8. 2018年4月07日 12:17:23 : 1efNhjWexw : hNNzTtlwMsU[1]
真珠湾攻撃の空中攻撃隊総指揮官で、ミッドウェー海戦時、旗艦空母「赤城」飛行隊長の淵田美津御夫と、ミッドウェー海戦連合艦隊参謀の奥宮正武両氏共著に「ミッドウェー」という本がある。
本書は、2013年度全米大学ランキングで、名門ハーバード大学などを抑えて7位に選ばれた、超エリート校ウエストポイント(米陸軍士官学校)の教書にもなっていて、数多くの戦記ものとは一線を画する戦史の歴史的名著と言われている。
その中で、米艦隊の2倍の圧倒的な兵力と、連戦連勝の海軍航空隊の技量を持ちなが
ら、わずか5分間で、連合艦隊の主力4空母を瞬時に撃沈され大惨敗した敗因分析を
、奥宮氏が徹底的に解明しており、その総括として次のように述べている。
まさに3Kのヨタ記事をたしなめている言葉である。
3Kの願望の行く末はミッドウェーである。
以下引用
「こうして敗因を分析してみると思い当たることはこれらの敗因がわが国民性に直結
していることである。いま、敗因を分析して検討してみれば、もちろん兵術上の数々
の戦訓を見いだすことができる。(中略)
その敗因を徹底的に分析することは、日本国民として、まことに心の痛むところであ
るが、これについて逃避的であってはならない。真実を掘り起こし、その因果を見極
めて、今後のわが国あり方の貴重な教訓としなければならない。ここに敗因を分析す
る意義がある。そしてそれは兵術上の原則やエラーを探ることではなく、わが国民性
への反省でなければならない。
ミッドウェー海戦はわが国民性の欠陥をあばきたてた戦いであった。これまで述べて
きた数々の敗因には、その根底にことごとくわか国民性の欠陥が潜んでいる。合理性
を欠くわが国民性は、やることなすこと行き当たりばったりで、相互の間に理屈が合
わない。セクショナリズムの国民性は、ものを見る視野が狭く、やることが独善的で
ある。因習から容易に抜けきれない国民性は、気がついてもただちに180度転換の進
歩的革新を行うことが出来ない。熱しやすく冷めやすい国民性は、すぐ思い上がって
相手を見下げる。かと思うと自主邁進の気迫に乏しい国民性は、他力本願になりやす
く、卑屈な事大主義ともなる。合理性を欠くために、希望と現実を混同して漫然とこ
とに臨み、敗れてのち初めて名論卓絶を述べる。数えたてればきりはないのだが、事
実これらの国民性の欠陥が、ことごとく圧縮されてこのミッドウェー敗因に現れてい
る。個々の戦士や部隊の、賞賛に値する努力も犠牲もなんら報いられるところはなか
った。大の虫を生かすため、小の虫を殺すということは知っていても、それを具体化
する研究も訓練も積まれていなかった。つまり団体として未完成だったのである。こ
れが日本の国民性の欠陥である。そしてわれわれの不幸の原因はここにあった。」