28. 2017年3月01日 18:12:10 : vo8KNhhn4s : c5yBiOWRSg8[1]
2017/2/10
国有地を格安で売却することが問題なら朝日新聞本社も同罪である
http://vox.hatenablog.com/entry/2017/02/10/174647
「安倍政権に近い私立の学校法人が国有地を格安で入手している」とでも批判したいのでしょうか。
近畿財務局が大阪府豊中市にある国有地を学校法人『森友学園』に売却したと朝日新聞が報じています。ただ、売却に至った経緯を確認すると、朝日新聞の主張は単なる言いがかりに過ぎないと言えるでしょう。
<財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。>
売却先である学校法人『森友学園』は朝日新聞など左翼文化人がバッシングキャンペーンを展開している『日本会議』の役員が理事長を務めています。
私立学校がどのような価値観に基づく教育を提供しようが、学習指導要領の範囲内であれば、特に問題視する必要はありません。要するに、“朝日新聞が認める価値観に合致しない人物” が国有地を格安な価格で取得したことが気に入らないだけと言えるでしょう。
朝日新聞が批判する根拠は「隣接する(同規模の)国有地より価格が10分の1だから」というものです。
画像:格安な値段で売却された国有地
しかし、この主張には穴があります。なぜなら、「土地の価格は上下する」という重要な事実を見落としているからです。
では、売却の経緯を確認することにしましょう。
•2010年:豊中市に約14億2300万円で売却(公共随意契約)
•2013年6〜9月:売却先を公募
•2016年6月:森友学園に1億3400万円で売却(公共随意契約)
「豊中市に14億円超の価格で売却しているのだから、今回も10億円超の価格が付くはずだ」と考えたのでしょう。ですが、買い手が現れなければ、売買契約そのものが成立しないのです。
まず最初に、朝日新聞が確認すべきは「豊中市の購入価格約14億2300万円が妥当なものか」です。これは豊中市が相場よりも高い価格で土地を取得していることが考えられるため、基準が正しいかを確認する必要があるでしょう。
次に、公募を開始してから売却までに3年もの期間を要していることも見落とすことはできません。
もし、豊中市に売却した隣接地の価格が “適正値” として買い手側に認識されていれば、10億円超の価格で公共随契が締結されていたはずです。ですが、結果は10分の1の価格で売却されました。
これは豊中市が高値を付けて国有地の購入に応じたと判断せざるを得ないでしょう。実際は買い手がほとんど現れない人気の少ない土地だったのです。
国有地を格安で払い下げることが問題であるなら、東京・築地にある朝日新聞本社の敷地についても厳しい指摘をしなければなりません。
昭和50年当時200万円は下らないと言われた土地を「56万円+浜田山の土地」というオイシイ条件で手に入れているのです。公募ですらない “ズル” をして入手した国有地に本社を建設した新聞社に公募で土地を取得した学校法人を批判する資格はないでしょう。
明らかに、入手した学校法人の教育方針が朝日新聞と相反するため、嫌がらせのキャンペーンを展開しているに過ぎません。
「土地の価格が下落することはおかしい」と感じる人はマスコミ関係者として失格です。日本でバブルが起き、崩壊した際に土地価格の激しい上下動が生じたことを知っているはずだからです。
既存メディアは “フェイクニュース” と命名し、ネット発の情報に批判的ですが、自分たちが “フェイクニュース” を流していることを自覚しなければなりません。朝日新聞が報じた今回の報道も歪曲の度合いが強い “フェイクニュース” と言えるのではないでしょうか。
昭恵夫人名誉校長の学校“事件”を交通整理してみる
2017年02月24日 17:00
http://agora-web.jp/archives/2024597.html
瑞穂の國記念小學院の公式サイトからは、すでに「名誉校長 安倍昭恵先生」の記載は削除された(編集部)
「森友学園」が小学校建設のため国有地を格安で取得した問題についてだが、問題はいくつもが重なり合っているので整理してとりあえずの見解をまとめておく。
@首相夫人は独自行動してよいか
安倍昭恵夫人が幼稚園の名誉園長だったことで首相まで攻撃されているが、それなら、夫人が辺野古に行ったり、原発反対派など環境派の人々と交流したり韓国へ融和的だったりするのも首相と違うとかずれがあるポジションのことはやるべきでないという論理的帰結になる。
私はあんまり極端でなければ首相夫人が少し違うポジションで社会的に動いても良いと思うが、都合の良いときだけ共同責任にしたりしなかったりして攻撃するのは良くないと思う。一言で言って卑怯だ。首相夫人としての立場を露骨に利用して行ったのでなければそれほど強く非難すべきことでもない。
ただし、現実にこのように政治利用する人が出てくるとなると、首相の反対派を喜ばしているようなものも含めて、全般的に独自の活動は抑制してもらわざるを得ないかもしれない。
A現段階では調査をすべきだが「疑惑」といえるかは不明
国有地売り渡しの是非については調査の必要性はあるが疑惑かどうかはそれからの問題だろう。安すぎるようにも思えるが財務局が不適正な価格で売り渡すような危険をおかす動機はないように見える。
しいていえば、首相夫人も関与しているというので、少し気持ちのうえで甘くした担当者がいたかどうかだが、(公務員経験者の勘としては)普通には考えにくいことだ。
B公益性の高い用途でも国公有不動産の安値での売却賃貸は補助金として扱うべき
しかし、そもそも学校法人をはじめ保育園や病院など福祉施設など公共性が高い施設に国公有不動産を著しく安く売ることはヤミ補助金で妥当でないのではないかという観点もある。(朝日新聞本社の用地だって問題だし、京都市が私立大学に随分安くで土地を売っているのも問題。売却だけでなく保育園に貸すなどの場合も同様)
公益に合致するからということは払い下げの理由にはなるが、安くするのが妥当かは疑わしい。それは地方自治体への売却でも同じ事だ。
1割程度の若干の値引きはありうるとしても基準を決めるべきだろうし、それを超えるものは政策的な補助金としてその是非の透明性を明らかにして行うべきだ。
今回の価格が著しく安かったとしたら、そもそも、学校法人にはこれまで甘かったということの延長線上にある可能性もある。
公益性の高い団体が現金で買うことは難しいというなら、保有不動産との交換という方法もある。
私は公共財産の超安値処分には公共目的でもおかしい疑問を持っていたので、これを機会に過去の案件も見直されチェックされるチャンスになると歓迎したい。
(追記)教育勅語についての私の評価は以下の通り。
教育勅語は明治20年頃に西洋化と伝統的価値観の調和をめざすために作成されたもので、その時代的背景を踏まえ妥当性があった。しかし、すでに明治末期には教育の基本とするには時代遅れといわれ、西園寺文部大臣が国際性や女性の重視を加えた新しい勅語の制定を図り明治天皇の了承も得ていた。それが、明治天皇の崩御で改正の機会を失い、逆に大正や昭和を通じて不磨の大典化されてしまって弊害も多かった。したがって、これを、戦前のようなかたちで復活することは論外だが、中国の古典や老舗の家訓と同じで間違ったことが書いてあるわけでないので、私立学校などでどういう扱いをしようが勝手だ。
森友学園問題 「錯誤」登記をめぐる謎
2017年02月27日 17:30
http://agora-web.jp/archives/2024650.html
学校法人「森友学園」に対して国有地が不当に安く売却された問題をめぐる疑惑が、ますます深まる中、小林よしのり氏が紹介するブログ「ゴー宣道場」の2月24日の記事【豊中市国有地格安売却疑惑「錯誤」の不可思議な登記】で、この土地の登記をめぐる興味深い指摘が行われている。
“
もともとこの一帯は伊丹空港の離着陸ルートにあたり、昭和53年ごろに騒音対策地として国が買収した土地だった。
その後、騒音が軽減されたとして、平成24年7月、この騒音対策地は「国(運輸省)」から「新関西国際空港株式会社(新関空会社)」に売却されている。
一昨年、豊中市が同じ騒音対策地から、学校給食センターの建設用地として、7210平米の土地を購入しているのだが、この時点での土地の所有者は「新関空会社」だから、豊中市は当然「新関空会社」に購入費を支払っている。金額は7億7000万円。
”
問題は、その後に書かれている指摘だ。
“
森友学園が小学校用地として購入した土地の登記を見ると、平成24年7月に、所有者が国から「新関西国際空港株式会社」に移転。
ここまでは豊中市が購入した土地と同じだ。しかし、平成25年1月10日、なぜか「錯誤」を理由に所有者が抹消され、その上、なぜか所有者が「国(国土交通省)」に戻っているのだ。
”
同日に出された同じブログの記事【「錯誤」登記の補足と、安倍首相の「森友学園切り捨て答弁」】に登記簿の写しが掲載されている。これを見ると、この土地は、運輸省(現国土交通省)の所有であったところ、
@平成24年10月22日に、「平成24年7月1日 現物出資」を原因として、新関空会社に所有権が移転
A平成25年1月10日に、「錯誤」を原因として、@の所有権(新関空会社)が抹消
されている。
つまり、問題の土地は、国から新関空会社に現物出資されたことになっていたが、その現物出資が「錯誤」で無効だったとして、国に戻り、その後、問題とされている森友学園との間で定期借地契約や売買契約が行われたりしたのである。
このことは、今回の問題が、単に、国が所有していた土地を安価で森友学園に売却したというだけにとどまらず、一旦、新関空会社に現物出資したものを、国が取り戻した上で、森友学園との契約を行うという「特別の取り計らい」が行われたのではないかという疑いを生じさせる。
しかも、【赤旗「森友学園問題 審議前に貸し付け内諾」】によると
“
森友学園は近畿財務局に国有地の賃貸を申し出ている段階で2014年10月31日、大阪府私学審議会(私学審)に新設認可を申請。私学審は、15年1月27日に「認可適当」と答申しました。
この答申の2週間後、国有財産の処分を決める近畿財務局の国有財産近畿地方審議会が、森友学園に国有地を10年間貸すことを決めました。
”
とのことである。「錯誤」を理由にして現物出資がなかったことにし、国が所有権を取り戻した後に、森友学園が賃貸を申し出たわけだが、その話はいつから始まっていたのか。
上記ブログによると、国交省大阪航空局は「手続き上のミスがあったので国に所有権を戻した。」と説明しているとのことだ。もともと現物出資が有効に成立していなかったという趣旨であろう。
しかし、平成24年度の新関空会社の有価証券報告書によれば、国から新関空会社への現物出資は、「関西国際空港及び大阪国際空港の一体的かつ効率的な設置及び管理に関する法律」に基づいて行われている。現物出資が行われたとされた半年後に、「錯誤」で所有権を抹消する登記が行われたのであれば、「手続き上のミス」を明らかにする書類が残されているはずだ。
法律に基づく現物出資等である以上、近畿地方財務局が「既に廃棄した」と説明している森友学園と財務局との交渉経過に関する文書等とは異なり、行政文書として確実に保存されているはずであり、それに関する文書を確認することで、事実関係は明らかになるはずだ。一旦は国有地ではなくなっていた土地について、その後、森友学園から賃貸の申し出があった。なぜ、都合良く、「錯誤」によって国に戻っていたのか。
いずれにせよ、国と政府100%出資会社との間での通常の取引や登記では考えにくいことが行われているように思える。この点についても、真相の解明が必要だろう。
編集部より:このブログは「郷原信郎が斬る」2017年2月27日の記事を転載させていただきました(アイキャッチ画像は森友学園ウェブサイトの旧画像より)。オリジナル原稿を読みたい方は、こちらをご覧ください。
森友学園問題で飛び出すブーメランは最後に誰を刺す ?
2017年02月28日 06:00
http://agora-web.jp/archives/2024661.html
当初は、野党が筋の悪いネタを針小棒大に騒ぎ立て、そこに上西小百合氏が乗っかってくるという「から騒ぎ」に思えた森友学園の国有地取得問題だったが、ここに来て空気が一変している。
小林よしのり氏(※訂正:小林よしのり氏のサイト「ゴー宣道場」=筆者・泉美木蘭氏=)が、不可解な「錯誤」登記の話を指摘し、さらに郷原弁護士が、アゴラでも転載したブログで泉氏(※訂正)の指摘した問題を“理論武装”している。さすがは土地取引に強い郷原氏。陸山会事件で小沢一郎氏の事務所ががさ入れされた時点から、特捜部の捜査の無理筋を指摘し、その後の小沢氏の無罪を展望していただけに、否応にも説得力を感じてしまう。
そして、登記を巡る不可解さに加え、2015年9月に近畿財務局が森友学園と交渉したタイミングと前後するように、当時の安倍首相の日程が疑惑の「傍証」として注目度が上がっている。詳しい経緯は、東洋経済オンラインに掲載されている安積明子氏の記事を読んでいただきたいが、当時の公開情報をつなぎあわせると、次のような流れが見えてくる。
“
(略)…このように森友学園問題に関しては、9月3日に国有地売買を管轄する理財局長が安倍首相と面会し、翌4日午前には近畿財務局が瑞穂の國記念小學院の建設会社と会合を開き、午後には安倍首相が大阪入りするという一連の流れが見てとれる。ちなみに昭恵夫人が名誉校長に就任したのは、その翌日の9月5日のことだ。
”
さらにこの記事にあるように、この当時の理財局長・迫田英典氏が安倍首相と同郷という点や、森友学園が申請した大型木造建築の補助金利用が「スキーム」ともいうべき絶妙さを見せていることがまた、野党や「アベ政治は許さない」クラスタの期待感を高めている。
蓮舫二重国籍を彷彿?ネットで総理動静のアーカイブ
実は、安倍首相の日程の“疑惑”はネット上でも数日前から取りざたされていた。当時の首相の大阪入りの記事がウェブに残っていたのだ。しかも、よりによって安倍首相に親和的な産経がソースという皮肉。産経の記事はもともと、読売や朝日よりも、アーカイブの記事の量が多いように見受けるが(単に放置しているだけなのか)、それが“裏目”に出た形だ。バリバリの左翼法曹団体として名高い自由法曹団の弁護士が「産経新聞、大スクープですね(棒)」とツイートした内容が2000を超えるリツイートで拡散している。
ネットで不都合な真実が指摘されるあたり、蓮舫氏の二重国籍疑惑の往時を彷彿させるようで、アンチ安倍勢力の人たちは「散々ブーメランとバカにされてきたが、今度こそ安倍総理にブーメランを刺しに行けるかも」と、久々に小躍りしているかのようだ。
現時点では「傍証」に過ぎない
小泉元首相以来の安定感を保ってきたはずの安倍首相だが、寄付金集めに名前を利用されたことといい、それにしても今回は、昭恵夫人も含めて脇の甘さが目立つ。だが、最新のNHKの世論調査で、いまだ6割近い内閣支持率を誇り、自民党と民進党の支持率の差も約6倍に開いている「安倍無双」状態であることに変わりはない。しかも、ここまで指摘されていることは、不可解な取引ではあっても、安倍首相が明確に口利きをしたファクトが本稿執筆時点(2月28日未明)で浮上しているわけではない。
実際、大阪入りについての産経の首相動静を見ると、下記のとおりだ(同空港は伊丹空港)。
“
【午後】0時13分、同空港発。39分、大阪市中央区の読売テレビ着。1時30分から2時29分、番組収録。3時3分から45分、情報番組に出演。48分、同所発。4時7分、同市北区の海鮮料理店「かき鉄」着。故冬柴鉄三元国土交通相の次男、大さん、秘書官らと食事。5時5分、同所発。34分、伊丹空港着。6時8分、全日空36便で同空港発。57分、羽田空港着。7時18分、同空港発。43分、自民党本部着。44分から8時7分、谷垣禎一同党幹事長。8分、同党本部発。31分、東京・富ケ谷の私邸着。
”
当時の大阪での日程は当たり前のことだが「分刻み」。森友学園、近畿財務局と接触した様子がうかがえないのが現時点でのオモテのファクトだ。結局、ここまで野党やネットで指摘されているのは、ある種の「傍証」に過ぎず、いまの民進党が「確証」をものにできるのか、大山鳴動して何とやらになりそうな気もして、心もとない。
今後、どのような展開に?ちょっと大胆予測
今後、この問題はどのような展開をするのだろうか。私は専門の政治記者ではないので、精緻な予測をする技量も人脈もないが、これまでの政局の歴史からちょっと大胆に占ってみると、いくつかストーリーが思い浮かぶ。当たる可能性は少ないと思うが、3つだけ述べてみよう。
一つは、共産党が「爆弾」を炸裂させるシナリオだ。昔から調査力に定評はあるが、最近も防衛省の機密文書を入手するなど、工作員をそこかしこに張り巡らせている。財務省内に裏切り者がいるかは考えにくいが、「何をしでかすかわからない」不気味さは、民進党よりも備えている。ただし、もし、そんなことが起きれば、歴史的な事件だ。現実味が薄く思う。
そうなると、追及が中途半端に終わるシナリオが思い浮かぶ。「とかげの尻尾切り」だ。
仮に安倍首相が口利きをしていたとしても、最後まで確証には至らない。しかし傍証に対する野党やマスコミの追及が進み、それなりに誰か生贄を出さねばいけなくなる。すでに上西氏のツイッター等で維新との関係が取りざたされていたり、前述の迫田氏がターゲットにされていたりするようだが、迫田氏のような政治家ではない人物については心配な面もある。刑事事件にまで発展せずとも、責任感の強さの余り、体調を著しく崩したりしないだろうか。
「入院」ならまだいいが、これまでも疑獄事件で急に焦点を当てられた非政治家が自死を選んだりする悲劇はあった。家族や職場は、万が一のことがないように目を光らせておいてほしいものだ。
あるか官邸側の「逆襲」
一方で、「攻撃は最大の防御」という言葉がある。傍証の追及にとどまっているうちは、所詮「情報戦」の範囲内の駆け引きだ。もし野党やマスコミがその踊り場で停滞が続くようだと、逆に官邸側が仕掛ける隙が生まれる。たとえば、昨年末から宙ぶらりんになっている蓮舫氏の二重国籍を巡る問題が再炎上する可能性はどうか。
官邸が法務省などを通じて相当な情報収集をしていることは、昨年からの我々の取材でわかっている。もしもだが、本当は衆院解散の時まで温存するつもりだった「伝家の宝刀」となるファクトがあるとしたら、ここぞとばかりに使うのではないか。その場合、まさに総理に当たるかに見えた大ブーメランが、蓮舫氏に刺さるわけだ。
余談ながら、総理追及劇のマスコミ露出は玉木議員らが中心で、党首の蓮舫氏の影が薄いのは気のせいだろうか。
いずれにせよ、現時点では「情報戦」が先行気味で、肝心のファクトがどうなのか、まだ五里霧中だ。今後の展開を注視していきたい。
(追記AM9:20)急に思い出したが、政界ブーメランのあるあるといえば、この件を追及している側の“身辺”がキレイでない場合、一転してそっちの方が司直のターゲットにされるという展開は十分あり得る。まあ、いろいろ噂は聞いてはおりますが。
地中にゴミが大量にある土地を誰にどうやって9億円以上で売るというのか?
土地評価額:約9億5600万円(ゴミなし)
ゴミの撤去費用:約8億2千万円
批判者は実際に土中のゴミを処理したことがあるのか?
批判者は掘って出て来たゴミを仮置きするのは自然だと思わないのか?
批判者は「ゴミの埋め戻しをした」と完全に立証できるのか?
国土交通省の佐藤航空局長は、大阪・豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に鑑定価格からゴミの撤去費用として8億円余りが差し引かれて売却されたことに関連して「撤去費用を算定したことはないが、国有財産法に基づき土地を管理し、地下の埋設物をよく知る立場にあり、見積もりを行う能力を有する技術系の職員もいたことから、見積もりを行った」と述べました。
石井国土交通大臣は、「ゴミを掘り起こして運搬、処分するのは、従来の公共工事と同じであり、費用を積算する知見も経験もたくさんある。そういったものを活用してやっている」と述べ、撤去費用の算定は適正だったという認識を示しました。
学校法人の理事長はNHKの取材に対し「工事で出た土を盛り土にしただけで、ゴミの埋め戻しというのは全くの事実誤認だ」と説明しています。
また、学校法人の弁護士は「敷地の一部に深さ2メートルから3メートルの穴を掘って、その上にゴミを仮置きしていることを埋め戻しと勘違いされたのではないか。工事が終わった段階ですべて取り出して適切に処分することを検討している」と述べました。
国有地管理の大阪航空局 ゴミ撤去費の算定経験なし
3月1日 13時00分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170301/k10010894601000.html?utm_int=news_contents_news-genre-politics_001
大阪・豊中市の国有地が学校法人に鑑定価格より低く売却されたことをめぐって、国土交通省は参議院予算委員会で、土地を管理していた大阪航空局にはゴミの撤去費用を算定した経験はなかったものの、小学校の開校予定が迫る中、これまでの公共事業で得た知見などを踏まえ、費用を算定したと説明しました。
この中で、国土交通省の佐藤航空局長は、大阪・豊中市の国有地が学校法人「森友学園」に鑑定価格からゴミの撤去費用として8億円余りが差し引かれて売却されたことに関連して、「土地を管理していた大阪航空局にゴミの撤去費用を見積もる知見や経験はあったのか」と指摘され、「撤去費用を算定したことはないが、国有財産法に基づき土地を管理し、地下の埋設物をよく知る立場にあり、見積もりを行う能力を有する技術系の職員もいたことから、見積もりを行った」と述べました。
そのうえで、佐藤局長は、去年3月にゴミが発見され、建設される小学校の開校予定がことし4月に迫る中、撤去費用の算定を第三者に依頼すれば手続きなどに時間がかかるため、大阪航空局がこれまでの公共事業での経験や知見を踏まえ算定したと説明しました。
また石井国土交通大臣は、「ゴミを掘り起こして運搬、処分するのは、従来の公共工事と同じであり、費用を積算する知見も経験もたくさんある。そういったものを活用してやっている」と述べ、撤去費用の算定は適正だったという認識を示しました。
国有地 鑑定価格より低く売却 ゴミ適正処理か調査へ
2月27日 12時36分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20170227/k10010891611000.html?utm_int=news_contents_news-main_003
大阪・豊中市の国有地が鑑定価格より低い価格で学校法人に売却された問題で、豊中市は、この土地に進められている小学校の建設工事で出たゴミが適正に処理されているか調査することを決めました。
国は、去年、大阪・豊中市にあったおよそ8800平方メートルの国有地を大阪の学校法人「森友学園」に売却しましたが、土地の鑑定価格が9億5600万円だったのに対し売却価格は1億3400万円で、ゴミの撤去費用などとして8億円余りを差し引いたと説明しています。
この土地には、ことし4月の開校を目指して小学校の建設が進められていますが、工事で出たゴミの一部が、埋め戻されているのではないかという指摘が出ています。このため、豊中市は、掘り起こされたゴミが適正に処理されているか調査することを決め、27日にも業者から聞き取りを実施するということです。
一方、学校法人の理事長はNHKの取材に対し「工事で出た土を盛り土にしただけで、ゴミの埋め戻しというのは全くの事実誤認だ」と説明しています。
また、学校法人の弁護士は「敷地の一部に深さ2メートルから3メートルの穴を掘って、その上にゴミを仮置きしていることを埋め戻しと勘違いされたのではないか。工事が終わった段階ですべて取り出して適切に処分することを検討している」と述べました。
2017.2.28 22:50更新
【参院予算委員会】
参院で論戦スタート 森友学園問題で安倍晋三首相「理事長と個人的な関係ない」
http://www.sankei.com/politics/news/170228/plt1702280035-n1.html
参院予算委員会は28日、安倍晋三首相と全閣僚が出席し、平成29年度予算案の基本的質疑に入った。首相は、学校法人「森友学園」(大阪市)への国有地払い下げ問題に絡み、同学園の籠池泰典理事長について「1対1や少人数でお目にかかったことはない。個人的な関係は全くないと言ってもいい」と強調した。
売買に関しては「妻も私も全く関わっていない」と重ねて述べた。麻生太郎財務相は記者会見で、払い下げに関し「法律上の手続きをきちっと済ませてやっているので何ら問題はない」との認識を改めて示した。
民進党はこんなアホなヤツしかいないのか。
2017.2.27 17:48更新
【衆院予算委員会】
森友学園問題でも民進党ブーメラン 大西健介議員の追及が…
http://www.sankei.com/politics/news/170227/plt1702270019-n1.html
民進党の大西健介氏は27日の衆院予算委員会で、学校法人「森友学園」の問題を取り上げ、安倍晋三首相や閣僚をただした。しかし、勢い余って、きれいなブーメランが大西氏に炸裂。旧民主党時代からの民進党の“得意技”に、いささかの衰えもみられないようだ。
大西氏は、文部科学省が同学園運営の塚本幼稚園(大阪市淀川区)の教諭に優秀教職員表彰をしたとして松野博一文科相に経緯を尋ねた。
大西氏「表彰の対象になったのは何回か」
松野氏「2回表彰している。表彰者の決定は1回目は平成20年12月、2度目は24年12月7日だ」
この答弁を受け、大西氏は「政権ぐるみで偏った教育方針を推進している幼稚園を後押ししたり、便宜を図ったりしているのではないか!」と攻め立てた。
しかし、安倍晋三首相は「少なくとも一つは民主党政権時代じゃないですか?」と反論。確かに、1度目は自民党の麻生太郎政権時代だが、2度目は旧民主党の野田佳彦政権時代…。これ以上ない、お手本のようなブーメランが決まった瞬間だった。
2017.2.28 15:52更新
【参院予算委員会】
民進党、2日連続でブーメラン炸裂! 森友学園理事長への感謝状も旧民主党政権時代だった!?
http://www.sankei.com/politics/news/170228/plt1702280018-n1.html
学校法人「森友学園」の問題をめぐる国会論戦で華麗なブーメランを放った民進党が、28日にスタートした参院予算委員会でもブーメラン芸を炸裂させた。
民進党の大西健介氏が27日、文部科学省が同学園運営の幼稚園の教諭を表彰したとして政府を追及したものの、旧民主党政権時代の表彰だったという痛烈なオチがついたことは既報の通りだ。
28日の参院予算委員会で質問に立った民進党の小川敏夫参院議員会長は、稲田朋美防衛相に対し、森友学園の籠池泰典理事長を過去に表彰した経緯を尋ねた。
小川氏「どういう理由で表彰されたのか」
稲田氏「防衛大臣感謝状については、海上幕僚監部の推薦に基づき、同氏が長年にわたり、自衛隊の部隊との交流等を通じて、防衛基盤の育成と自衛隊員の士気高揚に貢献されたことに対し、感謝状を贈呈したものであります。なお、平成21年10月にも呉地方総監から籠池氏に感謝状が贈呈されています」
あれ? 21年10月といえば、旧民主党の鳩山由紀夫政権時代だったはずでは?
小川氏は「オホン…。少し話題を変えますが…」とさりげなく話題を土地価格の問題に移した。
それにしても、2日連続でここまで見事なブーメランを決めるとは…。
2017.2.28 20:33更新
【参院予算委員会】
「国会の鬼検事」も呆然 2日連続のブーメラン被弾に「オホン…。少し話題を変えますが…」
http://www.sankei.com/politics/news/170228/plt1702280023-n1.html
民進党は28日の参院予算委員会で、衆院での論戦と同様、学校法人「森友学園」の問題に照準を定めて政府側に波状攻撃を仕掛けた。ただ、土地売買をめぐる疑惑の本筋追及はどこへやら。学園の教育方針の異様さや政権との関係を印象づけようと躍起になったが、インパクトを与えたのはお約束の“至芸”だけだったようで…。(松本学)
「国民の最大の関心事はやはり森友学園だ」
トップバッターで質問に立った民進党の小川敏夫氏は、事前に通告していた雇用や物価に関する質問はそっちのけで、森友学園問題から話を切り出した。
しかし、学園の教育方針に共鳴するかを安倍晋三首相に尋ねたところで、首相の反撃を招いてしまった。
「民主党政権の平成24年に(学園が運営する幼稚園の教諭に)文部科学大臣賞を出した。民進党の大西健介氏が言うには、『政権ぐるみ』になるんですね」
大西氏が前日の衆院予算委員会で放った「ブーメラン」を引き合いに反論された小川氏は、ターゲットを稲田朋美防衛相に移し、過去に稲田氏が森友学園の籠池泰典理事長を表彰したとして経緯の説明を求めた。
稲田氏は、海上幕僚監部の推薦に基づき感謝状を贈ったことを認めたが、続く言葉で「なお、平成21年10月にも呉地方総監から感謝状が贈呈されています」。
なんと、旧民主党の鳩山由紀夫政権時代にも感謝状が贈られていたことが明かされ、国会論戦で2日連続のブーメランを被弾。東京地検出身で「国会の鬼検事」の異名をとる小川氏も、さすがにバツが悪かったのか、「オホン…。少し話題を変えますが…」と話をそらすほかなかった。
続いて質問した民進党の小川勝也氏は、学園による「安倍晋三記念小学校」名目の寄付金集めに触れ、繰り返し「謝罪」を迫った。
小川氏「釈明の言葉をお願いしたい」
首相「名前を寄せることはお断りしている」
小川氏「謝らなきゃおかしいと思う」
首相「『安倍晋三記念小学校』を引き受けていたら当然責任があるが、お断りしているんですから」
小川氏「総理にだまされた、と思っている人もいるかもしれない」
「だました」の主語を学園から首相にすり替えてのイメージ操作を狙ったようだが、これは単なる“暴投”に終わってしまった。
2017.2.27 12:00更新
【朝日新聞研究(1)】
三島由紀夫さんの「憲法発言」を無視した朝日 「日本死ね」には大注目
http://www.sankei.com/life/news/170227/lif1702270033-n1.html
三島由紀夫の生前の未発表の肉声テープが1月12日に公開されて、翌13日の新聞各紙が報道していた。このテープは、割腹自殺の9カ月前に、英国人の翻訳家を相手に、日本語で行われたもので、時間は約1時間20分に及ぶというから、かなり内容は豊富である。(夕刊フジ)
テープはTBSが所有していたが「放送禁止」になっており、秘密にされていたものが、今回公表されたのである。
内容としては、三島の文学観やそれと関連する死生観が、多く語られているようだ。最も詳しく紹介しているのは毎日新聞で、テープの写真まで載せられている。
文学観・死生観はともかくとして、今日の視点から最も注目されるのは、憲法についての発言である。
毎日新聞には「また戦後日本を『偽善』と切り捨て、その根には『平和憲法』があると主張。自衛隊の存在は違憲となり、日本人は『ごまかしごまかし生きてきた』と嫌悪感をあらわにする」とある。
産経新聞には「『平和憲法は偽善です。憲法は日本人に死ねと言っている』と述べた上で、憲法9条と自衛隊の関係をめぐって、『日本人はごまかしごまかし生きてきた。そうやって生きていくことは耐えられない。本当に嫌いです』と語った」とある。
ところで、朝日新聞の記事には、この重要な憲法に関する記述がまったくない。憲法改正が問題になっている現状において、極めて注目すべき発言であるのに、それを無視しているのである。これは一体なぜであろうか。
実は、朝日新聞のデジタル版には「また憲法について『平和憲法は、偽善です。憲法は、日本人に死ねと言っているんですよ』と述べていた」との記述が立派にある。
紙面掲載記事とデジタル版の記事とは、ほとんど同一であるが、紙面掲載記事では、この憲法に関する部分だけが削除されている。つまり新聞の読者に対しては、三島の憲法発言を意図的に隠ぺいした−と言われても仕方ないのではないか。
ところが、朝日新聞が大好きな話題もあるようだ。
それは昨年2月、匿名のブログから始まって、政府も動かすようになった、例の「保育園落ちた、日本死ね」である。民進党議員がこれを国会で質問し、朝日新聞が大きく報道したことにより、流行語大賞のトップテン入りをした。その後も朝日新聞は、この「日本死ね」を驚くほど何度も取り上げている。
最近でも、1月4日夕刊の池澤夏樹氏コラムや、同5日の1面連載「我々はどこから来て どこへ向かうのか」、同22日の福島申二編集委員コラム「日曜に想う」、2月7日の天声人語、同8日夕刊の保育園記事など、まことに枚挙にいとまがない。
2017.1.12 18:42更新
三島由紀夫「平和憲法は偽善。憲法は、日本人に死ねと言っている」 TBSが未公開テープの一部を公開・放送
http://www.sankei.com/entertainments/news/170112/ent1701120019-n1.html
作家、三島由紀夫(1925〜70年)が自決する9カ月前の昭和45年2月に死生観や憲法観などを語った未発表の録音テープの一部内容が12日夕、TBS系報道番組「Nスタ」で放送された。テープは東京・赤坂のTBS社内で見つかり、これまで「放送禁止」の扱いでアーカイブ部門の責任者が歴代、保管してきたという。
TBSによると、テープには、三島が英国の翻訳家、ジョン・ベスター氏と日本語で対談した音声が約1時間20分にわたって録音されていた。三島がテープの中で、遺作となった小説「豊饒の海」の第3部「暁の寺」について「ちょうど今朝、朝の9時に、『暁の寺』というのが完結したんですよ」と語っていることから、45年2月19日に録音されたものとみられる。三島は「豊饒の海」第4部「天人五衰」を書き終えた直後の同年11月25日、東京都新宿区の陸上自衛隊市ケ谷駐屯地で割腹自殺した。
番組で放送された録音テープの内容は次の通り。
◇
■自身の小説について
三島「僕の文学の欠点は、小説の構成が劇的すぎることだと思うんです。ドラマチックでありすぎる。どうしても自分でやむをえない衝動があるんですね。大きな川の流れのような小説は僕には書けない」
■死について
三島「死がね、自分の中に完全にフィックスしたのはね、自分の肉体ができてからだと思うんです。死が肉体の外から中に入ってきた気がするんです」
■自らの行動について
三島「僕の小説よりも僕の行動の方が分かりにくいんだ、という自信がある。僕が死んでね、50年か100年たつとね、『ああわかった』という人がいるかもしれない。それでも構わん。生きているうちは人間はみな何らかの理由でピエロです」
ベスター氏「神様がわれわれに…?」
三島「人形芝居をやらせている。人生でね、ひとつの役割をね、パペット・プレーを強いられているんですね」
◇
また、TBSによると、テープにはこのほか、次のようなコメントが残されていたという。
■自身の作品について
「僕は油絵的に文章をみんな塗っちゃうんです。僕にはそういう欠点があるんですね。日本的な余白がある絵ってあるでしょう。それが僕は嫌いなんです」
■憲法について
「平和憲法は、偽善です。憲法は、日本人に死ねと言っているんですよ」
■美について
「美とは、何か。自分の一回しかない時間を奪い、塗りつぶし陶酔する濃密なかたまり」
■このインタビューについて
「これは、ひとつのコンフェッション(告白)なんです」
■思想の主張について
「僕は今の日本じゃ、言葉を正すこと以外に道はないんだろうなって思い詰めている。文体でしか思想が主張できない」
■子供時代の気持ち
「僕は、ショーウインドーで見た空気銃が欲しいね、欲しいねって友達と話していた。それが何十年かたって、どうしても鉄砲が欲しくなったのと同じでしょうか。あっはははははは。かかかかか」
2017.1.12 23:41更新
【動画付き】
三島由紀夫「憲法9条2項がいけない」「日本人はごまかし、ごまかし生きてきた」 TBS「NEWS23」でも放送
http://www.sankei.com/entertainments/news/170112/ent1701120021-n1.html
作家、三島由紀夫(1925〜70年)が自決する9カ月前の昭和45年2月に死生観や憲法観などを語った未発表の録音テープの一部内容が12日、夕方のTBS系報道番組「Nスタ」に続き、夜の「NEWS23」でも放送された。番組で公開された音声の内容は次の通り。
◇
■自身の小説について
三島「僕の文学の欠点は、小説の構成が劇的すぎることだと思うんです。ドラマチックでありすぎる。どうしても自分でやむをえない衝動があるんですね。大きな川の流れのような小説は僕には書けない」
■川端康成について
三島「川端さんの文章は、ある場合は睡眠薬が助けてくれるというのもありますけどね(笑)。でも、ジャンプするのがすごいんですよ。怖いようなジャンプをするんですよ。僕、ああいう文章、書けないな。怖くて」
■死について
三島「死がね、自分の中に完全にフィックスしたのはね、自分の肉体ができてからだと思うんです。死の位置が肉体の外から中に入ってきた気がするんです」
■憲法9条について
三島「僕、憲法9条が全部いけないって言ってるんじゃないんです。つまり、人類がですね、戦争しないってことは立派なことです。第2項がいけないでしょ。第2項がとにかく念押しの規定をしているんです。アメリカ占領軍がね。念押しの指摘しているのを日本の変な学者がね、逆解釈してね、自衛隊を認めているわけでしょ。そういうことをやって、日本人はごまかし、ごまかし生きてきた。二十何年間。で、僕は大嫌いなんですよ、そういうことは。僕は、人間はごまかしてね、そうやって生きていくことは耐えられない。本当、嫌いですね」
■自らの行動について
三島「僕の小説よりも僕の行動の方が分かりにくいんだ、という自信がある。僕が死んでね、50年か100年たつとね、『ああわかった』という人がいるかもしれない。それでも構わん」
■死生観について
三島「生きているうちは人間みんな、何らかの意味でピエロです。人間は死んだときに初めて人間になる。人間の形をとる。死んだときに。なぜかって、運命がヘルプしますから。運命がなければ、人間は人間の形をとれないんです。でも、生きているうちはその人間の運命が何か分からないんですよ」
2017.2.28 12:00更新
【朝日新聞研究(2)】
朝日新聞「声」欄100周年と偏り 「洗脳」と「誘導」感じる児童の投稿活動
http://www.sankei.com/life/news/170228/lif1702280048-n1.html
昨年11月12日の朝日新聞夕刊に、「『声』に投稿 社会を学ぶ」と題する、長文の記事が掲載された。リードには「朝日新聞の投稿欄『声』は、来年2月、前身を含めて100周年を迎えます。(中略)最近は授業に新聞投稿を採り入れる学校が増えています。作文力や社会への関心を高めるためのこの取り組みは、外国人留学生にも広がっています」とあった。(夕刊フジ)
記事では、東京都立杉並高校の事例が紹介され、教諭の指導のもとに、「声」の若者欄への投稿原稿を書く授業が行われている。すでに4人が採用されたという。投稿授業は、小中学校にも広がっていて、東京都町田市立小山中学では、14年目になるという。ほかに、横浜市立並木中央小や、千葉市の神田外語大での留学生の活動も紹介されている。
小山中学の場合は、毎朝在京5紙の投書欄に目を通しているというから、一応多様な意見を学んでいるのかもしれない。だが、実際に投稿するとなると、どうしても採用されることを考えるから、対象の新聞の論調に沿ったものになることは、ごく自然な傾向であろう。
つまり投稿活動を続ければ続けるほど、「声」に投稿する児童生徒は、朝日新聞の教育をされることになると思う。
「声」の投稿の傾向について私の感想をいうと、いうまでもなく朝日的論調をさらに極端にしたものであって、一般人が書くものだから、感情的で非論理的で、極めて偏向的な内容のものが多いといえそうだ。
例えば、先月3日には「米軍脅威から国民の命守れ」、同10日には、「丸腰は平和憲法持つ日本の宿命」、安倍晋三首相の訪米後の今月14日には、目立つ最上部に2本とも「首脳会談での米国一辺倒を危惧」「米国に媚びただけの首脳会談」といった具合である。
ごくたまに朝日的論調に反したような投書も採用することがあるが、その後に反論するような投書を載せて、結局否定することが多い。
つまり「声」欄への児童生徒による投稿活動は、例の「天声人語書き写しノート」を利用した手法と、軌を一にしたものではないのか。私は「洗脳」「誘導」に近いものを感じる。
ところで、今月5日紙面には、100年間の重要事件の年表とともに、「声」に投稿して掲載された、著名人3人の投稿内容と「声」への意見が紹介されている。
そこで精神科医の香山リカさんは「ただ、意見のバランスにとらわれすぎないでほしい。(中略)偏っていると批判されても、新聞は権力を持たない市民の声に重きをおいていただきたい」と言っている。
しかし、「声」欄はすでに十分すぎるほど偏っているのではないのか。その心配はまったくない。事実とかけ離れたように感じる主張を、朝日新聞は堂々と掲載している。そのところは、まことに「声」欄らしい。
2017.3.1 12:00更新
【朝日新聞研究(3)】
朝日新聞は大学の軍事研究を危険視か 中国の侵略宣言、危機的状況に学者も協力は当たり前
http://www.sankei.com/life/news/170301/lif1703010042-n1.html
今、大学における軍事研究が注目されている。防衛省の「安全保障技術研究推進制度」によって、新たに大学に多くの研究費が出されるのだが、大学側がそれにどう対応すべきか、議論になっているのである。以前から学者は軍事研究に否定的であったが、「見直そう」という動きが出てきて、学術会議で審議されている。(夕刊フジ)
朝日新聞は軍事研究を危険視する立場から報道を行っているようだ。
例えば、1月15日の社説「軍事研究 大学をゆがめかねない」では「大学は何よりも知識を受け継ぎ発展させるためにあり、人類全体に貢献すべきものだ。それが学問の自由の本質であり、学生に教えるべき根幹だろう」と、まことに抽象的・観念的な議論を展開している。
また同社説では「学術会議は1950年と67年に『軍事目的の科学研究はしない』という声明を出した。その土台には、研究資金や就職機会の増加などと引き換えに戦争準備に協力した過去への痛切な反省があったという。原点を見失わぬ結論が望まれる」とある。
法政大学は1月26日、軍事研究を行わないとする指針を発表した。また、2月4日に行われた学術会議のシンポジウムでは、朝日新聞が同月16日の教育欄で報じたように、軍事研究に反対する意見が、多く出たらしい。安保法制の際の憲法学者のように、学者というものは、ずいぶん浮世離れしているものである。
朝日新聞の2月10日の社説「軍事研究 大学も主体的に議論を」では、学術会議の検討委員会の中間とりまとめで、過去2回の声明を守る意見が大勢を占めたとし、それを、「研究者の倫理や学問の自由の重要性を踏まえ、おおむね妥当な方向と評価できる」とする。
この問題では、過去2回の「軍事研究はしない」との声明がしばしば持ち出されるが、1950年や67年と現在では、時代の状況がまったく異なるのに、それを完全に無視している。
現在は中国という世界屈指の軍事大国が、日本の領土に侵略宣言をしているのである。この危機的状況においては、学者も国防のために協力するのは当たり前ではないか。
また、軍事研究と純粋学術研究の区別など存在しない。ジェットエンジンは、民間機にも軍用機にも使える。今日の日本自動車産業の隆盛の根源は、戦争中の軍用飛行機のエンジン技術である。
それにしても奇妙なのは、軍事研究に関する記事の中に、外国における事例が出てこないことである。朝日新聞が過去を反省して立派だと、常に称賛するドイツでは、どうしているのだろうか。それを紹介しないのは、外国の大学における軍事研究など、あまりにも当然すぎて、まったく問題にならないからではないのか。
■酒井信彦(さかい・のぶひこ) 元東京大学教授。1943年、神奈川県生まれ。70年3月、東大大学院人文科学研究科修士課程修了。同年4月、東大史料編纂所に勤務し、「大日本史料」(11編・10編)の編纂に従事する一方、アジアの民族問題などを中心に研究する。2006年3月、定年退職。現在、夕刊紙や月刊誌で記事やコラムを執筆する。著書に「虐日偽善に狂う朝日新聞」(日新報道)など。
http://www.asyura2.com/17/senkyo221/msg/513.html#c28