17. 2018年7月05日 01:00:26 : vC0AtQRVWo : E7FocOevJQc[1]
半歩前さんと赤かぶさんのおかげで、私もやっとこのBBCの番組を見ることができました。ありがとうございます。
どうしても今の日本から見ると、詩織さん個人のことばかりに目が行くが、この番組の主眼はまさしく「隠され続けてきた日本の恥」にあります。
社会の中で女性が常に男性にとっての「消費物」のように見られてきたことが、近現代になっても少しも反省されない国であったこと。そこを抉っていますよ。そして詩織さんはそれに異議申し立てをした、ほとんど初めての日本女性なのだ。
明治以来、百年間も変わらなかった強姦罪の定義。そして何十年も前から電車の中で痴漢被害に逢い続ける女子高生たち。
こういうと最近では痴漢冤罪もあるといわれるかもしれないが、それはほんの一部のこと。今も被害者の多くは日常的に出逢う屈辱に黙って我慢している。そんなことは女であればみな知っています。知らないのは男だけ。
そもそも、私の時代の「セーラー服」も社会の中では他には例のない特異なものだったが、女子高生にあの様なロリコン趣味の格好をさせているのがおかしい。たとえそれが、彼女ら自身が望んで選んだ「カワイイ制服」であったとしても「若い女性は幼児的にカワイイことがプラスのイメージだ」と、彼女らに刷り込んだのは誰なのか?
さしものBBCもそこまでは踏み込んではいないが、ぞこまで踏み込まないとこの国からは痴漢も強姦も無くならないだろう。
単に個人的な犯罪であることを越えて、社会にはある種の犯罪を容認したり助長したりする傾向があるのだ。
かつてある与党の男性議員が集団強姦の犯罪を聞いて「強姦する若者は元気があっていい」と口を滑らせて非難されたものだが、強姦を容認する社会ではそんな政治家も存在可能である。
だからこそ、五十面下げた有名ジャーナリストともあろうものが、自分の立場を利用して同じジャーナリストを目指す若い女性を餌食にしようなどと考えたりもする。
いや、そんな不真面目で不埒な不良男が、とんでもなく出世したりしているのだ。
例えばこの番組では触れていないが、山口氏は詩織さんを呼びだした当時、何の不都合があったのか知らないが、TBSの中ではワシントン支局長の地位から外されて同じ四月中に畑違いの営業の閑職に回されることが既に決まっていた。
だから詩織さんにワシントンでの仕事を回してやれたはずはない。なのにそのことはおくびにも出さず、あたかもワシントン支局で彼女を使ってやれるような話をして彼女を呼び出している。
この点を見れば、詩織さんが嘘つきの誘惑者で「山口氏が無辜の被害者」という杉田水脈氏の意見はおかしいのがわかるだろう。(詩織さんに気の毒なので、あまりこういうことは言いたくはないのだが「行きがけの駄賃」という言葉もつい、浮かんでしまう)
そして詩織さんに関しては、何より感じたのは、彼女の気高さと使命感だった。
山口氏のお仲間連中がどんなに彼女を貶めようと、ものが見える人には彼等自身のくだらなさや薄汚さとは比べもなにならない、詩織さんの人間としての誠実さそこに見ますよ。
誰かに魂を売ることで、富や名声や社会的地位の保全を得てしまった彼等には、二度と手に入らない何かを。
だからこそ、彼等は詩織さんを憎むのだろうが。
詩織さんには困難にめげず、これからもがんばって真のジャーナリストとして世界を舞台に活躍してほしい。彼女なら、それができるはずだ。せいぜい日本国内でしか通じない「太鼓持ち連中」なんか、ライバルとも思うな!
もはや、山口氏のワシントン支局長なんて目じゃないですよ。(笑)