16. 仁王像[1240] kG2JpJGc 2016年12月15日 20:04:10 : 4jAY6tbvAc : HNmwzqcEA8Q[1]
第五章 国家統合と地政学〜沖縄編
〔沖縄の地政学的価値〕
2012年、当時の森本敏・防衛相が退任の記者会見で述べた。沖縄にもMAGTF(海兵空地任務部隊)を置こうとしていると前置きして、「地政学的に言うと、沖縄でなければならないという軍事的な目的は必ずしも当てはまらない」。これには、日本の西半分のどこかにMAGTFを配備できればいいという条件をつけた。
しかし、沖縄以外の日本の西半分のどこかにMAGTFを置けるかというと「政治的にはそうはならない」。すると、MAGTFが置けて、訓練を行える場所は、「政治的に許容できるところは沖縄しかないので、軍事的には沖縄でなくてもいいが、政治的には沖縄が最適だという結論になる」と結んだ。
この認識こそが、構造化された差別なのだ。そのことに気づかず、公言することで差別が再生産されるのである。
沖縄は、地上戦で多大な犠牲を強いられて上に、米軍に占領され27年間の統治の間に「基地の中の沖縄」にされてしまった。つまり、切り捨てと強制の果てに生じた規制事実の上に…。
【出典】「使える地政学〜日本の大問題を読み解く」佐藤優/朝日新聞社 ‘16年
http://www.asyura2.com/16/senkyo216/msg/874.html#c16