99. 2017年12月17日 12:05:28 : eJsQyIhcY2 : gMKe9Jyl2wg[1]
> プールであっても、燃料棒に制御棒が付いた状態であるのは変わりなく、...
> プールの方は、原子炉よりも燃料体間の距離があるはずです。...
> この状態で、どうやって、制御棒が外れるかが問題です。
> ガンダーセン氏の主張でおかしいのは、
> どういった過程で即発臨界に至るのかが説明されていないことなのです。
まず、制御棒は、プールに持って来るときに抜ける(制御棒は原子炉の側に付いてる)ので、
プール内では刺さっていません。
(制御棒刺さってるのなら高浜のプールで反応度0.95もある理由は? 高浜だけ制御棒抜いてる?)
燃料プールで連鎖反応を防いでいるのは、ほとんどが間隔です(遮断板は1%減らすだけ)。
原子炉から取り出す瞬間に連鎖反応が起きない理由は、
少しずつ(1体ずつとか、そういう意味)移動するからで、制御棒も一緒に来るからではない。
だから、当然、制御棒の話は出て来ません。
ガンダーセンは、ちゃんと過程を言っています。
「プール水面上で水素爆発が起き、その影響で一部で燃料の集約が起きて」
という感じのことを言ってて、ちゃんと「集約」と言っています。
当然、壊れて集約という意味だろうけど(ラックも燃料も健全なら集約しない)、
どのようなメカニズムで壊われたかまでは言っていない。
これは当然で、
爆発が起きたときに、どこがどう動いて、どうなるかなんて、
挙動を正確に推測できるわけないでしょう。
それがわかるのは、神のみぞ知るです。
天井のある密封空間で水素ガス600kgが爆発したときの破壊力を見積もって、
ラックか燃料が壊れた可能性がそこそこある、と可能性を推測してるだけです。
(水位が低くて水面から燃料の頭まで余裕が無い状態だった可能性も考えたかも)
絶対に壊れたと言い切れないのと同じように、
絶対に壊れていないとも言い切れないのです(爆竹なら言い切れるけど水素爆発だから)。
壊れたか壊れていないかは、わからないのです。
わかることは、壊れた可能性もそこそこあるということだけです。
■ところで、前から気になってるのですが、
「爆発の原因が水素爆発か即発臨界爆発か」という言い方は変です。
水素爆発が起きたのはあたり前で、
水素爆発が引き金となって、即発臨界爆発も起きたか起きなかったか
を論じているのです。
強いて言うのなら、
「数十本×数十本(+斜め)もの鉄骨が張り巡らされた構造物全体が潰れた原因は、
水素爆発か即発臨界爆発か」です。
> 単に、「即発」という言葉のイメージで、
> ちょっとしたきっかけで起こる臨界であると印象付けることが狙いであった可能性が
> あるのではないでしょうか?
遅発臨界(即発中性子+遅発中性子でようやく1倍以上)は増加ペースが遅い。
即発臨界(即発中性子だけで1倍以上)は増加ペースが速い。
数十本×数十本(+斜め)もの鉄骨が張り巡らされた構造物全体が、
内側に向かって潰れたことから、
一瞬かすって行っただけで鉄骨数十トンを800度以上上げるほどの熱量が出たとわかる
(張り巡らされてるから一部壊れただけでは、他が支えてて全体が潰れることはない)。
そんな熱量が出るのは、即発臨界爆発しかない。
話の肝は、連鎖反応がどこまで強烈になったかで、
即発臨界が起きたことを言うのに、
即発臨界より弱い遅発臨界も起きた話をしても、意味ないでしょう。
「遅発臨界」も「即発臨界」も、世界で共通な定義のある専門用語です。
印象を言ってるのではなく、強烈さの目安を曖昧さのない言い方で言ってるのです。
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