条改悪派であるマスゴミは、日本国民が北朝鮮は<何をするかわからない国>だと思い込むように洗脳し、集団的自衛権=解釈改憲を正当化し、9条も改悪しようとしているし、不安を煽り、国民が「もっと軍事費を増やさなければ」と思うように誘導している。

●確かに、北朝鮮は特異な国であることは間違いない。しかし、北朝鮮と正式な国交のある160ヶ国以上の国の大半は非核兵器保有国。だから、北が非核兵器保有国の日本や韓国を、核兵器で脅すようなことは出来ないのである。

核兵器保有国は、非核兵器保有国を核兵器で脅さない、攻撃しないという前提で、非核兵器保有国は、核兵器の保有を放棄しているからだ。

だから、北が日本や韓国を核兵器で脅したら、ほとんどの非核兵器保有国は北を絶対に許さないので、北朝鮮は完全に孤立して終わり。

非核兵器保有国は核兵器で脅されないという前提が崩れれば、ほとんどの国が核兵器の保有を目指すようなり、偶発的な核戦争の可能性が高まるし、敵が多い北朝鮮は、更に危うい国になる。

●そもそも、対北朝鮮戦争は非常に困難。米国が対北朝鮮戦争を決意したとしても、中国やロシアが強硬に反対した場合

@斬首作戦などの奇襲的な先制攻撃は不可能。なぜなら、奇襲を強行して成功したとしても、金正恩が死んだことを、即時に北朝鮮の全部隊に知らせて、反撃を諦めさせる方法が無い。

金正恩の死体映像を流しても、フェイク映像と考え、全ての北朝鮮軍が、即時に信じるとは限らない。それで、金正恩が死んだことを知らない部隊が反撃し、ソウルや東京が火の海になるかもしれない。

それで、数十万〜数百万人もの死者が出れば、米国が戦争に勝っても、戦後に韓国の国民や日本の国民が怒り、スイスのような武装中立国や、米中等距離外交の国、あるいは、反米親中国になる可能性もゼロではない。そうなれば、米国にとっては、却ってマイナスである。

A中国側は米国本土を核攻撃しなければ、米国も中国本土を核で攻撃せず、全面核戦争は防げると考え、中国軍は、米軍の空母艦隊を「DF−21D」対艦核弾道ミサイルで、先制核攻撃して全滅させるかもしれない。

それで、米軍は空母艦隊を2000キロも下げなければならず、日本列島の外を流れる「黒潮」の外側からの攻撃となる。すると、米国の空母戦闘機が北朝鮮を攻撃するには、1〜2度ぐらいは空中給油しなければならない。

また、その空中給油機は、在日米軍基地が北の核弾道ミサイルで破壊されたり、グアムの基地も破壊されたら、米国の航空戦力はかなり減衰する。

B中国やロシアは、北を軍事援助するかもしれず、その場合には、アフガンのように泥沼化の可能性もある。特に、携帯式の対戦車ミサイルや対空ミサイルは、その性能が劇的に向上したので、これらが大量に援助された場合、米国が制空権を握っていても、米軍は38度線近辺や、北の山岳地帯では、相当苦戦するだろう。

これは、米国が制空権を握っていても掃討できないアフガンや、イラクでの対ゲリラ戦でも明らか。また、イエメンでも、制空権を握っているサウジの陸軍は、米軍並みに重武装しているが、2年経過しても小火器しかないフーシ派が守る国境の山岳地帯を越えられない。

航空戦力は、地上の攻撃目標が判明していれば非常に役に立つが、攻撃目標が不明なら、飛び回るだけで役には立たない。北朝鮮の場合には、60年以上も費やして軍事基地や重要な武器工場を地下化しているので、判明している基地もあれば、不明な基地も多くある。

(また、本物と見分けがつかない偽の戦車など、デコイも高度化している。コソボ戦争では、制空権を握っていたNATO軍は、セルビア軍に騙されて偽物を攻撃したので実際の戦果は公表された数の8分の1ぐらいで、それも老朽化した戦車だった。 セルビア軍の戦死傷者も約500人ぐらいで、意外なほど損害は少なかった。陸上戦では、制空権を握った側が必ず勝つとは限らず、国民に支援されたゲリラ部隊が最強である)

●中国・ロシアが、何らかの条件で米軍の先制攻撃を容認・黙認した場合や、中国・ロシアと米軍との共同作戦で北を攻撃した場合

(中国・ロシアが容認しても、多大な犠牲が出る可能性のある日本と韓国の政府は、最後には、米国の先制攻撃に反対する。だから、自公の抑止論は誤り。抑止論は、最後には何が何でも戦い、戦わずに降伏することは絶対にしないと威嚇することで抑止力となる。だから、抑止論は戦争も回避しない戦争を行う戦術)

中国・ロシアが容認すれば北は完全にアウト。それでも、東京やソウルが飽和核攻撃されて、1発でも迎撃に失敗すれば、先の大戦と同じ数百万人もの犠牲者が出るかもしれない。もし、多数の犠牲者が出た場合、戦後に、韓国や日本の政権は激しく米国を批判し、日本の場合は日米同盟を止めるかもしれない。

すると、米国は、東アジアから中東まで展開している米軍を後方支援している在日米軍基地を失い、東アジアでの米軍基地はシンガポールだけになり、その他にはグアムとオーストラリアのみになる。

そうなれば、やがて米国は東アジアから中東までの覇権を失い、替りに、既にインド洋に進出している中国が、覇権を握るかもしれない。だから、米国は北朝鮮の核保有を、@IAEAの核査察を受け入れ、A現在保有する20発前後の核弾頭を増やさない、B経済の改革開放をするなどを条件に、認めた方が得策である。

実は、北朝鮮の核保有を認めても、大したことにはならない。アホなネトウヨ評論家は、北は核兵器で韓国を脅して、韓国を併合するとか言うがあり得ない。北よりも人口が多い韓国を併合したら、北の現体制が危うくなるからだ。それで、一旦は北朝鮮の核保有を認めて国交も回復し、その後に、ウクライナのように、米国が資金を出して親米の「市民運動」を組織し、得意の「偽旗作戦」で金正恩政権を倒そうとするのではないだろうか?

コソボ紛争
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B3%E3%82%BD%E3%83%9C%E7%B4%9B%E4%BA%89#.E3.83.A6.E3.83.BC.E3.82.B4.E3.82.B9.E3.83.A9.E3.83.93.E3.82.A2.E8.BB.8D.E3.81.AE.E6.90.8D.E5.AE.B3


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